■2023/03/06 ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
■2023/03/06 ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
別のところで使った話ですが、単独メインテーマでもひとつ。ソエの治療法として、科学的根拠がないのに行われていたという「焼烙治療」や「ブリスター」。これらが禁止されていたようです。
他の禁止された治療法とセットで、<4月から笹針、焼烙、ブリスターが禁止【獣医師記者コラム・競馬は科学だ】>(2022年4月22日 06時00分)という記事の中で出てきていました。
<あまり表だってアナウンスはされていないのだが、4月1日から中央競馬のルールが一部改正。JRA登録馬について、退厩時も含めて一部の“治療”が禁止された。具体的には笹針、焼烙、ブリスターなどである>
https://www.chunichi.co.jp/article/457469
作者の獣医師記者・若原さんは、<ソエが出るというのはそれだけ馬に推進力があるとの理解で、ソエが出たのをめでたがって厩舎で赤飯を炊くという習慣もあったようだ>ということで、やはりソエが良いこと説の話を出していました。しかし、これはもう「かなり昔の話」だといいます。
というのも、これらは科学的根拠なしのため。「焼烙治療」や「ブリスター」とセットになっていた「笹針」も似たような科学的根拠のない理論に基づいているらしく、以下のような書き方をしていました。
<焼烙は焼きごてを使い表面を熱で焼く。ブリスターは強力な発泡剤を使って、表面を化学的に焼く。どちらも、患部にあえて急性炎症を引き起こし、その治癒過程で患部にあった慢性炎症を道連れ的に治すという理論背景が言われていた。
と、ここまで書いて、お気づきの読者もいるかもしれない。これ、笹針の原稿で、現在では否定的にみられていると紹介した理論背景とまったく相同だ。笹針が科学的には効果が認められないのと同様、ソエに対する焼烙もブリスターも、その効果は、いまや否定的な見方が主流になった。>
ただし、ブリスターはかなり最近まで信じられていた模様。焼烙が下火になった後、ブリスターが幅を利かせるようになって、5~6年くらい前までは科学的な手法に積極的な某大手生産者もしばしば使っていたらしいといいます。ただ、そのブリスターも下火になっていたという流れでした。
それでも、完全に撲滅されてはおらず、一部ではどちらも継続して使われていた模様。今回の禁止措置で、今度こそはっきりと撲滅させようということでしょうね。
記事では、最後に<効果がなければ、馬の皮膚を焼いて痛い思いをさせるだけ。動物虐待との批判も避けられまい。これらの禁止は競走馬の福祉向上を一歩進めるルール改正と理解できる>と書いていました。