2025年8月2日土曜日

「武豊に馬刺しの話をしたらすっごい嫌な顔された」(伊集院静)

■2022/06/09 「武豊に馬刺しの話をしたらすっごい嫌な顔された」(伊集院静)
■2024/09/05 「馬肉生産量日本一」と「日本三大馬刺しの産地」はどこ?


■2022/06/09 「武豊に馬刺しの話をしたらすっごい嫌な顔された」(伊集院静)

 伊集院静さん(伊集院光さんじゃないですよ?作家の人です)のエッセイ読んでいるとちょくちょく武豊騎手の話が出てきます。で、武豊騎手と話しているときにうっかり馬刺しの話をしたら、後にも先にも見たことがないという不愉快な顔をされてしまった…という話をしていました。

 たぶん馬刺しの話をしても平気な騎手や競馬関係者はいるでしょう。食べるのも平気…どころか、嬉々として食べる…という人もいるかもしれません。サイコパス!と思う人もいるかもしれませんが、馬好きであってもそれとこれとは話が別…という考え方はできそう。そもそも騎手だから馬が好きとは限らない…とも思いますけどね。

 ただ、とりあえず、武豊騎手は前述のような反応。怒ったというよりは、困ったという感じでしょうかね。ナイーブなところです。実際問題、競走馬と馬肉という話は切っても切り離せない問題で、少し前の日本では、「あんな有名な馬すら食肉にされた!野蛮な国!」という話がちょくちょく出ていました。
 この手の話は最近はすっかり聞かなくなりましたけど、無名馬なら今でもあるかもしれません。サラブレッドではない話でいうと、ばんえい競馬の馬なんかは、そもそも食肉用の馬で、食べることが前提となっています。

 なお、武豊騎手は嫌だったみたいですが、私は馬刺しを食べたことがあります。競馬だけじゃなくて動物としての馬も私は好きなのです(飼ってみたいです)が、回転寿司で馬刺しがあったときにすごく好奇心がわいて「これは食べないと!」と思って食べてみました。
 …が、味はよく覚えていません。たぶん特段うまくもなく、まずくもなかったのだと思います。


■2024/09/05 「馬肉生産量日本一」と「日本三大馬刺しの産地」はどこ?

 1位じゃなくて2位なのかよ!という話なんですけど、福島県は馬肉生産量が多いんだそうな。<8月29日は「馬肉の日」 福島県は馬肉生産量が全国2位 会津若松市で馬刺しをお得に楽しむキャンペーン>(2024年8月29日掲載 中テレNEWS NNN)という記事で知りました。

<8月29日は、語呂合わせから「馬肉の日」とされています。福島県は、馬肉の生産量が全国2位で、なかでも会津は「日本三大馬刺しの産地」とも言われています。会津若松市では、馬刺しをお得に楽しむキャンペーンが行われました。
 8月29日は語呂合わせで、「ば、にく」ということで「馬肉の日」です。馬肉が郷土食の会津若松市では、特別なキャンペーンが行われました。
 この日限定で馬肉がお得にたのしめ、キャンペーンでは「馬刺し定食」が「ばにく」にちなみ、なんと829円。馬刺しのほかには、タンやオムレツ、さらにはワインまでついて、このお値段なんです。>
https://news.ntv.co.jp/n/fct/category/life/fc4888275e530444619a1a06c8cc6631ee

 じゃあ、馬肉の生産量1位はどこなのよ?と気になるのですけど、福島中央テレビのローカルニュースであるためか、そこらへんの話はスルー。このまま知らせないと気になるでしょうから、検索してみました。熊本県が1位みたいですね。
 また、微妙に長くて言いづらい「日本三大馬刺しの産地」についても検索。「日本三大馬刺しの産地」は、「熊本」「会津」「長野」だとのこと。普通に「日本三大馬刺し」などとも呼ばれており、こちらなら言いやすいです。


2025年8月1日金曜日

藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

■2019/09/01 圧勝?藤田菜七子騎手、女性騎手W杯で世界一に!
■2021/03/15 総合4位…藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

■2019/09/01 圧勝?藤田菜七子騎手、女性騎手W杯で世界一に!

 海外では大げさではなく普通に大活躍している女性騎手がいるという話を以前書いたのですけど、藤田菜七子騎手が「世界一の女性騎手」になっていたようで驚きました。
 2019年6月30日、スウェーデンのブローパーク競馬場で、国際女性騎手招待競走「ウィメンジョッキーズワールドカップ」が行われました。世界各国から招待された10名の女性騎手が、条件が異なる5レースに騎乗し、着順による総合ポイントで順位を決定するという催しだそうです。

 第1戦は6着。続く第2戦(芝1400メートル)でフランシスクスに騎乗して、鮮やかな差し切りで、海外初勝利。
 2016年8月のイギリスの「ワールドレディースチャンピオンシップ」が海外初挑戦だそうですけど、放馬して競走除外。1鞍だけの騎乗予定だったのか、騎乗することなく終わったとのこと。その後は何度か騎乗していますが、ここまで未勝利でした。
  「ウィメンジョッキーズワールドカップ」では、第3戦はヤマトに騎乗して5着。完全に日本風の名前なんですけど、なんか関係あるんですかね。気になります。
 その次の第4戦はフィラデルフィアで2着。この時点で1位?と思ったら、総合3位だったそう。
 ということで、優勝が懸かった最終第5戦(芝2100メートル)での逆転劇でした。チルターンズに騎乗し、2番手から直線、早めに抜け出してこの日2勝目を挙げ総合優勝。2勝すればほほ1位だったでしょうが、他の成績も良いので内容的には圧勝だったかもしれません。
(藤田菜七子騎手 無念の競走除外となった初めての海外遠征 | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93 より)

 

■2021/03/15 総合4位…藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

 サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で騎手招待競走『インターナショナルジョッキーズチャレンジ』が全4レースで行われました。日本からは骨折で不参加となった前年も選ばれた藤田菜七子騎手が参加。2・5・6・12着で、マリン・ホルムベリ騎手と並び、女性騎手7名中最上位タイの4位タイとなりました。
 別記事によると、招待騎手は必ずしもリーディングではなく、話題性などを入れたものだとのこと。加えて、藤田菜七子騎手も帰国後2週間の待機期間が必要となる状況であるなお、現在は新型コロナウイルス問題で移動をためらいがちな時期というのもあります。メンバーが豪華ではないという可能性も考えました。
 ただ、以下のように参加者の顔ぶれを見ると、十分豪華。2年連続で100勝超えしたイギリスのホリー・ドイル騎手、通算1万3000勝を達成したブラジルのジョルジ・リカルド騎手、フランスで初の女性騎手によるG1勝利を果たしたジェシカ・マルチアリス騎手、日本でもおなじみで前年に凱旋門賞を勝ったクリスチャン・デムーロ騎手などが参加しています。このメンバーで4位というのは立派ですごいですね。

1位 30 S.フォーリー(アイルランド)
2位 25 A.アルファライディ(サウジアラビア)
3位 19 M.スミス(アメリカ)
4位 12 藤田菜七子(日本)
4位 12 M.ホルムベリ(スウェーデン)
6位 11 J.マルチアリス(イタリア)
7位 10 C.デムーロ(イタリア)
8位 7 W.ラモス(パナマ)
8位 7 S.ヴォークト(スイス)
8位 7 N.ガルシア(スペイン)
11位 6 J.リカルド(ブラジル)
11位 6 M.アスコニーガ(アルゼンチン)
13位 0 W.ビュイック(イギリス)
13位 0 H.ドイル(イギリス)
【サウジ騎手招待競走】S.フォーリー騎手が優勝、藤田菜七子騎手は女性最上位の4位タイ | 競馬ニュース - netkeiba.com(2021年02月20日)より
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=184012&rf=kmatome

2025年7月31日木曜日

最強のダービー馬は?現役騎手が選ぶ日本ダービーベストレースだと…

■2013/5/21 最強のダービー馬は?現役騎手が選ぶ日本ダービーベストレースだと…
■2013/5/21 ワカタカC ファンの選ぶ日本ダービー馬 第80回記念「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 トキノミノルC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1932~1950s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 シンザンC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1960s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 タケホープC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1970s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 シンボリルドルフC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1980s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 ナリタブライアンC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1990s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/5/21 ディープインパクトC ファンの選ぶ日本ダービー馬 2000s「ダービーメモリーズ」ファン投票
■2013/3/22 日本で最高評価のレースはジャパンカップで世界10位 有馬記念は宝塚より下



■2013/5/21 最強のダービー馬は?現役騎手が選ぶ日本ダービーベストレースだと…

 最強のダービー馬など、最強論議というのは、大抵揉めます。が、JRAがおもしろい企画をやっていました。
 馬ではなくレースとしてですが、現役騎手のベストダービーの投票をしていたのです。

-----引用 ここから-----
JRAホームページ|今週の注目レース-東京優駿(日本ダービー)
リンク切れ
http://www.jra.go.jp/keiba/thisweek/2013/0526_1/best.html

1位 2005年 ディープインパクト 22票
見事1位に選ばれたのは、ディープインパクトが優勝した2005年の日本ダービー。4戦4勝で皐月賞を制し、ダービーでは単勝1.1倍の圧倒的1番人気に支持されたディープインパクト。直線では、大外をただ1頭次元の違う末脚で突き抜けて圧勝。5戦5勝、無敗でのダービー制覇を成し遂げました。「その圧倒的な強さに衝撃を受けた」「競馬学校生の時に生で見て感動した」、「このレースを見て騎手になりたいと思った」など、その“衝撃”を熱く語るジョッキーが多く、ファンの中でもいまだ記憶に新しいあの飛ぶような走りは、ジョッキーたちの心にも強く印象付けられていたようです。
-----引用 ここまで-----

 投票者は、小牧太、江田照男、後藤浩輝、浜中俊、武幸四郎、三浦皇成騎手など。
 武豊騎手、ここじゃないんですね。スペシャルウィークでしょうか?まさかアグネスフライト(武豊騎手はエアシャカールで2着)ってのもありますかね?

 私はとにかく1番人気を買わないので、ディープインパクトのダービーも当然別の馬を勝っていて、天邪鬼なので何とか負かしてくれと思っていましたが、レースを見て「ああ、お手上げだ。認めるしかない」と思った気がします。
 で、菊花賞はさすがにディープインパクトを軸にして買ったのですが、相手がさっぱり来なくってハズレ……。

-----引用 ここから-----
2位 2007年 ウオッカ 14票
14票を獲得して第2位に選ばれたのは、ウオッカが優勝した2007年の日本ダービー。64年ぶり史上3頭目の“牝馬によるダービー制覇”の偉業を果たしたウオッカ。「牝馬であれだけ強いのはすごい」「時代が変わったダービーです」など、牝馬という枠を越えて、時代をも飛び越えたパフォーマンスに対して、ジョッキーたちからも多くの賛辞が寄せられました。
-----引用 ここまで-----

 吉田隼人、戸崎圭太騎手など。
 私はウオッカは牝馬だし~という先入観が抜けなかったんですけど、勝っちゃいました。ビビりました。
 何かダービー当たった試しがない気がしていました。

-----引用 ここから-----
3位 1994年 ナリタブライアン 11票
11票を獲得して第3位に入ったのは、ナリタブライアンが優勝した1994年の日本ダービー。単勝1.2倍の1番人気に支持されたダービーでは、白いシャドーロールをトレードマークに、府中の直線を縦横無尽に駆け抜けました。「かっこ良すぎてしびれた」「強かったイメージが強烈に残っている」など、他馬を文字通り“圧倒”した走りは、今もジョッキーたちの心に深く刻まれています。
-----引用 ここまで-----

 津村明秀騎手や高田潤騎手、石神深一騎手の騎手となるきっかけとなったレースだそうです。そういう意味ではすごいですね。
 何かここまであんまり有名な騎手出てきませんね、不思議。当事者だと自分の関係で選ぶので部外者とは変わるのかも。

 私はナリタブライアンのレースは見ていません。当然馬券も買っていません。

-----引用 ここから-----
4位 1998年 スペシャルウィーク 8票
1990年代後半。名実ともにトップジョッキーに上りつめた武豊騎手にとって、唯一手にしていないのは"ダービージョッキー"の称号でした。10回目の挑戦となった1998年の日本ダービー。スペシャルウィークに騎乗して5馬身差の圧勝劇を演じ、ついに最高峰の舞台で最高の栄誉を獲得したのです。一方、キングヘイローでダービー初騎乗を果たした福永祐一騎手は14着に大敗。苦い記憶であると同時に印象深いダービーとして振り返っています。
-----引用 ここまで-----

 福永祐一騎手がここ。初騎乗(キングヘイロー)だからということみたいです。
 丹内祐次騎手は「武豊騎手が好きなので」という理由。そうなんだ。
 そして、武豊騎手はここでもないみたい。ええっ!?という。

 私が選ぶならこのレースですかね。キングヘイローとセイウンスカイの3強対決で5馬身差圧勝。それからやっぱり武豊騎手初勝利というので感動的でした。
 この世代が大好きってこともありますね。クラシック3強はこの3頭でしたが、世代3強はスペシャルウィーク、グラスワンダー、エルコンドルパサーと揃っていました。
 (大成しませんでしたけど、黒鹿毛がきれいだったツルマルツヨシも好きでした)
 ああ、でも、好きな馬って意味だとジャングルポケットのレースかな?あっちを選ぶかもしれません。

-----引用 ここから-----
5位 2000年 アグネスフライト 6票
17回目のダービー挑戦。河内洋騎手(当時)悲願のダービー初制覇に立ちはだかったのは、弟弟子の武豊騎手でした。最後の直線は、武騎手騎乗のエアシャカールと河内騎手騎乗のアグネスフライトとの一騎打ちに。壮絶なデッドヒートの末、わずかハナ差で河内騎手に軍配が上がりました。
-----引用 ここまで-----

 和田竜二、川田将雅騎手など。
 あれ、武豊騎手ここでもないです。結局、ランクインには入らず。
 本当、有名騎手が全然出てきませんでしたね。

 あと、番外編から一つ。

-----引用 ここから-----
1964年 シンザン
東海道新幹線が開通し、東京オリンピックが開催された1964年のクラシック戦線は、シンザンが席巻。
皐月賞に続いてダービーを快勝すると、秋には菊花賞を制し、セントライト以来23年ぶり、戦後初の三冠馬に輝きました。
-----引用 ここまで-----

 原田和真騎手のチョイス。そういや、ベスト5だとシンボリルドルフもいませんね。ここらへんは世代でしょうね。
(えっ、ミスターシービー?ミスターシービーは、うん、何というか……。ファンの方には申し訳ないですけど、タイミングが悪かったとしか言いようがないですね)

 もう一つ、松岡正海騎手のもの。マニアックすぎてわからん。

-----引用 ここから-----
1954年 ゴールデンウエーブ
日本中央競馬会誕生前夜の1954年5月、大井競馬から移籍したゴールデンウエーブが、地方競馬出身として、史上初のダービー制覇を達成しました。鞍上の岩下密政騎手は、トキノミノルに続く、2回目のダービー優勝の栄誉に浴しました。
-----引用 ここまで-----

 あとは戦前の牝馬ヒサトモや"10戦10勝の無敗でダービーを制したトキノミノルはダービー制覇のわずか17日後、破傷風によって急死しました"というトキノミノルがいました。
 おもしろい企画でしたが、有名ジョッキーがどれを選んだのかが気になって仕方ありませんでした。




■2013/5/21 ワカタカC ファンの選ぶ日本ダービー馬 第80回記念「ダービーメモリーズ」ファン投票
 全然知りませんでしたが、日本ダービー第80回記念「ダービーメモリーズ」ファン投票というのをやっていました。

-----引用 ここから-----
ダービーメモリーズ
 「ダービーメモリーズ」ファン投票は、今年第80回を迎える「日本ダービー」をより多くの方に楽しんでいただくために、日本ダービー当日行われる特別競走「ダービーメモリーズ」に、第1回優勝馬「ワカタカ」をはじめ過去の日本ダービー優勝馬の名前をつけることとし、ひろくファンの皆様から投票をいただきました。
 それぞれその世代を代表する日本ダービー馬とともに、当日のレースを盛り上げてまいりますので、ぜひご注目ください。
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 ただし、初代優勝馬ワカタカだけは、使用が決定していたようです。

-----引用 ここから-----
※     東京第11レースにつきましては 「1stダービーメモリーズ ワカタカカップ」として既にレース名が決定しておりました。
-----引用 ここまで-----

 プロフィール。

-----引用 ここから-----
■第1回優勝 ワカタカ
     
父     :     トウルヌソル
母     :     サラ系 種信
馬主     :     乾 鼎一氏
生産者     :     下総御料牧場
調教師     :     東原 玉造
騎手     :     函館 孫作
通算成績     :     21戦12勝
主な勝鞍     :     日本ダービー
    ワカタカ
     
デビュー戦は5着に敗れたが、その3週間後に東京競馬場で2着に10馬身差をつけて圧勝し、東京優駿大競走(現在の日本ダービー)に出走した。1番人気に応えてわずか3戦目で記念すべき第1回目のダービー馬となった。
-----引用 ここまで-----

 生産者が下総御料牧場でびっくり。ここは皇室の牧場ですね。
 昔は馬というのは今以上にずっと高価なものでしたから、競走馬を作っているところと言うと限られていたのかもしれません。

 父はトウルヌソルという日本を代表する名種牡馬。
 近年になってその名を冠したモンテトウルヌソルがいました。確か血統ではなく、名種牡馬にちなんでってことだったですし、それだけ良い種牡馬だったんでしょうね。

■2013/5/21 トキノミノルC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1932~1950s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 1932~1950sの投票結果。

-----引用 ここから-----
1932~1950s ダービーメモリーズ トキノミノルカップ (京都第11レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第18回     1951     トキノミノル     17,261
2     第10回     1941     セントライト     13,891
3     第12回     1943     クリフジ     9,310
4     第 2回     1933     カブトヤマ     3,482
5     第23回     1956     ハクチカラ     3,357
6     第 8回     1939     クモハタ     2,012
7     第21回     1954     ゴールデンウエーブ     1,635
8     第24回     1957     ヒカルメイジ     1,384
9     第26回     1959     コマツヒカリ     980
10     第 6回     1937     ヒサトモ     890
11     第16回     1949     タチカゼ     837
12     第19回     1952     クリノハナ     720
13     第25回     1958     ダイゴホマレ     707
14     第13回     1944     カイソウ     705
15     第20回     1953     ボストニアン     679
16     第11回     1942     ミナミホマレ     624
17     第15回     1948     ミハルオー     562
18     第22回     1955     オートキツ     507
19     第14回     1947     マツミドリ     465
20     第17回     1950     クモノハナ     401
21     第 5回     1936     トクマサ     313
22     第 3回     1934     フレーモア     252
23     第 4回     1935     ガヴアナー     201
24     第 7回     1938     スゲヌマ     188
25     第 9回     1940     イエリユウ     174
選択無     1,985
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 セントライト、クリフジ、クモハタといった聞いたことのある馬が。
 セントライト記念の由来は知っていましたけど、カブトヤマ記念ってのもたぶんカブトヤマから取ったんでしょうね。知りませんでした。

 そんな中で選ばれたのはトキノミノル。

-----引用 ここから-----
■第18回優勝 トキノミノル
     
父     :     セフト
母     :     第弐タイランツクヰーン
馬主     :     永田雅一氏
生産者     :     本桐牧場
調教師     :     田中 和一郎
騎手     :     岩下 密政
通算成績     :     10戦10勝
主な勝鞍     :     皐月賞、日本ダービー
    トキノミノル
      デビュー時はパーフェクトの名で出走した。デビューから連戦連勝で、クリフジ以来史上2頭目となる無敗でのクラシック二冠を達成したが、ダービーの17日後に破傷風で急死した。
10戦10勝うちレコード勝ち7回という輝かしい成績を残し「幻の馬」と称された。1984年には顕彰馬に選出された。
-----引用 ここまで-----

 本当、幻の馬。これは心に残りますわ。

-----引用 ここから-----
トキノミノルは日本の競走馬である。10戦10勝・うちレコード優勝7回という成績でクラシック二冠を制したが、東京優駿(日本ダービー)の競走17日後に破傷風で急死、「幻の馬」と称された。戦後中央競馬で10走以上した馬で、唯一全勝を記録している[注 1]。主戦騎手は岩下密政。1984年、顕彰馬に選出。デビュー当初は「パーフエクト(パーフェクト。以下同様に記述)」の名称で出走していた。

1^ 戦前にクリフジが11戦11勝という成績を残している。

(略)

デビュー戦の圧勝と改名

1950年7月、函館競馬場に移動して初戦を迎えたが、競走2日前の発馬練習で気性の悪い部分を見せ、また全姉ダーリングも発馬に難のある馬だったため、一旦は出馬登録を拒否された。当時の有力馬主であった栗林友二の口利きで出走が認められるも、評価は1番人気から大きく離された2番人気(3頭立て)だった。

発走直前には再び暴れて騎手の岩下を振り落としたが、レースが始まると素直なスタートを見せ、先頭に立つ。道中でそのまま他馬を引き離すと、ゴールでは2着マッターホンに8馬身差をつけて優勝。勝ちタイム48秒1は芝800mの日本レコード、上がり3ハロン35秒0は当時としては驚異的な走破タイムであった。

当日の晩に田中が永田へ勝利報告の電話を掛けると、永田はパーフェクトを買ったことを忘れており、「何だそれは」と問い返したという。しかし数日後に田中厩舎を訪れた際には、田中と、挨拶に来ていた笠木を前に「君たちのお陰でダービーが取れるんだよ」と上機嫌であった。また永田はこの場でパーフェクトの競走名を「トキノミノル」に替えることを決定。この名前には「競馬に懸けた時が実るときが来た」という意味とされ、また「トキノ」については永田が尊敬していた菊池寛が使用した冠名の借用で、ダービーを意識する期待馬のみに使用するものだった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%83%8E%E3%83%AB
-----引用 ここまで-----

 戦績はまさにパーフェクトでしたが、名前はパーフェクトじゃなくなったんですね。これまたドラマチックです。




■2013/5/21 シンザンC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1960s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 1960sの投票結果。当然選ばれるであろうシンザンです。

-----引用 ここから-----
1960s ダービーメモリーズ シンザンカップ (東京第6レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第31回     1964     シンザン     35,202
2     第32回     1965     キーストン     9,765
3     第27回     1960     コダマ     5,415
4     第30回     1963     メイズイ     3,013
5     第35回     1968     タニノハローモア     2,563
6     第36回     1969     ダイシンボルガード     2,454
7     第34回     1967     アサデンコウ     1,377
8     第33回     1966     テイトオー     1,279
9     第28回     1961     ハクシヨウ     663
10     第29回     1962     フエアーウイン     629
選択無     1,162
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 2位のキーストンの方がなぜか聞いたことないですが、コダマはあります。

-----引用 ここから-----
■第31回 シンザン
     
父     :     ヒンドスタン
母     :     ハヤノボリ
馬主     :     橋元幸吉氏
生産者     :     松橋吉松
調教師     :     武田 文吾
騎手     :     栗田 勝
通算成績     :     19戦15勝
主な勝鞍     :     皐月賞、日本ダービー、
菊花賞、宝塚記念(’65)、
天皇賞(秋)(’65)、有馬記念(’65)

    セントライト以来23年振り、戦後初のクラシック三冠馬となった。当時牡馬が出走可能なGI級競走を全て制し、八大競走の勝利数から「五冠馬」と称された。競走成績19戦全てで連対し、1984年には顕彰馬に選出された。
種牡馬としては、クラシック二冠のミホシンザンなどを輩出した。
京都競馬場にはシンザンの銅像が設置されており、毎年1月の京都競馬では「シンザン記念」というレースが行われている。
-----引用 ここまで-----

 シンザンは本当歴史的な名馬ですね。つくづく父系で血が残らなかったのが残念です。

-----引用 ここから-----
引退後は種牡馬となったが、当時は海外から輸入した種牡馬の活躍が著しく、内国産種牡馬の成績は低迷していた。そのような状況に配慮して、シンザンを繋養した谷川牧場は、「儲けることよりもシンザンの血統を後世に伝えることが重要」と考え、シンザンの種付け料は20万円に設定された。なお、競走馬引退後のシンザンの世話は谷川牧場の従業員・斉藤優が担当した。

スガノホマレがレコードタイムを5回記録し、シルバーランドが日本で初めて芝2000メートルで2分を切るタイムを記録するなど産駒がスピードを示すようになると、シンザンの種牡馬としての人気は次第に高まり、1978年の5位を最高に合計7回種牡馬ランキングのトップ10に入った。ライターの山河拓也は、シンザンの活躍によって内国産種牡馬が見直され、アローエクスプレスやトウショウボーイの活躍に繋がったとしている。1980年代に入ると種牡馬成績は次第に下降し、1980年に内国産種牡馬1位の座をアローエクスプレスに奪われ、1985年にはリーディングサイアートップ10から陥落した。

産駒からは八大競走などの大レースを勝つ馬がなかなか出なかったが、1981年にミナガワマンナが菊花賞に優勝した。この時点でシンザンは高齢であったためミナガワマンナは「シンザン最後の大物」とも呼ばれたが、さらにそのあと代表産駒となる二冠馬ミホシンザンが登場した。

シンザンはミホシンザンが天皇賞(春)を制した1987年に、受精能力低下により種牡馬を引退した。最終的に産駒の重賞勝利数は49勝に達した。この記録は戦後の内国産馬としてはフジキセキ、トサミドリに次ぐ第3位である。また、1969年 - 1992年には産駒24年連続勝利の記録を打ち立てた。これはのちにノーザンテーストが更新するまで日本最長記録だった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%83%B3
-----引用 ここまで-----

■2013/5/21 タケホープC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1970s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 1970sの投票結果。

-----引用 ここから-----
1970s ダービーメモリーズ タケホープカップ (東京第7レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第40回     1973     タケホープ     17,442
2     第42回     1975     カブラヤオー     13,454
3     第46回     1979     カツラノハイセイコ     8,745
4     第37回     1970     タニノムーティエ     4,860
5     第38回     1971     ヒカルイマイ     4,227
6     第43回     1976     クライムカイザー     3,708
7     第39回     1972     ロングエース     3,011
8     第44回     1977     ラッキールーラ     3,006
9     第45回     1978     サクラショウリ     3,000
10     第41回     1974     コーネルランサー     858
選択無     1,211
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 ここらへん来ると聞いたことある馬多いですね。カブラヤオー、カツラノハイセイコ、タニノムーティエ、ロングエースあたりは確実に覚えがあります。
 サクラショウリも聞いた覚えあるものの、ありそうな名前ですので記憶違いかも。

-----引用 ここから-----
■第40回 タケホープ
     
父     :     インデイアナ
母     :     ハヤフブキ
馬主     :     近藤たけ氏
生産者     :     谷川牧場
調教師     :     稲葉 幸夫
騎手     :     嶋田 功
通算成績     :     19戦7勝
主な勝鞍     :     日本ダービー、菊花賞、
天皇賞(春)(’74)

      ハイセイコーのライバルとされ、日本ダービー、菊花賞を制した二冠馬。
ダービーでは、単勝支持率66.6%の圧倒的支持を得たハイセイコーを差し切って優勝し、菊花賞でもハイセイコーにハナ差で勝利し二冠馬となる。翌年には天皇賞(春)も勝利。
-----引用 ここまで-----

 ハイセイコーは人気という意味で、すごい馬でしたね。歴史的な人気馬です。
 タケホープは憎まれ役にはならなかったんでしょうか?

-----引用 ここから-----
3歳~4歳時

1972年7月15日に東京競馬場で行われた新馬戦でデビュー、単勝1番人気に応え勝利した。ところが2勝目をあげるのに手間取り、2勝目を上げたのは年が明けた1973年1月の200万下条件戦の若竹賞での事だった。その後、皐月賞を目指して東京4歳ステークスに出走したが3着、弥生賞はハイセイコーの前に7着と敗れ、皐月賞出走は叶わなかった。

皐月賞に出る事ができなかったタケホープはダービー出走を掛けて、東京競馬場で行われた四歳中距離特別に出走。サクラチェスにハナ差の勝利を収め、日本ダービー出走にこぎつけた。この時、タケホープの主戦騎手だった嶋田功は「ハイセイコーが四ツ脚なら、こっちだって四ツ脚だよ」という発言をしている。周囲やマスコミには皮肉としか受け取られなかったが、嶋田とタケホープを管理する稲葉幸夫調教師はそれなりの勝算を持っていたという。

日本ダービーでは、単勝支持率66.6パーセントという圧倒的支持を得たハイセイコーに対し、タケホープは9番人気に過ぎなかった。だが、レースでは最後の直線で先頭に立ったハイセイコーを差し切り勝利した。ハイセイコーは1秒弱離された3着に敗れている。

秋初戦は京都新聞杯から始動しハイセイコーと再び対決したが、ハイセイコーが2着だったのに対し、タケホープは6番人気と低評価だった上に8着と大敗した。この京都新聞杯の結果が影響したのか、クラシック三冠最終戦の菊花賞では、嶋田が落馬負傷するアクシデントで急遽武邦彦に乗り替わった事も不安視されて、6番人気と低評価だった。だが、レースではマッチレースの末にハイセイコーをハナ差で下し、二冠馬となった(2012年現在、日本ダービーと菊花賞の二冠馬はタケホープの他にはクリフジのみ。どちらも皐月賞不参戦馬である)。年末にはこの年の優駿賞年度代表馬及び最優秀4歳牡馬に選出された。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B1%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%97
-----引用 ここまで-----

 憎まれ役っていう話はWikipediaにはありませんでした。




■2013/5/21 シンボリルドルフC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1980s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 1980sの投票結果は当然シンボリルドルフ。ダービーだと歴史的な名馬がザクザク出てきて、鼻血出そうです。

-----引用 ここから-----
1980s ダービーメモリーズ シンボリルドルフカップ (東京第8レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第51回     1984     シンボリルドルフ     32,203
2     第50回     1983     ミスターシービー     13,502
3     第54回     1987     メリーナイス     4,019
4     第53回     1986     ダイナガリバー     3,123
5     第56回     1989     ウィナーズサークル     2,904
6     第55回     1988     サクラチヨノオー     1,946
7     第47回     1980     オペックホース     1,706
8     第49回     1982     バンブーアトラス     1,249
9     第48回     1981     カツトップエース     964
10     第52回     1985     シリウスシンボリ     913
選択無     993
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 1980年代くらいからは完璧にわかっても良さそうですが、オペックホース、カツトップエースが全く聞いたことありませんでした。
 そして、シリウスシンボリって何でこんなに票数少ないんでしょう?日本の競馬としてはたいへん重要な馬ですけどね。不思議。

-----引用 ここから-----
1984年9月16日、中山競馬場の新馬戦1着でデビュー。次走は斜行のため失格となり、3走目は2着と敗れるが、府中3歳ステークス、若葉賞と連勝した。皐月賞は馬主の和田共弘と調教師の二本柳俊夫の対立(シリウスシンボリ移籍事件、詳細は二本柳俊夫を参照)の影響で出走できず、若葉賞の次は東京優駿(日本ダービー)に出走し、皐月賞を5馬身差で優勝したミホシンザンが骨折で回避したこともあり単勝1番人気に推された。レースは荒れた重馬場の中、ほぼ全頭が大外ラチ沿いを回る異例の展開となった中、スダホークを3馬身差で下し優勝馬になった。

東京優駿(日本ダービー)後はシンボリルドルフに帯同して海外に遠征する予定であったが、シンボリルドルフが故障のため遠征を中止したことから、単独で渡欧した。日本に戻ったのは1987年の秋になったため、同世代の二冠馬ミホシンザンとは一度も対戦していない。海外では14走してバーデン大賞 (GI) 4着、フォワ賞 (GIII) 2着やロワイヤルオーク賞 (GI) 3着などの成績を残し、シーシック賞では1番人気に推されたが3着と勝利することはできなかった。また凱旋門賞にも出走し、結果はダンシングブレーヴの14着ではあるが、まれにみる高レベルのレースのなかで積極的にレースを運んでの14着である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AA
-----引用 ここまで-----

 さて、シンボリルドルフの方。

-----引用 ここから-----
■第51回優勝 シンボリルドルフ
     
父     :     パーソロン
母     :     スイートルナ
馬 主     :     シンボリ牧場
生産者     :     シンボリ牧場
調教師     :     野平 祐二
騎手     :     岡部 幸雄
通算成績     :     16戦13勝(内海外成績1戦0勝)
主な勝鞍     :     皐月賞、日本ダービー、
菊花賞、有馬記念(’84・’85)、
天皇賞(春)(’85)、
ジャパンカップ(’85)
    シンボリルドルフ
      史上4頭目のクラシック三冠馬で、初めて無敗で三冠を達成した。
1984年、1985年と2年連続でJRA賞年度代表馬となり、1987年には顕彰馬に選出される。GIレースを7勝し、その成績や馬名から「皇帝」「七冠馬」とも称された。
引退後は種牡馬として活躍し、GIレース4勝の二冠馬トウカイテイオーなどを輩出。
-----引用 ここまで-----

 シンボリルドルフの血統も続いて欲しかったなぁ……。たいへん残念です。

-----引用 ここから-----
シンボリルドルフは公開入札という広く株主を募集する手法で10億円(2000万円×50株)のシンジケートが組まれ、北海道門別町のシンボリ牧場で種牡馬生活に入った。1世代目の産駒が1990年にデビューし、そのなかから自身に勝るとも劣らないGI4勝の二冠馬トウカイテイオーを出した。このトウカイテイオーにより父子2代連続の無敗での皐月賞・東京優駿の二冠制覇を達成した。2世代目の産駒からも4歳牝馬特別、東京新聞杯優勝のキョウワホウセキや、ステイヤーズステークス優勝、宝塚記念2着のアイルトンシンボリ、フランスの重賞で2着に入ったジャムシードを輩出した。1994年にはアイルトンシンボリらの活躍により生涯の最高位となる種牡馬ランキング6位に入った。その後中央競馬の重賞馬を出せないでいたが、1999年にツルマルツヨシが朝日チャレンジカップ、京都大賞典に優勝した。

2000年に行われた「20世紀の名馬大投票」で22,521票を獲得し、6位に選出された。ちなみに1位はナリタブライアンで、得票は37,798票だった。また、雑誌『Number』で行われた競馬関係者による「20世紀の名馬アンケート」ではシンザンに次ぐ2位に選ばれた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95
-----引用 ここまで-----

 ツルマルツヨシは期待していて種牡馬入りもしたんですけど、まあ、やっぱりすごい子は出ませんでした。

■2013/5/21 ナリタブライアンC ファンの選ぶ日本ダービー馬 1990s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 1990sの投票結果も三冠馬。大体三冠馬ですね。

-----引用 ここから-----
1990s ダービーメモリーズ ナリタブライアンカップ (京都第9レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第61回     1994     ナリタブライアン     16,510
2     第58回     1991     トウカイテイオー     13,067
3     第65回     1998     スペシャルウィーク     10,466
4     第59回     1992     ミホノブルボン     6,159
5     第60回     1993     ウイニングチケット     4,000
6     第57回     1990     アイネスフウジン     3,711
7     第64回     1997     サニーブライアン     3,231
8     第63回     1996     フサイチコンコルド     2,511
9     第66回     1999     アドマイヤベガ     1,916
10     第62回     1995     タヤスツヨシ     1,392
選択無     559
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 しかし、ここは票が割れましたね。それだけ豪華だったということでしょうか?
 あと、サニーブライアンの方がフサイチコンコルドやアドマイヤベガより上ってのはちょっと意外でした。

-----引用 ここから-----
■第61回優勝 ナリタブライアン
     
父     :     ブライアンズタイム
母     :     パシフィカス
馬主     :     山路秀則氏
生産者     :     早田牧場新冠支場
調教師     :     大久保 正陽
騎手     :     南井 克巳
通算成績     :     21戦12勝
主な勝鞍     :     朝日杯3歳ステークス(’93)、
皐月賞、日本ダービー、
菊花賞、有馬記念(’94)

      史上5頭目の三冠馬。「ビワハヤヒデの弟」としてデビュー時より注目を集める。気性改善のために装着したシャドーロールが代名詞的な存在となり、「シャドーロールの怪物」とも呼ばれた。
朝日杯3歳ステークスから有馬記念までクラシック三冠を含むGIレースを5連勝して、1994年のJRA賞年度代表馬に選出され、1997年には顕彰馬にも選出された。
-----引用 ここまで-----

 ナリタブライアンは早世してしまったのが、たいへん残念です。有力馬も残せませんでした。

-----引用 ここから-----
第26回高松宮杯出走後に発症した屈腱炎が原因となって1996年10月に競走馬を引退した。競走馬を引退したあとは種牡馬となったが、1998年9月に胃破裂を発症し、安楽死の措置がとられた。(略)

牡馬としてのナリタブライアン

ナリタブライアンは2世代にわたって産駒を残しており、死亡から2年後の2000年に1世代目が、翌2001年に2世代目がデビューした。しかし、重賞を勝つ馬は出なかった(重賞ではマイネヴィータ・ダイタクフラッグが記録した2着、GIでは2002年皐月賞でダイタクフラッグが記録した4着が最高着順)。また、1頭も後継種牡馬を残すことが出来なかった。産駒に牝馬が多かったため、母の父として血を残すことが期待されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3
-----引用 ここまで-----

 有力馬の集まる2世代で重賞馬が出なかったところを見ると、大物は出なかったかもしれませんけど、やはり残念なことには変わりありません。




■2013/5/21 ディープインパクトC ファンの選ぶ日本ダービー馬 2000s「ダービーメモリーズ」ファン投票
 2000sの投票結果もやっぱり三冠馬。

-----引用 ここから-----
2000s ダービーメモリーズ ディープインパクトカップ (京都第10レース)
順位     回     年度     優勝馬     票数
1     第72回     2005     ディープインパクト     28,488
2     第74回     2007     ウオッカ     16,687
3     第71回     2004     キングカメハメハ     5,628
4     第68回     2001     ジャングルポケット     4,011
5     第67回     2000     アグネスフライト     2,103
6     第73回     2006     メイショウサムソン     2,070
7     第69回     2002     タニノギムレット     1,505
8     第75回     2008     ディープスカイ     1,329
9     第70回     2003     ネオユニヴァース     1,253
選択無     448
合計     63,522
http://www.jra.go.jp/news/201304/040102.html
-----引用 ここまで-----

 対象は2009年までで、今年初め時点での現役馬を除く……でした。
 この条件で外れたのは2009年の勝ち馬ですね。ロジユニヴァースです。
 というか、まだ現役だったんだ……。

 私は好きな馬ということでジャングルポケット。票数見ると意外に検討しています。
 地味くさいメイショウサムソン(でも、好きでした)が良くって、タニノギムレットやディープスカイという強かったなぁと思う馬が不人気。よくわからないですね。
(ディープスカイよくよく見ると、ダービー以降3着を外していないものの、G1勝ってなかったんですね)

 あと、タニノギムレットとウオッカが、親子で同じランキングに入っていて笑いました。早く引退しましたからね。

-----引用 ここから-----
■第72回優勝 ディープインパクト
     
父     :     サンデーサイレンス
母     :     ウインドインハーヘア
馬主     :     金子真人氏
生産者     :     ノーザンファーム
調教師     :     池江 泰郎
騎手     :     武 豊
通算成績     :     14戦12勝(内海外成績1戦0勝)
主な勝鞍     :     皐月賞、日本ダービー、
菊花賞、天皇賞(春)(’06)、
宝塚記念(’06)、
ジャパンカップ(’06)、
有馬記念(’06)

      “皇帝”シンボリルドルフに次ぐ、史上2頭目の無敗の三冠馬。
2005年、2006年と2年連続でJRA賞年度代表馬に選出され、2008年には顕彰馬にも選出された。騎乗した武豊騎手が「空を飛ぶような走り」と表現し、その走りについてはストライド(歩幅)や走行フォームに至るまであらゆる角度から科学的に分析されるなどして注目を集めた。
-----引用 ここまで-----

 ディープインパクトは種牡馬としても成功しそうで、今年のダービー1番人気もディープインパクト産駒のキズナです。

-----引用 ここから-----
2010年(平成22年)に初年度産駒がデビューした。6月26日に福島競馬場で行われたメイクデビュー福島にてサイレントソニックが勝利し、産駒の中央競馬初勝利を記録した。その後も産駒の勝利数は順調に増え続け、11月21日に京都競馬場で行われた2歳未勝利戦でボレアスが勝利し、産駒26頭目の勝ち馬となり、2005年(平成17年)にアグネスタキオンが記録した25頭を抜きJRA2歳新種牡馬の勝馬頭数の新記録を達成。さらに11月27日には京都競馬場で行われた2歳未勝利戦でハッピーグラスが勝利して、産駒のJRA通算勝利数が31勝となった。これにより父サンデーサイレンスが持っていた種牡馬供用初年度のJRA通算勝利数30勝の記録を16年ぶりに更新した。さらに12月25日には阪神競馬場で行われたラジオNIKKEI杯2歳ステークスでダノンバラードが1着になり、産駒初の重賞制覇となった。最終的に初年度産駒がJRAの2歳戦で41勝し、総獲得賞金5億3704万3000円をあげた結果、ディープインパクトは2010年度のJRA2歳リーディングサイアーに輝いた。なお、この産駒出走初年度の総獲得賞金記録も、サンデーサイレンスが持っていた4億9062万5000円の記録を16年ぶりに更新することとなった。

2011年(平成23年)にはマルセリーナが桜花賞を制し、産駒のGI競走およびクラシック初制覇を果たした。(略)

2012年(平成24年)に入ると、ジェンティルドンナが桜花賞を制し、産駒初の重賞2勝馬の誕生となった[注 18]。後に同馬は優駿牝馬、秋華賞も制し、牝馬クラシック三冠を達成すると同時に、日本競馬史上初の親子での三冠馬となった[注 19]。さらに同馬は3歳牝馬として初めてジャパンカップも制し、同競走では史上3組目となる父仔制覇となった。4月15日にはフランスのグロット賞 (G3) をビューティーパーラー (Beauty Parlour) が勝利し、産駒初の日本国外重賞初制覇を果たした。同馬は続く5月13日、プール・デッセ・デ・プーリッシュ(フランス1000ギニー) (G1) にも勝利し、日本国外のG1競走初制覇も達成した。そして5月27日に行われた第79回東京優駿(日本ダービー)でディープブリランテが優勝し、史上7組目の父仔ダービー制覇を成し遂げた。最終的には産駒がG1・5勝を含む重賞18勝を挙げるなど活躍し、初のJRAリーディングサイアーに輝いた。産駒はJRAで216勝を挙げたが、これはキングカメハメハの184勝(2011年)を塗り替える、内国産種牡馬のJRA年間勝利数の新記録である。また、JRA2歳リーディングサイアーの座も獲得した。種牡馬デビューから3年連続での2歳リーディングサイアー獲得は、父・サンデーサイレンスも成し得なかった快記録である。なお、中央・地方合算の全国リーディングも獲得している。これらの産駒の活躍で翌2013年の種付料は、種付時までに全納のみで1,500万円(不受胎時全額返還)にまで値上げされたが、すぐにBOOK FULLとなるなど、サンデーサイレンスの後継種牡馬の一頭と目されている。なお、東京優駿とジャパンカップをそれぞれ別の馬で父仔制覇を成し遂げたのはディープインパクトが初である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%88_%28%E7%AB%B6%E8%B5%B0%E9%A6%AC%29
-----引用 ここまで-----


■2013/3/22 日本で最高評価のレースはジャパンカップで世界10位 有馬記念は宝塚より下


 世界で高評価の国内レースは (文 有吉正徳    2013年3月22日 朝日新聞)によると、国内最高の評価を受けたレースはジャパンカップ。世界10位でした。
 これは、国際競馬統括機関連盟は世界のGIレースの上位50レースを選び、そのランキングを発表したものによります。日本からはジャパンカップのほか宝塚記念(17位)、有馬記念(19位)、天皇賞・秋(20位)の4レースがランクインしました。

 釈然としない順番だろうと思いますが、決め方は以下。

-----引用 ここから-----
 レースの順位は2010~12年の3年間のレースレベルを数値化し、その平均値で決められた。それぞれのレースの数値は上位4頭の成績を基に決められた。出走馬が粒ぞろいであればあるほどレースの数値は上がる。
-----引用 ここまで-----

 1位も変なレースになっています。2位・3位もマイル戦で違和感があります。

-----引用 ここから-----
 1位になったのは英チャンピオンSだった。理由は怪物フランケルだ。その生涯成績14戦14勝というフランケルが昨年、引退レースに選んだのがチャンピオンS。フランケルが優勝したことでレースの価値が一気に上がった。2位は米ブリーダーズカップマイルで、3位はフランスの凱旋門賞とジャック・ル・マロワ賞が並んだ。
-----引用 ここまで-----

 あとこのやり方だと、3歳戦は悪く出ているのかも。ヨーロッパと言えば、3歳馬なのに…。


2025年7月30日水曜日

フォーティナイナーズサン、フォーティナイナーの息子じゃなかった…

■2021/12/08 フォーティナイナーズサン、フォーティナイナーの息子じゃなかった…


■2021/12/08 フォーティナイナーズサン、フォーティナイナーの息子じゃなかった…

 この前「サンオブロジータ」という馬がいて、「まさかロジータの息子なわけないよね?」と気になりました。「サン」が「Son」なら息子という意味。昔ロジータという牝馬がいて、このロジータから広がった一族が活躍していた時期があったんですよ。
 ただ、昔であるために息子ということはあり得ません。「grandson」(グランドサン、孫」ですらダメそう。そして、「グランドサンオブロジータ」となり、全然収まりません。
 一族だとしたとした場合、有り得そうなのはひ孫くらいじゃないですかね。検索してみると、ひ孫だと「great grandson」と言うそうな。「グレートグランドサンオブロジータ」じゃ全く9文字に収まりませんね。長すぎて英名でもアウトですわ。

 …とここまで考えたところでやっと血統表を見ることに。その前に戦績も見ておくと、2021/07/31時点では13戦2勝。2勝はいずれも地方で1勝クラスです。中央入り2戦目から泉谷楓真騎手で8番人気3着、秋山稔樹騎手で7番人気3着とあまり人気がないながらも連続で好走した時期もありました。
 ここで関係者も色気が出たのか、大幅な鞍上強化で大御所の横山典弘騎手を招聘して本気モード。5番人気と今までより人気します。ところが、好走できないどころか、人気より悪い7着に。その後も悪かったので、このまま苦戦が続くかもしれません。

 一方、今回の目的である血統の方ですが、サンオブロジータは当然ながらロジータの子ではありませんでした。ただ、一族ではあり、ひ孫ですね。母系はロジータ、シスターソノ、ラブハミングと続いて、サンオブロジータとなっています。祖母のシスターソノからはダートのG1を3勝したレギュラーメンバーが出ています。
 サンオブロジータ自身も父がスウェプトオーヴァーボードというダート向きに見える血統。今のところ芝の出走もなく、ダート一筋でやっています。

 …とこのように書いてきたものの、そもそも「サン」は「Son」ではなく「Sun」(太陽)などの可能性もあります。そこで馬名の由来を確認してみると、「ロジータの血を受け継ぐもの、ロジータの子」となっていました。かなり無理矢理ですね。ちなみにすでにタマをとって「せん馬」となっているので、もうこれ以上ロジータの血を受け継ぐことはできません。

 あと、サンオブロジータの父スウェプトオーヴァーボードの父はエンドスウィープで、父父がフォーティナイナー。「Son」(息子)の馬名で一番有名なのはこのフォーティナイナー産駒のフォーティナイナーズサン(Fourty Niners Son)だろうと思って検索してびっくり!
 なんとフォーティナイナーズサンも息子じゃないのに「Son」(息子)という名前でしたわ。本当は「フォーティナイナーズグランドサン」だったようです。父はDistorted Humorで、フォーティナイナーは祖父でした。そう考えると、「サンオブロジータ」とあまり変わりありません。今回、これが一番びっくりしましたね…。


2025年7月29日火曜日

ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷

■2019/11/27 ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷
■2021/06/24 心不全での死亡する馬が増加?浜中騎手はカイバ説を唱える
■2014/11/4 アドマイヤラクティがメルボルンC急失速最下位負け そのまま急死

■2019/11/27 ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷

 父ロードカナロア、母ディープインアスク、母父ディープインパクトのファンタジストはPOGで指名した馬。坂路で好時計を出していたこと、近親というにはかなり遠いのですけど、好きだったハングリージャックに比較的近いところが指名の理由。ファンタジストの5代母Carnival Queenは、ハングリージャックの4代母と同じでした。
( 後で指名時のメモ見たら、指名理由に坂路関係なく、ハングリージャックの近親だけでした。勘違い)
 新馬戦から連勝で小倉Sを勝っただけでなく、東京でGIIの京王杯2歳Sまで勝って3連勝。これは強い!と期待しました。その後も朝日杯を4着、春には1800mのスプリングSも2着して距離が伸びても対応できるように見えました。
 ただ、その後はいまひとつ。皐月賞を惨敗後は、守備範囲内と思われたNHKマイルCでも惨敗。休みを挟んで明け2戦目のセントウルSを2着して復活か?と思わせて、また惨敗といまいち。精神的な問題とも言われていました。
 そのため、 2019年11月24日の京阪杯も期待せずに観戦。ところが、直線に行く前のコーナーで突然競走中止した馬がいて、それがファンタジストでした。ヤバそうな転び方だったものの、私の見ていた映像では全然状況がわからず。
 で、パトロール映像を見てみると、不自然に内に寄れていって、内の馬に接触したか、単独でか倒れた感じ。駄目だろうなという倒れ方でやはり亡くなっていました。鞍上の 浜中俊騎手も怪我をしています。
 
 このファンタジスト死亡で、 梅田智之調教師と馬主の廣崎利洋さんに非難が集まりました。使いすぎのせいで殺したという批判です。
 好きな馬の死亡でありますし、私も馬の酷使や虐待は過去に批判しているのですけど、正直このケースは微妙。今年に入って10戦目というと多いように聞こえるものの、レース間隔は極端ではなく、連闘すら一度もない状態。その上、今年は間に休みを入れており、休み明け後はまだ5戦目。これが使いすぎで異常だとした場合、多くの厩舎を異常だと言わなくちゃいけないでしょう。
 また、追い切りでは、スポーツ紙で「しまい重点の内容とはいえ反応の良さが目立ったし、引き続き馬体の張りも良好。着順ほど雰囲気は悪くない」と評価されていました。第三者から見ても馬体が悪いように見えなかったようです。これでは予見できたとは言いづらいでしょう。
( 【京阪杯】ファンタジスト「気を入れるために追い切りを緩めずにやっている」 東スポWeb 2019年11月18日 20:23 より)
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1625784/
 それから、ファンタジストは、急性心不全を発症して3コーナーで転倒し、競走を中止との発表でした。心不全などの病気は、健康な馬でも突発的に発症するため、発症の予測は難しいともされており、発症の原因は不明。私も使いすぎが原因であればそれを制限する策を支持しますが、原因不明のため、そうした証拠はないようでした。
(ファンタジストが死亡 | 競馬ニュース - netkeiba.com ラジオNIKKEI、【スポーツ雑記帳】「競走馬をムチで打つな」日本馬“突然死”で愛護団体「虐待まがい要求」に競馬界当惑 - 産経ニュースより)


■2021/06/24 心不全での死亡する馬が増加?浜中騎手はカイバ説を唱える

 2021年2月のサウジダービーを制したピンクカメハメハ(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)は、2021年6月20日のユニコーンS(G3)では不人気。サウジダービーでは不人気での勝利だったせいでしょうか。また、サウジダービーは十分ビッグレースなのですが、日本のダートに繋がらないって感じのかもしれません。とにかく全然注目されていませんでした。
 そして、このピンクカメハメハがレース中に突然内枠に激突してびっくり。かなりやばい感じでした。実際、レース中に急性心不全を起こして死亡したと後に判明します。

 この2021年6月20日の最終12Rに出走するはずだったウンダモシタン(牝4歳、栗東・藤沢則雄厩舎)が、レース前の本馬場入場後に急に倒れて競走除外。JRAの発表によると、こちらも急性心不全により死亡。
 3月にはマーチS(G3)に出走したベストタッチダウンも、レース中に急性心不全を起こして亡くなっています。<JRAピンクカメハメハら心不全「急増」に浜中俊騎手が見解。『ウマ娘』登場のトウカイテイオー、アグネスタキオン、サクラバクシンオーなどの死因……考えられる理由とは>( GJ)では、「この日、天に召された2頭も含め、最近特に増加傾向にある印象だ」と書いていました。
https://biz-journal.jp/gj/2021/06/post_233521.html

 ただし、気をつけなくてはいけないのは印象論であり、データ的な証拠は一切ないこと。こうした印象論は事実ではないことも多いです。例えば、「最近の日本は治安が悪い」と思っている人が多いものの、実は、現在はかつてないほど凶悪事件が減っており、事実は真逆。イメージで語ってしまうのは問題があります。

 ということで、証拠が提示されていないため事実は不明なのですが、浜中俊騎手も2020年3月、自身が『中日スポーツ』で連載しているコラムで「それにしても最近、心不全を起こす馬が多くなっているように思います」と書いていたそうです。
 最近では、種牡馬サンデーサイレンスが蹄葉炎の後に、衰弱性心不全で亡くなっています。また、過去の馬では、たトウカイテイオー、アグネスタキオン、サクラバクシンオーといったところも、最期は心不全が死因だとのこと。ただ、過去の例であるために、やはり最近増えているという話とは繋がりません。また、サンデーサイレンスは「衰弱性」の心不全であり、また少し違う可能性がありそうです。

 浜中騎手は「はっきりしたことは言えませんが」と、ことわりを入れつつ「カイバの栄養価が高くなっているのが原因なのでしょうか」と見解を述べていたとのこと。ただ、しつこいですが、これも根拠があるわけではないので注意が必要ですね。
 実を言うと、医者の主張ですら、科学的根拠とはみなされないのたですけど、浜中騎手は医者ですらありません。せめて医師などの専門家、できれば、研究論文などの証拠がほしいところです。

 ところで、浜中騎手は前述のファンタジストのときに乗っていた騎手でした。急性心不全を発症するといきなり全身の力がフッと抜けてしまう感じで、乗っている方はどうしようもなくなるといいます。
 心不全は馬にとって命取りになるだけでなく、騎手にとっても危険です。心不全は重大な病気であるからこそ、根拠のない憶測ではなくきちんと医学的根拠のある研究がなされてほしいと思います。


■2014/11/4 アドマイヤラクティがメルボルンC急失速最下位負け そのまま急死

 アドマイヤラクティがG1勝っていたってこと自体知りませんでしたので、今回の<【メルボルンC】アドマイヤラクティは最下位、レース後に急死 ― スポニチ Sponichi Annex 競馬 [ 2014年11月4日 14:50 ]>というニュースで一気に急死まで知ったという形。急展開すぎて、驚かざるを得ません。 

<オセアニア最大のレース、豪G1メルボルンCが4日(日本時間同日)、フレミントン競馬場芝3200メートルで行われ、日本から参戦したアドマイヤラクティ(牡6=梅田智)は22頭立ての最下位に敗れた。(略)
 パートン騎乗のアドマイヤラクティは58・5キロのトップハンデながらも1番人気に支持された。レースはアドマイヤラクティがスタート直後から、最後の直線手前まで2番手につけたものの、最後は伸びを欠き、大きく遅れてしんがりでゴールした。前走の豪コーフィールドCで差し切り勝ち、海外初挑戦でG1制覇を果たしていた同馬だったが、厳しい結果に終わった>
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2014/11/04/kiji/K20141104009225530.html

 "現地メディアによるとその後同馬は、馬房に戻る途中に倒れ死亡した"と言います。別記事<アドマイヤラクティ急死 メルボルンC終了後に倒れる - netkeiba.com [海外] 2014年11月04日(火)14時50分>では、急失速したと書かれていました。

<同馬はメルボルンCで58.5キロのトップハンデを背負いながらも1番人気に支持され、道中2番手で進めたものの、最終コーナー手前で急激に失速して最下位に終わっていた。現地からの情報によると、その後馬房で倒れ、獣医が治療にあたるも死亡したという>
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=92363

 前走の勝利、今回の急失速、そして、急死というめまぐるしい展開。オーストラリアの反応を伝える話を見ていると、どうも現地の人は無理して走らせたのではないか?と見ているみたいですね。私はてっきり薬物投与でも疑っているのかと思いました。
 うーん、何かここらへんの不可解さがあり、いつもの馬の死亡と異なりモヤモヤして、悲しみきれません。

2022/03/18追記:心不全の投稿にまとめたので補足のため、死因について検索。すると、やはり心不全ですね。当時は、<アドマイヤラクティの死因は急性心不全、むち禁止を求める声も>(2014年11月5日 15:45)という記事が出ており、使いすぎ批判とは別の方向性の批判も出ていたようです。

<アドマイヤラクティ(Admire Rakti、牡6)の死因が、急性心不全だったことが初期検視の結果で明らかとなり、むちの使用禁止を求める声が再燃しているトレートで大きく遅れ、その後馬房で倒れて死んだ>
<競走馬保護連合(Coalition for the Protection of Racehorses)は、競走馬は無理強いをさせられすぎているとし、騎手によるむちの使用禁止を求めている。同連合は、オーストラリアの競馬場では昨年8月1日から今年7月31日の間に125頭が死んでいると発表している。
 同連合は、「われわれは、むちを使用することによって馬を肉体の限界に追い込んでいると考えている。そして、2歳で調教下に置かれることが、なぜ競馬場で馬たちが故障するのかという点の重要因子だ。競馬界にはむち無しでのレースを始めることと、2歳馬の競走を段階的に取りやめることを求める」とする声明を発表している>
https://www.afpbb.com/articles/-/3030944

 一方で、レーシング・ビクトリアの主任獣医師を務めるブライアン・スチュワートさんは、「騎手は苦痛を和らげるためすぐさまむちを離し、馬上で力を抜いた。むちが関わっているという疑問は、この件に関してはない」とコメント。アドマイヤラクティに関して言えば、過度のむち打ちがアドマイヤラクティの死因ではないと指摘していました。

2025年7月28日月曜日

珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ

■2023/06/30 珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ


■2023/06/30 珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ

 2022年世代5週目の新馬戦。2023/7/1は福島芝1200mのアララララがわかりやすい珍名馬。勝っても負けても「あらららら、負けちゃった」などと掲示板で盛り上がりそうな名前です。
 父はアドマイヤムーン、母ブライトホープの牡馬。馬主は井高義光さん。生産者が新冠町の「トド岩高原銀河農場物語」となっているのにびっくり。これも珍名ですね。

 同日函館ダート1200mではワイノナオミ。昭和臭がすごいですが、個人的には愛人臭も感じます。
 以前も似たような名前なかったっけ?と思ったら、母がボクノナオミでしたので、たぶん私が思ったのは彼女のことでしょうね。父はドレフォン。馬主は塩澤正樹さん。他にもナオミあったかも?と検索してみると、やはりありましたね。以下が代表馬で、牡馬はマサムネが多いです。

ボクノナオミ    牝    5,495.30
ナオミラフィネ    牝    4,417.80
マッスルマサムネ    セ    4,372.30
プントバンコ    牝    3,952.00
オトコギマサムネ    セ    3,951.20
ナオミノユメ    牝    3,087.10
マケルナマサムネ    牡    2,853.50
ナオミベガス    牝    2,150.00
トロンハイム    牡    1,735.50
ナオミゴゼン    牝    1,346.00
フォーナインミダス    牝    1,025.60
ナオミニデレデレヤ    牝    679.2

 翌日日曜日2023/7/2では、福島芝1800mのチャンミコチョロン。何語なのかさっぱりわかりません。
 馬名の由来を探したものの不明。netkeiba掲示板でも「なんか変な名前やな。覚えにくい名前や。」というコメントだけで詳細不明です。ちなみにつづりは「Jangmikkotcheoreom」でした。
 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるのイメージが有るミルファーム所有の馬。父ジョーカプチーノ母ブリッサの牝馬です。
 馬名の意味調べ直したら出てきました。「バラの花のように(ハングル)」とのことで、予想外にきれいな意味。韓国語系みたいですね。意味わかると珍名な感じではありません。

 同日函館芝1800mからはカンジ。「幹事」やら「漢字」やらいろいろ思い浮かびますが、人名の可能性もありそう。しかし、これも詳細不明です。父Uncle Moで、なんと丸外の牡馬でしたので、「漢字」や日本人名は違いますかね…?
 馬主さんはTNレーシング。1世代前ではフォトンブルーとモルチャンをPOG指名しており、イメージの良い馬主さんで、この2頭が現在の代表馬。とはいえ、1,912.6万円と803.0万円ですのでまだまだこれからです。
 こちらも馬名の意味調べ直し。私が推定したひとつである人名だとのこと。丸外ですが、和風のお名前でした。

2023/07/01:追加でもう1頭、日曜日の中京芝1800mからエラトー。なんかエラソーみたいな妙な名前です。ネタにされそうな感じの名前でしょう。
 一応、意味としてはむしろ目いっぱい良い感じで、「ギリシャ神話に登場する、竪琴をたずさえた恋愛詩のミューズ」というもの。ギリシャ神話ですので、由来もオーソドックス。しかし、音的には引っかかる人も多そうで、掲示板でも「もうちょいなんか名前なかった?」という反応が出ていました。
 名前はともかくこの馬は注目の1頭。個人的には今週の目玉でPOG指名しました。父はSaxon Warriorですが、ノーザンファームの持ち込み馬で丸外ではありません。その父Saxon Warriorはディープインパクト産駒であり、血統的には国内でも実績ありまくりというかメインストリームのど真ん中。期待して良いと思います。


2025年7月27日日曜日

実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス

■2018/09/25 実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス
■2018/09/25 二冠馬サンデーサイレンスは安馬の活躍馬でもあった…
■2020/12/14 サンデーサイレンスの父ヘイローも種牡馬としては期待されず?
■2014/08/07 名種牡馬の条件?サンデーサイレンス・シアトルスルー・ヌレイエフの共通点
■2023/05/21 奇跡の回復を遂げた馬 サクラローレル、ミルリーフ、ヤマニングローバル、ビンゴガルー
■2018/07/23 水害から 生還したキミホウセキ、サンマルデュークなどを生む
■2023/03/18 台風でみな死亡、1頭だけ水害から生還したキセキノサイクロン


■2018/09/25 実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス

 前半はサンデーサイレンスではなく、 ビッグレッドファームで新種牡馬として導入した当時のアイルハヴアナザーメインの話をいくつか。これにサンデーサイレンスが絡んでくるんですね。「契約後にある人に教えられた」というサンデーサイレンスなどとの共通点の話で、名前が出てきました。アメリカだと、種牡馬としてのサンデーサイレンスは、期待されていなかったんだそうです。

・今までに米2 冠馬が新種牡馬として日本に輸入されたのはサンデーサイレンス、ウォーエンブレムだけ。
・1 歳及び2 歳セールでほとんど評価されず、カリフォルニアで調教され、サンタアニタダービー、ケンタッキーダービー、プリークネスS を3 連勝した点はサンデーサイレンスとそっくり。
・結果的にアメリカで種牡馬入りできなかった理由も母系の弱さにある点まで共通。
(Our Pleasure2012年10月号 巻頭のごあいさつ 岡田紘和より)

 「もちろん、これが種牡馬としての成功を約束するものではないのは明白ですが、高額な投資に何らかのゲンを担ぎたくなるのも人情ではないでしょうか」と書いていたように、これは全然成功の根拠になりません。悪いですけど、単なるオカルトです。
 実際、アイルハヴアナザー産駒は他2頭のサンデーサイレンス、ウォーエンブレムの産駒と違って全く活躍しませんでした。ただ、そう断言する前にデータを見ないと…と思って確かめてみると、CPIが1.43なのにAEIは0.98と低く壊滅的でした。イメージ通り大失敗です。
 ちなみに ウォーエンブレムはCPI2.42を上回るAEI2.74。サンデーサイレンスは結果が出ているので調べるまでもないのですけど、それぞれ2.18と4.94でした。こうして見るとサンデーサイレンスはやはり化け物でしたね。
(CPIの理解がおかしかったので、2020年3月9日に修正しています。申し訳ありませんでした)


■2018/09/25 二冠馬サンデーサイレンスは安馬の活躍馬でもあった…

 アイルハヴアナザーは種牡馬としてはともかく、競走馬としての成績がすごかったことは間違いありません。
 G1サンタアニタダービー、G1ケンタッキーダービー、G1プリークネスSで連勝。その後、米3 冠最後のレースとなるG1ベルモントSの前日に左前屈腱炎のために出走取消して引退しましたが、無事であれば勝っていたといわれる馬です。
 ただ、母系の弱さが指摘されていたように、当初はそれほど期待されていなかった模様。2010 年のキーンランド・セプテンバーセールで付いた値段はわずかに1 万1千ドル。その後、フロリダのトレーニングセールで3万5 千ドルの値段が付いたというが、それでも
評価が高かったわけではないとされていました。
(Our Pleasure2012年10月号 馬恋慕 河村清明より)

 岡田繁幸さんは、このセリでの価格について、またやはりサンデーサイレンスとの共通点を挙げていました。
「サンデーサイレンスもね、セリで1 万7 千ドルだったんですよ。だから余計、みんな抵抗あるわけです。それぽっちの馬が1000万ドルもするのかって思うもんだから、アメリカの関係者は手を出さなかったんですね」
 これはアイルハヴアナザーに自信ある…という話だったのですけど、やっぱり1000万ドルは高値買いでしたね。岡田さんはすごいところが多いものの、ハズレも結構あり、種牡馬選びなんかは全然ですよね。いつも大きいこと言って、外してきました。

■2020/12/14 サンデーサイレンスの父ヘイローも種牡馬としては期待されず?

 サンデーサイレンスは、その父のヘイローも種牡馬としてはあまり期待されていなかった感じですね。ヘイローの場合は、サンデーサイレンスとは逆に競走成績の方がイマイチ。31 戦9 勝で、G1勝ちはユナイテッドネイションズH(芝9.5ハロン)の1 勝のみでした。
 そして、サンデーサイレンスの全く逆で、血統の方は良かったんですよ。ヘイローの母コスマーはノーザンダンサーを産んだナタルマの半姉ということで、近親にノーザンダンサーがいるという超良血。ここは、種牡馬価値が感じられました。ヘイローが頭角を現したのは芝に転向後で欧州向きと判断されたのもあった感じで、競走時代の途中にヘイローを購入したハリウッド映画のプロデューサーで羽振りの良かったA.アレンさんは、アメリカではなく自身がイギリス・ニューマーケットに持っていた牧場で種牡馬入りさせる予定になっていました。
 といった感じで、このまま行けば期待されて…という話だったのですが、競走馬だけでなく種牡馬としてもさく癖(柵などに前歯を当て、空気を吸い込む悪癖)は問題なんですかね、ヘイローのさく癖が発覚してイギリスでの種牡馬入り計画は白紙に戻されます。その後、アメリカでできあがったヘイローの種牡馬シンジケートは1 株3万ドルで総額120 万ドルとのことで、これはそれほど高額ではなかった感じでした。

 この話があった、<Enjoy Ruffian 2011年11月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く!>(サラブレッドインフォメーションシステム)では、<競馬に「もし」はないが、もしも彼が英国に行っていたら歴史は変わっていただろう>と書いていたように、この計画頓挫がなければたいへんなことになっていました。イギリスでも成功した可能性はあるものの、現在知られている数々の名馬は誕生せず、特に日本にはサンデーサイレンスがいなかった…という、歴史が大激変することになっていたでしょう。ヘイローの種牡馬入りが順調なら日本競馬は大きく変わっていたわけです。失敗してくれて良かったですね。
 さて、その大成功した種牡馬成績ですが、加年度代表馬に輝いた名牝グローリアスソングを送って種牡馬としての地盤を固め、80年代の初めまでにケンタッキーダービー馬サニーズヘイロー、米国最良の2 歳馬と呼ばれたデヴィルズバッグなどの大物が誕生。デヴィルズバッグは日本調教馬で史上2頭目の海外G1勝利馬(1頭目は1週前のシーキングザパール)である名馬タイキシャトルの父ですし、デヴィルズバッグもやはり日本への影響が大きい馬だと言えます。
 こうした成功があり、種牡馬シンジケートを大幅に見直し。テキサス州の石油採掘事業者であるトム・ティザムさんが、1 株90 万ドル、総額3600 万ドルという当時でも破格のシンジケートを組んだことによって、ヘイローは2 月にケンタッキーのストーンファームに移動しました。ここから期待の種牡馬となり、なおかつその期待に応え、種牡馬としての絶頂期を迎えます。サンデーサイレンス、グッバイヘイロー、セイントバラードなど父の名を高めた馬たちの生誕年は、その絶頂期であった80 年代後半に集中していたそうです。
 なお、種牡馬としては母系が弱いとされたサンデーサイレンスですが、トム・ティザムさんにとってはこだわりの配合だった模様。サンデーサイレンスの母ウィッシングウェルは、ティザムさんがわざわざヘイローのために買い付けた繁殖牝馬であり、84年は不受胎で2 年連続の交配を実らせてやっと産んだ子供がサンデーサイレンスでした。母系が弱いとされつつ、アメリカ2 冠達成なのですから、見事すぎる配合だったと言えるでしょう。

■2014/08/07 名種牡馬の条件?サンデーサイレンス・シアトルスルー・ヌレイエフの共通点

 史上初の無敗のアメリカ三冠馬となったシアトルスルーは、ただでさえハードスケジュールで知られるアメリカ三冠達成後も走り続けています。
 Wikipediaによると、調教師のウイリアム・ターナー・ジュニアはシアトルスルーに休養を取らせるべきだと主張したが、馬主サイドの意向によりベルモントステークスから1か月も立たないうちに西部のハリウッドパーク競馬場で移送され、G1スワップスステークスに出走することになったそうです。
 結果は勝ち馬から16馬身離された4着に終わり、デビュー以来の連勝は9で途絶えました。
 これと関係あるかは不明ですが、転厩後シアトルスルーは原因不明の高熱に襲われ、一時命が危ぶまれるほどの状態に追い込まれました。名種牡馬となっているように、当然、死にはしませんでしたが、回復までに時間がかかっています。

 これを踏まえて、アワープレジャー2012年12月号の「ザ・ブラッド Vol.18」(サラブレッドインフォメーションシステム[筆])では、以下のような話を書いていたんですよ。

<競走生活の途中には死線を彷徨うほどの大病に襲われたが、昼夜を徹して看病した4 人のオーナーやD.ピーターソン師のチームワークがこの危機を跳ね返した。シアトルスルーが秘めていた強靱な生命力は同じように重大な危機を乗り越えたヌレイエフやサンデーサイレンスにも共通する。競走馬として秀でた成績を残し、子孫を繁栄させるには身体的な能力はもちろんのこと「野性」の部分を色濃く残すことも必要なようだ>

 3頭だけですのでかなり弱く、こじつけっぽいです、とはいえ、おもしろいことはおもしろい話。他の2頭も調べてみましょう。まず、ヌレイエフから。Wikipediaによると、「普通なら安楽死処分になりかねない重大なケガ」から「奇跡的に回復」しているそうです。

<ヌレイエフは種牡馬時代に大事故を起こしたことがある。1987年5月、放牧先で牧柵を蹴ってしまい右後肢を粉砕骨折する大事故を起こした。普通なら安楽死処分になりかねない重大なケガであったが、当時の最先端医療を駆使して奇跡的に回復し、手術から7ヶ月後には牧場に戻って翌年から種牡馬復帰を果たした
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8C%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%95

 次はサンデーサイレンスなのですが、サンデーサイレンスの場合すごいのが、Wikipediaによると、死にかけたことが2回あるということ。「九死に一生を得る」を2回もやっているのです。

<サンデーサイレンスは当歳時(1986年11月)に悪性のウイルスに感染し、数日にわたってひどい下痢を起こして生死の境をさまよった>
<また、カリフォルニア州のセリからの帰り道ではトラックの運転手が心臓発作を起こし馬運車が横転する事故に遭い、競走能力こそ失わなかったもののしばらくまっすぐに歩けなくなるほどの重傷を負った。<b>このとき馬運車に乗っていたサンデーサイレンス以外の競走馬はすべて死亡した。</b>>

 とんでもない生命力と強運です。最後の話はちょっと鳥肌立ちました。
 「そんなわけないだろ」という話ではあるものの、<競走馬として秀でた成績を残し、子孫を繁栄させるには身体的な能力はもちろんのこと「野性」の部分を色濃く残すことも必要なようだ>というドラマチックな仮説を打ち立てたくなるのも、すごくよくわかります。

■2023/05/21 奇跡の回復を遂げた馬 サクラローレル、ミルリーフ、ヤマニングローバル、ビンゴガルー

 予後不良 (競馬) - Wikipediaを見ていると、うちで書いていたヌレイエフを含めて、復帰が難しい怪我から回復したケースを書いていました。これは予後不良の場合は安楽死措置がとられることが一般的なのに…という前提があってのものですから、そこらへんの説明とセットで引用しておきます。

<競馬における予後不良()とは、主に競走馬が競走中や調教中などに何らかの原因で主に脚部等に故障を発生させた際など回復が極めて困難で、薬物を用いた安楽死の処置が適当であると獣医師が診断した状態を言う。
転じて、競走馬への安楽死処置そのものに対する婉曲的表現として用いられる場合も多い。>
<競走馬の多くを占めるサラブレッドの脚部は骨折、ヒビなどの故障が発生しやすく、「ガラスの脚」と形容されるほどである。品種によって馬の体重は異なるが、軽種馬であるサラブレッドの場合でも 400 - 600キログラム程度となり、静止して立っている状態でも足1本あたり100キログラム以上の負荷が掛かることになる。
 下肢部に骨折やヒビなどの故障が発生した馬は、その自重を他の健全肢で支えなければならないため、過大な負荷から健全肢にも負重性蹄葉炎()や蹄叉腐爛()といった病気を発症する。そのため、病状が悪化すると自力で立つことが不可能となり、最終的には死へ到る。
 治療法としては、下肢部の負荷を和らげるため、胴体をベルトで吊り上げたり、水中による浮力を利用するためプール等を用いる方法がある。しかし、必要な治療費や治療期間中の飼育費など金銭面での負担が莫大になり、また、上述した負重性蹄葉炎などの問題から生存率が高くないなどリスクも大きい。このため大多数の競走馬は予後不良と診断された直後に安楽死の処置が取られ処分される>
<重度の故障から回復した馬にはビンゴガルー、ヤマニングローバル、サクラローレル、ミルリーフ、ヌレイエフなどがいる。 >
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E5%BE%8C%E4%B8%8D%E8%89%AF_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)


■2018/07/23 水害から生還したキミホウセキ、サンマルデュークなどを生む

 九死に一生を得た馬の関係で他で書いた話を転載しました。

  2003年の台風10号では、死者行方不明者が19人出るなどして、激甚災害に指定される大きな被害が出ました。8月9日と10日、北海道の日高地方では記録的な大雨で日高町と新冠町の境にある厚別川が氾濫。この地方の牧場でも被害が出ました。
 田端牧場も被害が出た牧場の一つ。田端千代春さんは、以下のように話しています。
「その日は雨が強かったので、夜間放牧を止めて厩舎に馬を入れておいたことで、被害が最小限に食い止められたのかもしれません。夜中にもの凄い水の流れで目が覚めたら、家の周りが泥水で囲まれていて。すぐに厩舎へと向かったのですが、厩舎にも水が押し寄せていて、既に何頭かは流された後でした」
(Enjoy Ruffian 2009年1月号 ルーツオブビクトリー 村本浩平より)

 繁殖や当歳馬と1歳馬を合わせ、25頭の繋養馬のうち6頭が死亡。ただ、濁流に呑み込まれながらも助かった馬もいます。
 キミホウセキも濁流に呑み込まれながらも助かったうちの1頭でしたが、流された時に流木にでもひっかかったのか、前脚に大きな裂傷を負っていたとのこと。また、全身泥だらけだったため全く毛色が分からず、最初見たときは違う馬なのではと思えたほどだったといいます。

 このときにはキミホウセキに当歳の子供もいたようですけど、こちらは流されて助からなかったのかもしれません。血統表に残っていませんでした。
 ただ、その後は7勝を上げたサンマルデューク(まだ現役)を筆頭に、4勝馬や3勝馬を出しています。結構走っていますね。
 母自身はサンデーサイレンス産駒だったものの、未勝利で引退していたので意外な成績。とはいえ、おじに母と同じサンデーサイレンス産駒で重賞を4勝したサイレントハンターという活躍馬はいました。 サイレントハンターは出遅れる逃げ馬という個性派の競走馬でしたね。
 ちなみにこの話がラフィアンの雑誌に載っていたのように、キミホウセキの子にはラフィアンの馬もいました。 マイネルブリアーという馬で1勝。1勝するのもたいへんなので、そう悪くはないものの、前述の通り、もっと活躍している馬が何頭もいますからね。岡田親子で買った馬だそうですけど、相馬眼はいまいち発揮されなかった感じです。


■2023/03/18 台風でみな死亡、1頭だけ水害から生還したキセキノサイクロン

 九死に一生を得た馬の関係で他で書いた話を転載しました。

 同じ牧場の馬がみな助からなかった中、台風による水害から「奇跡的」に生還し、これにちなんで「キセキノサイクロン」の名付けられた馬について。だいぶ前の話で、2004/06/05に<台風から生還、夏に出走へ/名前はキセキノサイクロン | 全国ニュース | 四国新聞社>という記事が出ています。

<昨年(引用者注:2003年)8月の台風10号で大きな被害を受けた競走馬産地の北海道・日高地方。濁流に流されながらも奇跡的に生還したサラブレッドが、道営ホッカイドウ競馬でデビューする。その名も「キセキノサイクロン」。(中略)
 キセキノサイクロンは2002年3月、新冠町の畔柳作次さん(56)の牧場で生まれた牝馬。昨年8月9日夜、洪水で流され、数日後に約4キロ離れた門別町の牧場で発見された。大きなけがはなく、のんびり草を食べていた。再会したときは「よく生きとった。信じられなかった」という。
 台風では、この馬を含め畔柳さんが飼育していたサラブレッド4頭が流され、そのうち3頭は死んだ>
http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20040605000038

 このエピソードは印象的でしたし、そのせいなのか、旭川でのデビュー戦は3番人気、その次のレースも2番人気となります。しかし、結果は最下位である9着、11着です。
 その後8番人気、6番人気と人気を落としつつも、実力以上の過剰人気を続けましたが、ブービーの11着、下から3番目の10着と戦績の方は相変わらず。この4戦で引退し、繁殖へ上がったようです。

2025年7月26日土曜日

ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?

■2019/03/16 ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?
■2020/07/20 ウインの期待馬を正直に酷評していた松岡正海騎手がむしろ主戦に
■2020/10/08 意見が分かれる口うるさい調教師とむしろ関係が深く…


■2019/03/16 ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?

 ラフィアンなどのビッグレッドファームグループは嫌っている人も多く、競馬関係者は皆ラフィアンを嫌っているとした上で、以前以下のような主張をしている人を見かけました。

・ラフィアンの人は、調教師も騎手もバカにしていて、ただ自分たちの言う通り動けば良いと思っている。
・すべての決定権はラフィアンが握っている。決定に従わなかった場合は、転厩も辞さない。
・なので、一流の調教師は馬を預からず、忠実な下僕となる二流以下の調教師だけ。騎手も二流以下しか乗らない。

 ただ、この主張と矛盾しそうな話はいくらでもありそうですよね。例えば、意外なことにラフィアンの主戦である柴田大知騎手は、ラフィアンから細かい騎乗の指示は受けずかなり任されている、といった話をしていました。
 また、稲葉隆一元調教師は、「調教師って、本当の友達はいない人が多いと思うよ」とした上で、数少ない友達の一人として岡田繁幸さんの名前を挙げ、以下のような話をしていました。

「オレも正直に言うから、岡田繁幸とはよくケンカもした。それでも、岡田と二人で、夕方に薄暗くなる頃に馬を見に行ったりもしたし、冬は雪の中で馬を見たり、色んな思い出もあるよ」(Enjoy Ruffian 2012年5月号より)



■2020/07/20 ウインの期待馬を正直に酷評していた松岡正海騎手がむしろ主戦に

 ビッグレッドグループは黙って言うことを聞く騎手を重宝しているわけではないのでは?というエピソードがまたあったので追記。 Our Pleasure2019年3月号の巻頭のごあいさつで、ウインの岡田義広さんが、ウインの主戦騎手とも言える松岡正海騎手について、書いていました。
  まず、松岡騎手のプロ意識の高さについて説明。松岡騎手は怪我からの復帰が早いものの、その理由について「復帰を早くする一番の理由は、今まで積み上げてきた感覚を鈍らせたくないから」「筋力(の強化)も、馬に乗らないとトレーニングでは限界があるから」と説明していました。その上で、以下のような話をしていたのです。

<本人と競馬の話をすると凄く真剣で、実はよく考えているのがわかります。馬に乗った評価も正直過ぎて、昔はカチンとくるときがありました(期待馬に乗ってもらったら「ダメです。追っても全然スッカスカです。スッカスカ」と言われたことがありました)が、ビジネスパートナーとしても信用できる人間ですし、このようにプロ意識が高く、心の強い人間と組んで仕事をしたいと私は思います>

■2020/10/08 意見が分かれる口うるさい調教師とむしろ関係が深く…

 今度は調教師の方で、黙って言うことを聞く人を使っているわけではない…という話を発見。前回と同じで、ウインの方の例です。マイネルのラフィアンの長男の方が癖が強いですから、ラフィアンでの例もほしいところなんですけどね。

 さて、今回の話ですが、 Our Pleasure 2019年5月号 トレセン・ダイアログに載っていた加用正調教師のコメント。加用正調教師はラフィアンの馬も預かっていましたが、今はウインとの関係が強く。重賞馬を何頭か出すなど、関係の深い厩舎になっていますが、黙って言うことを聞くタイプではなかったようです。

「(引用者注:目標を聞かれて)やはり中央の大きいレースに使う馬をウインさんの所属馬から輩出したいですね。どちらかと言えば私は口うるさい調教師で、お付き合いをした当初は時々意見が分かれることもありましたが、今ではお互いが理解し合えるようになり、結果を出そうと同じ方向を向くことができるようになったと思いますね」

2025年7月25日金曜日

スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?

■2020/12/25 スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手ひどすぎ…
■2023/04/28 4番人気2着でも反省コメントの団野大成騎手に称賛が集まる
■2021/11/23 坂井瑠星騎手が完璧騎乗で重賞制覇 逃げの勢いで前へ行って完勝


■2020/12/25 スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?

  11頭中9番人気単勝51.4倍と人気のなかったヒラボクメルロー。ただ、一発あるのではないかと思って、単複を購入していました。逃げ先行の馬で最初行くのはいいものの、行きすぎないようにと思ってレースを見ます。すると、特別主張したわけではないのに、先頭の馬をかわしてするっとハナに。…は良いのですが、そのまま突き放して大逃げになってしまいました。

 あれ、やばくない?と思ってペースを見ます。しかし、全くやばくありませんでした。ちっとも早くありません。むしろ津村騎手以外がペースをわかっていない感じ。早くない逃げ(後で見直すと1000m62秒くらい)なのに、2番手(65秒くらい)の後も大差で3番手以降がまたかなり離れて(66秒くらい)いましたから、3番手以降はどんだけスロウなのよ!という感じになっていました。こんな状況ですから、直線も勝ちを確信。不人気馬の強くない逃げなのに9馬身差という大差で圧勝、まんまと逃げ切り。稀に見る珍レースとなりましたね。

 私は「早くない逃げ」という言い方。ただ、掲示板では「スローの逃げ」もしくは「どスローの逃げ」だとして、津村騎手以外の騎手がペースを読めていなくて問題だとの声。これらの騎手の名前を覚えておいた方が良いという人もいます。その問題の騎手たちは以下の通り。団野騎手、吉田隼人騎手、柴山騎手、川須騎手あたりは、私的にはイメージ良い騎手だったんですけど…。

着順    騎手    人気
2    団野    2
3    藤岡康    4
4    吉田隼    1
5    荻野極    3
6    斎藤    8
7    富田    7
8    菊沢    11
9    柴山    5
10    丸田    10
11    川須    6

 少数ですが、津村騎手がうまかっただけで、他の騎手は悪くないという擁護も見られました。ただ、<【尾張特別】大逃げ炸裂!ヒラボクメルローが9馬身差圧勝(競馬のおはなし) - Yahoo!ニュース>でも、「前半1000mは62秒とミドルペースの逃げに持ち込んだ」と表現。つまり、平均ペースなのに大差となったというおかしな事態だということです。なお、記事では「道中は後続に10馬身超のリードを保つ」とあったものの、常時それ以上の差がありました。実況の人が「差がありすぎて目視で計測できないほどの差」という趣旨のことを言っていたほどです。(映像見直すと、「ちょっと測れないくらいの差」という言い方でした)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f8168e9b418a4b3e61410edac975004f1de55308

 また、他の騎手に問題があったとわかる決定的な証拠が、【尾張特別】(中京) 大逃げの手に出たヒラボクメルローが後続を寄せ付けず圧勝 | 競馬ニュース - netkeiba.comにあった、2着 ハーツイストワール騎乗の団野大成騎手のコメント。「3番手で、ペースを落とし過ぎました。前がペースを上げていると思ったのですが、終わってみればペースが速くなかったので...」 とのことで、ペースが全く読めておらず前が全然早くなかったことを認めています。正直すぎて笑っちゃいました。悪い騎乗ではあったのですが、率直に悪かったことを認めていて団野大成騎手は好感できますね。こういう騎手が伸びてくれると嬉しいです。


■2023/04/28 4番人気2着でも反省コメントの団野大成騎手に称賛が集まる

 <スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?>のところで、素直な反省コメントが印象に残った団野大成騎手。その後も謙虚さと前向きさを失っていないようで、私のPOG指名馬でもあるセッションがアーリントンC(G3)で僅差の2着だったときにも反省のコメントを述べていたそうです。

 [763] なうさん cRUIFCA フォローする
「結果的に早仕掛けになってしまった。馬の能力で負けた訳ではないし、勝てたレースでした。(NHKマイルCの)権利は獲れたし、反省して次に臨みたい」団野

[773] kenさん KQEgZRY フォローする
こう言う反省をしっかりと言う騎手は買い続けたいです負けてもある程度納得はできますから

[774] ゲストさん NTdxhoM フォローする
団野くんのコメントを見て立派だなと思った。どこぞの関東の某騎手みたいに全部馬のせいにする人より買う側もスッキリします。人馬ともにまた頑張って欲しい。

[775] 田中さん
こういうコメントできる騎手は将来大成しますよ
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2020103639


 「こういうコメントできる騎手は将来大成しますよ」とあったんですけど、どうでしょうか。そうでもない可能性があります。全部責任転嫁する口がうまいだけのクソ騎手の方が勝ちやすい…なんてこともあるかもしれません。
 サイコパスには仕事ができる人が多いと言われているのですが、これには過剰評価が含まれている可能性があるんですよ。というのも、サイコパスはむしろ人に好かれやすいということもわかっているため、評価を間違えている可能性も感じます。
 「人格は悪いけど仕事ができる」みたいな評価の人、結構いますよね。また、逆に人が良すぎると頼りないと感じるパターンもあるでしょう。さらに、人間の評価が印象に左右されて、不正確なことも研究でわかっています。
 サイコパスが多い職業のひとつである政治家なんかは典型で、クソみたいな人格の人がむしろ政治家として人気があり、評価も高いですよね。責任転嫁ばかり得意な政治家はむしろ出世しまくっています。
 騎手の場合、そもそも良い馬に乗れるかどうかで戦績が大きく左右されますから、他人からどのように見られるかは特に重要なところ。私は好感する性格ですし、馬主さんや調教師さんやエージェントさんらも団野大成騎手の性格を評価してくれると良いんですけど…。


 なお、団野大成騎手の反省の弁である「早じかけ」については、そもそものところで評価が分かれていました。反省の弁と同じく、団野大成騎手の騎乗がまずかったと言っている人はいたものの、悪い騎乗じゃなくね?という意見が多め。私も悪くないと感じました。4番人気で2着ですし、内容だけでなく人気との兼ね合いでも悪くありません。
 ただ、セッションは1頭になると良くないタイプの可能性があるので、今後の騎乗では注意した方が良いかもしれません。

 [771] 819manさん JiIpRZk フォローする
団野騎手は前を追いかけ過ぎました。出たなりなら勝ち馬と同じような位置で差して来るような感じになったと思うけど。坂で苦しくなってヨレていましたから。

[763] なうさん cRUIFCA フォローする
そんなにキレる馬じゃないから早仕掛けとは思わなかったけどな
ただ抜け出すのが早すぎて馬が遊んじゃったからそっちの話かな
自厩舎の馬だからコミュニケーションを取って修正することに期待

 [768] aichanさん GJY1MCc フォローする
結果的に早仕掛けになったけど馬場を考えれば悪くないでしょ。寧ろフラフラし過ぎだったかなと。真っ直ぐ走れてれば、もう少し際どい着差だったかも。惜しかった~。

 [769] guestさん IDNEkJM フォローする
今日はオオバンブルマイの末脚が異次元すぎた。この馬場4角あの位置から飛んでくるとは普通誰も思わない。終わってみれば早仕掛けだったかもしれないが、今日はその競馬で正解だったと思う。
■2021/11/23 坂井瑠星騎手が完璧騎乗で重賞制覇 逃げの勢いで前へ行って完勝

 キングエルメスは父ロードカナロアで母ステラリード。同じ母のカイザーノヴァ(父モーリス)が、前年のPOGで最も気に入った子だったので、弟もPOGで指名していました。
 一発勝利だった新馬戦は見ていなかったものの、前走札幌のクローバー賞は見ました。2番手だった新馬戦とは異なり中団から。しかし、それでも道中むしろ下がりそうなところもあり、コーナーは押して押して。最後伸び始めたところで終わっており、めちゃくちゃズブい感じに見えました。

 休み明けとなった2021年11月6日のG2京王杯2歳Sは、最初から促して逃げる勢い。前走がズブく見えたので、この判断は良い!と思いました。鞍上は3走とも坂井瑠星騎手です。
 結局、ハナは譲ったのですが、脚質を考えた良い騎乗でしょう。折り合いも大丈夫でした。2番手はむしろ望むところでもあります。最後は先に前に出ましたが、やはり抜かれそうで抜かれずな上に、最後はむしろ離せそうな感じもある憩い。やはりズブくて強い…という印象を受けました。坂井瑠星騎手の騎乗は馬の特性を考慮した完璧騎乗だと思ったんですよね。

 ところが、キングエルメスの掲示板を見ると、具体的に騎乗を褒めるコメントが全然ないという予想外なことに。キングエルメスがズブいという話もありません。スローペースで向いた…みたいな話で、騎乗がうまいというよりはむしろラッキーで勝てたと言った感じです。
 参考になるコメント自体がなぜか非常に少なかったのですが、「前走は体調不良でガリガリだったので今日が本当の能力です。なんでこんな人気なかったのか不思議で仕方ありません」といったものはありました。
 となると、前走先行できなかったのも、前走伸びがイマイチだったのも単純に馬体重の問題だったんですかね。ズブいうんぬんが関係ないかも…という私にとってはショッキングな話になって参りました!
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2019105938

 馬体重を見ると、新馬戦は480(0)。クローバー賞は474(-6)。今回はしっかりと体重を増やして立て直してきて、492(+18)でした。うーん、単純に馬体重の問題なのかな~。せっかく坂井瑠星騎手をベタ褒めしたのに、的外れみたいな感じになってしましたね。
 なお、坂井瑠星騎手は良いイメージを持っている騎手の一人。応援馬にもっと乗って欲しい騎手ですが、残念なことにほとんど縁がない騎手でもありますね。私が好みの騎手はなぜかリーディング下位が多いのですが、坂井瑠星騎手は今見ると25位。超マイナー騎手のイメージあったのですが、いつの間にかかなり良くなっています。
 私は騎手評価ランキングもつけています。この順位はなぜか私の騎手イメージと一致しないこともあります。ただ、今回の坂井瑠星騎手は5点中3.09でイメージ通り高評価。154人中32位でした。


2025年7月24日木曜日

ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン

■2023/06/13 ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン


■2023/06/13 ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン

 ロードカナロア産駒で珍名馬を…と探してみたものの、あまりなさそうだったので気になった名前の馬を。

 グランスカーレットというスカーレット一族の集大成みたいな名前の馬がいて気になりました。ちゃんとスカーレット一族でしたし、母親はスカーレット一族の代表馬であるダイワスカーレットという文句なしの血統です。牝馬かと思ったらこの子は牡馬ですね。

 さすがに良い肌馬が集まるロードカナロアらしく、ダンシングキイ、ダンスインザムード、ダンスファンタジア(11'フェアリーS(G3)勝ち馬)と続くもう一つの名牝系の馬もいました。この子も牡馬でしたが、牡馬だったせいか、ダンスという名前は不使用。過去には一族にダンスインザダークという名馬がいたんですけど、その後は牡馬だとダンスが少ない印象ですね。
 で、なんという名前か?と言うと、「グラウンドビート」という名前。ダンスに関わる音楽系と思しき名前ですが、ちょっとひねってきました。

 なんかもういい名前という観点でもないんですが、ロードカナロア産駒ではダノンの馬が多かったのが印象に残ったところ。中でも注目はなんと言ってもダノンモンブランでしょう。
 母ヤンキーローズはオーストラリア生まれのG1馬。姉のリバティアイランドは、阪神ジュベナイルF(G1)、桜花賞(G1)、優駿牝馬(G1) とすでにG1を3勝していて、まだまだ勝ちそうな勢いです。

 ダノンでは他にダノンモンテローザとダノンキラウエアがいます。モンブランやモンテローザだとなんか食べ物や飲食店…という感じがしましたが、キラウエアからすると山系でせめてきたのかもと思います。キラウエアはハワイの火山です。
 モンブランは栗系のスイーツが日本では有名なものの、ヨーロッパ最高峰である山の名前でもあります。白木屋などの居酒屋経営企業が思い浮かぶモンテローザだけ山の名前であるかわからなかったんですが、アルプス山脈で2番目に高い山であり、スイスの最高峰。イタリアとの国境にあるそうです。

 今年のダノンを見ると、他も山の名前からのようで、ダノンエアズロック、 ダノンマッキンリーなどがいました。牝馬も山系のようで、ダノンアルムはどうもアルプスの少女ハイジで出てくる村の名前由来に見えます。こういうテーマがある名付け方は結構好きですね。


2025年7月23日水曜日

イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ

■2023/06/09 イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ
■2022/11/02 馬名ドクタードリトル、権利大丈夫?少女ショウナンアシベも珍名
■2021/10/10 どっちがより珍名? ブタノカックーニ VS サバノミッソーニ
■2021/11/05 ブタノカックーニの掲示板コメントがみんな「美味すぎ」


■2023/06/09 イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ

 2023-2024年シーズン2週目の新馬戦。一番気に入ったのは、2023/6/10阪神芝1600mのヒヒーンというかわいい名前の牝馬。これ系は父母由来でない名前が多いですが、一応確認。父ジャスタウェイ、母イイナヅケ、母父ワークフォースということで、やはり関係なさげです。
 このうちの母のイイナヅケも、珍名ですね。最初許嫁(いいなずけ)だと思ったら、「ず」ではなく「づ」ですので、「良い名付け」での「イイナヅケ」だと思われます。本当、良い名付けです。

 このヒヒーンは8番人気らへんの予想。同じレースでは1番人気争いと予想されているボイラーメーカーも、人によっては珍名と感じられそう。これを珍名と言ってしまうのは、誇りを持ってボイラーを製造している人には失礼な気もしますけどね。
 念のために検索してみると、Boiler Maker には、ボイラー製造人という意味だけでなく、ビールをチェイサー に飲むウイスキー・カクテルといった意味があるそうな。後者の意味ですかね。他に同名のバンド名もあります。
 血統表を見ると、父サトノクラウン、母ルージュクール、母父Redoute's Choice。父タニノギムレットですと、カクテル関係で関連性が感じられたのですけど、そうではないようです。
 馬主さんは須藤英之さん。馬主さんがボイラー製造業なのか?と最初思ったのですけど、検索してもそれらしき会社はなし。同姓同名の方が幾人かいらっしゃるかも?という感じの検索結果でした。

 2023/6/11東京芝1800mでは、珍名というよりは、いい名前と言われそうなツキガキレイデスネという馬。個人的には琴線に触れない逸話なのですけど、大好きな人が多い夏目漱石の逸話でしょうね。しかも、今見たら俗説なんだそうな。デマかよ!

月が綺麗ですね
<" I love you "の日本的意訳。夏目漱石による訳と言われるが、俗説で信憑性は低い。 >
<小説家・夏目漱石が英語教師をしていたとき、生徒が " I love you " の一文を「我君を愛す」と訳したのを聞き、「日本人はそんなことを(直接的に)言わない。(直訳ではなく意訳して)月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったとされる逸話から。 >
<正式な記録や著作には残されていない都市伝説的な逸話である。
漱石の人柄を説明するためによく引き合いに出される、遠回しな告白の言葉であり、「日本人の恋愛観」として俗説日本論にもよく引用されているが、信憑性は低い。 >
https://dic.pixiv.net/a/%E6%9C%88%E3%81%8C%E7%B6%BA%E9%BA%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%AD

 父グレーターロンドン、母キタノリツメイ、母父アイルハヴアナザー。このうち父のグレーターロンドンというのは、大ロンドンとも称されることがあるイングランドの首都ロンドンの行政区画。夏目漱石がロンドンに滞在していたために、ここからの連想でしょうか。前述の通り、「月が綺麗ですね」の逸話は琴線に触れないんですけど、この連想からの命名はぐっと来ますね。好きなセンスです。


■2022/11/02 馬名ドクタードリトル、権利大丈夫?少女ショウナンアシベも珍名

 珍名馬ネタはきりがないので、なるべくサクサク行こうとまとめて紹介。まず、「ドクタードリトル」。児童文学作品『ドリトル先生』のドリトル先生そのまんまじゃん!いいの?と思ったのですけど、そもそも日本でも映画の方の名前は「ドクタードリトル」でしたね。マジでJRAさん、この名前いいんでしょうか?

・ドクター・ドリトルのウィキペディア
<『ドクター・ドリトル』(Dr. Dolittle)は1998年に公開されたアメリカ合衆国のコメディ映画。
ヒュー・ロフティング原作の児童文学作品『ドリトル先生』シリーズは1967年に本作と同じ20世紀フォックスで『ドリトル先生不思議な旅』としてリチャード・フライシャー監督により映画化されているが、本作は1990年代風にアレンジした作品となっている>

 ドクタードリトルは谷掛龍夫さんの持ち馬。珍名ですが、3代母にサトルチェンジの名前が見えます。つまり、マンハッタンカフェの近親です。生産も社台ファームですし、血統は悪くないですね。レースぶりもよく、新馬戦は6番人気ながら1着になってしまいました。

 この他、「ショウナンアシベ」という馬も気になっていました。昔あった漫画『少年アシベ』と引っ掛けたものでしょうね。馬ではなくアザラシが重要キャラとなっている作品です。
 ショウナンの国本哲秀さんは湘南ブランドの信頼感(?)もあり、個人的にはかっこいい名前の馬が多いという印象だったので、こうしたネーミングは意外。ただ、うまい名付けだなぁ…と思います。
 これを応用すると、サンデーサイレンス系の「ショウナンサンデー」とか障害行っても大丈夫そうな「ショウナンジャンプ」とかも行けそうです。

・少年アシベのウィキペディアより
<『少年アシベ』(しょうねんアシベ)は、森下裕美による日本の漫画作品およびそれを原作としたアニメ作品>
<道路を歩いていたアシベの目の前を通りかかったトラックから白い物体が落下。魚だと思ったアシベは夕飯として食べるつもりで家まで連れ帰った。父ちゃんが台所で切りさばこうとするが、魚ではなさそうだとして動物図鑑で調べてみると、ゴマフアザラシの赤ちゃんだとのこと。父ちゃんが「食って食えないことはないが、アザラシの赤ん坊がかわいそうじゃないか」と言った直後、アシベの「じゃあ、こいつ飼おうぜ!」という一言で、「ゴマちゃん」と名付けて芦屋家の家族の一員として飼うこととなる>

 ドクタードリトルはちゃんと牡馬だったのですが、ショウナンアシベは少年ではなくなぜか少女であるというところもツッコミどころです。
 ショウナンアシベの母はショウナンアイですので、母名からの連想ではなさげ。念のために、少年アシベの母名を調べてみると、「アシベの母ちゃん」としかありません。名前未設定なのかよ? ついでに声優名も調べると、(CV:佐々木るん → 堀越真己/赤﨑千夏)とのこと。やはり「アイ」とは関係ないみたいですね。
 生産は新ひだか町の静内ファーム。祖母が輸入繁殖牝馬だったようで、近親に日本の馬はいなくて、活躍馬もいません。兄はいますが、未勝利で名前はショウナンカホウ。こちらもアシベとは関係ない感じですね。


■2021/10/10 どっちがより珍名? ブタノカックーニ VS サバノミッソーニ

 新馬戦では見逃していたのですが、未勝利戦の出馬表を見ていて、ブタノカックーニという馬がいることに気づきました。豚の角煮は好きですが、普通馬の名前にはしないですよね。満場一致で珍名でしょう。ブタノカックーニ自身は弱いのですが、地方ではサバノミッソーニが勝ち上がっており、対抗してつけた名前ではないかと噂されているそうです。
 ちなみに馬主や血統などは全然違います。ブタノカックーニの馬主さんは、田頭勇貴さん。生産者は大栄牧場です。
 血統としては、父ビッグアーサーで、サクラバクシンオーの孫ですからプリンスリーギフト系。母は息子のブタノカックーニからは想像できない、エルモアレッタ(父ヨハネスブルグ)というなんか洒落た名前の馬。たぶん豚や角煮とは関係ないと思われます。
 エルモアレッタの近親に活躍馬はいません。ただ、ちょっと離れたところまで遡ると、キングカメハメハという日本の競馬史でも重要となる超大物がいました。
 
 一方、サバノミッソーニの馬主はMMCで、生産者は大道牧場。牧場名がちょっと似ていてうっかりすると誤解しそうですが、別です。
 サバノミッソーニの父はベーカバド。ダンチヒ系ですね。母はハッピーメイカー(父ネオユニヴァース)で、やはりサバや味噌は関係なさげ。近親にはやはり活躍馬はいません。こちらは少し遡っても、重賞戦線で活躍した馬はいませんでした。

 一応馬名の由来も見てみましょう。ブタノカックーニの「馬名の由来」を見ると「豚の角煮より」とストレートに書いていて笑いました。私は単に「造語」と書いていると予想していたので、こうストレートに来るとは思いませんでしたわ。
 洒落ていると思ったブタノカックーニの母エルモアレッタはイタリア語で「愛すべき(伊)+魅力的なもの(伊)」。いい名前ですね。ちなみに馬主さんはブタノカックーニと同じ田頭勇貴さんでした。ブタノカックーニはどうしてこうなったのか!? 一方、父のビッグアーサーの方は単に「大きな+人名より」となっています。やはり豚も角煮も関係なさそうです。

 サバノミッソーニの方は残念ながら地方馬であるために情報がなく、由来になんと書いていたかは不明。サバノミッソーニの母ハッピーメイカーはそのまんま「幸せを作る人」でした。こちらもすてきな馬名。母が「煮物を作る人」などだと、子供がサバノミッソーニでも納得だったんですけど、もちろんそんなことはありませんでした。ひょっとしたら馬主さんにとって「さばの味噌煮」が幸せとイコールなのかもしれませんけどね。私も好きです。ただ、私は「さばの水煮」の方が好きで、一番好きな魚の缶詰です。「さばの水煮」派としては「さばの水煮」のさらなる知名度アップに繋がる、サバノミッズーニの登場が待たれるところです。
 さばの水煮愛が深すぎて少し脱線しました、すみません。サバノミッソーニの父ベーカバド(Behkabad)ですが、海外の馬なのでこちらも由来にちょっと苦労するタイプ。ベーカバドの父Cape Crossは特に関係なさそうな一方、母がBehkaraですから、母由来の造語ではないかと思われます。ベーカバドの馬主のアーガー・ハーン4世は他の馬名も造語っぽいものが多いですしね。いずれにせよサバとも味噌とも関係なさそうでした。


■2021/11/05 ブタノカックーニの掲示板コメントがみんな「美味すぎ」

 前回長くなって紹介できなかったのですが、ブタノカックーニの掲示板を見ていると、ファンの方の言い回しがステキですごく良かったんですよね。8月7日の新馬戦が15番人気17着など成績が振るわなかったのですが、それに対するコメントやデビュー前コメントなどが、いちいち「サバの味噌煮」とひっかけていて、「美味すぎ」というものばかりだったのです。

<コクのある走りを期待します>
<とろけるような配当期待してます>
<美味しい馬券>
<まだ脂肪が多い。もっと(時計を)煮詰めていかないと>
<ううーん、まだ煮込みが足りなかったようです。回を重ねていくうちにだんだんと味が出てくることに期待します>
<(他の馬から圧力を掛けられると)、崩れちゃうか~>
<煮込まれて、いや使い込まれて強くなりますように!>
<やはりゆっくり時間をかけてコトコト煮込まないとダメか…>
<次はダート替わり。違うタレに漬け込んだら、味に深みが出るかしら>
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2019100365

 ということで、話題になったブタノカックーニでしたが、その後の未勝利戦でも良いところなし。中央では3戦して11頭立ての10着が最高というひどい戦績で、早々に登録抹消されてしまいました。これにより、地方にいるサバノミッソーニとの対決があるのでは?と、掲示板ではまた盛り上がっています。
 ただ、新馬戦のときには<美味しくいただかれませんように>というコメントもありました。このコメントは物騒なことを意識していたのかどうかはわからず、単に「他の馬にやられること」を言い換えただけだったかもしれませんけど、成績の悪いお馬さんはマジで食べられちゃうことがありますからね…。愛されネームなので、まだまだ走ってもらいたいところです。

2025年7月22日火曜日

フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入

■2021/09/04 フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入
■2024/09/05 日本初の海外芝ダートGI馬パンサラッサもチャンピオンヒルズ?


■2021/09/04 フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入

 ウインレーシングの馬のレポートを読んでいたら、フェルトダートなるコースの話が出てきました。「フェルト」と「ダート」という字面からなんとなく意味がわかるものの、初耳です。
 「フェルト」は「フェルトペン」で有名なフェルトでしょうが、雰囲気で使ってきた言葉なので、私は意味を説明できません。そこで、この「フェルト」を辞書で引いてみると、羊毛などの獣毛に蒸気・熱・圧力を加えて布状にしたものといった説明でした。帽子・履き物・敷物などに使用されるそうです。
 ちなみにフェルトペンというのは、このフェルトを芯に使った筆記用具という説明。私はフェルトに書けるように工夫されたペンだと勘違いしていました。

 さて、肝心のフェルトダートの話。フェルトダートは、フェルトだけでできた馬場…といったことではなく、ダートにフェルトを混ぜたものだそうです。クッション性が高いのが特徴。実際にそのフェルトダートの上を歩くと、ふかふかで驚くとのこと。気持ちがいいと感じるそうです。
 こうした説明でわかるように、脚への負担は少なくケガを防げるというところが大きな長所。ただ、メリットはそれだけではありません。柔らかい分、15-15でも十分な負荷をかけられるとされていました。走りやすいように感じるものの、柔らかすぎる分、普通よりも走るのにエネルギーを消耗するのでしょう。踏ん張りを効かせないと、きちんと走っていけない感じをイメージしました。

 以上のようなフェルトダートの説明があったのは、<充実設備の新外厩「チャンピオンヒルズ」が今後の勢力図を塗りかえるか>(2020年11月24日(火) 16時44分)という記事でした。チャンピオンヒルズは、滋賀県大津市伊香立下在地町に2020年10月に開場した競走馬(サラブレッド)のトレーニングセンター(外厩)。ノーザンファームしがらき、グリーンウッド・トレーニング、吉澤ステーブルWEST、宇治田原優駿ステーブルなどを凌ぎ、関西では最大規模の外厩だといいます。
 チャンピオンヒルズ最大の売りは、日本で類を見ないスタートからゴールまでが一直線の坂路コース。1000メートル、最大傾斜3・5%、高低差約40メートルだそうです。そして、この坂路コースは、フェルトダートとウッドチップの2コースがあるといいます。
 山住勲オーナーによると、「フェルトダートは馬術でよく使われていますが、日本の競走馬育成施設では初めて」。「グリップ力が高まりますし、硬さの調整もしやすいんです」とその魅力を語っていました。さらに水はけの良さも強みのひとつだとされていました。フェルトダートそのものも、チャンピオンヒルズの売りになっている感じです。
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=179971

 なお、チャンピオンヒルズの場長はグリーンウッドトレーニングでマネージャー、吉澤ステーブル内のUPHILL(アップヒル)代表取締役を歴任した幣旗(へいはた)政則さん。そして、運営母体は北海道新ひだか町で生産、千歳市で中期育成を行っている株式会社チャンピオンズファームです。
 「チャンピオンヒルズ」という名前も、「チャンピオンズファーム」と「アップヒル」を合わせたものだとのこと。また、人材的にもあわせ技。スタッフは、兵庫県南あわじ市でやっていたチャンピオンズファーム淡路とアップヒルから、「ごっそり移動」した形だそうです。


■2024/09/05 日本初の海外芝ダートGI馬パンサラッサもチャンピオンヒルズ?

 フェルトダートの話題で何か…と思ったのですけど、2020年のチャンピオンヒルズの話ばかり出ていて、ほとんど情報が増えていません。おもしろい話もないので、チャンピオンヒルズの話題で何か…と切り替え。チャンピオンヒルズの話ならニュースが多いですね。
 2022年のドバイターフ、2023年のサウジカップを勝ち、日本調教馬として初めて海外芝ダート両方のGIレース優勝馬となったパンサラッサの繋靭帯炎からの復帰(2023年ジャパンカップで8ヶ月ぶりに実戦復帰もこれが引退レースに)にも関わっていたようです。というか、育成自体がチャンピオンヒルズってことですかね。

・【ジャパンC出走へ】パンサラッサの“オンとオフ”をふたりの証言から検証!──池田元厩務員×チャンピオンヒルズ・小泉厩舎長対談/前編 | 競馬コラム - netkeiba
<今年のサウジカップを勝ったパンサラッサ。レース直後、担当の池田康宏厩務員が嬉しさのあまり泣き崩れるシーンは感動を呼びました。あれから9カ月。池田厩務員は9月末に定年引退し、パンサラッサも繋靭帯炎のため休養に入っていましたが、このたびジャパンCで復帰が決定しました。
 池田氏の慰労会も兼ねて、最前線でサポートをするチャンピオンヒルズ小泉裕樹厩舎長との対談を実施。池田氏は自身の手から離れたいま、パンサラッサをどう見ているのか、そして繋靭帯炎からの復帰もサポートした小泉厩舎長はどんな思いで復帰戦を見守るのでしょうか。>
https://news.sp.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=53941&rf=column_view_prev


2025年7月21日月曜日

パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待

■2021/06/11 パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待


■2021/06/11 パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待

 2021/06/11の中京マイル新馬戦、人気になりそうなのは、ドゥラメンテ産駒のベルクレスタ。ヴィクトリアマイル(G1) アドマイヤリードの下のであり、POGで素直に行くならこの馬。ただ、私は上にG1がいる馬は指名しないという自己ルールがあるので指名しません。
 他にセリフォス、プレミアムスマイルが人気っぽいですが、好みなのは後者。重賞を4勝した ルージュバックなど、重賞好走馬が多いです。ただ、近親に好きな馬がいませんし、父ロードカナロアと個人的に相性が良くないために今回は回避ですね。

 同じ新馬戦、不人気馬なら過去に好きだった馬の近親が多いです。一番いいなと思ったのは、マイネルアラバンサが近くにいるパワータイショウ。マイネルアラバンサは強くなるんじゃないかと期待した馬だったんですよね。新種牡馬アメリカンペイトリオットもダンチヒ系で、結構日本に合っているのではないかと期待しています。


2025年7月20日日曜日

サマーシリーズは意味ないからいらない?廃止論に足りないものとは?

■2020/07/27 サマーシリーズは意味ないからいらない?廃止求める声も
■2020/07/27 サマーシリーズがG1級である根拠 不要論に足りないものとは?


■2020/07/27 サマーシリーズは意味ないからいらない?廃止求める声も

 2019年9月1日にギャンブルジャーナルで、JRAサマーシリーズ存在感なしに「廃止」の声!?「意義が薄れている」2000シリーズ史上初「優勝馬なし」に高まる危機感という記事が出ていました。頷かれる人もいると思います。
 ところが、同じギャンブルジャーナルでは、2016年9月2日にその価値は文句なしに「G1級」複雑に絡み合ったサマー2000シリーズ王者候補の「優勝条件」を徹底解剖!各陣営が最後の新潟記念にすべてを賭ける!という記事を出しています。まるで正反対の印象を受けるタイトルで、いい加減さが笑えます。
 ただ、一応、本文を見ると矛盾していない…という可能性もあるでしょう。とりあえず、2019年のサマーシリーズ意味無し論の方から見ていくことにします。
 タイトルの通り、2019年のサマー2000シリーズは、史上初の優勝馬なしという結果になりました。これは、サマーシリーズ優勝を狙える馬がことごとく別路線や休養を行ったためというのが大きかったようです。
 ある競馬記者は「サマーシリーズを狙って夏に無理をすると、G1が数多くある秋への影響は避けられません。各陣営もその辺りを懸念しており、サマーシリーズで優勝することよりも、重賞を勝って賞金を上積みしG1出走が容易になった事実に重きを置いている」と指摘していました。
 なお、サマー2000では優勝なしが初めてであったものの、他では以前から起きていたこと。2012年に追加されたサマーマイルシリーズは特に悲惨で、記事時点では、6年中3年が該当馬なしでした。
 一部のファンからは「廃止にすべき」という声が出ており、競馬評論家の水上学さんも、ブログで「個人的にサマーマイルは無意味という意見をずっと書いてきたが、サマーシリーズそのものが使命を終えたというか、意義が薄れてきている感が強い」と投稿していたそうです。


■2020/07/27 サマーシリーズがG1級である根拠 不要論に足りないものとは?

 一方、<その価値は文句なしに「G1級」>などと書いていた2016年の記事。こちらを見ると、単に賞金が高いという話であり、サマーシリーズの存在意義があるといった主張ではありませんでした。一応、矛盾はしていないでしょうか。

<サマー2000シリーズの優勝ボーナスは4000万円(馬主3200万円、厩舎関係者800万円)。これに(引用者注:サマーシリーズ2000の優勝がかかる最後のレースである)新潟記念の優勝賞金4100万円を加えると「合計8100万円」となり、これは朝日杯FSや阪神JFの2歳G1の1着賞金を上回り、桜花賞やスプリンターズSにも匹敵する「G1級」の賞金となる>

 ただし、前述の通り、陣営の狙い方を見ると、G1の価値を感じている人たちは少ない感じですね。実際問題、サマーシリーズ優勝だからといって種牡馬に…といった慣行もないでしょう。G1の価値はないのだと思われます。

 ところで、 前述のサマーシリーズ不要論では、全然出ていなかったのですが、私は売上の観点が本来大事だと考えます。そもそもサマーシリーズを創設した目的は、「夏季競馬開催を盛り上げるため」でした。これにより、マスコミ報道が増えるなどして、サマーシリーズに使っている賞金や費用以上に、馬券販売による利益が出ているのならプラス。廃止論を述べる人がいても、これを理由に続行すべきだと思います。
 ただ、問題はそうではなかった場合。プラスになっていないようなら、廃止を考えるべきでしょう。私は一口馬主もやっていますが、賞金や手当は毎年厳しく、これは馬券売上、利益と相関しています。サマーシリーズがプラスになっているのなら続けてもらった方が他のレースも賞金などが増えて良いのですが、逆に他のレース賞金などを押し下げているのならやめてもらって、何らかの形で還元してもらえた方がありがたいです。



2025年7月18日金曜日

競馬の予後不良は安楽死とイコールではなく死なせない場合も

■2023/05/19 競馬の予後不良は安楽死とイコールではなく死なせない場合も


■2023/05/19 競馬の予後不良は安楽死とイコールではなく死なせない場合も

 JRAに聞いたら競馬の予後不良は安楽死とイコールではなく死なせない場合もある…といったツイートを見てびっくり。気になって検索してみると、他でも「予後不良であっても安楽死処置がとられないこともあります」といった記述が見られます。
 できればオフィシャルなものなど、ここらへんもっと信頼性の高い記述があれば今後紹介しますが、とりあえず、私は競馬の予後不良=安楽死といった理解でした。ウィキペディアでも大体そんな記述になっています。

<競馬における予後不良(よごふりょう)とは、主に競走馬が競走中や調教中などに何らかの原因で主に脚部等に故障を発生させた際など回復が極めて困難で、薬物を用いた安楽死の処置が適当であると獣医師が診断した状態を言う。
 転じて、競走馬への安楽死処置そのものに対する婉曲的表現として用いられる場合も多い>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%88%E5%BE%8C%E4%B8%8D%E8%89%AF_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)

 安楽死措置がとられることが多いのは、治療が複数の意味で難しいためとの説明。莫大な費用が必要というのもありますが、そもそも生存率が低いのです。

<競走馬の多くを占めるサラブレッドの脚部は骨折、ヒビなどの故障が発生しやすく、「ガラスの脚」と形容されるほどである。品種によって馬の体重は異なるが、軽種馬であるサラブレッドの場合でも 400 - 600キログラム程度となり、静止して立っている状態でも足1本あたり100キログラム以上の負荷が掛かることになる。
 下肢部に骨折やヒビなどの故障が発生した馬は、その自重を他の健全肢で支えなければならないため、過大な負荷から健全肢にも負重性蹄葉炎(ていよう えん)や蹄叉腐爛(ていしゃふらん、ていさ ふらん)といった病気を発症する。そのため、病状が悪化すると自力で立つことが不可能となり、最終的には死へ到る。
 治療法としては、下肢部の負荷を和らげるため、胴体をベルトで吊り上げたり、水中による浮力を利用するためプール等を用いる方法がある。しかし、必要な治療費や治療期間中の飼育費など金銭面での負担が莫大になり、また、上述した負重性蹄葉炎などの問題から生存率が高くないなどリスクも大きい。このため大多数の競走馬は予後不良と診断された直後に安楽死の処置が取られ処分される>

 生存率が低いため、治療を行うと苦しむばかりで余計辛い…ということも。テンポイントが代表例ですね。
 一方、重度の故障から回復した馬もおり、ウィキペディアでは、ビンゴガルー、ヤマニングローバル、サクラローレル、ミルリーフ、ヌレイエフなどの例を上げていました。

 あと、予後不良=安楽死だと思っていましたが、純粋に字を見ると「予後」が「不良」であり、本来は全然死ぬという意味ではありませんね。「予後」は人間でよく使われる言葉で、実際、人間での「予後不良」は100%死ぬって意味では使われていませんでした。

<人間の予後不良(よごふりょう)とは、治療後の経過あるいはその見通し(予後)が良くないこと。>
<似た意味の「余命」とは、患者が後どの程度生きられるか医師が予測した期間。
 余命は不確かなことが多いですが、医療のことや今後の過ごし方など万が一の場合に備えていま家族が考えるべきことがあります>
(余命とはより)
https://world003.com/saimu/funeral/yomei-toha.html


2025年7月17日木曜日

馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でラスカルスズカも?

■2013/7/18 馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でアドマイヤも多い
■2017/01/08 本当に馬名変更は走るのか?その後の事例を検証してみた
■2017/01/08 ラスカルスズカも名前変更した…と思っていたが記憶違いか?


■2013/7/18 馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でアドマイヤも多い

 <入厩中の馬について+ちょっとだけ制度の話(須田鷹雄)>(2013年07月16日(火)18時00分 netkeiba)で、馬名変更は走るのではないか?と匂わす話がありました。期待の現れという解釈です。例に出ていたダンスパートナーは、G1を勝っている名牝でした。ダンスインザダークやダンスインザムードの姉でもあります。
http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=23797

<今回、最初に触れなくてはならないのが母ジェダイトの馬名変更。気が付いたらアドマイヤペトロからアドマイヤメテオになっていた。アドマイヤの馬名変更といえばアドマイヤゲーム→アドマイヤテンバを思い出す。アドマイヤではないが、走った例としてはゴールキーパー→ダンスパートナーなんてのもあった(例が古いね……)。わざわざ変更するのは期待の表れ、として歓迎したい>

 掲示板見ていたら、<以前にもアドマイヤゲームで登録→アドマイヤテンバに改名という事もあったし、アドマイヤフォーで登録→アドマイヤオウジャに改名という事もあった>というコメントがありました。アドマイヤは例が多いようです。
http://db.netkeiba.com//?pid=horse_board&id=2011103905&thread=horse&page=2

 ただ、このコメントへの返信で「アドマイヤ+半濁音の馬って結構出世しているイメージ」とありました。名前を変えない方が良かったかもしれませんね。


■2017/01/08 本当に馬名変更は走るのか?その後の事例を検証してみた

  その後、アドマイヤメテオが成功したか?と言うと、ダメっぽいですね。まだ現役ですが、少なくともPOG期間は全然でした。

アドマイヤメテオ
中央獲得賞金     2,613.1万円
通算成績     15戦1勝 [1-2-4-8]
主な勝鞍     14'3歳新馬

 ダンスパートナーはもちろん名馬でした。

ダンスパートナー
中央獲得賞金     60,378.1万円
通算成績     25戦4勝 [4-9-3-9]
主な勝鞍     96'エリザベス女王杯(G1)

 ただ、例に出ていたアドマイヤテンバがそもそも微妙だったんですよね。平均以上ではありますが、活躍したというのほどではありませんでした。

アドマイヤテンバ
中央獲得賞金     5,841.3万円
通算成績     22戦4勝 [4-3-1-14]
主な勝鞍     11'4歳上1000万下

 もう一つ例に出ていたアドマイヤオウジャも同程度の獲得賞金でしたし、あまり関係ないのかもしれません。


■2017/01/08 ラスカルスズカも名前変更した…と思っていたが記憶違いか?

 なお、馬名変更の成功例としては、私はラスカルスズカが思い浮かびました。相手なりで重賞は勝てなかったものの、2億円稼いで種牡馬入りした馬です。

ラスカルスズカ
中央獲得賞金     24,190.4万円
地方獲得賞金     0.0万円
主な勝鞍     00'万葉S(OP)

 ところが、検索しても馬名変更したという話がありません。確かコ~スズカからの変更だった気がしたのですが…。また、この馬名変更は期待からではなく、祖母Rascal Rascalが亡くなってその名前を継いだという経緯だった記憶です。特殊ですね。
 うーん、しかし、検索で出てきませんし、馬名変更は私の記憶違いだと考えた方が良さそうです。


2025年7月16日水曜日

血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!

■2025/07/16 血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!
■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%


■2025/07/16 血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!

 マイルールで合格基準に達しなかったのでPOG指名はしなかったのですが、マイルールを破って指名したい!と思ったのが、フランケル産駒のクールフラン。血統がおもしろいんですよ。12~15%程度のインブリードがなんと3本も入っていました! 初めて見たかもしれません。

Sadler's Wells     15.63%     3 x 5
Northern Dancer     12.50%     4 x 5 x 5
Danzig     12.50%     4 x 4

 前述の通り、マイルールで合格基準に達しなかったのでPOG指名はしなかったのですが、新馬戦をあっさり勝利。評価の高い勝ち方をしており、指名すれば良かったな…という。逃した魚は大きい!という感じの悔みがあります。

【メイクデビュー】(小倉5R)好スタートを決めたクールフランがそのまま逃げ切りデビュー勝ち|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI
レース後のコメント
1着 クールフラン(松山弘平騎手)
「本当は前に壁を作りたかったのですが、スタートが良すぎて持ったままハナに行く形になりました。そのなかでも脚はたまりましたし、最後もしっかり動いてくれて、楽な形で直線に向かえました。最後もしっかり伸びてくれて強い競馬をしてくれました。もうひとつ良くなると思います」
https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_35365.html


■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%

 インブリードがやや濃い目で気になったのがマッドマックスです。そこまで珍しいわけじゃないのですけどね。日本の浦河町・三嶋牧場の生まれですが、海外で受胎済みの繁殖牝馬を輸入したんじゃないでしょうか。海外だと濃いインブリードでもわりと平気でつけてきます。

マッドマックス
父Night of Thunder 母サラーバ(Saraaba(愛) )  母父New Approach
Galileo     25.00%     3 x 3
Northern Dancer     12.50%     5 x 5 x 5 x 5
Allegretta     9.38%     5 x 5 x 5

 いとこに ドバイターフ(G1)勝利馬の Facteur Cheval、愛ダービー(G1)の Santiagoなど、重賞馬がゴロゴロといる良血馬。期待していたのですけど、初戦は2番人気5着。良血かつおもしろい配合ですし、今後に期待したいところ。なんか「マッドマックス」という名前も走りそうな感じあるんですよ。
 …と書いてから、やはりガリレオの3x3というのは日本に合わないのかな?とも思っちゃいました。ヨーロッパでこそ!という感じの血統ではありますね。


 [112] オールバックさん cTZCNDA
直線置いてかれてるのでキレ勝負はあんま向かんか

 [111] サンレンプクスキーさん MoKTYTA
腐ることはないね
次回に期待する
能力地力は充分あるからね

 [107] じゃさん NlgRCEc
また今度パワー勝負になれば
好発決めてたから今後位置取りには困らないだろう

[92] オウショウさん JVYzgBY
詰まってフラフラしたけど開いてからも伸びてないからなぁ…よそ見しながら走ってたりするしまだ馬が若いかもしれない。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022103215


カズオに横山和生騎手が騎乗してデビュー、そのまま主戦ジョッキーに

■2021/07/03 カズオに横山和生騎手が騎乗してデビュー、そのまま主戦ジョッキーに


■2021/07/03 カズオに横山和生騎手が騎乗してデビュー、そのまま主戦ジョッキーに

 新馬戦のときに書こうと思っていたのですが、忘れていた話。カズオという馬に横山和生(カズオ)騎手が乗ってデビューしていました。さらにそのまま主戦ジョッキーに。現時点ですでに5走しているのですが、うち4回が横山和生騎手です。馬主さんは狙ってやっていたんですかね。
 馬主さんのスマイルファームを見てみると、地方競馬が多くわかりづらいのですが、取り立てて横山和生騎手が多いわけではありません。というか、2021年はカズオ以外では、横山和生騎手の騎乗がなさそうな感じ。たまたまだったんですかね。2戦目に7番人気で2着しており、そこからは「手が合うから」と頼まれているだけかもしれません。

 ついでに、横山和生騎手の個人的な印象の話。デビュー当初は最低クラスといった扱い。ただ、私はむしろ良い印象があった騎手で結構買っていました。もともと父の横山典弘騎手が苦手ということもあり、お父さんより好きでしたね。今でも横山ファミリーで一番好きです。
 ただ、成績が良くなった最近の方が、私がつけている騎手評価での成績は下がってきた感触。私は積極的に乗ってくれる若手時代の方が好きなことが多いです。調べてみると、横山和生騎手は5点満点で2.89で、151人中90位とむしろ悪くなっていました。でも、前述の通り、印象は悪くないです。父や弟以上に活躍してほしいですね。


2025年7月15日火曜日

シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど

■2021/08/02 シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど
■2021/09/10 シルバーステートや母シルヴァースカヤの馬名の意味は?


■2021/08/02 シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど

 2021年度の新種牡馬シルバーステートが予想外の成功を収めています。2歳時に3千勝2勝で期待され、長期休養明けも2連勝で底を見せぬまま引退した未完の大器…とはいえ、重賞どころかOP戦すら勝利がない馬でした。夢があって好きなパターンの種牡馬入りで、海外では下剋上の例が結構あるものの、日本では正直典型的な失敗パターンだと思っていました。予想外です。

 このシルバーステートは別格の凄さですが、同期の種牡馬は今のところ、牝馬の質以上に走っている印象。日本に合わない気がしていたアメリカのノーザンダンサー系であるストームキャット系のドレフォンも悪くないですね。
 その他、トーセンレーヴ、ヴァンキッシュラン、ワンアンドオンリー、ポアゾンブラック、ロゴタイプ、サトノアラジン、イスラボニータ、アメリカンペイトリオット 、ビッグアーサー、コパノリッキーもいい感じ。
 苦戦しているように見えるのは、ディーマジェスティとザファクターくらいですね。ちょっと考えられない年です。
 追記:大物キタサンブラックを忘れていました。キタサンブラックは牝馬の質を考えると、相応な感じで特別すごくない印象。ただ、牝馬の質がもともと高いため、成績で考えると成功と言えるでしょうし、もっと走らなくても成功として扱われている種牡馬はいくらでもいますからね。現役時代の成績は文句なしでも、血統背景が弱かった馬でどうなるかと思っていた馬でしたので、予想外に良いくらいです。とはいえ、やはり今のところは「すごい!」という感じではありませんが…。

 同じ世代で成功馬の多い理由として考えられそうなのが、本来ならぶっちぎりで圧倒的に強いはずのディープインパクトが少ない世代であるからかなと最初思いました。他の世代ではディープインパクト産駒と競う必要がありましたが、そうではないだけで相対的に成績が上がります。
 サンデーサイレンス産駒で大成功する種牡馬が後半まで現れなかったのも、ディープインパクト以上に偉大な種牡馬成績を持つサンデーサイレンスと競う必要があったためでしょう。

 …などと考えてから、ディープインパクトの種付け頭数見たら、今年はまだ多かったですわ。勘違いです。生産頭数が圧倒的に減るのは次の世代だったようです。じゃあ、さっきの説明は全然関係ないじゃん!

種付年度    血統登録頭数
2016    158
2017    141
2018    109
2019    6

 同様にキングカメハメハの引退も大きいだろうと思うので、一応こちらも見てみましたが、やはり来年の世代から。また、キングカメハメハはだいぶ前から減り気味でした。ということで、今年デビューの世代が強いのは結局謎です。
    
種付年度    血統登録頭数
2012    182
2013    50
2014    110
2015    71
2016    96
2017    72
2018    75
2019    0



■2021/09/10 シルバーステートや母シルヴァースカヤの馬名の意味は?

 シルバーステートの馬名の意味を見ると、「銀の州」という意味。これはネバダ州の愛称。アメリカって州に愛称がついているんですよね。
 ネバダ州の場合、1859年、コムストック・ロードにおける銀の発見で人口が急増し、1861年にはユタ準州西部が分かれてネバダ準州が創設されたという歴史的経緯と経済発展に与えた重要性からみたいですね。19世紀後半には鉱業が衰退し、人口も減少したのですが、1900年以降にもまた銀がたくさん見つかり、再び人口が増えたそうです。

 このシルバーステートという馬名は「母名からの連想」となっていました。その母の名前は、シルヴァースカヤ(Silverskaya)というもの。意味は調べましたがわかりませんでした。マジでわかんないんですよ。造語の可能性があります。
 シルヴァースカヤのうち「シルバー」は明らかにシルヴァースカヤの父「Silver Hawk」からでしょう。
 一方、シルヴァースカヤの後半「スカヤ」(skaya)は母名から来たのではないかと想像。母は「Boubskaia」という名前で、つづりは異なるものの後半が似た発音だと思われます。
 シルヴァースカヤはアメリカの馬で、アメリカの馬ではこういう風に父名と母名をくっつけて多少つづりを変えたのかな?みたいな、微妙な関連性を思わせる名前がちょくちょくあるんですよ。日本ではほとんど見かけないパターンです。

 …とここまで書いてから、シルヴァースカヤの姉がシックスセンスの母であるデインスカヤ(Daneskaya)だと気づきました。アメリカパターンの命名と書いたのに、デインスカヤの場合は英国産でした。やはり何か意味があるわけではなく、造語っぽかったです。
 ただ、よく見ると、フランスで走っていますし、フランス人が名付けたフランス語由来の名前の可能性も出てきます。手に負えなくなってきました…。アメリカパターンって書いたのに、どんどん離れて行きますねぇ~~。
 とりあえず、前述のパターンだと仮定した場合、デインスカヤ(Daneskaya)は、父デインヒル(Danehill)と母「Boubskaia」を組み合わせて多少つづりを変えたものでしょう。シルヴァースカヤはこの命名パターンを踏襲したと考えられます。

 ちなみにシルヴァースカヤの母「Boubskaia」の方の名前も調べましたが、やはり意味はわからず。こちらは父Niniski(ニジンスキーではなくその子のニニスキ)、母Frenetiqueで、父母から組み合わせて…といったパターンでもありません。完全にお手上げですね。
 …と書いた後、もう少し粘って、グーグル翻訳で「Boubskaia」「skaia」「skaya」を英語やフランス語で何か意味ないかを調べてみたのですが、やはりなさげ。さらにWeblio英語辞書やフランス辞書でも該当なし。特に由来のない造語という可能性が高いと思われます。