2024年2月29日木曜日

珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ

■2022/11/20 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカ バルタン星人ならぬバルタンセージも
■2022/12/09 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ
■2015/11/28 伊藤博文由来のイトウの隣がヒットザターゲット…暗殺事件?
■2020/08/03 ソンノウジョウイ、父内国産馬じゃなくてハーフ!ドラミモンと珍名新馬戦対決
■2019/05/03 天神に巫女に王妃に…詰め込みすぎ珍名馬テンジンミコオウヒ


■2022/11/20 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカ バルタン星人ならぬバルタンセージも

 個人的な好みとは違うので紹介していませんでしたが、珍名馬らしい珍名馬ということで、ワタシダケドナニカをピックアップ。てっきり牝馬だと思っていたら、牡馬でした。
 父マインドユアビスケッツ、母トップスカーレット、母父ダイワメジャーということで、父母からの命名ではなさげ。この系統の名前は大体連想系ではないですよね。
 念のために兄弟も見てみましたが、やはり関係なし。この兄弟では、兄の マサルイチバンボシが印象に残る名前です。

 ワタシダケドナニカの2つ上にオレデイイノカという馬がいて、似た系統だと感じました。同じ馬主さんかな?と見てみると、違いますね。ワタシダケドナニカの馬主さんは松田整二さん、オレデイイノカの馬主さんは福島徳佑さんです。
 オレデイイノカも連想系の命名ではないでしょう。父サウスヴィグラス、母グレイスフルアート、母父ダイワメジャーです。兄弟は未デビューですね。

 オレデイイノカの福島徳佑さんの所有馬で出世頭は20,165.0万円のウインドストース。知らん!と思ったら、 1983年生まれの古い馬でした。上位におもしろ系の名前はなくて、オレデイイノカが例外。普通に英語の名前が多いですね。そんな中で少ない日本語である「ホシニイノリヲ」なんてのはすてきな馬名でした。

 ワタシダケドナニカの馬主さんは松田整二さんは69件がヒット。こちらは最近の馬が多いですね。まだ1億円ホースも出ておらず、出世頭は2,675万円のジェッシージェニーです。
 こちらもおもしろ系が多いわけではありませんが、セッカチセージ、 イザシュツジンあたりはユニーク。セッカチセージのセージはおそらく自身のお名前からでしょう。バルタンセージというのもありました。というか、これは「バルタン星人」のダジャレ(由来説明では「人名より+馬主名より」)かもしれません。


■2022/12/09 珍名馬ワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ

 ワタシダケドナニカとオレデイイノカの他にも「ワタシデイイデスカ」という馬もいたことに気づいてびっくり。しかも、この子勝ち上がりました。これでワタシダケドナニカとオレデイイノカとワタシデイイデスカ全部が勝ち上がりということに…。
 中央で1勝するというのは意外にたいへんなので、超有名馬主やクラブ系ならともかく、そうではない馬主の馬でこれだけ勝ち上がるのはすごいですね。縁起の良い系統の名前です。

 超有名馬主じゃないのに…と書いたのですが、ワタシデイイデスカの馬主さんを紹介していませんでした。これはオレデイイノカと対になる馬名。しかし、ややこしいことに、オレデイイノカの馬主さんではなく、ワタシダケドナニカの馬主さんと同じ松田整二さんの持ち馬です。ワタシシリーズなのかもしれません。
 とりあえず、この3頭を整理すると、以下のようになります。

ワタシデイイデスカ 馬主     松田整二 2020年生まれ牝馬
ワタシダケドナニカ 馬主     松田整二 2020年生まれ牡馬
オレデイイノカ 馬主     福島徳佑 2018年生まれ牝馬

 ワタシシリーズが他にもある可能性があるので、前回チェックしていなかった松田整二さんの同年の持ち馬を全部見てみます。しかし、結局、ワタシだったのはこの2頭のみ。期待の2頭がワタシシリーズだったんですかね?

馬名    性    生年    総賞金(万円)
アオシロツルバミ    牝    2020    0
ビッグナアシタ    牡    2020    0
レイズミーアップ    牡    2020    78
ワタシダケドナニカ    牡    2020    800
ワタシデイイデスカ    牝    2020    520

 ついでに近年の松田整二さんの馬名をチェック。すると、近年は珍名系の名前をあまり使っていなかった感じですね。それ以前には少しありましたので、今年は久々におもしろ系の年だった模様。また、競馬成績的にも当たり年である可能性があり、今後の競走成績にも注目したいところです。
 なお、近年でも「セッカチケーン」は珍名っぽい感じ。これは以前あったセッカチセージにちなんだものではないかと予想します。

馬名    性    生年    総賞金(万円)
オンタケサン    牝    2019    168.4
セキレイ    牝    2019    393
セッカチケーン    牡    2019    1,570.00
チサトフェリーチェ    牝    2019    49.7
オーメンランゲ    牝    2018    205
オールマイフレンズ    牝    2018    67.2
ガンブーツダンス    牡    2018    742
ターミナルピアノ    牝    2018    3
エスカレーション    牝    2017    590
ココアブラウン    牡    2017    0
コッポラ    牡    2017    0
ミシガン    牝    2016    0
ロバート    牡    2016    112.8


■2015/11/28 伊藤博文由来のイトウの隣がヒットザターゲット…暗殺事件?

  ジャパンカップで「イトウ」という妙な名前の馬がいると思ったら、やはり海外馬でした。日本人に多い普通の苗字なんですけど、逆に日本人はつけない名前ですよね。<イトウ鞍上ミナリクが「前から行くのが好きな馬」/ジャパンC - netkeiba.com>( 2015年11月28日(土)12時00分)によると、伊藤博文由来だそうです。

<前走のバイエルン大賞Vを含め、果敢な逃げを打ってきた。初代内閣総理大臣の伊藤博文から名付けられたというイトウは、展開の鍵を握る一頭だ>
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=104647

 詳細なルールは知りませんが、ドイツ馬は母方の名前の前方を引き継ぐ慣習です。この馬の母はIotaですので、やはり最初の文字Iで繋がってそうですね。とはいえ、日本人由来の名前であることは確かで、それが日本で出走というできすぎた話に。伊藤博文チョイスというのも謎ですね。日本ではそれほど人気ではありません。
 さらに妙なサイン(?)みたいになっているのが、同枠の馬。ヒットザターゲットがいるんですよ。なので、ネット競馬では以下のような反応が出ていました。不謹慎ですが、暗殺で亡くなっている伊藤博文を思わせます。できすぎです。

 [142] えびふりゃあさん
>>136
イトウの隣がヒットザターゲットだぜ
ブラック過ぎるネタだわ。

2015/11/29追記:忘れていました、もう一つサインみたいなニュースがあったんでした。本当できすぎです。

 [166] pinkloopさん
売春強制で、イトウ容疑者逮捕。
サインではなさそうだが笑
ブラジル人だからカタカナなのが気になる笑
2015/11/28 10:28

2022/01/27追記:と書いていましたが、2015年のジャパンカップ、8番人気だったイトウは最下位の18着で全く絡まず。全然サインは発動しませんでした。ヒットザターゲットも14番人気13着です。勝ったのは4番人気で4歳牝馬のショウナンパンドラ。以下、7番人気ラストインパクト、1番人気ラブリーデイと続きました。


■2020/08/03 ソンノウジョウイ、父内国産馬じゃなくてハーフ!ドラミモンと珍名新馬戦対決

 2020年7月18日の福島5Rの新馬戦は、ソンノウジョウイとドラミモンの2頭の名前が気になりました。14番人気11着、4番人気13着と、ともに惨敗していたんですけどね。

 ソンノウジョウイは外国人排斥の尊皇攘夷って名前なのに、お父さんは父内国産馬ではなく、フランス生まれフランス育ちのベーカバドなのがウケました。サラブレッドというのが人間で言う人種なのであれですが、日本人とフランス人のハーフ的なイメージですね。
 なお、真面目な話をしてしまうと、外国にルーツがあるという負い目にあるからこそ在来の人々より一生懸命お国のために働く、排外的な右翼活動にハマる…といった例は見られています。ここらへんは真面目に考だすと、かなり悲しいところです。

 一方、ドラミモンは、「ドラえもん」と「ドラミちゃん」を足したような不思議なネーム。しかも、「ドラミ」なのに牡馬です。
 馬名の説明を見ると、「人名愛称。父名より連想」となっていました。父はドゥラメンテで確かにちょっと名前が似ていますが、「人名愛称」という言い方はよくわからず。馬主さんの身近に実際そういう人がいたのか、キャラクター名からとったとなると問題になるから誤魔化したのか…よくわかりませんでした。
 とりあえず、掲示板ではドラえもんネタであふれており、ドラミちゃん由来と理解されているようです。
 


■2019/05/03 天神に巫女に王妃に…詰め込みすぎ珍名馬テンジンミコオウヒ

 昔の馬でなおかつ1勝しただけの無名馬であり、しかもわかりやすい珍名馬ではないのですけど、見かけて気になったのが「テンジンミコオウヒ」という馬。単独ならともかく「ミコ」と「オウヒ」をくっつけるってのは妙だなと、ひっかかったためでした。
  「オウヒ」はおそらく「王妃」。なので、牝馬じゃないかと思ったものの、「ミコ」は「皇子」である可能性も。これは「おうじ」とも呼び、まれに女性も含めていいますが、普通は男子です。
 ただ、 「王妃」との兼ね合いからすれば、「巫女」なんでしょうね。「巫女」と「王妃」を並べて言うというのは、結局、不思議なんですけど。検索してみたものの、そのような用例は見られませんでした。
  さらに「テンジン」というのは「天神」を思い起こさせます。国津神に対する天津神を指していたものの、現在では神様としての菅原道真の信仰になっています。「天神」「巫女」「王妃」となんだかてんこ盛りな感じです。
  で、馬名の意味を調べてみると、馬主がテンジンであり、「テンジン」というのは単に冠名。特段の意味はありません。で、後半はやはり「巫女」「王妃」が由来でした。牝馬でもあります。

 あと、 「巫女」と「王妃」の組み合わせが気になったというのは、古代においては天皇の后(皇后)というのがそれ以降の時代よりも重要であり、巫女としての役割が大きかったという説があること。
 前述の通り、用語的には「巫女王妃」という用語は存在しないのですけど、そこらへんも意識した名前なんでしょうか…。



2024年2月27日火曜日

競馬場がない大阪、日本一人気だったのになぜ廃止に?

■2019/08/24 意外なことに競馬場がない大阪、昔は日本一の人気だった
■2019/08/24 昔は日本一人気だったのになぜ廃止になったのか?
■2022/11/17 大阪市内も大阪競馬場があった 一時全国第2位になるもやはり廃止


■2019/08/24 意外なことに競馬場がない大阪、昔は日本一の人気だった

 2府5県(または2府4県)ある近畿地方、いわゆる関西には中央競馬と地方競馬を合わせて4つの競馬場があるものの、かなり偏っています。京都府に1つ、兵庫県には3つ。中央が京都(京都市伏見区)と阪神(兵庫県宝塚市駒の町)、地方は園田(兵庫県尼崎市田能)と姫路(兵庫県姫路市広峰)です。

 阪神が大阪だと勘違いしていた人もいるかもしれませんが、 実際には大阪はゼロなんですよ。偏見かもしれませんけど、大阪はギャンブルと合いそうなイメージなんですけどね。
 ただ、実際、大阪が競馬ですごかったことはあるようです。1928年(昭和3年)11月に始まったという、そう歴史が長いわけではない大阪府岸和田市の春木競馬場での競馬は、開催を重ねるにつれて人気が上昇。1930年秋には約65万円の入場料を得て、地方競馬としては全国1位の成績を挙げました。わずか2年でトップってすごいですね。当時の大阪人が競馬好きだったことがわかりそうです。

 戦時下においても春木競馬場の競馬開催は中止されず、鍛錬馬競走として行われていました。厳しい時代の中でも売り上げは好調で、42年秋には約112万円を記録。やはり全国1位というすごい記録を残しています。戦後の競馬再開で47年に復活したときも、東京・八王子に次ぐ全国2位でやはり人気でした。
(消えた大阪の競馬場 府政揺るがし歴史に幕  :日本経済新聞(2017/7/22 6:30)より) 


■2019/08/24 昔は日本一人気だったのになぜ廃止になったのか?

 以上のように、売上としては、日本最高ラクスの成績をあげていた大阪の春木競馬場。ところが、春木競馬場での競馬開催には問題がありました。どちらかと言うと、人気があったからこその問題だと言えるかもしれませんね。

  当時競馬場廃止運動をしていた人によると、競馬と近くにある競輪場の競輪を合わせると1カ月に20日ぐらいは開催されており、地元の駅から競馬場までは恐ろしいほどの混雑。しかも、当時の競馬場には駐車場がないという、設計に致命的な問題が…。車で来る人は止める場所がなかったので、平気で家の前に駐車するということに。
 また、昔の日本人は海外の人を言えないほどマナーが悪かったため、道路で立ち小便をする人もいる状態だったそうです。所持金を全部なくしたという理由で民家に押しかけて電車賃などをせびる例もあったというのでひどい話。海外の人を悪く言いますけど、日本も通った道であり、発展しきっていない途上国共通の問題だと考えられます。
 設計の問題としては、周辺の市道で馬のウォーキングが行われるというむちゃくちゃなものも。子供たちの登下校時間と重なって、危ない状況でした。

 反対運動の主流としてはギャンブル反対的な運動であったようなのですけど、このように、内容を見るとギャンブル以外の問題が大きく見えますね。岸和田市の図書館にあるいくつかの郷土史でも否定的に紹介されているとのことでした。
  …といった感じで、地元の婦人会などが立ち上がり、廃止を巡って府政を揺るがす騒動にまで発展した結果、春木競馬は1974年3月で終了。売り上げが好調だった状況での廃止は、珍しいケースのようです。


■2022/11/17 大阪市内も大阪競馬場があった 一時全国第2位になるもやはり廃止

 私は大阪府には岸和田市の春木競馬場しかないんだと勘違いしていたのですが、大阪市内にそのものズバリな大阪競馬場というものがあったんだそうな!
 この大阪市内のものは2代目であり、初代・大阪競馬場は大阪府八尾市にあったともいいます。とりあえず、2代目の大阪市内にあった大阪競馬場のウィキペディアを読んでみました。

<大阪競馬場(おおさかけいばじょう)は、かつて大阪府大阪市東住吉区に存在した地方競馬の競馬場である>
<1948年に競馬法の公布に基づき大阪府・大阪市などが中心になって現在の長居公園の場所に設立された競馬場である。大阪府都市競馬組合が主催して競馬が行われ、10年余りの期間に合計168回の競馬(1回4 - 6日間)が開催されたが、1959年に廃止された>

 大阪人はギャンブル好き…という偏見があると以前書いたのですけど、2代目・大阪競馬場は、一時は地方競馬でも全国第2位の売上を上げる人気でした。こちらも好調だったようです。ただし、この好調は一時的なものであり、不人気になって終了…という、普通な終わり方でした。他の大阪ギャンブルに負けてしまったのです。
 ただし、ウィキペディアでは、不人気以上にもいろいろな説が列記してあり、もともと公園にする予定だった説を最有力とする書き方。実際、大阪中央競輪場の方も廃止されたそうです。

<同じ場所に続けて大阪中央競輪場や長居オートレース場が設立された。この内オートレースはすぐに廃止されたが、やがて競輪の方に客足を奪われて、廃止を余儀なくされた。
 廃止に至ったのは、営業収入の減少や、公営競技に対する世間の風当たりの影響、戦時中に当地を飛行場として整備するために土地を収用された旧地主の反対などのためとも言われるが、もともと戦前に都市公園として計画されていた土地でもあったので、やがて大阪市が競馬の開催権を返上して公園整備の方針を打ち出したことが一番大きい理由である。その後、大阪中央競輪場も1962年に廃止されている>

 施設としても良かったみたいですね。<地方の競馬場としては関西を代表する施設で、コースは1周1400mで馬場内も広く、やがて1956年に障害専用の走路も作られて、置き障害ではなく全国でも数少ない固定障害のコースのある競馬場であった>とのこと。地方競馬なのに障害があったというのがすごいです。

 春木競馬場や園田の他、和歌山からも集まり、東海方面との交流もあって、関西での売り上げが園田を凌いで1位を占めたこともあったといいます。
 この他、以下のような話題がありました。河内洋騎手の祖父がいた、現在はJリーグ・セレッソ大阪の本拠地となっているなど、なかなか話題が豊富です。

<また1950年春の天皇賞馬オーエンスがやって来たこともあり、話題になったことがある。
 廃止後に、厩舎関係者の大部分は同じ大阪府内にある春木に移り、一部は園田などに移った。この大阪競馬場で厩舎を営んだ河内幸四郎調教師は、現在JRA調教師で騎手時代はアグネスレディやメジロラモーヌ、アグネスタキオン、アグネスフライトに騎乗して活躍した河内洋の祖父である。また現在兵庫県競馬組合のレース実況を行っているアナウンサーの吉田勝彦が初めて競馬実況を行った競馬場である。
 現在、大阪競馬場の跡地には長居スタジアムなどが建設されてスポーツ公園として整備され、Jリーグ・セレッソ大阪の本拠地となり2002年のFIFAワールドカップ日韓大会の試合も開催された。2007年の世界陸上大会の開催地にもなり、また毎年1月末に行われる大阪国際女子マラソンの会場でもある。マラソンランナーが競技場に戻ってくる時に公園内の周回コースをしばらく走るが、その周回コースがかつての大阪競馬場のコースである>



2024年2月23日金曜日

勝馬率・回収率の比較 サンデーサラブレッドクラブ、社台サラブレッドクラブ、キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブ

2022/11/23再投稿
■2015/9/23 勝馬率・回収率の比較 サンデーサラブレッドクラブ、社台サラブレッドクラブ
■2015/9/24 勝馬率・回収率の比較 キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブ


■2015/9/23 勝馬率・回収率の比較 サンデーサラブレッドクラブ、社台サラブレッドクラブ

 既に未勝利馬が引退し、勝ち馬が出揃っているであろう2006~2010世代の5年間を見てみます。

クラブ馬をさがす :: 一口馬主DB
http://www.umadb.com/umalist/

 回収率が表示されていない馬の扱いがよくわからず。デビューしなかったのかな? とりあえず、今回は入れて計算しました。

サンデーサラブレッドクラブ
勝馬率 52.5% (396頭中208頭)
平均募集価格 2,888万円
平均獲得賞金 4,255万円
回収率 147.3%

 全体では35~40%の勝馬率なのですが、さすがサンデーサラブレッドクラブ。5割以上勝ち上がっています。
 計算があっているか心配なもののついでに、回収率も計算。マジで?というほど、恐ろしい回収率に。
 これは17億2,602万のジェンティルドンナような大当たりが引っ張っている数字ではあるのですが、それにしても高いです。びっくりですわー。

 2015/10/04追記:回収率と書くと、誤解招きますね。実際には、賞金は出資者に100%は渡りませんし、毎月の維持管理費や保険料など出費がたくさんあります。プラス面でも、賞金以外に出走手当や見舞金などがあるのですが、こっちは少ないです。
 今度私の実績値を実際に計算してみたいのですが、イメージとしては獲得賞金の6,7割が実際の収入と考えて良いと思います。仮に65%で計算した場合をリアル回収率とすると、以下のようになります。

リアル回収率 95.7%

 これだけ勝っているサンデーサラブレッドクラブですら、マイナス。ですので、他は言うまでもないですね。現実は厳しいのです。

社台サラブレッドクラブ   
勝馬率 61.4% (370頭中227頭)
平均募集価格 2,976万円
平均獲得賞金 3,349万円
回収率 112.5%
(勝馬率の57.3%は61.4%の間違いだったので、2015/09/24訂正)

 社台サラブレッドクラブの方が最近は負けている印象ですが、勝ち馬率ですと手堅く、サンデーサラブレッドクラブの上を行っています。素晴らしい安定性ですね。
 1億円ホースは他から比べると十分多いのですが、最近冴えないイメージの通り、大当たりはサンデーサラブレッドクラブよりは少なめ。なので、回収率も負けています。
 とはいえ、112.5%は立派です。実際には諸費用あるのですが、この単純計算でプラスになるというのもすごいことです。

2015/10/04追記:はい、こちらも補正です。当然マイナスですね。生々しいです。

リアル回収率 73.1%

 もっとやる予定でしたが、わりと面倒なので今日はここまで。


■2015/9/24 勝馬率・回収率の比較 キャロットクラブ、東京サラブレッドクラブ

 既に未勝利馬が引退し、勝ち馬が出揃っているであろう2006~2010世代の5年間を見てみます。回収率が表示されていない馬も集計に加えました。

クラブ馬をさがす :: 一口馬主DB
http://www.umadb.com/umalist/

 まずは近年好調な気がするキャロット。ここはほとんどノーザンファームの馬です。

<キャロットクラブ>
勝馬率 45.0% (409頭中184頭)
平均募集価格 2,458万円
平均獲得賞金 2,492万円
回収率 101.4%

 さすがに本家のサンデーサラブレッドクラブには負けますが、回収率でギリギリ100を上回ったのは立派ですね。勝馬率もかなり良いでしょう。

2015/10/04追記:このままだと「一口馬主って儲かる!」と勘違いされてしまうので、諸費用プラスマイナスしたイメージとして、上記の65%をリアル回収率と仮定します。一口馬主は儲からないよ!という生々しい数値です。

リアル回収率 65.9%

 次は最近名前をよく聞く「レッド」の冠名でお馴染みの東サラ。ここは社台系なんですかね?
 以前ちょっと調べたら、イメージほど走っていなかったので、キャロットクラブには完敗すると予想。どうなるでしょう?

<東京サラブレッドクラブ>
勝馬率 50.4% (125頭中63頭)
平均募集価格 2,690万円
平均獲得賞金 2,858万円
回収率 106.3%

 少なっ!頭数少なくてびっくりです。
 また、予想に反して、勝ち馬率も回収率もキャロットクラブに勝ちました。特に勝ち馬率が半数を超えたのは、素晴らしいですね。これは予想外でした。

10/4追記:リアル回収率 69.1%

 これでも悪く無い数値だと思うんですけどね。一口馬主に限らず、馬主というのは赤字になって当たり前の世界です。


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2024年2月21日水曜日

JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?

■2022/12/01 JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?
■2019/01/13 人気で初ダート大敗馬 次走芝復帰・ダート続行での買い・売りは?


■2022/12/01 JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?

 <【チャンピオンズC予想】ダートも高速化しているJRAの馬場>(2022年11月29日(火) 18時00分 馬場虎太郎)という記事は馬券予想なのですが、タイトルになっている「ダートも高速化しているJRAの馬場」というのがおもしろかった話です。

 これを書いている馬場虎太郎さんは、JRA発表の馬場状態ではなく独自の指標を用いて真の馬場適性を分析する人だそうです。「軽い」「稍軽い」「標準」「稍重い」「重い」の5段階で馬場状態を評価。今回の説明の中で「標準」としているのもおそらくそれですね。

 チャンピオンズカップについては、この分析をもとに馬場傾向、特に枠順の傾向はここ数年で変わった…としていました。
 創設された2014年から2017年までは3枠より内の8番人気以下が毎年3着内に好走。2015年には2枠より内が3着までを独占。波乱の決着になっていました。
 しかし、近2年は一転して外有利。不人気の馬が3着に粘るケースや勝ち馬が3番手以内で通過しているという共通点もあるそうです。

 で、一番おもしろいと思ったが、勝ち時計の話でした。

<創設当初と近2年では勝ち時計も変わっている。2018年までは勝ち時計が1分50秒以上はかかっていたが、近2年は1分49秒台。JRAの馬場管理は芝だけでなくダートも年々改良が進み、ダートも走りやすくなっている。
 同じ「標準」の馬場コンディションであっても、速い時計を出すのが容易な砂質になってきたことで枠順や位置取りの傾向も変わっているのだ。
 外枠。そのなかでも先行できるタイプを狙いたい。枠順が確定していない現時点では、前めのポジションにつけることがほぼ確実であろう馬を推奨する>
https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=52167


■2019/01/13 人気で初ダート大敗馬 次走芝復帰・ダート続行での買い・売りは?

 紹介する記事は、フェブラリーSで1番人気を大きく裏切ったカレンブラックヒルの次走に関して書いていた初ダート大敗馬の次走芝戻り(2013年04月16日(火)12時00分)という記事。ただ、このレースにしか通用しないという話ではなく、普遍性のある話題です。

 2003年以降の500万条件以上。この条件で初ダートを1番人気6着以下となった馬は162頭。そのまま引退した馬もいるので145頭に次走があります。結果は以下の通りです。

種別 着度数 勝率 連対率 単回収率 複回収率
芝 12-13-2-47/74 16.2% 33.8% 76 79
ダート 10-11-2-48/71 14.1% 29.6% 138 83

 もう一度ダートを使っているケースが多いのですが、これは500万条件のサンプルがほとんどであることと、負けたレースに不利や出遅れがあってダート適性が敗因ではなかったという馬が多いためだろう、とされていました。
 ダートそのままの方がむしろ回収率はいいですね。意外性があって人気的においしいんでしょう。
 ただ、「これだとサンプルが少ない」とのこと。「初ダートを3番人気以内・6着以下」としてみると、次のように変化します。

種別 着度数 勝率 連対率 単回収率 複回収率
芝 43-41-30-249/363 11.8% 23.1% 95 91
ダート 32-40-35-300/407 7.9% 17.7% 71 72

 あら、回収率が逆になりました。芝戻りは回収率の方がむしろ悪くない数字に。
  記事では、先のケースも含め、勝率・連対率に「ダートで失敗したダメージ」はあまり感じられないが、あとは芝戻りでのオッズ次第というどうしようもないまとめに。
 ただし、初ダートで1番人気になっていたような馬は芝戻りでも人気になるので回収率が伸びないのだろう、ともしていました。正直、使いづらいデータでしたね。



2024年2月19日月曜日

スピードシンボリの牝系、日本では途絶えるが海外で遠い親戚がG1馬

■2021/06/14 スピードシンボリの牝系、日本では途絶えるが海外で遠い親戚がG1馬
■2014/11/8 まだ真面目に走っていないマイネルネッツ ダートで才能開花


■2021/06/14 スピードシンボリの牝系、日本では途絶えるが海外で遠い親戚がG1馬

 後半のマイネルネッツの話を再投稿。マイネルネッツは善戦マン的なところがありましたが、いつも善戦するのではなく、人気が下がったところで地味に善戦して地味に複勝がつくという地味な馬で好きなタイプ。追いかけていました。
 しかし、マイネルネッツなぞ知らぬ…という人が大半。これだけだと皆さんつまらないでしょうから、もうちょっと興味を引きそうな話を…と思います。で、マイネルネッツの近親を眺めていたのですが、全滅状態。ネッツの弟が来年出てくるぐらいですね。

 ずーっとさかのぼっていくと、あのスピードシンボリがいます。天皇賞(春)、宝塚記念、有馬記念(2回)に優勝し、1967年・1970年度には啓衆社賞年度代表馬および最優秀5歳以上牡馬に選出されたという名馬です。ところが、このスピードシンボリに近い、いかにも大事にされてそうな牝系が残っていない感じなんですよ。
 血統表を眺めていると、ちょこちょこと重賞で善戦する馬が出ているところもあるのですが、ことごとく途絶えた感じ。で、全く活躍馬を出していないマイネルネッツに近いところが健在というのも不思議なものです。まあ、この血統も近々途絶えそうな感じなんですが…。(と書いて投稿して心配になって再確認したら、さっき書いたマイネルネッツの弟も2013年生まれでだいぶ前。普通にもう途絶えていたようです)

 私が言う近親は、大抵全然近親ではなくかなり広いです。なにかとかこつけて、応援の理由にしたいということで、アホみたいに広く見ています。それで見たとしてもスピードシンボリはかなり遠いですね。
 4代までの血統表でギリギリ確認できるマイネルネッツの4代母はスイートサファイア。この血統が残っているのですが、スピードシンボリはスイートサファイアの姉スイートインの長男でした。つまり、5代母という4代までの血統表なら見えないところにいる馬(フィーナー)がやっとスピードシンボリとの共通点です。

 この時点で相当遠いのですが、さらにさかのぼって見てみました。しかし、それでも本当全然日本では血統が続いていません。ただ、海外を見ると、近年の活躍馬が出ていますね。これすら最後の最後の諦めていた…というところで、活躍馬がいるのを見つけました。Anapurnaが英オークス(G1)、Speedy Boarding がコリーダ賞(G2) を勝っています。
 ただ、いかんせん遠すぎ。前述のフィーナーのさらに母母母であるJuraがやっと共通という遠さです。ここまでさかのぼっていますので、英オークス馬Anapurnaなどからも遠く、Juraは10代母くらいのところです。もう遠すぎて何代母だかわかりゃしませんわ…。

 前述の海外の活躍馬はいずれも牝馬。ということで、全然近親ではないのですが、これらの牝系の馬が日本に輸入されたらマイネルネッツの近親だと思い込んで応援したいと思います。


■2014/11/8 まだ真面目に走っていないマイネルネッツ ダートで才能開花

 ダート替わりとはいえ、2番人気で過剰人気だと思ったら、さっくり勝ったマイネルネッツ。

-----引用 ここから-----
【2歳未勝利】(新潟1~2R)~マイネルネッツ、ウィズアットレースが勝利 _ 競馬実況web _ ラジオNIKKEI 2014/10/04(土) 15:17

新潟1Rの2歳未勝利(ダート1800m)は、2番人気マイネルネッツ(嘉藤貴行騎手)が勝利した。勝ちタイムは1分55秒0。(略)

マイネルネッツは美浦・斎藤誠厩舎の2歳牡馬で、父アグネスデジタル、母サンディフォルス(母の父サンデーサイレンス)。通算成績は3戦1勝となった。
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/post_4330.html
-----引用 ここまで-----

 2着とは0.1秒差、半馬身差。それほど開いたわけではありません。ただ、余裕を感じる走りで着差以上のものを感じさせました。コメントもいい感じ。

-----引用 ここから-----
レース後のコメント
1着 マイネルネッツ 嘉藤貴行騎手
「ダートに替わったのもよかったのか、今日はスムーズに先行できました。しかし、道中ハミをとらないところがあり、まだ真面目に走っていません。まだ余力もありましたし、上積みも見込めると思います」
-----引用 ここまで-----

 過去2走は柴田大知騎手でした。乗り替わりで、嘉藤貴行騎手。「何で大知が乗らなかったのか?」という声もありましたが、個人的には柴田大知騎手は苦手、そして、嘉藤貴行騎手の方が好きということもあり、このまま嘉藤貴行騎手で行ってくれると嬉しいです。

2024/02/19追記:2017年度・好きな馬ダートホース1位に選んでいたときの話をまとめ。
<2017年度・好きな馬ダートホース>
マイネルネッツ
 中1週だと結果出ていない気がするので確認してみました。 ただ、休み明けはもちろん戦績が悪いはずなので、90日以上空いたケースも確認してみます。

99日~167日 0-1-0-4
29日~76日 1-0-2-2
20日~22日  0-2-0-10
7日~15日 0-0-1-3

 中1週でなまじ3着が1回あるのがあれなんですけど、やはりあまり良くなさげ。さらに中2週も意外に良くなかったです。明らかに良いのはこれらよりもう少し開けたケース。29日~76日は上記の通り、1-0-2-2。さらに29日~44日で絞れば、1-0-2-1でした。
 なので、結局やはり私のほぼイメージ通りで、使ってからでなおかつ少し間隔を開けた方が良さそう。柴田大知騎手などの騎乗の悪さもあるでしょうが、陣営は間隔短く使いすぎだと思います。(2017/11/03)


2024年2月17日土曜日

「競馬は、内枠有利」という格言 内枠有利・外枠不利だと錯覚する理由とは?

■2019/04/19 「競馬は、内枠有利」という格言 内枠有利というのは本当か?
■2019/04/19 内枠の勝率は高い!馬番だと内枠有利・外枠不利だと錯覚する理由とは?
■2022/09/20 それでも内枠外枠の有利不利があると信じたい!可能性を考えてみた


■2019/04/19 「競馬は、内枠有利」という格言 内枠有利というのは本当か?

 「競馬は、内枠有利」という格言があるんだそうな。初めて聞きました。ただ、私はほとんど気にしないものの、どちらかというと内枠好きですので、それとは合いますね。
 この格言を知ったのは、【競馬コラム】”内枠が有利”の格言をJRA全レースを使用し、分析・検証した件【不変の法則Part3】 – K-BA LIFEというページ。 なんとJRA全レース(140万データ)を分析したそうです。

 まず枠順の勝率・連対率・複勝率は、おもしろいほど差がなし。ここまでバラけるかというほどきれいにバラけています。 K-BA LIFEさんではJRAの工夫のおかげとされていましたけど、本当見事ですね。偏ってもおかしくないものです。
 ただし、人間の思いが関わってくるので、回収率では差がつく可能性があります。例えば、前述したような「内枠有利」の思い込みがあるためです。
 ところが、こっちも実際にはほぼ差がなし。「内枠を買え 」という法則性を導き出すことができなかっただけでなく、「競馬は、内枠有利」に引っ張られてオッズが狂い外枠の方が儲かるということでもないようです。非常に意外でした。



■2019/04/19 内枠の勝率は高い!馬番だと内枠有利・外枠不利だと錯覚する理由とは?

 こちらでは同様に馬番でも見てくださっています。多少でこぼこするものの、馬番で見ても回収率は法則性を見出すほどの差が出ていませんでした。思ったほどバイアス・思い込みが出ないんですね。
 一方、サイトの方はそれでも「あんまり関係ない」と結論づけていましたが、馬番で見ると、勝率については内枠が高く、外枠が低くなっています。ただ、内枠が高く見えるのには、実はちゃんとした理由がありました。

 この理由は出走頭数の関係。1番と18番で考えるとわかりやすいでしょう。
 言われてみるとそりゃそうだという話ですが、18番の馬は除外取り消しを除いて、ほぼ必ず18頭でレースを争います。なので、枠順で勝率が変わらないのであれば、馬番18番の勝率は18分の1で、5.6%に近い数字となると考えられます。で、実際、そうなっていました。
 もうすでに大体わかるでしょうが、一方で馬番1番の馬の場合は全然勝率5.6%とはなりません。もっと高くなるはずです。
 というのも、18番は18頭立てのレースにだけ出るものの、1番などの若い番号はいつでも必ずありますので、もっと少ない頭数、極端なときには5頭立てのレースなんかでも出走するわけです。5頭立てであれば、勝率は2割程度となると予想されます。
 このように1番などの馬番の若い方はより頭数の少ないレース、つまり、より勝率の高いレースが増えるので、馬番の若い方で勝率が高めに出るんですね。実際に、1~6番は勝率で8%を超えていました。ここらへんで内枠有利と誤解している人もいるかもしれません。




■2022/09/20 それでも内枠外枠の有利不利があると信じたい!可能性を考えてみた

 <【キーンランドC予想】内枠は圧倒的に不利のレース? 今年も狙うのは外枠の牝馬か?>(22/8/28(日) 7:35配信 netkeiba.com)という記事が出ていました。

<過去10年。明らかに「内枠不振」の傾向はある。
 まず、1枠に入った馬で馬券になっているのはわずか1回だけ(13年1着)である。2枠も3回(12年1着・13年3着・18年3着)、3枠も1回(16年2着)だけという明らかな内枠不振傾向がみてとれる。
 枠連の馬券組み合わせとしては「4枠から外枠のボックス」という傾向。4枠5回、5枠3回、6枠5回、7枠7回。8枠5回という馬券圏内成績である。近2年、敗れ去った1番人気馬もそれぞれ内枠だった。人気馬で内枠になるのは避けたいところだ>
https://news.yahoo.co.jp/articles/f7860b68c46b2c36e867a9d148f7cd466465812a

 前述の結果からすれば、内枠外枠に有利不利はない…ということになりそうですが、一応、可能性としては有利不利がある可能性はあるでしょう。「それでも内枠外枠の有利不利があると信じたい!」という人のために、可能性を考えてみました。

 ひとつは、全体として見れば差がないものの、競馬場と距離を限定したコース単位なら有利不利が見える…という可能性です。いかにもありそうな話でしょう。かなり可能性があると思います。
 ただ、注意しなくちゃいけないのは、この記事みたいに、1つのレースに限定した場合、データ数が少なくて相当信頼性が落ちてしまうということ。特にこの記事では10年しか見ていません。たった10レースです。となると、データが少なすぎて「たまたま」ということが多くなります。

 あと、ちょっとひねったところでは、脚質によって枠の有利不利はあるという可能性もありそう。内枠が良いと思う脚質、悪いと思う脚質があったとしても、内枠になるか外枠になるかはランダムなため、全体のデータとしては差が出ませんからね。脚質による枠の有利不利が隠れている…という可能性もあるかもしれません。


2024年2月13日火曜日

親子で主取りでスペルミスだった米三冠馬アメリカンファラオ

■2019/08/20 やり方に問題あり!アメリカの三冠が難しい理由とは…?
■2019/08/20 セリに出されて主取りになっていたアメリカンファラオ親子
■2019/08/20 歴史に残る超名馬なのに、名前はスペルミスだった!
■2019/08/20 BCジュヴェナイルに出なかったのに最優秀2歳牡馬に選出
■2022/11/14 意外に芝でも走る印象のアメリカンファラオ産駒、データ見てびっくり!


■2019/08/20 やり方に問題あり!アメリカの三冠が難しい理由とは…?

 もう今後は生まれないんじゃないかと思っていた米三冠馬。アメリカンファラオが2015年に37年ぶりとなる三冠馬になりました。その後はすぐ2018年にジャスティファイが三冠を達成しており、不思議な感じですね。

 アメリカの三冠が難しいのは、短期集中開催のためでしょう。典型的なものとしては、三冠まであと一歩となった二冠馬が最後のベルモントSで、休んでいて元気いっぱいの馬に敗れるというパターン。ズルいような気がするものの、そもそもスケジュールに無理がありますね。中1週、中2週というキツすぎるスケジュールの三冠です。

 37年ぶりとなる三冠馬となったアメリカンファラオのケースでも、ベルモントSに出走した他の7頭で三冠すべてに出走した馬はいませんでした。
 Our Pleasure2015年8月号 で解説していた秋山響さんは、「米三冠を阻止しようと狙い澄ましてフレッシュな状態でG1ベルモントSに臨んだライバルを全く寄せ付けなかった」としており、この点はもっと強調されていい、つまり、評価されて良いとしていました。

■2019/08/20 セリに出されて主取りになっていたアメリカンファラオ親子

  歴史的な馬になったアメリカンファラオですけど、いろいろと妙なエピソードがあります。
 馬主は、飲料事業で財を成したアーメド・ザヤット(名義はザヤットステーブルズ)さん。自家生産馬で、父パイオニアオブザナイルはザヤットが所有してG1サンタアニタダービーを制し、G1ケンタッキーダービーでも2着に入った馬。父をさかのぼっていくと、エンパイアメーカー、アンブライドルド、ファピアノ、ミスタープロスペクターとなります。アンブライドルドの系統は近年、超名馬を出してきますね。
 
   一方、母リトルプリンセスエマはなんと未勝利。ただ、怪我のためということですので、本当はもっと強かったのかも。この馬もアーメド・ザヤットさんの末娘の名前がつけられたザヤットさんの所有馬だったそうです。
 ところが、 アメリカンファラオは1歳時にサラトガで行われたファシグティプトン社8月セールに上場させて、主取りとなっています。あまり期待されていなかったのかもしれません。あやうく 危うく将来の三冠馬を手放すところでした。
 ただ、主取りと言っても買い手がつかなかったわけではなく、 ザヤットさんが考えていたほど値段が上がらなかったことで、30万ドルでザヤットさんの代理人が買ったんだとのこと。なので、30万ドル以上の価値があるとは考えていたわけで、全く期待されていなかったということでもないとも言えそうです。
  Wikipediaによれば、 競りの数週間前に脚をぶつけたためセールの際に小さなコブがまだ残っており、これが入札者に購入を躊躇させる一因となったとのこと。また、ザヤットは有望な仔馬は100万ドル以下では売らないとしており、100万ドル以上の価値を感じてたんですね。十分評価されていた感じ。
 また、2007年のセールでは父のパイオニアオブザナイルも同じく29万ドルで買い戻しているということで、ここで売られていたとしても、やはりアメリカンファラオは誕生していなかったでしょう。



 ■2019/08/20 歴史に残る超名馬なのに、名前はスペルミスだった!

 その他にもへんてこな話なのが、 馬名の欧文表記であるAmericanPharoahの“Pharoah”は“Pharaoh”(古代エジプトの王の称号であるファラオの意味)の良くあるスペル間違いで、後半のoaという並びはaoが正しいということ。スペルミスの馬が三冠馬になっていました!

 Wikipediaでは、アメリカンファラオの名は、父がパイオニアオブザナイル、母父がヤンキージェントルマン(アメリカ人の紳士)であることとオーナーがアメリカ在住のエジプト人であることから付けられたが、電子登録の際に間違えたためとの説明です。
 ただ、秋山響さんはもう少し詳しい説明。この名前は公募の結果選ばれたもので、ザヤット側は応募者のスペル間違いに気がつかず、そのまま米ジョッキークラブに馬名を申請してしまったとのこと。公募であり、応募者の時点で間違っていたようです。

 そして、ジョッキークラブ側にスペルチェックの義務はないため、そのまま審査を通過してしまったというわけ。日本でも活躍馬がトンデモナイ名前になったことありますね。ここらへんは少し工夫するだけで改善できそうなんですけど…。

 ■2019/08/20 BCジュヴェナイルに出なかったのに最優秀2歳牡馬に選出

 また、競走成績などもおもしろいですね。 2歳8月にデビューはまさかの5着。競馬場の喧噪を気にするところを見せたとされていますが、確か日本では新馬戦で負けて三冠馬(ダービー馬だったかな?)になるのは珍しいといった話があったと思います。
 彼の場合、ブリンカーが逆効果だった模様。で、音に敏感な面をカバーするため耳栓を装着して2 戦目に行ったのですが、これがなんといきなりG1挑戦。日本では無理ですね。で、このG1デルマーフューチュリティ(AW7f)で初勝利。続くG1フロントランナーS(ダ8.5f)も制しています。
 そして、おもしろいのが、期待されたG1BCジュヴェナイルは、レースを目前にして左前肢を大きく挫傷して回避になってしまったのに、米最優秀2歳牡馬に選出されたこと。
  回避したG1BCジュヴェナイルはテキサスレッドが6馬身半差で圧勝していたんですが、このテキサスレッドはG1フロントランナーSでアメリカンフェローから約5馬身も離された3着に完敗していた馬だったのです。この結果を受けてアメリカンファラオの評価は相対的に上昇したというわけ。で、実際、強くて三冠馬になったんですね。
 日本の場合は2歳牡馬G1が一つしかない状態が長く、牝馬は今でも一つ。なので、仕方ないのかもしれませんけど、G1を勝ったら最優秀2歳馬という感じになっており、私は不満でした。G1で負けても能力的には上…ってパターンがあると思うんですよね。アメリカンファラオの場合は無冠ではないのでケースが異なるのですけど、こういう柔軟性が日本にもほしいと個人的には思います。

  ■2022/11/14 意外に芝でも走る印象のアメリカンファラオ産駒、データ見てびっくり!

 アメリカンファラオ(American Pharoah)産駒はアメリカのダートでこそ活きるものであり、日本の馬場では合わないんじゃないか?と言われつつも、それなりに日本でも活躍馬を出してきますね。ダービーまでは芝偏重でダート軽視という、日本独特のやり方のせいで芝にも出走しているのですが、その芝でもかなり走る馬が出ており、驚きます。

 ただし、当たり外れは大きい感じ。2022/11/14時点で3歳以上のアメリカンファラオ産駒は47頭いますが、1億円以上は2頭のみ。もう1頭1億円行けそうな馬がいますけど、マル外としては特別多いわけではないかもしれません。ここらへんは私の当てずっぽうで言ってますので、本当なら検証する必要がありますけどね。

カフェファラオ     牡     2017    38,879.50
ダノンファラオ     牡     2017    16,690.00
リフレイム     牝     2018    8,468.30

 代表産駒カフェファラオは、最初からダート。圧倒的な走りで連勝し、歴史的名馬か?と期待されたのですが、負けるときには不甲斐なくころっと負けるのも特徴。妙に親近感が増しちゃう馬です。
 このころっと負けるせいで、馬場の得意不得意が言われていたんですけどどうでしょうね。性格の問題かもしれません。
 前述の通り、芝でもやれる馬がいるせいか、何度か芝もチャレンジしています。ただ、箸にも棒にもかからない感じで、彼はダメみたいですね。

 カフェファラオと同じ冠名+ファラオというわかりやすい命名であるダノンファラオも1億円超えの代表産駒。彼は今のところダート一筋となっています。

 現在3位リフレイムはいろいろと上記2頭とタイプが違うのがおもしろいところ。まず2頭と違って牝馬。命名もファラオを使わないリフレイムで、「再構成する」という意味です。母はCareless Jewel(直訳だと「不注意な宝石」という不思議なネーミング)であり、母名由来でもなさそう。謎です。
 馬名は良いとして、最も特徴的なのは完全な芝馬として出世してきたこと。こちらは逆にダートを試す…といった感じで今後路線変更する可能性があるものの、5つの勝ち星をすべて芝であげています。
 血統を見てみると、母父はTapit。Tapitも芝で勝つ馬は出るものの、基本はダートですね。芝13勝、ダート76勝となています。シアトルスルー、A.P. Indyから続くラインですので、芝でもある程度走るイメージはありますけどね。
 アンブライドルド系であるアメリカンファラオ(American Pharoah)産駒も見てみると、芝6勝、ダート33勝で圧倒的にダート。というか、芝6勝のうち5勝をリフレイム1頭であげていることになるので、他の馬はほぼ全く勝てていませんでしたわ。「芝でも走る」というイメージは、リフレイム1頭のために勘違いしていただけのようで衝撃です。


2024年2月11日日曜日

中央ローカル…馬券が不得意な競馬場 得意コースを作るのは大事?

■2019/05/05 何レース目の馬券が得意? データをとるとはっきりとした傾向
■2019/05/05  G1・重賞・未勝利・新馬戦など得意な馬券条件はあるのか?
■2019/05/14 中央ローカル…馬券が得意不得意な競馬場ってある?
■2019/05/14 馬券が得意な競馬場・コースを作るのは大事?
■2019/06/02 人気不人気、どっちの馬券を買うのが有利?得意不得意は…
■2019/06/02 人気サイドの複勝買うなんて意味不明?でも計算すると…
■2019/06/02 極端な人気馬も不人気馬もダメ…その間のところがおいしい?
■2019/06/02 最近の単勝は回収率100%超え!傾向もはっきりくっきり



■2019/05/05 何レース目の馬券が得意? データをとるとはっきりとした傾向

 本人じゃない人にはどうでもいい話でしょうが、私自身の馬券傾向として、得意な条件があるか?というのが気になりました。
 この切り口は、いろいろと あるでしょう。ただ、データとして残っているものとなると限られています。芝・ダートの差なんかは気になるものの、細かく記録していません。残念。
 とりあえず、わかりそうなものということで、今回は重賞や未勝利などといった条件。人によって重賞が得意とか苦手とか、新馬戦が目一杯強いとか、ありそうな気がします。
 でも、こうした重賞・条件戦などの違いよりもっとデータのとり方が簡単そうだった第何R、何レース目かというのを先に…。

 私はあまり馬券を多く買わない方だと思うのですけど、2016年から2019年5月5日まで買った39万円で計算してみました。
 まず多くの人がそうであるように、メインレースである11Rの購入が一番多くなりました。ただ、私はそれほど偏っておらず、購入者全体の売上傾向とは差がありそう。2番め、3番めに多いのも、7R、3Rという妙なところでした。一方少ないのも9R、10Rという、本来ならより比較的重要なレースが多い妙なところです。
 で、回収率ですが、よく買っている11Rがひどく、1番ひどいのも多く買っていた7R。逆に買うことが少なかった9R、10Rが良くて、回収率ベストの5Rも少なかった方のレースでした。

R数    購入金額    払い戻し    回収率
1R    33,300    19,600    59%
2R    31,400    37,520    119%
3R    37,800    34,600    92%
4R    28,400    32,320    114%
5R    28,500    46,010    161%
6R    34,600    19,370    56%
7R    39,800    13,240    33%
8R    36,400    34,640    95%
9R    23,700    35,300    149%
10R    26,100    29,840    114%
11R    46,000    21,150    46%
12R    29,300    14,400    49%

 購入金額が少ないと上下にぶれやすいので、回収率が高くなることがありますが、同時に極端に低い回収率も出てくるのが普通。そういうんじゃなくて、よく買うレースほど下手というふうに、逆相関している感じですね。購入金額と回収率で相関係数を出してみると、-0.69で結構強い負の相関がありました。 びっくりです。
 ただ、これ、馬券検討の改善に使えるかなぁ? 無理な気がしますね。
 とりあえず、メインレースが弱いのだけは、心当たりがあります。私はある程度決まった条件にあてはまった馬や騎手しか買わないようにしています。手動の自動売買的な雰囲気です。
 ところが、メインレースだとついついその条件に当てはまらない馬が気になって、裁量で買っちゃうんですよね。そういう根拠のないレースは、やはり外れやすいんじゃないかと思います。



■2019/05/05  G1・重賞・未勝利・新馬戦など得意な馬券条件はあるのか?

 すでに上記の時点で重賞が壊滅的なことがわかります。条件別は、こちらを先に見てみましょう。
 以下のように、やはりボロクソ。購入金額が少ないとは言え、G2はなんと回収率ゼロというすごい数字に…。そのグレードでも回収率の目安となる7割に達しているものがなく、下手すぎーという感じ。
 あと、その他が300円あるのはすべて海外G1。これも未だに当たったことがありません。

条件    購入金額    払い戻し    回収率
G3    13,500    8,660    64%
G2    3,600    0    0%
G1    14,400    8,380    58%
その他    300    0    0%
合計    31,800    17,040    54%

 じゃあ、OP・L(リステッド)も下手なのかというと、そうではなし。というか、ここが一番で唯一の回収率100%超えでした。傾向がよくわかりませんね。
 なお、L表記ができてから買ったLのレースは、回収率100%。中止で払い戻しになったプリンシパルS100円のみだったためです。

条件    購入金額    払い戻し    回収率
障害    3,400    1,250    37%
新馬    39,400    34,030    86%
未勝利    127,100    124,030    98%
500万下    125,400    105,880    84%
1000万下    38,400    26,580    69%
1600万下    16,000    9,630    60%
OP    13,800    19,550    142%
合計    363,500    320,950    88%

 あと、購入金額で見ると重賞は全体の10%程度、そのほぼ半々がG1とG3といった感じ。こういう買い方の人はあまりいないんじゃないでしょうか。普通は重賞をよく買いますよね。
 渡しの場合、最も購入金額が多いのが未勝利で、500万下も同じくらい。単にレース数が多いからでしょうけど。上で見たとおり、私は1~12Rまで比較的まんべんなく買っています。

 あと、未勝利と500万下は100%未満ですけど、目安の7割は突破しており、比較的得意でもある感じ。新馬戦も同程度ですね。
 そして、基本的には上級条件になるほど下手になる傾向。なのに、OP・Lだけ異常に高い回収率というわかりづらいことに。とはいえ、ここは比較的購入金額が少ないため、まだ収束していないのかも…。
 ということで、私は下級条件ほど得意な傾向がある、と言って良いみたいですね。本当は重賞なんか買わない方が良いのでしょう。思った以上にきれいに傾向が出てくれて、正直驚きました。 


■2019/05/14 中央ローカル…馬券が得意不得意な競馬場ってある?

 馬券の得意不得意の分析で、競馬場について。
 馬では得意な競馬場・苦手な競馬場があるということが珍しくありません。騎手ではそこまで極端ではないものの、たまにそうした傾向が言われることがあります。馬券でも得意不得意があるかもしれません。

 私は以前先行馬好きで、小回りでなおかつ札幌・函館が得意…と思い込んでいた時期があります。ただ、思い込みだけでしょうし、今は先行馬ばかり買っているわけでもなく、あまり関係なさそう。期待せずに調べてみます。

 まず、すでにまとめてあった2006年から2018年までのデータ。古いところが多いので、先行好きだった頃が主体です。
 ほとんど差がなくばらつくんじゃないかと思ったのですけど、思ったより差が出ました。極端にひどかったのが 阪神競馬場で回収率56%。下手すぎです。
 次に悪いのが中山競馬場、新潟競馬場なのですけど、75%、78%ですので、この時点で回収率の目安となる7割を超えてきました。全体としては、回収率83%。本当にこんなに良いんですかね? データが正しいか、心配になってきました。
 100%超えは3場で、中京・札幌・福島。それぞれ114%、105%、104%でした。みんな小さい競馬場であるものの、タイプが異なる競馬場。回収率の悪い方を見ても規則性が見つからず、馬券対策も思いつきませんでした。
 中央場所が苦手でローカルの方が良かった記憶もあるんですが、その傾向はありますかね。ただ、これでなにか対策できるかというと、やはり思いつきません。

順位    競馬場    購入    払戻    回収率
1位    中京    57,500    65,290    114%
2位    札幌    21,700    22,710    105%
3位    福島    41,800    43,450    104%
4位    函館    19,100    18,610    97%
5位    京都    117,600    104,040    88%
6位    小倉    44,700    39,120    88%
7位    東京    160,000    128,930    81%
8位    新潟    54,100    42,440    78%
9位    中山    120,600    89,890    75%
10位    阪神    99,700    55,390    56%



■2019/05/14 馬券が得意な競馬場・コースを作るのは大事?

 次に2019年のデータを加えた、2016年以降という最近のデータ。最近は馬券がうまくなった気がしていたものの、全体としては85%でほとんど変わらず。気のせいだったようです。
 先程より購入金額が少ないため、こちらの方がばらつきます。ワーストは東京、小倉、阪神で、56%、57%、62%でした。先程と顔ぶれも代わりました。
 良かった方はわりと似ていて、中京、京都、福島で、140%、119%、93%でした。
  やはり傾向も対策も思いつきませんね。おもしろい話になりませんでした。

順位    競馬場    購入    払戻    回収率
1位    中京    39,100    54,650    140%
2位    京都    58,700    70,110    119%
3位    福島    25,400    23,530    93%
4位    札幌    5,500    5,050    92%
5位    函館    8,400    7,180    85%
6位    新潟    32,300    27,180    84%
7位    中山    72,300    60,550    84%
8位    阪神    52,100    32,230    62%
9位    小倉    27,100    15,440    57%
10位    東京    73,400    41,070    56%

 おもしろい話にできなかったので検索かけてみると、もっと細かく「ある競馬場のある距離」という得意なコースを作りましょうといったアドバイスがありました。過去の傾向を見て予想できるコースという意味ですね。
 私も実はこうしたコース傾向をすごく気にしていた時期があり、楽しいには楽しかったのですけど、特に結果には関係なかったのか、今回見たようにどの時期も同じような回収率でした。台無しにしちゃうこと書いちゃいましたね。
 ただ、とりあえず、過去の自分のデータを振り返って確認するというのは大事。私はそうしたところまで記録していなかったのですけど、もっと細かく見ていくと傾向が見えて、対策が立てられたかもしれません。


■2019/06/02 人気不人気、どっちの馬券を買うのが有利?得意不得意は…

 「実は人気馬の方が確実に儲けられる」という人もいれば、不当に不人気になっている3連単を多数買って儲けている人もいます。
  厳密には馬券の種類や、当選馬券の数によって回収率が異なってくるのですけど、基本的にはどっちが有利と一概に言えるものではないでしょう。
 それよりも個人差、得意不得意がある可能性がありますので、自分の馬券購入傾向について分析してみた方がためになるんじゃないかと思います。

 ということで、やってみました。過去はワイド中心に買っていたものの、これはデータ的に分析が難しいので、単勝複勝のみで計算。また、私は近年半自動売買的な感じで、買い方が変わったので、その前の2017年2月までのデータを見てみました。
 1,2番人気はまだマシなのですが、3,4番人気の回収率が悪いです。また、8~11番人気もかなり悪く。さらに、14番人気以下は回収率ゼロです。
 一方良いところでは、ガンガン100%超え。5~7番人気、12,13番人気で回収率100超えということで思った以上に、傾向らしきものが出て嬉しいです。対策できそうな偏り方。ただ、前述の通り、今買っていない買い方なので参考にならないんですけど…。

<~17年2月 単勝>
人気  購入  払い戻し  回収率
1  9,800  8650  88%
2  13,800  10100  73%
3  13,100  6160  47%
4  11,000  5240  48%
5  9,600  10720  112%
6  11,300  12420  110%
7  15,000  17380  116%
8  17,300  6460  37%
9  16,000  6620  41%
10  12,800  7110  56%
11  9,600  5580  58%
12  9,700  19320  199%
13  6,600  7590  115%
14  5,800  0  0%
15  4,500  0  0%
16  1,900  0  0%
17  400  0  0%
18  300  0  0%
合計  168,500  123,350  73%



■2019/06/02 人気サイドの複勝買うなんて意味不明?でも計算すると…

 単勝と比べると、複勝は安定。その分はっきりとした差は出なかったものの、1~5番人気の回収率が良さそうな感じ。前述の通り、今の買い方と異なるのですけど、人気サイドの複勝だけ買っていれば、回収率をプラスにできた感じです。
  人気サイドの複勝買うなんて意味不明…みたいなことを友達に言われたことがあるのですけど、このように配当が低くてもちゃんと稼ぐことが可能です。「理論上は…」ですけどね。

<~17年2月  複勝>   
人気  購入  払い戻し  回収率
1  800  720  90%
2  1,900  2740  144%
3  4,800  3490  73%
4  4,700  7580  161%
5  10,900  11430  105%
6  14,500  11370  78%
7  20,700  14600  71%
8  22,900  13240  58%
9  22,700  19650  87%
10  22,000  17200  78%
11  15,700  14980  95%
12  15,100  7430  49%
13  12,700  15200  120%
14  10,000  4930  49%
15  6,600  6640  101%
16  2,900  0  0%
17  2,000  0  0%
18  900  0  0%
合計  191,800  151,200  79%


■2019/06/02 極端な人気馬も不人気馬もダメ…その間のところがおいしい?

 さて、ここから私にとっての本番。最近の買い方はどうなっているでしょう? こちらはデータがちょっと少ない複勝を先に見てみました。 以前は複勝の方が多く買っていたのですけど、最近は逆になったんですよね。
 まず、全体としては、回収率が79%から、86%にアップ。最近馬券がうまくなった気がしていたのは、気のせいではなかったのかも。今年に限れば、回収率が130%近くなっています。
 ただ、肝心の傾向はわかりづらく。強いて言うと、8番人気以下、17番人気以上といったところで回収率が低く。9~13番人気の真ん中あたりで回収率が高いですね。私の今の買い方だと、極端すぎない不人気馬狙いをすべきでしょうか。
 あと、以前の買い方と、得意なところが大きく変わったということもわかります。以前は、人気サイドの方が得意でした。

<17年3月~  複勝>
人気  購入  払い戻し  回収率
1  200  140  70%
2  1,400  800  57%
3  1,700  770  45%
4  2,400  1610  67%
5  3,400  3610  106%
6  3,300  970  29%
7  6,000  1880  31%
8  9,000  7110  79%
9  9,400  10970  117%
10  9,000  6040  67%
11  9,400  9040  96%
12  9,100  14090  155%
13  8,200  10550  129%
14  8,400  6930  83%
15  7,400  3380  46%
16  5,300  4890  92%
17  1,200  0  0%
18  1,000  0  0%
合計  95,800  82,780  86%


■2019/06/02 最近の単勝は回収率100%超え!傾向もはっきりくっきり

  最後に私にとっての主戦場で本命である、最近の単勝。嬉しいことに以前の回収率が73%だったのが、今は104%。100%超えてきました。ここを中心にして戦うってのは、正解だったようです。
 不人気馬はやはりなかなか当たらず、15番人気以下での回収率はゼロ。ただ、ここらへんは当たれば大きいせいか、14番人気でも回収率83%。そして、驚くべきことに9~13番人気ですべて回収率100%超え。
 8番人気だけ52%とかなり悪いものの、7番人気も131%。思った以上にはっきりと傾向が出ましたね。ここらへんの単勝が私は得意なようです。単複いっしょに買うことが増えたので当然といえば当然ですが、同じようなところが得意になっています。
 以前単勝が良かったのは、5~7番人気、12,13番人気でした。ある程度かぶっていますが、得意なところが広がって、やや不人気サイドにずれたイメージです。

<17年3月~  単勝>
人気  購入  払い戻し  回収率
1  700  450  64%
2  2,400  1730  72%
3  3,400  1680  49%
4  3,900  3490  89%
5  5,100  4610  90%
6  6,100  3030  50%
7  11,100  14550  131%
8  14,300  7410  52%
9  14,000  18020  129%
10  13,900  25680  185%
11  13,000  21070  162%
12  11,900  16720  141%
13  10,800  17220  159%
14  10,800  8990  83%
15  9,200  0  0%
16  6,400  0  0%
17  1,600  0  0%
18  1,100  0  0%
合計  139,700  144,650  104%

 思った以上にきれいに傾向が出てくれて、ホッとしました。おもしろいので、みなさんも自分の馬券を分析してみると良いと思います。




2024年2月9日金曜日

悪い血統でなぜか名繁殖牝馬?母も祖母も賞金ゼロで活躍馬続出の謎

■2022/11/05 悪い血統でなぜか名繁殖牝馬?母も祖母も賞金ゼロで活躍馬続出の謎


■2022/11/05 悪い血統でなぜか名繁殖牝馬?母も祖母も賞金ゼロで活躍馬続出の謎

 追分ファームの繁殖牝馬リュートフルシティの産駒は重賞実績こそないものの、なかなかの戦績です。デビューしたばかりの2歳を除く産駒6頭のうち、4頭が中央勝利。3勝、4勝している馬もいて、繁殖牝馬としては良い方でしょう。全然活躍馬を出していない繁殖牝馬は珍しくありません。

アニマトゥール (牝 2010) 2勝
トウキョウタフガイ (牡 2011) 3勝
キングルアウ (牡 2012) 4勝、地方1勝
レウィシア (牝 2014)
マグマ (セ 2015) 1勝、地方10勝
ハイパーアクセラ (牝 2018)

 とはいえ、この程度の戦績なら全く珍しくない繁殖牝馬。ただ、驚いたのが、この馬リュートフルシティもその母クリックヒアもともに未勝利であるだけでなく、掲示板にすら載ったことがなくて賞金ゼロであること。未走などならともかく、2代続けて未勝利というのは、あまり見ません。
 これは繁殖牝馬として成功している馬で珍しいという意味ではなく、失敗している馬でも中央デビューする母ではあまり見ないという話。2代続けて賞金ゼロの馬は、繁殖牝馬にする魅力がないためでしょう。
 しかも、リュートフルシティもその母クリックヒアもともに6戦もして賞金ゼロというのがすごいですね。血統が良い場合、大事を取って早めに引退ということはありますが、ちゃんと長く粘って頑張ったのに結局最後まで賞金ゼロ。繁殖牝馬としては、全く見込みがないように見えます。
 さらに、リュートフルシティは近親を見渡しても、重賞で3着まで来た馬が最近はいないんですよね。ますます謎です。

 なのに、なぜ残っているのか?と言うと、これはそこまで謎ではなく、一応推測は可能です。
 ひとつは、リュートフルシティもその母クリックヒアも父が良いこと。2頭とも追分ファームということもあり、社台系の種牡馬であるウォーエンブレムとサンデーサイレンスが入っています。特にサンデーサイレンスが入っているのは大きいですね。

 とはいえ、追分ファームならこのレベルの繁殖牝馬には困らなそうな感じ。なので、やはり手元に残していたのがまだ不思議ではありますが、もうひとつ上の母が1億3,561万円を稼いだニュースヴァリューだというのも大きいでしょう。
 そして、ニュースヴァリューあたりまで遡ると活躍馬が続出。ニュースヴァリューのひとつ下は、あの名牝かつ名繁殖牝馬であるベガ。ベガはアドマイヤベガ、アドマイヤドンとG1馬を2頭出すなど大成功。ニュースヴァリュー以外のここらへんの血統は活躍馬を出していました。
 リュートフルシティの子供世代と同じ4代母アンティックヴァリュー(ニュースヴァリューやベガの母)で検索してみると、1億円ホースは4頭。サトノノブレスなんかは4億円以上稼いでいます。うまく行っている血統ですね。

 ということで、こうやって曾祖母やその上あたりまで見ると、母も祖母も賞金ゼロの馬が繁殖牝馬になっているのは、不思議でもなんでもなかった…というオチ。ちょっと残念です…。




2024年2月8日木曜日

昨年一番お世話になったのは藤岡康太騎手!ありがとうございます

■2024/02/08 昨年一番お世話になったのは藤岡康太騎手!ありがとうございます
■2023/01/26 昨年一番お世話になったのはレーン騎手!ありがとうございます
■2022/01/14 昨年一番お世話になったのは三浦皇成騎手!ありがとうございます
■2021/02/02 昨年一番お世話になったのは幸英明騎手!ありがとうございます
■2021/02/02 生涯最もお世話になった騎手では好騎乗の津村騎手がアップ
■2020/02/18 昨年一番お世話になったのは武藤雅騎手!ありがとうございます
■2020/02/18 通算回収率では石橋脩騎手が10番人気馬券でジャンプアップ
■2019/01/09 人生で最もお世話になっている騎手は幸英明騎手
■2018/03/06 2017年に一番お世話になった騎手は幸英明騎手!ありがとうございます
■2018/03/06 購入金額が多いのに当たらなかった騎手ナンバーワンは?
■2018/03/06 人生で最もお世話になった騎手は幸英明騎手
■2016/12/31 2016年に一番お世話になった松若風馬騎手ありがとうございます



■2024/02/08 昨年一番お世話になったのは藤岡康太騎手!ありがとうございます

 回収率3割の男ですが、2023年はだいぶマシでした。1年間の回収率は79%。余裕でマイナスではあるものの、平均的なところでまとまりました。
 半自動で一定の条件のときに馬券を買っているのですけど、去年の終盤に見直して、回収率の低い条件をスパッとやめたんですよね。すると、ほとんどの条件が該当してしまい、終盤はほとんど買わなくなりました。
 今見ると、条件を見直したのは、12月第2週からですね。毎週1000円から2000円買っていたのが突然300円から500円に激減しています。この残りの4週間(3.5週間?)の回収率は89%。改善しており、2024年もこの勢いで行ってくれたら嬉しいですね。
 …と書いてから、現時点での1月分の回収率を計算してみると、69%。むしろ去年全体の数字より悪化してるじゃん!

 例によって前置きが長くなりました。恒例の回収率の高い騎手の調査。1000円以上買った騎手は3人しかいなかったので、前回と同じで600円以上で調査。すると、16人とやたらと増えました。
 で、これで見ると、藤岡康太騎手が312%という圧倒的な数字でトップ。2位の横山武史騎手含めて、個人的には好きじゃない騎手・良いと思っていない騎手なので意外です。
 一方、3位~5位は、好きで評価している騎手で、なおかつ外国人騎手がズラリ。回収率100%未満ですが、同じ3つの条件に当てはまるタイプなので6位まで紹介します。ルメール騎手は年間で2500円と最も買った騎手なのですけど、それでしっかり回収率100%超えてきました。相性の良い一年でしたね。

<2023年回収率が高かった騎手>
1位    藤岡康太    312     %
2位    横山武史    173     %
3位    D.レーン    155     %
4位    B.ムルザバエフ    149     %
5位    C.ルメール    118     %
6位    T.マーカンド    75     %

 ルメール騎手はいつも人気馬なので、数で稼いだ感じ。14レース買って8回的中。的中率57%となっています。
 一方、回収率312%の藤岡康太騎手は、5レース買って当たったのは1回だけ。1,870円の配当があって、それだけでダントツトップの回収率になっていました。
 気になって見てみると、2023/5/28    京都    3R    3歳未勝利で7番人気1着となったピピオラですね。3走目の未勝利だけダート替わりを期待されて2番人気だったものの、11着惨敗。そこで芝に戻ったところを買いました。いつもの人気でおいしくはないのですけど、これは私がモーリス産駒の激走条件だと思っていたので購入しています。
 こう書くと、すごい馬券がうまそうなのですけど、この条件は前述した失敗条件のひとつ。モーリス産駒馬券で当たったのはほぼこれ1回というひどさで、結局、モーリス産駒条件での全体の回収率は16%というひどさでした。むしろ一番ひどかった購入条件でしたね。

 次は生涯回収率。条件の5000円以上は前回より3人増えて69人。ちなみに最も買っている騎手は好きで追っかけて買っていた岩崎翼騎手で112,700円。2位も同じ理由武藤雅騎手の57,000円。普通に買っているのは3位が最初で、岩田康誠騎手の27,900円でした。全く買っている覚えない騎手でびっくりしましたわ…。
 肝心の生涯回収率は、以下のような感じです。このランキングはもうほとんど変化がなくなってきていますね。

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    237%    0
2位    石橋脩    224%    1
3位    松田大作    182%    -1
4位    津村明秀    165%    0
5位    武幸四郎    158%    0
6位    三浦皇成    151%    0

 ただ、よく見ると、石橋脩騎手が171%から224%と大きく改善。何か大当たりがあったようです。
 石橋脩騎手は昨年300円しか買っておらず、年間ランキングでは対象外。しかし、そのうちの1回が5880円の大当たり。回収率1960%というえらいことになっていました。
 調べてみると、2023/3/18 12R    4歳以上2勝クラス    ファイアーボーラーの単勝でした。これもモーリス産駒と似た感じで、ダート替わりのメイショウボーラーということで購入。買ったとき23倍だったのが、1時間後にがらっと変わり、58.8倍と増えていた!という珍しいパターン。逆はよくあるんですけどね。ちなみに、この条件も回収率が64%しかなったので、今は買うのをやめました。

 最後、生涯回収率の低い騎手。川須栄彦騎手が回収率0%で、初登場1位となりました。結構、印象良い騎手なんですけど…。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    川須栄彦    0%    NEW
2位    鮫島良太    8%    -1
3位    北村友一    19%    0
4位    菱田裕二    20%    0
5位    安藤勝己    21%    0
6位    木幡巧也    26%    0

 去年と比べると、2位の騎手だけ消えていることがわかります。これは誰か?と言うと、2023年最も回収率が高かった騎手である藤岡康太騎手。そこそこの当たりが一発あっただけで、一気に圏外へ。とはいえ、まだ回収率30%でワーストの9位にいますので、何年かしたら舞い戻ってくるかもしれません。



■2023/01/26 昨年一番お世話になったのはレーン騎手!ありがとうございます

 恒例の馬券分析ですが、2022年はひどかったですね。数十年の馬券人生で最悪と思われる回収率28%という数字を叩き出しました。たぶんぶっちぎりでダントツでの記録更新だと思います。購入数が少ない場合紛れがあり仕方ないのですが、むしろよく買った年であるにも関わらず、この数字。本当に当たらない年でした。
 ということで、回収率が高い騎手を探すのも一苦労だと思われますが、一応、恒例なのでやってみます。前回は1000円以上買った騎手が10人いてこれで比較。ただ、2022年は4人しかいなかったので、600円以上で比較。これだとちょうと該当が10人いました。

<2022年回収率が高かった騎手>
1位    D.レーン    243%
2位    浜中俊    158%
3位    和田竜二    118%
4位    C.ウィリアムズ    75%
5位    C.ルメール    73%

 5位まで入れたものの、回収率100%超えは3名のみ。1位のレーン騎手はイメージが良い騎手でイメージ通り。ただ、2位の浜中騎手は最近、以前ほど良いイメージはない騎手。3位の和田竜二騎手はさらにイメージが悪い騎手であり、馬券は当たっているのが不思議です。
 レーン騎手は600円しか買っていない中ですが、払戻1,460円で回収率243%の良さ。一番高い配当だったのは、920円の6番人気で勝ったGiマイルチャンピオンシップのセリフォスですね。特にメモはなく、レース内容は忘れました。騎乗メモでの得点も3点で平均点でした。

 では、次に通算回収率。こちらは5000円以上で見ています。該当者は66名。ほとんど変化がない…というつまらないランキングになってしまいました…。コメントも全く思いつきません!

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    237% 0
2位    松田大作    185% 0
3位    石橋脩    171% +1
4位    津村明秀    169% -1
5位    武幸四郎    158% 0
6位    三浦皇成    155% 0

 通算回収率が低かった騎手の方も見てみると、こちらもあまり変わりなし。しかし、菱田裕二騎手は初ランクインなので、コメントすることが可能で助かりました。購入数が5,200円ですので、初めて5000円超えしたために初登場みたいですね。
 菱田裕二騎手は超マイナー騎手でもないのに、不思議とイメージがない騎手。良くイメージも悪いイメージもないです。私の騎手評価メモを見てみると、2.71で155人中136位というワースト20レベルというかなりの悪さ。前述の通り、悪いイメージは特にないんですけど…。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    鮫島良太    8% 0
2位    藤岡康太    10% 0
3位    北村友一    19% 0
4位    菱田裕二    20.6% NEW
5位    安藤勝己    21.4% -1
6位    木幡巧也    27% -1



■2022/01/14 昨年一番お世話になったのは三浦皇成騎手!ありがとうございます

 恒例の馬券分析。長々書いても仕方ないのでなるべくサクサク行きましょう。
 2021年も2020年ほどではないものの、よく馬券を買っていた上に当たらなすぎてやばかったです。後半ちょこちょこ当ててなんとか回収率74%まで上げましたが、途中まで年間で50%切るかも…と思うほど当たらなかった年でした。
 1000円以上買った騎手は10人のみで、この10人で回収率が最も高かったのは三浦皇成騎手。何かと悪く言われがちな騎手ですが、私はイメージ良いですね。2位の津村明秀騎手もイメージ良い騎手。しかし、回収率100%超えたのはこのふたりだけという悲惨さでした…。
 ちなみに三浦皇成を買ったのは8レースでそのうち半分が当たりだったので、大きな当たりではなく数で稼いだ感じ。津村騎手も同様に6レース買って半分の3レースが的中しています。

<2021年回収率が高かった騎手>
1位    三浦皇成    142    %
2位    津村明秀    137    %
3位    M.デムーロ    84    %
4位    横山武史    62    %
5位    横山和生    58    %

 通算回収率は5000円以上で63人が該当。三浦皇成騎手は2021年回収率が高かった騎手で1位だったのに、通算回収率が以前もっと高かったのでむしろランクダウンして6位に。相性良すぎですね。
 それ以外では、いきなりランク外から2位になっていた松田大作騎手にびっくり。これは何か大当たりがあったんだと思われます。調べてみると、2021年は3レースで400円しか買っていないのに2回当たって5,260円の配当。年間回収率は1315%となっています。
 どの馬券か特定に苦労しましたが、ヴィルチュオーズ(結構好きだったサトノアラジン産駒の牝馬)の新馬戦ですね。9番人気ながら1着で単勝4,330円でした。ちなみに騎手時代に馬券相性が良く5位に入っていた武幸四郎調教師の厩舎! 調教師になっても相性の良さは健在のようです。

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    244% 0
2位    松田大作    197% NEW
3位    津村明秀    172% 0
4位    石橋脩    171% -2
5位    武幸四郎    158% 0
6位    三浦皇成    158% -2

 通算回収率が低かった騎手の方は首位が交代。鮫島良太騎手が1位で回収率8%。前年2%でトップだった藤岡康太騎手が10%まで上昇しました。また、新顔としては、兄弟の区別かつかない木幡兄弟から木幡巧也騎手が5位にランクインしています。
 騎手のイメージとしては、藤岡康太騎手や北村友一騎手が悪いイメージありますが、他の騎手はそうでもありません。ただ、通算回収率が高かった騎手の方はイメージが良い騎手ばかりでしたので、ほんのりとイメージと連動している感じはあります。ほんのり程度ですけどね。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    鮫島良太    8%    +1
2位    藤岡康太    10%    -1
3位    北村友一    19%    0
4位    安藤勝己    21%    0
5位    木幡巧也    28%    NEW
6位    嘉藤貴行    29%    0




■2021/02/02 昨年一番お世話になったのは幸英明騎手!ありがとうございます

 誰も楽しみにしていないでしょうが、恒例の馬券分析です。2020年は例年以上に馬券を買って例年以上に回収率が悪かったです。つまり、赤字がすごく大きかったんですね。失敗しましたわ~。そんな中で稼いでくれた貴重な騎手様たちを見ていきます。
 前回の2019年に1500円以上買った騎手は5人、1000円以上は6人しかいませんでした。しかし、2020年に1500円以上買った騎手はなんと15人、1000円以上は27人と大幅にアップ。例年になく、馬券を買いまくっていたことがわかります。
 今回は対象が多いので何円以上購入した騎手にするか迷ったのですが、1位は2600円購入した人だったのでそのまんま1000円以上を対象に。幸英明騎手がトップでした。しかも、ぶっちぎりです。幸英明騎手は以前も年間トップだったな!と見ると、2019年にもトップ。リーディングではそんな目立たない騎手だと思う(失礼)のですが、めちゃくちゃ相性良いですね。本当ありがとうございます。
 どのレースで当たったのか探してみたものの、わからなくて苦労。一つは、2020/3/29中京    9R    大寒桜賞のメイショウボサツの単複。7番人気1着程度で、配当も1430円、250円。大したことないですね。ほかも大したことなく、どうも大当たりではなく、地味に何度も当たっている模様。むしろまぐれではなく、相性が良い感じです。
 あと、これ探していて気づいたのですが、最近の幸英明騎手の評価は5点満点での1,2点ばかりで低評価。イメージと違います。なのに、馬券相性は最高のよう。不思議ですわ。

<2020年回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    207%
2位    和田竜二    125%
3位    M.デムーロ    115%
4位    横山和生    111%
5位    秋山真一郎    101%

 幸英明騎手以外は予想外なメンツ。和田竜二騎手は好きではないし、あまり評価もしていない騎手ですが、2位でした。ただ、最近、私のつけている騎手評価点では平均より上に来ており、良いと思う騎乗が増えているみたいです。3位のデムーロ騎手も当たっている気がしていなかったので、プラスなのは予想外です。
 5位の秋山真一郎騎手なんか、最近見た覚えなかったのですが、ランクイン。というか、5位で100%ギリギリ超えた程度というのは、やはり去年の回収率がひどかったということでしょう。今見ると、72%で、思ったほど悪くはなく、平均点でしたが、まあ、よくはないですね。
 実を言うと、4位の横山和生騎手は、評価している騎手で意外じゃないです。世間の評価と違って、横山ファミリーで一番良いと思っています。デビュー当初から、父親の横山典弘騎手はより好きですね。お父さんはすごい苦手なタイプ。弟でリーディング上位の横山武史騎手もそうでもないです。
 なお、1000円以上買って回収率0%だったのは、金額が多い順に太宰啓介騎手、岩田康誠騎手、江田照男騎手、松若風馬騎手、田辺裕信騎手となっていました。江田照男騎手、松若風馬騎手あたりはイメージ良い騎手なのですが、さっぱり当たらなかったようです。あるあるですわ。


■2021/02/02 生涯最もお世話になった騎手では好騎乗の津村騎手がアップ

 もう一つ、生涯で最もお世話になった騎手の方。昨年までも幸英明騎手が1位でしたので、当然今年も1位。むしろ大きく差を開いてきました。マジですごい相性の良さですわ。幸英明騎手さまさまさまです。

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    253% 0
2位    石橋脩    178% 0
3位    津村明秀    176% NEW
4位    三浦皇成    159% -1
5位    武幸四郎    158% -1
6位    柴山雄一    147% NEW

 引退している武幸四郎騎手がいるので、6位まで紹介してみました。3位にジャンプアップしてきたのは津村騎手。好きな騎手ですし、うまいと思っている騎手。イメージ通りですね。津村騎手で当たったのは、スローなのに大逃げで津村騎手圧勝、ペース読めない他の騎手たちの名前は?で当たったヒラボクメルローです。単勝51.4倍でした。

 通算回収率が低かった騎手では、藤岡康太騎手で初めて馬券の当たりがあり、0%から脱出。しかし、払い戻しはなんとわずか120円でしたので、回収率は2%。ひどいですね。このワーストのランキングからは、古川吉洋騎手が脱出。フルキチは嫌いじゃないですね。脱出できて良かったです。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    藤岡康太    2% 0
2位    鮫島良太    8% 0
3位    北村友一    19% 0
4位    安藤勝己    21% 0
5位    武士沢友治    30% NEW
6位    嘉藤貴行    30% NEW






■2020/02/18 昨年一番お世話になったのは武藤雅騎手!ありがとうございます

 2018年に1500円以上買った騎手は6人、1000円以上は13人。2019年はもっとたくさん買ったはず!と見てみると、1500円以上買った騎手は5人、1000円以上は6人とさらに悪化していました。
 その少ない騎手の中のランキングということになっちゃうのですけど、2位、3位はなんと回収率40%台。ただ、1位だけその10倍でなんと回収率400%超えというえらく極端なことになっていました。武藤雅騎手を追っかけて買いまくっていて、万馬券やそのレベルのを2回当てたんですよね、確か…。
<2019年回収率が高かった騎手>
1位    武藤雅    432%
2位    岩崎翼    46%
3位    O.マーフィー    42%
 2位、3位の二人も好きで追っかけていたのですけど、上記見てわかるようにボロクソでした。私の追っている騎手なら必ず儲かるということでは、残念ながらありません。
 あと、年間6位にあたる1100円買って回収率ゼロの蓑島靖典騎手は、好きじゃない騎手であるというだけでなく、そもそも誰それ?という。知らない騎手が6位という謎なことになっています。
 障害でそういやいたかなぁ?と検索すると、やはり障害主体ですね。今は買っていないためすっかり忘れていましたが、そういえば、障害を去年は盛んに買っていた時期があったんでした。平地でも私はあまり騎手の名前を見ずに買うことが多いので、そのときに買ってたんでしょうね。試しに私の騎手メモを検索したものの、全くヒットしません。障害の騎乗はメモしていないので、全部障害で買った馬券だったようです。


■2020/02/18 通算回収率では石橋脩騎手が10番人気馬券でジャンプアップ

 続いて通算成績によるランキングも。5000円以上を対象とします。 該当は55人です。昨年までは連続して幸英明騎手がトップでした。

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    262% 0
2位    石橋脩    199% NEW
3位    三浦皇成    177% -1
4位    松山弘平    163% -1
5位    武幸四郎    158% -1

 ここはあまり変動ないですね。貯金が大きい幸英明騎手がそのまま。他の騎手も基本は変動ないものの、石橋脩騎手が2位に来たので、みんな1つずつ下がりました。石橋脩騎手は去年から5000円以上だったのですけど、昨年は200円しか買わなかったのに、5,030円の配当があったためにジャンプアップしています。
 石橋脩騎手は印象の良い騎手で私のメモの点数評価も良くなっていました。3.18で143人中19位になっています。当たった馬券は、ヴィンカマヨールの新馬戦。狙ったわけではなく最後方からになってしまい、騎乗は特に良くも悪くもといった感じですが、うまくハマりました。10番人気1着で、単勝3830円、複勝1150円になっています。

 一方の回収率が低い騎手ですけど、未だに藤岡康太騎手が当たりません。昨年より400円増えた5900円買ってゼロです。藤岡兄弟は昔兄の方がダメと言われていましたが、私は最初から一貫して兄派。馬券相性も兄の方が良いようです。ただ、藤岡佑介騎手も49%で全然でしたけど…。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    藤岡康太    0% 0
2位    鮫島良太    8% 0
3位    北村友一    20% 0
4位    安藤勝己    21% +1
5位    古川吉洋    22% NEW!

 昨年4位に初登場したM.デムーロ騎手が消えました。ただ、回収率23%の6位ですから相変わらず悪いですね。ミルコ・デムーロ騎手は昨年絶不調でしたが、馬券はそういう問題ではなく私の問題。今年はなんとかしたいです…。



■2019/01/09  昨年一番お世話になった騎手は池添謙一騎手!ありがとうございます

 2018年の馬券の結果をチェック。2017年は、2000円以上5人・1500円以上18人で少なかったので、1000円以上38人でランキングしました。
 2018年は?と見てみると、2000円以上3人・1500円以上6人と、さらに購入が減っています。マジか? 仕方ないので、やっぱり1000円以上ですね。これですら該当は13人しかいませんでした。
  しかも、ほとんどが回収率0。3位でも57%と壊滅的。馬券下手すぎだろう…。

<2018年回収率が高かった騎手>
1位    池添謙一    738%
2位    C.ルメール    202%
3位    武藤雅    57%

 池添騎手は1000円買って、7380円。何か大当たりあったのだと思うのですけど、騎乗メモ見ても見つからず苦労。馬券メモ見ていって、それっぽいのをしらみつぶし。わかりました。
 3月の 昇竜S。10番人気メイショウヒサカタの単複でした。それぞれ6260円と1120円。
 芝からダートへ戻した馬。とはいえ、3歳ダートOPはハイレベルになりがちでおいしそうに見えても当たらないことが多く、まぐれっぽいですね。前行って良い経験ある馬で最初行かずに中団からでうまいことハマったものの、この騎乗もたまたまかなと。
 とはいえ、ありがとうございました。

 ちなみに前年に1位だった幸英明騎手は、600円買って回収率0でした。
 逆に購入が多くて回収率がゼロだったのは、岩田康誠騎手。1800円買ってゼロ。
 2017年最も購入が多くて当たらなかった松岡騎手は、回収率444%と大当たり。ただ、500円しか買っていないので、対象外でした。


■2019/01/09 人生で最もお世話になっている騎手は幸英明騎手

 続いて累計のデータ。該当する騎手は55人。昨年まででダントツトップだった幸英明騎手が当然そのままトップ。ただ、順位変動はあり、4位だった三浦皇成騎手が2ランクアップ。2人とも印象が良い騎手でもありますね。

<通算回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    268%    0
2位    三浦皇成    180%    +2
3位    松山弘平    163%    -1
4位    武幸四郎    158%    +1
5位    柴山雄一    157%   -2

 逆に回収率が低い方。藤岡康太 騎手が引き続きゼロ。昨年より500円増えた5500円買っていますが、未だに当たりません。ひどいなぁ…。
 さっぱり当たらないミルコ・デムーロ騎手が4位に登場。和田竜二騎手がワースト5から消えましたが、むしろ33%と昨年より1%落としています。つまり、回収率が低い騎手が増えたということ。
 昨年の全体の回収率も76%でしたし、そうなっちゃいますね…。

<通算回収率が低かった騎手>
1位    藤岡康太    0%    0
2位    鮫島良太    8%    0
3位    北村友一    20%    0
4位    M.デムーロ    20% NEW!   
5位    安藤勝己    21%    -1
(7位 和田竜二 33% -2)


■2018/03/06 2017年に一番お世話になった騎手は幸英明騎手!ありがとうございます

 2017年に購入した騎手で、回収率が高かった人。2000円以上でやろうと思ったら、該当者が5名しかおらず。1500円以上だと18人。うーん、1000円以上にしましょうか。これだと、38人います。
  で、これで見ると、 回収率がえらいことに。穴馬券ばかり買うようになったので、当たるとでかいんですね。吉田隼人騎手のみ1200円ですが、他は1500円から1800円買っています。

<2017年回収率が高かった騎手>
1位    幸英明    940%
2位    吉田隼人    478%
3位    柴山雄一    361%
4位    松山弘平    266%
5位    大野拓弥    203%

 人生初の万馬券当たったので、1位の幸英明騎手はそれだろうと見ると、そうでした。17/07/09 中京2R 3歳未勝利 10:30ダ1400のテイルバックの単勝です。

2023/07/03追記:「2017年度・好きな    3歳牡馬」候補で万馬券のテイルバックについて書いていたのをこちらにまとめておきます。
<2017年度・好きな    3歳牡馬>
テイルバック (1番お世話にまとめ)
 単に人生初の万馬券ということだけど、思い出になりそうなので。
 一度買ったことある馬で、新馬戦がまあまあと思っていた。ただ、後で誤解だと気づく。単に新馬戦は少頭数だった。その後まずまずの人気しているときもあるが、戦績は一桁着順程度。一応人気が下がっていて良いかと思って再び買ったが、正直期待していなかった。しかも、休み明け。
 ところが、先行集団の後ろの狙えそうなところから直線3番手。逃げ馬を交わした2番手をグイグイ追い詰めて最後交わした。すごい嬉しい。一度万馬券の買い忘れをやらかしているのだけど、買い忘れもなかったので今度はマジで当たった!
 実を言うと、買った時点では54倍だったので万馬券だとは当初思っていなかった。それでも大喜びだったのが、見てみると15750円まで上がっていた。めちゃくちゃ嬉しい。
 血統的には特に好きなところはなし。父キンシャサノキセキで父父フジキセキ。母トロピカルスイーツ母父フレンチデピュティで兄弟や近親に活躍馬も好きな馬もなし。かなり遠いところまで探しても、活躍馬も好きな馬もいない。あまり日本で馴染みのない血統みたいで、そもそもほとんど名前が出てこない。(2017/07/09)
 騎手気にしていなかったが、乗り替わりで新馬戦以来の騎乗の幸英明騎手だった。ありがとう! あと、  [西] 森秀行から、杉山晴紀 (栗東)厩舎への転厩初戦だった模様。杉山調教師にもありがとうです。(2017/07/15)


■2018/03/06 購入金額が多いのに当たらなかった騎手ナンバーワンは?

 なお、逆に購入が多くて回収率がゼロだったのは松岡騎手がトップ。むしろ好きな騎手なんですけど…。

<2017年購入金額が多いのに当たらなかった騎手>
1位    松岡正海    3000円
2位    石川裕紀人    2100
3位    江田照男    2000
4位    内田博幸    1900
4位    蛯名正義    1900


■2018/03/06 人生で最もお世話になった騎手は幸英明騎手

 もう一つ、他の年を含めて5000円以上買った方で回収率が高い人と低い人いうのもやってみました。
  回収率の場合、結局、万馬券効果で幸騎手。昔は低配当ばっかり買っていましたしね。 あと、購入金額が今年は増えたというのもあります。2位    松山弘平騎手、3位    柴山雄一騎手も今年のベスト5の騎手でした。

<通算回収率が高かった騎手> 
1位    幸英明    280%
2位    松山弘平    192%
3位    柴山雄一    168%
4位    三浦皇成    164%
5位    武幸四郎    158%

 逆に回収率が低い方。藤岡康太 騎手が5000円買ってるのに、一度も当たっていません。ひどいわぁ…。恨みます!

<通算回収率が低かった騎手> 
1位    藤岡康太    0%
2位    鮫島良太    9%
3位    北村友一    20%
4位    安藤勝己    21%
5位    和田竜二    34%


■2016/12/31 2016年に一番お世話になった松若風馬騎手ありがとうございます

 2016年に購入した馬券の騎手別の成績についての話。
 購入騎手トップ10を見ると、好きな騎手である岩崎翼騎手がぶっちぎり。これは当然。他にわかるのが、ラフィアンの馬をよく買う関係で、2位に柴田大知騎手が入ったこと。5位の松岡正海騎手もそうかもしれません。

1位    岩崎翼
2位    柴田大知
3位    松若風馬
4位    吉田豊
5位    松岡正海
6位    内田博幸
6位    太宰啓介
8位    和田竜二
9位    井上敏樹
9位    大野拓弥

 逆に言うと、他は全然心当たりがないです。私はそもそも騎手を見ないで買うので、9位の井上敏樹騎手にいたっては誰だお前?状態。まあ、確かに名前くらいは聞いた気がするんですけど、トップ10に入るほど買っているのに全く印象に遺っていません。
 このトップ10について回収率を見ると、さっぱり良さがわからないと毎度書いている柴田大知騎手がやはり悪く54%。ただ、それより下に2人いました。

8位    柴田大知    54%
9位    太宰啓介    40%
10位    和田竜二    28%

 他の7人は目安である70%を突破。私の2016年の回収率も69%と似たような感じでしたから上位騎手のほとんどは回収率が平均以上みたいです。

1位    松若風馬    216%
2位    吉田豊    165%
3位    井上敏樹    126%
4位    岩崎翼    80%
5位    大野拓弥    73%
6位    内田博幸    71%
7位    松岡正海    70%

 これらもいつ当たったのか全然記憶にないですね。松若騎手なんか200%突破なのに、さっぱり心当たりがありません。でも、ありがとうございました。記憶にないですが、一番お世話になったようです。来年もよろしくお願いいたします。
 あと、2位の吉田豊騎手の場合はむしろ相性悪い騎手だと思っていたので意外。内田博幸騎手も同じく印象悪いので、そこそこで意外でした。
 ちなみに購入額で11位、13位なので番外だったのですが、三津谷隼人騎手、浜中俊騎手も良かったです。やはり記憶にございません。

三津谷隼人    196%
浜中俊        316%

 記録に残っている2005年以降の購入額が多い騎手。岩崎騎手は最近異常に買っているせいで、若い騎手なのに既にトップでした。

1位    岩崎翼
2位    武豊
3位    横山典弘
4位    岩田康誠
5位    藤田伸二
6位    四位洋文
7位    後藤浩輝
8位    田中勝春
9位    安藤勝己
10位    福永祐一

 好きでよく買っていた、亡くなった後藤浩輝騎手が7位というのはわかります。一方、一番好きじゃない騎手なのにノリが3位ってのは驚きました。
 好きじゃないもののよく買っている自覚のある柴田善臣先生はこの次の11位。松岡正海騎手は印象より少なくて13位でした。

11位    柴田善臣
12位    蛯名正義
13位    松岡正海
14位    内田博幸
15位    小牧太
16位    佐藤哲三
17位    和田竜二
18位    池添謙一
19位    北村宏司
20位    C.ウィリアムズ

 ああ、海外では一番好きなウィリアムズ騎手が20位でしたね。また、一時最も好きだった佐藤哲三騎手も16位。ここらへんはわかります。もう一人一時一番好きだった大庭和弥騎手はランク外。まあ、全然乗鞍ないですからね。

21位    吉田隼人
22位    幸英明
23位    三浦皇成
24位    江田照男
25位    藤岡佑介
26位    吉田豊
27位    中舘英二
28位    柴田大知
29位    柴山雄一
30位    武幸四郎

 この30人での回収率を見てみましょう。

21位    江田照男    54%
22位    C.ウィリアムズ    52%
23位    松岡正海    50%
24位    柴田大知    49%
25位    吉田隼人    41%
26位    北村宏司    40%
27位    四位洋文    36%
28位    和田竜二    30%
29位    安藤勝己    21%
30位    小牧太    13%

 スパンが長いので、そう極端な数字は出ないはず…と思ったら、小牧太騎手が13%で吹きました。確かに当たらないって印象があります。
 他に柴田大知騎手も前述の通りまるで当たらないと思っていたのですが、なぜか好きな騎手でなおかつ当たっているつもりもあった騎手がここに多いです。

22位    C.ウィリアムズ    52%
24位    柴田大知    49%
25位    吉田隼人    41%

 回収率が高い組はこちら。1位の幸英明は、全くお世話になった印象がありませんでした。とりあえず、どうもありがとうございます。

1位    幸英明    171%
2位    三浦皇成    170%
3位    佐藤哲三    129%
4位    後藤浩輝    127%
4位    柴山雄一    127%
6位    中舘英二    125%
7位    田中勝春    122%
8位    吉田豊    122%
9位    内田博幸    97%
10位    岩田康誠    95%

 三浦皇成騎手は騎乗も馬券も印象が良い騎手。前述の佐藤哲三騎手、後藤浩輝騎手がプラスなのも嬉しいです。
 あと、中間の何とも言えない人たちは以下。

11位    武豊    90%
12位    岩崎翼    77%
13位    藤田伸二    76%
14位    柴田善臣    73%
15位    武幸四郎    69%
15位    横山典弘    60%
17位    池添謙一    58%
18位    蛯名正義    56%
19位    藤岡佑介    55%
19位    福永祐一    55%

 最後に松若騎手の稼いだレースを特定しておきましょうか。たぶんなんか大当たりあったんだと思います。
 あった!調べてみると、16/04/03 阪神5R 3歳500万下 12:15ダ1800    グランセブルス 7番人気1着っぽいですね! 7番人気1着なので大したことなさそうなのですが、5180円ついています。前走負けたせいで一気に人気落としたので、下がり過ぎだろうと思って勝った馬。
 最初はむしろ前めだったのに下がってしまったので全く期待していなかったものの、大外すごい足で見事に差しきりました。
 ただ、この馬券の前に勝ったと思ったほぼ万馬券の馬を買い忘れてでのがしており、嬉しかったというよりはほっとした感じでした。また買い忘れていないかばかりが気になって、気が気でなかったです。
 私はこういううっかりミスを何度もやらかしているので、来年こそはきちんとしたいです。


2024年2月7日水曜日

競馬以外の名馬列伝:オリンピック金メダル西竹一(バロン西)とウラヌス号など

■2017/01/09 競馬以外の名馬列伝
■2014/8/19 オリンピック金メダル西竹一(バロン西)とウラヌス号
■2013/4/6 漢の武帝の汗血宝馬 馬1頭のために戦争が起こるほどの名馬
■2013/4/7 コマンチ 南北戦争でカスター将軍の部隊唯一の生き残りは馬1頭


■2017/01/09 競馬以外の名馬列伝
 競走馬以外の名馬に関する話をまとめました。

■2014/8/19 オリンピック金メダル西竹一(バロン西)とウラヌス号

 最近ではなく、はるか昔、戦前の話です。

-----引用 ここから-----
西 竹一(にし たけいち、1902年(明治35年)7月12日 - 1945年(昭和20年)3月22日)は、大日本帝国陸軍の軍人、華族(男爵)。最終階級は陸軍大佐。通り名はバロン西(バロン・ニシ、Baron Nishi)。

1932年 ロサンゼルスオリンピック馬術障害飛越競技の金メダリスト。帝国陸軍の騎兵将校として騎兵畑を歩んでいたが、のちには機甲兵に転科し戦車第26連隊の連隊長として第二次世界大戦に従軍、硫黄島の戦いで戦死した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E7%AB%B9%E4%B8%80
-----引用 ここまで-----

 この方は競走馬風に言うと、良血ですね。

-----引用 ここから-----
父・徳二郎は外務大臣や枢密顧問官などを歴任し、駐清公使時代には義和団の乱処理に当たった人物であった。また、義和団の乱の処理の際、西太后から信頼を厚くされシナ茶の専売権を与えられ巨万の富を手にしたといわれている。

1912年(明治45年)には徳二郎が死去し、その跡を継ぎ当主として男爵となる。後見人は西伊佐次。妻となる武子の祖父は川村純義海軍大将、父は伯爵・川村鉄太郎であり、武子の長姉・艶子は阪本釤之助の子で第二次大戦中の駐スイス公使時に終戦工作に奔走した阪本瑞男に嫁いだ。子に長男の泰徳に、長女と次女の三子。
-----引用 ここまで-----

 馬の話は以下。

-----引用 ここから-----
西は華族として乗馬を嗜んでおり、自身もそれを好んでいたことから兵科は帝国陸軍の花形である騎兵を選んだ。陸士予科では隊附生徒(士官候補生)として世田谷騎兵第1連隊に配属(卒業成績:19番中13番)。(略)

1930年(昭和5年)3月、軍務として欧米出張中の西はイタリアにてのちの愛馬ウラヌス(ウラヌス号)に出会う。ウラヌスは軍から予算が下りず、当時の価格で2,000円とかなりの高額ながら自費購入であった[注釈 2]。西はウラヌスと共にヨーロッパ各地の馬術大会に参加し、数々の好成績を残す。

[注釈 2]^ 世界大会での使用に耐え得る一流の馬術競技馬は、少なくとも現代においては億円単位の高い価値を持つ存在である。
-----引用 ここまで-----

 競馬は今でも富裕層との関係が深いですけど、当時の「馬術競技馬」というのもまさしく金持ちじゃないとやっていられない競技だったんですね。
 このウラヌス購入の2年後である1932年(昭和7年)には、ロサンゼルスオリンピックに出場。ウラヌスを駆って馬術大障害飛越競技に優勝、金メダリストとなります。「これは2012年(平成24年)現在においても日本がオリンピック馬術競技でメダルを獲得した唯一の記録」だとされていました。

-----引用 ここから-----
最後の障害でウラヌス自身が自ら後足を横に捻ってクリアしたこともあり、インタビューでは「We won.」(「我々(自分とウラヌス)は勝った」)と応じ、世界の人々を感動させた。西はバロン西(Baron=男爵)と呼ばれ欧米、とりわけ上流階級の名士が集まる社交界で、また当時人種差別感情が元でアメリカで排斥されていた在米日本人・日系人の人気を集め、のちにロサンゼルス市の名誉市民にもなっている。なお現地で行われた金メダル受賞パーティーにはダグラス・フェアバンクスも参加するほどの盛大なものであったという。(略)

西は1936年(昭和11年)のベルリンオリンピックにも参加しているが、ウラヌスと臨んだ障害飛越競技では競技中落馬し棄権している。オリンピックの数ヵ月後の同年11月には日独防共協定が締結されていることから、この意外な落馬には主催国ドイツの選手に金メダルを譲るために西が計った便宜ではなかったかという憶測が当時から流れていた。同大会では帝室御賞典などに優勝した元競走馬のアスコットと共に総合馬術競技にも出場し、12位となっている。
-----引用 ここまで-----

 馬術競技の話はここまで。西 竹一さんはその後、1944年6月20日に硫黄島への動員が下令。満州から日本内地経由で硫黄島へ向かうが、その行路(父島沖)においてアメリカ海軍ガトー級潜水艦「コビア」の雷撃を受け、28両の戦車ともども輸送船「日秀丸」は沈没します。
 ただし、連隊内の戦死者は2名のみで西 竹一さんも無事。8月、戦車補充のため一旦東京に戻り、東京川崎財閥の御曹司で親友であった川崎大次郎の車を借用して駆け回っていたそうです。
 このとき、馬事公苑で余生を過していたウラヌスに会いに行き、ウラヌスは西の足音を聞いて狂喜して、馬が最大の愛情を示す態度である、首を摺り寄せ、愛咬をしてきたといわれています。
 ただ、結局、この後、再び戦地に赴いて死亡してしまいました。

-----引用 ここから-----
1945年、(略)3月17日に音信を絶ち、3月21日払暁、兵団司令部への移動のため敵中突破中に掃射を受けその場で戦死したか、もしくはその後に銀明水及び双子岩付近にて副官と共に拳銃自決したとも、あるいは3月22日、火炎放射器で片目をやられながらも、数人の部下らと共に最期の突撃を行い戦死したともいう。(略)

なおその西の後を追うかの如く、戦死の一週間後の3月末、陸軍獣医学校に居たウラヌスも死亡している。西が死ぬまで離さなかったウラヌスの鬣(たてがみ)が、1990年(平成2年)にアメリカにおいて発見され、現在では軍馬鎮魂碑のある北海道中川郡本別町の歴史民俗資料館に収められている。
-----引用 ここまで-----

 以降はウラヌスのWikipediaから。

-----引用 ここから-----
ウラヌス号(192?年 - 1945年3月28日)は、1932年のロサンゼルスオリンピック馬術大障害飛越競技の金メダリストである西竹一日本陸軍大佐の愛馬。フランス生まれ。品種はアングロノルマン、血統は不明。栃栗毛。

1930年4月、西がイタリアで購入。元の持ち主はウラヌスを乗りこなせず売りたがっていたことを今村安が聞きつけ西に伝えたところ、それなら自分が乗ってみようと6,000リラを私費で支払った。特徴は額にある星と、体高(肩までの高さ)が181cmもある大きな馬体。性格はかなり激しかったらしく西以外は誰も乗りこなせなかったという。西とともにヨーロッパの多くの大会で入賞し、ロサンゼルスオリンピックでは金メダルを獲得した。ほか、4年後のベルリンオリンピックなどにも参加した。ロサンゼルスオリンピックでは、160cmの障害を飛び越える際にみずから馬体をよじりミスを防いだ逸話が残っている。

引退後は馬事公苑にて余生を送っていたが、硫黄島の戦いで西が戦死すると、後を追うように病死した。遺体は馬事公苑のどこかに埋葬されたという説と、陸軍獣医学校に埋められたのち空襲により失われたとする2つの説がある。戦後、西が硫黄島で最期を遂げるまで身につけていたウラヌスのたてがみがアメリカで発見され、現在は本別町歴史民俗資料館に収められている。
-----引用 ここまで-----

 西竹一さんは人気がある一方で、"日本の土着的風習が理解できず、良くも悪くも男爵家育ちの自然児"という人だったといいます。「土着的風習」という表現は他で見ない表現ですが、「土着」というのは「土着昔からその土地で生活していること」を意味しますので、昔からの日本の風習・伝統文化的なところが嫌いだったという意味かもしれません。
 一方で、ウラヌスも"誰も乗りこなせなかった”馬だといいますので、なにか通じるものがあり、「馬が合った」のかもしれません。


■2013/4/6 漢の武帝の汗血宝馬 馬1頭のために戦争が起こるほどの名馬
 以下は花を解説したページですけど、由来に絡んで馬の話も出ていました。

-----引用 ここから-----
汗血宝馬

史記に記載されているところによると、大宛馬はもともと天馬の子孫で、高速で疾走した後肩がだんだん盛り上がり、さらに鮮血のような赤い汗をかいたので“汗血宝馬”と呼ばれた。

http://nooyan.fc2web.com/hansyuebaoma.htm
-----引用 ここまで-----

 汗血馬は複数の名馬がこう呼ばれており、三国志で有名な赤兎馬もこの馬じゃないかと言われています。これについては後述します。

-----引用 ここから-----
言い伝えによると西漢の頃、張騫 が使者として西域へ赴いた後頻繁に使いのものが西域へ行くようになり、そこで強健な大宛馬を見かけた。そこで漢武帝に報告すると駿馬に目のない武帝は大喜びし、特別に金の馬を鋳造させ使者をもって大宛国に贈らせ、この金の馬と一頭の汗血宝馬を交換させようとした。
-----引用 ここまで-----

 ところは、交渉は決裂。激怒した武帝は西域の大宛国に将軍を派遣し、攻め入ります。

-----引用 ここから-----
大宛国の人々は抵抗することもかなわず国王を殺したうえで漢軍と和議に応じ、漢朝廷に良馬を献上することに同意した。漢軍は3000頭の良馬を連れ帰った。しかし長い道程のため多くの馬を失い玉門関に着いたときには1000頭を残すのみになっていた。汗血宝馬を手に入れた漢武帝は大いに喜び、”天馬“の美名を汗血宝馬に与えた。
-----引用 ここまで-----

 Wikipediaでは以下です。

-----引用 ここから-----
汗血馬(かんけつば)は、中国の歴史上で名馬といわれた馬の種類。「血のような汗を流して走る馬」という意味で「汗血馬」と呼ばれる。

前漢の武帝時代に、西域への大旅行をした張騫の報告により、大宛(フェルガナ)にこの名馬が産することを知り、外交交渉でこれを手に入れようとしたが、決裂したので遠征軍を送り、これを得た。武帝は汗血馬を得た喜びのあまり「西極天馬の歌」を作らせて「天馬」と汗血馬のことを褒め称えた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%97%E8%A1%80%E9%A6%AC
-----引用 ここまで-----

 赤兎馬については以下。

-----引用 ここから-----
小説『三国志演義』に登場する名馬・赤兎馬はこの汗血馬をイメージしたのではないかと思われる。
-----引用 ここまで-----

 また、汗血馬の諸説。

-----引用 ここから-----
汗血馬という名前に関して言うと、主に遊牧民の君主や有力者が名乗る称号である可汗から「王の血統の馬」とする解釈が妥当であるが、実際に血を流していた、或いはそういう風に見えたという説も多い。馬の毛色によっては汗を流した時に血のように見えることがあるようだ。また寄生虫に寄生されている馬は実際に血の汗を流すことがある。この寄生虫による馬の能力低下はあまり無い。

寄生虫の寄生(皮膚表面での吸血)による滲んだ血液が「血を流す」ように見え、かつその寄生虫による皮膚の刺激(痛み・痒み)によって、あたかも狂ったかのように(通常の馬としての巡行走行速度や走行距離以上に)疾走したというのが汗血馬のいわれでは、という説もある。

面白い所では競走用に訓練された河馬ではないかという説もある。河馬は陸上では時速40km以上で走る能力を持ち、水中生活を主とする彼らの皮膚は乾燥や紫外線に弱く、それらから保護するために、俗に「血の汗」や「ピンクの汗」などと呼ばれる赤みを帯びた粘液を体表から分泌する。
-----引用 ここまで-----

 カバさんって早いし、獰猛らしいですけど、カバ説まであってびっくりです。

■2013/4/7 コマンチ 南北戦争でカスター将軍の部隊唯一の生き残りは馬1頭
-----引用 ここから-----
カスター将軍

南北戦争の際、北軍の勝利の糸口をひらいたカスター(ロバート・ショウ)は、終戦の時には名誉少将になっていた。彼のよき理解者シェリダン将軍は、戦後の平和な社会に生きられないカスターを西部に派遣しインディアン討伐の任務を与えた。
(略)カスターはインディアン攻撃のプランを立てたが、一方、インディアンも全種族をあげて大規模な反乱を起こし、騎兵隊に最後の決戦を挑んできた。騎兵隊は1867年6月26日総攻撃の手はずを整えた。
しかし1日前の25日、何千というインディアンが、シャイアン族の酋長“なまくらナイフ"に率いられ突撃してきた。受けるはカスターの率いる二百数十名の本隊のみ。多勢に無勢であった。後方で待機していたハウェル中尉の一隊も、本隊救援に向かい、ベンティーンの率いる一隊も急行したが、撃退された。
インディアンの猛攻に、さしもの本隊も全滅し、残っているのはカスターのみ。これは作戦で、インディアンは最後までカスターを残し、なぶり殺しにしようというのであった。死体の山からインディアンが引きあげたとき、生き残っていたのは、カスター将軍の白い愛馬コマンチだけであった。

http://movie.goo.ne.jp/movies/p1831/story.html
-----引用 ここまで-----

 リトルビッグホーンの戦いというようです。
 実際にはコマンチは部下のマイルズ・キョー大尉の愛馬とも。

 気になるのはインディアンの部族名でもコマンチがあること。

-----引用 ここから-----
コマンチェ族(コマンチ族とも言う、Comanche)は、歴史的にコマンチェリアと呼ばれる範囲に住んでいたインディアン部族である。(略)

コマンチェの名前の由来には様々な説明がある。恐らく最も多くの人の間で受け入れられているのは、ユテ(w:Ute tribe)語で「人々」を意味する"Kohmahts"のスペイン語訛り、"Komantcia"に由来するという説である。"Kohmahts"は、「敵」「戦いを望む人々」「敵対する人々」または「よそ者」など、いろいろな言葉に翻訳される。もう一つの説として、スペイン語で「幅広い道」を意味する"camino ancho"から来ているとする説もある。初期のフランス人とアメリカ人の探検家は、コマンチェを「Padouca(またはPaducah)」として知っ ており、これはスー語での彼らの呼び名である。(略)

もともとはショショニ族であり、18世紀に彼らと別れた一団が、南部大平原に移動し、コマンチとなった。18世紀末、メキシコ経由でスペイン人が馬を持ち込んだとき、いち早くその重要性に気づいたのはコマンチだった。好戦的な略奪部族である彼らは馬を得て、典型的なホース・インディアンとなった。(略)
馬を得た彼らは南部大平原にいたアパッチ族を南西部に追いやり、他部族のほとんどを追い払って南部を制圧した。また、カイオワ族などと同盟を組んで、スペイン人の北上を阻止した。
20世紀になると、陸軍はコマンチの特別部隊を用意し、その戦闘能力を利用した。

コマンチは平原部族の中で、最も馬盗みと馬の扱いに長けた部族と言われた。画家ジョージ・カトリンは当時、「世界中の民族でも、コマンチほどの馬の乗り手はいない。足で立ったコマンチは捉まる枝のない猿みたいに様にならないが、一度馬に手をかければきりりとし、別人になってしまう」と評している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A7
-----引用 ここまで-----

 ここからとった名前なんですかね?

 なお、これと関係するのかしないのかわかりませんが、コマンチと名のつく馬は多いようです。


2024年2月3日土曜日

【クイズ】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?クリームオンリー・ブラックコーヒー・アスパルテーム

■2019/01/27 【クイズ】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?
■2022/10/21 西と東どっち?わかる人しかわからない珍名馬ニシノコチ
■2022/10/21 種牡馬ペンタイアも珍名馬?「後悔する」という意味の可能性
■2013/1/7 珍名馬キッズニゴウハンの馬名の意味・由来 二説あり
■2019/01/27 【回答】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?


■2019/01/27 【クイズ】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?

【クイズ】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?
(1)クリームオンリー (クリームだけしか入れない=砂糖は入れないという連想)
(2)ブラックコーヒー (ブラックコーヒーなので無糖。ただ、実際には砂糖ありでもブラックという定義)
(3)アスパルテーム (人工甘味料の一つ。つまり、人工甘味料は使うけど、普通の砂糖は使わないという連想)

 回答までの間を開けるために、他の馬名がらみの話を入れておきます。


■2022/10/21 西と東どっち?わかる人しかわからない珍名馬ニシノコチ

 「ニシノ」などの冠名で知られる西山茂行さんのニシノセイランという馬の血統表を見ていて、姉が「ニシノコチ」であることに気づきました。これは、わかる人しかわからない珍名馬でしょう。「コチ」というのは、おそらく「東風」(こち)のこと。つまり、「西の東風」というちょっと変わった名前になっています。
 「わかる人しかわからない」と書いたものの、競馬ファンなら知っている人が多いかもしれません。というのも、東風ステークスというリステッド競走が中山で組まれているため。なんとなく1月だった気がしたのですけど、検索してみると、中山の3月開催のレースでした。

 「ニシノコチ」を知るきっかけとなった「ニシノセイラン」もおそらく風関係の馬名だと思われます。「青嵐」という言葉があるためです。検索してみると、「青々とした山気。また、新緑の頃、青葉の上を吹きわたる風。薫風」といった意味でした。
 私はこれしか知りませんでしたが、「晴嵐」という言葉もあるそうな。「 晴れわたった日のかすみ。よく晴れわたった日にたちのぼる山の気」「晴れた日に吹きわたる山風」などの意味があるそうです。

 ふたりの上で長男である「ニシノオイカゼ」はわかりやすいですね。「追い風」です。そして、彼らの母を見てみると、「ニシノミナミカゼ」でした。こちらは、西なの?南なの?という「ニシノコチ」パターンです。ちなみに「南風」の場合「はえ」とも読みますが、虫のハエと同じ読みでイメージが悪いので、馬名ではあまり使われないと思われます。




■2022/10/21 種牡馬ペンタイアも珍名馬?「後悔する」という意味の可能性

 「ニシノミナミカゼ」のさらに母を見ると、「シトラスブリーズ」。やはり風関係です。さらにその上を見ると、母がレモンキス、父がペンタイアですので、やっと風関係ではなさげ。
 念のため、ペンタイア(Pentire)の意味を調べてみたのですが不明。イタリア語で「後悔する」という意味があるっぽい感じなのですが、そんな名前を馬につけますかね。つけてから後悔しそうな名前です。これこそ珍名馬でしょうか。
 ちなみに「シトラス」は「ミカン属」のことを言いますので、「シトラスブリーズ」は母レモンキスから連想した馬名だと思われます。

 一方、「シトラスブリーズ」の子、「ニシノミナミカゼ」の兄弟の名前は、風関係とは限らない感じ。末っ子の ニシノキスミーは祖母のレモンキスからの連想でしょうね。風関係ではありません。
 とはいえ、他は風関係でした。意味がわからなくて調べたミストラルはフランスのローヌ川沿いに地中海に向かって吹き下ろす、冷たく乾燥した強い北風だとのこと。これで、東西南北が揃いました。
 「サーフミュージック」は風そのものではないものの、サーフィンは風が必要なスポーツであることからやはり風関連の連想でしょう。

 また、わかりづらいセイウンエオリアも風関係じゃないかと…。私が好きだった馬でエオリアンハープという馬がいたのですが、これは風と関係しているんですよね。エオリアンハープのウィキペディアでは、<エオリアン・ハープ(Aeolian Harp)は弦楽器の一種。ウインド・ハープ(Wind Harp)とも。自然に吹く風により音を鳴らす。ギリシャ神話の風神アイオロスに由来する>という説明があります。
 私は風神の名前がそのまんまエオリアだった気がしたので、あれ?と思いました。とりあえず、アイオロスのウィキペディアでも<エオリアン・ハープ - 弦楽器の一種。風神のアイオロスがその名の由来となっている>との説明があります。アイオロスはラテン語だとAeolusで、これをさらに別言語にしたのがエオリアなのかもしれません。
 エオリアは、一般的には、イタリアのシチリア島北東沖にあるエオリア諸島を言うみたいですね。で、こちらのウィキペディアを見ると、<諸島の名は、ギリシャ神話における風の神由来する>という説明がやはり見られました。



■2013/1/7 珍名馬キッズニゴウハンの馬名の意味・由来 二説あり

 実況を聞いていて何だこりゃ?と思ったのがキッズニゴウハン。もう5歳になってキャリアも重ねていましたが、見たことなかったです。実況では最初、「キッズにゴハン(キッズ(子供)にご飯)」って言っているように聞こえたんですけど、よく聞くと「う」が入っています。
 妙な名前だなぁと思って検索。母もキッズスターでキッズがつきますが、キッズは冠名だったようです。一方、ニゴウハン」は「二合半」。馬名登録ではこれだけの説明で、単なる量を表しているだけです。しかし、お酒の適量を表しているのでは?とのこと。

-----引用 ここから-----
 [2] ミオンさん
ニゴウハン=二合半。ちょうどいい酒量の意。って、二合半って、一般の人には適量ですかね。ちょっと多いような(笑)。
-----引用 ここまで-----

 これに質問が出ます。

-----引用 ここから-----
 [21] 13レースさん
2番コメント様に
>ニゴウハン=二合半。ちょうどいい酒量の意

と、ありますが、ご飯でなく、お酒のことなんですか?
どこかの地方で言われていること?
それとも。どこかの時代で?
馬名の意味を教えてください。
http://db.netkeiba.com//?pid=horse_board&id=2008103126&page=10
-----引用 ここまで-----

 ここから二説に分かれます。

-----引用 ここから-----
 [24] ガットゥーゾ8さん

>>21
たぶん
「立って半畳、寝て一畳、天下取っても2合半」

という言葉から来ていると思います。

意味は
〝どんな大喰いでも精々食べられるのは飯なら2合半だ。

だから欲望を際限なく深めていったところで一体何になるのか。”

大きな欲を求めるなといった感じですね。

2010年09月01日 16:48:00


 [26] 13レースさん
>>24
resありがとうございます。
書き込みのお言葉をぐぐって
理解できました。

人間は誰でも立って半畳分、寝て1畳。
天下とっても食べて2合半が誰でもそんなもの
ということみたいですね。
おかげさまで、なっとくしました。

この馬名は「天下とって」も、
にかかっているみたいですね。
キッズテンカよりも含蓄がありますね(笑)

思ったよりも、良い意味が隠されている馬名ですね。


[33] アドマイヤ党幹事長ゼロウィンさん

最初に未勝利戦でものすごい時計を出している馬がいると思って、馬名でビックリ。

『キッズニゴウハン』

ニゴウハンを『二合半』と理解して
よっぽど飼い葉をモリモリ食べる馬なのかと思ってましたが、そういう意味だったとは(;´Д`)
それはそうと、未勝利戦でとんでもなく強い競馬してますね!
-----引用 ここまで-----

 こっちの方がすてきな名前ですが、実際は違うとのこと。

-----引用 ここから-----
 [23] グラスビットさん

>>21
一般的に使いますよ。
日本酒の1升瓶を見たことはありませんか?
1合とは1升(1.8リットル)の10分の1ですから、
1合=180mlですね。

[34] ミオンさん

>>21
ご飯ではなく、お酒の適量です。
ある居酒屋の店名由来(”酒の適量、二合半。楽しく飲みましょう”みたいな文が、張り紙に記してあった)に妙な感銘を受けて、命名されました。
-----引用 ここまで-----

 断言されてますけど、本当ですかね?先述の通り、馬名登録ではそこまで書いていません。
 …それは置いておいて、冠名だから仕方ないとはいえ、子供(キッズ)にお酒二合半とはす!?  どっかの団体さんに文句言われちゃいそうな、インパクトある名前になってしまいました。


■2019/01/27 【回答】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?

【クイズ】珍名馬ノンシュガー(無糖)の母の名前は?
(1)クリームオンリー (クリームだけしか入れない=砂糖は入れないという連想)
(2)ブラックコーヒー (ブラックコーヒーなので無糖。ただ、実際には砂糖ありでもブラックという定義)
(3)アスパルテーム (人工甘味料の一つ。つまり、人工甘味料は使うけど、普通の砂糖は使わないという連想)

 答え:(1)クリームオンリー

 母親がクリームオンリーで、子どもがノンシュガーという連想のようです。母自体はアメリカの馬。祖母はRaspberry Eggcream(ラズベリーエッグクリーム)。検索すると、これはドリンクっぽい感じです。おいしそう。

 その上まで見ると、Vennila Cream。バニラクリームに似ていますが、違うつづり。よくわからないですが、クリームはここがスタート地点っぽいですね。
 さらにその母は、Redundancy。余分とか重複という意味で、意味が繋がりません。
 なぜこんな悪そうな名前かと思ったら、その母が「Streak of Luck」(幸運続き)。つまり、「余り物には福がある」という格言の連想なのでしょう。こうなると、理解できるネーミングです。
 クリームについては、これで終わりだと思ったのですが、Redundancyの父を見ると、Creme dela Creme。クレーム デ ラ クレームで「クリームの中のクリーム」。英語じゃないですね。フランス語でした。
 クリームの真のスタート地点はこちら。ここは母ではなく、父から来ていました。この上はやっといなかったので、ホッとしました。

 ちなみに問題の選択肢にした「ブラックコーヒー」という馬は本当にいました。「アスパルテーム」はさすがにいないだろうと検索すると、こちらもいました。マジでか。
 アスパルテームの他に選択肢として「サッカリン」も迷ったのですが、こちらはおらず。他に有名な人工甘味料だと、「キシリトール」がありますが、1頭だけいました。なんというムダ知識なんでしょう。


2024年2月1日木曜日

今の芦毛馬は全部、まだら模様のザテトラークの祖先?

■2021/07/19 変な意味の馬名 売春婦・キングサーモン・サーモントラウト
■2021/10/7 今の芦毛馬は全部、まだら模様のザテトラークの祖先?
■2022/2/8 浮気で戦争になり惨敗して告げ口…かっこ悪いザテトラーク


■2021/07/19 変な意味の馬名 売春婦・キングサーモン・サーモントラウト

 私は日本にデインヒルが合う!と信じていた時期があり、そのときにPOGで指名したのがエミナという○外の牝馬です。POG期間後を含めて3勝程度でそう強かった馬ではないのですが、思い入れのある馬でその長男のアンゲネームや長女のコリーヌも指名しました。
 エミナは名前も良かったですね。意味がわからずとも可愛らしい名前ですが、意味を知るとさらに良いです。アイヌ語で「笑う」という意味なんですよ。非常に良い名前の馬だと思いました。

 ところで、エミナの母はDelilah(デリラ)という名前でした。こちらは人名。ただ、あまり良い名前ではありません。というのも、デリラで一番有名なのは、『旧約聖書』に登場するペリシテ人の女性で、夫サムソンを裏切ってペリシテ人に売り渡した女性であるためです。
 ひょっとしたら他の女性由来かな?と思って、デリラの母Courtesaneの名前を調べてびっくり。最後のeがいらないのですが、Courtesanなら高級売春婦の意味らしいんですよ。なので、デリラはこの売春婦からの連想と思われます。海外の競走馬の名前ではたまにこういう「なんで?」というひどい意味の馬がいますね。謎です。

 さらにさかのぼってCourtesaneの祖母Kingsworthy。検索すると、英語のKings Worthyというページが出てきます。イングランドの地名ですね。この名前は彼女の父Kingstoneからの連想だと思われます。Kingstoneは人名か、王の石という意味か。eがないKingstonであれば、「王の町」を意味し、地名や人名の意味。ここらへんは変な名前ではありません。
 ところが、Kingstoneの父がちょっと変な名前。King Salmon(キングサーモン)という鮭の一種です。日本ではマスノスケとも呼ばれますね。「魚の名前だっていいじゃん!」という感じで、売春婦ほどネガティブではありませんが、珍名の部類だと思われます。
 このキングサーモンも父からの連想でしょう。こちらはなんとSalmon-Trout(サーモントラウト)、日本で言うニジマスです。ニジマス・サーモントラウトは食べるのですと大好きなんですが、馬名となるとやはり「う~ん」と思ってしまいます。
 ちなみにサーモントラウトは和製英語とされるため、ニジマスではない可能性も大。ただ、海外でもサーモントラウトという名前が使われているところを見ると、海外でも何らかのサケ・マス類を指す言葉なのかもしれません。troutもサケ・マスを意味する言葉なので、広くサケ・マス類って意味でしょうかね。

 サーモントラウトのさらに父なのですが、こちらはザテトラーク(The Tetrarch)という馬。彼は偉大な競走馬ですし、やっと名前もへんてこじゃありません。父ロアエロドがヘロデ大王を意味することから、その息子ヘロデ・アンティパスの称号「テトラーク(Tetrarch、四分封領主)」からとられた名前だそうです。
 ただし、ザテトラークは毛色が変わっていました。なんと芦毛の馬体に大きな黒い斑点模様のついた奇妙な毛色をしていたんですね。サーモントラウトについては情報がなくて不明ですが、ひょっとしたら斑点を父ザテトラークから受け継いでおり、斑点を持つ魚からの連想でサーモントラウトと名付けられたのかもしれません。


■2021/10/7 今の芦毛馬は全部、まだら模様のザテトラークの祖先?

 前回、出てきたザテトラーク。あだ名がその名も「Spotted Wonder」(驚異のまだら)であることがわかるように、奇妙なまだら模様という毛色が変てこな馬な一方で、競走馬としても種牡馬として大成功した名馬です。Wikipediaを見ていると、おもしろいエピソードが多数あります。

<ザテトラークは芦毛の馬体に大きな黒い斑点模様のついた奇妙な毛色をしており、馬体も貧弱だったためみすぼらしい馬と嘲笑を浴びることもあった。この奇妙な毛色は7代父のパンタルーンや母の祖父であるベンドアにも現れており何らかの遺伝子が作用したと考えられている。ザテトラークの代表産駒の一頭であるムムタズマハルにもこの特徴は受け継がれ、現在でもまれに発現することで知られている。
 また、この時代には稀少であった芦毛を持ち、父ロアエロドとともに芦毛中興の祖となった。現在の芦毛馬の多くがこの父子を元にしている>

 ザテトラークは7戦7勝だったのですが、内容がトンデモエピソードだらけの7戦7勝です。昔の話なので誇張も混じっていそうですが、力を出さずに圧勝したり、トラブルがあっても勝ってしまったり、考えられないほどの大差で勝ったりととにかく強かったといいます。

<1913年4月17日、ザテトラークはニューマーケット競馬場で行われた芝1000メートルのレースでデビューした。人気は3番人気であったがスタート直後から他馬を引き離し、そのまま先頭でゴールした。このときザテトラークが全力疾走したのは最初の1ハロンだけであったといわれている。6月に入り、ザテトラークはウッドコートステークス(芝1200メートル)、コヴェントリーステークス(芝1200メートル)を連勝した。コヴェントリーステークスにおける2着馬との着差は公式記録では10馬身だが、実際には50馬身で、ほかの競走馬の馬主の名誉のために主催者側が配慮したとも伝えられている。
 4戦目のナショナルブリーダーズステークス(芝1000メートル)ではスタートで大きく出遅れ(スタート後その場に膠着したため。伝承では約200メートルの遅れをとったとされている)、カランドリアをクビ差交わして優勝した。このレースがザテトラークの競走生活における唯一の辛勝である。騎乗していたスティーヴ・ドノヒューによるとザテトラークには気に入らないことがあるとその場に留まって動かなくなる癖があり、その癖が原因で膠着した。
 5戦目のラウスメモリアルステークス(芝1200メートル)ではパドックから本馬場への移動中に膠着を起こし、レースのスタートを1時間遅らせるアクシデントを引き起こしたがレースでは問題を見せず、翌年のエプソムオークス優勝馬プリンセスドリーに6馬身の差をつけて優勝、9月に入り6戦目のチャンピオンブリーダーズフォールステークス(芝1000メートル)と7戦目のシャンペンステークス(芝1200メートル)もそれぞれ4馬身、3馬身の差をつけて勝った>

 前述の通り、種牡馬としても成功。ただ、これまたトンデモエピソードがあります。1919年にはイギリスのリーディングサイアーとなるなどしたものの、種牡馬なのに種付けが嫌いという致命的なデメリットがあり、種付けをやめるために全力で頑張っていたそうです。なんとかして学校を休む方法を考える子供みたいな感じです。
 この困った特徴のために成功は続かず。逆に言うと、少ない種付け頭数で成功したわけで、レースエピソード同様に本気を出さずとも優秀な成績を残しました。

<種付けには時間を要し、途中でやめてしまうこともしばしばあった。交配中にわざと尾の付け根を痙攣させて射精したかのように見せかけるなど、種付けをやめるための手段は手が込んでいた[3]。ザテトラークの産駒数は1922年生まれが12頭、1923年生まれが10頭、1924年生まれが4頭と減少を続け、1927年以降はまったく誕生しなくなった。ザテトラークが生涯に生み出した産駒は130頭であった。それでも産駒は合計257勝をあげ、前述のように1919年にはイギリスリーディングサイアーを獲得している>
<ザテトラークの代表産駒は2000ギニー勝ち馬テトラテマ、快速牝馬ムムタズマハルである。ほかにセントレジャーステークス勝ち馬を3頭輩出した。直系子孫は先細りで現在はほとんど残っていない。ザテトラークの資質をもっともよく受け継いだのはムムタズマハルとされており、その子孫にはナスルーラ、マームード、シャーガー、オーソーシャープなど数多くの名馬がいる。日本へは戦前にテトラテマの産駒セフトが輸入され、トキノミノル、ボストニアンなど多くの活躍馬を出し成功した>


■2022/2/8 浮気で戦争になり惨敗して告げ口…かっこ悪いザテトラーク

 以前書いたように、ザテトラーク(The Tetrarch)はその父ロアエロドがヘロデ大王を意味することから、その息子ヘロデ・アンティパスの称号「テトラーク(Tetrarch、四分封領主)」からとられた名前だとのこと。競馬の話からは離れちゃうのですが、今回はこのヘロデ大王の息子であるヘロデ・アンティパスについてのWikipediaを読んでみよう…という話です。
 この前、「ザテトラークという名前はへんてこじゃありません」といったことを書いたのですが、競争馬の名前にしたくなるような活躍をしているわけでもないんですよね。むしろダメダメな君主でした。やはりちょっとへんてこな名前かもしれません。

 ヘロデ・アンティパスは、母親の身分的にも年齢的にも王位継承順序は高いわけでもありませんでした。ただ、ヘロデ大王の弟であるフェロラス死亡から間もない頃(西暦紀元前5年ごろ)にこの時点で存命の異母・同母双方の兄たちが全員父から嫌われたことで一度は王位継承者に指名されたこともあるそうです。
 ところが、ヘロデ大王は死亡直前考えをまた改めて王位継承者をアルケラオスに変え、アンティパスをガリラヤとペレヤの領主に指名しました。

 これでアンティパスは不服を持ちました。また、王位継承者に指名されたアルケラオスを嫌っている親族達はローマ皇帝に訴え出て、ヘロデ大王が晩年病気で正確な判断ができなくなっていた可能性があること、仮にヘロデの遺志がアルケラオスを本当に指名していても、アルケラオスは残忍さや身勝手な点で王にふさわしくない人間だと主張したそうです。
 この揉めている間に、ヘロデ大王の領地では各地で暴動が発生。シリア総督の許可を得て皇帝に使者を送り、ローマ帝国の直轄地域としてシリア属州に組み込まれたいと要求する地域も出てきました。

 これらを踏まえたローマ皇帝は最終的にヘロデの最後の遺言を原則としつつも、アルケラオスを王としては認めず「エスナルケス(民族の統治者)」として認定しました。
 一方、ザテトラークの由来となったアンティパスの方も、ガリラヤとペライヤのテトラルキア(四分領太守)に認定され、年間200タラントンの収入が得られることになります。ゴネたことで得したのかもしれません。

 アンティパスの功績としては、いくつか新しい町を建設したこと。セップォリスの町を要塞化してアゥクラトリス)、ベタラムフタの城壁も整備してユリアと命名したが、さらに壮大だったのはティベリウスの時代にゲネサレト湖(現在のガリラヤ湖)のほとりの温泉が湧く地域に新しく都市を作り、そこに当時の皇帝の名をつけてティベリアスと名付けてそこを都として住んだそうです。ただ、ここは以下のような問題があったといいます。

<工事中にここが古代の埋葬地であったことが判明して敬虔なユダヤ人からは嫌われ、結果、ティベリアスに異民族やユダヤ人でも冒険家や乞食といった人々を無理にでも駆り集めてそこに植民させたことでかなり住民が混合した町になり(ヨセフス曰く「無統制な集団」で「ガリラヤ人や行政官、家付き土地付きの移住を条件に開放させられる奴隷。」などがいたという>

 彼自身の領主としての評価は父ほど野心的ではないとみられており、ヨセフスからは「平穏を愛する(静かな生活に満足している)」とされています。
 ただ、ローマ従属国のナバテア王国と友好を結ぶためアレタス4世の娘ファサエリスを最初に妃に迎えていたのに、異母兄の娘(つまり、姪)ヘロディアに熱を上げるという失態を犯していました。これにより、最初の妃であったアレタスの娘に実家に逃げられ、後日これに激怒したアレタスと戦争になって惨敗します。
 惨敗したアンティパスは、従属国の君主は独断で戦争をしかけてはいけないというルールがあったため、ローマ帝国に訴え出ます。ルール通りなのですが、惨敗した後なので、告げ口しているようでかっこ悪いですね。
 とりあえず、これにより、皇帝のティベリウスは戦争を仕掛けたアレタスを生死を問わず捕らえるようにシリア総督に命じます。結果、これ以上アレタスは介入できなくなったのですが、捕らえられることもなかった模様。この後間もなく(戦争から約6か月後)ティベリウスが死亡したことでアレタスへの処罰は行われないまま終わっているそうです。

 また、アンティパスの所業で有名なものの一つに、人々に評判の良かった洗礼者ヨハネを処刑したことがあるそうな。「当時タブーだった他の兄弟の妻であったヘロディアを妻にしてしまった事をヨハネに非難された」と「ヨハネの評判が良すぎて彼が人々を扇動するのを危惧した」などの説があるといいます。
 当時の一般大衆は宗教的希望と政治的希望を区別していなかったので、どちらの場合でも政治的混乱につながる危険があったとされているものの、ちょっと勝手なところを感じてしまいます。
 なお、兄弟の妻との結婚はタブーですが、当時のユダヤ地方ではおじと姪の結婚自体はタブーではなかったとのこと。ヘロデ大王の妹でヘロディアの祖母であるサロメも叔父のヨセフス(フラウィウス・ヨセフスとは同名の別人)と結婚しているという例もあるそうです。

 ここで出来てたヨハネ処刑の原因となったという説があり、なおかつ前述の惨敗した戦争の原因ともなった最愛の妻ヘロディアですが、最終的に彼女がヘロデ・アンティパスに破滅をもたらした…とされてました。以下のような説明です。

<ローマの皇帝がティベリウスからカリグラに変わった際、ヘロディアの兄弟であるアグリッパは以前からカリグラと仲が良かったためフィリッポスの領地を手に入れた他「王」の称号も手に入れた。
 アグリッパはかつて生活が困っていた際にアンティパスに仕事を都合してもらったが、喧嘩でその座を解任されたような過去もあったため、これを妬んだヘロディアに言われて最初は乗り気ではなかったアンティパスも王の称号をもらえるように夫婦で嘆願に行ったところ、先手を打っていたアグリッパの使いがアンティパスの非難目録を持ってきて彼の非行や周囲の国々との衝突を上げ、彼がローマの掟に背いている証拠に大量の武器を貯蔵していることを上げた。
 カリグラはこれを聞いた後アンティパスに大量の武器の備蓄の件について尋ね、これを否定できなかったことで他の件も非難目録は信用できるとして彼の領地を没収し、追放の刑にした(引用者注:アンティパスの領地はアグリッパが相続した)>
 
 余計なことをしてしまったへロディアですが、純愛派で憎めないところもあります。へロディアはアグリッパの姉妹であるためある程度の情けはかけられ、本来は追放処分ではなかったとのこと。ただ、へロディアは夫についていくことを望んだため一緒に流刑地に行っています。
 その後については諸説あり、アンティパスは「へロディアと一緒に流刑地で死んだ」というのがひとつの説。これは実を言うとマシな方の説で、救いようがない「カリグラに殺害された」という説も伝えられているそうです。