2024年11月26日火曜日

競走馬の引退が納得できない? 怪我・病気、3回連続9着以下、タイムオーバー

■2015/12/13 競走馬の引退が納得できない? 怪我・病気、3回連続9着以下、タイムオーバー
■2022/06/12 引退かどうかで揉める怪我…ただ「競走能力喪失」なら納得できる理由に


■2015/12/13 競走馬の引退が納得できない? 怪我・病気、3回連続9着以下、タイムオーバー

 岡田紘和ラフィアン社長によるEnjoy Ruffiaのコラム Bell The HORSE、2009年3月号は、「競走馬の引退時期について」というもの。競走馬の引退の決め方についての説明がありました。
 最初に、"ご存じのように、本賞金は1着~5着までの馬に、本賞金に準ずる出走奨励金は6着~8着(重賞競走は10着まで)の馬に交付されます"とあったものの、これは普通の馬券だけを買うファンだと、知らない人が多いと思われます。
 ただ、この出走奨励金は当然ながら本賞金より少なくなり、これだけで稼げるというものではありません。

<出走の意思があってもなかなか希望のレースに使えず、1ヶ月以上レース間隔が空くことが珍しくありません。また、出走できても16頭立てのいわゆるフルゲートのレースが多い中、半分より前に来なければその月の預託料さえ賄えないのが、今の厳しい現状です。これらの賞金が交付されない9着以下が続くと経費ばかり嵩むのでほぼ引退になります。基本は特別な不利もなく3回連続9着以下になると引退としていますが、例外も沢山あります>

 "半分より前に来なければその月の預託料さえ賄えない"とありましたが、これは飽くまで「その月の預託料」。1年全部厩舎にいるわけには行かず、当然レースに出ない時期もありますから、「その月の預託料」だけではマイナスです。
 さらに預託料をすべて支払えたとしても、最初に支払った出資金は全く戻ってくる当てがないということになります。もっと活躍しないと赤字削減にはなりません。このように厳しい条件ですので、大半の馬は赤字になります。

 「3回連続9着以下」以外の特殊な引退のケースについて例については、以下のようなお話がありあmした。

(1)夏の3歳未勝利競走で何とか勝利を収めたが、その時点で全治9か月以上の怪我をした場合、これは調教師とも相談の上500万下競走で通用しそうな馬であれば現役続行ですが、そうでなければ引退させます。
(2)タイムオーバーになった場合、競走能力が原因だと判断すれば引退させることがあります。しかし、この判断も意外に難しく、過去にデビュー戦でタイムオーバーになった馬が3勝以上したこともあります。
(3)休み明け9着が2回続き、次の出走が5週間以上先になりそうな場合、その2戦が完調に近い状態での出走であれば引退させることがあります。
(4)オープンクラスの馬が3回以上10着以下の場合でも、引退させないことがあります。なぜなら、賞金が高額なため5着以内に入れば十分にペイする可能性があるからです。

 大抵は「引退するのに納得できない!」という不満が出資者に多いと思われますが、一般的には引退が正解で、引退した方がプラスになる方が多いです。前述の通り、そもそもほとんどの馬が赤字。現役を続けるだけで赤字が増えていく一方なのに対し、好走する確率は低いですからね。
 以前、中央を引退したクラブ馬が地方で何勝もした!と騒いでいる人がいたものの、現在の地方と中央ではさまざまな差が非常に大きくなっています。それくらいでは、中央で勝てたかどうかも怪しいです。
 これは勝利して出戻りする馬が必ず確勝級と言えるかどうかを考えてもわかるでしょうし、中央で凡走した馬が地方で好走する確率を見てもわかるでしょう。

 なお、岡田紘和さんは、"もっと難しいのは「馬体状況」の判断"だとしていました。競走馬が引退を考えるケースで、怪我は多いものの、これがどの程度のリスクかという見極めは、専門家でも判断が割れるようなのです。

-----引用 ここから-----
 高齢になればなるほど、怪我の回復が遅くなったり、慢性痛により歩様が悪化したりします。痛みはそのきっかけとなる怪我や病気があるのですが、その怪我や病気が治っても神経系統に異常が残り痛みを感じる状態が続くのが慢性痛の主な原因だそうです。
 また、獣医師の判断もまちまちですので、関係者全員が納得することは少ないのです。例え全治3か月の骨折であってもその馬の骨質が脆ければ再発の可能性が高いので、下級クラスの馬であれば引退させることもあります。
 その他に喘鳴症(ぜいめいしょう・狭義の「喉鳴り」)を診断するには、内視鏡で披裂軟骨の開帳不良を確認しますが、運動後の呼吸時に検査してもわからない時もあるので、トレッドミルで馬を走らせながら検査するのがベストです。しかし、トレッドミルで走らせるには怪我をする多少のリスクがあるので、あまり行われていません。また、あまり音がしない喘鳴症もあるそうです。そして、喘鳴症が重度だとなると手術をするのですが、ある程度馬体が成長した2歳夏以降のほうが成功率は高くなると言われているものの、まだ成功率(現在のところ60%程度でしょうか)はそれほど高くありません。
-----引用 ここまで-----

 病気の中では、腰フラは即引退である意味わかりやすいです。出資馬がこれで2頭引退したことがありますが、腰フラは原因不明で現在のところ対処法がないために、現役続行という選択肢は取られない感じです。
 ただ、こういう納得できる(諦められる)怪我・病気だけとは限りません。
 以前、出資していた別の馬が怪我をしたとき、クラブは引退させようとしていたものの、調教師が通用するとして是非ともと現役続行させました。しかし、長期休養明けの後は、結局全く活躍せずに引退へ。結果的には赤字だけたくさん増えた形です。
 基本的には、怪我した時点で現役続行はかなりのギャンブルだと考えていた方が良いと思います。



■2022/06/12 引退かどうかで揉める怪我…ただ「競走能力喪失」なら納得できる理由に

 同じようなテーマの話を…と思ったものの見つからなかったので、納得できる引退理由のケースをひとつ紹介。言葉のインパクトも強烈な「競走能力喪失」という理由のケースです。
 以下の<骨折で競走能力喪失…ヨカヨカ引退がトレンド入り「九州産馬初のG1制覇も夢じゃないと思ったのに」「残念だけど…命あって良かった」:中日スポーツ・東京中日スポーツ 2021年9月22日)は、POGでも指名したような記憶があるヨカヨカの話です。

<8月のG3北九州記念で豪快に差し切り、熊本県産馬として初の重賞制覇を成し遂げたヨカヨカ(牝3歳)が22日、左第1指節種子骨を骨折、競走能力喪失と診断されたことが分かった。>
<22日朝の調教後、地下場道で暴れたことが骨折の原因とされるヨカヨカ。「切ないな…本当に担当者さんのお気持ちを察するとなんともいえない」「(GI)スプリンターズステークスで走る姿を見たかった…」「ヨカヨカ残念だけど…命あって良かった…子供、楽しみにしてます」「予後不良にならなくて本当に良かったと思ってる」「引退は悲しいけど、余生をゆっくり過ごしてね。ヨカヨカ感動をありがとう」などのコメントが相次いだ>
https://www.chunichi.co.jp/article/334790

 あと、去年のダービーを見返していて、POG馬で牝馬なのにダービーに出走したサトノレイナスがそういやその後走ってないな…と思ったら放牧中に骨折して休養、復帰を模索したものの引退していました。
 引退発表はダービーの翌年の2月ということで、すぐに引退せずに粘った感じがあり、これもあまり異論が出そうにないケースでしょう。コメント欄でも異論は出ていない感じでした。
 牝馬の場合は、繁殖があるので、サクッと引退するケースが多いですし、かなり頑張った方だと思います。2月ですから、今年の繁殖に上がるかどうか決める…というタイミングでの決断でしょうね。

<21年桜花賞など2度のG1・2着があるサトノレイナス(牝4歳、美浦・国枝)が、9日付けで競走馬登録を抹消したことが10日までに分かった。通算成績は5戦2勝。
 同馬はデビュー2連勝で臨んだ20年阪神JF、翌年の桜花賞で、白毛馬ソダシと激闘を繰り広げたがいずれも2着惜敗。その後は牝馬ながらダービーに挑戦。07年ウオッカ以来、14年ぶりの牝馬Vを目指したものの、5着に終わった。
 その後は放牧中に右トモを骨折して休養。結果としてダービーがラストランとなった>
(サトノレイナスが引退・繁殖入りへ ソダシと2度の激闘 国枝師「復帰がかなわず残念」 | 競馬ニュース - netkeiba.com 2022年02月10日より)
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=199573



2024年11月25日月曜日

古川奈穂騎手、福永祐一騎手に並ぶ!初勝利から4週連続勝利

■2021/05/10 藤田菜七子効果?古川奈穂・永島まなみと女性騎手が同時デビュー
■2022/07/01 古川奈穂騎手、福永祐一騎手に並ぶ!初勝利から4週連続勝利



■2021/05/10 藤田菜七子効果?古川奈穂・永島まなみと女性騎手が同時デビュー

 毎年新人騎手では一応「注目」という騎手がニュースになります。低レベル世代でも一応誰かがトップになるわけで、無理やり「注目」とする年もあるんでしょうけどね。で、2021年の場合ですが、レベルはともかくでかい話題があります。なんと女性騎手が2人同時デビューすることになりました。
 女性騎手が同年に2人デビューって初めてじゃないですかね…と思ったら、1996年、JRAで初めて女性騎手がデビューしたときは、細江純子、牧原由貴子、田村真来の3人だったそうな。この頃はほとんど競馬見ていなかったので、知らなかったです。田村騎手なんか名前すら記憶にないですね。
 なお、古川奈穂騎手(20)は、競馬学校在学中に左肩を負傷した影響で留年してのデビューであり、2人同時デビューとなったのは偶然でした。

 私は藤田菜七子騎手のときの、マスコミの扱いの大きさとフィーバーには驚きました。過去にも女性騎手はいたためです。ただ、確かに久しぶりの中央の女性騎手ではありましたし、衝撃は大きかった模様。古川奈穂騎手(20)は、高校に進学するも、藤田菜七子騎手が活躍する姿を見て「女性でも騎手になれるんだ」と知り、競馬学校受験を決意したといいます。中学のときから東京競馬場や中山競馬場にたびたび足を運んでレースを見ていたのに、知らなかったんですね。やはり最近女性騎手が中央にいなかったためだと思われます。
 目標とする騎手は、武豊騎手と、自厩舎、栗東・矢作芳人厩舎の坂井瑠星騎手。若い人だと武豊騎手の若い頃や全盛期を知らないと思うのですが、それでも武豊騎手のようです。
 あと、古川なのでフルキチを思い出したものの、小学校6年生のとき、家のテレビでたまたまゴールドシップが勝った2012年の有馬記念を見たのが、競馬との出会いだったとのこと。
 それから、どうでもいい話なのですけど、ここの部分を書くとき、フルキチの本名がわからなくて検索。古川吉洋騎手でした。フルキチのインパクトが強すぎて、全く覚えられません。いっそのこと、「古川フルキチ」とか「「古川古吉」とかに改名しないでしょうか?
(古川奈穂20歳、永島まなみ18歳が藤田菜七子以来の女性騎手デビュー “負傷で留年”にも負けない根性と“父の夢” - 競馬 - Number Web - ナンバー 2021/03/05 より)

 フルキチの話はいいとして、もうひとりの女性騎手の話を。栗東・高橋康之厩舎に所属する永島まなみ騎手(18)の場合は、地方競馬の兵庫に厩舎を構える永島太郎調教師の次女という競馬関係者。父は地方通算2043勝を挙げた名手で、小牧太騎手、同期の岩田康誠騎手らに次ぐナンバー3だったそうです。地方騎手ではありますが、いわゆる「サラブレッド」と表現して良さそうな血筋。父の姿を見て「カッコいい」と思い、騎手を目指すようになったといいます。
 その父は、中央の競馬学校を受験したが不合格となり、また、兵庫で騎手になってからも中央への移籍にチャレンジしたことがあったものの、実現しなかったとのこと。父の叶わなかった夢を娘が叶えた形です。
 永島まなみ騎手が目標とする騎手は、武豊騎手と岩田康誠騎手。また武豊騎手か! 岩田康誠騎手は地元出身騎手ということでしょうが、いつの間にか落ちぶれていてびっくり。トップクラスのイメージだったんですけどね。



■2022/07/01 古川奈穂騎手、福永祐一騎手に並ぶ!初勝利から4週連続勝利

 古い記事で、なおかつ無料部分しか読んでいないのですが、今頃<JRA新人騎手の古川奈穂 競馬と無縁の家庭からなぜ?>(松本龍三郎 2021年5月16日 13時00分)という記事を読んでいました。
 そもそも古川奈穂機種は記事当時活躍していた模様。この世代はもうひとりの永島まなみ騎手が好評で、良いと言われていた覚えがなかったのでびっくりしました。
 ちなみに私は永島まなみ騎手も当時は良さがわからず(2022年の方が好印象です)。あと、私がこの世代で一番良いと思ったのは確か別の男性騎手だった記憶。でも、しばらく見た後に「やっぱダメだな」と思い直しました。なので、この世代は特に評価する騎手はいない状態です…。

<3月13日の阪神競馬第6レース(3歳1勝クラス、芝1600メートル)。のちに重賞を制覇するバスラットレオン(牡(おす))に乗り、スタートから先頭に立って逃げ切り勝ちを収めた。6日のデビューから開催3日目の初勝利で、日本中央競馬会(JRA)の女性騎手の最速記録を25年ぶりに更新。さらに初勝利から4週連続の勝ち星は歴代新人2位タイで、昨年の3冠馬コントレイルの手綱も執る福永祐一騎手(44)の新人時代に肩を並べた。
 取材をした4月末時点で、今年の新人8人中トップの6勝を挙げていた>
https://www.asahi.com/articles/ASP5H71RTP59UTQP02J.html

 さて、記事タイトルになっている「競馬とは無縁の家庭で育った彼女がなぜ、この世界へ飛び込んだのか」の話。こちらによると、以前紹介した<藤田菜七子騎手が活躍する姿を見て「女性でも騎手になれるんだ」と知り、競馬学校受験を決意した>という説明は、少し違っていたようです。

<体を動かすことが好きで、犬や魚などを飼う動物好きだった。小学4年の1年間だけ乗馬を習ったが、競馬との接点は皆無。中学受験を控えた2012年末、「たまたまテレビで見た」GⅠ有馬記念で、1着で駆け抜けた芦毛(あしげ)の人気馬ゴールドシップに魅了された。中学生になると、母親と連れだって東京競馬場(東京都府中市)や中山競馬場(千葉県船橋市)へ通った。一眼レフで好きな競走馬を撮影し、グッズを買い集めた。
  「私は人間より動物の方が興味があるので、将来は獣医師か動物関係の仕事に……」。高校生になり、漠然と進路を考えていた16年春、転機が訪れた。
 JRA女性騎手で歴代最多勝更新中の藤田菜七子騎手(23)がデビューした年だ。16年ぶりにJRAに誕生した女性騎手が男性に交じって躍動する姿は、スタンドから見つめていた15歳の心を突き動かした。
 「過去にも女性がいて、海外にもいることは知っていた。でも藤田騎手を実際に見てから、『自分がなる』『自分もなれるんじゃないか』とイメージを持てるようになりました」>


2024年11月23日土曜日

知らないうちに生まれてたブレイクタイムが活躍 谷口牧場と浦河育成センター

■2017/10/26 知らないうちに生まれてたブレイクタイムが活躍 谷口牧場と浦河育成センター
■2022/04/13 G1勝っていた…と思ったら勝ってなかったブレイクタイム


■2017/10/26 知らないうちに生まれてたブレイクタイムが活躍 谷口牧場と浦河育成センター

 Enjoy Ruffian 2010年3月号 ルーツ オブ ビクトリー〈最終回〉村本浩平 マイネナデシコ/谷口牧場は、マイネナデシコの故郷である浦河・谷口牧場を紹介した話でした。
  谷口牧場の代表馬としては、02年、03年の京成杯AHを連覇したブレイクタイムを紹介しています。そのブレイクタイムの出生時エピソードがすごいです。

「ある日、自分が車に乗っていると『放牧地にいる馬が出産しているぞ』と近くの生産者の方が電話をくれたんですよ。その時に産まれたのがブレイクタイムでした」
(谷口牧場の取締役、浦河育成センターの代表を務める谷口幸樹さん)
 
 母のホマレノプリンセスは、乳が張ってくるといった出産の兆候を見せない、やっかいな特徴を持った繁殖馬でした。この日の出産は無いと思った谷口幸樹さんは、ホマレノプリンセスを他の繁殖牝馬と共に放牧へと出したのですが、この読みがはずれちゃったんですね。
 急に産気づいたホマレノプリンセスは、放牧地でブレイクタイムを出産してしまったようです。

 たまたまそこに通りがかったのが電話をくれた近くの生産者と栗東の調教師だったといいます。「2人は近くにあったリヤカーに産まれたばかりのブレイクタイムを載せて、厩舎まで運んでくれたそうです。2人がいなかったら、その後のブレイクタイムの活躍はなかったかもしれません」と、おっしゃっていました。

 ちなみに、「浦河育成センターの代表」という谷口幸樹さんの肩書にあった浦河育成センターというのは、牧場と道路を挟んで隣の敷地。いっしょに育成牧場も営んでいるとのことです。
   こちらの浦河育成センターの主な育成馬には90年の桜花賞を制し、後にアグネスタキオン、アグネスフライトの母ともなったアグネスフローラがいます。アグネスフローラ自身桜花賞を制覇しており、大成功!という例。戦績を確認すると、デビューから5連勝で桜花賞制覇。次のオークスも2着だったものの、ここで引退となっています。めちゃくちゃ強かったですね。
   また、有馬記念において3年連続で3着となり、「ブロンズコレクター」とも言われたナイスネイチャもここの出身だそうです。

 そういや、谷口牧場は、日高行ったときに、道路側からここで馬を見た気がします。牧場の名前は全然覚えていませんが、谷口牧場は有名なので聞き覚えありました。


■2022/04/13 G1勝っていた…と思ったら勝ってなかったブレイクタイム

 上記で名前が出てきた馬たちをWikipediaから補足しておくことに。まず、谷口牧場の代表産駒ブレイクタイムから。なんとなくG1を勝っていた気がしたのですが、「主な勝ち鞍に2002年・2003年の京成杯オータムハンデキャップ」ということで、勘違いでした。また、馬主さんはノースヒルズマネジメントでびっくり。ノースヒルズは他の牧場の馬でも走りますすね。

<2000年2月、京都競馬場の新馬戦でデビューし1着[3]。ダートの条件戦を2着、1着としたのち芝に転じ、重賞には手が届かないものの葵ステークス、菩提樹ステークスの2つのオープン特別で勝利。明けて4歳を迎えた2001年、初戦となる5月東京競馬場でのダートのオープン特別オアシスステークスでプリエミネンスの2着としたのち安田記念に参戦し、15番人気ながらブラックホークの2着に入り波乱を演出する>

 私がG1勝っていたと勘違いしたのは、上記の安田記念のせいかも。好きなブラックホークの方が買っていました。このときブラックホークの馬券を買っていたような気もします。残りの説明は以下の通りでした。

<続く4戦は1年近い休養を挟んで2着2回、3着1回と勝ちきれなかったが、2002年9月の京成杯オータムハンデキャップで重賞初勝利を挙げた[3]。続く3戦は振るわず、CBC賞のあとに骨折が判明して戦線を離脱[3]。2003年夏に復帰して1走ののち出走した京成杯オータムハンデキャップを連覇した[3]。長期休養ののち2004年の関屋記念に出走して5着、これが最後のレースとなった>

 「引退後は種牡馬として6シーズンにわたって供用されていた」という話があってびっくり。全く覚えがありません。父は私が「日本に合う」と信じていたデインヒル(ダンチヒ系)であり、成績からしても一応種牡馬入りはわからなくもないでしょう。
 ただ、<血統登録頭数がわずか5頭、うち出走頭数4頭という結果>であり、種牡馬成績は残念なことに。種牡馬入りしていたことを知らないのも無理はない感じです。
 その後は生まれ故郷の谷口牧場に戻って余生を過ごしていたが、2019年7月3日に放牧地で右前脚の繋ぎ部分を骨折し、翌4日、安楽死の措置が取られたそうです。

2024年11月21日木曜日

シズカチャンという名前の馬がいた!怒られなかったの?

■2024/10/07 シズカチャンという名前の馬がいた!怒られなかったの?
■2023/08/03 珍名ズバットマサムネ、サイコウダネ VS エガオニナッテ、ガイアメンテ、ローゼンナイツ、ローザサンリヴァル


■2024/10/07 シズカチャンという名前の馬がいた!怒られなかったの?

 ゲームのために考えた競争馬の名前でボツったシズカゴゼンという名前。検索してみると、過去に少なくとも3頭はいみたいですね。
 直近は2008年生まれのムーンバラッド産駒。地方競馬で未出走のまま抹消されています。一番走った子(1986年生まれ・ホワイトフオンテン産駒)ですら、375.1万円。3頭ともさっぱり走らなかったようです。

 ところで、そもそも静御前(しずかごぜん)ってご存知でしょうか。源義経の恋人として有名だった方です。たぶんドラえもんのしずかちゃん、源 静香(みなもと しずか)の名前の元ネタだと思われる方。今だとドラえもんのしずかちゃんの方が有名かもしれません。

<静御前(しずかごぜん、生没年不詳)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の女性白拍子。母は白拍子の磯禅師。源義経の妾。
 『吾妻鏡』によれば、源平合戦後、兄の源頼朝と対立した義経が京を落ちて九州へ向かう際に同行するが、義経の船団は嵐に遭難して岸へ戻される。吉野で義経と別れ京へ戻った。しかし途中で従者に持ち物を奪われ山中をさまよっていた時に、山僧に捕らえられ京の北条時政に引き渡され、文治2年(1186年)3月に母の磯禅師とともに鎌倉に送られる。 >

 ちなみに「シズカ」だと4頭がヒット。「シズカチャン」もいるか?と検索したら1頭いましたわ! JRA的にはOKだったようです。まあ、ドラえもんのしずかちゃんだとは特定できませんしね。商品名でもありません。
 シズカチャンは2003年生まれですので、結構最近でした。父がサンデーサイレンス産駒のチアズサイレンスであり、ここから連想した名前だと思われます。


■2023/08/03 珍名ズバットマサムネ、サイコウダネ VS エガオニナッテ、ガイアメンテ、ローゼンナイツ、ローザサンリヴァル

 2023/08/05の新馬戦チェック。新潟のダートでは1番人気になりそうなローゼンナイツがわりと好きな名前。血統を見ると、薔薇一族ではない上に、父や母などもバラ関係なさげでした。父がデクラレーションオブウォー、母がマーキークラブです。念のために…と母の意味も調べると、「過去イギリスに存在したライブハウス名」との説明で。やはりバラとは無関係でした。
 同じ日の新潟の芝にも、ローザサンリヴァルというまたバラ関係の馬名を発見。やはりわりと好きな名前。血統を見ると、こちらは今度こそ!な感じで薔薇一族。馬名意味は「無敵の薔薇(仏)」だそうです。

 日曜日では札幌のガイアメンテが馬名ではなく、能力的に気になるところ。アウトブリードなのは好きじゃないですけど、他は全部良い…といった感じで好みです。

 今週は珍名馬いないなーと思いつつ、土曜日も確認。札幌の カズトシクンはやっとちょっとおもしろい名前でしょうか。カズの冠名もあるので、カズ+トシクンという可能性はありますが、普通はカズトシ+クンでしょうね。
 馬主名を見ると、天野 克彦さんで、カズの冠名の小林さんではなく、カズさんでもなく、カツさんでした。馬名意味の説明は人名愛称のみとなっています。
 同じレースでは、牡馬はマサムネの冠名を使う塩澤正樹さんのズバットマサムネもユニークな名前。こちらの方が珍名らしい珍名ですかね。塩澤正樹さんの馬名は珍名率が高く、助かります。

 新潟は1800mの方でサイコウダネが目に付きます。珍名ではなく、普通にいい名前と言って良い感じ。最高すわ。
 同じレースでは、テンノナウシカも人気出そうな名前です。

 新潟1600の方では、エガオニナッテは私が好きだったエガオヲミセテを思わせるいい名前。特にエガオヲミセテの近親ではないようです。
 馬主もエガオヲミセテの小田切 有一さんではありません。が、びっくりしたのは、馬主が東豊物産であったこと。トーホウの冠名でおなじみのところですから、今回は特別なようです。


2024年11月20日水曜日

女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト

■2022/07/04 女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト


■2022/07/04 女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト

 例年新人騎手の中にひとりくらい気に入った騎手がいますし、デビューした頃に注目騎手は誰なのか調べることも多いです。ところが、2022年は忙しく、新人のレースはほとんど見ていませんでした。なんか今年はデビュー騎手が多い気もしますし、名前もさっぱり覚えられません。
 ところが、最近になって2レース続けて、今村騎手で気に入った騎乗があり、今村騎手を中心に新人騎手を重点的に見るように。今村騎手はやはり私の好きな騎乗が多いことが確認できたのですが、もう少し確かめたいと累計視聴レース数を増やしているところでした。掲示板で目にする感じだと、角田大和騎手の評判が良かった感じですが、私は断然今村騎手ですね。
 このように繰り返し見ているうちに、「あれ、髪長くない?」と気づいてやっと下の名前まで見たところ、聖奈という名前で、女性騎手だと気づきました。フルネームで見ていませんしたし、レース中も後頭部なんかあまり見ませんから、全然気づきませんでしたわ…。

 今村聖奈騎手を注目しだしてから1ヶ月も経っていないのですが、その後すぐにブレイク。なんと重賞初騎乗初制覇、しかも、レコードでの勝利というど派手な勝ち方です。もっと早く気づいて、投稿していれば良かったのですが、完全に後出しジャンケンみたいな投稿になってしまいました…。
 この重賞初騎乗初制覇のレースは、夏競馬の小倉開催でのCBC賞です。騎乗したテイエムスパーダは2番人気。ただ、過去の重賞2戦では人気ではなく、人気以上の大敗で二桁着順。なぜか2番人気だったものの、正直過剰人気ではないかと思っていました。

 今村聖奈騎手はこのテイエムスパーダはテン乗り。この馬で逃げます。過去に一度逃げてはいるものの、そのときは2着。2勝はいずれも2番手からのスタートで、本質的には先行馬だと思っていたので、逃げるのはどうかと思いました。
 また、ペースも早すぎだろう…というもの。「よりによって注目される重賞でやらかしたかな? レース後叩かれそう…」と思います。ところが、手応えはむしろ残ってそうな感じでコーナーを回ってくると、ただでさえ離して単騎で逃げていたのに、直線さらに突き放してレコードタイムで圧勝。圧倒的すぎて笑えました。

 結果的には見事な騎乗だったとしか言いようがないんですけど、なんなんでしょうね? 前述の通り、戦績は全然でしたし、本当は逃げ馬なのに逃げていなかった…ということでもありませんでした。気持ちよく走らせることができれば強いってタイプなんですかね? 予想外の圧勝劇です。
 <今村聖奈騎手、JRAレコードでの重賞初騎乗勝利に競馬ファン驚き 「あのタイムで逃げ切るとは」「すごすぎてよくわからん」>(7/3(日) 16:23配信 中日スポーツ)という記事も出ていました。

<ルーキー今村聖奈(18)がテイエムスパーダに騎乗し、鮮やかに逃げ切り、JRAレコードで重賞初騎乗初勝利を飾った。SNSでは「今村聖奈」「今村騎手」が続々トレンド入り。「恐れ入りました…」「重賞初騎乗初勝利! 大日本レコード樹立おめでとう」「あのタイムで逃げ切るとは…」「すごすぎてよくわからん」「斤量の音型(引用者注:恩恵の誤字)もあるけど、それにしても上手い」など驚きの声が相次いだ。
 前半600メートル31秒7のハイペースで逃げた今村騎手はレース後「馬の力を信じて自信を持って乗れたのが良かった。冷静でした」などと話し笑顔を見せた。
 (中略)ツイッター上では、このほかにも「(負担重量)48キロとはいえ、たいした度胸とセンス! この思い切り忘れないで欲しいね」「競馬に対する考え方が素晴らしい。今村聖奈ちゃん凄いわ! 素晴らしいインタビューでした」などの称賛が止まらなかった>
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ed6c94db4a24155188647eaadd9baf554993b3c

 斤量が言われていましたが、CBC賞はハンデ戦で、テイエムスパーダは最も軽い48kg。これまでテイエムスパーダは最も軽いところでも52kgでした。52kgの前走は阪神で、一気に軽くなった今回は平坦の小倉ということで走りやすかったのかもしれません。
 また、1番人気も軽ハンデ49kgでしたので、軽ハンデでの人気だったのかも。あと、ヤフーのコメント欄を見ていると、この斤量で乗れる騎手を…ということで、テイエムスパーダ未騎乗の今村騎手にたまたま依頼が来た感じ。で、そのチャンスと低斤量を活かしきっての逃げ切り勝ちだったようです。逆に言うと、テイエムスパーダは斤量が増えるときついかもしれません。

 疲れて最終レースは見なかったのですが、ヤフーのコメント欄によると、そこでも勝っていたみたいですね。馬券買いたいな…と思う騎手なのですが、「この戦績の馬で馬券内持ってくるの?」というのがちょくちょくあり、私には買いどころがさっぱりわかりません。CBC賞も手を出せないオッズと思ったレースです。注目されると過剰人気になり、さらに買いづらくなりそうでした。

<この子ずっと見てるけど本当にすごいよ。
 どんな馬に乗ってもポジティブな騎乗をして、それが馬に伝わるのか馬も全力で走っているいる。それと競り合いの強さでゴール前で刺されそうな時でもぎりぎり持してくれるのは、馬券ファンとしてはありがたい。
 今日の最終でも前が塞がっていたので、どうするか見ていたら冷静に最内をついて伸びてくれた。下手なジョッキーなら焦って外へ出してしまうところだ>

<重賞制覇おめでとうございます。ハイペースで後ろの馬に足を使わせての見事な逃げ切り。レースの判断、インタビューの受け答え全て完璧でした。さらに最終は内を突いての連続勝利。ちょっと末恐ろしいまでの強さで女性ジョッキーでのG1制覇さえ夢でなくなったと思います>

<そりゃ前半31秒7でぶっ飛ばして逃げきりゃレコード出るよ。そんな事が凄いんじゃなくて強い意志を持って躊躇わず行ききるところよ。馬群に突っ込む度胸もあるし12Rのイン突きなんて他の女性騎手にできないでしょ。乗鞍の数と勝利数が表してるように技術もだがそれ以上に男性社会でも怯まないくらいじゃないと信頼は集められないだろうし今村さんは他の女性騎手どころか同期の騎手に対しても大きなアドバンテージを作る事に成功したと思うよ>

2022/07/24追記:「気に入った」という話を書いていた今村聖奈騎手ですが、この投稿を書いた後、私のメモしている評価ランキングがガタ落ちして、むしろ平均以下まで下がりました。観戦数が少ない新人騎手にはありがち。気に入った騎手というのは、撤回します。
 評価点数が低下したのは、出遅れや出負けが私の見たレースで続いたため。位置を挽回せずに大外ぶんまわしという工夫のない騎乗も目立ち、さらに評価を下げました。馬の脚質や展開によってはもちろん脚をためる作戦もアリなのですが、明らかにそうでないケースで後方ポツン追い込み…というのがが続いたため、評価が辛くなってしまいました。申し訳ありません。

2024年11月18日月曜日

珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ

■2023/10/06 珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ


■2023/10/06 珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ

 最近珍名馬の少ない週が続いていたのに、今週はなぜか大量。よりによって今週は時間ないんですよね。こういうときに限って多いです。なるべくサクサク行きましょう。

 今週は人気になりそうな馬でも何頭か珍名馬。オオタニズスマイルがそういった馬の1頭。たぶん大谷翔平選手由来でしょうね。大谷翔平さんの人気はすごいです。

 もう1頭、プシプシーナも人気になりそうな1頭。でも、なんかちゃんとした意味あるんだろうなと公式を見ると、「猫(ギリシャ語)」という可愛らしい意味。意味を知ると、途端に良い名前に見えてきますね。
 猫に関する珍名は、彼自体も珍名だと感じるストームキャットのせいでかなりいます。しかし、プシプシーナは全然関係なさげ。
 念のために…と母の名前パープルセイルを見ると「紫の帆」ということで全く関係なし。父エピファネイアはクリスマスから12日目にあたる1月6日「公現祭」(ギリシャ語)。母父はフジキセキです。エピファネイアからギリシャ語というところだけもらった感じですかね。

 響きがいかにもユニークなトントンプーは、よりスタンダードな珍名馬でしょう。しかし、これもクソ真面目な意味があるのかもと検索すると、「馬名意味    東東風(麻雀用語より)」とのこと。え、知らないんですけど…。ローカルな役なのかと検索したものの、不明でした。

 その他、キミニメロメロ、イロイロなんかも気になったところ。ノビルは良い名前とも言えそうなタイプですが、「伸びる」なのか植物の「野蒜」なのか迷いました。公式によると、「花名。花言葉はタフなあなたの事が好き」ということで、花の方でした。

 番外編としては自身は普通の名前であるホウオウドルーリーの母スタコラサッサも紹介。逃げてこそな名前ですが、6戦して4番手が最高、二桁追走の位置が多い上に、着順はほとんど二桁。こんな成績なのに子供のホウオウドルーリーは人気になりそう…というのが、競馬のおもしろさですね。



2024年11月17日日曜日

競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退

■2017/7/31 競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退


■2017/7/31 競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退

 昔ね、エイジアンウインズって馬がいたんですよ。名牝ウォッカを破ってヴィクトリアマイル(G1)を制覇したG1馬です。
 父はフジキセキで、母はサクラサクII。私は長兄のウインストライダー、次のパッシングマークと続けてPOG指名していたのに、指名しなかった3番仔エイジアンウインズが一番走ったという見る目の無さを発揮した、ある意味思い出の馬です。

 Wikipediaでは、<エイジアンウインズ (Asian Winds) とは、日本中央競馬会に登録されていた元競走馬である。2008年のヴィクトリアマイル、阪神牝馬ステークスに優勝した>の他、以下のような説明があります。

<かねて目標としたヴィクトリアマイルに出走。鞍上には本馬初騎乗となる藤田伸二を迎えた。当日は、前年の東京優駿(日本ダービー)優勝牝馬ウオッカに人気が集中し、本馬は5番人気の評価であった。しかし道中中団の位置から、直線半ばで馬群を割って抜け出し、ゴール前追い込んだウオッカ、ブルーメンブラットを振り切って優勝。管理調教師の藤原と共に、GI級(JpnI)競走初勝利を挙げた。馬主の太田にとっても、ウイニングチケット(1993年東京優駿)以来のGI級競走勝利となった>

 ところが、この初G1制覇のレースがそのまま引退レースに。Wikipediaによると、以下のようにトラブルが続いたためだそうです。

<次走にはアメリカのG2競走キャッシュコールマイル出走が予定されていたが、同じくアメリカ行きを予定していたトールポピーが遠征を中止したため、単独遠征はリスクが大きいとの判断から断念、休養に入った。秋の目標はマイルチャンピオンシップとされたが出走を果たせず、休養は長期に及んだ。2009年はヴィクトリアマイルを目指して一旦は帰厩したが体勢が整わず、結局現役続行を断念して6月12月付けで登録を抹消、競走生活から退いた>

 最近になって気づいたもので当時は知りませんでしたが、この引退を人気馬ウオッカを破ったからJRAに仕組まれて引退させられたみたいなスレを立てている変な人がいたのを発見。いわゆる「陰謀論」といったもんどえすね。

-----引用 ここから-----
エイジアンウイング JRAを怒らせて引退
1 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:08:42 ID:EHxJsVPy0
    ゥォッヵ=ぇー
http://unkar.org/r/keiba/1244797722
-----引用 ここまで-----

 でも、「エイジアンウインズ」なのに間違って「エイジアンウイング」って書いていますよ、この方。恥ずかしいですね。茶化されちゃっています。

-----引用 ここから-----
3 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:10:14 ID:DP1uYFBL0
    エイジアンウイング

6 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:14:11 ID:G0TI9pEw0
    私はアジアのウイング~ウンタカウンタカシャンハイニーハオ~

7 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:15:53 ID:7P83yMseO
    デビルウイ――――ンッグッ!!

9 : カワカムリプリンス@コケ座スタイル : 2009/06/12(金) 18:16:50 ID:un6bgkelO
    日曜日ウイング行こ

11 : のんちゃん ◆nononjiFW2 [sage] : 2009/06/12(金) 18:34:02 ID:NHlEMqaX0
    勇気の翼を広げたー!

12 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:02:55 ID:3ckCL/yZP
    アジアの翼

13 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:09:53 ID:1IC3+evdO
    にわかでスミマセンがエイジアンウイングってどんな馬なんですか?
-----引用 ここまで-----

 笑いました。むしろスレ立てした人が"にわか"だろうという皮肉ですかね?
 挙句、応援レスなのか、ネタなのかわからないですけど、こんなレスも。

-----引用 ここから-----
16 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:44:52 ID:bSpA0P51O
    ハーツも<b>JA</b>を怒らせて国外追放
    帰国後のど鳴りにも関わらずJC強制出走
    ディープにボロ負けにさせ印象操作

17 : 名無しさん@実況で競馬板アウト[sage] : 2009/06/12(金) 19:47:40 ID:T92iXrtLO
    農協を怒らせたのか

19 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:53:08 ID:SBEnfvloO
    >>16
    全農って怖いんだな

22 : 名無しさん@実況で競馬板アウト[sage] : 2009/06/12(金) 20:03:39 ID:OGbYaX+YO
    >>16
    腹筋返せwwwwてめえwwwwwwww

    お前のおかげで良スレに。ありがとう
-----引用 ここまで-----

 以降も茶化されています。

-----引用 ここから-----
24 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 20:10:30 ID:+Y4kYK7p0
    エイジアエンジニアがJRを怒らせたって?

26 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 20:19:56 ID:s97JSebiO
    エイジアンマイルドがJTをタスポさせた?
-----引用 ここまで-----

 勘違いは誰にもでもあり、私もよくやります。あんまりこれで叩くのもかわいそうです。
 ただ、こうしたミスとおかしな陰謀論の主張が重なってしまうのを見ると、「やっぱこういうこと言い出す人はちょっとあれな人なのかな?」と思ってしまいます。



2024年11月16日土曜日

調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される

■2022/04/04 調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される


■2022/04/04 調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される

 競馬では調教がすごいのに、本番ではそこまでではない馬を「調教番長」と呼ぶことがあります。調教がすごくてレースでも強い馬は「調教番長」とは言いません。飽くまで調教だけすごい馬、本番に弱い馬のことを言います。

 「本番で弱い」というのは人間のスポーツや、それ以外の分野でもよくある話。この場合はプレッシャーに弱い…といった精神的な問題が多いんじゃないでしょうか。逆に、練習では一生懸命にやらず本番じゃないとイマイチ気持ちが乗ってこない…といったタイプもいそうです。
 そういや、私は練習でも一生懸命やるタイプだった上に、本番では致命的なミスをするので、運動会やスポーツ大会の本番はボロクソでした。私は運動音痴なので、「調教番長」というわけでもなかったんですけど…。

 これ以外に盲点となりそうな理由としては、「たまたま」「偶然」というのが考えられそう。例えば、4年に一度しか行われないオリンピックやサッカーのワールドカップの場合、試合自体が少なくて、この数少ない機会にだけ偶然うまく行かない、たまたま調子悪い時期に重なる…といったことが起きることが結構あります。
 より広く考えると、「大事な試合の前にだけ怪我しちゃう」みたいな「本番に弱い」タイプもいますよね。これも偶然である他、本番近くになると気負いすぎて怪我をしたり、練習しすぎて体を痛めたり…といったことが考えられそうです。

 馬じゃない人間の話が長くなりましたが、馬でも「偶然」はありそう。また、人間だけでなく馬でも精神面が関係することはあり得ます。例えば、観客が多いと興奮してしまうタイプの馬は、本番で力を発揮しきれない…ということがあるでしょう。
 ただ、競馬の場合、一番考えられるのは、「本番と調教では走る条件が全く違う」という理由だと思います。また、人間同様に本気を出さずに抑える調教もあるため、調教タイムでの比較は信頼性が低い…というのもあるかもしれません。

 「本番と調教では走る条件が全く違う」の関係では、短距離馬と長距離馬の違いもありそうですね。調教タイムが良い馬は短距離馬が多く、長距離馬は少ないです。どちらかというと、調教の条件が短距離馬の本番と近いためだと思われます。飽くまで「どちらかというと近い」ですけどね。

 ところで、今回こんな話を書いたのは、古馬を簡単に負かす調教の良さを理由に指名した私のPOG馬がことごとくコケたため。奇しくも同じ新馬戦でデビューしたウィズグレイスとウインバグースです。
 彼らの新馬戦は前の馬を捉えるのが難しい極端な展開で偶然の要素が強かったとはいえ、それぞれ5着と2着で勝てず。ウィズグレイスはルメール騎手が反省を生かして2戦目で逃げてきっちり勝ったものの、その後はセントポーリア賞(1勝クラス)を2着と取りこぼした末に、アネモネS(L)は1番人気9着と惨敗しました。
 ウインバグースの方は和田竜二騎手が反省を生かせず2戦目も全く同じ感じで負けたものの、乗り替わりの横山和生騎手が逃げに切り替えてしっかり勝ち上がり。ところが、昇級後は10着、4着、13着と不甲斐ない成績が目立ち休養へ。ともに調教番長的な感じになってきました。

 考えてみると、だいぶ前に私が坂路時計をもとにPOG指名をしていたときにも、2歳なのに古馬含めてナンバーワンの一番時計を出した馬がイマイチ走らない…ということはよくありました。むしろ時計通りにすごい活躍をすることは極めて稀。このPOG指名の仕方は駄目だとわかっていたのに、反省を生かせずまたやってしまいました…。反省を生かしたルメール騎手になれず、反省を生かせない和田竜二騎手状態です。
 う~ん、でも、「調教で2歳のデビュー前なのに古馬に楽勝」って聞くと、ワクワクしちゃいません?しますよね?
 …また、忘れた頃に調教番長系を指名してしまいそうですわ…。


2024年11月14日木曜日

アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード


■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

 種牡馬御三家(サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービン)だとさらに熱かったのですけど、サンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリードが入った熱い馬を発見。しかも、サンデーサイレンス・トニービンは結構濃く入っています。サンデーサイレンスが「18.75%     3 x 4」で、トニービンが「 12.50%     4 x 4」でした。

アロヒアリイ
父ドゥラメンテ 母エスポワール 母父オルフェーヴル
サンデーサイレンス     18.75%     3 x 4
トニービン     12.50%     4 x 4
ノーザンテースト     6.25%     5 x 5

 新馬戦出走馬の血統を見ていておもしろいなと思った馬で、その新馬戦(2024/11/02 東京・芝2000)は1番人気1着で勝っています。今後も注目したいですね。 netkeibaの掲示板でも盛り上がっていました。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022104682


 [200] swingbibopさん IoIQQGU
来年のクラシックを席巻して、将来は貴重な父親の血を繋ぐ種牡馬にも
なってほしい。それくらいの大きな器を持つ馬と信じています。

 [197] hi69nさん GVJmRwU
「2000以上欲しい。距離が伸びて良さが出る」と調教師が言ってるから、ゆりかもめ→青葉→ダービーかな
アドミラブルのリベンジ期待します

 [189] テテさん GSQGA2k
また新しく楽しみな母父オルフェのドゥラメンテ産駒きたな

 [186] ぼんばへさん QjSQZjQ
「道中手応えが怪しかった」と言いつつノーステッキ。
派手さは無いけど良い勝ち方でした。
オルフェの血から道悪も問題無さそうですね。

 [185] グランデシャーロックさん MWYJhyA
まさかノーステッキで勝つとは思わなかった。この仔はまだまだ奥がありそう。
ドゥラメンテ産駒は脚元の弱い仔が多いから、このまま怪我無く順調に行ってほしい。

[184] swingbibopさん IoIQQGU
レースVを何度か見返してみると、やはりノーステッキなんだね
良馬場ではよくあるも、重馬場でのノーステッキはあまり見た事ない
戸崎Jは直線よほど手応えに自信があったんだろう。
素晴らしいクラシック候補が登場してくれて嬉しい


2024年11月12日火曜日

スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統
■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!


■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統

 勝ちきれなかったものの、末脚が印象に残り好きだったローズバド。しかし、産駒や孫は走っていない…と思ったら、息子のローズキングダムがいたのを忘れていました。G1勝っています。ただ、なぜかこの子は好きじゃなかったんですよね。

 今週デビューするスタニングローズはローズバドの長女ローザブランカの子で父キングカメハメハ。ローザブランカの長女バンゴール以来のキングカメハメハです。この姉は5勝、唯一大成功したローズキングダムもキングカメハメハで相性の良さを感じさせます。
 ローズキングダム以外は重賞で好走しておらず、正直確実性の高い血統ではなさげ。過剰人気の感があります。ただ、思い入れのある血統なのでPOGで選びたいところ。近親ではローゼンクロイツはPOGで指名したはずです。また、もっと遠くまで見ると、結構印象的だったヤマニンエルブが近親にいます。

 同じ新馬戦でスタニングローズのライバルとなりそうなところとしては、ゴドルフィンの○外エクセトラ。父Exceed And Excelはデインヒルの子で、日本と合いそうな感じ。また、ドレフォン産駒のレッドバロッサは重賞勝利のあるフライングアップルやナイスミーチューが近親にいます。


■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

 その後、スタニングローズが活躍したので書こう書こう…と思っていたのにすっかり遅くなってもう5歳の牝馬で秋。来年には引退しそうな時期になってきました。

 好きだったローズバドの孫娘ということもあり、私はPOGで指名。フラワーC(GIII)に勝利し、オークスでも2着になるなど、かなりの活躍を見せました。私の指名馬としては上々です。
 ただ、私のPOG馬あるあるで、POG期間終了後に爆発。紫苑S(GIII)を勝つと、そのまま秋華賞(GI)を勝利。G1馬まで出世しました。

 ところが、続くエリザベス女王杯(GI) を2番人気で14着と惨敗してからは不振。6戦して5着になったのが一度で後は掲示板に載らないほどでした。このままダメになるっぽい感じだったのですけど、3歳のときに惨敗してスランプのスタート地点となったのと同じエリザベス女王杯(GI) で、突如復活で優勝。謎です。
 とはいえ、3番人気で人気だったのは不思議。近走は7番人気、6番人気、5番人気、9番人気と、人気にもなっていなかったのに、今回は人気でした。クリスチャン・デムーロ騎手が乗っており、騎手人気ですかね? それにしても、不思議です。
 
 …と書き終わってから気づきました。2年前に惨敗したエリザベス女王杯は阪神開催で、今回は京都開催ということで、コースが全然違いましたね。スタニングローズは勝利した秋華賞がそもそも阪神競馬場であったように、阪神でも勝っており、特に阪神が苦手ということではないんでしょうけど…。

・エリザベス女王杯、スタニングローズが制す C・デムーロ「全ての人に感謝」 24/11/10(日) 16:18配信 中日スポーツ
<3番人気でC・デムーロ騎乗のスタニングローズが好位追走から直線、外から力強く抜け出して2分11秒1でG12勝目。2年前の秋華賞馬が、見事に女王の座に返り咲いた。C・デムーロは「今年、日本に来たのはG1に勝つため。勝てて本当にうれしい。ゲートを出てからどう乗ろうかと思っていたが、先行グループの後ろで手応え良く走れた。勝つことができてサポートしてくれた全ての人に感謝したい」と喜んだ。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0b07ce504fa04e10aa724f260416c187a5c9e66

<Cデムーロはホント上手い!
スタート、位置取り、仕掛けのタイミング、どこにもケチをつけることできないくらい、完璧な騎乗だったと思う。
馬のデキも上がってたし、最終コーナー下りの加速で勝負あったなと。>

<Cデムーロは本当に上手いよ、しかし3番人気って復活を期待していたファンやCデムだから買っておこうという競馬ファンが多く居たんだなって思う。薔薇一族の底力を見ました。>

<今まで坂井西村が乗ってたスタニングローズとは別馬
銀と金みたいな馬摩り替えじゃなければ坂井西村がすさまじい漬物石だった>

<やっぱ外人騎手は凄い!4コーナー手前から追いまくって直線先頭で進路を外に取り圧勝!動かし方が半端ない。>



2024年11月8日金曜日

一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い 今はクラブが馬主の入り口に

■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に
■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も
■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!
■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい


■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い

 Enjoy Ruffian 2011年5月号の個人馬主のいななき(西山茂行)からの話。オーナーブリーダーの西山茂行さんの記事は好きだったんですが、このときが最終回でした。この回は、一口馬主・クラブ法人の存在に関する話題です。
 馬券を毎週熱心に買っていても、競馬全体に詳しいというわけではないのか、「クラブ法人が個人馬主を潰した」と勘違いして攻撃している方がいたと聞いて、驚いたことがあります。今回はそういう方に是非知ってほしい話でした。

 個人馬主が減ったのは、クラブ法人に迫害されたからではありません。馬主が儲からなくなったためだと説明されています。

-----引用 ここから-----
 長い競馬の歴史からすると、わずかな期間だけれど、この7年で馬主地図が様変わりした。(略)
 長引く不況などいろいろあるけれど、最大の要因は馬券の売り上げ減少による大幅な賞金の削減。それに反比例するようにジワジワと値上がりする預託料。馬が好きで、競馬が好きで、夢の馬主になったけど、あまりにも赤字で、やっていられないからやめた、という馬主が急増しているのが現実なのです。
 (略)近年激減しているのが2 代目馬主、3代目馬主。筆者の時代は父が馬主なら息子も馬主をやるのが当然だったが、今は…
「親父はあんなもんに金をつぎ込んだけど俺は絶対にやらないから」
という人を何人も知っている。
-----引用 ここまで-----

 競馬予想のうんちくや血統は知っていても、そもそも馬券の売上によって毎年細かく馬主の賞金が変わっているという話を知らない人は多いかもしれません。
 また、日本の馬主はこれでも恵まれており、競走馬を持って利益を出せる可能性の高い稀有な国だとも言われています。

 クラブ法人がこれほど力を持ったのは、個人馬主の力が弱まったためでもあります。競走馬を多く抱える馬主が優先されるのは当然です。
 ただ、本質的にクラブ法人の方が購買力が高いというのは、否定できないでしょうね。
 一口馬主は正式には馬主ではなく、権利や優遇などはなく、短所があります。しかし、長所は多いです。西山茂行さんは以下の点も指摘していました。これも前述の優先する理由と同じです。

-----引用 ここから-----
 厩舎との連絡とかは、正直に言ってクラブ法人の事務局に任せた方がずっと上手くいく。一、二頭しかいない馬主と大手とでは厩舎関係者の対応がそれはそれは違いますよ。
 どんな商売でもそれは同じで、いつもお金をたくさん使ってくれるお得意さんにはいい笑顔を見せるのは当然です。
(これを読んだ調教師さんの中には、「俺は一頭の馬主でも大切に何でも言うことを聞くよ」という人がいるかも知れませんが、同じ扱いをされたら今度は大口馬主が嫌な顔をするでしょう。それが資本主義です。)
-----引用 ここまで-----


 
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に

 また、個人馬主の購買力が下がったという点で、クラブ法人が馬主の入り口としての役割が重要になっています。西山茂行さんは以下のように指摘していました。

<個人馬主はクラブ法人にはどうやっても勝てません。しかし、クラブ法人は将来の個人馬主を育てる重要な役目を果たしています。
 以前にも書いたけど、最近は馬主登録を取得する方々のほとんどが、「○○クラブ法人の会員でした」>

 流行のPOGについて、馬券を買わないでも楽しめるから悪いものだと批判している方がいましたが、これもまた同じような視野の狭い批判です。POGは競馬ファンの裾野を広める役割を果たしています。
 ソーシャルゲームでの無料ユーザーですとか、ゲームの体験版、化粧品の試供品など、「一部分だけ見ると儲かっていないように見えて全体としては稼いでいる」というやり方は、ビジネスの世界では当たり前にあるものなのです。


■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も

 「今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に」の関係での追記。あの障害の名馬オジュウチョウサンの馬主・長山尚義さんも一口馬主出身だったそうな。まだ一口馬主があまり一般的ではなかった頃に始めてハマったようです。
 ただ、この話があったのは、<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事なので、タイトルの話を先に軽く。「オジュウ」は息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」ではなく「オジュウ」と言っていたことが由来だそうです。

 では、一口馬主の話。長山尚義さんが一口馬主の存在を知ったのは、テレビの「イレブンPM」という番組で大橋巨泉さんがしていた話から。大橋巨泉さんは確か競馬好きで知られるタレントですよね。番組で「馬主もどきができる」と話していたのを偶然見たんだそうです。

<当時は30代でサラリーマンでしたが、すぐに社台サラブレッドクラブの会員に申し込んだんです。最初に当たったのがサッカーボーイ。一口65万円はそのときの自分には大きなお金だよ。「お願いだから6万5000円の10回払いにしてもらえないか」って頼んだなあ・・・>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 いきなり名馬サッカーボーイ。そりゃハマりますわ。しかも、この後も名馬をどんどん引き当てたようです。<周囲から「そんなに走る馬はもう出会えないぞ」って言われたけど、バブルガムフェロー、ダンスインザダーク、お母さん(ゴールデンサッシュ)がサッカーボーイの全妹だったステイゴールド・・>と書いていました。
 というか、馬主になった後も一口の方を引き続きやっているんですね。たぶん上記もすでにそうだと思うのですが、以下のところまで読んでやっと気づきました。

<11年のクラシックはオルフェーヴル、12年はジェンティルドンナ。3冠馬2頭に出会い、ダービーの口取りも経験できた。今年の3歳馬はソウルスターリングに出資。日曜はオークスの口取りに参加できました>

 確かたいぶ前から馬主のはず…と思ったら、下にプロフィールがあってそれで判明。「個人の馬主資格取得は85年」だとのこと。私が思った以上に昔です。
 これまでに出資&所有した馬は118頭。出資馬で272勝、所有馬で29勝だとのこと。記事執筆時点での現役の出資馬は9頭、所有馬は7頭。一口馬主の方が多くなっています。
 あと、仕事の方が私は気になったのですが、事務機器の販売やオフィスの総合管理を手掛ける株式会社エース事務機で代表取締役会長を務めているということでした。

■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!

 上記の方と同じで、やはり西山茂行さんの話。今回は、Enjoy Ruffian 2010年3月号(個人馬主のいななき〈65〉西山茂行 馬主最大の楽しみ「口取り」)からです。

 西山さんによると、馬主最大の楽しみは「口取り」だといいます。もしこれがなくて、単純に賞金のやりとりだけだったら、たぶん馬主は半減するだろうとしていました。
 地方競馬が盛り上がらないのも、ウイナーズサークルがきちんと整備されていないせいではないかと。馬主席が汚いし、レストランの味も美観も良くないといった話もしていました。

 ただ、私は別にそういうのはうらやましいとは思わないタイプ。出資馬の口取りに参加したいと思ったこともありません。
 西山さんは確か以前、馬主は人付き合いが好きな人じゃないとやってられないみたいなことを言っていた気がしますし、タイプが違うんでしょう。
 私はそもそも出資馬を見に、競馬場へ行くこともありませんしね。

 とりあえず、西山さんとしては、ここからクラブ会員に口取りの楽しみを覚えてもらって、馬主の増加を期待しているようです。


■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい

 全然有名でなく、1勝で終わったシルクレーシングのカルナヴァレスコ(父ステイゴールド、母シーズライクリオ)という馬。姉に5勝のサダムグランジュテがいますが、重賞勝利はありません。カルナヴァレスコ自身には期待のコメントがあったようですが、超有名な馬とは言えないでしょう。
 ところが、何気なく見たこのカルナヴァレスコのnetkeibaの掲示板で、同馬の引退に寄せたコメントが熱いコメントの名文ばかりで驚きました。まるでG1常連の名馬の引退のような思い入れの深さを感じる良い文章だらけです。
 当初書いていた「一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い」という話とは全然関係ないのですが、一口馬主の人たちの出資馬に対する熱い想いや競馬愛が伝われば…と思います。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2012104662

 [523] T.K.O倶楽部さん
必死の思いで電話をし、かかったときに出資することができたのでシルクに入会しました。
馬名募集のときに母名のイメージからブラジルだと思い、ワールドカップ・オリンピックとあるので、人々を楽しませて欲しいという願いでカルナヴァレスコと馬名を応募しました。
まさか採用されるとは思わず、採用されたというメールを見たときは物凄く興奮したことを今でも鮮明に覚えています。
非常に短い競走馬生活でしたが、新馬戦で勝利をし口取りができたことは一生忘れません。また無事に乗馬になるということなので、機会があれば会いに行きたいと思います。
お疲れ様、カルナヴァレスコ!そして今まで楽しませてくれてありがとうございました。

 [522] Mikoさん
この馬を初めて見た時の衝撃はこの先もずっと自分の中に残って、10年、20年後でも新馬戦の時期がやってくる度にカルナヴァレスコのことを思い出すんだと思います。
自然と大きな期待をかけてしまうような、魅力的で良い馬でした。
何にしても、お疲れ様でした。
まずは病気(引用者注:腫瘍が原因で引退)を治して、そして、無事に第二の馬生を全う出来ることを願っています。

 [521] クリアアサヒさん
当時ルシルクとシーズライクリオ(引用者注:カルナヴァレスコの母)のどちらに出資するか悩んでタバコを一晩で2箱吸ったのは昨日のことのように思い出せます
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした
で、こちらを選んだ決めては誕生日。
10数年前、喧嘩別れした幼馴染と同じでした
誕生日が。それを覚えてる僕もどうかしてますがね
でも詳細は省きますがソレきっかけで今ソイツとは仲直りしました
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした。
そんな微塵ではありますが幸せをカルナヴァレスコ号は僕に届けてくれた
僕にとってはそんな競走馬でした。
もちろんスケールの大きい使い方をしてくださったスタッフの皆様には感謝の気持ちしかありません
なにしろ競馬はいいですね

2024年11月7日木曜日

ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ

■2013/3/1 上下関係作る馬の群れにはボスがいる!トレッキングでもリーダー馬
■2013/3/1 ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ
■2022/05/11 第一次競馬ブームの立役者ハイセイコーもリーダー馬だった?


■2013/3/1 上下関係作る馬の群れにはボスがいる!トレッキングでもリーダー馬

 リンク切れしているのですが、「インストラクターのひとりごと」というページの「#128 リーダー馬の存在」(2009/02/07 フロッグマン)では、トレッキングにおけるリーダー馬の存在の必要性について説明されていました。
 まず、野生動物であるシマウマの例が登場。リーダーが常に周囲を警戒し、肉食動物の気配をいち早く察し、危険を仲間に知らせるといったことがあるとのこと。そして、馬の場合は以下のような感じになっているそうです。

<馬の群れにもリーダーとなる存在がいます。馬と関わった事のある人なら分かると思いますが、馬もはっきりとした上下関係の社会を持っています。よく観察すればどの馬がリーダー馬でどの馬が弱いか分かると思います。お互いじゃれあったり、喧嘩したり、まるで子供のように遊びます。そうして遊んでいる内に互いの強さを知り、リーダーとなる馬が決まっていきます。(略)
 私達はボス馬の存在を利用してトレッキングを行います。普段から強いリーダー馬に先導役のスタッフが乗ることで他の馬は決してボス馬を追い越そうとしないし、リーダー馬も他の馬を追い越させないように蹴ったり威嚇したりします。(略)快適なトレッキングのためにはリーダー馬の存在が必要不可欠なのです>
http://www.jtng.com/thrc/p30/~199/p30-128.html

 また、別のサイト乗馬特訓記の<「馬語」について:基本はボス馬の立場になってボス馬の合図をまねる>では、る馬のボディランゲージのことが詳しく書いてある一冊の大型本 「馬と踊ろう~クラウス・フェルディナンドの触れ合い 調教法」(クラウス・フェルディナンド・ヘンプフリンク著:「Dancing with Horses」の日本語版)に以下のような話があったことが書かれていました。

<基本的な考え方は、馬は順位制の群れ社会の生き物でどんな相手に対しても 自分より順位が上か下かを見てくることと、自分より順位の高い相手には頼ろうとし てきたり言うことをよく聞こうとする性質があることを利用して、まず人のほうが馬 より絶対的に順位が上、人が馬のリーダー、という主従関係をはっきりつけて馬 が人間に頼ってくるようにさせて馬と信頼関係を築き、それからボス馬が他の馬 たちに対して次々と合図(指示)を出していくのをまねするように人が馬に合図 を出していくことで、馬が群れのボスの言うことをよく聞くように馬を自由自在 に動かしていくということです。
 この、ボス馬が他の馬に対して出す合図や、馬同士が使っている合図が「馬の ボディランゲージ、馬語」と呼ばれているものです>
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/6952/time_2004_12xx.html


■2013/3/1 ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ

 ここまでは馬全般に関する話だったのですけど、このような考え方を競馬に当てはめて、馬券の当て方に応用しようとしている方もいらっしゃるようです。ズバリ「ボス馬を探せ!」というページがありました。「ボス馬」がそのまま「一番強い馬」で、勝てる馬がわかるという理論です。

<また、ボス馬を探す以外に、馬同士のコンプレックスを理解できるようになると、そのレースで走らない馬を見つけることができます。
(略)もちろん馬券を買う上で能力(略)は大きな要因なのですが、それに負けないくらいこの馬の持つコンプレックス、つまり精神面が大きな要因となるのです>
http://keibahissyo.web.fc2.com/category1/entry5.html

 別サイトの<November 22, 2005 穴馬発見☆別館>でも、2005年のジャパンカップをボス馬で競馬予想。「競馬は、突き詰めると、ボス馬が勝つゲームだ」としていました。「そういうことを言い出したのは、僕が知ってる限りでは「中島理論」の創始者中島御大なんですが、そのエッセンスをものすごく簡単に要約しますと」として、以下のような説明をしていました。

1.サラブレッドは、自然界の生き物である。彼らが究極的に従うのは自然界の掟(つまり「本能」)であって、調教ではどうにも超えられない壁が絶対にある。
2.基本的に、次世代へと自分の遺伝子を残していけるのは、群れの中でも体力・知力ともに優れた「ボス」だけである。(なぜなら、体力・知力に劣った馬の遺伝子ばかりが次世代へと伝えられていくと、それは種の絶滅につながるからです。これは種の保存という観点から、実に理にかなったことです。)
3.競馬というのは、馬のそうした自然の本能をうまく利用したゲームである。
4.優秀な馬が揃った頂点の争い(つまりG1)で勝利を収めるのは、ボス馬である。
http://blog.livedoor.jp/blandford/archives/50209101.html

 この年のジャパンカップの場合、藤沢調教師の発言がヒントに。藤沢厩舎は独特の「一列縦隊」の調教とウォーキングを行うものの、このときには必ずゼンノロブロイが一番先頭。藤沢調教師は、「(ゼンノロブロイを真ん中にすると)すごく暴れますね。ロブロイは自分が『ボスだ』って分かってますから」という趣旨の説明をしていたそうです。これを踏まえて以下のような解説がされていました。

<ゼンノロブロイは、昨年秋の天皇賞以来、牡馬に先着されたことはたったの2回しかないんですよね。
1回がイギリスでエレクトロキューショニスト。もう1回が、今年の宝塚記念のハーツクライ。
どちらのレースも、「出し抜けを食わされた」という形で、びっしりと競り合ってのものではありません。
これはまさにボス馬にふさわしいレースぶりで、今回も当然、よほどのことがない限り、ボス馬らしいレースをしてくれるはずだと思います>

 この方は「ボス馬と言えば、シンボリルドルフ」とも指摘。暴れん坊で有名だったひとつ年下のダービー馬シリウスシンボリが、ルドルフの前に出るとビビリまくってしゅんとしていた、絶対に近寄ってこなかった…と言っていました。
 私はシンボリルドルフを見に行ったときに、かじられたことがあります。もう当時はおじいちゃんだったはずなんですが、やんちゃな子でしたね。

 話がちょっと逸れました。ボス馬の話ですけど、メスは例外のようで、負けても大丈夫(?)みたいです。レディーファーストなんですかね。不思議。
 で、このときのジャパンカップはどうだったか?と言うと、牡馬であるアルカセットとハーツクライに敗れる3着になっちゃいました。負けちゃってます。びっしりではないですけど、アルカセットとはある程度競ってもいますね。

<iframe width="420" height="315" src="http://www.youtube.com/embed/AcgDhTCAXv0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

 ジャパンカップの次のラストラン有馬記念でゼンノロブロイは8着となり、初めて掲示板を外しました。これはアクシデントがあったそうですけど、ジャパンカップでボス馬としては言い訳しづらい負け方をして、ボス馬としてのプライドがずたずたになっちゃったのかもしれません。


■2022/05/11 第一次競馬ブームの立役者ハイセイコーもリーダー馬だった?

 1970年代の日本で社会現象と呼ばれるほどの人気を集めた国民的アイドルホースで、第一次競馬ブームの立役者となったハイセイコーのWikipediaを読んでいました。

<1972年(昭和47年)7月、大井競馬場でデビュー。同年11月にかけて重賞の青雲賞優勝を含む6連勝を達成。翌1973年(昭和48年)1月に中央競馬へ移籍し、「地方競馬の怪物」として大きな話題を集めた[1]。
 移籍後も連勝を続け、4月に中央競馬クラシック三冠第1戦の皐月賞を勝つとその人気は競馬の枠を超え[2][3]、競馬雑誌やスポーツ新聞以外のメディアでも盛んに取り扱われるようになり[4]、競馬に興味のない人々にまで人気が浸透していった[5]。
 5月27日に東京優駿(日本ダービー)で敗れたことで不敗神話は崩壊したが人気は衰えることはなく[6][7][8]、むしろ高まり[9][10][11][12]、第一次競馬ブームと呼ばれる競馬ブームの立役者となった[13]。
 このブームは、後年1990年前後に起こった武豊とオグリキャップの活躍を中心にした第二次ブームと並んで、日本競馬史における2大競馬ブームのうちの一つとされている[14]。ハイセイコーが巻き起こしたブームは日本の競馬がギャンブルからレジャーに転じ[15][16]、健全な娯楽として認知されるきっかけのひとつになったと評価されている[17]。1984年、「競馬の大衆人気化への大きな貢献」が評価され、顕彰馬に選出された[18][19]。
 競走馬引退後に種牡馬となった後も人気は衰えず[12][20][21]、種牡馬として繋養された明和牧場には観光バスの行列ができるほど多くのファンが同牧場を訪れるようになり[22]、それまで馬産地を訪れることが少なかった競馬ファンと馬産地を結び付けた>

 ハイセイコーは人気すぎて途中から過剰人気に。とはいえ、競走成績が良くなかったということではありません。皐月賞の他、宝塚記念、高松宮杯に勝利。中山記念、NHK杯(当時はややグレード落ち) 、スプリングS 、弥生賞も勝っています。
 で、ここに追記したことでわかるように、ハイセイコーにはリーダー馬・ボス馬的なエピソードもあったのです。おもしろいですね。

<1970年(昭和45年)、北海道日高支庁新冠町の武田牧場に生まれる。馬体が大きく脚や蹄が逞しかったことから、牧場関係者は赤飯を炊いて誕生を祝った[25]。武田牧場場長の武田隆雄によると、生まれた時から馬体が大きく一際目立った馬で、他の馬と集団で走る際は常に先頭を切った[26]>

 なお、地方でデビューしたハイセイコーですが、上記だけ読んでも期待されてなかったわけではなく、むしろ期待された馬だったことがわかります。以下のように他にも期待されたエピソードがある他、地方デビューは母馬絡みの特殊事情だった感じです。

<武田は当歳時から中央競馬にいっても十分通用するレベルの馬だと感じ[28]、夏になると、「ダービーに勝つとはいいません。でもダービーに出られるぐらいの素質があると思います」と周囲に喧伝するようになった[29][30]。また1957年の天皇賞(春)を優勝したキタノオー以来の「武田牧場の傑作」として期待を集めて新冠町の評判を呼び[31]、2歳時には「新冠の一番馬」という評判を得るようになった[28]。
 ハイセイコーは中央競馬の調教師からも中央でのデビューの誘いを受けたが[31]、母ハイユウの馬主であった青野保が代表を務める(株)王優に所有され[3][31]、ハイユウを管理していた大井競馬場の調教師の伊藤正美によって管理されることになった[30]。1971年(昭和46年)9月に伊藤厩舎に入厩し、馴致が行われた後、調教が開始された。騎手として調教と馴致に携わった高橋三郎によると、ハイセイコーはこの時点ですでに、他の幼い馬とは「大人と子供」ほどに異なる馬体の大きさと風格を備えていた[32]。また、この時期にはすでにマスコミが盛んにハイセイコーについて取材をし、中央競馬の調教師から移籍が持ちかけられるようになっていたといわれている[32]>
<1973年1月12日、ハイセイコーはホースマンクラブに5000万円([注 5]この金額は、当時の東京優駿の優勝賞金(3600万円)を上回っていた)で売却された[42]。武田牧場場長の武田隆雄は、(株)王優がはじめからハイセイコーを中央競馬へ移籍させる意向であったようだと述べており[26]、江面弘也によると武田牧場側は売却に際し、大井でデビューさせた後中央競馬へ移籍させるという条件を付けていた[3][40]。作家の赤木駿介によると、ホースマンクラブが新たな馬主となったのは、同クラブの代表者である玉島忠雄が大井競馬を訪れた際、条件次第ではハイセイコーを購買できるという噂を聞きつけたのがきっかけであった[43]。大川慶次郎によると、当時の日本競馬界では「中央は中央、地方は地方」という風潮が強く、地方から中央への移籍は4歳の秋以降に行われるのが一般的で、4歳になったばかりの時点で行われるのは珍しいことであった[44]>

2024年11月6日水曜日

レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…


■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

 もっと早いうちから書こうと思っていて忘れていたのですけど、レイデオロ産駒の戦績がボロクソ。特に繁殖牝馬の質を考えるとひどいですね。めちゃくちゃ豪華な繁殖牝馬が揃っているにも関わらず、そこまでのレベルにない種牡馬の産駒より悪い…といういいところなしな感じになっています。POGで選んで好きな馬だったので、たいへん残念です。

 これは感覚ではなく、データからも明らか。調べた日付がバラバラで申し訳ないんですけど、手元のメモにある2023年デビューの新種牡馬のAEI、CPI、API/CPIは以下の通りです。
 平均収得賞金額AEIを繁殖牝馬の質(CPI)で割った数字で並べると、レイデオロはブービーの悪さ。データが少ないため、産駒の少ない種牡馬はこの後大きく変わるはずですけど、レイデオロ産駒はむしろ多い方ですからね…。

API/CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI    API/CPI
1位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13    9.54
2位    ロジャーバローズ    1.54    0.43    3.58
3位    モーニン    1.2    0.54    2.22
4位    シュヴァルグラン    1.21    0.65    1.86
5位    ミッキーグローリー    0.71    0.51    1.39
6位    ホークビル    0.58    0.47    1.23
7位    アポロケンタッキー    0.62    0.54    1.15
8位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64    1.02
9位    アルアイン    0.65    0.71    0.92
10位    エピカリス    0.54    0.63    0.86
11位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95    0.70
12位    スワーヴリチャード    2.08    3.19    0.65
13位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76    0.59
14位    アニマルキングダム    0.29    0.74    0.39
15位    ディオスコリダー    0.29    0.77    0.38
16位    サンダースノー    0.51    1.36    0.38
17位    アドミラブル    0.15    0.47    0.32
18位    レイデオロ    0.69    2.79    0.25
19位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86    0.12

 なお、これは繁殖牝馬の質を考慮した場合の数字。繁殖牝馬の質が高さ以上に活躍させるというのは、サンデーサイレンスやディープインパクトみたいな一部の化け物の例外を除き至難の業。「API/CPI」が低くても「大成功」と言われる種牡馬は多数います。平均値が悪くても大物を出しやすいタイプもいますしね。

 で、単純なAEIだけで見た順位は以下の通りでレイデオロは10位と冴えませんね。そもそも1.0が平均ですので、0.69はあまり良くない数字です。

1位    スワーヴリチャード    2.08
2位    ヘンリーバローズ    1.67
3位    ロジャーバローズ    1.54
4位    ブリックスアンドモルタル    1.37
5位    キタサンミカヅキ    1.24
6位    シュヴァルグラン    1.21
7位    モーニン    1.2
8位    ニューイヤーズデイ    1.03
9位    ミッキーグローリー    0.71
10位    レイデオロ    0.69
11位    アルアイン    0.65
12位    アポロケンタッキー    0.62
13位    ホークビル    0.58
14位    エピカリス    0.54
15位    サンダースノー    0.51
16位    アニマルキングダム    0.29
17位    ディオスコリダー    0.29
18位    カリフォルニアクローム    0.22
19位    アドミラブル    0.15

 ただ、圧倒的に繁殖牝馬の質が高いため、今後活躍馬は出るでしょう。また、早熟ではない…ということで、今後大きく数値が回復する可能性もあります。

 ところで、レイデオロの血統的な特徴ですけど、「サンデーサイレンスの血が入っていない」ということ。最近どこかにサンデーサイレンスが入っていないと日本ではなかなか好成績を残せないだけに、これは非常に注目でした。
 しかも、ディープインパクト専用コース的な東京2400mのダービーを、サンデーサイレンスの血なしで勝ってしまいましたからね。生産者からも注目された馬でした。

 このサンデーサイレンスの血が入っていないことは、繁殖牝馬を集める際に有利になった可能性もあるかもしれません。以下のようにCPI順だと2位です。ただ、それ以上に質が高くてなおかつ結果も出しているスワーヴリチャード(これもPOG馬でしたがレイデオロの方が好きでした)との差がでかいですね。
(あと、一部でサンデーサイレンスの再来を期待するブリックスアンドモルタルも結構良い感じですね)

CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI
1位    スワーヴリチャード    2.08    3.19
2位    レイデオロ    0.69    2.79
3位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95
4位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86
5位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76
6位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64
7位    サンダースノー    0.51    1.36
8位    ディオスコリダー    0.29    0.77
9位    アニマルキングダム    0.29    0.74
10位    アルアイン    0.65    0.71
11位    シュヴァルグラン    1.21    0.65
12位    エピカリス    0.54    0.63
13位    モーニン    1.20    0.54
14位    アポロケンタッキー    0.62    0.54
15位    ミッキーグローリー    0.71    0.51
16位    アドミラブル    0.15    0.47
17位    ホークビル    0.58    0.47
18位    ロジャーバローズ    1.54    0.43
19位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13

 逆に言うと、レイデオロが種牡馬として失敗した理由も先程の「サンデーサイレンスの血が入っていない」が第一候補かもしれませんね。繁殖牝馬側でサンデーサイレンスが入っている配合が多いだろうと思うものの、素直に父側にもあった方が良いのかもしれません。


2024年11月5日火曜日

他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?
■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?


■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

 「トウカイチョウサン」という名前の馬がいて驚きました。「トウカイ」「チョウサン」という2つの冠名を使用しています。
 他人の冠名を使ってはならないというルールは確かなく、一応反則ではないでしょう。ただ、マナー違反で行儀は悪いとは言えそう。どちらかが勝手に使用したのではないか?と思いました。
 で、馬主を見てみると、「チョウサン」でした。オジュウチョウサンで有名な長山尚義さんの冠名であり、会社名義で持っているみたいですね。

 批判が出ているのでは?と掲示板を見てみると、不人気馬ということもあり、デビュー前の書き込みはゼロでした。ただ、 その後、以下のような書き込みが。なるほど、一応そういう可能性はありますね。

[1] 大原櫻子応援団NEOさん
共同馬主?
トウカイチョウサンの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.com

 また、普通に許可を取っているという可能性もあります。それから、すでにトウカイという冠名が使われていないという可能性もあり、この場合も個人的には許容範囲内です。
 検索してみると、2018年の2歳馬でも「トウカイ」の冠名で内村正則さんが所有していました。ただ、他の馬主名でも結構「トウカイ」があってびっくり!

(有)二風谷ファーム    トウカイクルーク    牝    2014
古味裕章    トウカイリオナ    牝    2014
江原明    トウカイジュリア    牝    2014
佐藤良二    トウカイアルバ    牝    2014
松本桂昌    トウカイエポナ    牝    2015
松本桂昌    トウカイハッピー    牡    2013
大黒富美子    トウカイアゼリア    牝    2015
大黒富美子    トウカイフォーゲル    牝    2014
谷謙介    トウカイメジャー    牝    2013
浜田修一    トウカイヴィオラ    牝    2014
武村學    トウカイボヌール    牝    2015
邑田昌平    トウカイソンジュ    牝    2013
爲永良弘    トウカイエンプレス    牝    2012

 これだけ多いとなると、ちゃんとした理由があるんでしょうね。…と書いてから気づきましたが、そうだ、もともと普通にトウカイの人が持っていた馬を他の人が買っただけかも!…で、調べてみると、案の定すべて地方の馬なので単に買っただけの可能性が濃厚。うっかりしていましたわ!
 ということで、やはり中央デビューのトウカイチョウサンは特殊ケースのようです。

2022/05/21追記:全然別の由来という可能性もあるでしょうから、登録時の「馬名の由来」も見てみました。すると、「母名の一部+冠名」という説明。母は内村 正則さんの持ち馬で「冠名+世界」のトウカイユニバースであり、やはり冠名由来だと考えられます。


■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?

 「チョウサン」の冠名で知られる長山尚義オーナーの話でなにか?と検索。<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事が出てきました。

 これはオジュウチョウサンの名前に関する話でしょうか。私はPOGでオジュウチョウサンを指名しており(見る目の無さを発揮してPOG期間はイマイチ走らず)、そのときには正直「変な名前だな」と思ってしまいました。ただ、馬名の意味までは考えたことがありませんでした。
 今想像してみると、「お重」って意味じゃないかと想像。この「お重」というのは「重箱」のこと。おせちの入っているあの黒い重なった箱ですね。「お重」だとすれば、響きはともかく意味としては、めでたくてなかなか良い名前。急にいい名前な気がしてきました。

 ただし、これは私がタイトルから想像しただけで、本当に馬名の話かどうかは不明。で、やっとこ実際に読んでみると、やはり馬名の話でした。ただ、意味は「お重」ではなく、全く想像できないものでしたわ…。

<競馬は1頭の馬を応援していると、みんなの和ができる。それがいいですよ>
<所有馬には家族の名前を付けます(引用者注:前述のトウカイチョウサンは違っており、たぶん全部ではないでしょう)。オジュウチョウサンのオジュウって? ファンの方も気になっているかな。答えは、息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」って言えずに「オジュウ(俺)オジュウ(俺)」って発音していて。そこからです。オジュウの全兄ケイアイチョウサン(13年ラジオNIKKEI賞を勝利)は妻の紀美代の頭文字を。コウキチョウサンのコウキは孫の名前です>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 冠名のチョウサンは簡単で、名前の「長山」を音読に変えたもの。<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です>としており、あだ名だったみたいですね。プロ野球の長嶋茂雄さんのあだ名もほぼ同じ「チョーさん」であり、以下のようなエピソードも披露されていました。

<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です。07年の毎日王冠をレコードで勝ったチョウサンの単勝配当は“444”0円。長嶋茂雄さんの通算本塁打(444本)と同じだって、テレビで井崎脩五郎さん(評論家)が大興奮だったそうですね>



2024年11月4日月曜日

父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?
■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!



■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

 珍名馬が好きでちょくちょく取り上げていますけど、珍名というよりはセンスに感心した馬名がありました。ただ、昔の馬。 タップダンスシチーとダンスヴィオレの2007年生まれの馬です。
 父タップダンスシチーと母ダンスヴィオレなので、父母あわせてダンスが2つで「ダンスダンス」でもおもしろいと思うのですけど、ちょっとひねって「ツーステップ」。これに冠名(おそらく)をつけてハマノツーステップでした。馬主は、浜井弘至さんという方です。
 なお、15戦0勝 [0-0-1-14]448万円 (中央) ということで、全然活躍はしていません。

 ところで、ダンス関係の名前と言うと、ノーザンダンサーが思い浮かびます。その産駒もダンス関係がいて、ニジンスキーは、ロシアの伝説的なバレエダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーから。
 また、昔だと 別の系統でネイティヴダンサーという大種牡馬も。ネイティヴダンサー産駒でダンス関係だと、オグリキャップの父であるダンシングキャップがいます。

  ハマノツーステップの父タップダンスシチーはこれら2系統とは無関係。タップダンスシチーは、リボー、ヒズマジェスティの系統であり、父のプレザントタップが由来でしょう。プレザントタップは「愉快なタップ」といった意味でしょうかね。
 一方、ハマノツーステップの母のダンスヴィオレは、その父のダンスインザダークから。ご存知の通り、ダンスインザダークはサンデーサイレンス産駒ですので、サンデーサイレンスという名前はダンスに関係ありません。ダンスインザダークは母のダンシングキイの方から。そして、このダンシングキイは前述した父のニジンスキーからであり、私が思い浮かんだ片方との関係はありました。馬名はこういう祖先からの繋がりもおもしろいですね。



■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!

 久しぶりに競馬ゲームをやろうかと思ったのですが、私は競馬ゲームをやると、馬名を名付けるところで悩んで全然ゲームが進みません。そこで、先に馬名をたくさん考えておこうと思って、最近、日課の散歩のときなど、暇なときに考えています。
 ただ、なかなか良い名前が思い浮かびません。ボツ馬名ばかり出てくるので、ここではちょっとそこらへんを紹介して「供養」しておこうかな…と。

 あと、今度やるときは、好きな馬をモデルホースを決めて、その血統を延々とつなげて行きたいな…と思っています。私はPOGでも近親や父が好きな馬…といった感じで選んでおり、そこらへんの思い入れが競馬の魅力だと思います。
 ただ、これでやると、かなり馬選びが限定されちゃうんですよね。なので、血統的にちょっと似てればモデルホースと近いと思い込む…ということで、これからはどんどん甘く、どんどん広くしていきたいと思ってもいます。それもどうなのか?という話ではあるんですけど…。

 で、馬名も基本的に好きな馬にちなんだ名前…ということになります。「~系」となっているのは、そのモデルホースということです。

・ヨジゲングルービー (サイレンススズカ系)
 これがなんでサイレンススズカにちなむ名前なのか?と言うと、サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」から。その異次元からさらに四次元に広げちゃってるんですけどね。正直「異次元の逃亡者」ってのは、私は聞いたことない二つ名だったのですが、これまたなるべく広く広くしていかないと、すぐにネタ切れになるということで採用しています。
 ただ、「イジゲン」と言うと真っ先に思い浮かぶのは、POG馬だったメイショウイジゲンですね。中央では勝利できなかったものの、未勝利で長く好走を続けて結構楽しめました。このメイショウイジゲンは同じくPOG馬だったメイショウテッサイの近親ということで指名。メイショウテッサイはメモを確認すると、兄のメイショウクオリア(この馬は特に好きではなかった馬)が重賞を勝っていたという理由での指名でした。メイショウテッサイも未勝利を勝てなかったものの、地方からのカムバックで中央でも1勝、全部で66戦するという息の長い活躍をしてくれて好きでした。主に追込が主体で、いつも「いつか来るんじゃないか!」と期待させてくれた馬です。馬券もずいぶん買いました。
 「ヨジゲングルービー」という馬名の話を全然していませんでしたが、これはなんとなく響きがコミカルでいいかな?と思ったもの。ただ、その程度なので、もうひと押し足りなかったんですよね。
 あと、名前の響きは昔あった「サムライトルーパー」というアニメに似ているな…と後から思いました。と書いて、見直すと、言うほど似てないですね。ちなみに「サムライトルーパー」は名前を知っているだけで、見たことはないアニメなので、全然内容はわかりません。


2024年11月1日金曜日

岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!

■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?
■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少



■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?

 2013年に書いた話ですが、2022年に全体に書き直し。言われてみて「そうなのか、すごいな!」と思ったのですが、ヤフー知恵袋で<どうして岩手だけ、水沢と盛岡と地方競馬が二つもあるのですか?>という質問が出ていたんですよ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1079115485

 質問者は同時に<組合や経営は別物ですか。どちらがレベルが上ですか>などとも質問。なので、<水沢と盛岡は競馬場が二つあるだけで、どちらも『岩手競馬(岩手県競馬組合主催)』の括りになるんじゃないですかね?>といった回答をしています。2022年2月5日確認してみましたが、この理解で間違いなさそうですね。

岩手県競馬組合 盛岡競馬場と水沢競馬場の2場で地方競馬を主催する団体
盛岡競馬場 岩手県盛岡市にある地方競馬の競馬場
水沢競馬場 岩手県奥州市水沢にある地方競馬の競馬場

 同じ回答者はレベルなどの質問について、以下のような回答をしていました。

<競走馬のレベルとしては同じ組合なので変わらないと思いますが、競馬場施設そのもので言ったらORO盛岡のほうが断然上です。しかし、そんな施設を作ってしまったために経営がどうこういった話が出てきてしまったような気がします。水沢だけでやれば経営上はまだマシになるといった噂(あくまでウワサです)も聞いたことがあります>

 なお、この回答者は、同時に<そういった意味では『兵庫県競馬組合』は園田競馬場と姫路競馬場がありますね>としていました。じゃあ、「岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある」って嘘じゃなん!という話になってしまいますね…。

兵庫県競馬組合 園田競馬場と姫路競馬場の2ヶ所の地方競馬を主催する一部事務組合
園田競馬場 兵庫県尼崎市にある地方競馬のための競馬場
姫路競馬 兵庫県姫路市にある地方競馬の競馬場

 ただし、次の回答者が<同様に、兵庫県競馬組合では園田競馬と姫路競馬を主催しております。まぁ、姫路は廃止濃厚ですが>としていました。実際、2012年9月以後は非開催が続き、事実上休止競馬場扱いとなっています。ところが、2020年1月15日に8年ぶりに開催が再開されており、さらに状況が変わっています。
 私も北海道ではいっぱい競馬場があったのに!と思ったのですが、同じ方は北海道競馬などの話もしていました。

<かつては多数開催していたホッカイドウ競馬なんてのがありましたが、あそこは門別だけになっちゃいましたね。競馬場が減るのは経営の問題です。
 ちなみに、法律上北海道を除く=都府県には地方競馬場は2つ以下しか作れませんが、いまどき2つでも多いですね>

 さらに3人目の方が、<前に出ている北海道や兵庫の他、10年前は新潟(JRAのを借りていた)・三条、宇都宮・足利(主催者が開催によって県と市が入り組んでいましたが)とあったんですよね>といった過去の話をしていました。

<戦前までは全国各地に多くの競馬場があったそうで、かなりの数が消えましたが、戦後残った競馬場が近年の地方競馬場と考えてもらっていいかと思います。なので、同じ県に2つの競馬場があるというのも別に不思議ではない話です。
 水沢と盛岡についての関係の説明は既にあるので割愛しますが、岩手競馬はずっと水沢競馬場がメインで移転前の盛岡競馬場はサブの競馬場でした。さらに移転前の盛岡競馬場は盛岡市中心部にあったので厩舎の敷地が取れないなどの理由もあり、水沢の方が厩舎の数も在籍する馬の数も圧倒的に多く推移してきました 盛岡競馬場が移転しても、厩舎の数とか所属馬の率はあまり変わらないですね
 盛岡と水沢、どっちの所属馬が強いかというのはその時々もあるので 一概には言えませんね>

 新潟競馬の話が出てきたのですけど、この新潟は平日開催すりゃあいいのに、土日に開催をぶつけてきていたんですよね。当然こうなるとJRA開催とダブります。同時開催ならJRAの馬券を買いに来た人が地方競馬も買う…となるかというと、潰れたことでわかるように、そうはならなかったんじゃないかと思われます。
 同時開催の新潟競馬場ではJRAよりも地方競馬を優先する形でやっており、地方競馬がウインズを占有。JRAの馬券を買いたい人は遠くに追いやられますし、場所もないしってことでたいへん不便でした。これで反感を買って余計寿命を縮めてしまったのではないか?と、個人的には思っています。


■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少

 以前のブログのときの古い話。昔は「1万頭」と言われていたものの、減り続けて2012年の時点で7000頭割れというニュースでした。

 2012年の生産頭数は、サラブレッドが6,819頭、サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭で合計6,832頭。

 軽種馬の生産頭数が7,000頭を割り込むのは1968年以来44年ぶりだと言います。
 生産頭数のピーク年(1992年=12,874頭)と比べると53.1%で6,042頭の減少でした。

2012年の生産頭数がまとまりました - 軽種馬登録ニュース - 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (JAIRS) 2013年01月30日  


 サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭ですから、サラブレッド以外がやけに少ないですね。もうほとんど生まれていないという感じ。希少な感じすらあります。

 サラブレッドもグイグイ減っていて、なんとピークから見ると半分程度です。


 ただ、日本の競走馬のレベルが頭数に応じて下がっているかと言うと、そんなことはありません。

 一部に優秀な馬が集中……と言うと顔をしかめるかもしれませんが、健全な競争を続けているとやはり市場から撤退する牧場も現れます。
 私は北海道出身で地元にも競走馬の牧場があるのですけど、そういう損得勘定なしで冷静に見れば、減ってしまうのも仕方ないことだと言えます。

 記事によれば、産地別生産頭数は日高地区が5,394頭と最も多く、全国に占める割合は79.0%。胆振地区、十勝地区を加えた北海道の全国に占める割合は97.0%にもなります。

 日高地区の中では、新ひだか町産(静内・三石)が1,658頭と最も多く、日高地区に占める割合は30.7%。次に浦河町産(浦河・荻伏)が1,202頭(22.3%)が続きます。


 こちらは全体の頭数とは異なり、推移は書いていませんでした。零細牧場が多いの日高だと思うので、その減り方を見たいところでした。


エイダン・オブライエンはジャパンC軽視? 日本人もバリードイルで働いているのに…

■2018/11/27  エイダン・オブライエンはジャパンC軽視? 日本人もバリードイルで働いているのに…
■2025/04/22 エイダン・オブライエン調教師が初来日、ジャパンC参戦で


■2018/11/27 エイダン・オブライエンはジャパンC軽視? 日本人もバリードイルで働いているのに…

 ジャパンカップの出馬表を見ていて、エイダン・オブライエン調教師の名前を発見。アイルランドダービー馬のカプリです。
 それでふと思ったのですけど、なぜかエイダン・オブライエン調教師はジャパンカップにほとんど来ていないのでは?ということ。検索してみると、実際、Wikipediaでも「管理馬を日本に遠征させることはほとんどない」と書かれていました。Wikipedia執筆時点では3頭のみ。カプリを入れても4頭のみという少なさです。

 なお、Wikipediaによると、バリードイル調教場では日本人スタッフも数名働いているとのこと。知りませんでしたわ。
 ただ、私はちょっと勘違いしていたかも。バリードイル= エイダン・オブライエン=クールモアってことではなくて、「バリードイルは、クールモアグループを中心に、一流馬が多数管理・調教 されている アイルランドの調教場」といった説明になっているのを見かけました。
 なので、日本人スタッフというのは、エイダン・オブライエン調教師のもとで働いているかどうか、これだけの文章ではわからないのかもしれません。

 検索してみると、私がよく紹介しているアイルランドの カラ競馬場の児玉敬 さんなどともに紹介されているところがありました。本当にエイダン・オブライエンさんの下で働いている人がいるみたいです。下記以外にも、元・エイダン=オブライエン厩舎所属助手で本木剛介という方がいたとのこと。

<アイルランド>
・児玉敬(調教師。ポップロック、シャドウゲイト、キングストレイルなどを担当して欧州種牡馬入りを後押ししている)
・柘植要(トラックライダー。バリードイル所属、エイダン・オブライエン師の下でガリレオなど数多くの名馬の調教を手掛ける)
・草野涼(トラックライダー。草野太郎騎手の弟。バリードイル所属。)
・原田千秋(アシスタントトレーナー。児玉厩舎からバリードイル所属に。)
・塚田竜(アシスタントトレーナー)
(『サラブレ』10月号 海外で活躍する現役日本人ホースマン特集 - 座布団が行司にクリーンヒット 2014-01-10 より)

 ジャパンカップは賞金が高いですし、 世界中でG1を勝ちまくっているエイダン・オブライエン調教師が嫌う理由はなさそうです。それなのになぜあまり来ないのか?というのは、不思議ですね。理由はわかりません。
 私の勝手な想像になりますけど、勝利にこだわる方ですので、日本の競馬に合わないとして狙わないことが多いのかも。日本人は凱旋門賞ばかりにこだわるものの、私は日本馬が合わないケースが多いと感じており、本来、相性は非常に大切なものです。


■2025/04/22 エイダン・オブライエン調教師が初来日、ジャパンC参戦で

 ジャパンC軽視などとも言われたエイダン・オブライエン調教師ですが、2024年は調教馬が参戦しただけでなく、初来日も果たしました。

・初来日のA・オブライエン調教師が美浦トレセンを電撃訪問 日本の施設を絶賛「ただただ驚きです」 | 競馬ニュース・特集なら東スポ競馬(2024/11/20 (水) 12:49)
<初めての美浦トレセンにA・オブライエン師は「スケールが大きく、施設が充実している点にただただ驚きです」と舌を巻いた。また、同師は来日そのものが初めて。日本の印象についても「おもてなしの心があり、着いた瞬間から居心地がいいと感じました」と満足げな様子だった。
 同師を案内した尾関調教師は「昨日もしかしたら来るかも、と連絡がありました。ウォーキングマシン、洗い場、馬房の中など紹介して、ミストや換気扇とか設備について説明しました。『中にミストが入っていていいね』みたいな感じで言っていた。(記念写真も)せっかく来てくださったので、撮ってもらいました(中略)」とGⅠ・400勝以上を挙げている世界的な名伯楽の意欲的な姿勢に感服していた。>
https://tospo-keiba.jp/breaking_news/51954

 参戦したのは、オーギュストロダン。父はディープインパクトであり、血統的には日本への適性はバッチリ。ただ、逆に血統的には大丈夫そうな日本馬が、凱旋門賞では惨敗してますからね。いつも書いているように、それより調教などが適正に関わってくるのでしょう。案の定、4番人気の8着に敗れています。
 日本の競馬は特殊すぎるので、やっぱりジャパンカップは軽視ってことで良いんじゃないですかね…?

 ただ、この敗退のせいで、「外国調教馬として日本国内の競馬場で実施された史上初めての引退式」に加えて、「JRAのレースを一度も勝利していない馬の引退式の実施も、史上初めて」というおもしろ記録が生まれました。

オーギュストロダン (競走馬) - Wikipedia
<ジャパンカップでは道中中団で脚を溜めたが直線で伸びあぐねて8着に終わり、引退レースを勝利で飾ることはできなかった[30]。レース後、東京競馬場のウィナーズサークルにて『引退お披露目式』と称する事実上の引退式が行われた[31][32]。これは外国調教馬として日本国内の競馬場で実施された史上初めての引退式であり[33]、その実績と日本にゆかりが深いディープインパクト産駒であることから執り行われたものである[33]。JRAのレースを一度も勝利していない馬の引退式の実施も、史上初めてとなった[31]。 >