2025年6月17日火曜日

競走馬を利用して政治家に賄賂か?馬主組合で贈収賄疑惑

■2025/06/17 競走馬を利用して政治家に賄賂か?馬主組合で贈収賄疑惑


■2025/06/17 競走馬を利用して政治家に賄賂か?馬主組合で贈収賄疑惑

 馬関係の話では異色である、政治家への賄賂として競走馬が使われたのではないか?と疑われる事件が気になっていのに、すっかり書くのが遅れてしまいました。自民党議員(当時)の疑惑ですが、自民党に近い右派・読売新聞などもこの問題を報じていました。

・秋本真利衆院議員と馬主組合、日本風力開発の社長宅を贈賄容疑で捜索…自民は離党届を受理 : 読売新聞(2023/08/05 15:00)
<自民党の秋本 真利 ・衆院議員(47)(比例南関東)側が洋上風力発電を手がける「日本風力開発」(東京)から計約3000万円を受領していたとされる事件で、東京地検特捜部は5日午前、贈賄容疑で、東京都千代田区にある塚脇正幸・同社社長(64)の自宅の捜索を始めた。>
<同社は、政府が進める洋上風力発電事業を巡り、「準備区域」である「陸奥湾」(青森)での事業を目指しているほか、「促進区域」として公募が行われた秋田県沖の2海域について参入を狙った。秋本議員は同社の事業参入を後押しするような国会質問を繰り返し行っており、特捜部は、資金提供は秋本議員の国会質問への謝礼だった可能性があるとみている。>
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230805-OT1T50193/

 社長の弁護人は、秋本議員と社長は競走馬の馬主仲間で、2021年秋に馬主組合を設立し、馬の購入代金などを双方で負担していたとしています。これについて、特捜部は、塚脇社長が同年10月~今年6月に20回以上にわたって負担した計約3000万円分が秋本議員側への資金提供にあたるとみているそうです。

 一方、これについて、弁護人は「洋上風力の便宜のための資金ではない。提供先も秋本氏ではなく組合で、賄賂には当たらない」と主張していました。純粋な馬好き同士であれば、資金を出しあって馬を購入する…というのはあり得る話。理解できない話ではありません。

 ただ、飽くまで「純粋な馬好き同士であれば」という話。このしくみを利用すれば、競走馬に資金を出すことで政治家への便宜を図る…ということが可能になってしまいます。このケースが問題かどうかは別として、法に穴があるように見えるので、今のうちに対策をしておくべきでしょう。

 あと、今回の場合、おふたりはそもそも賄賂を疑われてしまうような関係性ですので、純粋な馬好き仲間であったとしても、自重すべきだったろうとは思いますね。競馬ファンとしては、このような疑惑が発生すること自体が残念に思う話。競馬のイメージを悪くしてしまう行為だとも思います。