■2019/08/22 実は一貫性ある降着基準 例外は社台系&ルメールのあの馬だけ
■2022/12/03 最近は降着自体が珍しく「~年以来!」とニュースに!これでまた社台陰謀論出る
■2019/08/22 実は一貫性ある降着基準 例外は社台系&ルメールのあの馬だけ
読んだときはホットな話題だったんですけど、紹介が遅くなってもう忘れているかもしれない話。2019年5月27日に書かれた降着関連で色々あったね、という話(JRA中央競馬騎手制裁情報)という投稿についてです。
カテゴリー1へ移行してからJRAの降着基準が分からないという人は今でも多いものの、実は一貫性のある基準があるとのこと。なのに、なぜいつまで「基準がわからない」と言っているのかというと、マスコミや騎手・トレセン関係者を含めて学ぼうとしていないだけではないか…といった厳しいニュアンスの指摘もありました。
さて、そのシンプルな降着の基準。だいぶ端折ってわかりやすく言うと、一番大事なのは、半馬身差以内という「着差」だとのこと。そして、次に「脚色」が優勢かどうかの具合だといいます。
他に、横から当てるなど脚勢への影響判定が小さいと判定されると着差基準は厳しくなる、などといったところが見られるそうですが、基本は上記の2つ。考え方として妥当かどうかは別として、たいへんシンプルですね。
ただ、多くの人は、未だに古い基準で考えているために「わからない 」と思ってしまうようです。今の基準の中で悪質性は全く考慮されていないというのも注意が必要な点。このせいで「なぜ今のが降着じゃない?」と思ってしまうのでしょう。
とはいえ、作者もJRAに問題がないと主張しているわけではありません。激しく妨害して着差を付けた方が降着の可能性が減るだけではなく、騎手への制裁も軽くなっているのは問題と指摘されていました。これでは悪質かつ危険な妨害を推奨するようなものであり、擁護のしようがなく変なところです。
作者が指摘していたのは、この降着基準を世界に広めた香港の場合、降着と制裁を別で考えているということ。これならかなり納得できます。
順位が変化する降着については「不利がなかった場合の順位」で考え、制裁は悪質さ・危険性で考えるということなのでしょう。これなら危険な騎乗をすると騎手への制裁については重くなるため、完全なラフプレー推奨にはなりません。ただし、作者は最低限落馬事象は失格にしてほしいとも書いていました。
なお、作者が見た降着の中で、このルールで説明しようがなかったのは社台系の馬に乗ったルメール騎手の例だけだとのこと。
こういう書き方をすると、「やっぱり外人騎手を優遇しているんだ」「JRAは社台系を特別扱いしている」と思うかもしれませんが、これは早とちり。逆なんです。ルメール騎手・社台コンビの例だけ厳しく降着とされたという解説。これはNHKマイルCのグランアレグリア(ノーザンファーム生産でサンデーレーシングの持ち馬)の降着の話でした。
この降着について世間では「以前のレースとのあわせ技一本」みたいな説明をされているんですけど、他の審議のケースと基準を変えて、説明していないことをやるのは絶対ダメでしょう。不公平です。
優遇どころか、ファンや競馬関係者の圧力に耐えかねて、特別にいじめてみせたのかもしれませんね…。
■2022/12/03 最近は降着自体が珍しく「~年以来!」とニュースに!これでまた社台陰謀論出る
最近は降着自体がたいへん珍しい…ということになっており、降着があると「久しぶりに起きた」といった感じのニュースになるようです。2022年02月06日には<【3歳未勝利】1位入線馬が降着、20年11月以来 池添は開催4日間の騎乗停止>(デイリースポーツ 2022年02月06日(日) 06時34分)という記事が出ていました。
<「中京5R・3歳未勝利」(5日、中京)
1位入線のハギノモーリスが最後の直線で外側に斜行し、他馬の走行を妨害。その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着できたと認められたため、ハギノモーリスは3着に降着。2位入線のサブライムアンセムが1着、3位入線のバンデルオーラが2着に繰り上がった。ハギノモーリスに騎乗した池添は、19日から27日まで開催日4日間の騎乗停止に>
<13年の降着ルール変更後、平地競走における1位入線馬の失格・降着は、20年11月1日の京都7Rメイショウサンガ(2着降着)以来。着順が2つ以上降着するのは、20年3月29日の中京11R高松宮記念のクリノガウディー(1位入線→4着降着)以来>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=199369
降着ルールにつていは、今でもファン不満なのかな?と思って、コメント欄を見てみると、反対方向のコメントが先に目について驚きました。これは、「よくわからん曖昧なルールに思えるね騎乗停止はいいけど降着なんてね…」というもの。つまり、降着しなくて良い…ということですね。
あと、以下のコメントは何を言いたいかわらかなったもの。よくある社台系優遇の陰謀論ではありますが、今回の事件との繋がりがよくわかりません。
<競馬社会において、騎手は末端、馬主は最上位。JRAにとっても馬主は最も丁重に接しなければならない存在。その最上位(上客、太客)がノーザン、社台。
これで全てがわかるでしょう>
以前コメント欄を開いていたときにも、説明不足のコメントばかりで戸惑ったんですよね。どの部分を読んでどう捉えた上でコメントしているのかがわからないのです。私もついついやってしまって、後で読み直して意味わからんとなることがあるので反省が必要なのですけど、こういうのは国語のテストならバツになってしまいます。
で、上のコメントはひょっとしたら「降着が少ないのは馬主優遇のためだ」ということなのかも。そうであるのならもう少しわかりやすく書いてもらいたかったですね。また、「その最上位(上客、太客)がノーザン、社台」もその文脈では不要な気がします。
ただ、ノーザンにわざわざ言及したということからすると、ノーザンが有利になった処分って意味ですかね? そう思って調べてみると、1着にに繰り上がったサブライムアンセムがサンデーレーシングの馬だったので、「ノーザンに忖度して膠着させた」という陰謀論かもしれません。ただ、この降着は、同時にサンデーレーシングにとって、マイナスの要素も多少ありました。
というのも、ハギノモーリスに騎乗した池添騎手は、19日から27日まで開催日4日間の騎乗停止になっています。このため、記事では<フェブラリーSで騎乗を予定していたタイムフライヤーは乗り代わりとなる>とも補足。そして、このタイムフライヤーの馬主もまた同じサンデーレーシングだったのです。繰り上げのメリットの方がずっと大きいのですが、サンデーレーシングにとってはややマイナス要素もある降着でした。