2025年7月27日日曜日

実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス

■2018/09/25 実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス
■2018/09/25 二冠馬サンデーサイレンスは安馬の活躍馬でもあった…
■2020/12/14 サンデーサイレンスの父ヘイローも種牡馬としては期待されず?



■2018/09/25 実は種牡馬として期待されていなかったサンデーサイレンス

 前半はサンデーサイレンスではなく、 ビッグレッドファームで新種牡馬として導入した当時のアイルハヴアナザーメインの話をいくつか。これにサンデーサイレンスが絡んでくるんですね。「契約後にある人に教えられた」というサンデーサイレンスなどとの共通点の話で、名前が出てきました。アメリカだと、種牡馬としてのサンデーサイレンスは、期待されていなかったんだそうです。

・今までに米2 冠馬が新種牡馬として日本に輸入されたのはサンデーサイレンス、ウォーエンブレムだけ。
・1 歳及び2 歳セールでほとんど評価されず、カリフォルニアで調教され、サンタアニタダービー、ケンタッキーダービー、プリークネスS を3 連勝した点はサンデーサイレンスとそっくり。
・結果的にアメリカで種牡馬入りできなかった理由も母系の弱さにある点まで共通。
(Our Pleasure2012年10月号 巻頭のごあいさつ 岡田紘和より)

 「もちろん、これが種牡馬としての成功を約束するものではないのは明白ですが、高額な投資に何らかのゲンを担ぎたくなるのも人情ではないでしょうか」と書いていたように、これは全然成功の根拠になりません。悪いですけど、単なるオカルトです。
 実際、アイルハヴアナザー産駒は他2頭のサンデーサイレンス、ウォーエンブレムの産駒と違って全く活躍しませんでした。ただ、そう断言する前にデータを見ないと…と思って確かめてみると、CPIが1.43なのにAEIは0.98と低く壊滅的でした。イメージ通り大失敗です。
 ちなみに ウォーエンブレムはCPI2.42を上回るAEI2.74。サンデーサイレンスは結果が出ているので調べるまでもないのですけど、それぞれ2.18と4.94でした。こうして見るとサンデーサイレンスはやはり化け物でしたね。
(CPIの理解がおかしかったので、2020年3月9日に修正しています。申し訳ありませんでした)


■2018/09/25 二冠馬サンデーサイレンスは安馬の活躍馬でもあった…

 アイルハヴアナザーは種牡馬としてはともかく、競走馬としての成績がすごかったことは間違いありません。
 G1サンタアニタダービー、G1ケンタッキーダービー、G1プリークネスSで連勝。その後、米3 冠最後のレースとなるG1ベルモントSの前日に左前屈腱炎のために出走取消して引退しましたが、無事であれば勝っていたといわれる馬です。
 ただ、母系の弱さが指摘されていたように、当初はそれほど期待されていなかった模様。2010 年のキーンランド・セプテンバーセールで付いた値段はわずかに1 万1千ドル。その後、フロリダのトレーニングセールで3万5 千ドルの値段が付いたというが、それでも
評価が高かったわけではないとされていました。
(Our Pleasure2012年10月号 馬恋慕 河村清明より)

 岡田繁幸さんは、このセリでの価格について、またやはりサンデーサイレンスとの共通点を挙げていました。
「サンデーサイレンスもね、セリで1 万7 千ドルだったんですよ。だから余計、みんな抵抗あるわけです。それぽっちの馬が1000万ドルもするのかって思うもんだから、アメリカの関係者は手を出さなかったんですね」
 これはアイルハヴアナザーに自信ある…という話だったのですけど、やっぱり1000万ドルは高値買いでしたね。岡田さんはすごいところが多いものの、ハズレも結構あり、種牡馬選びなんかは全然ですよね。いつも大きいこと言って、外してきました。

■2020/12/14 サンデーサイレンスの父ヘイローも種牡馬としては期待されず?

 サンデーサイレンスは、その父のヘイローも種牡馬としてはあまり期待されていなかった感じですね。ヘイローの場合は、サンデーサイレンスとは逆に競走成績の方がイマイチ。31 戦9 勝で、G1勝ちはユナイテッドネイションズH(芝9.5ハロン)の1 勝のみでした。
 そして、サンデーサイレンスの全く逆で、血統の方は良かったんですよ。ヘイローの母コスマーはノーザンダンサーを産んだナタルマの半姉ということで、近親にノーザンダンサーがいるという超良血。ここは、種牡馬価値が感じられました。ヘイローが頭角を現したのは芝に転向後で欧州向きと判断されたのもあった感じで、競走時代の途中にヘイローを購入したハリウッド映画のプロデューサーで羽振りの良かったA.アレンさんは、アメリカではなく自身がイギリス・ニューマーケットに持っていた牧場で種牡馬入りさせる予定になっていました。
 といった感じで、このまま行けば期待されて…という話だったのですが、競走馬だけでなく種牡馬としてもさく癖(柵などに前歯を当て、空気を吸い込む悪癖)は問題なんですかね、ヘイローのさく癖が発覚してイギリスでの種牡馬入り計画は白紙に戻されます。その後、アメリカでできあがったヘイローの種牡馬シンジケートは1 株3万ドルで総額120 万ドルとのことで、これはそれほど高額ではなかった感じでした。

 この話があった、<Enjoy Ruffian 2011年11月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く!>(サラブレッドインフォメーションシステム)では、<競馬に「もし」はないが、もしも彼が英国に行っていたら歴史は変わっていただろう>と書いていたように、この計画頓挫がなければたいへんなことになっていました。イギリスでも成功した可能性はあるものの、現在知られている数々の名馬は誕生せず、特に日本にはサンデーサイレンスがいなかった…という、歴史が大激変することになっていたでしょう。ヘイローの種牡馬入りが順調なら日本競馬は大きく変わっていたわけです。失敗してくれて良かったですね。
 さて、その大成功した種牡馬成績ですが、加年度代表馬に輝いた名牝グローリアスソングを送って種牡馬としての地盤を固め、80年代の初めまでにケンタッキーダービー馬サニーズヘイロー、米国最良の2 歳馬と呼ばれたデヴィルズバッグなどの大物が誕生。デヴィルズバッグは日本調教馬で史上2頭目の海外G1勝利馬(1頭目は1週前のシーキングザパール)である名馬タイキシャトルの父ですし、デヴィルズバッグもやはり日本への影響が大きい馬だと言えます。
 こうした成功があり、種牡馬シンジケートを大幅に見直し。テキサス州の石油採掘事業者であるトム・ティザムさんが、1 株90 万ドル、総額3600 万ドルという当時でも破格のシンジケートを組んだことによって、ヘイローは2 月にケンタッキーのストーンファームに移動しました。ここから期待の種牡馬となり、なおかつその期待に応え、種牡馬としての絶頂期を迎えます。サンデーサイレンス、グッバイヘイロー、セイントバラードなど父の名を高めた馬たちの生誕年は、その絶頂期であった80 年代後半に集中していたそうです。
 なお、種牡馬としては母系が弱いとされたサンデーサイレンスですが、トム・ティザムさんにとってはこだわりの配合だった模様。サンデーサイレンスの母ウィッシングウェルは、ティザムさんがわざわざヘイローのために買い付けた繁殖牝馬であり、84年は不受胎で2 年連続の交配を実らせてやっと産んだ子供がサンデーサイレンスでした。母系が弱いとされつつ、アメリカ2 冠達成なのですから、見事すぎる配合だったと言えるでしょう。

2025年7月25日金曜日

スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?

■2020/12/25 スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手ひどすぎ…
■2023/04/28 4番人気2着でも反省コメントの団野大成騎手に称賛が集まる
■2021/11/23 坂井瑠星騎手が完璧騎乗で重賞制覇 逃げの勢いで前へ行って完勝


■2020/12/25 スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?

  11頭中9番人気単勝51.4倍と人気のなかったヒラボクメルロー。ただ、一発あるのではないかと思って、単複を購入していました。逃げ先行の馬で最初行くのはいいものの、行きすぎないようにと思ってレースを見ます。すると、特別主張したわけではないのに、先頭の馬をかわしてするっとハナに。…は良いのですが、そのまま突き放して大逃げになってしまいました。

 あれ、やばくない?と思ってペースを見ます。しかし、全くやばくありませんでした。ちっとも早くありません。むしろ津村騎手以外がペースをわかっていない感じ。早くない逃げ(後で見直すと1000m62秒くらい)なのに、2番手(65秒くらい)の後も大差で3番手以降がまたかなり離れて(66秒くらい)いましたから、3番手以降はどんだけスロウなのよ!という感じになっていました。こんな状況ですから、直線も勝ちを確信。不人気馬の強くない逃げなのに9馬身差という大差で圧勝、まんまと逃げ切り。稀に見る珍レースとなりましたね。

 私は「早くない逃げ」という言い方。ただ、掲示板では「スローの逃げ」もしくは「どスローの逃げ」だとして、津村騎手以外の騎手がペースを読めていなくて問題だとの声。これらの騎手の名前を覚えておいた方が良いという人もいます。その問題の騎手たちは以下の通り。団野騎手、吉田隼人騎手、柴山騎手、川須騎手あたりは、私的にはイメージ良い騎手だったんですけど…。

着順    騎手    人気
2    団野    2
3    藤岡康    4
4    吉田隼    1
5    荻野極    3
6    斎藤    8
7    富田    7
8    菊沢    11
9    柴山    5
10    丸田    10
11    川須    6

 少数ですが、津村騎手がうまかっただけで、他の騎手は悪くないという擁護も見られました。ただ、<【尾張特別】大逃げ炸裂!ヒラボクメルローが9馬身差圧勝(競馬のおはなし) - Yahoo!ニュース>でも、「前半1000mは62秒とミドルペースの逃げに持ち込んだ」と表現。つまり、平均ペースなのに大差となったというおかしな事態だということです。なお、記事では「道中は後続に10馬身超のリードを保つ」とあったものの、常時それ以上の差がありました。実況の人が「差がありすぎて目視で計測できないほどの差」という趣旨のことを言っていたほどです。(映像見直すと、「ちょっと測れないくらいの差」という言い方でした)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f8168e9b418a4b3e61410edac975004f1de55308

 また、他の騎手に問題があったとわかる決定的な証拠が、【尾張特別】(中京) 大逃げの手に出たヒラボクメルローが後続を寄せ付けず圧勝 | 競馬ニュース - netkeiba.comにあった、2着 ハーツイストワール騎乗の団野大成騎手のコメント。「3番手で、ペースを落とし過ぎました。前がペースを上げていると思ったのですが、終わってみればペースが速くなかったので...」 とのことで、ペースが全く読めておらず前が全然早くなかったことを認めています。正直すぎて笑っちゃいました。悪い騎乗ではあったのですが、率直に悪かったことを認めていて団野大成騎手は好感できますね。こういう騎手が伸びてくれると嬉しいです。


■2023/04/28 4番人気2着でも反省コメントの団野大成騎手に称賛が集まる

 <スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?>のところで、素直な反省コメントが印象に残った団野大成騎手。その後も謙虚さと前向きさを失っていないようで、私のPOG指名馬でもあるセッションがアーリントンC(G3)で僅差の2着だったときにも反省のコメントを述べていたそうです。

 [763] なうさん cRUIFCA フォローする
「結果的に早仕掛けになってしまった。馬の能力で負けた訳ではないし、勝てたレースでした。(NHKマイルCの)権利は獲れたし、反省して次に臨みたい」団野

[773] kenさん KQEgZRY フォローする
こう言う反省をしっかりと言う騎手は買い続けたいです負けてもある程度納得はできますから

[774] ゲストさん NTdxhoM フォローする
団野くんのコメントを見て立派だなと思った。どこぞの関東の某騎手みたいに全部馬のせいにする人より買う側もスッキリします。人馬ともにまた頑張って欲しい。

[775] 田中さん
こういうコメントできる騎手は将来大成しますよ
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2020103639


 「こういうコメントできる騎手は将来大成しますよ」とあったんですけど、どうでしょうか。そうでもない可能性があります。全部責任転嫁する口がうまいだけのクソ騎手の方が勝ちやすい…なんてこともあるかもしれません。
 サイコパスには仕事ができる人が多いと言われているのですが、これには過剰評価が含まれている可能性があるんですよ。というのも、サイコパスはむしろ人に好かれやすいということもわかっているため、評価を間違えている可能性も感じます。
 「人格は悪いけど仕事ができる」みたいな評価の人、結構いますよね。また、逆に人が良すぎると頼りないと感じるパターンもあるでしょう。さらに、人間の評価が印象に左右されて、不正確なことも研究でわかっています。
 サイコパスが多い職業のひとつである政治家なんかは典型で、クソみたいな人格の人がむしろ政治家として人気があり、評価も高いですよね。責任転嫁ばかり得意な政治家はむしろ出世しまくっています。
 騎手の場合、そもそも良い馬に乗れるかどうかで戦績が大きく左右されますから、他人からどのように見られるかは特に重要なところ。私は好感する性格ですし、馬主さんや調教師さんやエージェントさんらも団野大成騎手の性格を評価してくれると良いんですけど…。


 なお、団野大成騎手の反省の弁である「早じかけ」については、そもそものところで評価が分かれていました。反省の弁と同じく、団野大成騎手の騎乗がまずかったと言っている人はいたものの、悪い騎乗じゃなくね?という意見が多め。私も悪くないと感じました。4番人気で2着ですし、内容だけでなく人気との兼ね合いでも悪くありません。
 ただ、セッションは1頭になると良くないタイプの可能性があるので、今後の騎乗では注意した方が良いかもしれません。

 [771] 819manさん JiIpRZk フォローする
団野騎手は前を追いかけ過ぎました。出たなりなら勝ち馬と同じような位置で差して来るような感じになったと思うけど。坂で苦しくなってヨレていましたから。

[763] なうさん cRUIFCA フォローする
そんなにキレる馬じゃないから早仕掛けとは思わなかったけどな
ただ抜け出すのが早すぎて馬が遊んじゃったからそっちの話かな
自厩舎の馬だからコミュニケーションを取って修正することに期待

 [768] aichanさん GJY1MCc フォローする
結果的に早仕掛けになったけど馬場を考えれば悪くないでしょ。寧ろフラフラし過ぎだったかなと。真っ直ぐ走れてれば、もう少し際どい着差だったかも。惜しかった~。

 [769] guestさん IDNEkJM フォローする
今日はオオバンブルマイの末脚が異次元すぎた。この馬場4角あの位置から飛んでくるとは普通誰も思わない。終わってみれば早仕掛けだったかもしれないが、今日はその競馬で正解だったと思う。
■2021/11/23 坂井瑠星騎手が完璧騎乗で重賞制覇 逃げの勢いで前へ行って完勝

 キングエルメスは父ロードカナロアで母ステラリード。同じ母のカイザーノヴァ(父モーリス)が、前年のPOGで最も気に入った子だったので、弟もPOGで指名していました。
 一発勝利だった新馬戦は見ていなかったものの、前走札幌のクローバー賞は見ました。2番手だった新馬戦とは異なり中団から。しかし、それでも道中むしろ下がりそうなところもあり、コーナーは押して押して。最後伸び始めたところで終わっており、めちゃくちゃズブい感じに見えました。

 休み明けとなった2021年11月6日のG2京王杯2歳Sは、最初から促して逃げる勢い。前走がズブく見えたので、この判断は良い!と思いました。鞍上は3走とも坂井瑠星騎手です。
 結局、ハナは譲ったのですが、脚質を考えた良い騎乗でしょう。折り合いも大丈夫でした。2番手はむしろ望むところでもあります。最後は先に前に出ましたが、やはり抜かれそうで抜かれずな上に、最後はむしろ離せそうな感じもある憩い。やはりズブくて強い…という印象を受けました。坂井瑠星騎手の騎乗は馬の特性を考慮した完璧騎乗だと思ったんですよね。

 ところが、キングエルメスの掲示板を見ると、具体的に騎乗を褒めるコメントが全然ないという予想外なことに。キングエルメスがズブいという話もありません。スローペースで向いた…みたいな話で、騎乗がうまいというよりはむしろラッキーで勝てたと言った感じです。
 参考になるコメント自体がなぜか非常に少なかったのですが、「前走は体調不良でガリガリだったので今日が本当の能力です。なんでこんな人気なかったのか不思議で仕方ありません」といったものはありました。
 となると、前走先行できなかったのも、前走伸びがイマイチだったのも単純に馬体重の問題だったんですかね。ズブいうんぬんが関係ないかも…という私にとってはショッキングな話になって参りました!
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2019105938

 馬体重を見ると、新馬戦は480(0)。クローバー賞は474(-6)。今回はしっかりと体重を増やして立て直してきて、492(+18)でした。うーん、単純に馬体重の問題なのかな~。せっかく坂井瑠星騎手をベタ褒めしたのに、的外れみたいな感じになってしましたね。
 なお、坂井瑠星騎手は良いイメージを持っている騎手の一人。応援馬にもっと乗って欲しい騎手ですが、残念なことにほとんど縁がない騎手でもありますね。私が好みの騎手はなぜかリーディング下位が多いのですが、坂井瑠星騎手は今見ると25位。超マイナー騎手のイメージあったのですが、いつの間にかかなり良くなっています。
 私は騎手評価ランキングもつけています。この順位はなぜか私の騎手イメージと一致しないこともあります。ただ、今回の坂井瑠星騎手は5点中3.09でイメージ通り高評価。154人中32位でした。