2026年7月13日月曜日

日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!

■2026/07/13 日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!


■2026/07/13 日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!

 国枝栄調教師が引退後にヘルパー厩務員になったことが話題になっています。この厩務員で体験した話を「週刊ポスト」のコラム連載「人間万事塞翁が競馬」で書いてました。

 6月の2歳新馬戦で3着に頑張ったトゥザファイナルは、大きくて元気がいいものの、コミュニケーションのとれる若馬だそうで、特に問題馬ということではなさそうです。しかし、この馬がレース後突然暴れ出しました。

<東京競馬場への輸送も問題なく過ごし、パドックでも落ち着いていたが、レースが終わって馬房に戻ってしばらくしたら、ひどく暴れ出した。空調がきいていてそれほど暑くもないのに汗をダラダラ流し、レースの興奮が戻ってきたのかとびっくりした。>
https://article.auone.jp/detail/1/6/12/218_12_r_20260704_1783127806947839

 この日は馬主さんが馬をねぎらうために馬房まで来ました。暴れるトゥザファイナルの様子にさぞ驚くだろうと思ったら、「ああ、お母さんもレース後はこんな感じでした」と平然としてしていたそう。母スパークオンアイスをはじめ、これまでの子6頭がすべてこの馬主さんだそうです。

 以上のような話があったのは、”国枝栄氏「厩務員にならなければ分からなかったことがある」調教師時代についての反省も”(週刊ポスト2026年7月17日号 07/04 10:15 NEWSポストセブン)という記事でした。
 なので、レース後に暴れる馬がいるというのが、「厩務員にならなければ分からなかったこと」だと思うかもしれませんが、違うのです。レース後に馬房で入れ込む馬がいるというのは、調教師時代に報告を受けていました。しかし、実際に経験すると、また違うという話ですね。

<レース後に馬房で入れ込む馬がいるというのは、調教師時代にスタッフから報告をきいたことはあるけれど、厩務員として目撃したのは初めてだったので、どうしたらいいのか戸惑ってしまった。>

 これは、競馬界に限らず、多くのビジネスマンにとっても大事な話でしょう。報告だけ聞いているのと、実際の現場で体験することには、大きな乖離があるのです。
 そして、本文ではそういう言い方はしていないのですけど、「厩務員にならなければ分からなかった」気づきというのは、たぶん以下の部分のあたりだと思われます。

<調教師の時は従業員に段取りよくやれとか、馬房をきれいにしろとか口うるさく言ったけど、あまり急かす必要はなかったかなと今なら思う。
 (中略)次はあれやらなきゃ、これをやらなきゃと段取りを考えたりするとダメ。その馬とのリズムを合わせることが重要で、馬がこちらの要求していることをいかにスムーズに受け入れてくれるかが重要になる。>

 上記に関して、以下のような話も出ていました。ここで「デレデレ」という言葉が使われていますが、これは通常よく使われる使用法とは異なります。現在では、ほとんど好意や愛情が表に出て、態度や表情がゆるみ、だらしなく見える状態を指す言葉として使われますが、調べてみると、愛情以外でも、だらしなく振る舞うこと全般で使われることがあるみたいですね。たぶん要するに「ダラダラ」ということでしょう。今回はそちらの意味のようです。

<ドバイへ行った時、アーモンドアイにインド人の作業員がヘルパーでついたのだが、彼らはもうそれこそデレデレ。国民性なのかもしれないが、テキパキ、シャンシャンとやるのではなく、なんかラクダがのんびり歩いているような感じ。ところが馬はデレデレしたインド人にリラックスしたままついていく。
 当初馬房になかなか入らなかった馬がいたが、インド人が引いたらスイスイ入っていく。馬運車に乗せる時も、日本人だと、ちょっと入らないと急かしたりするけれど、時間をかけて「まあ入んないのか、しょうがないな」なんてじっと待っている。>