2024年7月25日木曜日

多頭数ではなく少頭数だと馬券が売れない…はもう過去の話?

■2015/9/30 多頭数ではなく少頭数だと馬券が売れない…はもう過去の話?
■2021/02/14 出走頭数が少ない時期でも馬券が売れる高知競馬


■2015/9/30 多頭数ではなく少頭数だと馬券が売れない…はもう過去の話?

 多頭数の方が馬券の売上が多いというのは常識だと思っていたので、ひぇー!と驚いた話が、Our Pleasure 2013年6月号 古谷コンシェルジュの競馬観(古谷剛彦)でありました。2013年4月開始のホッカイドウ競馬の門別競馬場の話です。。

<2日目の5頭立てのレースだが、1Rは約650万円と1Rでの平均売り上げとほぼ変わらず、5Rで組まれた5頭立ては1000万円を超え、良い意味で関係者を驚かせた。昨年のJRA札幌開催で芝1800mの2歳新馬戦が少頭数の競馬が多く、メディアの批判も多かったが、実は売り上げは意外と良かった>
http://www.ruffian.co.jp/tmpfile/ourpleasure/OP-1306.pdf

 メディアの批判が多かったのは、どういう理由かはわかりません。ただ、たぶんレースとしておもしろみがないという批判ではないかと想像します。しかし、レースの魅力を示す一つである売上を見ると、批判は当たりません。前述の通り、私はこれにはたまげました。
 なお、古谷剛彦さんは<主催者からすれば、出走手当などの報償費は頭数が少なければ少ないほど良く、しかも普通のレース並みの売り上げがあれば費用対効果でプラスに働く>という話も。こういった視点は全然ありませんでしたわ。
 また、昔は「多頭数の方が馬券の売上が多い」が通用したものの、今は時代が変わったということかもしれません。以下のような理由が考えられるようです。

<以前は、頭数が多ければ配当面での面白さがある分、少頭数より多頭数という意識が強い主催者は多かったが、それは馬連・馬単時代の話。3連単主流の時代となった今、少頭数の競馬は必ずしもマイナス要因にはならない。それは、レース単体の売り上げが証明している>

 というか、今3連単が主流なんですね。私は買ったことすらありませんわ。だって、当たる気しないですし、たくさんの馬見るの面倒なんですもの。私はもともと追っかけている馬の単勝・複勝で、他の馬は全然見ません。相手関係を軽く見るくらいで、さらっと買う…という時間をかけないやり方をしています。こういう人は珍しいんでしょうね。


■2021/02/14 出走頭数が少ない時期でも馬券が売れる高知競馬

 地域に貢献できるまでになった高知競馬 - 斎藤修 | 競馬コラム - netkeiba.com(2021年01月19日)は、タイトルの通り、高知競馬の売上が増えたという話。ネット・電話投票の売上が増加したおかげで、どん底だった2008年度の1日平均約4千万円の売上が、今はその15倍以上の1日平均6億円を超えるまでにV字回復。『新型コロナウイルス感染症対策支援競走』を行って寄付できるところにまでなった…という話でした。ただ、記事では、これ以外にもおもしろい話がありました。上記と同じ頭数と馬券に関する話です。

<1月17日(日)の高知競馬の売上が10億円を超え、10億4800万円余りになった。これは昨年3月10日に記録した高知競馬1日の売上最高額10億8952万9400円に迫るもの。(中略)
近年の高知競馬は、他場のナイター開催が少なくレース時間が被ることが少ない1~3月は、おおむね週3日間開催(それ以外の時期は基本的に週2日)としているため、必然的に1日の出走頭数が少なくなる。この日の開催でも全11レースのうち7頭立てが3レース、8頭立てが4レースと、少頭数のレースがいくつもあった。これまでは“頭数が少ないと馬券が売れない”というのが常識だったが、そうした常識も覆しているのが、今の高知競馬のさらにスゴイところでもある>

 現在は新型コロナウイルス問題があり、高知競馬だけでなく、地方競馬では前年から好調な売上を連発していました。外出自粛による需要をつかんだという特殊要因があるかもしれません。なので、特殊要因で少頭数でも売れている…という可能性はありますが、「近年の高知競馬は」という書き方だと、それ以前でも売れていた感じ。この「少頭数でも売れる」は興味ある話ですので、また事例を見つけたら追加していきたいですね。