2024年5月4日土曜日

定年引退間近の調教師の厩舎の馬が出走ラッシュ、問題な理由は?

■2018/07/29 定年引退間近の調教師の厩舎の馬が出走ラッシュ、問題な理由は?


■2018/07/29 定年引退間近の調教師の厩舎の馬が出走ラッシュ、問題な理由は?

 定年などで引退がする調教師の厩舎の馬が出走ラッシュになるというのは、冬(春?)の風物詩みたいな感じで、特に何とも感じていませんでした。ただ、言われてみれば確かに!と思ったのが、ラフィアンの岡田紘和代表の指摘でした。

 とりあえず、岡田紘和代表は、定年間近の厩舎は総じて出走回数(または頻度)を増やす傾向にある、といった言い方。特にもともと出走に慎重な厩舎ほどその傾向は顕著で、「今までのポリシーは何だったのか」と思うくらいだとしていました。
 「通算勝利数○○○勝まであと○勝などであればその気持ちは分かる」とも言っています。<風物詩みたいな感じで、特に何とも感じていませんでした>と書いたように、問題視していなかったくらいですから、もちろん私にも気持ちがわかるものでした。
  ただし、確かに問題だと思ったのが、「厩舎が解散しても、競走馬自身は問題がない限り転厩して現役を続行するのですから、急に間隔を詰めてレースに使うことに合理性はありません」ということ。もっともな指摘、正論です。
(Our Pleasure 2018年4月号巻頭のごあいさつより)

 情が支配する世界ですので、馬主さんもこうした調教師の行動に理解がある人が多いのではないかと思いますけど、冷静に考えてみれば、本来、馬主からしてみると堪ったものではありません。数千万円かかる動物を、そんないい加減な管理されたら参りますよね。
 引退調教師のこの件ではあまり批判する人がなかったものの、これは、オグリキャップの件と似たものでしょう。オグリキャップが連闘など過酷すぎるローテーションを組まれた際には、「オグリ獲得のために動いた高額なトレードマネーを回収するためには、とにかくレースで稼いでもらう」よりほかはなく「馬を酷使してでも賞金を稼がせようとしているのでは」と推測されたことがありました。こちらは批判だらけだったものです。
 よく考えてみると、「定年引退間近の調教師の厩舎の馬が出走ラッシュ」もこれに近いもの。これを問題視してこなかったというのは、私も感覚が麻痺していた気がします。