2026年7月31日金曜日

種牡馬としては失敗と言われたオルフェーヴルのその後…

■2014/10/26  G1勝利数はディープインパクトだが種牡馬価値ならステイゴールド
■2017/07/08 オルフェーヴルは種牡馬としては失敗か?不安視する声
■2021/02/20 種牡馬としては失敗と言われたオルフェーヴルのその後…
■2023/03/21 2億円ホースは多い…オルフェーヴルの有力な後継種牡馬は出てきた?



■2014/10/26  G1勝利数はディープインパクトだが種牡馬価値ならステイゴールド

 2014年秋に書いていた話。産駒を残していくという観点で、G1勝利数を見ていました。

日付    レース名    距離    馬名    種牡馬名
02/23(日)    フェブラリーS    ダ1600    コパノリッキー    ゴールドアリュール
03/30(日)    高松宮記念    芝1200    コパノリチャード    ダイワメジャー
04/13(日)    桜花賞    芝1600    ハープスター    ディープインパクト
04/20(日)    皐月賞    芝2000    イスラボニータ    フジキセキ
05/04(日)    天皇賞(春)    芝3200    フェノーメノ    ステイゴールド
05/11(日)    NHKマイルC    芝1600    ミッキーアイル    ディープインパクト
05/18(日)    ヴィクトリアマイル    芝1600    ヴィルシーナ    ディープインパクト
05/25(日)    優駿牝馬(オークス)    芝2400    ヌーヴォレコルト    ハーツクライ
06/01(日)    東京優駿(日本ダービー)    芝2400    ワンアンドオンリー    ハーツクライ
06/08(日)    安田記念    芝1600    ジャスタウェイ    ハーツクライ
06/29(日)    宝塚記念    芝2200    ゴールドシップ    ステイゴールド
10/05(日)    スプリンターズS    芝1200    スノードラゴン    アドマイヤコジーン
10/19(日)    秋華賞    芝2000    ショウナンパンドラ    ディープインパクト

 ディープインパクト産駒は4勝でトップ。さすがです。2位はハーツクライ産駒の3勝。ステイゴールド産駒は2勝止まりでした。ただ、種牡馬価値として見ていこうということで、牝馬限定戦を抜いてみましょうか?

日付    レース名    距離    馬名    種牡馬名
02/23(日)    フェブラリーS    ダ1600    コパノリッキー    ゴールドアリュール
03/30(日)    高松宮記念    芝1200    コパノリチャード    ダイワメジャー
04/20(日)    皐月賞    芝2000    イスラボニータ    フジキセキ
05/04(日)    天皇賞(春)    芝3200    フェノーメノ    ステイゴールド
05/11(日)    NHKマイルC    芝1600    ミッキーアイル    ディープインパクト
06/01(日)    東京優駿(日本ダービー)    芝2400    ワンアンドオンリー    ハーツクライ
06/08(日)    安田記念    芝1600    ジャスタウェイ    ハーツクライ
06/29(日)    宝塚記念    芝2200    ゴールドシップ    ステイゴールド
10/05(日)    スプリンターズS    芝1200    スノードラゴン    アドマイヤコジーン

 こうすると、ガラリ一変。ディープインパクト産駒は1勝までガクンと落ちます。ステイゴールド、ハーツクライ産駒が2勝ずつでトップです。
 ディープインパクトはミッキーアイル。種牡馬入りできそうですが、現時点で勝っているのがNHKマイルだけというのは物足りません。種付け頭数を稼ぐには他のG1が要りそうです。
 ハーツクライはダービーのワンアンドオンリーと実績あるジャスタウェイ。意外に優秀。
 ステイゴールドは文句なしで実績では一番有望のゴールドシップ。フェノーメノは天皇賞春で実績もありますが、ライバル多いサンデーサイレンス系でどうか?というところ。というか、スプリンターズステークス以外全部サンデーサイレンス系という恐ろしさ。
 ステイゴールドは他にオルフェーヴルもいますし、後継種牡馬のインパクトとしては一番ですね。本当当たると大きい馬。
 これまで名前を出した以外だと、短距離系はやはり種牡馬価値は見劣り。残りで有望なのは価値の高い皐月賞馬で、戦績も良いイスラボニータでしょうね。


■2017/07/08 オルフェーヴルは種牡馬としては失敗か?不安視する声

 ということで、当時はステイゴールドが後継種牡馬戦でも有利では?という書き方をしたものの、ステイゴールドは産駒だけでなく産駒の種牡馬価値としても当たり外れが激しいのではないかと言われていました。実績だけなら大種牡馬になりそうなオルフェーヴルなんかも、当初から苦戦を予測する人が多くいたんですよ。
  で、今のところあまりうまく行っていないのです。 オルフェーヴルに早くも種牡馬「大苦戦」の兆候!? 絶好調ロードカナロアとの競馬界の未来を担う「最強新種牡馬対決」は明暗くっきり | ギャンブルジャーナル | ビジネスジャーナル()という記事がありました。
 "すでに中央だけで4頭がデビューを果たしているが、その内掲示板を確保できたのは6月の新馬戦で4着に敗れたモカチョウサンのみ"。このモカチョウサンが422kで小柄。産駒は総じて"小柄で気性の激しい馬が目立っていることもあって、あまり明るいニュースが聞こえてこない状況だ"そうです
 ただ、まだ新馬戦は短めの距離が主体。評価するには早すぎるという見方も。また、"父ステイゴールドも初年度産駒はパッとしなかったものの、2年目にオルフェーヴルの兄にあたるドリームジャーニーを輩出して運命を大きく変えた"という経緯があります。オルフェーヴルも当たり外れが激しいタイプであれば、どこかで大物を出して評価を上げるかもしれません。

■2021/02/20 種牡馬としては失敗と言われたオルフェーヴルのその後…

 えらく遅くなりましたが、種牡馬としては失敗と言われたオルフェーヴルのその後を「答え合わせ」です。一番わかりやすい種牡馬リーディングでオルフェーヴルは64位スタートから2年目には早くも13位に。その次も10位と順調に順位を上げて最新である2020年には4位になりました。大成功でしょう。前回、評価には早すぎると書いたように、当初の評価を裏切ってきました。

 ただ、数で稼いで質が低いというタイプもいます。ということで、大物を見ていくとこちらは結構微妙で2億円超えは2頭のみ。ラッキーライラックという超名馬がいますし、皐月賞馬のエポカドーロもいるのですが、いずれも初年度産駒で後が続きません。1億円ホースは8頭いて、かなりイケているのですが、やはり偉大なる父ステイゴールドやライバルのディープインパクトから見ると見劣りしますね。ディープインパクトが亡くなりましたから、これから繁殖の質が上がっていく可能性はありますけど…。

 当初気にしていた種牡馬価値ということで言うと、代表産駒ラッキーライラックが牝馬だというのも気になるところ。全然牝馬で活躍馬が多いわけではないものの、大当たりは惜しいことに牝馬でした。ファンの方には申し訳ないですが、エポカドーロは種牡馬価値としてはインパクト薄いかな…という。牡馬の超大物が待たれるところです。

 なお、ステイゴールドの孫での賞金ランキングを見てみると、普通にオルフェーヴル産駒が圧勝。前述の2頭の他、3位のジャスティンまでがオルフェーヴル産駒。4位でやっとドリームジャーニー産駒のヴェルトライゼンデが出てくるくらいです。こうして見ると、種牡馬としてはすごかったステイゴールドですが、後継が続いていくのかが心配な感じに。ステイゴールド後継種牡馬もディープインパクト後継種牡馬も親があまりに偉大すぎて、小粒に見えてしまいます。



■2023/03/21 2億円ホースは多い…オルフェーヴルの有力な後継種牡馬は出てきた?

2023/03/21:いまいちかな…と思いつつも、オルフェーヴル産駒でPOG指名していた馬の話をこちらにまとめ。ただ、あまりおもしろくない話でしょうから、先にオルフェーヴル産駒の戦績の話を。前回書いた2021年からさらに2年経っていますので、もう一度見ておきましょう。

 前回種牡馬リーディング4位だったオルフェーヴルはここがピークだった感じで、その後、2021年は8位、2022年は11位と下げています。2023年はまだ3ヶ月ですが、暫定14位。以下のように、2億円ホースをすでに多数出しており、失敗というほどではありません。ただし、大成功ではないですし、有力な後継種牡馬がいるかどうかという視点でも物足りない感じは正直ありますね…。

馬名    性    総賞金(万円)
ラッキーライラック    牝    73,747
オーソリティ    牡    35,310
ウシュバテソーロ    牡    29,988
ショウナンナデシコ    牝    28,715
エポカドーロ    牡    27,636
ジャスティン    牡    23,394
ヘリオス    セ    21,123

2019/07/17:
2017年生まれで好きな馬 モーベット
 思ったほど活躍していないオルフェーヴル産駒ですが、好きだったエガオヲミセテの系統ということでPOG指名。ダイナカールの血統ですので、代表馬としてエアグルーヴの血統というべきでしょうけどね。
 新馬戦は1番人気1着でしたが、同日のサリナスの方の評価が高かったようで、モーベットでは「サリオスばかり言われているけどこの馬も」といった褒められ方をしていました。モーベットは牝馬ですから、あまりぶつからない気がしますけど。(2019/07/17)
 牝馬ですからと書いていたのに、2戦目はまさかの新潟2歳S。やはり評価良かったようで、2番人気におされました。が、結果は8着。終始窮屈そうに見えましたし、まだ見限らないものの残念。力を出すのに注文がつくタイプかもしれません。(2019/10/05)
 3戦目は1勝クラス。最初からやや遅れてテンも早くなくて後方から。前行けませんね。今日は最後伸びたものの後ろすぎたこともあり、2着まで。やはり乗り難しいように見えます。(2019/10/20)
 その後のモーベットですが、翌年の3歳秋に1勝クラスを勝利。以降は3戦しただけで引退、繁殖となっています。産駒に期待したいですね。私はPOG指名するかもしれません。(2023/03/21)

2017年生まれで好きな馬 ギルデッドミラー
 「思ったほど活躍していない」と書いたのに、またオルフェーヴル産駒の指名馬。牝馬は少ないことが多いのですけど、この子もモーベットと同じく牝馬。新馬戦は1番人気ですが、当たり外れの大きいギャンブルのつもりで指名したら、1着で勝ってくれました。ただ、前が止まらない展開でギリギリと言った感じで、微妙でしょうか。(2019/07/17)
  9頭立てのサフラン賞で2.5倍の1番人気に。ただ、微妙でしょうかと書いた不安が的中。3着に敗れています。出遅れがあり、わかりやすい敗因はあります。ただ、やはりそこまで強くないのかなという感じ。(2019/10/05)
 「微妙」と書いていたのですが、このギルデッドミラーの方が活躍。相変わらず見る目の無さを発揮しています。
 まず、3歳の時点で1勝クラスを勝利すると、アーリントンC(G3)2着、NHKマイルC(G1)3着という好成績を残します。古馬になってからは掲示板を外すことも増えますが、重賞2,3着があり、悪くはありませんでした。
 ただ、完全に予想外で驚いたのが、ダートに転向して才能開花したこと。以下のように、ダートの4戦はすべて連対で重賞も制覇。4レースだけで引退してしまいましたが、ダートのレースにもっと多く出ていればかなりの成績を残したと期待したくなるような印象的に残るダートでの強さでした。(2023/03/21)

日付    レース名    着順    距離
2023/1/29    根岸S(G3)    2    ダ1400
2022/11/12    東京中日S杯武蔵野S(G3)    1    ダ1600
2022/10/10    グリーンチャンネルC(L)    2    ダ1600
2022/8/21    NST賞(OP)    1    ダ1200

2023/06/11追記:2017年度のJRA賞予想を見直していたら、 最優秀2歳牝馬には順当にオルフェーヴル産駒のラッキーライラックを予想していたのでこちらにまとめ。しかし、ラッキーライラックを予想しつつも、「正直言うと、今年は印象に残る馬がいなかった」と書いていて、相変わらず見る目の無さを発揮。歴史的な名牝になるとは思いませんでしたわ…。

2017/12/10:<2017年度・オススメ    最優秀2歳牝馬> ラッキーライラック
 正直言うと、今年は印象に残る馬がいなかった。阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気のロックディスタウンも過剰評価だと思う。名前的に牡馬だと勘違いしていたけど。
 で、そのロックディスタウンが沈んだ中勝ったのがこの馬。すごい!とは思わなかったが、悪く言われるけど結構好きな騎手の石橋脩騎手が勝ったので、とりあえず嬉しかった。
 実際の馬券は買わなかったが、予想ゲームみたいなので、1番人気の ロックディスタウンを抜いた2,3,4番人気でパーフェクトに当たったのもちょっと嬉しい。

2026年7月30日木曜日

藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

■2019/09/01 圧勝?藤田菜七子騎手、女性騎手W杯で世界一に!
■2021/03/15 総合4位…藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

■2019/09/01 圧勝?藤田菜七子騎手、女性騎手W杯で世界一に!

 海外では大げさではなく普通に大活躍している女性騎手がいるという話を以前書いたのですけど、藤田菜七子騎手が「世界一の女性騎手」になっていたようで驚きました。
 2019年6月30日、スウェーデンのブローパーク競馬場で、国際女性騎手招待競走「ウィメンジョッキーズワールドカップ」が行われました。世界各国から招待された10名の女性騎手が、条件が異なる5レースに騎乗し、着順による総合ポイントで順位を決定するという催しだそうです。

 第1戦は6着。続く第2戦(芝1400メートル)でフランシスクスに騎乗して、鮮やかな差し切りで、海外初勝利。
 2016年8月のイギリスの「ワールドレディースチャンピオンシップ」が海外初挑戦だそうですけど、放馬して競走除外。1鞍だけの騎乗予定だったのか、騎乗することなく終わったとのこと。その後は何度か騎乗していますが、ここまで未勝利でした。
  「ウィメンジョッキーズワールドカップ」では、第3戦はヤマトに騎乗して5着。完全に日本風の名前なんですけど、なんか関係あるんですかね。気になります。
 その次の第4戦はフィラデルフィアで2着。この時点で1位?と思ったら、総合3位だったそう。
 ということで、優勝が懸かった最終第5戦(芝2100メートル)での逆転劇でした。チルターンズに騎乗し、2番手から直線、早めに抜け出してこの日2勝目を挙げ総合優勝。2勝すればほほ1位だったでしょうが、他の成績も良いので内容的には圧勝だったかもしれません。
(藤田菜七子騎手 無念の競走除外となった初めての海外遠征 | ニッポン放送 ラジオAM1242+FM93 より)

 

■2021/03/15 総合4位…藤田菜七子騎手、またしても女性騎手世界一に!

 サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で騎手招待競走『インターナショナルジョッキーズチャレンジ』が全4レースで行われました。日本からは骨折で不参加となった前年も選ばれた藤田菜七子騎手が参加。2・5・6・12着で、マリン・ホルムベリ騎手と並び、女性騎手7名中最上位タイの4位タイとなりました。
 別記事によると、招待騎手は必ずしもリーディングではなく、話題性などを入れたものだとのこと。加えて、藤田菜七子騎手も帰国後2週間の待機期間が必要となる状況であるなお、現在は新型コロナウイルス問題で移動をためらいがちな時期というのもあります。メンバーが豪華ではないという可能性も考えました。
 ただ、以下のように参加者の顔ぶれを見ると、十分豪華。2年連続で100勝超えしたイギリスのホリー・ドイル騎手、通算1万3000勝を達成したブラジルのジョルジ・リカルド騎手、フランスで初の女性騎手によるG1勝利を果たしたジェシカ・マルチアリス騎手、日本でもおなじみで前年に凱旋門賞を勝ったクリスチャン・デムーロ騎手などが参加しています。このメンバーで4位というのは立派ですごいですね。

1位 30 S.フォーリー(アイルランド)
2位 25 A.アルファライディ(サウジアラビア)
3位 19 M.スミス(アメリカ)
4位 12 藤田菜七子(日本)
4位 12 M.ホルムベリ(スウェーデン)
6位 11 J.マルチアリス(イタリア)
7位 10 C.デムーロ(イタリア)
8位 7 W.ラモス(パナマ)
8位 7 S.ヴォークト(スイス)
8位 7 N.ガルシア(スペイン)
11位 6 J.リカルド(ブラジル)
11位 6 M.アスコニーガ(アルゼンチン)
13位 0 W.ビュイック(イギリス)
13位 0 H.ドイル(イギリス)
【サウジ騎手招待競走】S.フォーリー騎手が優勝、藤田菜七子騎手は女性最上位の4位タイ | 競馬ニュース - netkeiba.com(2021年02月20日)より
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=184012&rf=kmatome

2026年7月29日水曜日

ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷

■2019/11/27 ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷
■2021/06/24 心不全での死亡する馬が増加?浜中騎手はカイバ説を唱える
■2014/11/4 アドマイヤラクティがメルボルンC急失速最下位負け そのまま急死

■2019/11/27 ファンタジスト心不全死亡で梅田智之調教師と廣崎利洋氏に誹謗中傷

 父ロードカナロア、母ディープインアスク、母父ディープインパクトのファンタジストはPOGで指名した馬。坂路で好時計を出していたこと、近親というにはかなり遠いのですけど、好きだったハングリージャックに比較的近いところが指名の理由。ファンタジストの5代母Carnival Queenは、ハングリージャックの4代母と同じでした。
( 後で指名時のメモ見たら、指名理由に坂路関係なく、ハングリージャックの近親だけでした。勘違い)
 新馬戦から連勝で小倉Sを勝っただけでなく、東京でGIIの京王杯2歳Sまで勝って3連勝。これは強い!と期待しました。その後も朝日杯を4着、春には1800mのスプリングSも2着して距離が伸びても対応できるように見えました。
 ただ、その後はいまひとつ。皐月賞を惨敗後は、守備範囲内と思われたNHKマイルCでも惨敗。休みを挟んで明け2戦目のセントウルSを2着して復活か?と思わせて、また惨敗といまいち。精神的な問題とも言われていました。
 そのため、 2019年11月24日の京阪杯も期待せずに観戦。ところが、直線に行く前のコーナーで突然競走中止した馬がいて、それがファンタジストでした。ヤバそうな転び方だったものの、私の見ていた映像では全然状況がわからず。
 で、パトロール映像を見てみると、不自然に内に寄れていって、内の馬に接触したか、単独でか倒れた感じ。駄目だろうなという倒れ方でやはり亡くなっていました。鞍上の 浜中俊騎手も怪我をしています。
 
 このファンタジスト死亡で、 梅田智之調教師と馬主の廣崎利洋さんに非難が集まりました。使いすぎのせいで殺したという批判です。
 好きな馬の死亡でありますし、私も馬の酷使や虐待は過去に批判しているのですけど、正直このケースは微妙。今年に入って10戦目というと多いように聞こえるものの、レース間隔は極端ではなく、連闘すら一度もない状態。その上、今年は間に休みを入れており、休み明け後はまだ5戦目。これが使いすぎで異常だとした場合、多くの厩舎を異常だと言わなくちゃいけないでしょう。
 また、追い切りでは、スポーツ紙で「しまい重点の内容とはいえ反応の良さが目立ったし、引き続き馬体の張りも良好。着順ほど雰囲気は悪くない」と評価されていました。第三者から見ても馬体が悪いように見えなかったようです。これでは予見できたとは言いづらいでしょう。
( 【京阪杯】ファンタジスト「気を入れるために追い切りを緩めずにやっている」 東スポWeb 2019年11月18日 20:23 より)
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1625784/
 それから、ファンタジストは、急性心不全を発症して3コーナーで転倒し、競走を中止との発表でした。心不全などの病気は、健康な馬でも突発的に発症するため、発症の予測は難しいともされており、発症の原因は不明。私も使いすぎが原因であればそれを制限する策を支持しますが、原因不明のため、そうした証拠はないようでした。
(ファンタジストが死亡 | 競馬ニュース - netkeiba.com ラジオNIKKEI、【スポーツ雑記帳】「競走馬をムチで打つな」日本馬“突然死”で愛護団体「虐待まがい要求」に競馬界当惑 - 産経ニュースより)


■2021/06/24 心不全での死亡する馬が増加?浜中騎手はカイバ説を唱える

 2021年2月のサウジダービーを制したピンクカメハメハ(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)は、2021年6月20日のユニコーンS(G3)では不人気。サウジダービーでは不人気での勝利だったせいでしょうか。また、サウジダービーは十分ビッグレースなのですが、日本のダートに繋がらないって感じのかもしれません。とにかく全然注目されていませんでした。
 そして、このピンクカメハメハがレース中に突然内枠に激突してびっくり。かなりやばい感じでした。実際、レース中に急性心不全を起こして死亡したと後に判明します。

 この2021年6月20日の最終12Rに出走するはずだったウンダモシタン(牝4歳、栗東・藤沢則雄厩舎)が、レース前の本馬場入場後に急に倒れて競走除外。JRAの発表によると、こちらも急性心不全により死亡。
 3月にはマーチS(G3)に出走したベストタッチダウンも、レース中に急性心不全を起こして亡くなっています。<JRAピンクカメハメハら心不全「急増」に浜中俊騎手が見解。『ウマ娘』登場のトウカイテイオー、アグネスタキオン、サクラバクシンオーなどの死因……考えられる理由とは>( GJ)では、「この日、天に召された2頭も含め、最近特に増加傾向にある印象だ」と書いていました。
https://biz-journal.jp/gj/2021/06/post_233521.html

 ただし、気をつけなくてはいけないのは印象論であり、データ的な証拠は一切ないこと。こうした印象論は事実ではないことも多いです。例えば、「最近の日本は治安が悪い」と思っている人が多いものの、実は、現在はかつてないほど凶悪事件が減っており、事実は真逆。イメージで語ってしまうのは問題があります。

 ということで、証拠が提示されていないため事実は不明なのですが、浜中俊騎手も2020年3月、自身が『中日スポーツ』で連載しているコラムで「それにしても最近、心不全を起こす馬が多くなっているように思います」と書いていたそうです。
 最近では、種牡馬サンデーサイレンスが蹄葉炎の後に、衰弱性心不全で亡くなっています。また、過去の馬では、たトウカイテイオー、アグネスタキオン、サクラバクシンオーといったところも、最期は心不全が死因だとのこと。ただ、過去の例であるために、やはり最近増えているという話とは繋がりません。また、サンデーサイレンスは「衰弱性」の心不全であり、また少し違う可能性がありそうです。

 浜中騎手は「はっきりしたことは言えませんが」と、ことわりを入れつつ「カイバの栄養価が高くなっているのが原因なのでしょうか」と見解を述べていたとのこと。ただ、しつこいですが、これも根拠があるわけではないので注意が必要ですね。
 実を言うと、医者の主張ですら、科学的根拠とはみなされないのたですけど、浜中騎手は医者ですらありません。せめて医師などの専門家、できれば、研究論文などの証拠がほしいところです。

 ところで、浜中騎手は前述のファンタジストのときに乗っていた騎手でした。急性心不全を発症するといきなり全身の力がフッと抜けてしまう感じで、乗っている方はどうしようもなくなるといいます。
 心不全は馬にとって命取りになるだけでなく、騎手にとっても危険です。心不全は重大な病気であるからこそ、根拠のない憶測ではなくきちんと医学的根拠のある研究がなされてほしいと思います。


■2014/11/4 アドマイヤラクティがメルボルンC急失速最下位負け そのまま急死

 アドマイヤラクティがG1勝っていたってこと自体知りませんでしたので、今回の<【メルボルンC】アドマイヤラクティは最下位、レース後に急死 ― スポニチ Sponichi Annex 競馬 [ 2014年11月4日 14:50 ]>というニュースで一気に急死まで知ったという形。急展開すぎて、驚かざるを得ません。 

<オセアニア最大のレース、豪G1メルボルンCが4日(日本時間同日)、フレミントン競馬場芝3200メートルで行われ、日本から参戦したアドマイヤラクティ(牡6=梅田智)は22頭立ての最下位に敗れた。(略)
 パートン騎乗のアドマイヤラクティは58・5キロのトップハンデながらも1番人気に支持された。レースはアドマイヤラクティがスタート直後から、最後の直線手前まで2番手につけたものの、最後は伸びを欠き、大きく遅れてしんがりでゴールした。前走の豪コーフィールドCで差し切り勝ち、海外初挑戦でG1制覇を果たしていた同馬だったが、厳しい結果に終わった>
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2014/11/04/kiji/K20141104009225530.html

 "現地メディアによるとその後同馬は、馬房に戻る途中に倒れ死亡した"と言います。別記事<アドマイヤラクティ急死 メルボルンC終了後に倒れる - netkeiba.com [海外] 2014年11月04日(火)14時50分>では、急失速したと書かれていました。

<同馬はメルボルンCで58.5キロのトップハンデを背負いながらも1番人気に支持され、道中2番手で進めたものの、最終コーナー手前で急激に失速して最下位に終わっていた。現地からの情報によると、その後馬房で倒れ、獣医が治療にあたるも死亡したという>
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=92363

 前走の勝利、今回の急失速、そして、急死というめまぐるしい展開。オーストラリアの反応を伝える話を見ていると、どうも現地の人は無理して走らせたのではないか?と見ているみたいですね。私はてっきり薬物投与でも疑っているのかと思いました。
 うーん、何かここらへんの不可解さがあり、いつもの馬の死亡と異なりモヤモヤして、悲しみきれません。

2022/03/18追記:心不全の投稿にまとめたので補足のため、死因について検索。すると、やはり心不全ですね。当時は、<アドマイヤラクティの死因は急性心不全、むち禁止を求める声も>(2014年11月5日 15:45)という記事が出ており、使いすぎ批判とは別の方向性の批判も出ていたようです。

<アドマイヤラクティ(Admire Rakti、牡6)の死因が、急性心不全だったことが初期検視の結果で明らかとなり、むちの使用禁止を求める声が再燃しているトレートで大きく遅れ、その後馬房で倒れて死んだ>
<競走馬保護連合(Coalition for the Protection of Racehorses)は、競走馬は無理強いをさせられすぎているとし、騎手によるむちの使用禁止を求めている。同連合は、オーストラリアの競馬場では昨年8月1日から今年7月31日の間に125頭が死んでいると発表している。
 同連合は、「われわれは、むちを使用することによって馬を肉体の限界に追い込んでいると考えている。そして、2歳で調教下に置かれることが、なぜ競馬場で馬たちが故障するのかという点の重要因子だ。競馬界にはむち無しでのレースを始めることと、2歳馬の競走を段階的に取りやめることを求める」とする声明を発表している>
https://www.afpbb.com/articles/-/3030944

 一方で、レーシング・ビクトリアの主任獣医師を務めるブライアン・スチュワートさんは、「騎手は苦痛を和らげるためすぐさまむちを離し、馬上で力を抜いた。むちが関わっているという疑問は、この件に関してはない」とコメント。アドマイヤラクティに関して言えば、過度のむち打ちがアドマイヤラクティの死因ではないと指摘していました。

2026年7月28日火曜日

珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ

■2023/06/30 珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ


■2023/06/30 珍名馬アララララ、チャンミコチョロン、ワイノナオミ、エラトー、カンジ

 2022年世代5週目の新馬戦。2023/7/1は福島芝1200mのアララララがわかりやすい珍名馬。勝っても負けても「あらららら、負けちゃった」などと掲示板で盛り上がりそうな名前です。
 父はアドマイヤムーン、母ブライトホープの牡馬。馬主は井高義光さん。生産者が新冠町の「トド岩高原銀河農場物語」となっているのにびっくり。これも珍名ですね。

 同日函館ダート1200mではワイノナオミ。昭和臭がすごいですが、個人的には愛人臭も感じます。
 以前も似たような名前なかったっけ?と思ったら、母がボクノナオミでしたので、たぶん私が思ったのは彼女のことでしょうね。父はドレフォン。馬主は塩澤正樹さん。他にもナオミあったかも?と検索してみると、やはりありましたね。以下が代表馬で、牡馬はマサムネが多いです。

ボクノナオミ    牝    5,495.30
ナオミラフィネ    牝    4,417.80
マッスルマサムネ    セ    4,372.30
プントバンコ    牝    3,952.00
オトコギマサムネ    セ    3,951.20
ナオミノユメ    牝    3,087.10
マケルナマサムネ    牡    2,853.50
ナオミベガス    牝    2,150.00
トロンハイム    牡    1,735.50
ナオミゴゼン    牝    1,346.00
フォーナインミダス    牝    1,025.60
ナオミニデレデレヤ    牝    679.2

 翌日日曜日2023/7/2では、福島芝1800mのチャンミコチョロン。何語なのかさっぱりわかりません。
 馬名の由来を探したものの不明。netkeiba掲示板でも「なんか変な名前やな。覚えにくい名前や。」というコメントだけで詳細不明です。ちなみにつづりは「Jangmikkotcheoreom」でした。
 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるのイメージが有るミルファーム所有の馬。父ジョーカプチーノ母ブリッサの牝馬です。
 馬名の意味調べ直したら出てきました。「バラの花のように(ハングル)」とのことで、予想外にきれいな意味。韓国語系みたいですね。意味わかると珍名な感じではありません。

 同日函館芝1800mからはカンジ。「幹事」やら「漢字」やらいろいろ思い浮かびますが、人名の可能性もありそう。しかし、これも詳細不明です。父Uncle Moで、なんと丸外の牡馬でしたので、「漢字」や日本人名は違いますかね…?
 馬主さんはTNレーシング。1世代前ではフォトンブルーとモルチャンをPOG指名しており、イメージの良い馬主さんで、この2頭が現在の代表馬。とはいえ、1,912.6万円と803.0万円ですのでまだまだこれからです。
 こちらも馬名の意味調べ直し。私が推定したひとつである人名だとのこと。丸外ですが、和風のお名前でした。

2023/07/01:追加でもう1頭、日曜日の中京芝1800mからエラトー。なんかエラソーみたいな妙な名前です。ネタにされそうな感じの名前でしょう。
 一応、意味としてはむしろ目いっぱい良い感じで、「ギリシャ神話に登場する、竪琴をたずさえた恋愛詩のミューズ」というもの。ギリシャ神話ですので、由来もオーソドックス。しかし、音的には引っかかる人も多そうで、掲示板でも「もうちょいなんか名前なかった?」という反応が出ていました。
 名前はともかくこの馬は注目の1頭。個人的には今週の目玉でPOG指名しました。父はSaxon Warriorですが、ノーザンファームの持ち込み馬で丸外ではありません。その父Saxon Warriorはディープインパクト産駒であり、血統的には国内でも実績ありまくりというかメインストリームのど真ん中。期待して良いと思います。


2026年7月27日月曜日

単勝配当が馬単配当より高くなる逆転現象…なぜ?

■2026/07/27 単勝配当が馬単配当より高くなる逆転現象…なぜ?


■2026/07/27 単勝配当が馬単配当より高くなる逆転現象…なぜ?

 紹介しようと思っていて忘れていた”珍事発生!単勝配当が馬単を上回る!?02年馬単発売以来”史上初”11番人気がV/京都5R”(日刊スポーツ[2025年2月16日16時53分])というニュース。ただし、なんと単勝の配当が馬単を上回るのは「史上初」ではありません。なんと4回目だそうです。
https://www.nikkansports.com/keiba/news/202502160000871.html

 とはいえ、過去の3回は逆転現象が起きるもっともな事情がありました。”過去3度はいずれも2着同着で馬単配当がほぼ半減”していたそうです。
 私も同着によって配当が激減して悔しい思いをしたことがありましたが、最終オッズであってもそのオッズによる配当が確定されたわけじゃないんですよね。簡単に言うと、日本の馬券の配当は「正解した人で山分け」というシステム。同着によって正解者が激増した場合、1人当たりの配分は激減してしまいます。

 一方、今回は同着では正真正銘の逆転現象。このケースとしては「史上初」となりました。
 2025年2月16日京都5R3歳未勝利芝2000メートルは、14頭中11番人気のオデットが勝利し、単勝1・3倍で圧倒的だった1番人気ロードレジェロが2着に入りました。単勝の配当は1万5630円で、馬単の配当1万4930円を上回ったそうです。

 普通はありえません。あり得ないことだからこそ今までなかったわけですが、それが一度でも起きたことすら不思議です。
 なぜこんなことが起きたのか?と考えても、正しい理由もクソ何もありません。とはいえ、この珍しい現象が比較的起きやすいケースというのは、あるんじゃないかと思います。今回の場合、「圧倒的1番人気」というのがポイントだと思われます。

 馬単の場合、軸となる馬から裏表(軸が1着の場合と2着の場合両方)で流す…という買い方がされることがあります。例えば、1番を軸に1-11、1-12、1-13とその裏の11-1、12-1,13-1といった買い方です。この買い方をするときに、軸馬以外の単勝のオッズを確認する…といったことは普通しません。せいぜい気にしても軸馬の単勝程度でしょう。
 そして、今回の場合、圧倒的な1番人気の馬、つまり、めちゃくちゃ軸馬として買われる馬がいました。なので、この圧倒的な人気馬からの裏表の流し買いが多数行われ、なおかつ、流し買いの相手の中では11番人気のオデットとの裏表に偏って多く投票されたため配当が安くなりすぎて、逆転現象が起きたのだと思われます。

 ただ、単勝1・3倍くらいならよくあるオッズですし、今回が史上初であったように、圧倒的な1番人気だから起きる…という現象ではなく、やはりちょっと考えられない感じはありますね。
 閉鎖寸前の不況の地方競馬で…などなら投票数が少ないために極端な偏りが起きることはまだわかりますが、地方競馬すら好調な時期の中央競馬での逆転現象です。本当信じられませんわ…。


2026年7月26日日曜日

意外にも外国人騎手より日本人騎手の方が自己主張強い?

■2021/01/15  意外にも外国人騎手より日本人騎手の方が自己主張強い?
■2019/03/18 外国人騎手が1日11勝で13連勝、勝率4割近い騎手も
■2019/03/18  外国人騎手は確かに勝っている…でも馬に恵まれてるだけ?
■2020/09/05  馬が密集して危なそうな欧州競馬の方が安心?騎手が意外な感想


■2021/01/15  意外にも外国人騎手より日本人騎手の方が自己主張強い?

 Our Pleasure 2017年6月号でラフィアンの岡田紘和代表は、「外国人騎手に対しては、どのような考えをお持ちでしょうか?」という質問に対して、「短期免許で日本に来られている方たちは、それぞれの国でトップクラスのジョッキーですから、うまいのは当たり前」と答えていました。私もこれはそう思います。サッカーや野球の助っ人外国人みたいなものですからね。そもそも三流は来ません。
 ただし、外国人騎手が日本で活躍できないということもよくあります。繰り返し書いてきたように、これは合う・合わないの問題。岡田紘和代表も「あとは、どれだけ日本の馬場とか競馬に対応できるかどうかという問題」とおっしゃっていました。サッカーや野球でも期待の外国人選手が鳴かず飛ばずで終わるということはよくありますからね。なお、岡田紘和代表はそんな中でも「あくまで比較的ですけど、若いジョッキーの方が慣れるのは早いかなとは思っています」ともおっしゃっていました。

 以上のように、ここまでは私のイメージ通りな話だったのですが、完全に予想外だったのは、「国によって多少違いはありますが、腕が一流な上に、オーナーや調教師に対する聞く耳をしっかり持っている人も多い」と言っていたこと。他にも以下のようなことを話していました。

<良い馬の騎乗依頼をしてもらうためには信頼関係が大事だってことはわかっているので、結構ジョッキーとして営業が上手な人もいますし。こちらの話を聞いてもらえて、抑える技術もあるということであれば、馬の特徴さえ間違いなく的確に伝えられれば、自ずと結果は良い方向に出ると思っています>

 これを何と表現するか迷い、「我が強い」とか、「わがまま」とかいった言葉をやめて、比較的ポジティブな「自己主張が強い」という言い方にしたのですが、相対的に見て日本人騎手の方が話を聞いてくれないということなのでしょう。ラフィアンなどのビッグレッドグループは細かく騎手に指示を出すので嫌われているという悪口がありますが、実際に騎乗が多いジョッキーによると、そもそもそれほど指示は出ないとのこと。ただ、ひょっとしたら多少の指示ですら、日本人騎手は嫌がるのかもしれませんね。日本人は自己主張が弱いとよく言われますし、外国人は自己中心的で話を聞いてくれない印象でしたが、騎手に関しては全く逆らしいというのはおもしろいです。

 インタビューアーが「折り合いをつけることで、僕が外国人騎手の凄さを感じたのは、コスモバルクのジャパンCでした」と話を向けると、岡田紘和代表は事前打ち合わせで、ルメール騎手は『レースを見ましたが、折り合いをつけられるかどうかは、やってみないとわかりません。しかし、折り合いをつけるために、馬の後ろに入れてくれということであれば、最大限の努力をします』と言ってくれたと話していました。大した話ではないように見えるものの、日本人騎手ではこれすら珍しいということなのでしょう。日本人騎手に誠意がなく自分勝手だというのは、インタビューアー(競馬解説者の人)の方がむしろ強い思いがあるようで、ルメール騎手の逸話を受けて、以下のような話もしていました。

<その一言がすべてだと思うんですよね。できなかった場合でも、「最大限の努力」という言葉を伝えてくれて、見ている側も努力しているかどうかはわかりますからね。これは僕の意見ですが、日本人騎手の多くは、感覚を大事にするイメージがあります。誤解を招く表現かもしれませんが、各馬の能力比較をしっかりできない状況で、指示通りに乗ることよりも自分の腕を過信している印象のレースも多いと感じます>

■2019/03/18 外国人騎手が1日11勝で13連勝、勝率4割近い騎手も

 最近掲示板で日本人騎手 VS 外国人騎手論争が激しくなっています。感情的になっていて良くないですね。
 ただ、実際問題、外国人騎手の活躍は目立っている模様。2018年11月11日の京都競馬において、第1レースの2歳未勝利戦からメインの第11レースのエリザベス女王杯まで、外国人騎手が11連勝。前日の第11、12レースを含める13連勝でした。
 また、この時点でリーディングトップはクリストフ・ルメール騎手の191勝、2位はミルコ・デムーロ騎手の136勝。3位戸崎圭太騎手の102勝、4位福永祐一騎手の88勝を大きく上回っている状態でした。
 すごいのが、63勝を挙げて総合15位だったジョアン・モレイラ騎手。短期免許で167鞍しか乗っていないために、勝率2割で一流と言われる騎手界にあって、勝率3割7分7厘、連対率5割2分1厘という驚異的な成績です。
(外国人騎手の寡占状態を考える。優れた技術に、馬主の意向も影響。 - 競馬 - Number Web - ナンバー 2018/11/15 07:30 島田明宏より)


 ■2019/03/18  外国人騎手は確かに勝っている…でも馬に恵まれてるだけ?

 前述のような論争で外国人騎手を叩いている人は、単に乗っている馬のレベルが高いからという理由を挙げるでしょう。これは事実であると思われます。
 ただ、作者の 島田明宏さんは、最初に騎乗技術が優れていることを第一に挙げていました。特に、モレイラなどは、「勝因はモレイラが乗っていたこと」としか言いようがない勝ち方だと評価。
 近年では、モレイラ騎手なみの勝率の日本人平地騎手はそもそもいないんじゃないですかね。いるとすれば武豊騎手だろうと彼の過去の勝率を見ました。すると、2002年の0.291が最高。データ的に見てもやはり外国人騎手はうまいのだと思われます。
 ちなみに昨年モレイラ騎手と良い馬を取り合って分散したと思われるルメール騎手は0.278、デムーロ騎手は0.239で、やはり十分に高い数字。日本人だとリーディング5位の川田騎手が最高ですかね。0.166でした。関係ないですけど、川田騎手は結構好きです。

 ただし、記事内容を見ると、第二の理由としていた「馬のレベルが高い」という見方の方を、作者はより強く推している感じ。
 社台グループがより強くなった2010年以降に、不運にも日本人騎手の中心だった武豊騎手のスランプが重なり、日本人騎手の存在感低下につながったといった説明でした。
 武豊騎手もアンチが多いので、この説明におもしろくない方は多そうですけど…。

 





■2020/09/05  馬が密集して危なそうな欧州競馬の方が安心?騎手が意外な感想

 ホッカイドウ競馬の阿部龍騎手は2019年に、カタールの国際競走でユウチェンジに騎乗しています。このユウチェンジそのものは、9着と大敗。ただ、翌日のの1Rで純血アラブのレースにおいて、カタールでの日本人初の勝利を収めています。この勝利馬のオーナーからは、約1ヶ月後の勝ち馬出走レースのオファーがありました。なんと飛行機代、ホテルもオーナーが用意するので来て欲しいという依頼だそうです。
 Our Pleasure 2019年4月号の古谷コンシェルジュの競馬観(古谷剛彦)によると、レベルが高いわけではないこのカタールに多くの日本で馴染みの騎手が揃っていたとのこと。同じレースの2着には、期間限定騎乗で大井に遠征したライアン・クアトロ騎手。また、C.デムーロ騎手やO.マーフィー騎手がいた他、日本でもお馴染みのO.ペリエ騎手なんかは、ゲートの中で日本語で話しかけてくれたそうです。
 さて、おもしろかったのが、こうしたトップジョッキーが集うレースに騎乗した感想です。地方騎手の場合は日本でおなじみであっても、外国人騎手らといっしょに乗る機会がなかったと思われますが、以下のような話をしていたそうです。

「ペリエ騎手はもちろん、C.デムーロ騎手やO.マーフィー騎手など、最近日本で活躍する人たちと同じレースに乗ることができ、貴重な経験をさせて頂きました。道中は密集しながらも、危ないと思う場面がないので、トップジョッキーの皆さんとレースができたことで学ぶことが多かったと思います」

 日本競馬と欧州競馬との違いとしてよく言われるのが、馬の密集の違い。欧州ではかなり馬同士が近い状態で、日本の馬は慣れないこの状態に戸惑うことがあるといいます。カタールの国際レースデイでも欧州的な状態になっていたんですね。ただ、意外なことに、そうした状態の方が危なくないという感想だったわけです。古谷剛彦さんは以下のように書いていました。

<今回に限らず、トップジョッキーが集うレースに騎乗した騎手に、その時の感想を聞くことがある。多くの騎手が、今回の阿部龍騎手と同じく、道中は隙間も許さないようなタイトなレースに映りながらも、周囲の動きやジョッキーの動きに目を配り、危険に感じる場面はないので、安心して騎乗できる、という内容を話す。かえって、スペースが若干でもあると、馬が予期せぬ動きをしやすくなる恐れもあるのかな、と個人的に感じたりもしたが、そうは言っても技術がなければ、タイトなレースは簡単にできるものではない>

2026年7月25日土曜日

笠松競馬廃止?八百長自白、不正馬券購入・脱税・セクハラ

■2021/04/22 笠松競馬廃止?八百長自白、不正馬券購入・脱税・セクハラ
■2021/05/20 一定期間の「競馬関与停止」でいいの?軽い処分に非難轟々


■2021/04/22 笠松競馬廃止?八百長自白、不正馬券購入・脱税・セクハラ

 <オグリキャップが泣いている!1億4千万円の不正馬券、セクハラ、八百長疑惑…笠松競馬の深すぎる闇>(〈dot.〉|AERA dot. 今西憲之2021.4.4 09:00dot.)という記事が出ていました。言うほど決定的な証拠がない…ということもあるのですが、さて、どのような内容か?と読んでみました。
https://dot.asahi.com/dot/2021040300022.html?page=1
 すると、そもそも「笠松競馬不適切事案検討委員会」がまとめた報告書の話でびっくり。部外者が勝手に言っているのではなく、委員会が設置されているとなると大ごと。この時点でかなり問題があった可能性が高いと考えられます。報告書は55ページだそうで、かなり調査されている感じですね。

 というか、結論が最初に出ていてほぼ全部クロだと認定されていて驚き。騎手、調教師らがグループで競馬法で禁じられている馬券を購入し、的中した利益、1億4千万円あまりを申告していなかった「脱税」について認定。さらにセクハラが常態化していたことも記されており、これも確定です。完全アウトですわ。

<昨年6月に岐阜県警が強制捜査に着手していた競馬法違反事件は、2012年から騎手や調教師が馬の情報を共有するグループを作り、不正に馬券を購入。2020年6月まで続き、関与した騎手や調教師は昨年夏に引退した4名を含めて10名に上る。うち6名は、現在も笠松競馬場に在籍する現役の騎手、調教師だ>

 グループ購入していた騎手らは、自分の騎乗する馬の情報を持ち寄り、購入する馬券について相談。本来持ち込みが禁止されている携帯電話で外部へ購入の指示。お金は現役のA調教師の妻名義の口座で管理していました。
 当然、八百長もやっている可能性が高いのですが、これは証明が難しいんですよね。今回驚いたのは、自白があったにも関わらず、<複数人から、騎手らによるいわゆる八百長があった旨の供述を得たが、自己評価にとどまるものであり、八百長を指摘されたレースも一定ではなく、事実認定するには至らなかった>ということです。

 最近あんまりニュース見ていないとは言え、全然知らなかったビッグニュースでびっくり。競馬史に残るレベルですね。現在はレースが中止されていて、「廃止されるのかとよく噂される」とのこと。そりゃそうでしょう。せっかく地方競馬も稼げる時代になってきたのに、馬鹿なことをしたものです。
 八百長を自白している関係者の馬券購入は競馬の根幹に関わるものであり、すでに引退した騎手と調教師の4名を書類送検のみという軽い対応は甘すぎで、警察はもっときちんと対応してよかったのではないかと思われます。


■2021/05/20 一定期間の「競馬関与停止」でいいの?軽い処分に非難轟々

 上記を書いたすぐ後、岐阜県地方競馬組合による処分が報じられていました。ただ、甘すぎる!と非難轟々だったもの。すでに辞めている元調教・元騎手は「競馬関与禁止」の末に免許取り消しなのですが、それ以外の現役騎手・調教師らは期限付きの「競馬関与停止」だそうです。とりあえず、笠松競馬側としては、この処分をもって幕引き…としたかったみたいですね。

<関与が大きいとされる元騎手、調教師ら計4名は競馬関与禁止処分に。その他8名は、各一定期間の競馬関与停止処分となったほか、管理責任者で組合管理者の古田聖人笠松町長らの減給処分や、調整ルームの監視強化などの再発防止策も併せて発表された>
(【地方競馬】笠松競馬の馬券不正購入問題 元騎手・調教師ら12名が競馬関与禁止および停止処分に | 競馬ニュース - netkeiba.com 2021年04月22日より)
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=186849&rf=kslp

<馬券を購入したとして県警が競馬法違反で書類送検し、罰金の略式命令を受けた元調教師(37)と元騎手(39)、元騎手(35)、元騎手(37)の4人は、最も重い「競馬関与禁止」となった。
 処分を受けたのは、4人を含む騎手、調教師ら計30人、組合の管理者と職員が計21人(中略)
 関与禁止の4人は競馬場への入場を含め、競馬への関与が一切できなくなる。馬券購入や、元調教師ら不正の中心となった4人に馬の調子などの情報を提供して金品をもらうなどしていた騎手と調教師計8人は、6カ月~5年間の関与を禁じられる「競馬関与停止」となった。
 地方競馬全国協会によると、関与停止などを受けた騎手、調教師は競馬法により、騎手免許、調教師免許が取り消される。
 この他、女性厩務(きゅうむ)員らにセクハラ行為を繰り返していた調教師1人を調教停止90日などの処分に、馬券を購入していた騎手に対する指揮監督の不十分などで調教師9人を戒告・賞典停止とした>
(笠松競馬不正問題で関係者51人処分 元調教師ら4人が関与禁止 | 岐阜新聞Web 2021年04月22日より)
https://www.gifu-np.co.jp/news/20210422/20210422-63576.html

2026年7月24日金曜日

ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン

■2023/06/13 ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン


■2023/06/13 ロードカナロア産駒で注目 グランスカーレット、グラウンドビート、ダノンモンブラン

 ロードカナロア産駒で珍名馬を…と探してみたものの、あまりなさそうだったので気になった名前の馬を。

 グランスカーレットというスカーレット一族の集大成みたいな名前の馬がいて気になりました。ちゃんとスカーレット一族でしたし、母親はスカーレット一族の代表馬であるダイワスカーレットという文句なしの血統です。牝馬かと思ったらこの子は牡馬ですね。

 さすがに良い肌馬が集まるロードカナロアらしく、ダンシングキイ、ダンスインザムード、ダンスファンタジア(11'フェアリーS(G3)勝ち馬)と続くもう一つの名牝系の馬もいました。この子も牡馬でしたが、牡馬だったせいか、ダンスという名前は不使用。過去には一族にダンスインザダークという名馬がいたんですけど、その後は牡馬だとダンスが少ない印象ですね。
 で、なんという名前か?と言うと、「グラウンドビート」という名前。ダンスに関わる音楽系と思しき名前ですが、ちょっとひねってきました。

 なんかもういい名前という観点でもないんですが、ロードカナロア産駒ではダノンの馬が多かったのが印象に残ったところ。中でも注目はなんと言ってもダノンモンブランでしょう。
 母ヤンキーローズはオーストラリア生まれのG1馬。姉のリバティアイランドは、阪神ジュベナイルF(G1)、桜花賞(G1)、優駿牝馬(G1) とすでにG1を3勝していて、まだまだ勝ちそうな勢いです。

 ダノンでは他にダノンモンテローザとダノンキラウエアがいます。モンブランやモンテローザだとなんか食べ物や飲食店…という感じがしましたが、キラウエアからすると山系でせめてきたのかもと思います。キラウエアはハワイの火山です。
 モンブランは栗系のスイーツが日本では有名なものの、ヨーロッパ最高峰である山の名前でもあります。白木屋などの居酒屋経営企業が思い浮かぶモンテローザだけ山の名前であるかわからなかったんですが、アルプス山脈で2番目に高い山であり、スイスの最高峰。イタリアとの国境にあるそうです。

 今年のダノンを見ると、他も山の名前からのようで、ダノンエアズロック、 ダノンマッキンリーなどがいました。牝馬も山系のようで、ダノンアルムはどうもアルプスの少女ハイジで出てくる村の名前由来に見えます。こういうテーマがある名付け方は結構好きですね。


2026年7月23日木曜日

産駒が全部芦毛ってあり得るの?…メンデスの法則

■2026/07/23 産駒が全部芦毛ってあり得るの?…メンデスの法則


■2026/07/23 産駒が全部芦毛ってあり得るの?…メンデスの法則

 Wikipediaによると、メンデス (Mendez) はフランスの競走馬で、ムーラン・ド・ロンシャン賞を勝って種牡馬入り。フランスで2年間供用されたあと、日本へ輸出されて、重賞馬も輩出しました。ただ、個人的には聞いたことがある…程度。中央重賞は2勝だけである他、私が競馬を見始める前の馬ということもあるでしょうね。産駒の日本の重賞勝利は、中央だと1991年から1992年です。

 ということで、思い入れも何もないお馬さんなのですけど、この馬は競走成績より毛色がおもしろいんです。なんと子どもは全部芦毛なんだそうな。Wikipediaでは、以下のように書いています。そんなことあり得るんですね…!

<ホモ接合型の芦毛遺伝子をもち、すべての産駒の毛色が芦毛であったことで知られた。このことについて日本では、名前をもじって「メンデスの法則」と呼ばれることがあった。>

 Wikipediaでは、特に説明がありませんが、メンデルの法則をもじって「メンデスの法則」と呼ばれたのでしょう。うまいことお名前が似ています。ちなみに、Wikipediaでは、「メンデスの法則」の部分が本家「メンデルの法則」のページにリンクされていました。

<メンデルの法則(メンデルのほうそく)は、遺伝学を誕生させるきっかけとなった法則であり、グレゴール・ヨハン・メンデルによって1865年に報告された>
<メンデルの法則は、遺伝子という考え方で説明される。通常の生物は2個で一組の遺伝子をもつ。親の双方から1つずつ遺伝子を受け継ぐ。そこに含まれた情報(遺伝子型)に従った特徴(形質)を持った子ができるため、遺伝子は生体の設計図と考えられる。>

 あと、先程メンデスの方(馬の方。ややこしいですね)で<ホモ接合型の芦毛遺伝子をもち、すべての産駒の毛色が芦毛>との説明がありました。ここの「ホモ接合型」のWikipediaの説明も載せておきましょう。説明してもらわないとわからないですよね、これ。

<ホモ接合型(ホモせつごうがた、英: homozygous)またはホモ接合体、同型接合体は、遺伝学において、二倍体生物のある遺伝子座が AA , BB , aa , bb などのように同一の対立遺伝子をもつ個体のことである。また、この状態を「ホモ接合である」という。これに対し Aa , Bb などのように同一でない対立遺伝子をもつ個体はヘテロ接合型(またはヘテロ接合体、異型接合体)といい、この状態を「ヘテロ接合である」という[1]。>

 また、「ホモ接合型」であっても、顕性(けんせい。以前の用語でいう「優性」。ちなみに劣性は潜性〈せんせい〉に変化。用語が変わったのは、優劣は全く関係なく誤解されやすいため。芦毛の場合も芦毛だから優秀ってことはないですよね)でなくては、産駒がすべて芦毛にならないのでこれも説明不足。
 どうも芦毛遺伝子というのは、基本的に顕性のようで、こちらは芦毛のWikipediaに説明がありました。

<芦毛は、通常両親の少なくとも何れかが芦毛でなければ生まれてくることがない。これは、芦毛遺伝子(STX17の変異)が、白毛遺伝子や佐目毛遺伝子を除く全ての毛色関連遺伝子に対して顕性であり、芦毛遺伝子を1本でも持っていれば、すなわちヘテロ接合体であれば芦毛になるためである。例外は白毛及び佐目毛で、これらの馬は芦毛を発現していなくても芦毛遺伝子を保因している可能性がある>


2026年7月22日水曜日

イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ

■2023/06/09 イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ
■2022/11/02 馬名ドクタードリトル、権利大丈夫?少女ショウナンアシベも珍名
■2021/10/10 どっちがより珍名? ブタノカックーニ VS サバノミッソーニ
■2021/11/05 ブタノカックーニの掲示板コメントがみんな「美味すぎ」


■2023/06/09 イイナヅケの珍名馬ヒヒーンVSボイラーメーカーVSツキガキレイデスネ

 2023-2024年シーズン2週目の新馬戦。一番気に入ったのは、2023/6/10阪神芝1600mのヒヒーンというかわいい名前の牝馬。これ系は父母由来でない名前が多いですが、一応確認。父ジャスタウェイ、母イイナヅケ、母父ワークフォースということで、やはり関係なさげです。
 このうちの母のイイナヅケも、珍名ですね。最初許嫁(いいなずけ)だと思ったら、「ず」ではなく「づ」ですので、「良い名付け」での「イイナヅケ」だと思われます。本当、良い名付けです。

 このヒヒーンは8番人気らへんの予想。同じレースでは1番人気争いと予想されているボイラーメーカーも、人によっては珍名と感じられそう。これを珍名と言ってしまうのは、誇りを持ってボイラーを製造している人には失礼な気もしますけどね。
 念のために検索してみると、Boiler Maker には、ボイラー製造人という意味だけでなく、ビールをチェイサー に飲むウイスキー・カクテルといった意味があるそうな。後者の意味ですかね。他に同名のバンド名もあります。
 血統表を見ると、父サトノクラウン、母ルージュクール、母父Redoute's Choice。父タニノギムレットですと、カクテル関係で関連性が感じられたのですけど、そうではないようです。
 馬主さんは須藤英之さん。馬主さんがボイラー製造業なのか?と最初思ったのですけど、検索してもそれらしき会社はなし。同姓同名の方が幾人かいらっしゃるかも?という感じの検索結果でした。

 2023/6/11東京芝1800mでは、珍名というよりは、いい名前と言われそうなツキガキレイデスネという馬。個人的には琴線に触れない逸話なのですけど、大好きな人が多い夏目漱石の逸話でしょうね。しかも、今見たら俗説なんだそうな。デマかよ!

月が綺麗ですね
<" I love you "の日本的意訳。夏目漱石による訳と言われるが、俗説で信憑性は低い。 >
<小説家・夏目漱石が英語教師をしていたとき、生徒が " I love you " の一文を「我君を愛す」と訳したのを聞き、「日本人はそんなことを(直接的に)言わない。(直訳ではなく意訳して)月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったとされる逸話から。 >
<正式な記録や著作には残されていない都市伝説的な逸話である。
漱石の人柄を説明するためによく引き合いに出される、遠回しな告白の言葉であり、「日本人の恋愛観」として俗説日本論にもよく引用されているが、信憑性は低い。 >
https://dic.pixiv.net/a/%E6%9C%88%E3%81%8C%E7%B6%BA%E9%BA%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%AD

 父グレーターロンドン、母キタノリツメイ、母父アイルハヴアナザー。このうち父のグレーターロンドンというのは、大ロンドンとも称されることがあるイングランドの首都ロンドンの行政区画。夏目漱石がロンドンに滞在していたために、ここからの連想でしょうか。前述の通り、「月が綺麗ですね」の逸話は琴線に触れないんですけど、この連想からの命名はぐっと来ますね。好きなセンスです。


■2022/11/02 馬名ドクタードリトル、権利大丈夫?少女ショウナンアシベも珍名

 珍名馬ネタはきりがないので、なるべくサクサク行こうとまとめて紹介。まず、「ドクタードリトル」。児童文学作品『ドリトル先生』のドリトル先生そのまんまじゃん!いいの?と思ったのですけど、そもそも日本でも映画の方の名前は「ドクタードリトル」でしたね。マジでJRAさん、この名前いいんでしょうか?

・ドクター・ドリトルのウィキペディア
<『ドクター・ドリトル』(Dr. Dolittle)は1998年に公開されたアメリカ合衆国のコメディ映画。
ヒュー・ロフティング原作の児童文学作品『ドリトル先生』シリーズは1967年に本作と同じ20世紀フォックスで『ドリトル先生不思議な旅』としてリチャード・フライシャー監督により映画化されているが、本作は1990年代風にアレンジした作品となっている>

 ドクタードリトルは谷掛龍夫さんの持ち馬。珍名ですが、3代母にサトルチェンジの名前が見えます。つまり、マンハッタンカフェの近親です。生産も社台ファームですし、血統は悪くないですね。レースぶりもよく、新馬戦は6番人気ながら1着になってしまいました。

 この他、「ショウナンアシベ」という馬も気になっていました。昔あった漫画『少年アシベ』と引っ掛けたものでしょうね。馬ではなくアザラシが重要キャラとなっている作品です。
 ショウナンの国本哲秀さんは湘南ブランドの信頼感(?)もあり、個人的にはかっこいい名前の馬が多いという印象だったので、こうしたネーミングは意外。ただ、うまい名付けだなぁ…と思います。
 これを応用すると、サンデーサイレンス系の「ショウナンサンデー」とか障害行っても大丈夫そうな「ショウナンジャンプ」とかも行けそうです。

・少年アシベのウィキペディアより
<『少年アシベ』(しょうねんアシベ)は、森下裕美による日本の漫画作品およびそれを原作としたアニメ作品>
<道路を歩いていたアシベの目の前を通りかかったトラックから白い物体が落下。魚だと思ったアシベは夕飯として食べるつもりで家まで連れ帰った。父ちゃんが台所で切りさばこうとするが、魚ではなさそうだとして動物図鑑で調べてみると、ゴマフアザラシの赤ちゃんだとのこと。父ちゃんが「食って食えないことはないが、アザラシの赤ん坊がかわいそうじゃないか」と言った直後、アシベの「じゃあ、こいつ飼おうぜ!」という一言で、「ゴマちゃん」と名付けて芦屋家の家族の一員として飼うこととなる>

 ドクタードリトルはちゃんと牡馬だったのですが、ショウナンアシベは少年ではなくなぜか少女であるというところもツッコミどころです。
 ショウナンアシベの母はショウナンアイですので、母名からの連想ではなさげ。念のために、少年アシベの母名を調べてみると、「アシベの母ちゃん」としかありません。名前未設定なのかよ? ついでに声優名も調べると、(CV:佐々木るん → 堀越真己/赤﨑千夏)とのこと。やはり「アイ」とは関係ないみたいですね。
 生産は新ひだか町の静内ファーム。祖母が輸入繁殖牝馬だったようで、近親に日本の馬はいなくて、活躍馬もいません。兄はいますが、未勝利で名前はショウナンカホウ。こちらもアシベとは関係ない感じですね。


■2021/10/10 どっちがより珍名? ブタノカックーニ VS サバノミッソーニ

 新馬戦では見逃していたのですが、未勝利戦の出馬表を見ていて、ブタノカックーニという馬がいることに気づきました。豚の角煮は好きですが、普通馬の名前にはしないですよね。満場一致で珍名でしょう。ブタノカックーニ自身は弱いのですが、地方ではサバノミッソーニが勝ち上がっており、対抗してつけた名前ではないかと噂されているそうです。
 ちなみに馬主や血統などは全然違います。ブタノカックーニの馬主さんは、田頭勇貴さん。生産者は大栄牧場です。
 血統としては、父ビッグアーサーで、サクラバクシンオーの孫ですからプリンスリーギフト系。母は息子のブタノカックーニからは想像できない、エルモアレッタ(父ヨハネスブルグ)というなんか洒落た名前の馬。たぶん豚や角煮とは関係ないと思われます。
 エルモアレッタの近親に活躍馬はいません。ただ、ちょっと離れたところまで遡ると、キングカメハメハという日本の競馬史でも重要となる超大物がいました。
 
 一方、サバノミッソーニの馬主はMMCで、生産者は大道牧場。牧場名がちょっと似ていてうっかりすると誤解しそうですが、別です。
 サバノミッソーニの父はベーカバド。ダンチヒ系ですね。母はハッピーメイカー(父ネオユニヴァース)で、やはりサバや味噌は関係なさげ。近親にはやはり活躍馬はいません。こちらは少し遡っても、重賞戦線で活躍した馬はいませんでした。

 一応馬名の由来も見てみましょう。ブタノカックーニの「馬名の由来」を見ると「豚の角煮より」とストレートに書いていて笑いました。私は単に「造語」と書いていると予想していたので、こうストレートに来るとは思いませんでしたわ。
 洒落ていると思ったブタノカックーニの母エルモアレッタはイタリア語で「愛すべき(伊)+魅力的なもの(伊)」。いい名前ですね。ちなみに馬主さんはブタノカックーニと同じ田頭勇貴さんでした。ブタノカックーニはどうしてこうなったのか!? 一方、父のビッグアーサーの方は単に「大きな+人名より」となっています。やはり豚も角煮も関係なさそうです。

 サバノミッソーニの方は残念ながら地方馬であるために情報がなく、由来になんと書いていたかは不明。サバノミッソーニの母ハッピーメイカーはそのまんま「幸せを作る人」でした。こちらもすてきな馬名。母が「煮物を作る人」などだと、子供がサバノミッソーニでも納得だったんですけど、もちろんそんなことはありませんでした。ひょっとしたら馬主さんにとって「さばの味噌煮」が幸せとイコールなのかもしれませんけどね。私も好きです。ただ、私は「さばの水煮」の方が好きで、一番好きな魚の缶詰です。「さばの水煮」派としては「さばの水煮」のさらなる知名度アップに繋がる、サバノミッズーニの登場が待たれるところです。
 さばの水煮愛が深すぎて少し脱線しました、すみません。サバノミッソーニの父ベーカバド(Behkabad)ですが、海外の馬なのでこちらも由来にちょっと苦労するタイプ。ベーカバドの父Cape Crossは特に関係なさそうな一方、母がBehkaraですから、母由来の造語ではないかと思われます。ベーカバドの馬主のアーガー・ハーン4世は他の馬名も造語っぽいものが多いですしね。いずれにせよサバとも味噌とも関係なさそうでした。


■2021/11/05 ブタノカックーニの掲示板コメントがみんな「美味すぎ」

 前回長くなって紹介できなかったのですが、ブタノカックーニの掲示板を見ていると、ファンの方の言い回しがステキですごく良かったんですよね。8月7日の新馬戦が15番人気17着など成績が振るわなかったのですが、それに対するコメントやデビュー前コメントなどが、いちいち「サバの味噌煮」とひっかけていて、「美味すぎ」というものばかりだったのです。

<コクのある走りを期待します>
<とろけるような配当期待してます>
<美味しい馬券>
<まだ脂肪が多い。もっと(時計を)煮詰めていかないと>
<ううーん、まだ煮込みが足りなかったようです。回を重ねていくうちにだんだんと味が出てくることに期待します>
<(他の馬から圧力を掛けられると)、崩れちゃうか~>
<煮込まれて、いや使い込まれて強くなりますように!>
<やはりゆっくり時間をかけてコトコト煮込まないとダメか…>
<次はダート替わり。違うタレに漬け込んだら、味に深みが出るかしら>
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2019100365

 ということで、話題になったブタノカックーニでしたが、その後の未勝利戦でも良いところなし。中央では3戦して11頭立ての10着が最高というひどい戦績で、早々に登録抹消されてしまいました。これにより、地方にいるサバノミッソーニとの対決があるのでは?と、掲示板ではまた盛り上がっています。
 ただ、新馬戦のときには<美味しくいただかれませんように>というコメントもありました。このコメントは物騒なことを意識していたのかどうかはわからず、単に「他の馬にやられること」を言い換えただけだったかもしれませんけど、成績の悪いお馬さんはマジで食べられちゃうことがありますからね…。愛されネームなので、まだまだ走ってもらいたいところです。

2026年7月21日火曜日

フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入

■2021/09/04 フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入
■2024/09/05 日本初の海外芝ダートGI馬パンサラッサもチャンピオンヒルズ?


■2021/09/04 フェルトダートとは何?チャンピオンヒルズが導入

 ウインレーシングの馬のレポートを読んでいたら、フェルトダートなるコースの話が出てきました。「フェルト」と「ダート」という字面からなんとなく意味がわかるものの、初耳です。
 「フェルト」は「フェルトペン」で有名なフェルトでしょうが、雰囲気で使ってきた言葉なので、私は意味を説明できません。そこで、この「フェルト」を辞書で引いてみると、羊毛などの獣毛に蒸気・熱・圧力を加えて布状にしたものといった説明でした。帽子・履き物・敷物などに使用されるそうです。
 ちなみにフェルトペンというのは、このフェルトを芯に使った筆記用具という説明。私はフェルトに書けるように工夫されたペンだと勘違いしていました。

 さて、肝心のフェルトダートの話。フェルトダートは、フェルトだけでできた馬場…といったことではなく、ダートにフェルトを混ぜたものだそうです。クッション性が高いのが特徴。実際にそのフェルトダートの上を歩くと、ふかふかで驚くとのこと。気持ちがいいと感じるそうです。
 こうした説明でわかるように、脚への負担は少なくケガを防げるというところが大きな長所。ただ、メリットはそれだけではありません。柔らかい分、15-15でも十分な負荷をかけられるとされていました。走りやすいように感じるものの、柔らかすぎる分、普通よりも走るのにエネルギーを消耗するのでしょう。踏ん張りを効かせないと、きちんと走っていけない感じをイメージしました。

 以上のようなフェルトダートの説明があったのは、<充実設備の新外厩「チャンピオンヒルズ」が今後の勢力図を塗りかえるか>(2020年11月24日(火) 16時44分)という記事でした。チャンピオンヒルズは、滋賀県大津市伊香立下在地町に2020年10月に開場した競走馬(サラブレッド)のトレーニングセンター(外厩)。ノーザンファームしがらき、グリーンウッド・トレーニング、吉澤ステーブルWEST、宇治田原優駿ステーブルなどを凌ぎ、関西では最大規模の外厩だといいます。
 チャンピオンヒルズ最大の売りは、日本で類を見ないスタートからゴールまでが一直線の坂路コース。1000メートル、最大傾斜3・5%、高低差約40メートルだそうです。そして、この坂路コースは、フェルトダートとウッドチップの2コースがあるといいます。
 山住勲オーナーによると、「フェルトダートは馬術でよく使われていますが、日本の競走馬育成施設では初めて」。「グリップ力が高まりますし、硬さの調整もしやすいんです」とその魅力を語っていました。さらに水はけの良さも強みのひとつだとされていました。フェルトダートそのものも、チャンピオンヒルズの売りになっている感じです。
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=179971

 なお、チャンピオンヒルズの場長はグリーンウッドトレーニングでマネージャー、吉澤ステーブル内のUPHILL(アップヒル)代表取締役を歴任した幣旗(へいはた)政則さん。そして、運営母体は北海道新ひだか町で生産、千歳市で中期育成を行っている株式会社チャンピオンズファームです。
 「チャンピオンヒルズ」という名前も、「チャンピオンズファーム」と「アップヒル」を合わせたものだとのこと。また、人材的にもあわせ技。スタッフは、兵庫県南あわじ市でやっていたチャンピオンズファーム淡路とアップヒルから、「ごっそり移動」した形だそうです。


■2024/09/05 日本初の海外芝ダートGI馬パンサラッサもチャンピオンヒルズ?

 フェルトダートの話題で何か…と思ったのですけど、2020年のチャンピオンヒルズの話ばかり出ていて、ほとんど情報が増えていません。おもしろい話もないので、チャンピオンヒルズの話題で何か…と切り替え。チャンピオンヒルズの話ならニュースが多いですね。
 2022年のドバイターフ、2023年のサウジカップを勝ち、日本調教馬として初めて海外芝ダート両方のGIレース優勝馬となったパンサラッサの繋靭帯炎からの復帰(2023年ジャパンカップで8ヶ月ぶりに実戦復帰もこれが引退レースに)にも関わっていたようです。というか、育成自体がチャンピオンヒルズってことですかね。

・【ジャパンC出走へ】パンサラッサの“オンとオフ”をふたりの証言から検証!──池田元厩務員×チャンピオンヒルズ・小泉厩舎長対談/前編 | 競馬コラム - netkeiba
<今年のサウジカップを勝ったパンサラッサ。レース直後、担当の池田康宏厩務員が嬉しさのあまり泣き崩れるシーンは感動を呼びました。あれから9カ月。池田厩務員は9月末に定年引退し、パンサラッサも繋靭帯炎のため休養に入っていましたが、このたびジャパンCで復帰が決定しました。
 池田氏の慰労会も兼ねて、最前線でサポートをするチャンピオンヒルズ小泉裕樹厩舎長との対談を実施。池田氏は自身の手から離れたいま、パンサラッサをどう見ているのか、そして繋靭帯炎からの復帰もサポートした小泉厩舎長はどんな思いで復帰戦を見守るのでしょうか。>
https://news.sp.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=53941&rf=column_view_prev


パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待

■2021/06/11 パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待


■2021/06/11 パワータイショウの牝系にはマイネルアラバンサ、父にも期待

 2021/06/11の中京マイル新馬戦、人気になりそうなのは、ドゥラメンテ産駒のベルクレスタ。ヴィクトリアマイル(G1) アドマイヤリードの下のであり、POGで素直に行くならこの馬。ただ、私は上にG1がいる馬は指名しないという自己ルールがあるので指名しません。
 他にセリフォス、プレミアムスマイルが人気っぽいですが、好みなのは後者。重賞を4勝した ルージュバックなど、重賞好走馬が多いです。ただ、近親に好きな馬がいませんし、父ロードカナロアと個人的に相性が良くないために今回は回避ですね。

 同じ新馬戦、不人気馬なら過去に好きだった馬の近親が多いです。一番いいなと思ったのは、マイネルアラバンサが近くにいるパワータイショウ。マイネルアラバンサは強くなるんじゃないかと期待した馬だったんですよね。新種牡馬アメリカンペイトリオットもダンチヒ系で、結構日本に合っているのではないかと期待しています。


2026年7月20日月曜日

血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!

■2025/07/16 血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!
■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%


■2025/07/16 血統がおもしろいクールフラン、12~15%程度のクロスが3本!

 マイルールで合格基準に達しなかったのでPOG指名はしなかったのですが、マイルールを破って指名したい!と思ったのが、フランケル産駒のクールフラン。血統がおもしろいんですよ。12~15%程度のインブリードがなんと3本も入っていました! 初めて見たかもしれません。

Sadler's Wells     15.63%     3 x 5
Northern Dancer     12.50%     4 x 5 x 5
Danzig     12.50%     4 x 4

 前述の通り、マイルールで合格基準に達しなかったのでPOG指名はしなかったのですが、新馬戦をあっさり勝利。評価の高い勝ち方をしており、指名すれば良かったな…という。逃した魚は大きい!という感じの悔みがあります。

【メイクデビュー】(小倉5R)好スタートを決めたクールフランがそのまま逃げ切りデビュー勝ち|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI
レース後のコメント
1着 クールフラン(松山弘平騎手)
「本当は前に壁を作りたかったのですが、スタートが良すぎて持ったままハナに行く形になりました。そのなかでも脚はたまりましたし、最後もしっかり動いてくれて、楽な形で直線に向かえました。最後もしっかり伸びてくれて強い競馬をしてくれました。もうひとつ良くなると思います」
https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_35365.html


■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%

 インブリードがやや濃い目で気になったのがマッドマックスです。そこまで珍しいわけじゃないのですけどね。日本の浦河町・三嶋牧場の生まれですが、海外で受胎済みの繁殖牝馬を輸入したんじゃないでしょうか。海外だと濃いインブリードでもわりと平気でつけてきます。

マッドマックス
父Night of Thunder 母サラーバ(Saraaba(愛) )  母父New Approach
Galileo     25.00%     3 x 3
Northern Dancer     12.50%     5 x 5 x 5 x 5
Allegretta     9.38%     5 x 5 x 5

 いとこに ドバイターフ(G1)勝利馬の Facteur Cheval、愛ダービー(G1)の Santiagoなど、重賞馬がゴロゴロといる良血馬。期待していたのですけど、初戦は2番人気5着。良血かつおもしろい配合ですし、今後に期待したいところ。なんか「マッドマックス」という名前も走りそうな感じあるんですよ。
 …と書いてから、やはりガリレオの3x3というのは日本に合わないのかな?とも思っちゃいました。ヨーロッパでこそ!という感じの血統ではありますね。


 [112] オールバックさん cTZCNDA
直線置いてかれてるのでキレ勝負はあんま向かんか

 [111] サンレンプクスキーさん MoKTYTA
腐ることはないね
次回に期待する
能力地力は充分あるからね

 [107] じゃさん NlgRCEc
また今度パワー勝負になれば
好発決めてたから今後位置取りには困らないだろう

[92] オウショウさん JVYzgBY
詰まってフラフラしたけど開いてからも伸びてないからなぁ…よそ見しながら走ってたりするしまだ馬が若いかもしれない。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022103215


2026年7月19日日曜日

多度大社「上げ馬神事」は動物虐待?デマの一方で事実も

■2023/05/17 多度大社「上げ馬神事」は動物虐待?デマの一方で事実も


■2023/05/17 多度大社「上げ馬神事」は動物虐待?デマの一方で事実も

 若者が馬に乗り急な坂道を一気に駆け上がる、三重県桑名市の多度大社の伝統行事「上げ馬神事」。しかし、SNS上では「動物虐待ではないか」といった意見が多数書き込まれ、神事の様子を紹介した市のツイートなどが“炎上”状態になったそうです。
 ツイッターではこれに関連して「デマ」も拡散。一方で、「上げ馬神事」に不利な「事実」もあるみたいですね。

 とりあえず、多度大社「上げ馬神事」に好意的で、炎上火消し的な記事である<“動物虐待”と炎上「上げ馬神事」ネット情報の真偽は?>(- まるっと!みえ - NHK(津放送局 周防則志))から紹介。
 まず「上げ馬神事」については、<「上げ馬神事」は680年以上前の南北朝時代から行われているとされる伝統の神事。若者が馬に乗って急な坂を駆け上がり、頂上にある壁を乗り越えた回数で農作物の作柄などを占います。>と説明されています。その後、デマと事実についてそれぞれ判定していました。
https://www.nhk.jp/p/ts/2W7WM664QP/blog/bl/p49ydrXMn4/bp/pyv7m7r6dK/

【事実】「参加した馬が安楽死」
<神社などによると、5月4日の神事に参加した馬のうち1頭が、駆け上がる壁の手前、坂道を走っている途中でつまづき、足を骨折。会場に待機していた獣医師が状態を確認し、安楽死させる判断になったといいます>

【デマ】「見せ場を作るために近年、坂を登らせるようになった」
「神社に伝わる、寛政6年、江戸時代後期の「大祭御神事規式簿」という文書の中で、すでに『坂をのぼって馬が駆け上がる』という形で神事が行われていたことが確認できます」
<南北朝時代から続くとされる「上げ馬神事」ですが、資料の焼失などで一時、中断した時期がありました。それを、初代の桑名藩主となった徳川家康の重臣、本多忠勝が復興させたという記述もこの文書で確認できます。
 南北朝時代や忠勝の時代がどのような形だったかは別にして、少なくとも江戸時代後半には今の形になっていたとは言えそうです>

【不正確】「引退馬を安く買い取り使用」
<多度大社によると、馬は引退馬の場合もあれば、地域の人が趣味で飼っている馬を提供してもらう場合もあるということですが、いずれも買うのではなく、馬主から借りるという形で神事に参加しているとのこと。>


 NHKでは取り上げられていませんでしたが、「馬を死に至らしめることを目的とした神事」という批判もあったようです。ただ、これもデマに近い感じ。死亡する馬はそれほど多くなく、NHKによれば、今回の<18頭の馬のうち、安楽死させた1頭を除いた17頭には大きなけがはなく、神事の翌日の6日に馬主に返され>ています。
 また、「馬を死に至らしめることを目的とした神事」という話があったのは、炎上した三重・桑名市の米販売店に関する以下の記事であり、こちらでも「この20年一度も店主の参画する団体では祭馬の予後不良は発生しておらず」としていました。

・「上げ馬神事」投稿で批判殺到の米販売店が謝罪 出走の馬が予後不良で安楽死「重く受け止め」(5/13(土) 13:43配信 スポニチアネックス)
「上げ馬神事には毎年18頭の祭馬が上げ馬に挑みますが、その中の1頭の共同馬主として弊社店主が参画しております。神事が祭馬に与える危険性は認知をしながらも、この20年一度も店主の参画する団体では祭馬の予後不良は発生しておらず、危険性の認識が大きく一般の認識と齟齬をきたしておりました事を今回のテイクワン号の事故により痛感し、反省をしております」
「一部ご質問があるような、馬を死に至らしめることを目的とした神事ではなく、また馬主もそのような事を当然という意識は全くございません」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6a7008ff316704ede62e9255fa259d3e7439bac4


 ここから再びNHK記事に戻ります。NHK記事によると、そもそも以前から動物虐待という声はありましたし、過去には明らかな暴力行為もあったそうです。

<そもそも「坂を登らせ、壁を越えさせること自体が動物虐待だ」という指摘も多く見られました。
実は、「上げ馬神事」に対して“動物虐待”を指摘する声は以前から上がっていました。
三重県は、坂を上らせること自体が虐待かどうかは別にして、神事の中で過去に実際に馬をたたいたり蹴ったりしたことがあったため、馬の取り扱いについて暴力行為をしないよう指摘してきた経緯があると話します>

 NHK記事は、最後の方で「伝統的な行事だからといって、動物虐待は決して許されません」としていました。しかし、実を言うと、NHK記事が「上げ馬神事」擁護じゃないか?と感じてしまったところのひとつが上記の部分だったんですよ。私はこの書き方だと暴力行為はだいぶ昔の話だと思ったのですが、なんとこれは2009年という比較的最近の話。2009年は平成21年ですから、昭和どころか平成です。
 ウィキペディアによると、以下のように馬に対して殴る蹴るの暴行を加えており、内容的にも極めて悪質。かなり暴力的な「伝統」があったのかもしれません。

<2009年に行われた上げ馬神事において、神事を運営する地元の団体が、本番前に馬を興奮させる目的で、馬の腹部などを蹴ったり殴打したりしていたことが、津市内の動物愛護団体からの告発によって明らかになり、三重県警が動物愛護法違反の容疑で、団体に所属する桑名市内の住民ら5名を書類送検した。上げ馬神事は、動物虐待に当たるとの指摘が以前から多数出ており、三重県教育委員会から馬の扱いの改善と安全性の確保に努めるよう、多度大社に勧告を行った>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E5%BA%A6%E5%A4%A7%E7%A4%BE

 上記の中の「本番前に馬を興奮させる目的」はポイントのひとつ。NHKは取り上げていなかったものの、「そもそも坂を登らせ、壁を越えさせることが馬の習性に反しており、動物虐待ではないか?」といった批判が出ていたんですよ。
 この点についてはNHK記事で検証されておらず、真偽は不明。ただ、わざわざ「本番前に馬を興奮させる目的」で暴行を行っていたと聞くと、「馬の習性に反する」という説に説得力を感じさせてしまっています。

 さらにもう一つ、NHKが取り上げていなかった重要な批判が、この関連でありました。「身体の構造が日本の在来馬と異なるサラブレッドには、日本の在来馬以上に無理がある危険な行為ではないか?」という批判です。
 これも結局真偽不明であり、批判が正しいとは言えないのですけど、NHKが重要な批判を取り上げなかったためにすっきりしない感じに…。反論しやすいところだけ取り上げて擁護し、重要な批判から話題そらしを行った事実上の多度大社「上げ馬神事」擁護記事みたいになってしまいましたね。


 最初以上で終わっていましたが、もう一つ記事を見繕っていたのを忘れていました。<三重の「上げ馬神事」は動物虐待? 維新議員が国会で指摘>(カナロコ  神奈川新聞 | 2023年5月16日)という記事です。
 右派の議員の方が「日本の伝統を守るべき!」と言いそうなものなのですので、右派である日本維新の会の議員がこの「伝統」行事に批判的なのは意外。右派の人は動物愛護が嫌いな人が多いイメージもあり、その点でも意外です。
 ただし、自民党の野村哲郎農水相はこの質問に「無回答」という誠意のない対応で済ましており、こちらは見事に右派のイメージ通りとなっています。

<三重県桑名市の多度大社の「上げ馬神事」について、「馬への虐待に当たる」との批判が高まり、国会でも取り上げられた。今月行われた神事では1頭が骨折したため安楽死となっており、日本維新の会の串田誠一氏(参院全国比例、神奈川県連所属)は16日の参院農林水産委員会で「事故が起きるのは誰が見ても分かる。国が指導してほしい」と求めた>
<壁を乗り越えられずに逆さまに転倒した馬や、足を骨折した馬の様子がSNSで拡散されて批判の声が上がっていることを踏まえ、串田氏は「完全に動物愛護法に反する行為」と指摘したが、野村哲郎農水相は「個別の伝統行事の内容をコメントすることは難しい」と述べるにとどめた>
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-989808.html



2026年7月18日土曜日

馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でラスカルスズカも?

■2013/7/18 馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でアドマイヤも多い
■2017/01/08 本当に馬名変更は走るのか?その後の事例を検証してみた
■2017/01/08 ラスカルスズカも名前変更した…と思っていたが記憶違いか?
■2026/03/20 二冠馬エアシャカール、当初はサッカー関係の馬名だった?


■2013/7/18 馬名変更は走る? ダンスパートナーが成功例でアドマイヤも多い

 <入厩中の馬について+ちょっとだけ制度の話(須田鷹雄)>(2013年07月16日(火)18時00分 netkeiba)で、馬名変更は走るのではないか?と匂わす話がありました。期待の現れという解釈です。例に出ていたダンスパートナーは、G1を勝っている名牝でした。ダンスインザダークやダンスインザムードの姉でもあります。
http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=23797

<今回、最初に触れなくてはならないのが母ジェダイトの馬名変更。気が付いたらアドマイヤペトロからアドマイヤメテオになっていた。アドマイヤの馬名変更といえばアドマイヤゲーム→アドマイヤテンバを思い出す。アドマイヤではないが、走った例としてはゴールキーパー→ダンスパートナーなんてのもあった(例が古いね……)。わざわざ変更するのは期待の表れ、として歓迎したい>

 掲示板見ていたら、<以前にもアドマイヤゲームで登録→アドマイヤテンバに改名という事もあったし、アドマイヤフォーで登録→アドマイヤオウジャに改名という事もあった>というコメントがありました。アドマイヤは例が多いようです。
http://db.netkeiba.com//?pid=horse_board&id=2011103905&thread=horse&page=2

 ただ、このコメントへの返信で「アドマイヤ+半濁音の馬って結構出世しているイメージ」とありました。名前を変えない方が良かったかもしれませんね。


■2017/01/08 本当に馬名変更は走るのか?その後の事例を検証してみた

  その後、アドマイヤメテオが成功したか?と言うと、ダメっぽいですね。まだ現役ですが、少なくともPOG期間は全然でした。

アドマイヤメテオ
中央獲得賞金     2,613.1万円
通算成績     15戦1勝 [1-2-4-8]
主な勝鞍     14'3歳新馬

 ダンスパートナーはもちろん名馬でした。

ダンスパートナー
中央獲得賞金     60,378.1万円
通算成績     25戦4勝 [4-9-3-9]
主な勝鞍     96'エリザベス女王杯(G1)

 ただ、例に出ていたアドマイヤテンバがそもそも微妙だったんですよね。平均以上ではありますが、活躍したというのほどではありませんでした。

アドマイヤテンバ
中央獲得賞金     5,841.3万円
通算成績     22戦4勝 [4-3-1-14]
主な勝鞍     11'4歳上1000万下

 もう一つ例に出ていたアドマイヤオウジャも同程度の獲得賞金でしたし、馬名変更は走る!…というほどではないのかもしれません。


■2017/01/08 ラスカルスズカも名前変更した…と思っていたが記憶違いか?

 なお、馬名変更の成功例としては、私はラスカルスズカが思い浮かびました。相手なりで重賞は勝てなかったものの、2億円稼いで種牡馬入りした馬です。

ラスカルスズカ
中央獲得賞金     24,190.4万円
地方獲得賞金     0.0万円
主な勝鞍     00'万葉S(OP)

 ところが、検索しても馬名変更したという話がありません。確か「コ~スズカ」からの変更だった気がしたのですが…。また、この馬名変更は期待からではなく、祖母Rascal Rascalが亡くなってその名前を継いだという経緯だった記憶です。特殊ですね。
 うーん、しかし、検索で出てきませんし、馬名変更は私の記憶違いだと考えた方が良さそうです。

2026/03/20追記:下のエアシャカールの話を書いていて、JRA公式サイトで旧馬名を見れることを知りました。で、ラスカルスズカのページを見たら、ちゃんと「旧馬名    コンバットスズカ」と書いてありました。私の記憶違いじゃなかったんですね! しかも、「コ~スズカ」という記憶だったので、ちょっと惜しい感じ。 検索で出なかったのが不思議です。
https://www.jra.go.jp/JRADB/accessU.html?CNAME=pw01dud001996103387/69



■2026/03/20 二冠馬エアシャカール、当初はサッカー関係の馬名だった?

 名馬になった方の馬名変更事例を発見!二冠馬エアシャカールが馬名変更だったようです。結構好きだった馬なのに、知りませんでしたわ。Wikipediaを読んでいて初めて知りました。<当初はエアスクデットという馬名で登録されたが、後にエアシャカールに変更>と書かれていたんですよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB

 スクデットはおそらくサッカーが由来。世界最高峰のサッカーリーグの一つであるイタリアのセリエ A の優勝チームに与えられる盾形のワッペンのことを言い、現在の日本では事実上「スクデット=優勝」といった意味で使われています。
 エアスクデットというサッカー関係と思われる名前だったのが、ラッパー関係の名前に馬名変更したようですね。エアシャカールの由来について、Wikipediaでは、<馬名の由来は冠名の「エア」と、アメリカ合衆国のヒップホップMC俳優である2パックの本名から。>と説明していました。


2026年7月17日金曜日

遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど
■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?
■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール
■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利
■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

 Enjoy Ruffian 2012年3月号 マイネルデータ 牡・父スダタカオ〈24〉須田鷹雄は、遅いデビューでの活躍馬がテーマでした。

 まず、1992年以降の平地G1馬が最初のレース(新馬戦とは限らず、未出走戦・未勝利戦などでのデビューも含む)を走った時期別成績について、調べています。
 いちばんデビューが遅かったのはフラワーパークで3歳の10月29日。現在なら中央でデビューできないタイミングで、しかもそのデビュー戦で10着と敗れているというから驚きです。(2戦目で勝ち上がり)。
 以下、ジャガーメイルの9月8日、シンコウキングの7月9日と続く。遅れたデビューから3歳のうちにG1を勝った一番の例はオウケンブルースリで、4月26日のデビュー(2着)から菊花賞を制しています。

 これを重賞勝ちにまで広げると、私も大好きだったブロードアピールが一番になります。
 4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝利。1敗を挟んで4連勝すると、デビュー4か月後の京都牝馬特別で早くも重賞入着(3着)。重賞を勝つにはそこからさらに1年かかったが、6歳2月にシルクロードSを制しています。
 これに続く2位がタマモストロング。4歳の5月16日に新潟の500万条件平場でデビュー。その後しばらく停滞しましたが、4歳終わりから7連勝でマーチSを制しました。
 500万条件(400万条件)デビューから出世した例としてはダイユウサク(91年までの重賞しか勝っていないため今回対象外)が有名ですが、そのダイユウサクもデビューは3歳の10月30日。先述した2頭は4歳のデビューでしたからね。

 最近増えているマル地馬での最高記録は、3歳の10月31日にデビューしたダンスアジョ
イ。未勝利のまま1000万条件に出走するという奇策まで繰り出したが勝てず、道営での2戦2勝を挟んで中央に復帰。後に小倉記念を制しました。


■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?

 <遅いデビューと連勝街道|競馬最強の法則WEB>では、日本調教馬による海外GI初制覇が出た直後に2例目の海外GI制覇を果たした名馬タイキシャトルも遅いデビューの馬としてしていました。これを含めてG1を5勝。外国産馬として中央競馬史上初めて年度代表馬に選出された馬でもあり、超大物ですね。

<藤沢和雄厩舎にはいるタイキの馬は、総じて「デビューが遅い」という傾向にあるが、タイキシャトルも同様であった。ただしこの馬の場合、意図的に遅らせたわけではなく、やむを得ない事情があった。
 脚を負傷したため入厩の時期が年明けの2月にズレ込んだばかりか、入った後も脚元のモヤモヤに悩まされていたのである。特に厄介だったのはソエで、稽古で走らせるたびに悪化するので、かなり仕上げに手間取ったのだ。また、当時はゲートの出が悪く、3度目にしてようやくゲート試験に合格したという逸話も残っている。ようやくデビューできたのは、4歳(現表記で3歳)の4月。当然クラシックは間に合わない>
http://saikyo.k-ba.com/members/history/taiki_shuttle/chapter_02.html

 競馬最強の法則WEBでは、<昭和の時代、「最強マイラー」といえばニホンピロウイナーの代名詞のようなものだった>が、<現在、最強マイラーといえば、この馬のことを指すのが一般的>としていました。Wikipediaでも以下のような記述が見られます。遅いデビューの最強馬とも言えるかもしれません。

<1997年ユニコーンステークスから1998年マイルチャンピオンシップまで記録した重賞8連勝の記録はテイエムオペラオーと並ぶJRA所属馬の記録である。さらにマイル戦ではダートを含め7戦7勝という絶対的な強さを誇り、またその勝ちっぷりも圧倒的であった。日本競馬史上最強のマイラーはどの馬かという問いに対して、最も多く名前の挙がる一頭である>

 タイキシャトルの最強マイラー候補としてはモーリスが思い浮かびましたが、モーリスと競った「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」においても勝利。しかも、大差での勝利です。記憶に新しい馬が選ばれやすいことも考えるとさらにすごいですね。

<2019年春にnetkeiba.comによって行われた「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」では、総数27000票に及ぶ投票の中、7819票を獲得し、第1位に選出された。2位モーリス(5710票)、3位ウオッカ(2930票)に大差をつけた結果から、現役を引退して20年以上が経過しても「平成」という時代の中でタイキシャトルが超一流のマイラーとして競馬ファンの記憶に大きなインパクトを残しており、最強マイラーとして広く認められていることが示された結果となった>


■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール

 ブロードアピールの補足。前述の通り、4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝っているのですが、初戦は芝、2戦目はダートと異なっていました。
 その後の「1敗を挟んで4連勝」というのは芝。これについて、ブロードアピール - Wikipediaでは、以下のように書いていました。

"その後関西での500万下から900万下の芝のレースを4連勝し、その次走に選んだ京都牝馬特別でも負けはしたものの3着という成績を残し、芝の適性を証明することとなった。一方で、これらは後年ダート路線で活躍することとなる当馬の路線転向が遅れた要因の一つにもなっている"

 重賞初制覇となった「シルクロードS」も芝の1200。芝でもかなり強かったのです。この重賞勝利の前でも高松宮記念で6着となかなかでした。

 シルクロードSの後は、高松宮記念8着、マイラーズカップ12着と惨敗。そのせいか、次は2000年5月14日初勝利戦以来のダート戦となるオープン特別の栗東ステークス(ダート1200メートル)に出走。
 すると、牡馬を含めても最高斤量(57キログラム)でしかも6番人気という低評価でもあったにもかかわらず鋭い追い込みでエイシンサンルイス、サウスヴィグラスらを破ってレコード勝ち。
  しかし、それでも陣営はダート路線への転換をせず、芝で4連敗。とはいえ、スプリンターズステークスで4着、スワンSで4着と全然悪くない成績。ダートに転向しなかったというのはわかります。


■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利

 ただ、このスワンS4着の後の、3戦目のダート戦となった根岸ステークスがやっと転機となりました。レースは最後方からのスタートとなった上に、先頭が残り400メートルの標識を通過する直前まで最後方に位置していたが、そこから後に鬼脚と呼ばれる末脚を見せます。
 直線だけで7馬身以上離れ、更に残り200メートル標識通過時点で5馬身ほど離れた先頭を差し切り、逆に2着のエイシンサンルイスに1 1/4差をつけて重賞2勝目。私はこの動画を保存しています。もともと追い込みが難しいダートで、伝説的な勝ち方をしました。

ブロードアピール ものすごい追い込み 2000年 根岸ステークス.
 <iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/QYGCMtCW8Lc?ecver=1" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

 久しぶりに見直してみると、本当すごいですね。ブロードアピール以外は、前残りという展開で、1頭だけ違っていました。結構斜行しちゃってますし、最後もまだ余裕ありそうな感じでした。
 これが6歳の11月。現在の数え方の6歳ですからね。遅いです。仕方なかったのですが、もったいなかったです。
 次が翌年であり、ダートでたくさん走ったのは7歳と8歳というかなりの高齢のとき。 G1には手が届かなかったものの、重賞を4勝。JBCスプリント2着、ドバイゴールデンシャヒーンでの5着の好成績。
 Wikipediaでは、 以下のように書いていました。

"日本国内でのダート戦では全て3着以内を確保しているが、その内訳も1着7回・2着2回・3着2回と勝率にして63%・連対率にして81%にもなる。直線での末脚に賭ける追い込み馬は、その末脚が不発だと大敗を喫するケースがあることを考慮に入れると、この数値は優秀である"

  余談ですが、好きな馬だったので近親をたびたびPOG指名。最近は孫のワグネリアン(父ディープインパクト)がなかなか良い感じで期待しています。(2022/04/10追記:その後、ワグネリアンは見事日本ダービーを勝利。しかし、金子真人さんがなかなか引退させてくれず、6歳のレース中に内臓疾患で亡くなって種牡馬入りできませんでした)


■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

 ダイユウサクの補足。

ダイユウサク - Wikipedia

 Wikipediaによれば、ダイユウサクは体質の弱さもあってかデビューが大幅に遅れたと言います。旧表記(数え年)で4歳、今で言う3歳になってからしばらく経った1988年10月30日・京都での400万下条件戦でデビューしました。
 しかし、このレースでは、勝ち馬から13秒も離された最下位(11着)に終わりました。さらに、次走の福島での未勝利戦でも7.3秒遅れて最下位(14着)に敗れ、この年は2戦して未勝利に終わっている。2戦ともタイムオーバーに相当する大敗だった。ダメダメでした。

 勝利するのは、1989年。当時の馬齢で5歳になったダイユウサクは4月16日、新潟での400万下条件戦で出口隆義の騎乗でデビューから5戦目にして待望の初勝利を挙げています。

 そんなダイユウサクが、有馬記念を勝ってしまいました。
 有馬記念では14番人気にもかかわらず、圧倒的1番人気のメジロマックイーンを差し切り、レコードタイムで優勝。しかし、このレース以降は1つも勝てずに引退したため、「史上最強の一発屋」などと称されることになります。 ただ、その前に金杯(西)を勝っていますので、一発屋というのもちょっとかわいそうですね。


2026年7月16日木曜日

シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど

■2021/08/02 シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど
■2021/09/10 シルバーステートや母シルヴァースカヤの馬名の意味は?


■2021/08/02 シルバーステート世代の種牡馬が成功 ドレフォンやアメリカンペイトリオットなど

 2021年度の新種牡馬シルバーステートが予想外の成功を収めています。2歳時に3千勝2勝で期待され、長期休養明けも2連勝で底を見せぬまま引退した未完の大器…とはいえ、重賞どころかOP戦すら勝利がない馬でした。夢があって好きなパターンの種牡馬入りで、海外では下剋上の例が結構あるものの、日本では正直典型的な失敗パターンだと思っていました。予想外です。

 このシルバーステートは別格の凄さですが、同期の種牡馬は今のところ、牝馬の質以上に走っている印象。日本に合わない気がしていたアメリカのノーザンダンサー系であるストームキャット系のドレフォンも悪くないですね。
 その他、トーセンレーヴ、ヴァンキッシュラン、ワンアンドオンリー、ポアゾンブラック、ロゴタイプ、サトノアラジン、イスラボニータ、アメリカンペイトリオット 、ビッグアーサー、コパノリッキーもいい感じ。
 苦戦しているように見えるのは、ディーマジェスティとザファクターくらいですね。ちょっと考えられない年です。
 追記:大物キタサンブラックを忘れていました。キタサンブラックは牝馬の質を考えると、相応な感じで特別すごくない印象。ただ、牝馬の質がもともと高いため、成績で考えると成功と言えるでしょうし、もっと走らなくても成功として扱われている種牡馬はいくらでもいますからね。現役時代の成績は文句なしでも、血統背景が弱かった馬でどうなるかと思っていた馬でしたので、予想外に良いくらいです。とはいえ、やはり今のところは「すごい!」という感じではありませんが…。

 同じ世代で成功馬の多い理由として考えられそうなのが、本来ならぶっちぎりで圧倒的に強いはずのディープインパクトが少ない世代であるからかなと最初思いました。他の世代ではディープインパクト産駒と競う必要がありましたが、そうではないだけで相対的に成績が上がります。
 サンデーサイレンス産駒で大成功する種牡馬が後半まで現れなかったのも、ディープインパクト以上に偉大な種牡馬成績を持つサンデーサイレンスと競う必要があったためでしょう。

 …などと考えてから、ディープインパクトの種付け頭数見たら、今年はまだ多かったですわ。勘違いです。生産頭数が圧倒的に減るのは次の世代だったようです。じゃあ、さっきの説明は全然関係ないじゃん!

種付年度    血統登録頭数
2016    158
2017    141
2018    109
2019    6

 同様にキングカメハメハの引退も大きいだろうと思うので、一応こちらも見てみましたが、やはり来年の世代から。また、キングカメハメハはだいぶ前から減り気味でした。ということで、今年デビューの世代が強いのは結局謎です。
    
種付年度    血統登録頭数
2012    182
2013    50
2014    110
2015    71
2016    96
2017    72
2018    75
2019    0



■2021/09/10 シルバーステートや母シルヴァースカヤの馬名の意味は?

 シルバーステートの馬名の意味を見ると、「銀の州」という意味。これはネバダ州の愛称。アメリカって州に愛称がついているんですよね。
 ネバダ州の場合、1859年、コムストック・ロードにおける銀の発見で人口が急増し、1861年にはユタ準州西部が分かれてネバダ準州が創設されたという歴史的経緯と経済発展に与えた重要性からみたいですね。19世紀後半には鉱業が衰退し、人口も減少したのですが、1900年以降にもまた銀がたくさん見つかり、再び人口が増えたそうです。

 このシルバーステートという馬名は「母名からの連想」となっていました。その母の名前は、シルヴァースカヤ(Silverskaya)というもの。意味は調べましたがわかりませんでした。マジでわかんないんですよ。造語の可能性があります。
 シルヴァースカヤのうち「シルバー」は明らかにシルヴァースカヤの父「Silver Hawk」からでしょう。
 一方、シルヴァースカヤの後半「スカヤ」(skaya)は母名から来たのではないかと想像。母は「Boubskaia」という名前で、つづりは異なるものの後半が似た発音だと思われます。
 シルヴァースカヤはアメリカの馬で、アメリカの馬ではこういう風に父名と母名をくっつけて多少つづりを変えたのかな?みたいな、微妙な関連性を思わせる名前がちょくちょくあるんですよ。日本ではほとんど見かけないパターンです。

 …とここまで書いてから、シルヴァースカヤの姉がシックスセンスの母であるデインスカヤ(Daneskaya)だと気づきました。アメリカパターンの命名と書いたのに、デインスカヤの場合は英国産でした。やはり何か意味があるわけではなく、造語っぽかったです。
 ただ、よく見ると、フランスで走っていますし、フランス人が名付けたフランス語由来の名前の可能性も出てきます。手に負えなくなってきました…。アメリカパターンって書いたのに、どんどん離れて行きますねぇ~~。
 とりあえず、前述のパターンだと仮定した場合、デインスカヤ(Daneskaya)は、父デインヒル(Danehill)と母「Boubskaia」を組み合わせて多少つづりを変えたものでしょう。シルヴァースカヤはこの命名パターンを踏襲したと考えられます。

 ちなみにシルヴァースカヤの母「Boubskaia」の方の名前も調べましたが、やはり意味はわからず。こちらは父Niniski(ニジンスキーではなくその子のニニスキ)、母Frenetiqueで、父母から組み合わせて…といったパターンでもありません。完全にお手上げですね。
 …と書いた後、もう少し粘って、グーグル翻訳で「Boubskaia」「skaia」「skaya」を英語やフランス語で何か意味ないかを調べてみたのですが、やはりなさげ。さらにWeblio英語辞書やフランス辞書でも該当なし。特に由来のない造語という可能性が高いと思われます。

2026年7月15日水曜日

社台グループの規模は日本一ではなく世界一?クラブ法人がなければ馬が売れるようになる?

■2016/10/9 クラブ法人がなければ馬が売れるようになる?
■2016/10/9 社台グループの規模は日本一ではなく世界一?


■2016/10/9 クラブ法人がなければ馬が売れるようになる?

 クラブ法人が儲かる商売かどうかは怪しいところ。というのも、経営者が変わる…ということがよくあったため。儲かっていれば手放しませんよね。経営がうまく行かなくて売却…というのがあったのだと思われます。
 Our Pleasure2016年4月号 巻頭のごあいさつ(岡田紘和)でも<この間に馬産地やトレセンでは世代交代が進んでいますが、約20 あるクラブ法人でも7 割以上が経営難などで経営者(または株主)が2 度以上代わっています>とされていました。

 ということで、クラブ法人だって儲かりまくっているわけではないのですが、クラブ法人が生産牧場不況を作っていて、クラブ法人がなければ馬が売れるようになると考えている人がいるようです。
 ただ、そうではなくて、個人馬主に買う力がなくなった…というのが現実でしょう。個人馬主がどんどん減っているのでわかるように、そもそも競馬って儲からない趣味なのです。不景気になれば、馬が売れなくなるのは当然でしょう。

 岡田紘和さんもクラブ法人が嫌われているという話は書いていて、<これだけの年月を重ねても、クラブ法人はいまだに一部(半分くらいかもしれません)の個人馬主から忌み嫌われています>としていました。また、調教師の権限の問題だと考えている人が多いそうです。

<「クラブ法人がなくなり、調教師の権限を昔のように強化すれば、馬がもっと売れる」と思っている生産者がいるくらいです。しかし、調教師の権限が減少した本当の理由はJRA が専売特許にあぐらをかいて改革しないことで、調教師が本来持つべき実力をつける機会を奪っているからです>


■2016/10/9 社台グループの規模は日本一ではなく世界一?

 この話の流れでなぜか出てきたのが、社台グループの規模は日本一ではなく世界一だというもの。そうなのか!と驚きました。とりあえず、社台グループのように大成功してレベルアップしたグループが出たために、従来型の努力していない牧場の馬が売れなくなった…といった観点っぽいですね。

<そして、日本産馬のレベルが日本競馬の巨人・社台グループ(実質的に世界一ですが)によって大幅に引き上げられたことを考えれば、少々のレベルアップや資金力では対抗できないのは当然のことです。後戻りなどできません。
 もちろん当グループは諦めていません。現在巨人の後ろ姿さえ見えませんが、足跡を頼りに注意深く追跡していきます。引き続きご支援・ご協力いただきますようお願い申し上げます>

 私が一番興味を持ったのは、社台グループが世界一という話。検索してみると、社台グループが世界一という記述はほとんど見つかりませんでした。ただ、一部見られます。

-----引用 ここから-----
吉田善哉 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E5%96%84%E5%93%89

1990年、善哉は「最後の大仕事」として、1989年の全米年度代表馬サンデーサイレンスを約16億5000万円で種牡馬として日本に導入した。(中略)
 しかし善哉自身はその活躍を見ることなく、1993年8月13日、72歳で死去した。その死後、社台グループは照哉、勝己、晴哉の三人の息子によって再編され、今日世界最大規模の競走馬生産育成グループとなっている。
-----引用 ここまで-----

 世界ではものすごい馬を輩出し続けているゴドルフィンやクールモアなどがありますけど、規模からすると確かに社台グループが世界一なのかもしれません。
 私の実家の周辺自治体は社台グループ系のテリトリーなんですけど、里帰りするたびに敷地がでかくなっています。地元の人も「うちの土地買ってくれないかな」と期待していました。まだまだでかくなりそうです。


2026年7月14日火曜日

転厩で一変した競走馬モーリス、 堀宣行厩舎で才能開花

■2020/12/10 転厩で一変した競走馬モーリス、 堀宣行厩舎で才能開花
■2021/06/07 5歳(現4歳)までデビューが遅れたブロードアピールも転厩馬


■2020/12/10 転厩で一変した競走馬モーリス、 堀宣行厩舎で才能開花

  モーリスは新馬戦で勝って、2歳・3歳時も重賞戦線で戦っており、弱い馬ということはありませんでした。ただ、古馬になって本格化してからの強さは別格で、こんなに強かったのか?と私も驚きました。何しろ古馬になってからはすべてのレースで連対。そんな成績なのでG1を勝ちまくりました。G1を6勝もしています。

<2歳・3歳>
2013/10/6 2歳新馬 1着
2013/11/9 京王杯2歳S(G2) 6着
2013/12/23 万両賞(500万下) 1着
2014/1/12 日刊スポシンザン記念(G3) 5着
2014/3/23 フジTVスプリングS(G2) 4着
2014/5/10 京都新聞杯(G2) 7着
2014/5/31 白百合S(OP) 3着
<古馬>
2015/1/25 若潮賞(1000万下) 1着
2015/3/7 スピカS(1600万下) 1着
2015/4/5 ダービー卿チャレンジ(G3) 1着
2015/6/7 安田記念(G1) 1着
2015/11/22 マイルチャンピオンS(G1) 1着
2015/12/13 香港マイル(G1) 1着
2016/5/1 チャンピオンズマイル(G1) 1着
2016/6/5 安田記念(G1) 2着
2016/8/21 札幌記念(G2) 2着
2016/10/30 天皇賞(秋)(G1) 1着
2016/12/11 香港C(G1) 1着


 ただ、この差は、2歳・3歳と古馬という違いだけでなく、厩舎による違いとも見れるということ。2歳・3歳のそこそこレベルで、重賞だと掲示板止まりだった時代はすべて吉田直弘厩舎。 堀宣行厩舎に転厩してから、快進撃が始まりました。私は単に晩成型に近いタイプだったのかなと思うものの、ファンの間では調教師の差という見解が一般的になっているようでした。なお、このモーリスの運命を変えたかもしれない転厩の理由は、なんと謎。一切言及がないというので、これがまた邪推を呼んでいるようでした。

 あと、「吉田」とのお名前ですが、吉田直弘調教師は、特に社台系などの吉田一族と関係あるといった話は見つからず。 JRA競馬学校厩務員から栗東・梅内忍厩舎所属の厩務員になり、調教助手となった後、あの角居勝彦厩舎所属時代に調教師免許を取得しています。こういう経歴を見ると、良い調教師っぽい感じがありますね。代表管理馬はG1を含めて地方重賞を勝ちまくったスーニがいます。


■2021/06/07 5歳(現4歳)までデビューが遅れたブロードアピールも転厩馬

 今は、 ワグネリアンの祖母と言った方がいいんですかね。不利なダート短距離での追込で、鬼のような末脚で勝ちまくっていたブロードアピールも転厩した馬だったと聞いて、興味を示したのですが、モーリスとはかなり状況が異なりました。
 デビュー前の転厩であり、転厩して生まれ変わったように成功というわけではありません。また、そもそも転厩したという情報がほとんどなくて困りました。Wikipediaでも厩舎は、松田国英厩舎のみしか書かれていません。
 Wikipediaで以下のような説明があるように、ブロードアピールはデビューが異常に遅れた馬で、遅咲きの代表的な成功馬。なので、何らかのトラブルがあっての転厩っぽいと思ったのですが、詳しい話が見つかりませんでした。

<デビューが大きく遅れた同馬は5歳(現4歳)の秋になった1998年9月12日、4歳上500万下(札幌・芝1200メートル)のレースで初出走し、8番人気という低評価ながら3着と好走する。続いて連闘で4歳上500万下(札幌・ダート1000メートル)のレースに挑むと、評価を2番人気にまで上げ、2着とハナ差の接戦を制し初勝利を挙げる>

 この後一度負けた後、芝で4連勝し、重賞でも好走します。このせいで逆に「これらは後年ダート路線で活躍することとなる当馬の路線転向が遅れた要因の一つにもなっている」とWikipediaでは言及。転厩してダート適性を見いだされた…みたいなのだとわかりやすかったのですが、前述の通り、そうではありませんでした。
 ところで、数少ない転厩の記述ですが、引退馬が牧場で暮らすためのクラウドファンディング募集(現在は終了)において、そういった話が出ていました。

<ブロードアピールといえば、鬼脚と言われた、ダートでも最後方からの凄まじい直線一騎で印象に残っている方も大変多いと思います。
デビューはなかなかできず、松田國厩舎に転厩してきた際も未出走のまま。デビューは現4歳の秋と大変遅かったのですが、その後はご存じの活躍>
<こちらも引退馬牧場を作っているという話を知ってもらっていた関係から、当牧場で余生を過ごす事になりました>
(VersaillesResortFarmを辿るvol.2:ブロードアピールとの1年 #引退馬の余生を創る:馬と人とが共存共栄できる牧場が描く未来(VersaillesResortFarm 2020/04/13 投稿) - クラウドファンディング READYFOR (レディーフォー)より)


2026年7月13日月曜日

日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!

■2026/07/13 日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!


■2026/07/13 日本人が引いても動かない馬、インド人が引くとスイスイ!

 国枝栄調教師が引退後にヘルパー厩務員になったことが話題になっています。この厩務員で体験した話を「週刊ポスト」のコラム連載「人間万事塞翁が競馬」で書いてました。

 6月の2歳新馬戦で3着に頑張ったトゥザファイナルは、大きくて元気がいいものの、コミュニケーションのとれる若馬だそうで、特に問題馬ということではなさそうです。しかし、この馬がレース後突然暴れ出しました。

<東京競馬場への輸送も問題なく過ごし、パドックでも落ち着いていたが、レースが終わって馬房に戻ってしばらくしたら、ひどく暴れ出した。空調がきいていてそれほど暑くもないのに汗をダラダラ流し、レースの興奮が戻ってきたのかとびっくりした。>
https://article.auone.jp/detail/1/6/12/218_12_r_20260704_1783127806947839

 この日は馬主さんが馬をねぎらうために馬房まで来ました。暴れるトゥザファイナルの様子にさぞ驚くだろうと思ったら、「ああ、お母さんもレース後はこんな感じでした」と平然としてしていたそう。母スパークオンアイスをはじめ、これまでの子6頭がすべてこの馬主さんだそうです。

 以上のような話があったのは、”国枝栄氏「厩務員にならなければ分からなかったことがある」調教師時代についての反省も”(週刊ポスト2026年7月17日号 07/04 10:15 NEWSポストセブン)という記事でした。
 なので、レース後に暴れる馬がいるというのが、「厩務員にならなければ分からなかったこと」だと思うかもしれませんが、違うのです。レース後に馬房で入れ込む馬がいるというのは、調教師時代に報告を受けていました。しかし、実際に経験すると、また違うという話ですね。

<レース後に馬房で入れ込む馬がいるというのは、調教師時代にスタッフから報告をきいたことはあるけれど、厩務員として目撃したのは初めてだったので、どうしたらいいのか戸惑ってしまった。>

 これは、競馬界に限らず、多くのビジネスマンにとっても大事な話でしょう。報告だけ聞いているのと、実際の現場で体験することには、大きな乖離があるのです。
 そして、本文ではそういう言い方はしていないのですけど、「厩務員にならなければ分からなかった」気づきというのは、たぶん以下の部分のあたりだと思われます。

<調教師の時は従業員に段取りよくやれとか、馬房をきれいにしろとか口うるさく言ったけど、あまり急かす必要はなかったかなと今なら思う。
 (中略)次はあれやらなきゃ、これをやらなきゃと段取りを考えたりするとダメ。その馬とのリズムを合わせることが重要で、馬がこちらの要求していることをいかにスムーズに受け入れてくれるかが重要になる。>

 上記に関して、以下のような話も出ていました。ここで「デレデレ」という言葉が使われていますが、これは通常よく使われる使用法とは異なります。現在では、ほとんど好意や愛情が表に出て、態度や表情がゆるみ、だらしなく見える状態を指す言葉として使われますが、調べてみると、愛情以外でも、だらしなく振る舞うこと全般で使われることがあるみたいですね。たぶん要するに「ダラダラ」ということでしょう。今回はそちらの意味のようです。

<ドバイへ行った時、アーモンドアイにインド人の作業員がヘルパーでついたのだが、彼らはもうそれこそデレデレ。国民性なのかもしれないが、テキパキ、シャンシャンとやるのではなく、なんかラクダがのんびり歩いているような感じ。ところが馬はデレデレしたインド人にリラックスしたままついていく。
 当初馬房になかなか入らなかった馬がいたが、インド人が引いたらスイスイ入っていく。馬運車に乗せる時も、日本人だと、ちょっと入らないと急かしたりするけれど、時間をかけて「まあ入んないのか、しょうがないな」なんてじっと待っている。>


ヘイルトゥリーズン系3種牡馬の濃厚クロス…なぜ実現?

■2026/07/13 ヘイルトゥリーズン系3種牡馬の濃厚クロス…なぜ実現?


■2026/07/13 ヘイルトゥリーズン系3種牡馬の濃厚クロス…なぜ実現?

 ヘンリーバローズ産駒のクラリスバローズの血統を見てびっくり。12.5%以上の比較的濃厚なクロスが3本発生しているというのも結構珍しいのですけど、なんとすべてヘイルトゥリーズン系の種牡馬のクロスなのです。

サンデーサイレンス     18.75%     3 x 4
Roberto     18.75%     4 x 3
Hail to Reason     12.50%     5 x 5 x 4
Lyphard     6.25%     5 x 5 (これだけ薄く、ヘイルトゥリーズン系ではない)

 なぜこれが実現できたのか?と血統表をよーく見てみると、父・父母父・母父・母母父4つ全部がヘイルトゥリーズン系の配合だったのです。

父 ヘンリーバローズ(←ディープインパクト←サンデーサイレンス←ヘイロー←ヘイルトゥリーズン)
父母父 シルヴァーホーク(ロベルト←ヘイルトゥリーズン)
母父 ブライアンズタイム(ロベルト←ヘイルトゥリーズン)
母母父 バブルガムフェロー(←サンデーサイレンス←ヘイロー←ヘイルトゥリーズン)

 そもそも日本はヘイルトゥリーズン系が大成功した国で輸入された種牡馬が多いです。かつての種牡馬御三家のうち、サンデーサイレンスとブライアンズタイムの2頭はともにヘイルトゥリーズン系でした。なので、この2頭が入っているだけなら珍しくありません。
 ただ、シルヴァーホークが入っているのが渋いですね。シルヴァーホーク自体はグラスワンダーという超大物を出しており、なおかつグラスワンダーは種牡馬としても大物を出して血統が続いているのですけど、父母はシルヴァーホークの直系です。
 母母父のバブルガムフェローも貴重そう。バブルガムフェローは年間9位が1年だけあった程度で、種牡馬としてはそれほど成功しませんでした。

 さて、このヘンリーバローズの戦績ですが、新馬戦は3番人気4着。ほぼ人気通りで、今のところ興味深い配合が当たった感じはありません。ただ、ヘンリーバローズはそもそも産駒があまりいないということを考えると、この戦績でも十分成功しているかもしれません。


2026年7月12日日曜日

金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…

■2020/10/20 金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…
■2020/10/20 馬は本当にわからない…後継種牡馬争いでも…?


■2020/10/20 金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…

  いい馬を引き当て続けている金子真人さん。ただ、ディープインパクトはそれほど期待していなかったそうです。では、なぜディープインパクトを買ったのか?と言うと、ブラックタイドの弟だったためのようです。

<金子真人オーナーは滅多にマスコミに出ないので、肉声を聞く機会は少ないが、ある年の種牡馬展示会でこう語っていたことが忘れられない。
 「私が予算を青天井にしてどうしても欲しいと思った馬はブラックタイドだけです。翌年のセレクトセールに上場されたディープインパクトはブラックタイドの弟という程度の認識でしかなく、体も小さかったので定めた予算内で落札出来たら買うくらいのつもりでいました。結局、7000万円で落札したのですが、ブラックタイドを落札したときの喜びにはかないませんでした。馬は本当にわからないものです・・・」>
(アワー・プレジャー2019年9月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く! T.I.Sより)

 ブラックタイドは期待された馬で、私も期待していました。ディープインパクトよりブラックタイドの方が好きでしたね。しかし、競走成績では大きな差が出たのです。ブラックタイドは優秀な弟がいなければ、種牡馬になることもできなかったかもしれません。これは逆に「ブラックタイドが種牡馬になれたのはディープインパクトの兄だったため」という感じです。


■2020/10/20 馬は本当にわからない…後継種牡馬争いでも…?

 「馬は本当にわからないものです・・・」という金子真人さんのコメントで言うと、過去形になってはしまうのですが、種牡馬としての兄弟の活躍具合を見てもおもしろかったかもしれませんね。

 御存知の通り、ディープインパクトは種牡馬として成功しまくっており、競走成績と同じで普通にブラックタイドよりずっと良いです。ただ、後継種牡馬争いとなると、途端に怪しく…。あれだけすごい種牡馬成績で、G1馬を出しまくっているにも関わらず、G1を勝ちまくる牡馬がディープインパクト産駒にはいなかったんですよね。13億稼いたジェンティルドンナは文句なしの超名馬でしたが、牝馬でした。

 一方で、ブラックタイドはジェンティルドンナを大幅に上回る19億近く稼いだキタサンブラックという超名馬を、弟比べて繁殖牝馬の質が大きく劣る中で生み出しています。ディープインパクト産駒の種牡馬はスケール不足のため、私はディープインパクトの血が途絶える…というまさかの事態まで想定していました。

 ところが、ほぼ最後の最後というところで、ついにディープインパクトにも牡馬の超名馬が誕生します。コントレイルです。これを書いている時点では菊花賞前で、今後一切G1を勝たなかったとしてもすでにG1を3勝。しかも、6戦6勝でここまで来ました。ディープインパクトの最高傑作と言って良いでしょう。ディープインパクトがすでに亡くなった後の活躍馬であり、終わりかけたところでこういうことが起きるのがおもしろいですね。

 なお、コントレイルは新馬戦から1番人気だったものの、実を言うと、POG的にはそれほど人気ではありませんでした。私はPOGで指名していたんですけど、穴人気で競えるルールのPOGにおける指名だったので、人気なら切っていました。POG期待馬が走らないとか、そうでもなかった馬が活躍とかいった話は全く珍しくなく、むしろよくある話。馬は本当にわからないものですね…。


2026年7月11日土曜日

故障前の馬はむしろ良い手応え?テンポイントやマイネルフロストの例

■2020/10/22 故障前の馬はむしろ良い手応え?テンポイントの場合
■2020/10/22 絶好の手応えで負傷、マイネルフロストの例も…


■2020/10/22 故障前の馬はむしろ良い手応え?テンポイントの場合

 テンポイントの故障は、極端な斤量の重さのことが主に言われます。Wikipediaによると、実際、懸念する声があったことが書かれています。

<年が明け、テンポイント陣営は海外遠征を行うと発表。2月に遠征における本拠地であるイギリスへ向けて出発することになった。
発表後、関西圏のファンから遠征の前にテンポイントの姿を見たいという要望が馬主の高田や調教師の小川に多数寄せられるようになった。これを受けて小川は壮行レースとして1月22日の日本経済新春杯に出走させることを主張した。高田は重い斤量を課されることへの懸念から内心出走させたくなかったものの判断を小川に委ねた。小川は67kg以上のハンデキャップを課された場合出走を取り消す予定であったが、発表された斤量は66.5kgであったため出走を決定した。一方、馬主の高田、主戦騎手の鹿戸、吉田牧場の吉田重雄は66.5kgの斤量に懸念を抱いた>

 ただし、意外なことに、レースでは向こう正面半ばまで先頭を進み、そこからエリモジョージやビクトリアシチーに競りかけられたものの斤量を苦にしている様子はなく、鞍上の鹿戸騎手はむしろ「楽勝だ」と感じていたそうです。楽勝という走りだったにも関わらず、第4コーナーに差し掛かったところで左後肢を骨折し競走中止となりました。

■2020/10/22 絶好の手応えで負傷、マイネルフロストの例も…

 これで思い出したのが、マイネルフロストです。マイネルフロストも故障発生時のレースは、第4コーナーで上がっていくところでした。以下がマイネルフロストのWikipediaの記述です。

<2020年は、1月26日のアメリカジョッキークラブカップに出走。出走12頭中、最低人気の12番人気での出走となった。スタートから5番手を追走。バックストレッチから第3コーナーに差し掛かる時点で、2番手3番手に位置していたステイフーリッシュやグローブシアターを外からまくり、2番手に進出し逃げたスティッフェリオを窺う位置であった。しかし最終第4コーナーにて故障が発生し後退、競走中止>

 さらに、日本ダービーで3着という最も調子が良かったときにもマイネルフロストに騎乗していた松岡正海騎手は、良かった頃のような手応えだった…といった内容のことを語っていました。 

 例が少なくて、そもそも手応えが良かったときではない故障が大半のような気がするのですが、このように絶好の手応えで故障が起きやすい…というのもわかる気がしますね。故障しやすい・負担が大きいときというのは、ゆっくり歩いているときよりもスピードを出しているときです。車でも事故が大きくなるのは、スピードを出しているときですよね。

 名馬ほど故障しやすいという迷信みたいなのがあるのも、同じ系統の話かもしれません。そりゃそうだろうと言われちゃいそうですが、速いからこそ故障しやすいのだと想像されます。

2026年7月10日金曜日

地方競馬の廃止は間違ってた?廃止寸前の高知競馬など復活

■2021/03/06 地方競馬の廃止は間違ってた?廃止寸前の高知競馬など復活


■2021/03/06 地方競馬の廃止は間違ってた?廃止寸前の高知競馬など復活

 地域に貢献できるまでになった高知競馬 - 斎藤修 | 競馬コラム - netkeiba.com(2021年01月19日)は、タイトルの通り、高知競馬の売上が増えたという話。ネット・電話投票の売上が増加したおかげで、どん底だった2008年度の1日平均約4千万円の売上が、今はその15倍以上の1日平均6億円を超えるまでにV字回復。『新型コロナウイルス感染症対策支援競走』を行って寄付できるところにまでなった…という話でした。ただ、記事では、これ以外にもおもしろい話がありました。

 高知競馬は廃止寸前だった…ということで、地方競馬廃止についての考え方が載っていたのです。地方競馬は平成の初期には日本全国30場で行われていたのが、2001年(平成13年)の中津競馬に始まる相次ぐ廃止によって、現在地方競馬が行われているのはちょうど半分の15場になった(しばらく開催がない札幌、中京は除く)。中津競馬が廃止されたときは、「次は高知競馬か」と噂されるほどの状況だったといいます。
 しかしどん底だった2008年度の1日平均約4千万円の売上が、今はその15倍以上の1日平均6億円を超えるまでにV字回復。今の高知競馬の馬券の売上は、95%以上をネット・電話投票によって占められているということで、ネット投票・電話投票の役割が大きかったということでしょう。これは地元以外のファンの購入が増えたということでもあります。地元の人しか買えない…となると、人口が少ない地域はそれだけで無理ゲー状態になります。
 私は競馬ファンだからと言って「競馬廃止許すまじ…」ということはなく、他の公共事業同様に税金の使い方として適正かどうかを重視します。赤字垂れ流しの競馬場は廃止すべきという考え方でした。ただ、現在のような高知競馬などの地方競馬の復活を見ると、「ならば廃止になった競馬場も存続していれば、高知ほどではないにしても、ある程度立ち直れたのではないか」という、結果論によるマウンティングみたいな意見が出そうなところ。ところが、作者は、<必ずしもそうともいえないし、廃止か存続かの判断はほんとうに難しかったと思う>とした上で、以下のような廃止の考え方を示していました。

<おおざっぱに言えば、赤字を税金で補填してまで続ける必要がないという結論が『廃止』という判断。一方で、競馬場が存在することによって数百人の雇用があり、地方都市の競馬場でも年間数十億~数百億円の売上があって、その雇用とお金の動き(すなわち税収)をなくすわけにはいかないという結論が『存続』だった。ホッカイドウ競馬やばんえい競馬では、馬産という大きな産業を失うわけにいかなかったということもあるだろう。地方都市の場合、もう何年も前から“人口流出”が問題となっていて、競馬の廃止・存続は、そのことにも直結したはずだ>


2026年7月9日木曜日

日本でも注目の種牡馬 ウォーフロント、ドバウィ、キトゥンズジョイ

■2015/11/12 日本でも注目の種牡馬 ウォーフロント、ドバウィ、キトゥンズジョイ 


■2015/11/12 日本でも注目の種牡馬 ウォーフロント、ドバウィ、キトゥンズジョイ 

 Our Pleasure 2014年4月号 Racing 360 秋山 響では、2013 年の北米及び英愛の種牡馬ランキングの話がありました。

-----引用 ここから-----
 まずは北米。リーディングサイアーに輝いたのはキトゥンズジョイ(父エルプラド)だった。
 (中略)意義深いのは芝向きの種牡馬がダートが主流の北米でトップに立ったということ。
 これはよほど芝で抜けた成績を残さなければできないこと(中略)
 総合ランキングでは2位のスパイツタウンとの差は7万ドルほどに過ぎなかったが、芝だけに絞れば2位のジャ
イアンツコーズウェイとの差は約450万ドル。ダブルスコアの圧勝だった。
-----引用 ここまで-----

 キトゥンズジョイはすごいです。ただ、父エルプラドはSadler's Wellsの子。Sadler's Wells系は日本でもテイエムオペラオーなどたまにすごいのを出していますが、全般としてはそれほどよくありません。
 調べてみると、日本ではまだ数頭で代表産駒はダッシングブレイズ。成績自体は悪くないですね。シンザン記念4着などして条件戦を走って再びオープン入り。苦労して勝ち上がったわけではなく、ほとんど掲示板ですし、重賞戦線でもいけるかもしれません。

-----引用 ここから-----
2013 年北米種牡馬トップ5
1位:キトゥンズジョイ(父エルプラド)
2位:スパイツタウン(父ゴーンウエスト)
3位:ジャイアンツコーズウェイ(父ストームキャット)
4位:マリブムーン(父エーピーインディ)
5位:ウォーフロント(父ダンジグ)
*米ブラッドホース誌による
-----引用 ここまで-----

 秋山さんが他に注目だとしていたのは、5位につけたウォーフロント(War Front、父ダンジグ)でした。日本に検索すると、輸入されたのはキャンディウォー1頭のみ。2戦しただけで引退しています。これじゃわからないですね。

-----引用 ここから-----
 自身は(中略)G1勝ちはなく、重賞勝ちもG2(中略)だけと現役時代は一流半という存在に過ぎなかったが、種牡馬としては超一流。
 (中略)芝ダートを問わない種牡馬としてその評価はうなぎ上り(中略)。
 産駒は豊富なスピードを最大の武器としており、日本のダービーでどうこうというタイプではないかもしれないが、マイル前後なら日本でも活躍馬が見込めるだろう。
-----引用 ここまで-----

 一方、英愛のランキングはガリレオ(父サドラーズウェルズ)がトップでしたが、前述の通り、サドラーズウェルズなので日本の産駒は調べるのすら省略。たぶんどうせダメでしょう。面倒くさいので、省エネしておきます。

-----引用 ここから-----
2013 年英愛種牡馬トップ5
1位:ガリレオ(父サドラーズウェルズ)
2位:ドバウィ(父ドバイミレニアム)
3位:オアシスドリーム(父グリーンデザート)
4位:テオフィロ(父ガリレオ)
5位:ダンシリ(父デインヒル)
-----引用 ここまで-----

 それより2位のドバウィ(Dubawi、父ドバイミレニアム)が注目とのこと。こちらはミスタープロスペクターの系統ですので、日本でもアリかもしれません。

-----引用 ここから-----
特筆すべきは比較的馬場が日本に近いと言われている香港でラッキーナインがG1香港スプリント(芝1200m)、アキードモフィードがG1香港カップ(芝2000m)を制しているということ。産駒が高い日本適性を持っている可能性はかなり大きい。実際、ラッキーナインは日本のG2セントウルSでも2着に好走しているし、ドバウィの祖父は日本の競馬にも高い適性を見せたシーキングザゴールドである。
-----引用 ここまで-----

 省エネしすぎてもあれなので、ドバウィは頑張って調べてみました。褒めてください。
 このドバウィ産駒も他と同じで、日本ではまだ数頭ですね。出世頭はフレデフォート。オープン入りしていますが、苦労して勝ち上がったタイプで、オープンでも歯が立たずに登録抹消しています。
 ということで、今のところはドバウィも目立っていませんでした。3頭の中では、キトゥンズジョイが最も可能性がありそうな感じです。


2026年7月8日水曜日

落ち芸が板についた熊沢重文騎手、出走する度に「落ちるな」と書かれる

■2012/11/11 熊沢重文騎手、謎の落馬で掲示板大荒れ テイエムハリアー騎乗で
■2013/1/5 落ち芸が板についた熊沢重文騎手、出走する度に「落ちるな」と書かれる
■2017/01/15 史上初の障害200勝とJRA通算1000勝を達成でJRA賞の特別賞


■2012/11/11 熊沢重文騎手、謎の落馬で掲示板大荒れ テイエムハリアー騎乗で

 2012年11月10日の京都ジャンプステークスで快調に(飛ばして?)逃げていたテイエムハリアーが、最終障害の一つ前の障害で落馬しました。思わず巻き戻して見直しましたが、特に変なジャンプではなく、着地もスムーズ。あれ?と思った落ち方です。
 普段からネット競馬の掲示板は見苦しく荒れることがありますが、今回はこのように不可解な落馬でしたので、案の定大騒ぎになっていました。

↓動画がありましたが、これはほのぼの。
<iframe width="560" height="315" src="http://www.youtube.com/embed/6eeWUoU0S3E" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

↓一方、すさんでいる掲示板。(不評が多く寄せられたのか、非表示のコメントもちらほらありました)

-----引用 ここから-----

[225] トラトライーグルスさん  
ナムラタイタンに続き、重賞で落馬ですね。

 [233] 17着同着さん  
どう見ても鞍上が勝手にバランス崩しただけに見えます。
もう歳で障害だと普通にも乗れないのかな。
平地もだけど。
無事は祈りますが、とっさに頭抱えて守ってたから
大丈夫にも見えましたがどうでしょうか。

 [237] スマイルニンジンAさん  
あぁ・・・。
あれ位で落馬されると萎える。(彼はプロですからね、厳しい意見になりますが。)

[245] アグネスデジタルVSマチカネランさん  
今日の落ち方みたら、やっぱタヌキはどんくさいわ。今日の感じで落ちるんならタイタンの時は絶対落ちるわ。
騎乗バランス悪すぎなんちがうん。

 [246] まちゃluckyさん  
老いには勝てんから引退されたい
乗られる馬が迷惑

 [249] まちゃluckyさん  
最後の障害で屋根がデットーリの真似して飛んじゃったんだよ。
有り得ねえよな(笑)

 [251] 論理の補強さん  
コラッw 熊沢
こいつ自分から落ちたぞ。
そもそも馬は躓いてないのに、自分からダイブして落ちやがった。
おい熊沢、一番人気なんだぞ!
間抜け野郎が!

 [264] アカヘルさん  
八百長くさい
落ち方が不自然すぎる。
http://db.netkeiba.com/horse/bbs/2006104521/
-----引用 ここまで-----

 デットーリの真似ってのは、通称デットーリジャンプという馬から飛び降りる芸(?)です。あと、「カラ馬でも1着でゴールしたのだから(乗っていれば1着)」とあったのは典型的な素人発言で、競馬では体重よりずっと軽いハンデ差が効いてくるというのを忘れています。馬がその気になれば、当然速いです。

 最初に書いた通り私も不思議だと思った落馬でしたが、技術的に突っ込んで想像していたものもありました。これは興味深かったです。

-----引用 ここから-----

 [234] 道産子さん  
馬の踏み切りが近すぎ、騎手がワンテンポ手前で飛ぶつもりだったので、バランスを崩したようです。
要は熊沢だけが先に飛んだと。
ああ・・・1-2-6持ってたのに・・・

 [238] ボンボンマンさん  
スタートから落馬するまでは飛越のフォームも完璧で、鞍上も捕まってるだけの
レースに終わると思って楽観していました。
正面からの映像なので分かり難いのですが、踏切りが近かったかな?と思います。
それ以外には馬が大きくバランスを崩した訳でもないので勿体無かったです・・・。
馬は全く問題ありませんが熊沢騎手も大丈夫だと思います。

 [240] マカフィーさん  
飛越の手前で完歩がおかしかったんじゃないかな。バランスは崩れてないけど騎手が飛び上がる感じになってる。
快調に飛ばしすぎたのが良くなかったのかもしれない。わからないけど。

 [243] ボンボンマンさん  
>>240
私も同意見ですね。
完歩が半歩とか微妙にタイミングが遅れたので、鞍上が手綱を引っ張って誘導したタイミングと馬がジャンプするタイミングが変に合ってしまい、コーナーも手伝って踏ん張りが利かない姿勢になってしまった様に見えました。
-----引用 ここまで-----

■2013/1/5 落ち芸が板についた熊沢重文騎手、出走する度に「落ちるな」と書かれる

 マーベラスカイザーの掲示板が笑っちゃうことになっていました。

-----引用 ここから-----
 [151] オーツボさんさん
障害入り後、今までで1番の出来→熊ちゃん談。それ信じて買います。絶対王者マジェスティバイオとまだ対戦したことないのが魅力ですね。
もう落ちないで熊ちゃん!

 [152] こんな名無しだし、どうでもいいよさん
熊沢落ちなきゃこいつが勝ちそうだ。
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2008100961
-----引用 ここまで-----

 他でもそうなんでしょうけど、義務のように決まり文句で「落ちる」「落ちる」言われます。この時点でネタにするつもりでいましたが、このマーベラスカイザーがOPで勝っちゃいました。しかも、3馬身差をつけての快勝でした。
 こうやってネタにしておいてなんですが、私は熊沢重文さん嫌いじゃありません。そして、馬鹿にした言い方している人に腹が立っていたので、この勝利は「ざまぁ、見ろ」と気持良かったです。
 ただ、落ち芸人としては、翌日ちゃんとオチをつけてくれたみたいです。

-----引用 ここから-----
 [202] ステアトゥヘヴンさん
熊沢さんは凄い。豊さんより凄いんじゃないかな?勝ち鞍は別として。
でも落馬し過ぎ。<b>今日も落ちたし・・・。</b>
-----引用 ここまで-----

日付    開催    レース名    単勝    人気    着順    馬名
2012/12/23    5阪神8    障害3歳上OP    9.9    5    中    シャイニーブラック

 危ないので落ちない方が良いのですが、きれいにオチがついていたので、笑っちゃいました。


■2017/01/15 史上初の障害200勝とJRA通算1000勝を達成でJRA賞の特別賞

 落馬続きだった頃は、熊沢重文騎手もそろそろ引退かもと思っていたのですが、それどころじゃありません。特別賞までもらっちゃいました。 (2021/06/12追記:なんと2021年でもまだ現役! がんばりますね。応援しています)

-----引用 ここから-----
熊沢重文騎手が特別賞 平地、障害で活躍/JRA賞|極ウマ・プレミアム[2017年01月10日 14時42分]

 熊沢重文騎手(48)がJRA賞(騎手部門)の特別賞に選ばれた。
 騎手の同賞受賞は13年武豊騎手以来、3年ぶり。騎手として史上初の障害200勝とJRA通算1000勝を達成するなど、平地と障害の両方での活躍が認められて、受賞が決定した。
http://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=1763389&year=2017&month=1&day=10
-----引用 ここまで-----

 すごいですね。