2023年4月27日木曜日

ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?

■2019/03/16 ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?
■2020/07/20 ウインの期待馬を正直に酷評していた松岡正海騎手がむしろ主戦に
■2020/10/08 意見が分かれる口うるさい調教師とむしろ関係が深く…


■2019/03/16 ラフィアンはなぜ二流騎手と二流厩舎しか使わないのか?

 ラフィアンなどのビッグレッドファームグループは嫌っている人も多く、競馬関係者は皆ラフィアンを嫌っているとした上で、以前以下のような主張をしている人を見かけました。

・ラフィアンの人は、調教師も騎手もバカにしていて、ただ自分たちの言う通り動けば良いと思っている。
・すべての決定権はラフィアンが握っている。決定に従わなかった場合は、転厩も辞さない。
・なので、一流の調教師は馬を預からず、忠実な下僕となる二流以下の調教師だけ。騎手も二流以下しか乗らない。

 ただ、この主張と矛盾しそうな話はいくらでもありそうですよね。例えば、意外なことにラフィアンの主戦である柴田大知騎手は、ラフィアンから細かい騎乗の指示は受けずかなり任されている、といった話をしていました。
 また、稲葉隆一元調教師は、「調教師って、本当の友達はいない人が多いと思うよ」とした上で、数少ない友達の一人として岡田繁幸さんの名前を挙げ、以下のような話をしていました。

「オレも正直に言うから、岡田繁幸とはよくケンカもした。それでも、岡田と二人で、夕方に薄暗くなる頃に馬を見に行ったりもしたし、冬は雪の中で馬を見たり、色んな思い出もあるよ」(Enjoy Ruffian 2012年5月号より)



■2020/07/20 ウインの期待馬を正直に酷評していた松岡正海騎手がむしろ主戦に

 ビッグレッドグループは黙って言うことを聞く騎手を重宝しているわけではないのでは?というエピソードがまたあったので追記。 Our Pleasure2019年3月号の巻頭のごあいさつで、ウインの岡田義広さんが、ウインの主戦騎手とも言える松岡正海騎手について、書いていました。
  まず、松岡騎手のプロ意識の高さについて説明。松岡騎手は怪我からの復帰が早いものの、その理由について「復帰を早くする一番の理由は、今まで積み上げてきた感覚を鈍らせたくないから」「筋力(の強化)も、馬に乗らないとトレーニングでは限界があるから」と説明していました。その上で、以下のような話をしていたのです。

<本人と競馬の話をすると凄く真剣で、実はよく考えているのがわかります。馬に乗った評価も正直過ぎて、昔はカチンとくるときがありました(期待馬に乗ってもらったら「ダメです。追っても全然スッカスカです。スッカスカ」と言われたことがありました)が、ビジネスパートナーとしても信用できる人間ですし、このようにプロ意識が高く、心の強い人間と組んで仕事をしたいと私は思います>

■2020/10/08 意見が分かれる口うるさい調教師とむしろ関係が深く…

 今度は調教師の方で、黙って言うことを聞く人を使っているわけではない…という話を発見。前回と同じで、ウインの方の例です。マイネルのラフィアンの長男の方が癖が強いですから、ラフィアンでの例もほしいところなんですけどね。

 さて、今回の話ですが、 Our Pleasure 2019年5月号 トレセン・ダイアログに載っていた加用正調教師のコメント。加用正調教師はラフィアンの馬も預かっていましたが、今はウインとの関係が強く。重賞馬を何頭か出すなど、関係の深い厩舎になっていますが、黙って言うことを聞くタイプではなかったようです。

「(引用者注:目標を聞かれて)やはり中央の大きいレースに使う馬をウインさんの所属馬から輩出したいですね。どちらかと言えば私は口うるさい調教師で、お付き合いをした当初は時々意見が分かれることもありましたが、今ではお互いが理解し合えるようになり、結果を出そうと同じ方向を向くことができるようになったと思いますね」