2024年6月27日木曜日

青木孝文調教師のウインゼノビアすごい…はすごくない?特別競走すら未勝利だった…

■2018/05/24 ウインゼノビア、早くもクラシックを期待される厩舎コメント
■2018/05/24 マイネルフロスト・マイネルファルケの「背中」コメントは?
■2018/07/22 背中コメントは全然珍しくなく走らない馬が多かった!
■2018/09/13 ウインゼノビアの同期ウインパーチェ、騎手に背中の感触を褒められる
■2018/10/15 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師はまだ34歳という若さ
■2019/11/29 青木孝文厩舎の「すごい」はすごくない?特別競走すら未勝利だった…
■2019/11/29 レース当日朝にのんびり寝ていた…そのレースの結果は?



■2018/05/24 ウインゼノビア、早くもクラシックを期待される厩舎コメント

 まだデビューしていないのですけど、ウインゼノビア(父スクリーンヒーロー、母ゴシップクイーン、母父フレンチデピュティ)の厩舎コメントが入れ込んでいてすごいです。

青木調教師:「相手は500万でも稽古は動く馬だったので、どれだけやれるかという感じで見ていましたが、楽に先着でしたね。さらには追い切り後もバリバリとカイバを食べているんです。もうこの馬はひとつ勝つとかそういうレベルではなく、かなり上のところを目指さなくてはいけないのだと改めて感じました」

これを読んで掲示板でも盛り上がっていました。

"本日の厩舎コメントには、舞い上がってしまいます。
レースが楽しみで、久しぶりにワクワクしています"
 "今日のコメントはテンション上がりましたね♪
今までの出資馬でデビュー前にここまでのコメントを言われたことはなかったかも"
"年末と来年のクラシックが楽しみだな~♪
この気持ちを味あわせてくれるだけで、馬代金は回収出来た気分です(笑)
後は走っても走らなくても、気持ちはプラスです。
ありがとう♪"
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2016100926

 私は前のめりすぎて、逆に心配ですけどね。
 ただ、 松岡騎手も「この馬は求めるものがかなり大きい」と良い感触。ビッグレッドファーム関連では、大ボラみたいな発言が多く信頼できないものの、私がデビュー前からチェックしていた馬のコメントで騎手が好調だった馬は実際に走っています。確かマイネルフロストやマイネルファルケがそうでした。
 とはいえ、私がデビュー前から見ていた馬は少数。また、確かコメントの内容も異なるものだったと思います。マイネルフロストもマイネルファルケも乗ったときの背中の感触の良さ、乗り味の良さを指摘するもので、重賞馬みたいって言っていたような?
  ウインゼノビアではそこまでのコメントはないなと思ったのですけど、いろいろと記憶違いかもしれませんし、応援したい馬なので活躍してくれればと思います。


■2018/05/24 マイネルフロスト・マイネルファルケの「背中」コメントは?

 と書いたものの、軽く過去のコメントを見直してみました。やっぱり記憶違いありましたね。マイネルファルケは騎手ではなく、牧場の人の声でした。

2007/7/20    真歌トレーニングパークで調整中。昼夜放牧を切り上げ、坂路でキャンター1500m1本の運動を再開しています。ソエの良化に伴い、バランスの取れたフットワークに。久々とあって気分的にぼんやりしているものの、騎乗者は背中の感触をほめています。

 マイネルフロストも騎手コメントじゃありませんでしたわ。まだ名前決定前に牧場スタッフが背中の話をしていました。

坂路コースで調教を始めていますが、少し臆病で物見をしながら走っています。背中や動きからはかなりの素質が感じとれます。いつもスタッフの衣服などの匂いをかいでいる ので匂いフェチかもしれません。(2012年10月21日)

 あと、重賞馬みたいって話はなかったです。オープン馬かな?と探し直したものの見つからず。 だいぶ記憶が間違っていてひどいです、ごめんなさい。
  それから、ゼノビアはちょっと指摘が違う可能性も感じるものの、背に関するコメントがありましたわ。

2017/9/15 馴致では敏感な面を見せていましたが、その後は慣れたことで落ち着いて調教に臨めるようになっています。(中略)スタッフは「ここまで敏感なのは意外でしたが、やはり跨ると馬格があって、背中がいいですし、素質を感じます」と話していました。

 ああ、確実に全く同じ種類とわかるコメントもありました。逆にこれは全然記憶になしで、記憶力がやばい…。

2017/10/20    スタッフは「幅も出てきて乗っていて安定感があります。乗った者みんなが背中を褒めますし、能力は高いのだと思います」と話していました

 私がデビュー前からチェックしていた馬でもう1頭走ったマイネルバサラの場合、逆に「背中がさびしい」といったネガティブコメントでしたし、当てになるかどうかわかりませんけど、私の覚えていた成功馬2頭と似たパターンのようです。


■2018/07/22 背中コメントは全然珍しくなく走らない馬が多かった!

 ごめんなさい! 調べてみると、ビッグレッドファームグループの背中コメント全然珍しくありませんでした。私の記憶の中に残っていた馬だと100%で当たりだったのですけど、全体に見ると大外れでしたわ。
 手元にあったラフィアンのメモだけで、抜けがある可能性があるものの、まず2011年生まれの馬をざっと見ました。すると、 なんと9頭も背中が褒められている馬がいました。
 このときは賞金のデータがかなり若い頃に取っていて、非常に不正確。ただ、たぶんマイネルアウラートが走っただけで、後は全然だったと思われます。マイネルアウラートは1億円ホースで出資としては正解、POGとしては重賞出走程度であまり良くないとった感じ。
 しかし、9分の1の確率では使い物にならない目安です。また、背中コメントは調教が進んだ後なので、募集締め切り後のケースが多いのではないかと思われます。なので、出資する際には参考にできなくても、POGの方が可能性があったのですけど、この戦績からすると指名理由にするのは無理そうな気配です。

 この時点でもうだめだとほぼ諦めました。しかし、2011年生まれのデータでは賞金がかなり不正確でしたので、当時の調査時点でデータがほぼ出揃っているであろう2007年も一応見てみました。 こちらの背中コメントはさらに多い11頭! 多すぎるわ!
 で、こちらも賞金を確認してみると、その後増えていますね。最も稼いでいたのは、たぶんマイネジェシカで3480万円。しかし、地方に行ってから伸びた馬で、中央では未勝利。つまり、大外れです。結局、全然ダメでしたね。

 なお、余談になりますけど、地方に行って活躍というのは、ラフィアンが能力を見誤ったということ。飽くまでこれはレアケースであり、すべての地方転厩馬で合計すると出資価格プラス飼い葉代を回収するほど稼げていないことがわかっています。ただ、このレアケースが強調されて、「このクラブは能力ある馬を引退させた!」と絡む人が出てきます。
 実を言うと、私の出資していた数少ない地方売却馬もこのレアケースになって、売却後にガンガン活躍してしまったことがあるのですが、まあー、しゃーないですね。 諦めるしかありません。平均すると活躍していない馬が多いのですから、全体的な判断としてはクラブの引退選択は悪くない状態になっています。



■2018/09/13 ウインゼノビアの同期ウインパーチェ、騎手に背中の感触を褒められる

 背中コメントはあてにならないことが判明したものの、ウインゼノビアの同期ウインパーチェでも背中の感触を褒められていたので追加。牧場ではなく騎手に褒められているというケースです。
 ただし、騎手がまたがった9月12日の調教はむしろボロクソでした。 CWコースで初追い切り…だったのですけど、松山騎手騎乗の2歳新馬スーペルゴラッソとの併せ馬で、パーチェには荻野極騎手が騎乗し、馬体を内に並べて5Fからペースを上げていきましたが、直線の追い比べでは脱落してしまい、最後は7、8馬身遅れてのゴール。ダメダメです。
 荻野極騎手も「馬はまだまだ子供で、直線では馬場全体を使ってふらふらしながら走っていました(笑)」とのこと。
 ただ、「それでも、めちゃくちゃ背中の感触は良いですし、いいものは持っています」と背中を褒められていました。リップ・サービスだと思いますけど、「めちゃくちゃ」という形容詞までつけられているのはちょっと珍しいですね。


■2018/10/15 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師はまだ34歳という若さ

 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師は、まだ34歳という若い調教師です。彼のインタビュー記事(第17回 JRA青木孝文新規調教師にお話を伺いました | 2016年 | 南関フリーウェイ | JBISコラム)があったので、読んでみました。

 「親は大学に進学させたかった」ものの、「とにかく馬の世界に入りたかった」ということで、高校卒業後は浦河のBTCに。BTCを経て就職したのがビッグレッドファーム。なので、ウインレーシングクラブと同じビッグレッドファームグループの出身者でした。
  ビッグレッドファームでは、マイネルセレクトに関わった模様。JBCスプリントを制しているのですけど、関わっていたのは2着だったときの前年のJBCスプリントだったみたいですね。
 なぜ勝利時は関わっていなかったのかというと、厩務員になったため。アメリカジョッキークラブカップ(GII)を制覇、クイーンエリザベス2世カップ(G1)にも出走したネヴァブションを担当しています。
 師匠は小桧山悟調教師だそうですけど、ネヴァブションは伊藤正徳厩舎。あれ?と思って検索してみると、2014 年4月に青木さんが転籍していたためでした。ちなみにネヴァブションはその前に引退しています。
 経歴主体であまりおもしろい話はなかったものの、ネヴァブションから学んだことは"人間が諦めないこと"としていたことを紹介して、終わりにします。



■2019/11/29 青木孝文厩舎の「すごい」はすごくない?特別競走すら未勝利だった…

  「もうこの馬はひとつ勝つとかそういうレベルではなく、かなり上のところを目指さなくてはいけない」というコメントはクラシックを意識したコメントだと私は判断していました。ただ、青木孝文調教師は若い調教師で経験ないということで、そもそもその前のレベルも勝ってなくて、単に重賞レベルという意味かな?と思いました。
 で、 Our Pleasure2018年11月号を今頃読んでいたら、そのウインゼノビアのクローバー賞が厩舎初の特別勝ちだったとのこと。重賞どころか、特別競走すら未勝利でした。
 ただ、最後まで読んだら、ウインゼノビアの日本のG1だけじゃなくて、海外のG1まで勝ちたいとの抱負。G1を意識していたというのは、間違いではないようです。
 また、そのウインゼノビアは絶不調。重賞に勝てていないですし、そもそも二桁着順というひどいレースが多いです。しかも、ビッグレッドグループのスタイルである「多く使う」をやらずに、大事に大事に使った上での大敗ですね。まさかこんなことになるとは…。

■2019/11/29 レース当日朝にのんびり寝ていた…そのレースの結果は?

 ところで、同じOur Pleasure2018年11月号での、ウインゼノビアのクローバー賞のエピソードはおもしろかったです。
 スクリーンヒーロー産駒の牝馬は気が悪い馬が多いとのこと。スクリーンヒーローの牝馬は走らないと言われていたのも、そこらへんが理由でしょうか。
 ただ、ウインゼノビアは、ドシッとして落ち着きがあり、輸送もへっちゃら。さらに驚いたのがクローバー賞の当日朝の出来事。ウインゼノビアのいた馬房は、馬の行き交いが多いため、普通の牝馬ならテンションの上がってしまうような場所。それなのに、ウインゼノビアはいびきをかいて寝ていたとのこと。それを見て、今日は勝てるなと思ったそうです。