2024年8月15日木曜日

金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…

■2020/10/20 金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…
■2020/10/20 馬は本当にわからない…後継種牡馬争いでも…?


■2020/10/20 金子真人氏はディープインパクトをいい馬だと思わなかった…

  いい馬を引き当て続けている金子真人さん。ただ、ディープインパクトはそれほど期待していなかったそうです。では、なぜディープインパクトを買ったのか?と言うと、ブラックタイドの弟だったためのようです。

<金子真人オーナーは滅多にマスコミに出ないので、肉声を聞く機会は少ないが、ある年の種牡馬展示会でこう語っていたことが忘れられない。
 「私が予算を青天井にしてどうしても欲しいと思った馬はブラックタイドだけです。翌年のセレクトセールに上場されたディープインパクトはブラックタイドの弟という程度の認識でしかなく、体も小さかったので定めた予算内で落札出来たら買うくらいのつもりでいました。結局、7000万円で落札したのですが、ブラックタイドを落札したときの喜びにはかないませんでした。馬は本当にわからないものです・・・」>
(アワー・プレジャー2019年9月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く! T.I.Sより)

 ブラックタイドは期待された馬で、私も期待していました。ディープインパクトよりブラックタイドの方が好きでしたね。しかし、競走成績では大きな差が出たのです。ブラックタイドは優秀な弟がいなければ、種牡馬になることもできなかったかもしれません。これは逆に「ブラックタイドが種牡馬になれたのはディープインパクトの兄だったため」という感じです。


■2020/10/20 馬は本当にわからない…後継種牡馬争いでも…?

 「馬は本当にわからないものです・・・」という金子真人さんのコメントで言うと、過去形になってはしまうのですが、種牡馬としての兄弟の活躍具合を見てもおもしろかったかもしれませんね。

 御存知の通り、ディープインパクトは種牡馬として成功しまくっており、競走成績と同じで普通にブラックタイドよりずっと良いです。ただ、後継種牡馬争いとなると、途端に怪しく…。あれだけすごい種牡馬成績で、G1馬を出しまくっているにも関わらず、G1を勝ちまくる牡馬がディープインパクト産駒にはいなかったんですよね。13億稼いたジェンティルドンナは文句なしの超名馬でしたが、牝馬でした。

 一方で、ブラックタイドはジェンティルドンナを大幅に上回る19億近く稼いだキタサンブラックという超名馬を、弟比べて繁殖牝馬の質が大きく劣る中で生み出しています。ディープインパクト産駒の種牡馬はスケール不足のため、私はディープインパクトの血が途絶える…というまさかの事態まで想定していました。

 ところが、ほぼ最後の最後というところで、ついにディープインパクトにも牡馬の超名馬が誕生します。コントレイルです。これを書いている時点では菊花賞前で、今後一切G1を勝たなかったとしてもすでにG1を3勝。しかも、6戦6勝でここまで来ました。ディープインパクトの最高傑作と言って良いでしょう。ディープインパクトがすでに亡くなった後の活躍馬であり、終わりかけたところでこういうことが起きるのがおもしろいですね。

 なお、コントレイルは新馬戦から1番人気だったものの、実を言うと、POG的にはそれほど人気ではありませんでした。私はPOGで指名していたんですけど、穴人気で競えるルールのPOGにおける指名だったので、人気なら切っていました。POG期待馬が走らないとか、そうでもなかった馬が活躍とかいった話は全く珍しくなく、むしろよくある話。馬は本当にわからないものですね…。