2024年2月29日木曜日

珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ

■2022/11/20 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカ バルタン星人ならぬバルタンセージも
■2022/12/09 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ
■2015/11/28 伊藤博文由来のイトウの隣がヒットザターゲット…暗殺事件?
■2020/08/03 ソンノウジョウイ、父内国産馬じゃなくてハーフ!ドラミモンと珍名新馬戦対決
■2019/05/03 天神に巫女に王妃に…詰め込みすぎ珍名馬テンジンミコオウヒ


■2022/11/20 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカ バルタン星人ならぬバルタンセージも

 個人的な好みとは違うので紹介していませんでしたが、珍名馬らしい珍名馬ということで、ワタシダケドナニカをピックアップ。てっきり牝馬だと思っていたら、牡馬でした。
 父マインドユアビスケッツ、母トップスカーレット、母父ダイワメジャーということで、父母からの命名ではなさげ。この系統の名前は大体連想系ではないですよね。
 念のために兄弟も見てみましたが、やはり関係なし。この兄弟では、兄の マサルイチバンボシが印象に残る名前です。

 ワタシダケドナニカの2つ上にオレデイイノカという馬がいて、似た系統だと感じました。同じ馬主さんかな?と見てみると、違いますね。ワタシダケドナニカの馬主さんは松田整二さん、オレデイイノカの馬主さんは福島徳佑さんです。
 オレデイイノカも連想系の命名ではないでしょう。父サウスヴィグラス、母グレイスフルアート、母父ダイワメジャーです。兄弟は未デビューですね。

 オレデイイノカの福島徳佑さんの所有馬で出世頭は20,165.0万円のウインドストース。知らん!と思ったら、 1983年生まれの古い馬でした。上位におもしろ系の名前はなくて、オレデイイノカが例外。普通に英語の名前が多いですね。そんな中で少ない日本語である「ホシニイノリヲ」なんてのはすてきな馬名でした。

 ワタシダケドナニカの馬主さんは松田整二さんは69件がヒット。こちらは最近の馬が多いですね。まだ1億円ホースも出ておらず、出世頭は2,675万円のジェッシージェニーです。
 こちらもおもしろ系が多いわけではありませんが、セッカチセージ、 イザシュツジンあたりはユニーク。セッカチセージのセージはおそらく自身のお名前からでしょう。バルタンセージというのもありました。というか、これは「バルタン星人」のダジャレ(由来説明では「人名より+馬主名より」)かもしれません。


■2022/12/09 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ

 ワタシダケドナニカとオレデイイノカの他にも「ワタシデイイデスカ」という馬もいたことに気づいてびっくり。しかも、この子勝ち上がりました。これでワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ全部が勝ち上がりということに…。
 中央で1勝するというのは意外にたいへんなので、超有名馬主やクラブ系ならともかく、そうではない馬主の馬でこれだけ勝ち上がるのはすごいですね。縁起の良い系統の名前です。

 超有名馬主じゃないのに…と書いたのですが、ワタシデイイデスカの馬主さんを紹介していませんでした。これはオレデイイノカと対になる馬名。しかし、ややこしいことに、オレデイイノカの馬主さんではなく、ワタシダケドナニカの馬主さんと同じ松田整二さんの持ち馬です。ワタシシリーズなのかもしれません。
 とりあえず、この3頭を整理すると、以下のようになります。

ワタシデイイデスカ 馬主     松田整二 2020年生まれ牝馬
ワタシダケドナニカ 馬主     松田整二 2020年生まれ牡馬
オレデイイノカ 馬主     福島徳佑 2018年生まれ牝馬

 ワタシシリーズが他にもある可能性があるので、前回チェックしていなかった松田整二さんの同年の持ち馬を全部見てみます。しかし、結局、ワタシだったのはこの2頭のみ。期待の2頭がワタシシリーズだったんですかね?

馬名    性    生年    総賞金(万円)
アオシロツルバミ    牝    2020    0
ビッグナアシタ    牡    2020    0
レイズミーアップ    牡    2020    78
ワタシダケドナニカ    牡    2020    800
ワタシデイイデスカ    牝    2020    520

 ついでに近年の松田整二さんの馬名をチェック。すると、近年は珍名系の名前をあまり使っていなかった感じですね。それ以前には少しありましたので、今年は久々におもしろ系の年だった模様。また、競馬成績的にも当たり年である可能性があり、今後の競走成績にも注目したいところです。
 なお、近年でも「セッカチケーン」は珍名っぽい感じ。これは以前あったセッカチセージにちなんだものではないかと予想します。

馬名    性    生年    総賞金(万円)
オンタケサン    牝    2019    168.4
セキレイ    牝    2019    393
セッカチケーン    牡    2019    1,570.00
チサトフェリーチェ    牝    2019    49.7
オーメンランゲ    牝    2018    205
オールマイフレンズ    牝    2018    67.2
ガンブーツダンス    牡    2018    742
ターミナルピアノ    牝    2018    3
エスカレーション    牝    2017    590
ココアブラウン    牡    2017    0
コッポラ    牡    2017    0
ミシガン    牝    2016    0
ロバート    牡    2016    112.8


■2015/11/28 伊藤博文由来のイトウの隣がヒットザターゲット…暗殺事件?

  ジャパンカップで「イトウ」という妙な名前の馬がいると思ったら、やはり海外馬でした。日本人に多い普通の苗字なんですけど、逆に日本人はつけない名前ですよね。<イトウ鞍上ミナリクが「前から行くのが好きな馬」/ジャパンC - netkeiba.com>( 2015年11月28日(土)12時00分)によると、伊藤博文由来だそうです。

<前走のバイエルン大賞Vを含め、果敢な逃げを打ってきた。初代内閣総理大臣の伊藤博文から名付けられたというイトウは、展開の鍵を握る一頭だ>
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=104647

 詳細なルールは知りませんが、ドイツ馬は母方の名前の前方を引き継ぐ慣習です。この馬の母はIotaですので、やはり最初の文字Iで繋がってそうですね。とはいえ、日本人由来の名前であることは確かで、それが日本で出走というできすぎた話に。伊藤博文チョイスというのも謎ですね。日本ではそれほど人気ではありません。
 さらに妙なサイン(?)みたいになっているのが、同枠の馬。ヒットザターゲットがいるんですよ。なので、ネット競馬では以下のような反応が出ていました。不謹慎ですが、暗殺で亡くなっている伊藤博文を思わせます。できすぎです。

 [142] えびふりゃあさん
>>136
イトウの隣がヒットザターゲットだぜ
ブラック過ぎるネタだわ。

2015/11/29追記:忘れていました、もう一つサインみたいなニュースがあったんでした。本当できすぎです。

 [166] pinkloopさん
売春強制で、イトウ容疑者逮捕。
サインではなさそうだが笑
ブラジル人だからカタカナなのが気になる笑
2015/11/28 10:28

2022/01/27追記:と書いていましたが、2015年のジャパンカップ、8番人気だったイトウは最下位の18着で全く絡まず。全然サインは発動しませんでした。ヒットザターゲットも14番人気13着です。勝ったのは4番人気で4歳牝馬のショウナンパンドラ。以下、7番人気ラストインパクト、1番人気ラブリーデイと続きました。


■2020/08/03 ソンノウジョウイ、父内国産馬じゃなくてハーフ!ドラミモンと珍名新馬戦対決

 2020年7月18日の福島5Rの新馬戦は、ソンノウジョウイとドラミモンの2頭の名前が気になりました。14番人気11着、4番人気13着と、ともに惨敗していたんですけどね。

 ソンノウジョウイは外国人排斥の尊皇攘夷って名前なのに、お父さんは父内国産馬ではなく、フランス生まれフランス育ちのベーカバドなのがウケました。サラブレッドというのが人間で言う人種なのであれですが、日本人とフランス人のハーフ的なイメージですね。
 なお、真面目な話をしてしまうと、外国にルーツがあるという負い目にあるからこそ在来の人々より一生懸命お国のために働く、排外的な右翼活動にハマる…といった例は見られています。ここらへんは真面目に考だすと、かなり悲しいところです。

 一方、ドラミモンは、「ドラえもん」と「ドラミちゃん」を足したような不思議なネーム。しかも、「ドラミ」なのに牡馬です。
 馬名の説明を見ると、「人名愛称。父名より連想」となっていました。父はドゥラメンテで確かにちょっと名前が似ていますが、「人名愛称」という言い方はよくわからず。馬主さんの身近に実際そういう人がいたのか、キャラクター名からとったとなると問題になるから誤魔化したのか…よくわかりませんでした。
 とりあえず、掲示板ではドラえもんネタであふれており、ドラミちゃん由来と理解されているようです。
 


■2019/05/03 天神に巫女に王妃に…詰め込みすぎ珍名馬テンジンミコオウヒ

 昔の馬でなおかつ1勝しただけの無名馬であり、しかもわかりやすい珍名馬ではないのですけど、見かけて気になったのが「テンジンミコオウヒ」という馬。単独ならともかく「ミコ」と「オウヒ」をくっつけるってのは妙だなと、ひっかかったためでした。
  「オウヒ」はおそらく「王妃」。なので、牝馬じゃないかと思ったものの、「ミコ」は「皇子」である可能性も。これは「おうじ」とも呼び、まれに女性も含めていいますが、普通は男子です。
 ただ、 「王妃」との兼ね合いからすれば、「巫女」なんでしょうね。「巫女」と「王妃」を並べて言うというのは、結局、不思議なんですけど。検索してみたものの、そのような用例は見られませんでした。
  さらに「テンジン」というのは「天神」を思い起こさせます。国津神に対する天津神を指していたものの、現在では神様としての菅原道真の信仰になっています。「天神」「巫女」「王妃」となんだかてんこ盛りな感じです。
  で、馬名の意味を調べてみると、馬主がテンジンであり、「テンジン」というのは単に冠名。特段の意味はありません。で、後半はやはり「巫女」「王妃」が由来でした。牝馬でもあります。

 あと、 「巫女」と「王妃」の組み合わせが気になったというのは、古代においては天皇の后(皇后)というのがそれ以降の時代よりも重要であり、巫女としての役割が大きかったという説があること。
 前述の通り、用語的には「巫女王妃」という用語は存在しないのですけど、そこらへんも意識した名前なんでしょうか…。