2024年8月8日木曜日

競馬イメージを向上させた新聞はどこ?読売・朝日・毎日・日経・産経

■2020/06/22 競馬イメージを向上させた新聞はどこ?読売・朝日・毎日・日経・産経
■2024/08/07 中央競馬の冠競走、マスコミ名の目立つレースと目立たないレースで差

■2020/06/22 競馬イメージを向上させた新聞はどこ?読売・朝日・毎日・日経・産経

  新聞社、放送局などのスポンサーの社名を冠した競走を冠競走(かんきょうそう)といいます。意外なことにこの先駆けとなったのは「朝日杯3歳ステークス」の朝日新聞であり、競馬イメージの向上に役に立った感じです。競馬ファンは感謝しなくちゃいけない新聞社かもしれません。

<本競走創設の発起人となったのは、馬主会の重鎮であった2代目中村勝五郎の息子・中村正行(3代目中村勝五郎)である。中村は当時騒擾事件が頻発していた競馬のイメージ改善を図るため、競馬ファンであった朝日新聞編集局長の信夫韓一郎に社賞の提供を持ちかけた。当初は最高格競走である東京優駿(日本ダービー)への提供を企図していたが、当時の国営競馬(農林省競馬部)が一社のみに許可を出すことを良しとしなかったため、代わりに3歳馬のチャンピオン決定戦という性格を持つ特別競走を新設することになった>
<「新聞社の名がつく競走ならば競馬の社会的信用も高められる」との考えから、競走名は「朝日盃三歳ステークス」とされた>
<戦前から競馬を敵視しつづけた朝日新聞社が競馬を大衆娯楽・スポーツと認めたことは他の大手マスメディアを刺激し、1955年までに読売カップ(読売新聞社)、毎日王冠(毎日新聞社)、東京新聞杯(東京新聞社)、NHK杯(日本放送協会)、日本経済賞(日本経済新聞社)、産経賞オールカマー(産経新聞社)といった競走が次々と新設された>
(朝日杯フューチュリティステークス - Wikipediaより)

 当初は最高格競走である東京優駿(日本ダービー)への提供を企図していたとありましたが、ダービーも朝日新聞に関係が深いレース。中央競馬の冠競走一覧 - Wikipediaでは、他の朝日がつくレースと合わせて、以下のようにダービーや菊花賞についても補足する説明がありました。

<朝日杯フューチュリティステークス(阪神)
    朝日杯セントライト記念(中山 2014年より寄贈)
    朝日チャレンジカップ(阪神、2013年限りで撤退 現在はチャレンジカップとして施行)
    朝日杯九州産3歳特別(朝日杯九州産3歳ステークス 小倉、現在実施せず)
    この他、冠レースではないが東京優駿(日本ダービー)では優勝騎手に優勝旗が、菊花賞では社賞が朝日新聞社から贈られる>

■2024/08/07 中央競馬の冠競走、マスコミ名の目立つレースと目立たないレースで差

 以前から思っていたのは、マスコミによる中央競馬の冠競走、マスコミ名の目立つレースと目立たないレースがあるということです。
 例えば、朝日新聞の朝日杯フューチュリティステークスは朝日が目立つレース。以前はさらに目立つ朝日杯2歳Sでしたし、朝日チャレンジカップも目立っていました。朝日の冠がとれたチャレンジカップは、同時期に行われるチャンピオンズカップと紛らわしい…と悪評。朝日撤退の影響は大きい(?)です。

 もっと目立つのは、東京新聞杯。そのまんまストレートすぎて、一番お得感があります。同じ系列の中日新聞杯もそのまんまなパターン。ついでに言うと、京都新聞杯、神戸新聞杯など、なぜか地方紙の方がオトクなパターンが多いと思います。
 この他、日経新聞の日経賞、日経新春杯もわかりやすいところでしょう。毎日新聞の毎日王冠や毎日杯も朝日パターンなので、ある程度わかります。

 一方、影が薄いな…と思うのが、読売新聞の読売マイラーズカップ。普通は単にマイラーズカップです。
 また、産経新聞の産経賞オールカマー。単にオールカマーと言われることが多いです。今回調べていて、セントウルステークスも産経賞セントウルステークスだと知りましたが、さらに言われません。
 産経新聞と同じグループである夕刊フジの夕刊フジ賞オーシャンステークスもほとんど言われませんね。夕刊フジ杯オパールステークスにいたっては、今回初めて知りました。
 ついでに同じグループであるフジテレビ賞スプリングステークスも全然言われない名前。フジテレビの競馬番組で言うため覚えていますが、他ではほとんど見かけませんね。

 先程「なぜか地方紙の方がオトクなパターンが多いと思います」と書いたのですけど、唯一お得じゃない地方紙が私の地元北海道新聞。クイーンステークスという重要度の高い重賞をゲットしているせいか、北海道新聞杯クイーンステークスとはあまり言われません。今回初めて知りました。

 大きい重賞ほど目立たないという逆転現象は、スポーツ紙でも起きています。例えば、日刊スポーツでは、日刊スポーツ賞中山金杯や日刊スポーツ賞シンザン記念より、そのまんまな名前で言われやすい札幌日刊スポーツ杯の方が目立つといった具合です。

 先程フジテレビだけ出した放送局の場合も、重賞かどうかの関係で、地方局の名前が目立ちやすく、大手の方が目立たないという逆転現象が起きています。
 ただ、地方局でも結構重賞の冠になっており、目立たないところが結構ありますね。例えば、京都放送(KBS京都)のKBS京都賞ファンタジーステークスがそういったものです。
 大手の方の例外としては、NHKマイルカップ。必ずNHKがつく名前で言われるので、お得感があります。

 マスコミ以外の民間があるのは、鉄道会社だけ。そして、鉄道会社は全部わかりやすい名前になっているというのが不思議です。こういうのを見るのは、おもしろいですね。

    京成電鉄
        京成杯(中山 3歳=旧4歳限定重賞)
        京成杯オータムハンデキャップ(中山) - 1980年(昭和55年)の開催日程の変更に際して9月中山開催となったため、1998年(平成10年)から10月東京開催の「京成杯3歳ステークス」より振り替えられた。
    京王電鉄
        京王杯スプリングカップ(京王杯スプリングハンデキャップ 東京)
        京王杯2歳ステークス(東京) - 1980年(昭和55年)の開催日程の変更に際して10月東京開催となったため、1998年(平成10年)から9月中山開催の「京王杯オータムハンデ」より振り替えられた。
    京阪ホールディングス・京阪電気鉄道
        京阪杯(京都)
    阪急阪神ホールディングス・京阪神急行電鉄→阪急電鉄
        阪急杯(阪神)
    名古屋鉄道
        名鉄杯(中京)
        発走の際は通常のファンファーレではなく、名鉄パノラマカーのミュージックホーンのメロディが演奏される。