2025年3月31日月曜日

珍名馬Potooooooooは、現在の多くのサラブレッドの先祖

■2018/08/21 珍名馬Potooooooooは、現在の多くのサラブレッドの先祖
■2023/03/06 日本の賞金ランキング1位アーモンドアイの祖先もポテイトーズなのか?


■2018/08/21 珍名馬Potooooooooは、現在の多くのサラブレッドの先祖

 ビッグレッドファームグループの広報誌Our Pleasure5月号背表紙での説明では、以下のようなものでした。

・若い厩務員が初めて食べたポテトの名前をメモしようとしたが、つづりがわらかない。
・そこで、発音を頼りにPotooooooooと書いた。
・それを知った馬主がおもしろがって馬名にした

 一方で、馬名のところには、なんの説明もなく「Pot-8-Os」となっていて、これが洒落ているなと私は感心。「ポト・エイト・オーズ」で、つなげて読むと「ポテイトーズ」となっているわけです。
 ウィキペディアも見てみると、以下のような説明でした。

<ある夜、馬丁は何か美味しいものを食べたが、それが何であるか知らなかった。その名を尋ねたところ、「ポテト(ポテイトー)」であると教えられた。馬丁はその正しい綴りを知らなかったため、Pot の先の綴りが分からず、o を 8 個並べて「エイトオー」 (eight-o, ポテトの英語発音はポテイトウに近く、pot + oooooooo[eight-o] = potato となる) と読ませるようにして、これを厩舎に書きつけておいた。馬主のアビンドン伯爵がこの書きつけを見つけ、面白がって正式な馬名として採用、実際にこの名前で競走馬としてデビューさせた>

 栗毛の毛色から馬丁らにそう呼ばれていたとする説があるなどで、はっきりしていないのかも。何しろ1773年生まれの馬です。

 この馬、珍名馬なのですけど、なんと父は サラブレッドの基礎を作ったと言われるエクリプス。競走馬としても優秀で、当時の競走馬としては最強、エクリプス産駒としても最良となる34勝という成績を挙げます。さらにすごいのが、現代に残るエクリプス系競走馬の大半の祖となるほど種牡馬としても成功したということ。
 現在の競走馬はほとんどエクリプス系(2014年の日本では99.85%)ですので、そのエクリプス系の中でポテイトーズが非常に多いとなると、ほとんどがポテイトーズの子孫だとも言えます。すごすぎる珍名馬でした。


■2023/03/06 日本の賞金ランキング1位アーモンドアイの祖先もポテイトーズなのか?

 現在の多くのサラブレッドの先祖がポテイトーズ(Potoooooooo、Pot-8-Os)の子孫…ということを書いていましたので、1頭確かめておこうかな?と思います。
 で、ここ10年くらいの日本の代表馬というと、アーモンドアイかな?と。日本馬の歴代獲得賞金ランキングでもアーモンドアイが19億円でトップですから、文句なしの代表馬です。

 アーモンドアイの父系をたどっていくと、まず、ロードカナロア、キングカメハメハ、Kingmambo、Mr. Prospector、Raise a Native、Native Dancer、Polynesian…とおなじみの馬が続きます。
 この父のUnbreakableは聞き覚えありませんでしたが、さらに2つ前はPhalaris(ファラリス)という超有名馬。ファラリスもほとんどの現在の馬の血統表に名前が入るということで有名な馬です。

<ファラリス(Phalaris、1913年 - 1931年)とは、イギリスの競走馬・種牡馬である。子孫にネアルコやネイティヴダンサーが出ており、現代サラブレッドの約8割がこの馬に辿り着くと言われ、主流父系の始祖となった>
<直系子孫はフェアウェイとその兄ファロス、シックル・ファラモンド兄弟が種牡馬として成功したことで、現在のサラブレッドの8割以上を占めるまでに繁栄した>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%B9_(%E7%AB%B6%E8%B5%B0%E9%A6%AC)

 このファラリスの父Polymelusなど、また私の知らない名前が続きますが、ファラリスの4代父Bend Or(ベンドア)は有名。ファラリスも「ベンドア系」と分類されることが多いです。
 ここからは少し「~系」で見ていきましょう。ベンドアはストックウェル系。ストックウェル系は、バードキャッチャー系となります。
 このバードキャッチャーは、19世紀の馬。彼の4代父を見ると、今回の主役ポテイトーズ(Potoooooooo、Pot-8-Os)が登場。やはりアーモンドアイもポテイトーズの子孫でした!



2025年3月30日日曜日

吉田直弘調教師が馬をさん付けで呼ぶのはなぜ?

■2021/10/14 吉田直弘調教師が馬をさん付けで呼ぶのはなぜ?
■2023/02/28 レース前と言ってること違いすぎない?和田雄二調教師ツッコまれる


■2021/10/14 吉田直弘調教師が馬をさん付けで呼ぶのはなぜ?

 Our Pleasure2019年10月号に載っていた吉田直弘調教師の話がおもしろかったです。「グリットさん(マイネルグリット)」「プリサイスさん」などと馬名に敬称をつけるんだそうな。その理由を尋ねたところ「馬が走ってくれるので僕らの仕事が成り立ちます。馬に敬意を表さないと」と笑っていたそうです。
 吉田直弘調教師の通算100 勝達成時のコメントも変わっています。「すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです」は普通ですが、その後に続く言葉が変わっています。「感謝の気持ちを忘れず競馬を通して社会に貢献していきます」というもの。「社会に貢献」というフレーズはこうしたインタビューでは珍しいと指摘されていました。競馬以外でもあまり聞かないですね。
 ただ、私は仕事というのはどんな仕事でも社会貢献だと考えているし、むしろビジネスで社会貢献すべきだと考えているので共感するところ。ボランティアみたいなわかりやすい仕事などを念頭に「社会する仕事が貢献したい」なんて言う人が多いですが、「考えが足りない」と就活採用者も指摘していました。
 このように「社会に貢献」という変わったフレーズが飛び出してきたのは、以下のようなユニークな経歴と関係するとされていました。

「大学時代、吉田青年が明け暮れたもの、それが「人形劇」だという。(中略)「自分が1年生だったとき、1年生だけで話を考えて児童の前で上演したんですね。全然ウケなくて。一方、4 年生の先輩たちの劇はすごく盛り上がって歓声があがる。その違いがわからなかったときに、先輩から言われたんです。『子どもの目線に立って物語を作らないと』って。それからは児童やお年寄りの方に喜んでもらえるよう、相手の立場に立って考えました」

 その後は、海外青年協力隊に興味を持って、「将来、発展途上国の人々の力になりたい」と考えるように。海外青年協力隊が悪いと断定するわけではありませんが、これは前述のわかりやすい社会貢献パターンで、あれ?と思いました。しかし、ここで挫折しているのです。
 相手のためにやろうとしたことがかえって逆の結果をもたらしてしまうケースもあり悩んだんだとのこと。海外青年協力隊の場合はちょっと違うでしょうが、私がパッと思い浮かべるのは、寄付などによって現地の人の職の奪うなどのパターン。なので、私はビジネスで社会貢献すべきという考え方なのです。

 ということで、ここで挫折して、周囲から他の進路も考えてみては、と勧められ「自分にできること」を考えた結果、選択したのが協力隊の活動で培ってきた「農業」だったとのこと。ところが、大学の就職課で紹介されたのが、競走馬の生産牧場という全く畑違いのところでした。
 以前、吉田直弘調教師は吉田姓なので、社台グループや吉田牧場などの吉田一族と関係あるのかな?と調べたものの、それらしい話がなかった…ということがあったんですよね。全く関係なかったんですね。「競馬をまともに見たのは、牧場に勤めてから」だといいます。難関の試験に合格し、厩務員としてトレセン入り…ということになっています。

 なお、調教師になってからは「火曜日追い」という他の厩舎にない工夫もしていました。
「単純な話、なぜ土曜日出走する馬も日曜日に使う馬も、一律水曜に追うのか、という疑問があったのです」
「水曜追いで土曜競馬ですと追い切りからレースまで中2日。日曜なら中3日。その中1日の差は考えなくていいのか、と思ったのです。そこで一度、火曜日に追ってみたのですよ。結果、競馬へ向かう調整の良い選択肢が増えた、そう思えたのです」

 …といった感じで好感を持てるインタビューでした。このまま終わるときれいで、オチなんかつけない方が良いんですが、好感を持てて共感できる一方で、肝心の成績は評判悪いんですよ。あのモーリスを走らせられなかった調教師(堀宣行厩舎に転厩後大活躍)として有名で、ネットでは評判が悪い調教師なんです。私は応援したいと思いましたけどね…。


■2023/02/28 レース前と言ってること違いすぎない?和田雄二調教師ツッコまれる

 最近応援している馬の1頭であるウインレイアー。現時点ではまだ勝てていないのですが、仕上がっていないながらも新馬戦で好走して、壊滅的な同世代のウインレーシングクラブでは珍しく勝ち上がりが期待できそうな1頭となっています。
 このウインレイアーの調教師は和田雄二さん。特にイメージが悪い調教師さんではなかったのですが、このウインレイアーに関するコメントに関してはツッコまざるをえないことになっていました。

 ツッコまざるをえないコメントをしていたのは、2戦目の2023年1月29日(日)の未勝利戦。レース後、和田雄二調教師は以下のようにおっしゃっており、このコメントだけ見るとなんてことありません。極めて普通です。

和田雄二調教師 2023年1月29日(日)
「今日はメンバーもかなり揃っていましたし、そこでの掲示板ですから、いい内容だったと思います。この後は問題なければ中山で続戦の予定です」
https://www.win-rc.co.jp/site/belonging/list/belong_list_detail.php?hcd=20200013

 強力メンバーが相手で掲示板なら「十分よくやった!」といった評価。ただ、3日前の2023年1月26日(木)には、「ここで勝ちたい」という勝ち負けレベルの期待だったんですよね。

和田雄二調教師 2023年1月26日(木)
「前走が1本追い切りが足りない状況でも見せ場十分でしたし、今度は上積みもありますから楽しみは大きいです。ここで勝ち上がりたいですね」

 勝てるかどうかというラインだったのが、いつの間にか「掲示板なら上々」というところまで合格ラインが大きく下がっていました。これはツッコまざるをえませんわ!
 このため、netkeibaの掲示板でも言及されていました。

 [115] りんさん
戦前はここで勝ち上がりたいと言ってて、終わった後はこのメンバーで5着と頑張ってくれましたって言ってる
この調教師マジでよく分からん

 [116] ミスターミスターさん
>>115
その気持ちは理解できる。
一戦一戦を、大事に使ってほしい。
ただ、この厩舎は、ウインにしては、いい騎手選択をしてくれている(引用者注:ちなみにデビュー戦は津村明秀騎手、この日は坂井瑠星騎手でした)。
そちらを評価したい。

 [113] Kuro96さん
悪くないレースだった。前回がフロックでは無いのが良く分かった。
ただ、相手関係を確認せずこのレースを選択した陣営のミスでは?
メンバー次第ではチャンスは近いと思います。


2025年3月29日土曜日

女性騎手が活躍しないのは日本だけ?海外では大げさではなく普通に活躍

■2018/09/07 女性騎手が活躍しないのは日本だけ?海外では大げさではなく普通に活躍
■2024/05/12 全員二桁勝利で蛯名正義・調教師「日本は女性騎手が海外より活躍」
■2024/05/13 史上初のJRA女性騎手6人が同一レース騎乗!1人だけ仲間外れは?


■2018/09/07 女性騎手が活躍しないのは日本だけ?海外では大げさではなく普通に活躍

 Our Pleasure2017年1月号 Racing 360(秋山 響)は、世界の女性騎手の話。
 日本では、16 年ぶり、7人目となるJRAの女性ジョッキーとして藤田菜七子騎手がデビュー。女性騎手が活躍しないどころか、「いなかった」という状態でした。
 この 藤田菜七子騎手の14勝で、JRA女性騎手年間最多勝だというので、いかに日本で女性騎手が勝っていないかわかります。

 一方で、海外では大げさではなく、普通に活躍している騎手が結構いるとのこと。
  女性騎手最高と言えそうなのが、2004 年に引退したアメリカのジュリー・クローン
元騎手。
 通算3704 勝、勝率は17.3%。1993 年のG1ベルモントSをコロニアルアッフェアーで勝利し、女性ジョッキーとして史上初となる米三冠レース制覇。
 また、落馬事故の影響で1999年に一度は引退を余儀なくされたものの、2002年に再びレースに舞い戻ると、翌年にはハーフブライドルドでG1BCジュヴェナイルフィリーズに優勝。これまた女性ジョッキーとして初めてのブリーダーズカップ制覇となりました。
 引退の翌年(2000 年)には、やはり女性初となる、アメリカ競馬の殿堂入りも果たしています。

 これ以外にも多くの女性騎手の名前が出ていました。あとは簡単に。

 アメリカのアナ・ローズ・ナプラヴニク元騎手
 2012年に女性ジョッキーとして史上初めてG1ケンタッキーオークスを制す。同年にはBCジュヴェナイルも制覇。また、2014年にG1ケンタッキーオークスとG1 BCディスタフを勝利。

イギリスのヘイリー・ターナー元騎手
  2008 年に女性ジョッキーでは初となるシーズン100 勝を達成。2011年にはG1ジュライCを制して、イギリス史上2人目となる女性騎手によるG1制覇を成し遂げた(史上初は1997年のG1ナンソープSをヤマラクに騎乗して同着ながら制したアレックス・グリーヴズ元騎手)。 日本のワールドオールスタージョッキーズにも参加。

 オーストラリアのクレア・リンドップ騎手
  2004/05年にが女性として初めて州のチャンピオンタイトル(サウスオーストラリア州)を獲得。2008年にはG1 VRCヴィクトリアダービーを勝利。

ニュージーランドのリサ・クロップ騎手
 2004/05年(女性初)~ 06/07年の3シーズンチャンピオンに。

ニュージーランドのリサ・オールプレス騎手
  2011/12年と15/16 年のチャンピオンに。

イタリアのジャクリーン・フレダ元騎手
  北半球のパートⅠ国においてリーディングになった唯一の女性騎手。(1995 年)

オーストラリアのミシェル・ぺイン騎手
  女性ジョッキーとして史上初めて、オーストラリア最大のレースであるG1メルボルンCの制覇。

イギリスのリジー・ケリー騎手
 イギリスで初めてとなる女性ジョッキーによる障害G1制覇。

 香港のチョン・カー・ケイ騎手
  女性初の1日4 勝。

 これは活躍している騎手がいるということで、男女で成績が変わらないという意味ではありません。ただ、日本と海外であまりに状況が異なるということは、わかるでしょう。
 日本は世界的に見て、女性平等ランキングで低い男女格差の大きい国だと言われています。こうして見ると、納得せざるを得ませんね。


■2024/05/12 全員二桁勝利で蛯名正義・調教師「日本は女性騎手が海外より活躍」

 日本でも女性騎手のデビューが当たり前になってきましたが、海外から見ると、質も量もまだまだだと思っていました。ただ、元一流騎手の蛯名正義・調教師は、全く逆の見方でびっくり。まず、2023年は日本の女性騎手が活躍したという話がコラムであります。

・蛯名正義・調教師「女性騎手の活躍は競馬の進化に絶対必要です」 2023年は6人全員が二桁勝利の活躍(2024.04.20 07:00 週刊ポスト)
<僕が競馬学校に入学したのが1984年。この頃はまだ女性がこの世界に入るという考え方自体がありませんでした。デビューしてからも男だけの世界で暮らしていたものです。
 そんな時代から40年ほどが過ぎ、2023年は永島まなみ騎手が50勝したのを筆頭に、6人全員が二桁の勝ち星をあげました。現場の女性が頑張って少しずつ状況を変えていったのです。女性の厩務員さんは騎手誕生以前からいましたが、今年はJRA史上初めて女性の調教師も誕生しました。>
https://www.news-postseven.com/archives/20240420_1956311.html?DETAIL

 「質」という面では、やはり海外が上でしょう。日本ではまだトップクラスの女性騎手がいない一方で、海外ではいます。この点については、蛯名正義・調教師も以下のように書いていました。

<女性ジョッキーで思い浮かべるのは、アメリカで1980年代から活躍していたジュリー・クローン騎手です。この時代は、アメリカでも女性騎手は少なく、着替えなんかも男性と同じ部屋だったそうです。アメリカの三冠の一つベルモントステークスを女性として初めて勝ち、落馬で一度引退しながら3年後に復帰して、ブリーダーズカップのジュベナイルFを勝った。通算で3704勝もあげています。
 彼女はJRAのレースで初めて勝った女性ジョッキーでもあります。1990年にインターナショナルジョッキーズのために来日して2勝。ジャパンカップにも騎乗しましたし、僕も一度だけ同じレースに乗りました。追っている姿も、体つきも、腕っぷしの強さも半端じゃない。女性を感じさせないというか、「女性」を言い訳にさせない雰囲気がありました。
 短期免許で来日してくる外国人の女性騎手も、みなガッチリしています。僕の厩舎の馬を勝たせてくれたレイチェル・キング騎手もそうでしたし、ホリー・ドイル騎手も同じです。みなメンタルが強いし、気も強い。>

 ところが、以上のように書いていたにも関わらず、<ただ日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍しているかというと、まだそこまではいっていない。日本より100年以上も前から競馬が行なわれているわりには、女性騎手はまだ少数派です。>としていたんですよ。これには首を傾げました。

 実際、「日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍していない」という主張は変だと思います。というのも、上記の引用部の時点で、すでに論理が破綻しているため。海外では「女性騎手はまだ少数派」としますが、日本だって6人にしかいないので余裕で「女性騎手は少数派」です。
 「海外は競馬先進国なのに、その割には女性騎手が少ない」なら言えますが、「日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍していない」は無理がありますね。

 もう一つ「(海外では)GIを勝っている女性騎手は少ないですね」とも書いていましたが、これもむしろ日本の方が全然勝っていません。確かまだ未勝利ですよね。G1での女性騎手の騎乗自体がほとんどありません。
 海外も女性騎手はそれほど多くないのかもしれませんが、活躍具合では雲泥の差があると思います。「日本の方が海外より女性騎手が活躍」というのは、ちょっと無理でしょう。


■2024/05/13 史上初のJRA女性騎手6人が同一レース騎乗!1人だけ仲間外れは?

 <史上初のJRA女性騎手6人が同一レースそろい踏み! 4月13日の福島2R>(スポーツ報知    2024年04月12日(金) 19時45分)という話題がありました。藤田菜七子、永島まなみ、古川奈穂、大江原比呂、小林美駒、河原田菜々騎手の6人です。

<4月13日の福島2R・3歳未勝利戦(芝1200メートル=16頭立て)で、過去最多となるJRA女性ジョッキー6人が同時に騎乗することになった。>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=261441&rf=kslp

 これが現在のJRA騎手の全員…ということではなく、<JRAの現役女性騎手全7人のうち、土日とも阪神で騎乗する今村聖奈騎手=栗東・寺島良厩舎=を除く6人が一つのレースにそろい踏みすることになった>という形です。
 というか、この記事を見て、大江原比呂騎手が女性騎手だと初めて知りましたわ。男性でも行けそうな名前だと個人的には感じて、男性騎手だと思っていました。言われてみると、女性名ですかね。ただ、最近は以前より名前だけでは、男女区別つかない名前が増えた気もしています。

 ちなみに女性騎手たちの結果はさんざん。人気馬乗ってなかったので仕方がないですけどね。
 このレースで勝利したのは、女性騎手の多くと同じ若手で注目株の佐々木大輔騎手。怪我からの復帰後初ですから、嬉しい勝利となりました。

・福島2Rで史上最多JRA女性騎手6人同時騎乗…結果は佐々木大輔騎手が復帰後初勝利 - 競馬 : 日刊スポーツ[2024年4月13日11時4分]
<小林美駒騎手(19=鈴木伸)の乗った4番人気カウネウスが最先着の6着。藤田菜七子騎手(26=根本)が7番人気ツキノサクラで8着、古川奈穂騎手(23=矢作)が12番人気ランドエースで11着、永島まなみ騎手(21=高橋康)が6番人気モリエヌスで13着、大江原比呂騎手(19=武市)が16番人気ヴァスキアンで15着、河原田菜々騎手(19=渡辺)が11番人気ワキノルーチェで16着となった。(中略)
 勝ったのは1番人気で佐々木大輔騎手騎乗のジョーメッドヴィン(牡3、清水久)。2着は吉田隼人騎手のヴィヴァクラウン、3着は石橋騎手のムチャスグラシアス。ジョーメッドヴィンの佐々木大輔騎手は2月の小倉で負傷し、今週から実戦復帰。うれしい復帰後の初勝利となった。>
https://www.nikkansports.com/keiba/news/202404130000245.html


2025年3月28日金曜日

コスモバルクのアイルランド移籍と児玉敬氏の調教師復帰の経緯

■2017/11/06 日本馬のレベルは高く、世界に通用して当然!
■2017/11/06 コスモバルクのアイルランド移籍と児玉敬氏の調教師復帰の経緯
■2018/07/23 ヨーロッパで1位と2位になったポップロックとコスモバルク
■2018/07/23 コスモバルクは種牡馬入りすれば成功した?その血統は?


■2017/11/06 日本馬のレベルは高く、世界に通用して当然!

 児玉 敬さんは、塚尾牧場(静内)、鍋掛牧場(栃木)と国内での経験を積んだ後、アメリカのサンタアニタ競馬場(カリフォルニア)に行っています。
 その後、今度はアイルランドに行って、この国にはまりました。ラッド、トラベリングヘッドラット、アシスタントトレーナーを経験しアイルランド調教師免許を取得します。
 ところが、3シーズンの調教師活動で資金が尽きて、一旦免許を返納。アイルランドではよくあることで、儲からないどころか、お金が減りまくるのです。
   Enjoy Ruffian 2010年2月号のシャムロックの草原から〈19〉は、それから5年、アイルランドセリ会社Goffs日本代理人だった頃の話であり、なおかつ調教師に再挑戦する経緯について書かれたものでした。そして、これにコスモバルクが大きく関係していたのです。

 ただ、その前に、日本の馬は海外で通用するという話。この話は、ビッグレッドグループの会報ではよく出てきます。
  児玉さんもそういう思いがあったようで、ある日、JRAワールドスーパージョッキーシリーズに参戦したアイルランドのミック・キネーン騎手の世話係として帰国した際に、騎手らとそういう話をしました。
 話を聞いたのは、 キネーン騎手始めライアン・ムーア騎手(英国)、ダグラス・ホワイト騎手(香港)、クレッグ・ウィリアムス騎手(豪州)など。彼らの見解は概ね以下のようなものだったそうです。

「日本産馬のレベルが欧州産馬のレベルと遜色がないこと、これはもう疑いようがない。勿論欧州には世界トップレベルにある超一流ホースが何頭もいる。そのレベルの馬達に欧州の地で日本馬が勝つというのは多分至難の技だろう。でもな、そんな欧州のスーパーホース達が日本のトップホース達を敵にしてジャパンカップで勝つことだって同じように至難の技だろう。(中略)
競馬の流れ、馬場、欧州と日本では大きく競馬が違うということは確かだ、でも欧州産でありながら欧州競馬より日本競馬に適しているタイプの馬がいると思えるように、日本にだって日本の競馬より欧州でより力を発揮するタイプの馬が存在するはずだ。そんなタイプの日本産馬達が欧州の競馬を舞台に日常的な活躍をする事が驚くべき事とは思わないし、世界中で競走馬の流通が日常的になっている現代競馬で、これほど高いレベルにある日本産馬が適性を生かせる場所を求めて世界に散らばっていかないほうが不思議なくらいだ」


■2017/11/06 コスモバルクのアイルランド移籍と児玉敬氏の調教師復帰の経緯

 さて、コスモバルクが登場するのはこの後です。
 児玉さんは年末、岡田繁幸前社長とご飯を食べたそうです。児玉さんは熱く語るタイプっぽく、いろいろと話があったのか、話し足らずにその後スナックに場所を移して話していました。
 そこで、岡田さんが 「今週末の有馬記念で8着までに来なかったらバルクは引退させることにしている。まだまだ元気だし、本当はもっともっと頑張らせてやりたいんだけど…」と言ったんだそうです。

 これを聞いた児玉さんは、 「バルクならまだまだ欧州でやれると思います。シンガポールで国際G1まで取ったバルクが欧州の環境でもう一度元気に世界に挑戦するのを見てみたいです。アイルランドには8歳9歳で競馬を盛り上げているトップクラスの馬は沢山います」と熱弁。
 さらに、以下のようにバルクのアイルランド移籍を進言してしまいました。

「それに年齢を重ねたアイルランドの馬達に、苦痛の中で過酷な競走生活を強いられているという悲壮感を僕は決して感じません。
賞金的魅力はないかもしれません、でも、バルクに日本馬の本当の強さを欧州の人々の心に広く伝える開拓者として、もし海を渡ってもらえる事が出来たら、どんなに嬉しいかわかりません」

 はっきりと書いていないのですが、どうもこの流れで児玉さんが再び調教師をやって、コスモバルクを見るということになったみたいです。


■2018/07/23 ヨーロッパで1位と2位になったポップロックとコスモバルク

  Enjoy Ruffian 2010年4月号 シャムロックの草原からによると、この時点で児玉敬さんの調教師再開に予想されていたメンバーは、コスモバルク、ポップロック、セイウンヒーローそしてピサノティファニーの4頭。
 アイルランドの競馬主催者HorseRacingIrelandにバルクとポップの登録について話をした際、この4頭について、以下のようにからかわれたそうです。

「タカシ、当たり前のことだけどな、この2頭、登録と同時に間違いなく現在の欧州現役馬賞金ランキング1位2位になるぞ! お前も派手に舞い戻ってきたなぁ」
 
 そうか、そうなのか!これは全く考えたことがありませんでした。ポップロックは5億1,118万円 、コスモバルクは4億8,216万円を稼いだ馬です。日本は賞金体系が高額というだけでなく、ヨーロッパでは早く引退する馬も多いでしょう。そう考えると、世界の現役賞金ランキングでは、日本馬が常に上位なのかもしれませんね。


■2018/07/23 コスモバルクは種牡馬入りすれば成功した?その血統は?

 なお、ピサノティファニーは地方1勝、セイウンヒーローは中央1勝と、競走成績はふるいませんしたが、この2頭は「超良血」です。こちらも、からかわれたそうです。

「お前、このピサノティファニーっていう牝馬はアメリカのトップスタリオン、タピットの妹じゃないか? しかもこのセイウンヒーローってヘクタープロテクター、ボスラシャム、シャンハイの弟か?」

 ピサノティファニーはこの2010年シーズンを児玉敬厩舎で走り、2011年には昨年の欧州年度代表馬シーザスターズとの交配を予定。これまたすごい馬ですね。
 またセイウンヒーローは同じく2010年シーズンをアイルランドで走ったのち、南米はチリで種牡馬入りの予定でした。
 この他、同じくチリで種牡馬入りが決まっている重賞勝ち馬のステキシンスケクンも現役最後の数レースを僕の厩舎で迎える予定だったとのこと。ステキシンスケクンは逃げ先行が多かった馬で、結構応援していました。だいぶ後になって、馬名の由来がヤクザ問題の島田紳助と知って嫌になったんですけど…。

 児玉敬さんは調教師再開の動機として、"「日本馬は強い」。世界を相手にそれを証明してみたい。日本に存在する、忘れられてしまうかもしれない世界的良血馬にもっと色々な可能性を持ってもらいたい"などといったことを挙げていました。
 ポップロックは後にチェコで種牡馬入りしましたけど、この馬の場合は 確か現地で走ったおかげで決まったんじゃなかったかなぁ。どうでしたっけ?その話も裏取れたら追加します。

 コスモバルクの方はアイルランドに行ったものの、結局、怪我で出走できず、種牡馬としてお呼ばれもしませんでした。
 「種牡馬になれば成功したのにビッグレッドファームは馬鹿」という人も多いのですけど、先祖に中央競馬の重賞勝ち馬がいない血統ですからね。セイウンヒーローとは逆に、かなり珍しいレベルで血統の悪い馬ですので、客観的に見て成功確率が高いと思われません。これは繁殖牝馬が集まらない理由にもなります。妥当な判断だったでしょう。
 ちなみにコスモバルクの父の ザグレブもそれまで日本では目立った産駒を出せなかったために、生まれ故郷のアイルランドに再輸出されたという馬でした。
 でも、逆に言えば、こんな血統から活躍する馬を見つけてきて育て上げたのですから、すごいですね。

 


2025年3月27日木曜日

クラージュゲリエに負けた馬にも注目 → ワールドプレミアがG1馬に

■2023/03/01 クラージュゲリエに負けた馬にも注目 → ワールドプレミアがG1馬に

■2023/03/01 クラージュゲリエに負けた馬にも注目 → ワールドプレミアがG1馬に

2018/12/02:たくさん応援する馬がほしいということで、例年以上にバラけていろんな馬をPOG馬に指名。なので、全然すごくないのですけど、 今年も何頭か期待できそうな馬がいます。
 その中でも一番良さげなのは、クラージュゲリエ。父キングカメハメハ、母ジュモー(母の父タニノギムレット)。半兄に活躍馬のプロフェット(父ハービンジャー)がいること、近親に好きだったサイレントディールがいるということで指名。世間的にはサイレントディールよりその姉のトゥザヴィクトリーの血統でしょうけど…。

 クラージュゲリエは、2戦目の札幌2歳Sはイレ込んで、1番人気で差のない3着だったものの、3戦目のラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスで重賞勝利。
 京都2歳Sは、内枠で8頭中7番目になってこの位置からどうするのかと思ったのですが、こういうところでロスなくコース見つけて乗ってくること多いモレイラ騎手がすっと出して、きっちり差し切り。他の馬にタックルしていたという書き込みもあったのですけど、私にはやや狭い程度で強引というほどではなく、ここぞというところで動いた素晴らしい騎乗に見えました。

 ただし、好騎乗だったということは、2着以下の巻き返しがありそうだということ。レースコメントを見ると、むしろ2着以下の馬の方が今後に繋がりそうなコメントばかりでした。

2着 ブレイキングドーン(福永祐一騎手)
「休み明けの分、負けてしまったのかもしれません。叩かれて良くなるでしょうし、トップクラスでやれるメドも十分立ったと思います」
3着 ワールドプレミア(武豊騎手)
「レース前からテンションが高かったです。気性が若いですね」
4着 ミッキーブラック(C.デムーロ騎手)
「スタート前からテンションが高かったです」
5着 ショウリュウイクゾ(浜中俊騎手)
「まだ2戦目です。子供です。スタートで少しよろけるところを見せたり、道中何度も手前を替えたりしていました。ただ、素質はいいモノがあるので、経験を積めば良くなると思います」
6着 ペルソナデザイン(池添謙一騎手)
「体もこれからの所があるので、力がついてくればもっと走ると思います」
7着 スズカカナロア(松山弘平騎手)
「これからの馬なのでいろんな競馬を試して成長していければ良いと思います」
(【ラジオNIKKEI杯京都2歳S】(京都11R)~クラージュゲリエがブレイキングドーンとの競り合いを制し重賞初V | 競馬実況web | ラジオNIKKEIより)

 リップ・サービス的なところ、負けた言い訳的なところがあるでしょうし、「良くなれば」と言いつつ良くならないまま引退といったこともよくあります。
 とはいえ、まだまだ勝負付けは済んでいないのかなという感じ。クラージュゲリエも札幌2歳Sで悪かったところを改善しての勝利でしたからね。3着以降は着差があったのですけど、それでもまだ注意が必要だと思います。

2023/03/01:その後、クラージュゲリエは掲示板には載って賞金は稼ぎましたが、重賞を勝つまでには至らず引退しています。
 一方、「負けた馬にも注目」としていた負けた馬の方では、すごい馬が出てきました。負けた馬がガンガン走る…ということではなかったものの、3着だったワールドプレミア(父ディープインパクト)だけは文句なしの大活躍。菊花賞(G1)と天皇賞(春)(G1)、2つもG1を勝って引退しています。
 ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスでは、武豊騎手が「レース前からテンションが高かったです。気性が若いですね」とのコメントでした。気性に問題があると長いところは向かない気がしましたが、長距離で才能開花。気性が改善したのかもしれません。

2024/05/14:「クラージュゲリエは掲示板には載って賞金は稼ぎましたが、重賞を勝つまでには至らず引退」と書いていたのですけど、今頃になって放牧先で急死していたことを知りました。まだ走るつもりで調整していたところ、突然亡くなったそうです。
<18年の年京都2歳Sを制したクラージュゲリエ(牡5=池江、父キングカメハメハ)が2日、放牧先のノーザンファームしがらきで急死した。キャロットクラブがホームページで発表した。
 トレッドミルで調教中に突然歩様を乱して転倒し、そのまま息を引き取った。現時点で死因は不明。
 (中略)7月11日の七夕賞(13着)がラストランとなった。>
(18年京都2歳S覇者クラージュゲリエ急死 トレッドミルで転倒…死因は不明― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル[ 2021年10月2日 20:36 ]より)
https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2021/10/02/kiji/20211002s00004048598000c.html


2025年3月26日水曜日

愛されてる?岡田祥嗣騎手に中央競馬初勝利をプレゼントする会がある?

■2013/3/9 岡田祥嗣騎手 戸崎圭太騎手の影でひっそりと中央デビュー
■2013/4/25 愛されてる?岡田祥嗣騎手に中央競馬初勝利をプレゼントする会がある?
■2013/5/11 41歳の新人岡田祥嗣騎手ついにJRA初勝利 廃止の福山競馬からの移籍
■2023/02/17 「オグリキャップと同じ勝負服」で有名だった岡田祥嗣騎手


■2013/3/9 岡田祥嗣騎手 戸崎圭太騎手の影でひっそりと中央デビュー

 戸崎圭太騎手という超大物新人(?)の影に隠れた感があります。

-----引用 ここから-----
41歳のルーキー岡田祥嗣騎手、9度の挑戦で手に入れたJRAへの切符
[騎手] 2013年02月08日(金)12時00分

 3月いっぱいで廃止が決まった福山競馬からJRAの騎手が誕生した。91年に福山でのデビューから7日現在で1966勝を挙げている岡田祥嗣騎手。9年連続で受験して、晴れて合格した。

 昨年は初めて1次試験を突破したが、2次は不合格に。今回、ようやく念願がかなった41歳の“ルーキー”は「JRAのゴール板を1着で通過したい。まずは1勝」と表情を引き締めていた。過去に08年2月24日の京都で4レースに騎乗しているが中央では未勝利。高校の先輩でもある栗東の笹田厩舎に所属する。

 趣味のゴルフをやめ、時間をつくって受験勉強に没頭した。心が折れそうになったこともあったが、友人でもあり園田から中央に移籍して活躍する岩田の姿が励みになった。地方競馬教養センターの騎手課程で、長期と短期で違いはあったが、同時期を過ごした“同期”。同じ舞台に立つことを夢見ていた。

 1次と2次試験の間に、福山競馬の廃止が発表された。“古巣”は失っても、培った経験、魂は消えない。「そういう思いはあります」。合格が明らかになると、福山の関係者から電話、メールが殺到したという。いろいろな気持ちを胸に秘め、3月から第二の騎手人生を歩む。

提供:デイリースポーツ
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=72454
-----引用 ここまで-----

 岩田騎手と同期ですか。

-----引用 ここから-----
中央へ 41歳岡田、9年目の悲願    文 有吉正徳    2013年2月22日 朝日新聞

  東京・六本木の日本中央競馬会事務所で18日、免許の交付式が行われた。土川健之理事長から3月1日付の新しい免許を手渡された6騎手の中に41歳の岡田祥嗣(よしつぐ)がいた。

 広島県にある地方・福山競馬からの転身だ。競馬場のそばで育ち、幼い頃から厩舎(きゅうしゃ)に出入りしていた。高校卒業後に養成機関に進み、1991年デビュー。最多勝に輝くなど、17日の最終戦までに通算1968勝を挙げた。

 中央競馬への移籍を考えるきっかけになったのは、赤木高太郎騎手の合格だった。兵庫・園田に所属していた赤木は地方競馬の騎手として初めて1次試験から受験して中央移籍に成功した。赤木に刺激された岡田は9年連続受験し、ようやく今年合格した。

 中央競馬での騎乗経験は08年に京都で4戦しただけだ。「実績がないので、1頭でも多く騎乗できるように頑張りたい」と第二の騎手人生を楽しみにする。同郷の先輩・笹田和秀調教師(56)が受け入れ先になり、関西を拠点にする。

 腕を磨いた古里・福山競馬場は3月いっぱいで廃止になるが、岡田の体の中に「福山魂」は生き続ける。
http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201302220129.html
-----引用 ここまで-----

 戸崎圭太騎手は以前から好感持っていて、もちろん楽しみにしていたんですけど、記事を読んでいると岡田祥嗣騎手も応援したくなりました。


■2013/4/25 愛されてる?岡田祥嗣騎手に中央競馬初勝利をプレゼントする会がある?

 <a href="http://keiba918.seesaa.net/article/343647740.html">岡田祥嗣騎手 戸崎圭太騎手の影でひっそりと中央デビュー</a>で書いた岡田祥嗣騎手はどうしているだろう?記事あるかな?と検索。
 ヒットが2件、そのうちメインになっている記事……と見ると、1件しかありませんでした。

-----引用 ここから-----
岡田祥嗣の1勝vs戸崎圭太の1勝
2013年04月18日(木)12時00分 ネット競馬

それはさておき、先週日曜は中山の皐月賞に蒟蒻問答しつつ、阪神の岡田騎手にも注目していた。
先週の日曜阪神は岩田騎手はいたものの、基本的には関西の名手系がこぞって中山に遠征していた。つまり阪神は留守系競馬になるから岡田騎手でメモリアルな大穴が取れるのではないか? と皮算用していたからだ。うひ。

岡田騎手とはもちろん今年の3月からJRAデビューした福山競馬出身の岡田祥嗣騎手のこと。
実はまだ中央で勝ち星がなく、この留守を利用して、1つ勝つのではないか? そう期待していた。
(岡田騎手は地方所属時代を含めてまだ中央で勝利がない。)

なぜ皮算用したかというと、日曜阪神の騎乗馬に「岡田騎手に中央競馬初勝利をプレゼントする会」と思しき(妄察)厩舎の馬がいたからだ。やったー!
http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=23019
-----引用 ここまで-----

 思い込みです。

-----引用 ここから-----
岡田騎手の中央所属後の成績は先週土曜までで(0-3-1-40)だった。
-----引用 ここまで-----

 とりあえず、戦績がわかりました。1勝が遠いですね。

 以下は作者の妄想馬券。

-----引用 ここから-----
2着3回の内訳
平田 3人気2着(シャイニーデイズ)
矢作 7人気2着(キョウエイバサラ)
小島太 11人気2着(アルベルティ)

3着1回の内訳
笹田 3人気3着(バハドゥール)

笹田厩舎は所属厩舎だから当たり前として、関西の平田&矢作厩舎はもしかしてもしかするかも…。
もしプレゼントする会のメンバーだったら……うひょ! で、下記の厩舎の馬に注目してみた(理屈はこまごまとあるけれど、ここは直感ということでお願いします)。

6R グレイスフルデイズ(西園厩舎)人気薄そう!9R グランプリブラッド(矢作厩舎)やや人気か?12R カシュカシュ(平田厩舎)人気薄そう!

結果は
グレイスフルデイズ 9人気3着(複勝770円)
グランプリブラッド 6人気8着
カシュカシュ    9人気4着

馬券的には3着1回のみで、初勝利はならなかったけれど、自分の皮算用もグレイスフルデイズの複勝だけで終わってしまったけれど、グレイスフルデイズとカシュカシュの走りを見て、1勝をプレゼントする会はあるとだいたい思えた(こういうのはだいたいがいい。絶対ではダメだし、なんとなくでもきっとダメ)。
なぜならカシュカシュも4着ながら、走る気に満ちていたからだ(スタートしてすぐに寄られて、最後方に下がって、そこから大マクリで追い込んで4着した)。寄られる不利がなければ確実に1着2着争いに加われたのではないか? そう思わせる内容だった。

というわけで、決めつけてみる。
岡田騎手に中央競馬初勝利をプレゼントする会は(だいたい)ある! と。
-----引用 ここまで-----

 かなりイケてますね!


■2013/5/11 41歳の新人岡田祥嗣騎手ついにJRA初勝利 廃止の福山競馬からの移籍

  ついにやりました。初勝利です。

-----引用 ここから-----
岡田祥嗣騎手 JRA初勝利 [News]   2013/05/11(土) 17:19

岡田祥嗣騎手(栗東・笹田和秀厩舎)は、京都10Rで3番リュンヌに騎乗し1着となり、JRA初勝利を挙げた。

~岡田騎手のコメント~
「(JRAで勝ちたいという)夢を目標に切り替えてここまで長かったですが、JRAのゴール板を1着で駆け抜けて気持ち良かったです。3月にJRAでデビューして、これまで関係者から騎乗機会をたくさん与えてもらっていたのに長く時間が掛かってしまいました。今後の目標は特にありませんが、乗せてもらった馬に1頭1頭全力で騎乗したいと思います。勝った瞬間に"おめでとう"という声が聞こえてきましたし、これからも騎乗技術を上げていきたいと思いますので、応援お願いします」
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/post_408.html
-----引用 ここまで-----

 多少コメントが違うのでもう一つ。

-----引用 ここから-----
福山から移籍の岡田がJRA初V 2013年5月11日

(略)発馬から積極的に仕掛けてハナへ。直線では余力たっぷりに後続を突き放した。地方所属時代も含め、77戦目にして手にした美酒に「JRAで勝ちたいという夢を目標に切り替えて、ここまで長かったですが、JRAのゴール板を、1着で通過するのは気持ちがいいものですね。2勝目、3勝目に向けて、さらに騎乗技術を上げて頑張っていきたい」と喜びを語った。
http://www.daily.co.jp/newsflash/horse/2013/05/11/0005979696.shtml
-----引用 ここまで-----

 もちろんおめでとうございますで、心から祝福しているのですが、馬券的には実はちょっと後悔が。
 というのも、買うかどうか迷ったんですよね、この馬券。

 あっ、岡田騎手人気じゃん、これ初勝利じゃない?どうしよう?買おうか、買うまいか?と迷いに迷って結局買わず……。
 買っていれば2倍嬉しい勝利だったんですけど、残念です。

 いや、でも、本当祝福していますよ!
 といった証拠として、さらに記事をあと二つ。

-----引用 ここから-----
 福山競馬出身、41歳岡田祥嗣騎手が73戦目でJRA初勝利!
[騎手] 2013年05月11日(土)16時45分

岡田祥嗣騎手(41歳、栗東・笹田和秀厩舎)は、今年3月に福山競馬からJRAに移籍して、通算73戦目となったこのレースで嬉しいJRA初勝利を挙げた。

 岡田騎手は1991年7月に福山競馬でデビューし、約22年間で地方競馬通算1968勝。JRAの騎手免許試験9回目の挑戦で難関を突破し、この春から「41歳のルーキー」として新天地に身を移している。
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=75309
-----引用 ここまで-----

 73戦目。かかりましたね。もっと早く勝てると思っていました。
 まだ不人気の馬が多いですけど、売り込んで行けば今度はトントンと勝てるんじゃないかと思います。

 ああ、ごめんなさい、コメントはここに載っているのが、たぶん全文です。
 上二つとダブっていますので、読み飛ばしてOKです。

-----引用 ここから-----
 待望の移籍後初勝利に、お立ち台に上がった岡田騎手は「(JRAの舞台で勝利するという)夢を、(3月からは)目標に切り替えてここまで時間は掛かってしまいましたが、やっぱり1着でゴールするというのは気持ちの良いものですね。レースについては、今までのレースぶりを見てもしぶとい馬なのは分かっていたので、何とか押し切れると思いました。移籍してから今まで、多くの関係者の方々に騎乗機会を与えて頂き、(初勝利まで)長く掛かりましたけど、2勝目・3勝目に向けて騎乗技術を上げて頑張りたいと思います。今後、現段階で大きな目標はないのですが、乗せて頂くお馬さんに1頭1頭全力で騎乗したいです。勝った瞬間には、『おめでとう!』というファンの皆様からの声援も聞こえていました。これからも応援よろしくお願いします」と話すと、ウィナーズサークルでは祝福の拍手が上がった。
-----引用 ここまで-----

 最後の記事。

-----引用 ここから-----
2013.5.11 15:17
オールドルーキー岡田祥嗣騎手がJRA初勝利

(略)通算77戦目(転入後73戦目)でのうれしい初V。

 3月いっぱいで廃止となった福山競馬に所属して、地方競馬通算1968勝をマークしてきたオールドルーキーが、1600万下の特別戦を逃げ切って歓喜の瞬間を迎えた。
http://race.sanspo.com/keiba/news/20130511/etc13051115170001-n1.html
-----引用 ここまで-----

 何しろ地方ではこれだけ勝っているんですもの、初勝利で肩の荷が下りれば、もっとどんどん勝てる気がします。


■2023/02/17 「オグリキャップと同じ勝負服」で有名だった岡田祥嗣騎手

 <オグリキャップと同じ勝負服だった岡田祥嗣騎手とのつながり  今週は重賞にも騎乗します!>(競馬ニュース・特集なら東スポ競馬(2021/11/25))という記事をブックマークしていました。てっきり記者による記事だと思ったら、藤井勘一郎騎手のコラムでびっくりしました。

<岡田さん(引用者注:岡田祥嗣騎手)とは、私が韓国で騎乗していた際に同じ福山競馬出身の嬉勝則騎手に紹介していただいて以来のお付き合い。当時はすでにJRAジョッキーになられていた岡田さんに、JRA騎手試験についていろいろとアドバイスをいただきました>
https://tospo-keiba.jp/challenge-fujii-k/5784

 岡田祥嗣騎手が合格した2012年は福山競馬の廃止が決定した年。ただ、廃止が決まってJRAへということではありません。JRAには8回受験して不合格。9回目で1次試験合格後のタイミングで福山競馬の廃止が決定し、後がない状況での2次試験…という中での合格だったそうです。

 タイトルになっていた「オグリキャップと同じ勝負」ってどういうこと?と思いました。ただ、以下のような話があるだけで経緯は不明。地方競馬の場合、中央と違って騎手専用の勝負服を着ることがありますが、ダブりなどの問題はなかったんですかね…? ここらへんのルールはよくわかりませんでした。

<福山時代の岡田さんはオグリキャップと同じ勝負服を着ていたことで知られていました。これは岡田さんのデビュー前年にあたる1990年に有馬記念を制したオグリキャップの走りに感動したためとのこと。後に同馬に騎乗歴のある武豊ジョッキーとご一緒した時に「勝てる気がするでしょう」と声をかけられて感激した思い出もあるそうです>



2025年3月25日火曜日

無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち

■2014/8/24 無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち


■2014/8/24 無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち

 ヤフー知恵袋は結構変な人が多いです。今日はそのヤフー知恵袋で気になったもの。

-----引用 ここから-----
「無事是名馬」

このような格言があり、この格言をよく使われる方がいますが、質問があります。

先に断っておきますが、個人的には使い方の定義があやふやで非常に嫌いなフレーズです。

先に「サイレンススズカについて」の質問をさせていただいているのですが、サイレンススズカはこの格言に当てはまらないから名馬ではないという意見がこの質問以外でもよく見かけます。
「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」がこの格言の内容ですが。
では、この格言にそのまま基づくと、
一度でも怪我をした馬は名馬ではない。
怪我で引退した馬は名馬ではない。
予後不良になった馬なんて話にならない。
ということになります。

これに該当する馬で、具体的に今簡単に名前が出るところを挙げれば・・・
サイレンススズカ 予後不良
テンポイント 予後不良
ライスシャワー 予後不良
ネオユニヴァース 怪我引退
アグネスタキオン 怪我引退
フジキセキ 怪我引退
トウカイテイオー 怪我引退
サニーブライアン 怪我引退
カネヒキリ 怪我引退
ダイワスカーレット 怪我引退
グラスワンダー 怪我引退
ウオッカ 怪我(鼻出血)引退
シンボリルドルフ 怪我引退
キングカメハメハ 怪我引退
ナリタブライアン 怪我引退

ミルリーフ 怪我引退
ヌレイエフ 病気引退
サンデーサイレンス 怪我引退

以上、個人的に名馬を挙げさせていただきましたが、これらの馬の中には年度代表馬なども多くいます。
それでも「無事是名馬」の格言を忠実に当てはめると、これらは名馬とは呼べなくなります。

長くなってしまい申し訳ありませんが、「無事是名馬」論を尊重される方は怪我で引退した馬もまた名馬ではないのでしょうか?
それとも少し甘い基準にして予後不良馬のみ名馬とは認めないのですか?
もしくは、タキオンのように3歳で怪我をして引退した馬は名馬とは認めないのでしょうか?

「無事是名馬」の基準をお教えいただければ、今後その基準を参考に皆さんの意見を聞けるようになると思いますし、私以外の「無事是名馬」論を尊重しない方にとっても参考になると思います。

よろしくお願いいたします。。。

補足
    「怪我」≠「名馬ではない」とする意見が多いようですが、その考えに基づくとサイレンススズカやアグネスタキオン等に対して「無事是名馬」を理由に名馬ではないと主張する人の意見は根本から間違っていると見なしていいのでしょうか?

ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1171651651
-----引用 ここまで-----

 この方、自分で「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」を引いているんですが、疑問に思わないのでしょうか?
 これは単なるたとえですよ。本気で「名馬」の条件だと言っているわけではありません。「能力が劣った馬が名馬である」という時点で、そこらへんは理解してほしいものです。

 Wikipediaでの説明は以下です。

-----引用 ここから-----
無事之名馬(ぶじこれめいば、無事是名馬とも)とは、競走馬を指して「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬は名馬である」とする考え方を表した格言である。馬主でもあった作家・菊池寛による造語として有名だが、実際は時事新報の岡田光一郎によるものである。岡田はまた菊池の『日本競馬読本』の代筆も行っている。菊池が競馬関係者から書を求められた際に、『臨済録』にある「無事是貴人(ぶじこれきにん)」に想を得て色紙に揮毫していたのが言葉の始まりとされた。「無事是貴人」とは、本来「自然体の内に悟りを啓く者が貴人」という意味の禅語で、茶道において一年の無病息災を寿ぐ言葉として転用された。

菊池は日本競馬会の雑誌『優駿』に寄せた随筆で、馬主としての経験から「樂しみを覺える割合ひに較べれば、心配や憂鬱を味はふ時の方が多い。馬を持つてゐることの樂しみが二、三割だとすれば、心配や憂鬱の率は、まづ七、八割にも及ぶであらう。それも、大部分は馬の故障から来るのだ」と語り、「馬主にとつては、少しぐらゐ素質の秀でてゐるといふことよりも、常に無事であつてくれることが望ましい。『無事之名馬』の所以である」としている。この考えは馬主のみならず多くの競馬関係者の共感を呼び、以後「無事之名馬」は頑健に走る馬を賞賛する言葉として使用されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E4%BA%8B%E4%B9%8B%E5%90%8D%E9%A6%AC
-----引用 ここまで-----

 親が子どもに「特別優秀な子でなくても、病気をせずに無事育ってくれる方が孝行息子だわ」というようなものです。
 そこにしゃかりきになって、「そんなものは孝行息子の条件ではない。病気になっても親に孝行した人はこんなにいる!」と頑張ってみても仕方ありません。

 私はこれ、ヌレイエフの病気引退で検索していて見つけたんですが、競走馬の名前を挙げた中でヌレイエフまで網羅しているように競馬の知識は多いようです。
 それでいてどうしてこんな当たり前のことを理解できないのか?となると、同じ競馬ファンとしては複雑な気分になります。
 競馬ファンがこんな人ばかりだと思われないといいんですけど…。


2025年3月24日月曜日

斑点のあるブチコの毛色、白毛とされているが本当は斑毛(ぶちげ)

■2014/10/26 斑点のあるブチコの毛色、白毛とされているが本当は斑毛(ぶちげ)


■2014/10/26 斑点のあるブチコの毛色、白毛とされているが本当は斑毛(ぶちげ)

 新馬戦で「ブチコ」という名前の馬を発見。最初てっきり「プチコ(Puchiko)」だと思ったんですが、よく見ると「ぶちこ(Buchiko)」。
 ふーん、ぶちがあるのかな?と思って、実際に新馬戦を見ると本当見事なぶちがあります。というか、ベースは真っ白です。
 調べてみると、白毛で有名なシラユキヒメの子でした。こんなんになるんだ。ちょっとかわいいです。

 検索すると、いくつか記載がありました。登録上は白毛ですが、斑毛(ぶちげ)と呼ぶみたいですね。
 知りませんでしたが、お姉さんのマーブルケーキも色違いの斑毛。マーブルケーキというよりは、チョコチップバニラな気がしますが…。
マーブルケーキ

チョコチップバニラ

 本当は斑毛というのは、シラユキヒメ - Wikipediaで知りました。2011年に生まれたマーブルケーキは、登録上は白毛だが、栗毛の斑点を有するブチ模様だとのこと。
  同じく2012年に生まれたブチコも、登録上は白毛だが、鹿毛の斑点を有するブチ模様。

 かわいいなぁ。ちょっと応援したいです。



2025年3月23日日曜日

宮本博厩舎規制薬物投与で、ラフィアンが全頭転厩

■2018/03/27 宮本博厩舎規制薬物投与で、ラフィアンが全頭転厩
■2012/12/26 間違えて違う馬を輸送して出走できず、平山真希調教師は処分 まさか替え玉作戦?
■2017/07/15 オーストラリアではカンガルーと併せ馬…大西貴久調教助手語る

■2018/03/27 宮本博厩舎規制薬物投与で、ラフィアンが全頭転厩
 
 「マイネル」の冠名で有名な『ラフィアンターフマンクラブ』が公式ホームページを通じて、所有馬であるマイネルリャードフ、マイネルプリサイス、ヴェッセル、フロムマイハート、マイネルプレッジが、いずれも宮本博厩舎から転厩することを2月28日付けで発表。公式ホームページ上では「意見の相違」と記載されていました。
 今いる馬はフロムマイハートが良いくらいですけど、マイネルと宮本の馬は過去には結構走っている馬が多かったです。理由が気になっていました。
 とりあえず、ウインレーシングクラブの馬は残っており、ビッグレッドグループとの関係悪化ではなさそうでした。

 で、本当の理由ではないかと言われていたのが、なんと「規制薬物投与」です。

「どうやら、転厩が発表された中でヴェッセルという馬が先月17日の未勝利戦に出走しようとした際、JRAの判断によって出走取消となったことが起因しているようです。JRAの発表によると、疝痛の治療のために規制薬物にあたるフルニキシンを投与したことが判明したそうです。
  発覚当初、宮本調教師もラフィアンの公式ホームページを通じて『あってはならないミスをしてしまって、お詫び申し上げます』と謝意を示していたのですが、どうやらそれだけでは収まらなかったようですね......」(競馬記者)

 フルニキシンはJRAが使用を認めていない「禁止薬物」ではないものの、馬の福祉および事故防止の観点から、影響下にある馬の出走が禁止されている「規制薬物」の一種であり、出走できなくなるそうです。

 なお、今回の一見とは異なるものの、やはり結構成績が良い佐々木晶三と揉めたことがあるそうな。これはラフィアンが良くない感じです。

「これまで数多くの有力馬を送り出していることで有名なマイネル軍団ですが、同時に"口うるさい馬主"としても、かなり有名だとか......。
 これまでも複数の調教師との間で大小様々な悶着がウワサされていますが、有名なところでは2011年にあった佐々木晶三調教師との確執ですね。使うレースや騎手だけでなく、専門外のハズの調教方法まで、あまりにも口出ししてくるので佐々木調教師の方がキレたとか......。結局、今回の宮本厩舎と同じように、全馬引き揚げ騒動になりました」(同)
(JRA宮本博厩舎から「マイネル軍団」が全馬撤収......「規制薬物」を巡るゴタゴタ原因も過去に「ブチギレ調教師」との決別騒動も | ギャンブルジャーナル | ビジネスジャーナル()より)

 なお、 「専門外のハズの」とあったものの、ビッグレッドグループとしては、コスモバルクを外厩制度で活躍させた実績があります。海外では一般的であり、調教師だけが調教するという日本の方がおかしいんです。日本でも似た感じでやっているところは存在します。
 ただ、調教師としては、うるさく口出しされるのが頭に来るというのもわかります。特に実績ある調教師の場合はそうでしょう。なので、あまり良くないですね。

■2012/12/26 間違えて違う馬を輸送して出走できず、平山真希調教師は処分 まさか替え玉作戦?

 馬主さんはとんだ迷惑。

-----引用 ここから-----
【浦和】出走予定馬と別馬を誤って輸送…競走除外に スポニチ[ 2012年12月11日 06:00 ]

 10日の浦和9Rに出走予定だったモエレアツヒメは、誤って別の馬が競馬場に輸送されたため規定の時間に到着できず、競走除外となった。管理する平山真希師(32)は戒告と10日から実効10日間の賞典停止となった。
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/12/11/kiji/K20121211004749550.html
-----引用 ここまで-----

 替え玉作戦でわざとってことないでしょうけど、そのまま走ったらおもしろかったのに。

 種牡馬見に行くと思いますが、私は普段から気にして見ていないので馬の毛色すら覚えていません。たぶん種牡馬の看板あって違う馬が出ていても、気づかずにありがたがって見ています。
 逆に皆さん、よく覚えているなぁと。

 ところで、処分貰った平山真希調教師は女性のようです。

-----引用 ここから-----
平山 真希(ひらやま まき、1980年7月9日 -)は、地方競馬の浦和競馬場の元騎手(蓬田稔厩舎所属)、現調教師である。地方競馬教養センター長期騎手課程第71期生。

(中略)調教師としての初出走・初勝利は、2011年8月8日浦和競馬第1競走(ジュピタービギン 1着)。なお、女性調教師の管理馬初出走・初勝利は、史上初の快挙。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%B1%B1%E7%9C%9F%E5%B8%8C
-----引用 ここまで-----

 いろいろと話題を提供してくれます。

■2017/07/15 オーストラリアではカンガルーと併せ馬…大西貴久調教助手語る

 Enjoy Ruffian2011年8月で、大西貴久調教助手(古賀慎明厩舎)へのインタビューがありました。大西貴久さんは、ブログで詳しく競馬のあれこれを書いてくれているので、何度か読んだことがあります。

  「兵庫県芦屋市で生まれ育った」ということで小学生の時、、競馬好きの父に阪神競馬場によく連れてってもらったとのこと。ただし、公園で家族たちと遊んでということで、競馬そのものはそれほど記憶に残っていないそうです。

 競馬に興味を示したのは、高校1年(高専の1年?)に「ナリタブライアンが三冠馬に輝いた年」から。「この時から毎週競馬を見るようになった」そうです。
 そして、高専で5年生の時、毎日新聞の夕刊に、武藤拓也という日本人騎手が勝ったという内容の、オーストラリアの競馬学校の話が掲載されていたのを見ました。
  この記事が転機となり、乗馬クラブに通うようになります。

 そして、この後の 行動力がすごいです。
 まず、20才の5月にオーストラリアへ。学校に1年半、厩舎で1年修行。
  その後、一旦日本に帰ってきたものの、すぐにイギリスのニューマーケットへ移動。イギリスで三浦皇成騎手を受け入れていたことでも有名なプレスコット厩舎に約1年。
  さらにイギリスの競馬と対極にある競馬も見たいと思い、アメリカの東海岸へも行ったそうです。
  このような経歴を経て、やっと28才の時に日本のトレセンへ。

 海外の経験では、オーストラリアのエピソードがすごいですね。

「野生のカンガルーと併せ馬をしたこともありますよ(笑)。そうそう馬はパニックはなりません。かえって、人間の方が困惑して、馬がイラつくケースが多いと思います。だからこそ、色んなやり方
があるんだということを、自分の引き出しとして持っておきたいんですよ」


2025年3月22日土曜日

競走馬は「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」と言う調教師の思惑

■2016/1/8 競馬評論家が言う「馬は幼いころから特徴が変わらない」は本当なのか?
■2016/1/8 競走馬は「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」と言う調教師の思惑
■2016/1/8 これも商売…牧場の人が「馬は見ても判らない」と言うにも思惑がある


■2016/1/8 競馬評論家が言う「馬は幼いころから特徴が変わらない」は本当なのか?

 Enjoy Ruffian2009年9月号 Bell The Horseで、ラフィアンの岡田紘和代表は、「馬は幼いころから特徴が変わらない」と言う競馬評論家がいるという話をしていました。また、「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」と言う調教師がいるそうです。
 私も「競走馬は一度馬体が完成する」と聞いたことがあります。これが生まれてすぐのことだったかもしれません。

  ところが、「馬は見ても判らない」と言う生産者もいます。
 これでわかるように、"これらには多かれ少なかれ、それぞれの見栄や思惑があります"と、岡田紘和代表が指摘していました。ポジショントーク的なところがあるんですね。

 明らかに嘘くさいのは、一部の競馬評論家の言う「馬は幼いころから特徴が変わらない」というもの。
 当然ながら、変わる特徴もあれば、そうでない特徴もあります。また、生育環境が悪ければ、これまた当然ながら立派には育ちません。普通の話です。


■2016/1/8 競走馬は「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」と言う調教師の思惑

 おもしろいのは、残りの二つについての指摘。はっきりと発言者の「思惑」が見られるものです。
 まず、"「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」と言う調教師"の話。

-----引用 ここから-----
「生まれてすぐの馬体を見る方が判りやすい」という可能性は完全に否定はすることはできませんが、成馬に近づく程判断がし易いのは明白です。調教師には早いうちに良血馬を確保したいとの思惑もあるので、馬主に勧めるには上手い言い方です。
-----引用 ここまで-----

 調教師さんが馬主さんに良さげな馬を早く買ってほしいがための、セールストーク的なもののようです。実際、調教師さんが勧めた馬が百発百中で走るかというとそうではありませんから、真実ではないと考えていないでしょう。


■2016/1/8 これも商売…牧場の人が「馬は見ても判らない」と言うにも思惑がある

 成長した方が見やすいのでしたら、生産者は活躍する馬がわかっていそうなものです。しかし、その生産者も「馬は見ても判らない」と言います。
 これはわかりやすいですね。走らない馬がわかっては、売れなくなりますもの…。生産者側にも誇張が入っているのです。

-----引用 ここから-----
 それは生産馬を売却して成り立っている牧場主は、「馬は判らない」ほうが都合が良いからです。JRAで新馬・未勝利戦を突破できるのは年間約1400頭。日本での年間生産頭数は7000頭から8000頭ですから、生まれた馬の5~6頭に1頭しか勝てないということです。つまり走らない馬の方が多いので、仮に売り手が「馬を見れば能力が判る」としたら、ほとんどの場合走らないと知っていて売ったということになります。でも、生産者ははっきり判らずとも、同じ世代の生産馬や兄姉と比べてどうかぐらいは感じているはずです。
-----引用 ここまで-----

 ただし、"馬体観察で能力を判断することは可能ですが、非常に難しい"ということで、簡単ではないことは確かです。「馬は見ても判らない」は大げさではあるものの、実際、かなりわからないのは本当でしょう。
 1歳馬セールのようなかなり成長した後のトレードの高額馬でも走らない、デビュー直前コメントが外れる、ということもよくあります。

 この話をしていた岡田紘和さんのラフィアンは、勝ち上がり率が上記のものよりは明らかに高く、かなりよく見極めている方。特にここは安い馬が主体ですから立派です。
 とはいえ、勝ち上がらない馬が多いのも事実。こんな風に馬体の見極めは非常に難しいわけですが、難しいからこそ他と差をつけることができます。チャンスがあると考えられるかもしれません。



2025年3月21日金曜日

藤田菜七子のエージェント契約に「まだ早すぎる!」は素人 新人も異例ではなく遅かったくらい

■2016/4/3 藤田菜七子のエージェント契約に「まだ早すぎる!」は素人 新人も異例ではなく遅かったくらい
■2016/4/9 藤田菜七子騎手が7番のナナパンチ騎乗 おまけに同枠の隣にナナエというできすぎな舞台
■2016/4/3 藤田菜七子騎手のゼッケン盗んだ51歳男性、母に付き添われて警察署に出頭
■2017/11/27 ナナコフィーバー沈静化でも活躍 藤田菜七子騎手、女性最多勝利記録更新
■2019/02/11 前人未到の50勝、さらに女性騎手初のG1騎乗の藤田菜七子騎手




■2016/4/3 藤田菜七子のエージェント契約に「まだ早すぎる!」は素人 新人も異例ではなく遅かったくらい

あんまり興味なかった藤田菜七子騎手ですが、よくわからんバッシング見ると逆に興味出てきますね。

-----引用 ここから-----
藤田菜七子騎手がエージェント契約。「根拠なき過熱報道」の裏に現実との大きなギャップ | ギャンブルジャーナル | ビジネスジャーナル 2016.04.02

今月から騎乗仲介者、いわゆる「エージェント」を付けて騎乗馬の確保を目指すことが決定していたが、この度正式に契約を結んだようだ。

 藤田菜七子騎手を仲介するエージェントは、主に関東所属の騎手と契約している川島康孝氏(元ダービーニュース)。現在は藤田菜七子騎手の他に、所属厩舎の先輩である丸山元気騎手、5年目の原田和真騎手、そして関東のトップ騎手として活躍する柴田大知騎手の仲介を務めている。
http://biz-journal.jp/gj/2016/04/post_162.html
-----引用 ここまで-----

 エージェントがついた方が騎乗で有利ですが、これで騎乗馬がガンガン集まるということもないでしょう。日本の競馬はコネが必要なので、身内に関係者がいない藤田菜七子騎手は特に苦戦すると思われます。
 また、柴田大知騎手と言えばマイネル軍団などのラフィアンですが、他の騎手はそれほど乗っていないし関係ないと記事では否定されていました。
 丸山騎手はちょくちょく乗っているものの、原田和真騎手は確かに騎乗しているイメージないです。

 さて、「まだ早すぎる!」の話。これは素人考えなようです。

-----引用 ここから-----
 そういえば先日「藤田菜七子騎手にエージェントがつく」という報道があった際、一部のマスコミや競馬ファンから非難の声があったが、実際のところはどうなのだろうか。前出の記者に聞いてみた。

「現在は大半の騎手にエージェントがついていますし、新人がデビュー直後から騎乗仲介者をつけることも『常識』になりつつあります。実際に、すでにJRA初勝利を挙げている木幡巧也騎手を始め、菜七子騎手と同期の新人たちは、とっくにエージェントを確保しています。むしろ、菜七子騎手が遅かったくらいですよ」(同)
-----引用 ここまで-----

 なお、芸能プロダクション(ホリプロ)所属が先に「まだ早すぎる!」と批判がありました。こちらの方がまだわかる批判ですが、やはり変な話でしょう。需要があって負担が大きく支障きたすのなら、むしろマネジメントを専任した方が良いです。
 日本は労働生産性の低い国として知られていますが、こういう効率性より変なルールが優先されるってのもあるかもしれませんね。

■2016/4/9 藤田菜七子騎手が7番のナナパンチ騎乗 おまけに同枠の隣にナナエというできすぎな舞台
 タイトルがすべてで特に付け足すこともないのですが、笑いました。

4枠    7番    ナナパンチ    牝3    藤田菜
4枠    8番    ナナエ    牝3    内田博

 書くこと無いので、掲示板の様子でも。

-----引用 ここから-----
 [48] カレーパン屋さん

ナナパンチ(菜七パンチ)!相手は7枠の馬だったりして^_^;
それか7枠の馬にパンチを喰らう!?

 [46] leadingoutさん
これで初勝利だったらさすがに出来過ぎやろ。

 [43] やんちゃ坊主さん
出来すぎ
7番にナナパンチに菜七子
おまけにとなりはナナエ

 [41] シゲさん
なるほど、7番に菜七子ちゃんがナナパンチに乗る。

縁起もんだなぁ~買っとくか。

[37] ゆずさん
7番

ナナコに

ナナパンチに

母ブラックジョーク

隣のゲートにナナエ


2着1回あるし

これが初勝利になるかな(^-^)
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2013103322
-----引用 ここまで-----

 そういえば、7が三つ揃うからスリーセブン(ラッキーセブン)ですね。

 あと、こういうコメントも。

-----引用 ここから-----
 [38] トロットサンデーさん

7着だろ
-----引用 ここまで-----

 ただ、これはこれでうまいオチです。

2017/01/15追記:ナナパンチの戦績を確認してみると、この日は4番人気12着。その後は地方を挟んで中央で再び敗退。たぶんこの後から地方へ転厩になった感じです。
 あと、デビューは2015年9月でしたから、別に名前の由来に藤田菜七子さんは関係ないと思われます。競馬の世界では未だにありますから、験担ぎ的に残り数少ないチャンスでといった感じだったのかもしれません。結局、藤田菜七子さんの騎乗もこの1回のみで終わりました。




■2016/4/3 藤田菜七子騎手のゼッケン盗んだ51歳男性、母に付き添われて警察署に出頭
 51歳男性って! しかも、母親に付き添われてだそうです。これは痛いですね。

 以下、名前は伏せておきます。あと、一応、窃盗はまだ証明されておらず、疑いの段階です。

-----引用 ここから-----
藤田菜七子騎手の盗まれたゼッケン所持 出頭の男 逮捕 | NHKニュース 3月29日 2時38分

逮捕されたのは、横浜市戸塚区の職業不詳、(中略)容疑者(51)です。
警察の調べによりますと、(中略)容疑者は今月24日、さいたま市の浦和競馬場で、騎手など関係者以外は立ち入りが禁止されている敷地に侵入したとして建造物侵入の疑いが持たれています。
この日は、JRA=日本中央競馬会で16年ぶりに誕生した女性騎手、藤田菜七子騎手が出場し初勝利を挙げましたが、藤田騎手がこの日着けていたゼッケンがレース後になくなったことから警察が窃盗事件として捜査していました。
前仲容疑者は、藤田騎手の盗まれたゼッケンを持っているとして、母親に付き添われて28日、警察署に出頭し、建造物侵入の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対して、前仲容疑者は「藤田騎手のサインが欲しくて、関係者を装って敷地の中に入った」などと供述しているということで、窃盗の疑いでも捜査することにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160329/k10010459941000.html
-----引用 ここまで-----

 ただ、かなり警備もゆるいなぁとちょっと驚きです。たぶん関係者の出入りが多いから特に警戒していないんでしょうね。
 これ、もし悪意がある人だったら…と考えると問題がありますし、今後議論になるかもしれません。

 ■2017/11/27 ナナコフィーバー沈静化でも活躍 藤田菜七子騎手、女性最多勝利記録更新

 すっかり忘れていた藤田菜七子騎手ですが、女性騎手の最多勝利のタイ記録を作ったとのこと。活躍しているんですね。
 というか、今までの女性騎手ってそんなに勝利少なかったのか!と驚き。海外では、「女性としては」 という意味ではなく、マジでトップクラスの女性騎手が出ているので、日本が特殊なのかもしれません。

 具体的な話ですが、デビュー1年目は年間6勝。2年目は年間2桁勝利だったのですが、そもそも女性騎手の過去最高成績は牧原由貴子(現・増沢)元騎手が'97年に記録した11勝だったので、ほぼ記録に近い数字が目標。
 そして、10月7日に「20年ぶりの快挙となる11勝」を実現しました。

 なお、 9月30日には、JRAでは約38年ぶりという珍しいこともやっています。第6レースで騎乗した白毛のカスタディーヴァの斤量はわずか47kgだったという話です。
 軽い斤量に対応できるのは、男性と比べて小さいことの多い女性には有利な点かもしれませんね。
(女性騎手最多の11勝に到達!藤田菜七子の「あっという間」。 - 競馬 - Number Web - ナンバー 2017/10/17 08:00より)

 で、この分だと新記録作っているだろうと見ると、2017/11/27時点で13勝していました。記録更新中です。
 ナナコフィーバーは去った感じがありますが、それでも過去の騎手と違って、馬主などから応援されているというのは あるかもしれません。
 ただ、個人的には積極的に乗ってくれることが多いので、好きなタイプの騎手でもあります。それが女性としては好成績という点に繋がっているんじゃないでしょうか。


■2019/02/11 前人未到の50勝、さらに女性騎手初のG1騎乗の藤田菜七子騎手

 藤田菜七子騎手はその後も悪くないですね。2019/2/9で、 藤田菜七子騎手、3週連続VでJRA通算50勝!(デイリースポーツ)というニュースがありました。
 別記事によると、これまでの記録は、牧原(現姓・増沢)由貴子の持つ女性騎手JRA最多勝記録の34勝でしたので、大きく更新しています。今までの女性騎手と大きく違うみたいですね。

 ところで、最初の記事で気になったのは、「コパノキッキングでJRA女性騎手として初めてG1に挑むフェブラリーS(17日・東京)に弾みをつけた」という話があったこと。ひょっとして、G1勝利どころか、そもそもG1に日本の女性騎手が乗ったことがないってことですかね?
 で、検索してみるとそういう理解で良いみたいです。しかも、有力馬ですよ。

"藤田菜七子(21)のG1初騎乗が決定した。実現すればJRA所属の女性騎手としては初。騎乗予定のコパノキッキング(セン4=村山)は人気の一角で、大きな注目を集めることになりそうだ"(菜七子 JRA女性騎手初のG1騎乗が決定 フェブラリーSにコパノキッキングで参戦― スポニチ Sponichi Annex ギャンブルより)


2025年3月19日水曜日

オシェア騎手、下手なヨーロッパ騎手と違ってスタートうまい?

■2018/09/02 フランシス・ベリー騎手が日本に来日した経緯
■2024/05/04 オシェア騎手、下手なヨーロッパ騎手と違ってスタートうまい?


■2024/05/04 オシェア騎手、下手なヨーロッパ騎手と違ってスタートうまい?

 日本初来日のタイグ・オシェア騎手。あまり集中的に追っかけていませんが、何鞍か見た感じ、スタートがうまくありませんね。外国人騎手はだいたいこのパターン。ただ、最近の若い外国人騎手は驚くほど早く日本の独特の競馬に対応してくるというのもパターン。オシェア騎手は42歳なんですけど、どうなるでしょうか?

<タイグ・オシェア騎手ですが、日本に来ること自体が初めてだったこともあり、日本で体験する1つ1つの出来事がとても刺激的に感じられているそうです。42歳とジョッキーとしてはベテランですが、競馬を離れるとまるで少年のように楽しそうに日本を散策しています(笑い)。>
https://www.nikkansports.com/keiba/column/ando/news/202404300000694.html#goog_rewarded

 上記の話は、<オシェア騎手は短期免許最初の週に2勝! 彼の独特な騎乗スタイルに注目してみてください  : 日刊スポーツ>(安藤裕のハッピー(馬)ダイアリー、海外競馬のレースコーディネーター)というコラムから。スタートがうまくないのはヨーロッパ騎手らしいと思ったのですけど、彼のスタイルはヨーロッパ風ともまた違うスタイルだといいます。これがまさにスタートの話でした。

<彼の騎乗スタイルは、これまでに来日した他のヨーロッパ騎手のものとは少し違い、ドバイでの競馬に合わせてアレンジされたタイグならではのスタイルだと感じています。特に、ゲートの出し方は他のヨーロッパ騎手達と異なりより速く馬を出す方法を知っている感じがするので、今後日本馬に数多く乗る事でより一層その速さに磨きがかかると思います。皆さまも彼の独特な騎乗スタイルにぜひ注目してみて下さい。>

 上記はスタートの話かと思ったんですけど、そうじゃなくてテンの早さですかね? スタートが悪い一方で、押し上げは早い印象は受けました。
 先行馬でスタートを出負け、もしくは、出遅れしたところから、慌てて位置を取りに行くという感じのイメージで見ていたいのですけど、慌てたんじゃなくてデフォルトでそういうスタイルなんですかね?


■2018/09/02 フランシス・ベリー騎手が日本に来日した経緯

 Enjoy Ruffian2011年4月号 シャムロックの草原から「日本の騎乗と愛国の騎乗 」(児玉 敬)によると、フランシス(フラン)・ベリー騎手がアイルランドの児玉 敬調教師に、日本で乗りたいといった話をしたのは、2010年9月末のことだったといいます。
  ただ、児玉 敬調教師は意外なことに、このチャレンジに消極的でした。大きな理由は日本と欧州の「競馬の違い」です。

「欧州で実績のあるトップジョッキーが日本で苦戦を強いられて悔しい思いをしている姿を今まで沢山見てきた。キーラン(ファロン)だってジョニー(ムルタ)だって日本では本当に結果が出せずに苦しんでた…。英愛の両チャンピオンジョッキーが思うような成績を残せずに日本での評価を落としていくのを見てるのはアイルランドで競馬をしている僕にとってもすごく悲しい出来事だった…。特にフランはもう10年以上も親しくしている友達だし今はうちの厩舎の主戦ジョッキーでもあるし、アイルランドでリーディング争いをしているそんなフランがもし日本で評価を下げるような競馬になったとしたらやっぱりすごく辛いし…そんな無理をしなくても今のまま順調に欧州での評価を上げていったほうがずっといいんじゃないの?」

 ただ、 ベリー騎手は結局その後来日しています。そのきっかけとなったのは、アイルランドの児玉 敬調教師の元でベリー騎手が乗ったポップロックだったようです。「ポップロックが3年間も勝てなかった日本の競馬がどんな競馬なのか肌で感じてみたい」などといった理由を挙げていました。
 日本での騎乗や生活は、結局、 ベリー騎手は「楽しかった」と大満足。「。日本のG1クラスの馬は間違いなく欧州でもG1クラスだし、日本のG2・G3クラスの馬にも欧州のG1を狙えそうな馬を沢山見た」とも言っています。

 一方で、日本の競馬ではクリーンに乗るように…とアドバイスされたことについては、「おかげで重賞を逃した」とジョーク。
 ヨーロッパでは、日本より降着の基準が緩いため、日本では欧州のような乗り方はできません。ここらへんが前述の日本と欧州の「競馬の違い」の一つになっています。



2025年3月18日火曜日

ティーガーデン VS マニカルニカのサンデーサイレンス奇跡の血量

■2017/06/23 ロジユニヴァースなどのソニンク一族 Attractionも近親
■2021/06/04 ティーガーデン VS マニカルニカのサンデーサイレンス奇跡の血量
■2013/1/27 内ラチに突進して競走中止!個性派のルミナスウイング

■2017/06/23 ロジユニヴァースなどのソニンク一族 Attractionも近親

  ソニンク一族の出世頭は何と言ってもロジユニヴァース。ダービーを勝っています。その他、ランフォルセ、ノーザンリバーも重賞を勝っていました。
 私が好きなのは、ルミナスウイング、ルミナスパレードや重賞を2勝したジューヌエコールを送り出したルミナスポイント。重賞馬が多い一族では目立たないものの、自身も5勝を挙げており信頼性が高い母でした。

 もともと私がこの血統を好きになったのは、重賞に出走していたモンローブロンド (牝  父アドマイヤベガ 4勝 KBSファンタジーS(G3) 2着)の馬体を見て、一目惚れしたためです。彼女は青毛であり、青毛が好きだというのもあるのですが、馬体そのものが好きだった気がします。 (細かいことは忘れました)
 それで近親をPOG指名していて、ルミナスウイングが活躍してさらに気に入ったという理由でした。が、最近になって、 海外のG1牝馬であるAttractionも比較的近い血統であると知りました。Attractionは、海外の馬では一二を争うほど大好きな馬。この血統好きすぎですわ。


■2021/06/04 ティーガーデン VS マニカルニカのサンデーサイレンス奇跡の血量

 ティーガーデンはソニンク、ルミナスポイント、ルミナスパレードと続く血統。好きな一族で毎年POGで指名しています。父もPOGで指名したドゥラメンテで、思い入れは完璧ですね。兄に NHKマイルC(G1) 2着の ソングライン、おばにデイリー杯2歳S(G2)、函館スプリントS(G3) のジューヌエコールがいます。ジューヌエコールもPOG指名したような、していないような?うろ覚えです。
 ライバルになりそうなのは、私の予想を覆して成功しているエピファネイア産駒のマニカルニカ。ごく近い近親に重賞級の馬はいませんが、サンデーサイレンスの4X3のクロス、いわゆる奇跡の血量を持っており、前評判も高いようです。


■2013/1/27 内ラチに突進して競走中止!個性派のルミナスウイング

-----引用 ここから-----
追い比べを制したルミナスウイングが2勝目/冬桜賞
[中央競馬] 2012年12月24日(月)14時35分

 24日、中山競馬場で行われた、冬桜賞(2歳・500万・ダ1200m)は、スタートを決めて道中は4~5番手からの追走となった津村明秀騎手騎乗の2番人気ルミナスウイング(牡2、栗東・安田隆行厩舎)が、4コーナーを楽な手応えで回って最後の直線へ。残り200mを切って、好位追走から早めに抜け出しを図った圧倒的1番人気ミヤジエルビス(牡2、栗東・川村禎彦厩舎)とのマッチレースとなったが、最後はクビ差交して優勝した。勝ちタイムは1分11秒5(稍重)。

(略)勝ったルミナスウイングは、父クロフネ、母ルミナスポイント、その父アグネスタキオンという血統。叔父ランフォルセ(牡6、美浦・萩原清厩舎)は、2011年エルムSなどダート重賞2勝を挙げている。

 11月11日の未勝利戦(京都・ダ1400m)で初勝利を挙げたあと、前走はポインセチア賞(500万下)に出走して10着(2番人気)に敗退。初めての中山コースとなった今回は、変わり身を示しての通算2勝目となった。

【勝ち馬プロフィール】
◆ルミナスウイング(牡2)
騎手:津村明秀
厩舎:栗東・安田隆行
父:クロフネ
母:ルミナスポイント
母父:アグネスタキオン
馬主:キャロットファーム
生産者:ノーザンファーム
通算成績:4戦2勝
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=71242
-----引用 ここまで-----


 POG馬だったのですが、新馬戦でいきなり内ラチに突進して競走中止となった癖のある馬。
 直線は内に馬を置いて馬体を合わせる形になって、意外に伸びなくてヒヤヒヤしたんですけど、最後は何とか…と言うより測ったようにと言うべきなのかな、一応クビ差つけて勝利。
 下手に抜け出すとまた何し出すかわからないので、今はこれしかないのかもしれません。

 「変わり身を示しての通算2勝目」って書いているけど、確か前走は折り合わなかったんだと。
 なかなか力を出し切るのが難しそうな馬。難しいですね。またあっさり大敗しちゃいそう…。


2025年3月17日月曜日

セクレタリアトとハイセイコーは、誕生年月が同じ日米のスターホース

■2015/10/22 セクレタリアトとハイセイコーは、誕生年月が同じ日米のスターホース
■2024/04/30 初代国民的アイドルホース・ハイセイコーのデビューは地方だった!


■2015/10/22 セクレタリアトとハイセイコーは、誕生年月が同じ日米のスターホース

 サラブレッドインフォーメーションシステムによると、"米国のブラッドホース誌が1999年に刊行した「20世紀のアメリカ名馬百選」でセクレタリアトは2位に選ばれた"そうです。
 「1位はマンノウォーで3 位にサイテーション。時代と人によって、この順位は入れ替わるが、この3頭が20世紀のトップ3であることに間違いはない」としていましたが、サイテーションは全然聞いたことなかったです。

 "セクレタリアトの別名は「神の造りし馬」"。これは"身体的にほぼ完璧で欠点がなく、筋肉をフルに使い、離陸する飛行機のように滑らかに走った"ためのようです。
 しかし、セクレタリアトは、実際には完璧ではなく、むしろ「奇形」であったことが死後に判明しました。

<死亡後の解剖でセクレタリアトの心臓の大きさが並の馬の倍以上もあったことが明らかになった。一般的な馬なら奇形だが、これがセクレタリアトの大きな武器だった>
(Our Pleasure 2014年1月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く! セクレタリアト T.I.Sより)

 また、私が気に入ったのは、おちゃめなエピソードの方です。"目立ちたがり屋で取材陣がレンズを向けると、俺が主役だと言わんばかりに胸を張る"とあった他、以下のような話がありました。

<いたずら好きで(黒人厩務員の)エディー・スウィートと馬具を引っ張り合い、ブラシを銜えて隠れてエディーに叱られるとしょげ返り、負けた時は馬房に籠もって何かを考えていたと言う。そして、次のレースでは必ず新記録を作った>

 記事では、他に以下のような話もありました。うちでタイトルにした話です。

<ハイセイコーとセクレタリアト。70 年代の日米を代表する国民的なアイドルホースはほぼ同時期(前者は1970 年3月6日、後者は3月30日)に生まれている>

 当時の日本の馬はみな父系が続いていないんですよね。ハイセイコーもカツラノハイセイコ(東京優駿、天皇賞(春)優勝)といった活躍馬を出すものの、現在には繋がっていません。
 では、セクレタリアトはどうだったか?と言うと、こちらもまたほとんど途絶えてしまいました。競馬ではありがちなことではありますが、残念ですね。


■2024/04/30 初代国民的アイドルホース・ハイセイコーのデビューは地方だった!

 ハイセイコーの方も紹介を…と思ってWikipediaを読み始めたところ、以前、別のところで紹介したな!と思い出したので、そちらをそのまま転載しておきます。

 1970年代の日本で社会現象と呼ばれるほどの人気を集めた国民的アイドルホースで、第一次競馬ブームの立役者となったハイセイコーのWikipediaを読んでいました。

<1972年(昭和47年)7月、大井競馬場でデビュー。同年11月にかけて重賞の青雲賞優勝を含む6連勝を達成。翌1973年(昭和48年)1月に中央競馬へ移籍し、「地方競馬の怪物」として大きな話題を集めた[1]。
 移籍後も連勝を続け、4月に中央競馬クラシック三冠第1戦の皐月賞を勝つとその人気は競馬の枠を超え[2][3]、競馬雑誌やスポーツ新聞以外のメディアでも盛んに取り扱われるようになり[4]、競馬に興味のない人々にまで人気が浸透していった[5]。
 5月27日に東京優駿(日本ダービー)で敗れたことで不敗神話は崩壊したが人気は衰えることはなく[6][7][8]、むしろ高まり[9][10][11][12]、第一次競馬ブームと呼ばれる競馬ブームの立役者となった[13]。
 このブームは、後年1990年前後に起こった武豊とオグリキャップの活躍を中心にした第二次ブームと並んで、日本競馬史における2大競馬ブームのうちの一つとされている[14]。ハイセイコーが巻き起こしたブームは日本の競馬がギャンブルからレジャーに転じ[15][16]、健全な娯楽として認知されるきっかけのひとつになったと評価されている[17]。1984年、「競馬の大衆人気化への大きな貢献」が評価され、顕彰馬に選出された[18][19]。
 競走馬引退後に種牡馬となった後も人気は衰えず[12][20][21]、種牡馬として繋養された明和牧場には観光バスの行列ができるほど多くのファンが同牧場を訪れるようになり[22]、それまで馬産地を訪れることが少なかった競馬ファンと馬産地を結び付けた>

 ハイセイコーは人気すぎて途中から過剰人気に。とはいえ、競走成績が良くなかったということではありません。皐月賞の他、宝塚記念、高松宮杯に勝利。中山記念、NHK杯(当時はややグレード落ち) 、スプリングS 、弥生賞も勝っています。
 で、ここに追記したことでわかるように、ハイセイコーにはリーダー馬・ボス馬的なエピソードもあったのです。おもしろいですね。

<1970年(昭和45年)、北海道日高支庁新冠町の武田牧場に生まれる。馬体が大きく脚や蹄が逞しかったことから、牧場関係者は赤飯を炊いて誕生を祝った[25]。武田牧場場長の武田隆雄によると、生まれた時から馬体が大きく一際目立った馬で、他の馬と集団で走る際は常に先頭を切った[26]>

 なお、地方でデビューしたハイセイコーですが、上記だけ読んでも期待されてなかったわけではなく、むしろ期待された馬だったことがわかります。以下のように他にも期待されたエピソードがある他、地方デビューは母馬絡みの特殊事情だった感じです。

<武田は当歳時から中央競馬にいっても十分通用するレベルの馬だと感じ[28]、夏になると、「ダービーに勝つとはいいません。でもダービーに出られるぐらいの素質があると思います」と周囲に喧伝するようになった[29][30]。また1957年の天皇賞(春)を優勝したキタノオー以来の「武田牧場の傑作」として期待を集めて新冠町の評判を呼び[31]、2歳時には「新冠の一番馬」という評判を得るようになった[28]。
 ハイセイコーは中央競馬の調教師からも中央でのデビューの誘いを受けたが[31]、母ハイユウの馬主であった青野保が代表を務める(株)王優に所有され[3][31]、ハイユウを管理していた大井競馬場の調教師の伊藤正美によって管理されることになった[30]。1971年(昭和46年)9月に伊藤厩舎に入厩し、馴致が行われた後、調教が開始された。騎手として調教と馴致に携わった高橋三郎によると、ハイセイコーはこの時点ですでに、他の幼い馬とは「大人と子供」ほどに異なる馬体の大きさと風格を備えていた[32]。また、この時期にはすでにマスコミが盛んにハイセイコーについて取材をし、中央競馬の調教師から移籍が持ちかけられるようになっていたといわれている[32]>
<1973年1月12日、ハイセイコーはホースマンクラブに5000万円([注 5]この金額は、当時の東京優駿の優勝賞金(3600万円)を上回っていた)で売却された[42]。武田牧場場長の武田隆雄は、(株)王優がはじめからハイセイコーを中央競馬へ移籍させる意向であったようだと述べており[26]、江面弘也によると武田牧場側は売却に際し、大井でデビューさせた後中央競馬へ移籍させるという条件を付けていた[3][40]。作家の赤木駿介によると、ホースマンクラブが新たな馬主となったのは、同クラブの代表者である玉島忠雄が大井競馬を訪れた際、条件次第ではハイセイコーを購買できるという噂を聞きつけたのがきっかけであった[43]。大川慶次郎によると、当時の日本競馬界では「中央は中央、地方は地方」という風潮が強く、地方から中央への移籍は4歳の秋以降に行われるのが一般的で、4歳になったばかりの時点で行われるのは珍しいことであった[44]>



2025年3月16日日曜日

小牧太騎乗のガンバルフトシが太めなのになお太く… ヤルキゲンキフトシという馬も

■2024/04/24 小牧太騎乗のガンバルフトシが太めなのになお太く… ヤルキゲンキフトシという馬も
■2023/06/16 珍名馬チョメチョメ、オキャン VS ファビュラスロード、ノヴァエクスプレス


■2024/04/24 小牧太騎乗のガンバルフトシが太めなのになお太く… ヤルキゲンキフトシという馬も

 騎手と同じ名前の馬に騎乗というのは過去にもあったパターンで、最初から騎手を想定してつけた名前かもしれないガンバルフトシくん。掲示板を見ると、体重的にも「フトシ」ということでもうひとネタ加えてきたようです。お笑いとして優秀ですね。

 体重の「フトシ」の前に、とりあえず、まず、netkeiba掲示板の初期のコメントから。

[5] あおさん YpmAlpA
鞍上は!やはり小牧太騎手かな
2023/1/15 17:51

[7] カンピロバクターさん JVZQJYg
太論でこの馬を初めて知りました!これからの活躍が楽しみ!
2023/4/19 9:38
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2021100996

 上記コメントの「太論」というのは、小牧太騎手のコラムの名前ですね。本人も語っていたようです。読んでみましょう。
 上記コメントの時期は、<【ユーザー質問】小牧騎手ファンは要チェック!注目の2歳「ガンバルフトシ」の近況は? - 小牧太 | 競馬コラム - netkeiba>(2023年04月18日)というコラム。ただ、以下のようなもので、由来の説明などはありませんでした。

──では、最後の質問です。「ガンバルフトシのデビューが楽しみで仕方がありません。牧場に見に行ったりしているのでしょうか? いつ頃デビューとか、予定が決まっていたら教えてください!」。

小牧<まだ予定は決まってないし、牧場に行くのも(コロナで)控えるように言われていたから、行ってないね。早い2歳はもう入厩してるけど、笹田厩舎はまだ。評判が聞こえてきたら、ここでちゃんと教えるよ。>
https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=52837

 JRA公式を見ると、ガンバルフトシの馬名意味はそのまま「頑張る+人名より」というもの。ここで細かい説明がないのは当然で、仕方ありませんね。ちなみに馬主は伊藤 永二郎さんという方です。
 あと、同じ馬主さんでは、「ヤルキゲンキフトシ」というさらに熱い名前の馬もいることに気づきました。熱血ですね。ムンムンする名前です。

 さて、ガンバルフトシの掲示板の続き。いよいよデビューです。

 [13] Montjeuさん EzBwhWA
ちゃんとフトシ乗せてて草

 [19] T-おかださん J4mGeCM
サワーホマレに太乗せてた馬主かよ…笑

[23] 坂路しずくさん FHRDcQA
なんて素敵な巡り合わせなんだろう。
サンキューユウガに川田優雅が乗った以上の感動がある。

 しかし、名前の通り、新馬戦では太かったようです。

 [32] サンバのリズムを知ってるかいさん JyklBzY
なにもかもフトシ…

 [38] masa.さん FlcEMwY
フトシ毎週のように追い切り乗ってる
ちょっと太いけど少し買おう

[41] 俺だよさん c4IQdkA
デビュー楽しみにしてました。
でも、フトシ、腹回り太し。
飲み過ぎたかな。

 [138] リョウチェンさん OFYDFVM
太がフトシは調教でも絞り切れなくて太め残りだったってコラムに書いてたから次走絞れてたらまた応援馬券買います。

 太い、太いのコメントの懸念どおりに、12着の最下位負け。名前のせいか人気は8番人気でしたから、人気よりも負けました。
 この新馬戦が2023/10/22で、間を空けて2024/02/25が2戦目。ここで絞って次こそ頑張る!と思いきや、なんと+26kgと激太りで、激太しな状態で走り、また最下位というネタを披露してくれました。そっちを頑張っちゃったのかよ?という…。本当お笑いとして優秀ですね。

[147] マカロティさん QRRmaVY
+26...?

 [148] ゲスとさん JHl1gTQ
本当に頑張って太っとる

[149] hideさん mGhTCSA
いくらなんでも太イッテェ

 [152] ブライアンさん KBRJSTE
絞るどころか大幅に太って帰ってくるってどういう事…

 [153] takeさん QUGGhXM
名は体を表す

 [156] 壊れ太郎さん GGVJAEI
ちゃんと太くて笑う

 [163] たけしたさん iQByOAA
前走太めやって太が言うてんのにフトシさらに太ってくるとかコントやっとんのけ


■2023/06/16 珍名馬チョメチョメ、オキャン VS ファビュラスロード、ノヴァエクスプレス

 2023年デビュー組の第3週、珍名馬としては、2023/6/18東京芝1600mのチョメチョメがまず目に付きました。私の好みとは違うんですけど、珍名なので取り上げないわけにはいかないでしょう。
 父ビーチパトロール、母オトリコミチュウ。母オトリコミチュウも珍名馬であり、ここからの連想でしょうか。チョメチョメをしていてオトリコミチュウ…といった感じです。

 前日の2023/6/17では東京芝1400mのオキャン。オキャンとは、おてんばな娘などを言いますので、当然牝馬です。父カリフォルニアクローム、母ジャジャマーチャン。このうち母のジャジャマーチャンからの連想でしょうか。じゃじゃ馬というのも、おてんばと同じような意味で使われることがあります。

 他に目につく馬もいないので、彼らのライバルになりそうな馬の話も。チョメチョメのレースでの予想人気上位3頭では、普通に1番人気予想のファビュラスロードが一番良さげ。
 父ロードカナロア、母ファビュラスセンス。おじにシンガポール航空国際(G1)、日刊スポ賞中山金杯(G3)などを勝った シャドウゲイトがいる血統です。

 オキャンのレースでは、ノヴァエクスプレスが1番人気予想。父アジアエクスプレス、母グリューネヴォッヘ。こちらも、おじに フェブラリーS(G1)、チャンピオンズC(G1)などを勝った ゴールドドリームがいるという期待できそうな血統です。

 彼らとは別のレースですが、見ていて気になったのが、レディントンという馬。阪神マイルでのデビューです。予想オッズでは2番人気なのですけど、 ハンソデバンドなどのサッカーシリーズの系統の弟。兄の ロングスローイン はPOGでも指名しました。地味ですが堅実な兄弟多く好みのタイプ。ただ、今回の父がサトノアラジンというのだけが不安。サトノアラジンは健闘している感じはあるものの、パンチが足りず自信ないです。

2023/06/22追記:新馬戦では書いていたうちのノヴァエクスプレス、レディントンが勝利しましたね。このうちレディントンは予想オッズでは2番人気、実際には4番人気であったにも関わらずの勝利です。
 このレディントンは「 ハンソデバンドなどのサッカーシリーズの系統の弟」と書いたのですけど、あとからかなり好きだったハギノルチェーレ(特に活躍はしていない馬)などとも近い系統とわかり、力を入れていない方のPOGで指名することにしました。どうも昨年から自信ない指名馬が活躍し、自信ある馬が活躍しないという逆転現象が起きています。


2025年3月15日土曜日

競走馬は1勝するのも難しい…良血馬もコストパフォーマンスが悪い

■2018/01/04 ラフィアンが見限った売却馬のその後の成績を調べると?
■2017/11/06 重賞勝馬は何頭に1頭? 馬主も知らない競走馬の保持リスク
■2018/03/26 競走馬は1勝するのも難しい…良血馬もコストパフォーマンスが悪い
■2015/9/24 勝馬率・回収率の比較 キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブ
■2017/06/21 勝馬率・回収率の比較 ラフィアン、ウイン


■2018/01/04 ラフィアンが見限った売却馬のその後の成績を調べると?

 前々から不思議だったのは、地方競馬の賞金額の低さ。どれでやっていけるのだろうか?という疑問です。
 「ラフィアンで売却された馬が地方ですごい活躍している、見る目ない!」と怒っている人がいたものの、そういう人は地方の状況をご存知ないのではないかと思います。
 この疑問に直接 答えるものではないのですが、ラフィアンの馬の地方への売却後の戦績について調べた話が、Our Pleasure2017年9月号にありました。ラフィアン東京事務所の秋吉慶一郎さんが計算しています。

 対象は2016 年1年間にサラブレッドオークションにより売却したラフィアンの馬で54 頭。対象となる馬全頭で7月30日現在、売却後8,121万円(「netkeiba.com」の競走成績の賞金の数字を使用)を獲得しています。
 こう聞くと大きそうですが、この賞金額は全頭で合わせた金額なので、1 頭あたりでは150万円程度。中にはマイネルツィールのように1,500万円以上稼いだ馬もいるのですが、逆に言うとこの馬により、獲得賞金の平均が大きな影響を受けています。

 また、これは買い取った価格を考えていない話。 売却後の落札価格の平均は106 万円。これに預託料を考慮すると、容易にはプラス収支にはならないと考えられるとされていました。
 つまり、 「JRAで現役を続けていても、経費ばかりがかさむ状況が続いていた」ので、ラフィアンの判断は概ね正しかったという意味ですね。
 地方の委託料ってどれくらいなんでしょうね? 私が持っているラフィアンの中央の馬は月50万円くらいかかっています。検索してみると、他もこれくらいで計算している人がいました。中央の委託料が高いとは言え、牧場にいるときでも30万くらいかかりますし、地方であってもかなりかかるのでは?と思います。
 上記の1 頭あたりの賞金額150万円は、全馬が現役を続けている想定で算出した場合、1 頭当たりの月平均の獲得賞金は13万円にしかなりません。売却された馬は、カイバ代も稼げいていないんじゃないでしょうか?
 ああ、検索してみると、地方競馬のカイバ代は30万程度とのこと。とすると、牧場にいるときと同じくらい。ということで、確実にマイナスのようです。

 ただ、こういう話をしちゃうと、今度はオークションの馬の値段が下がっちゃうかも。私が出資していた馬は、ラフィアンのオークション参加初期に売られていて、馬の戦績に比べると驚くほどの価格がついたと言っていました。
(100万行かなかったのですが、戦績は目立たない馬だったので、相対的に見て高い!という話)
 そういう意味では買い取って地方で走らせてくれている方たちにはお世話になっているわけで、 高く売れるのもありがたいことはありたがいのですが…。


■2017/11/06 重賞勝馬は何頭に1頭? 馬主も知らない競走馬の保持リスク

  Enjoy Ruffian 2010年2月号の岡田紘和社長によるBell The HORSEは、「競走馬所有のリスク」について触れたもの。ここでは、全体の生産頭数と、そこからどれくらいの馬が重賞を勝てるか?といった話も出ていました。

 岡田紘和さんは、今まで「競走馬への出資には高いリスクが伴います」、「投機の部分があります」、「金銭的見返りだけをお求めになる方には向きません」など、「商売気がない」と思われることを言ってきたそうです。
 というのも、実はこのリスクを本当に理解している人は馬主でもなかなかいないのだといいます。

  リスクは当然ながら病気やけがによるリスクもあるのですが、私が気になるのは金銭的な数字が出ている、馬が活躍するかどうかわからないというところでした。
 なので、そちらの話を主にやりたいのですが、一つだけ。この怪我などのリスクが非常に高いのがわかるのが、「競走馬に掛けられるのは基本的に生命保険だけ」ということ。
 それ以外の様々なリスクは高すぎて、保険会社が商品を作れないってことみたいですね。たぶん無理やり作った場合、保険の掛け金が相当高くなって、保険をかける人がいなくなってしまうような感じなんだと想像します。

  さて、馬の活躍のリスクに関する話。かなり大雑把なものと断りがありましたが、当時の日本産馬は年間8000頭。
 一方、JRA重賞及び地方交流重賞レースの数は年間160(障害競走を除く)ですが、一世代の重賞勝馬数は100頭前後。
 つまり、80頭に1頭しか重賞は勝てないという計算になるとしていました。

 ただ、正直 80頭に1頭ならチャンスあるじゃん!と思われちゃうんじゃないかと、私は思いました。
 この確率はもう少し下がります。岡田さんは、良血馬と非良血馬では確率が違い、経験上その差は2倍程度(G1に限れば、さらに高くなる)としていました。
 仮に良血馬と非良血馬を1対3の割合で線引きすると、良血馬のグループでは50頭に1頭・非良血馬のグループでは100頭に1頭の割合で重賞勝馬が出ることになるとの説明。
 これでも 100頭に1頭ならと思われそうですけどね。とはいえ、社台グループばかり重賞を勝ちまくりという印象があるように、やはりそれ以外の馬が勝てるチャンスはかなり低いと考えられます。こうすると、少しイメージが湧きますよね。

 このハードルの高さは、上記に金銭的な話を入れると一気にわかりやすくなるでしょう。岡田さんは、一般的に良血馬は非良血馬に比べて2倍、3倍、稀に100倍以上の価格で取引されます、としていました。
 良血馬はめちゃくちゃ高いのです。しかも、良血馬のグループでは2倍の確率で重賞勝馬が出るにも関わらず、価格はそれ以上の上がり方なのですから、コストパフォーマンスは悪化していると言って良いでしょう。
  岡田さんは「良血馬を買ってもリスクが高いことは変わりません」としていたのですが、むしろ良血馬の方が平均すると損失額は大きいかもしれません。

 なお、馬主もリスクの理解をしていないという話がありましたが、関連して生産牧場のリスクの無理解ということも触れていました。
  岡田さんによると、そもそも生産することは、競走馬の保持よりももっとリスクが高いのだとのこと。
 この理解の低さが見えるのが、海外の牧場に比べて、大小を問わず日本の生産牧場は自己所有馬比率が高いというデータ。
 より多くの人に繁殖牝馬を所有してもらい、それを預かることによってリスクを分散していく必要があるのではないかとしていました。


■2018/03/26 競走馬は1勝するのも難しい…良血馬もコストパフォーマンスが悪い

 上と同じような話ですけど、 もう少し古いときの話が出てきました。Enjoy Ruffian 2010年10月号の岡田紘和社長の話です。

年間生産頭数 約7000頭
JRAの入厩を目指す馬 約4000頭

JRA出走馬数 約3700頭
(価格に関係なく怪我や病気、騎乗者に反抗的などの理由によって通常10~15%の馬はデビューできない。JRAの入厩を目指す馬を4200頭として、約12%がデビューできないとした場合の数字)

 因みに、ラフィアンではほぼ毎年90%以上の募集馬がデビューを果たしていると宣伝していました。

入厩を目指した4200頭のうち3分の1、1400頭が新馬・未勝利戦勝ち
その3分の1の467頭が500万下クラス勝ち
そのまた2分の1の234頭が1000万下クラス勝ち
そのまた2分の1の117頭が1600万下クラス勝ちオープンクラス入り
そのまた2分の1に当たる59頭が重賞競走に優勝

<42000頭/生産頭数から見た割合>
1000万下クラス以上 11%(9頭に1頭)/6.7%(15頭に1頭)
1600万下クラス以上 5.6%(18頭に1頭)/3.3%(30頭に1頭)
オープンクラス以上 2.8%(36頭に1頭)/1.7%(約60頭に1頭)
重賞勝馬 1.4%(71頭に1頭)/0.84%(約120頭に1頭)

 数倍から数十倍のお金を出して良血馬を買えば、勝ち上がりは3分1から3分の2に上げられるとしていたものの、割に合わない数字。難しいですね。


■2015/9/24 勝馬率・回収率の比較 キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブ

 既に未勝利馬が引退し、勝ち馬が出揃っているであろう2006~2010世代の5年間を見てみます。回収率が表示されていない馬も集計に加えました。

クラブ馬をさがす :: 一口馬主DB
http://www.umadb.com/umalist/

 まずは近年好調な気がするキャロット。ここはほとんどノーザンファームの馬です。

<キャロットクラブ>
勝馬率 45.0% (409頭中184頭)
平均募集価格 2,458万円
平均獲得賞金 2,492万円
回収率 101.4%

 さすがに本家のサンデーサラブレッドクラブには負けますが、回収率でギリギリ100を上回ったのは立派ですね。勝馬率もかなり良いでしょう。

2015/10/04追記:このままだと「一口馬主って儲かる!」と勘違いされてしまうので、諸費用プラスマイナスしたイメージとして、上記の65%をリアル回収率と仮定します。一口馬主は儲からないよ!という生々しい数値です。

リアル回収率 65.9%

 次は最近名前をよく聞く「レッド」の冠名でお馴染みの東サラ。ここは社台系なんですかね?
 以前ちょっと調べたら、イメージほど走っていなかったので、キャロットクラブには完敗すると予想。どうなるでしょう?

<東京サラブレッドクラブ>
勝馬率 50.4% (125頭中63頭)
平均募集価格 2,690万円
平均獲得賞金 2,858万円
回収率 106.3%

 少なっ!頭数少なくてびっくりです。
 また、予想に反して、勝ち馬率も回収率もキャロットクラブに勝ちました。特に勝ち馬率が半数を超えたのは、素晴らしいですね。これは予想外でした。

10/4追記:リアル回収率 69.1%

 これでも悪く無い数値だと思うんですけどね。一口馬主に限らず、馬主というのは赤字になって当たり前の世界です。


■2017/06/21 勝馬率・回収率の比較 ラフィアン、ウイン

 データを取った時期が違っていて問題なのですが、本来調べたかったサラブレッドクラブ・ラフィアンとウインを調べました。
 ラフィアンはきっとお値段の割に走るのだろうと思っていました。が、予想に反して走りません。これはショックです…。

<サラブレッドクラブ・ラフィアン>
勝馬率    40.2%    (378頭中    152    頭)
平均募集価格    1,750    万円
平均獲得賞金    1,131    万円
回収率    64.6%   
リアル回収率    42.0%

 また、予想外なことにウインの方がまだ頑張っていました。

<ウイン>
勝馬率    42.9%    (98頭中    42    頭)
平均募集価格    2,095    万円
平均獲得賞金    2,142    万円
回収率    102.2%  
リアル回収率    66.4%

 リアル回収率は、東サラやキャロットと同程度。 ただ、勝馬率はやや見劣りしています。
 うーん、これは本当ショックですわ…。



2025年3月14日金曜日

岩田康誠が暴言で即日騎乗停止 藤懸騎手が被害者で後藤騎手思い出す人も

■2024/04/28 岩田康誠騎手、他の騎手より勝ちがあるJRA通算1万5000回騎乗を達成
■2021/04/28 岩田康誠が暴言で即日騎乗停止 藤懸騎手が被害者で後藤騎手思い出す人も
■2023/02/19 やらず?先行馬を50秒間立ち上がって抑え続けて後方に下げる


■2024/04/28 岩田康誠騎手、他の騎手より勝ちがあるJRA通算1万5000回騎乗を達成

 岩田康誠騎手のニュースを検索。あまりおもしろいのがなくて、2023年の記事ですが、<岩田康誠が史上17人目のJRA通算1万5000回騎乗「夢と希望を抱いて次につなげたい」>)競馬ニュース・特集なら東スポ競馬 2023/06/18 (日)17:24)というのを選びました。
 岩田康誠騎手は「ジョッキー人生がいつまでか分からないですが、夢と希望を抱いて次につなげていきたいです」というコメントを出しています。

<18日の函館10Rでアメリカンエールに騎乗した岩田康誠(49=栗東・フリー)が史上17人目、現役では12人目のJRA通算1万5000回騎乗を達成した。JRA初騎乗は兵庫県競馬所属時代の1999年11月7日(5着)。2006年に中央に移籍し、ここまでJRA通算1758勝(うちGⅠ25勝)を挙げている。>
https://tospo-keiba.jp/breaking_news/32987

 「史上17人目」ですので、それほど珍しくはありません。ただ、地方出身でJRA移籍ですから、スタートが遅かったことを考えると価値ある記録でしょう。騎手デビューは1991年で、JRA移籍は2006年ですから、実に15年ものハンデがあって、この記録です。
 このページではネガティブな話題も紹介しているんですけど、当時の岩田康誠騎手はすごかったですね。私の好きな馬には、中央の生え抜き騎手よりよほど岩田康誠騎手に乗ってほしいと思っていました。

岩田康誠 - Wikipedia
中央競馬への遠征
<兵庫県競馬所属時代から中央競馬にも積極的に参戦。2002年にはビリーヴでセントウルステークスを制して中央競馬の重賞を初制覇した。
 2004年には菊花賞をデルタブルースで制し、地方競馬所属の騎手としては初めて中央競馬のクラシックを制覇[9]、地方競馬所属の騎手が中央の競走馬に騎乗してGI競走を制覇したのも史上初のことであった[10]。
 2005年には第1回WSJS地方騎手代表選定競走(現・スーパージョッキーズトライアル)に優勝し、第19回ワールドスーパージョッキーズシリーズに地方競馬代表として参戦。(中略)総ポイントで41点を挙げ、総合優勝した(地方競馬の騎手が同シリーズを総合優勝するのは(中略)4年ぶり4人目であった)[11]。>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E7%94%B0%E5%BA%B7%E8%AA%A0


■2021/04/28 岩田康誠が暴言で即日騎乗停止 藤懸騎手が被害者で後藤騎手思い出す人も

 <岩田康誠騎手が即日騎乗停止 他騎手に幅寄せ、暴言 4/24(土) 17:27配信 日刊スポーツ>によると、裁決委員は、土曜阪神6Rの返し馬の際、岩田康騎手は藤懸騎手に対して騎乗馬でラチ沿いまで幅寄せを行い、粗暴な発言を行ったと説明。翌日である日曜日の25日から5月8日までの14日間(開催日4日間)の騎乗停止処分にしています。即日騎乗停止なんてあるんですね。
 適用されたのは、日本中央競馬会競馬施行規程第147条第20項(競馬の公正確保について業務上の注意義務を負う者としてふさわしくない非行のあった者)。岩田康騎手は、同日2R後の裁決室での藤懸騎手の対応に不満を抱いており、そのことが原因で6Rの行為と言動に及んだと説明しているそうです。
 同じレースに騎乗していた複数の騎手から証言があり、該当騎手に内容を確認したとのことですから、他の騎手にもわかるほどだったんですね。隠蔽されなかったこと自体は良かったです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f50ac5d2e585fc007dfb944199839987feaac7e6

 競馬記事なんかでは、「岩田康誠騎手は真面目」などと言われていたのですが、コメント欄を見ると全然違う反応。亡くなってしまった後藤浩輝騎手のことを思い出すコメントや息子の岩田望来騎手に関するコメントが多かったのも特徴でした。

<こういうのは本当に残念。その粗暴さで後藤の身体とメンタルを蝕めたのを忘れたのか?近年は割と大人しかったのに。息子の態度悪いのもわかるわ>
<岩田に対して4日間程度の騎乗停止は甘すぎる。自分はとりわけ後藤騎手のファンであったからこそ、岩田がこうした問題行動を起こす度に許せない>
<岩田は昔からそうだし、後藤の件とかあったから、そういうとこはどうしても好きになれないね…>
<それにしても岩田は親子揃って悪い噂を聞くけど大丈夫かな>
<1つ許せないのは、馬を使ったこと。これだけは絶対あってはならない。怪我でもさせたらどうすんだ!>
<商売道具の馬を使って幅寄せをしたり暴言を吐くなど騎手としての自覚が無さすぎる>


■2023/02/19 やらず?先行馬を50秒間立ち上がって抑え続けて後方に下げる

 23/02/18 阪神9R つばき賞 14:25芝1800のショウナンアレクサに岩田康誠騎手が騎乗。
 内枠で軽く押していきながら3番手。ここまで成績が良かったのは大体このくらいの位置であり、これで良いと思ったし、ひどくかかっているようにも見えなかったのだが、すぐに騎手が強く手綱を引っ張り強引に抑えようとする。
 しかも、こんなに引っ張るの?と珍しいほど立ち上がった姿勢で引っ張り続ける。そして、これを50秒ほど。これだけ長い間引っ張り続けるというのは見た覚えがない。

 3~4コーナーでやっと普通の姿勢。この時点で半分より後ろまで下げており、4コーナーから仕掛けると抜いていく余力はあり。ただ、最後は逆に交わされるところもあり、上位には来ない。3番人気で勝ち負けが期待されたが、6着まで。
 ある程度最初押していたし、最初から差し追い込みを考えていたようにも見えなかった。ちょっと考えられない騎乗だった。

 最後は一応前に行こうとしており、やらず・八百長とは思わないが、以下に引用したような掲示板コメントでそういった疑いが出るのもわかる…という不可解な騎乗。とにかく考えられない騎乗だった。
 「教育している」という見方もちらほらあったが、だとしても馬に競馬を教えるのが下手すぎ。今後にもダメージを残しそうな乗り方。応援している馬なので心配…。

[554] VS王門さん
あそこまで引っ張り通し、初めて見た。あれ、さすがに何か制裁を受けるのでは?敗退行為と判断されても不思議ではない。

 [548] Prayさん
こういうあからさまな勝つ気ないならレース出すな。
まぁこんな騎乗してるから普段何しても叩かれるんだわ。

 [545] 杉本馬場大坪石巻最高さん
11を勝たせたかったみたい。

 [543] バイバイデンさん
岩田康ひどすき!
あんなに引っ張り続けた騎乗を見たことないね!
清水久調教師の指示なのか? まさか!

[542] ナカモトさん
なんであんな抑えてるの? 最悪でしかない

[539] ゲストさん EESWMlE
わざと負けてる可能性高いな

[534] 5658さん ESA5IIk
抑える意味わからん
怪しい競馬してるし
勝ちたくないなんかあるのか?

[533] ゲストさん EESWMlE
抑えて抑えて抑えて、下がって下がって、、届かず。さすがすぎて草

[523] Prayさん OIUweFc
ペースはやくないのに抑えすぎて位置悪くするとかほんと意味わからん。
コラムなんかやってる場合か?

[522] さんちゃんさん OESTggQ
ペースが早いと思って控えた?けどそんなに早くないし
前にいた馬を抜かしもできない…
岩田もう騎手やめろw

[503] kuen sanさん OQdydzA
一生折り合い付けて引いて終わったなww

[499] grassさん QVgQR2c
馬を潰したいのかと疑ってしまうレベル。
あれで正解なのか?調教師はどう思っているんだろうか。

 [496] ゲストさん GBQhVWQ
ひっぱりすぎて馬がやる気無くしてるやん

[478] エルニドさん F3ATdSA
馬とも喧嘩すんのか
(引用者注:おそらく岩田康誠騎手が複数の騎手に暴言を吐いてきたことを踏まえたコメント)
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2020103271


2025年3月13日木曜日

日本で一世を風靡したリファール系、最後の希望の種牡馬は…?

■2020/06/13 推奨点ゼロだったローレルゲレイロのその後は…?
■2017/07/02 コマンダーインチーフ、50日で欧州3歳チャンプ・100日で引退の濃い現役生活
■2024/04/30 日本で一世を風靡したリファール系、最後の希望の種牡馬は…?


■2020/06/13 推奨点ゼロだったローレルゲレイロのその後は…?

 2014年新種牡馬特集の<ローレルゲレイロ - 予想王TV@SANSPO.COM>では、まず、ローレルゲレイロは短距離で活躍したものの、キンシャサノキセキとデビューが重なってしまい、分が悪いと指摘していました。
 ただし、非サンデーサイレンス系であり、<1/3はサンデーサイレンス系の繁殖牝馬で、配合のしやすさが感じられる>のは魅力としていました。<少ない産駒の中から父の名を高める馬が、案外早い時期から出てくるかもしれない>とも書いています。
http://race.sanspo.com/keiba/news/20140616/pog14061613040002-n1.html

 父はキングヘイロー。G1勝ちは高松宮記念のみですが、ダンシングブレーヴ産駒でもともとは中距離もこなしていた馬でした。そこから出たローレルゲレイロが短距離路線で活躍。やはり距離は持ちづらい…と思いきや、サンスポは含みを持たせています。ただ、それよりもサンスポはダート押しのようで、以下のように書いていました。

< 芝のスプリント路線でスピードを見せていたが、ややスタミナ不足に思えたフェブラリーSで7着。果敢に逃げて見せ場を作っており、ダートの適性も十分に感じられた。(略)距離が延びても極端に苦にすることはなく、芝ダート問わず堅実な走りを期待していいだろう>

 とはいえ、血統は、<全体的には地味な印象>としており、<テンビー×カコイーシーズ×マルゼンスキー×という配合も、どちらかといえば地方競馬のダート向きと感じられる>としており、低評価。繁殖牝馬から続けて、全体に地味という感じの評価です。私もあまり推奨ポイントを見つけられません。こういう種牡馬が成功すると、ドラマですけどね。

ローレルゲレイロ
サンケイスポーツ評価を勝手に得点に
 血統・適性2 × 繁殖牝馬1 = 2
個人的な好み 2

 そのローレルゲレイロですが、2020年6月時点の稼ぎ頭は牝馬のアイラインで1億1000万。1億円ホースはこれ1頭ということで活躍できていませんが、それでもよくやっている感じですね。
 ただし、AEIを見ると普通に壊滅的で0.53。 CPIは0.59で、2019年の種付けは2頭となっており、引退間近なようです。



■2017/07/02 コマンダーインチーフ、50日で欧州3歳チャンプ・100日で引退の濃い現役生活

 日本で種牡馬入りしたものの、正直そこまですごい成績を残したわけではないコマンダーインチーフ。ただ、現役時代はかなりおもしろいですね。

  デビューしたのは3歳の4月。5月18日生まれなのですが、Wikipediaでは、"生まれたのが遅く、その分ほかの馬に比べ成長も遅かったため"としていました。
 ただ、ここから条件戦などを3連勝。そして、重賞初挑戦となった次のエプソムダービーでも勝利。これがちょうどデビューの1993/4/13から50日後の6/2でしたので、あっという間の4連勝で無敗のG1制覇。
  Our Pleasure2016年19月号のブラッドでは、"ビューからわ ずか 50 日という短期間 で欧州 3 歳馬の最高峰に上り詰めた"と書いていました。

 この後、イギリスだけでなく、アイルランドのダービーでも勝利。その次のキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスで、初めて敗れて3着。
 とはいえ、このとき負けた2頭は、オペラハウスとホワイトマズルというこれまた種牡馬になった名馬でした。(ちなみに英ダービーでは、テンビーを破っています)
 そして、ここで引退。最終レースは7月24日ですので、デビューからわずかに102日。ほぼ100日でG1を2勝して引退って濃いですね。

  Our Pleasure2016年19月号のブラッドは、調教師についても注目していました。コマンダーインチーフの調教師は、あのフランケルと同じ人。
  "フランケル(14戦全勝)で調教師人生を締めくくったサー・ヘンリー・セシル師はその翌年の2013年に70歳で馬一筋の生涯を閉じた"と紹介されていて、最後がまたできすぎな感じでした。


■2024/04/30 日本で一世を風靡したリファール系、最後の希望の種牡馬は…?

 リファール系は一時期日本で結構多く、日本に合っている…というイメージでした。が、最近は消え失せたような気がしたので、ちょっと調べてみることに…。で、JSEのリファール/Lyphardの血統表を見ると、もう完全にパッと見ただけで廃れているのがわかります。
 日本で多かったというイメージ通り、リファール系の種牡馬はめちゃくちゃ多いですね。多すぎるので、とりあえず、代表なところだけ。ニッポーテイオーとシリウスシンボリという名馬を輩出した系統は、当然重要でしょう。ただ、この系統は早くに断絶しています。

リファール/Lyphard(1969)
 リイフォー/Lypheor(1975)
  ニッポーテイオー(1983)
 モガミ/Mogami(1976)
  シリウスシンボリ(1982)
https://jse.jpn.org/jrasrch-sp.cgi?kind=father&type=aline&key=@22913260&end=5&mn=476212

 リファール系で長続きしたのは、なんといってもダンシングブレーヴの系統です。

リファール/Lyphard(1969)
 ダンシングブレーヴ/Dancing Brave(1983)
  コマンダーインチーフ/Commander in Chief(1990)
   スエヒロコマンダー(1995)
   ラスカルスズカ(1996)
   レギュラーメンバー(1997)
  ホワイトマズル/White Muzzle(1990)
   アサクサキングス(2004)
   シルポート(2005)
   ニホンピロアワーズ(2007)
   バンドワゴン(2011)
  キングヘイロー(1995)
   ローレルゲレイロ(2004)

 G1を勝っておらず戦績は他の馬よりは落ちますが、最も最後に種牡馬入りしたという意味では、バンドワゴンでしょうかね。若いときは期待された馬で、順調だったなら強かったはず!種牡馬として力を発揮してくれるかも!と、夢を見れる馬です。
 それ以外の比較的最近の馬で実績あるのは、ともに2004年生まれのローレルゲレイロとアサクサキングスでしたが、最近とは言っても2004年であり、ローレルゲレイロ産駒にまだ現役がいるとは言え、もうほぼ終わったような状態です。

 で、ここらへんの産駒であるダンシングブレーヴひ孫世代の獲得賞金ランキングを見てみます。

賞金順位    馬名    性    生年    父    総賞金(万円)
1位    サンレイレーザー     牡     2009    ラスカルスズカ     16,084.60
2位    アイオライト     牡     2017    ローレルゲレイロ     15,607.60
3位    ハクサンアマゾネス     牝     2017    シルポート     11,219.80
4位    アイライン     牝     2012    ローレルゲレイロ     11,014.80
5位    メトロシュタイン     牡     2004    スエヒロコマンダー     9,963.80
6位    サワヤカラスカル     牝     2005    ラスカルスズカ     9,769.30
7位    アイファーキングズ     牡     2016    アサクサキングス     8,016.50
8位    ニホンピロスクーロ     セ     2017    ニホンピロアワーズ     8,008.00
9位    ハッシュゴーゴー     牝     2016    アサクサキングス     7,854.70
10位    イーグルショウ     牡     2004    スエヒロコマンダー     7,463.60

 稼ぎ頭はなんと好きだったラスカルスズカ産駒で、サンレイレーザー。2位は普通にローレルゲレイロですが、3位もシルポートという意外なところが入っています。G1馬なのにアサクサキングスはイマイチですね。アサクサキングスも好きだったのですけど…。
 ただ、そもそも2億円ホースしかいない状態で、どんぐりの背比べ。やはりこの系統は続かない感じですね…。

 にも関わらず、もう一つ下の世代もいてびっくり。まだ1頭しか走っておらず、賞金200万未満で今後もほとんど産駒が出ないと思いますが、ウルトラカイザーという聞いたことがない馬が種牡馬入りしていてびっくりしました。
 ウルトラカイザーはレギュラーメンバー産駒で中央は924万円のみで、普通は種牡馬入りしない成績。地方でも6,379万円程度。地方重賞は勝っていますが、道営記念〔H1〕(G)など、格付けとしては低いものばかりです。
 個人的な趣味での種牡馬入りですかね。こういうのは好きです。とはいえ、兄弟には アルゼンチン共和国杯(G2)、七夕賞(G3) を勝っているアスカクリチャンがいるので、血統的にもまずまずかもしれません。


2025年3月12日水曜日

珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…

■2023/01/20 珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…
■2018/10/17 珍名馬、馬なのにギュウホ(牛歩) あのミルファームの競走馬
■2020/08/09 馬なのに子犬を意味する「パピードッグ」、なぜ犬なのか?


■2023/01/20 珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…

 珍名馬らしい珍名馬なのに見逃していたイヌハワントナク。ここまで3戦して15、12、11と着順は冴えません。
 馬主さんは熊澤浩樹さん。検索で出てきた所有馬は6頭のみで現役は2頭。2015年生まれの牝馬ロンスのみが中央勝利馬で、この馬は3勝して3706万円稼ぎました。
 この稼ぎ頭ロンスにあやかってか、現役のもう1頭はロンスアンドロンスという名前の牡馬でした。2頭は同じ岡田スタッドですが、特に血の繋がりはなし。ちなみに6頭とも岡田スタッドですね。

 稼ぎ頭のロンスですが、この馬、母などの名前がおもしろいですね。4代母はミスオーハヤブサという普通の名前。3代母もチヨダマサコ、2代母はそこからとったマサコチャンで普通です。ところが、この普通の名前を普通じゃない名前にしてしまったのが、ロンスの母の名前アイコチャン。おそらく雅子皇后と愛子内親王の親子とひっかけた名前でしょう。右派の人に「不敬だ」と怒られそうです。
 ロンスの馬名の由来も見ておくと、「人名より」とのこと。一方、ロンスアンドロンスの方を見ると、私の予想と違って「兄ラブリロンリロンスより」とありました。
 ただ、よく見ると、ラブリロンリロンスも同じ熊澤浩樹さんの馬。こちらの馬名意味は、「魅力ある孤独なロンス(人名)」となっていました。
 この兄は中央で1勝。売却して名義が変わったのか、私の最初の検索では出てきませんでした。こういうことはよくありますね。

 ついでに「ロンス」という名前で有名な人を検索してみました。ジョルジュ・ロンスという人がヒットします。

<ジョルジュ・ロンスまたはジョルジュ・ロンセ(Georges Ronsse、1906年3月4日 - 1969年7月4日)は、ベルギー、アントウェルペン出身の自転車競技(ロードレース)選手。
1925年、個人契約選手としてプロへ転向し、同年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制覇。翌1926年、トレードチームである当時の名門・オートモト=ハッチンソンと契約を結んだ。以後、ラ・フランセーズ=ダンロップなど、名門チームに在籍した。
史上初となる、世界選手権・プロロードレース2連覇など、主にワンデイレースでの活躍が目立った。この他、シクロクロスやトラックレースでも実績を残している>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B9

 イヌハワントナクから離れてしまったので、こちらの馬名意味も検索。<犬は「ワン」と鳴く>というそのまんまの説明でした。どうでもいい話ですけど、私は、犬の鳴き声は「ワン」よりも「ウォン」派です。
 検索でヒットする熊澤浩樹さんの馬は、他の馬名も珍名馬揃い。例えば、チョコダイスキ、チョコタベチャウゾはともにチョコレート系の名前。お好きなんでしょうか。ちなみに犬にチョコは厳禁です。
 もう1頭はヒトツデモカチタイ。ひとつ勝つどころか、2戦連続で二桁着順、賞金ゼロで登録抹消。ロンス系だけ珍名馬じゃないといった感じでしたね。


■2018/10/17 珍名馬、馬なのにギュウホ(牛歩) あのミルファームの競走馬

 珍名馬は好きですけど、さすがにちょっとこれひどいんじゃないの?という名前のギュウホ(牛歩)という馬がいました。実際走っておらず、ここまで5戦して二桁が4回。二桁じゃない1戦も8頭立てのブービーでした。
 当然のごとく、掲示板での評判も芳しくありません。

[30] ルリうめさん
馬名の由来、馬体から連想って?
走らないと感じたのか?
[29] 京阪さん
サラブレッドがその名前でいいのか??
[20] 下手の横好きさん
馬なのに牛歩…名付け親は何考えてるんだ
[10] シゲさん
もう少しなんとかならんかったんかな…。牛歩よりかはあるだろうに。
ギュウホの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.com

 馬主は競走馬をやたら多く走らせたり、出走奨励金などを狙ったりすることで有名なミルファーム。先の8頭中7着のレースも未勝利で4戦二桁着順の後の格上挑戦であり、出走奨励金狙いだったと思われます。
 この出走奨励金狙いは、私は悪くないと思うのですけど、ミルファームの場合は虐待じゃないかというほど連続で使うときあるんですけどね。さすがに度が過ぎていて、看過できません。今回のネーミングにも、馬への愛のなさを感じてしまいました。

2019/08/03:ギュウホは中央で10戦しましたが、9戦が二桁着順というひどさ。一度だけ7着があるのですが、これも8頭中7着。この最高着順の7着ですが、500万下のアスター賞。もちろん勝利していないので格上挑戦。ミルファームらしく出走奨励金狙いなんじゃないかと思われます。
 その後地方に移籍。名義が異なっていますので売却した感じですね。地方では勝利もしており、現時点で44万円稼いでいます。


■2020/08/09 馬なのに子犬を意味する「パピードッグ」、なぜ犬なのか?

 ギュウホと同じで「馬なのに」という感じの馬名がありました。別の動物の名前がつくということだけなら珍しくないものの、「パピードッグ」という名前だったので、ちょっとおかしさが高いと思ったんですよね。「ドッグ」はご存知の通り「犬」ですが、「パピー」も子犬という意味なので、バリバリの犬っぽさ。
 別の意味の可能性もあったので確かめたのですが、提出されている馬名の由来でもモロに「子犬。幼犬」という説明でした。調べてみると、puppy単体だけでなく、puppy dogでも子犬などの意味があるみたいですね。

 馬主は、Him Rock Racingホールディングス。父はブラックタイドという良い種牡馬なんですけどね。母はマイビビアーヌ。母の方はどういう意味かと思ったのですが、「ビビアーヌ」は人名だとのこと。なので、父母の名前からの犬つながりで「パピードッグ」でもないようです。 謎ですね。ちなみに牝馬でした。

 一度書き終わってから思いついたのが、 Him Rock Racingホールディングスで走っている他の馬にちなんで名付けた…といった可能性。これに似たパターンは他の馬主さんでいくつかあります。
 調べてみると、Him Rock Racingホールディングスで最も走っているのは3億5000万円のブルドックボスであり、やっと犬関係が出てきました! これにあやかったのかもしれません。この推測が一番しっくり来ますね。
 なお、ブルドックボスも父ダイワメジャー、母リファールカンヌで犬とは特に関係なさそうでした。


2025年3月11日火曜日

ボールドリーズニング、僅か61頭の産駒から名馬シアトルスルーを送り出す

■2014/8/4 ボールドリーズニング、僅か61頭の産駒から名馬シアトルスルーを送り出す
■2023/02/11 シアトルスルーの父Bold Reasoning、無名すぎて情報が少ない!
■2024/04/25 意外に日本でまだ頑張っているシアトルスルー系の種牡馬



■2014/8/4 ボールドリーズニング、僅か61頭の産駒から名馬シアトルスルーを送り出す

 残念ながら早世する種牡馬というのは後を立ちませんが、少ない世代から名馬を輩出した馬もいます。ボールドリーズニングがそうです。

-----引用 ここから-----
アワープレジャー2012年12月号 ザ・ブラッド Vol.18
http://www.ruffian.co.jp/site/ourpleasure/ourpleasure.php

 米国を代表する名馬ボールドルーラーの孫でベルモントパークのダート6 ハロンのレコードを塗り替えたボールドリーズニング。(略)ボールドリーズニングはノド鳴りの持病があったために大成できず、ケンタッキーで種牡馬入り後も僅か3 世代、61 頭の産駒を残しただけで早逝してしまったが、その血脈は息子であるシアトルスルーや孫のエーピーインディを大動脈として今も発展を続けている。
-----引用 ここまで-----

 シアトルスルーは今度詳しくやります(見栄えの悪かったシアトルスルー、アメリカで唯一不敗の三冠馬となるで書きました)が、アメリカ競馬史を代表する名馬です。Wikipediaでは「1977年に史上初の無敗でのアメリカ三冠を達成した(三冠馬としては10頭目)」と説明しています。
 このシアトルスルーのところにお父さんであるボールドリーズニングの話もありますから、これも紹介。
 
<シアトルスルーは1974年2月15日、アメリカケンタッキー州の5、6頭の繁殖牝馬を繋養する小さな牧場で生まれた。父のボールドリーズニングは種付け料が14万円と安く、シアトルスルーはその初年度産駒にあたる。ボールドリーズニングは3年間供用されたあと種付け中に牝馬に蹴られ、そのときの怪我がもとで死亡した>

 シアトルスルーは種牡馬としても成功し、今でもその血統を残しています。 
 ただ、以前は日本でも血を引く馬が多かったですけど、最近見ませんね。日本には合わないです。
 じゃあ、アメリカでは今どの系統が活躍しているのか?というのも、私は知らないんですけど…。



■2023/02/11 シアトルスルーの父Bold Reasoning、無名すぎて情報が少ない!

 Bold Reasoningについてはほとんど情報がありませんね。Wikipediaがないだけでなく、他のサイトでも情報不足です。そこで英語版のWikipediaを見てみようと思いつきます。この英語版のWikipediaなら単独項目がありました! ただし、こちらも極めて短く競走成績の表も見当たりません。とりあえず、機械翻訳とともに紹介しておくことにしました。
 これを見ると、やっと競走成績のような情報もわかります。

・Bold Reasoning - Wikipedia(英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/Bold_Reasoning

Background(背景)
Bold Reasoning was foaled in Florida. He was out of the Hail To Reason mare Reason To Earn, by the Santa Anita Derby winner Boldnesian, a son of Bold Ruler.

Google 翻訳
<Bold Reasoning はフロリダで生まれました。 彼は、Bold Ruler の息子である Santa Anita Derby の勝者 Boldnesian によって、Hail To Reason 牝馬 Reason To Earn から外れました>

DeepL翻訳
<ボールドリーズニングはフロリダで産まれた。ヘイルトゥリーズンの牝馬、リーズントゥアーンの産駒で、サンタアニタダービーの勝ち馬ボールドネジアン(Bold Rulerの子)を産んだ>

Racing career(競走成績)
Bold Reasoning recorded his most important successes as a three-year-old in 1971, winning the Jersey Derby and the Withers Stakes. Bold Reasoning set a new track record at Belmont Park for six furlongs a four-year-old in 1972.

Google 翻訳
<Bold Reasoning は、1971 年に 3 歳で最も重要な成功を収め、ジャージー ダービーとウィザーズ S で優勝しました。 Bold Reasoning は、1972 年にベルモント パークで 4 歳児に 6 ハロンの新記録を打ち立てました。>

DeepL翻訳
<ボールドリーズニングは3歳時の1971年にジャージーダービーとウィザースステークスを制し、最も重要な成功を収めた。1972年にはベルモントパークで4歳馬の6ハロン新記録を樹立した。>

Stud record(種牡馬成績)
Upon retirement, Bold Reasoning only produced three crops of foals at Claiborne Farm before his death on April 24, 1975, due to a breeding shed accident in which he cracked his pelvis. He had to be euthanized after the injury caused severe colic.[1] He sired Seattle Slew in his first crop of foals and the top-rated French two-year-old Super Concorde in his second.

Google 翻訳
<退職後、大胆な推論は、彼が骨盤を割った繁殖小屋の事故のため、1975 年 4 月 24 日に亡くなる前にクレイボーン農場で子馬を 3 頭しか生産していませんでした。 彼は重度の疝痛を引き起こした後、安楽死させられなければなりませんでした。 彼は最初の仔馬でシアトル・スルーを産み、2 頭目で一流のフランス産 2 歳のスーパー・コンコルドを産みました。>

DeepL翻訳
<引退後、ボールドリーズニングはクレーボーンファームで3頭の仔馬を生産したが、1975年4月24日、飼育小屋の事故により骨盤にひびが入り死亡した。最初の産駒はシアトルスルー、2番産駒はフランスの2歳馬スーパーコンコルドを産んだ。>

 最後、種牡馬成績のところはどちらもうまく訳せていませんね。3頭しか産駒はいないとしているものの、そんなわけがありません。これは「crops」の誤訳。ファーストクロップ、ラストクロップというように、競馬でのcropsは1頭の馬ではなく、1世代の馬全部を指します。
 つまり、3世代の産駒を残し、1世代目(ファーストクロップ)からシアトルスルー、2世代目からSuper Concordeを生み出したという意味でしょう。

 また、競争戦績については、Jersey DerbyとWithers Stakesを勝利、また、1972年にはベルモントパークで6ハロンのレコードを持っているらしいということがわかりました。



■2024/04/25 意外に日本でまだ頑張っているシアトルスルー系の種牡馬

 日本で今シアトルスルー系っていなくない?とふと思ったのですけど、普通に結構いましたわ。特にシニスターミニスターは成功しています。

JSE シアトルスルーの父系統(通常モード)
シニスターミニスター/Sinister Minister(2003)
フロステッド/Frosted(2012)
パイロ/Pyro(2005)
カリフォルニアクローム/California Chrome(2011)
カジノドライヴ(2005)
マジェスティックウォリアー/Majestic Warrior(2005)
マリブムーン/Malibu Moon(1997)
https://jse.jpn.org/jrasrch.cgi?kind=father&type=line&key=@22698408&end=5&mn=476118

 ただ、今後日本でシアトルスルー系が広がるか?と言うと、結局やっぱり厳しそうな感じ。最も最近導入されて注目だったカリフォルニアクロームは繁殖牝馬の質の高さを考えると大ゴケした感じがありますし、最も活躍馬を輩出したシニスターミニスターも、後継種牡馬という点で見ると、全くダメです。

 とりあえず、最も可能性がありそうなこのシニスターミニスターの孫世代の成績を見てみましょうか。2024/04/25時点でのベスト5は以下のような感じ。まだ産駒が生まれ始めたばかり…ではあるものの、やはり今のところ目立った馬は出ていないようでした。

賞金順位    馬名    性    父    総賞金(万円)
1位    ルーンファクター     牡     インカンテーション     2,143
2位    シトラルテミニ     牝     インカンテーション     2,139
3位    リュヌダムール     牝     ダブルスター     1,740
4位    ルイジアンナ     牝     ダブルスター     1,583
5位    ユーアオンフリーク     牡     インカンテーション     1,538
https://db.netkeiba.com/

 カリフォルニアクロームが大ゴケと書いたんですけど、繁殖牝馬の質の高さを考えるとまだ大物を出す可能性があり、期待ができるかも?と思い直してこちらも調査。やはり産駒を出し始めたばかりなのですけど、1位の賞金ではシニスターミニスターの孫世代には勝利。今後ここからどこまで伸びるか?ですね。

賞金順位    馬名    性    総賞金(万円)
1位    ワイドラトゥール     牝     2,739.60
2位    エルフストラック     牝     1,918.60
3位    スプリングノヴァ     牝     1,805.40
4位    ネグレスコ     牝     1,710.00
5位    カルフレグランス     牝     1,708.20