2024年5月31日金曜日
「常識にかかってきた」「常識にかかる」という謎の競馬用語
■2023/03/09 普通に走るだけで勝てる実力…「常識にかかってきた」の使用例
■2019/11/03 「常識にかかってきた」「常識にかかる」という謎の競馬用語
応援している馬の1頭ウインインペリアルは、どの騎手が乗っても「能力はあるのに」と言ってくれます。ただ、「能力はあるのに」でわかるように、能力を発揮できていません。とにかく真面目に走ってくれず、ひどいときには鞍上を振り落として走るのをやめてしまう気の悪さです。
このウインインペリアルが2019年10月6日の1勝クラス で、13番人気という低評価だったにも関わらず、5着になりました。不利がありながらの5着であり、やはり能力はあるのだと再確認できるレースでした。
そのレース後の10月10日のウインレーシングクラブでの近況報告では、鮫島調教師が「馬の集中力を考えると2000mが限界かもしれませんが、ようやく常識にかかってきた感じがします」とおっしゃっていました。で、「常識にかかってきた」ってなんじゃ?と思ったのです。
検索してみると、やはり普通は使われない言葉みたいですね。検索で上位に辞書の説明がなかっただけでなく、 「競馬関係の人しか使わない言い回しのような気がする」と書いている方がいました。この方の場合は以下のように捉えているそうです。
<明確な定義は分かりませんが、「馬が競馬を覚えて、ちゃんとレースになる」といった意味合いでよく使われます>
(常識にかかってきた: ノーマネーの一口馬主日記リターンズより)
競馬以外ではそもそも使われないようですが、「常識にかかる」は一般的に言うと「常識的な行動をする」ということで、競走馬にとっての「常識的な行動」というのは「きちんとレースをすること」…といった感じなんでしょうね、たぶん。
「あのサッカー選手は最近常識的なプレーをするようになった」みたいに、そもそもスポーツにおいて「常識的な行動」うんぬんを言われること自体があまりないので、かなり不思議な表現だと感じました。おもしろいですね。
■2023/03/09 普通に走るだけで勝てる実力…「常識にかかってきた」の使用例
「常識にかかってきた」「常識にかかる」が実際に使われているもう少し収集してみることに…。
今回見つけたのは、<【パラダイスS】リフレイムが〝普通〟の競馬でリステッド初勝利 黒岩調教師「ここにきて常識にかかってきた」>(競馬ニュース・特集なら東スポ競馬 2022/06/26)という記事です。
「ちゃんとレースがでてきていなかったが、本来なら力があるので実力を出して結果を出せるようになった」という話で、やはり「常識にかかってきた」は「馬がまともに走って力を出せるようになってきた」といった意味で使われています。コミュニケーションが難しく、全く人の思い通りにならない競馬ならではの業界用語(?)ですね。
<東京11RパラダイスS(3歳上リステッド、芝1400メートル)は2番人気のリフレイム(牝4・黒岩)が早め先頭から押し切ってリステッド初勝利を飾った。勝ち時計1分20秒2(良)。(中略)
鞍上の野中は「ゲートはソロっと出して、この馬のペースで運んだ。馬場状態が合っていたし、軽ハンデ(53キロ)も良かった」と勝因を語れば、黒岩調教師も「いい脚を長く使える長所が生かせましたね。ここにきて常識にかかってきたし、目標としていた賞金加算に成功。このあとは一旦放牧へ。次走はゆっくり考えていきます」と安どの息をついた>
https://tospo-keiba.jp/breaking_news/16158
ちなみにリフレイムはこの3戦後にもオープンのコールドムーンSを勝利。ただ、身体面での異常を発症したことにより引退。牝馬で繁殖という道があるということもあって、無理させなかったのでしょう。
2024年5月30日木曜日
地味騎手は集中する?田中勝春・佐藤哲三・角田晃一は同期
■2009/4/4 地味騎手は集中する?田中勝春・佐藤哲三・角田晃一は同期
■2009/3/20 一番好きな騎手は哲三…ただし、すぐに苗字がわからなくなる
好きな騎手は特に書いていませんでしたが、佐藤哲三です。一応1番好きな騎手で間違いないんですけど、競馬場行かないし、テレビも見ないし、雑誌も読まないしで、今<a
href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E5%93%B2%E4%B8%89_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)" target="_blank">”佐藤哲三 - Wikipedia”</a>で<b>初めて顔見ました。</b>
まあ、別に騎手の顔知らなくても馬券買えますし、いいですよね。他の騎手もほとんど見た覚えないですね。パッと浮かぶのって、武豊の爽やかスマイルぐらいです。さすがですね、あの人は。
それはいいとして、哲三さんの話。実を言うと、よくこの人の苗字忘れるんですよね。「なんかよくある苗字だったよなー、うーん、小林だっけー?」と思い、よく「小林哲三」で検索して見つからないことがあります。佐藤哲三さん、すいません。あと、全国の佐藤さんと小林さんもすいません。
繰り返しますが、これでも<b>本当に1番好きな騎手なんですよ。</b>
今年ついに引退しちゃったんですけど、ニホンピロキースという好きな馬がいまして。この馬に哲三さんが小倉でテン乗りしたときにですね、先行馬なのに中団から行って、最後外回しちゃったんですよ。それがまたけっこう伸びて4着しただけに腹立たしくて、腹立たしくて。「前行ければ3着はあったのに、むきーっ」て。で、「ダメだこいつ。こいつの乗るレースは気をつけないと。」と思って、注意して見続けていると、「あれ?逆に良くね?」と思って、好きになりました。
わかります?この気持ち。
私も書いていて、「あれ?なんかおかしくない?」と思ったんですけど、事実だから仕方無いんだなぁ、これが。
今、そのきっかけとなったニホンピロキースのレース(2006/07/16 小倉10R 博多S)を見直したんですけど、普通に仕方なかったかもしれませんね。「行きたい気持ちはあったんだけど、内に馬がけっこういるし無理させなかった」って感じで、むしろ好騎乗だったの可能性もありそうでした。
以上のような説明だと、なんで好きなのか全然わからなかったかもしれませんが、まあ、好き嫌いなんてそんなものです。私はこれからも「佐藤哲三が好きな騎手」と言い張っていきます。
■2009/4/4 地味騎手は集中する?田中勝春・佐藤哲三・角田晃一は同期
(佐藤哲三騎手の現役時代である2009/4/4に書いていた話。田中勝春騎手は再投稿した2021/08/26時点でも現役ですね。すごいです)
以前、騎手では佐藤哲三が好きだと書たいのですが、彼の同期の騎手を見てびっくり。田中勝春騎手と角田晃一騎手なんです。どうです、なんか地味じゃありません?
「名騎手が出るときには、不思議と同じ年にすごいライバルが出る」みたいな話を聞いたことがあるんですが、地味な騎手も集中するんですかね。調べてみると「結構毎年そんなもんよ」ってなるかもしれませんけどね。
ただ、やっぱり名の知れた騎手が同期に3人いるってのは、実際はかなりすごいんじゃないかと予想します。(地味だけど)
ところで、「地味」というのはあくまで私の個人的な印象なんで、他の人はどうかわかりません。ただ、私が好きな佐藤哲三騎手だけは地味で間違い無さそうなんですよ。
というのも、「佐藤哲三 同期」でググったら、6番目で「最近ますます地味になった佐藤哲三を応援するスレ」というのがヒット。また、Googleのブログ検索で「佐藤哲三」でも「地味な男です、佐藤哲三」というのがヒット。ですよね~、地味ですよね~・・・といった感じです。
こんなこと書いていますけど、本当に佐藤哲三騎手が好きなんですよ。あと、田中勝春騎手や角田晃一騎手も嫌いじゃない騎手なんですよね。
田中勝春騎手は、むしろ「東で1番乗って欲しい騎手」だし。角田晃一騎手はジャングルポケット(降ろされたけど)とかヒシミラクルとかでイメージ良いし・・・。逆に嫌いな騎手だと茶化しづらいです。
・・・とここまで書いていて、思いました。あれ?角田晃一騎手ってまだ現役(2009年当時)ですよね? 大丈夫? 実は引退しているんじゃ? ヒシミラクル以降、記憶にないんですけど・・・。
といった感じで心配になって調べてみると、おーおー!先週もちゃんと乗っていました。なんて失礼なことを。ごめんなさい。
この角田晃一騎手について見てみると、サマージョッキーズシリーズ初代チャンピオンなんだそうな。これも記憶にないです。
あと、大好きなアグネスラズベリの主戦だったんですね。これまた全然覚えてなかった。好きな騎手・嫌いな騎手って言った話をしているのですが、普段騎手を気にせずに見ているんですよね。馬券を買ってから嫌いな騎手で後悔…といったこともよくあります。
角田晃一騎手についての話では、「渡辺栄調教師引退まで厩舎所属だった」が珍しいと感じて、印象的な話。なんか好感持てますね。今度からはもっと気にするようにします。
2024年5月29日水曜日
最後のトウカイテイオー産駒キセキノテイオー、母キセキノサイクロンも有名馬
■2023/03/18 台風でみな死亡、1頭だけ水害から生還したキセキノサイクロン
■2021/08/08 最後のトウカイテイオー産駒キセキノテイオー、母キセキノサイクロンも有名馬
「最後のトウカイテイオー産駒キセキノテイオーがデビュー」という記事を見て、「ん?」と思います。そもそも近年トウカイテイオー産駒が走っているのを見た覚えがありません。さらに、記事の冒頭で「7歳」とあって、また「ん?」と思います。怪我で出て遅れも、7歳デビューというのは、ちょっとありえません。どうもいろいろと訳ありのようです。
<トウカイテイオーの最後の産駒として注目を集めているキセキノテイオー(牡7、北海道・岡島玉一厩舎)が22日、門別1R(ダ1000m・6頭立て)でデビュー戦を迎え、3番人気に推されたものの、6着に終わった。(中略)
同馬は北海道・新冠の乗馬施設で乗馬競技用馬として過ごしていたが、トウカイテイオーの希少な血を残すべく立ち上げたクラウドファンディングプロジェクトにより競走馬への転向を目指し、2度目の競走能力・発走調教検査(以下、能検)で基準走破タイムをクリア。念願叶って、異例の7歳での競走馬デビューを果たした>
(【地方競馬】最後のトウカイテイオー産駒キセキノテイオー、デビュー戦は6着 2021年07月22日(木) 18時10分 より)
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=190625
最後方を追走しそのまま最下位。タイムに関する情報がなかったものの、1着1:03.6、5着1:05.5から大きく離れた1:08.2 でした。完全に趣味ですね。ただ、悪い趣味ではないと思います。
なお、母親がキセキノサイクロンというのが、ドラマチックですね。地元北海道で大災害があって流されたのに無事だった馬。記事でも、03年8月に日高地方に大きな爪痕を残した台風10号で濁流に流されながらも生還した逸話を持つ“奇跡のサラブレッド”と紹介されていました。
コメントでは、<乗馬で使っていた馬を競走馬に仕上げるのって並大抵の努力じゃ出来ないよね。デビューさせただけでスゴいと思います>や<トウカイテイオーを愛した者として。走ってる姿を見れただけでも、胸いっぱいでした>といった温かなものが多め。ただ、早く種牡馬入りを!というコメントがなぜか多くなっていました。
<タイムオーバー(5秒)しなかったことで、これで「出走」が明確に認められるわけで、あとはどこまで意地を張るかの勝負になると思います。
だから、もう無理せず種牡馬入りでよいのではないでしょうか?レースで故障して死んでしまっては元も子もないです>
<宣伝効果としては、この一線で充分でしょう。このまま引退、種牡馬入りでいいでしょう。これ以上現役登録は多分時間の無駄になるかと>
■2023/03/18 台風でみな死亡、1頭だけ水害から生還したキセキノサイクロン
同じ牧場の馬がみな助からなかった中、台風による水害から「奇跡的」に生還し、これにちなんで「キセキノサイクロン」の名付けられた馬について。だいぶ前の話で、2004/06/05に<台風から生還、夏に出走へ/名前はキセキノサイクロン | 全国ニュース | 四国新聞社>という記事が出ています。
<昨年(引用者注:2003年)8月の台風10号で大きな被害を受けた競走馬産地の北海道・日高地方。濁流に流されながらも奇跡的に生還したサラブレッドが、道営ホッカイドウ競馬でデビューする。その名も「キセキノサイクロン」。(中略)
キセキノサイクロンは2002年3月、新冠町の畔柳作次さん(56)の牧場で生まれた牝馬。昨年8月9日夜、洪水で流され、数日後に約4キロ離れた門別町の牧場で発見された。大きなけがはなく、のんびり草を食べていた。再会したときは「よく生きとった。信じられなかった」という。
台風では、この馬を含め畔柳さんが飼育していたサラブレッド4頭が流され、そのうち3頭は死んだ>
http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20040605000038
このエピソードは印象的でしたし、そのせいなのか、旭川でのデビュー戦は3番人気、その次のレースも2番人気となります。しかし、結果は最下位である9着、11着です。
その後8番人気、6番人気と人気を落としつつも、実力以上の過剰人気を続けましたが、ブービーの11着、下から3番目の10着と戦績の方は相変わらず。この4戦で引退し、繁殖へ上がったようです。
2024年5月28日火曜日
【クイズ】今までにガンダムという名前のつく馬はJRAに何頭いた?
■2022/09/08 父も母もキズナという嘘みたいな配合 オールアイズオンの意味は?
■2013/9/24 キズナ骨折、ただし同名の別馬 フランス所属で同じ年齢、性別は牝
■2012/11/24 地方の月岡厩舎所属のマヒナズヒルは「月の丘」という意味の馬名
■2015/9/8 【クイズ】今までにガンダムという名前のつく馬はJRAに何頭いた?
【クイズ】今までに「ガンダム」という名前のつく馬はJRAに何頭いた?(2015/09/08時点)
(1) 商品名は使えないので0頭
(2) 1頭だけなぜか認められた馬がいる
(3) 実は10頭以上もいる
(回答までの間隔を開けますので、スクロールしてください)
【答え】(3) 実は10頭以上もいる
この前「テーオーガンダム」という名前の馬がいることを知って、なぜガンダムが?と思って、検索したら普通にたくさんいました。今の検索結果はとりあえず13頭。馬名に使っちゃダメそうなのですが、「ガンダム」はOKみたいですね。
-----引用 ここから-----
競馬 - 名鑑 - 競走馬検索結果 - スポーツナビ
馬名 調教師(所属) 1着 2着 3着 4着~ 獲得賞金
リワードガンダム 鶴留明雄(栗東) 2 2 2 19 2846万
エーティーガンダム 湯窪幸雄(栗東) 1 2 1 25 1499万
シュウザンガンダム 鈴木康弘(美浦) 1 2 0 3 944万
ゴールドガンダム 大久保龍志(栗東) 0 1 1 7 485万
リンドガンダム 佐山優(栗東) 0 0 0 15 240万
シンガンダム 柴田欣也(美浦) 0 0 1 11 203万
ヒシガンダム 牧光二(美浦) 0 0 0 0 0万
テーオーガンダム 宮徹(栗東) 0 0 0 3 0万
マルタカガンダム 嶋田潤(美浦) 0 0 0 0 0万
ケイエスガンダム 高橋成忠(栗東) 0 0 0 4 0万
ウエスタンガンダム 柴田欣也(美浦) 0 0 0 3 0万
スカイガンダム 宇田明彦(栗東) 0 0 0 0 0万
ホクザンガンダム 柴田不二男(栗東) 0 0 0 0 0万
http://keiba.yahoo.co.jp/directory/horsesearch/?hn=%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A0&sidx=prize_money_total&dir=2
-----引用 ここまで-----
ひと目で冠名とわかるのなら良いんですが、「ゴールドガンダム」「スカイガンダム」などは普通に原作でも出てきそうな馬名です。
■2022/09/08 父も母もキズナという嘘みたいな配合 オールアイズオンの意味は?
2013年にダービー馬のキズナが凱旋門賞のためにフランスに行っていたときに「キズナ骨折、ただし同名の別馬」というドキッとする話を以前紹介したことがありました。
このときの話は同じページの後半にまとめまていますが、なんとこのときの牝馬のキズナがダービー馬のキズナと交配。父も母もキズナというギャグみたいな子供が生まれていました。牝馬のキズナが日本に来ていたことすら知らなくてびっくりしましたわ。
2番人気なりそうな感じで期待していましたが、当日は4番人気で結果はさらに悪い6着。4頭いる兄弟は1頭のみ勝ち上がりですが、その兄 ボーンジーニアスは3勝もしています。
ボーンジーニアスはサンデーサイレンス系のナカヤマフェスタで、弟オールアイズオンは前述の通りキセキ。種牡馬成績で見るとキセキの方があらゆるデータで明らかに上ですし、同じサンデーサイレンス系なので、今後に期待したいところです。
ここから再び馬名の話。父も母もキズナなら「キズナキズナ」とか「ツヨイキズナ」などだとわかりやすいところですが、「オールアイズオン」という馬名でした。「オール・アイズ・オン」と区切る3語かな?と思って欧字表記を見ると、やはり「All Eyes On」みたいですね。
「注目を集める」的な意味かな?と予想して由来を探したのですが、なぜかいつも見るところで登録されていなくて不明でした。
仕方なく辞書などを検索する方向に切り替え。「目を皿のようにする、注視する」といった意味のようです。「キズナ」とは特に関係ない名前みたいですね。個人的には残念です。
あと、キズナ産駒の馬名としては、最も活躍しているディープボンドが良い名前ですね。
最初聞いたとき、個人的にはむしろ変な名前だと思っていました。ボンドと言われると、「接着剤」のイメージが強くなんじゃそりゃ?と思ってしまったのです。
ただ、だいぶ経ってからディープインパクトの孫でキズナの子であるということで2頭の名前を踏まえて、「深い絆」という意味だと気づいて、「なるほど、いい名前だ」と感心。なぜ気づかなかったのか?とツッコまれると困ってしまうのですけど、やはり「接着剤」のボンドのイメージに引っ張られていたんだと思います。
■2013/9/24 キズナ骨折、ただし同名の別馬 フランス所属で同じ年齢、性別は牝
一瞬、ビビってしまった話。
-----引用 ここから-----
C・デムーロ騎手が仏のピエール・アラン・シェロー氏とエージェント契約 | netkeiba.comニュース
[海外] 2013年09月03日(火)12時30分
◆日本ダービーを勝ったキズナと同名馬で、フランスのT・クラウト厩舎に所属するキズナ(牝3)が骨折していたことが分かった。現在は放牧中で、9月末に帰厩する見込み。
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=78813
-----引用 ここまで-----
しかも、同年齢なんですね。あと、今は日本のキズナも凱旋門賞に向けてフランスにいますので、またややこしい。
-----引用 ここから-----
キズナ号がフランスに到着 JRA
10月6日(日)にフランスのロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1)に出走予定のキズナ号(牡3歳 栗東・佐々木 晶三厩舎)及びステラウインド号(牡4歳 美浦・尾関 知人厩舎)の2頭がフランス、シャンティイのパスカル・バリー厩舎に到着しましたのでお知らせいたします。
http://www.jra.go.jp/news/201309/090204.html
仏のKIZUNA管理クラウト師、キズナ後押し“日本馬応援したい” ― スポニチ Sponichi Annex 競馬
凱旋門賞(10月6日、ロンシャン)を目指し、ダービー馬キズナ(牡3=佐々木)が仏遠征中だが、仏にも同名のKIZUNA(牝3、父ハリケーンラン)がいる。所有はナカヤマフェスタ(現種牡馬)で10年凱旋門賞2着だった和泉信一オーナーの子息・憲一氏(54)。管理するのはタイキシャトル、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタが仏遠征した際に馬房を提供したトニー・クラウト師だ。師は不思議な縁を感じつつ、今年も日本馬を応援する。
(中略)98年タイキシャトルのジャックルマロワ賞優勝、99年エルコンドルパサーのサンクルー大賞Vなど、日本馬の滞在を受け入れ、多くの栄光に立ち会ってきた同師だが、凱旋門賞は2度の2着(99年エルコンドルパサー、10年ナカヤマフェスタ)が最高。今年こそ日本馬に勝ってほしいと願っている。
その日本との絆が一つの形となったのが競走馬KIZUNAだ。和泉憲一オーナーと同師がセリで購入。これぞ日仏の絆と感じ取ったオーナーが名付けた。[ 2013年9月12日 06:00 ]
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/09/12/kiji/K20130912006599200.html
-----引用 ここまで-----
普通に日本人オーナーだったんですね。
同じ海外の日本人ということで、最初の記事からはこんな話も。
-----引用 ここから-----
◆昨年のイタリア2歳牝馬チャンピオンで小林智厩舎に転厩したプンタステラ(牝3)は4日、準重賞のコシェール賞(シャンティイ・芝1600m)に出走する。
-----引用 ここまで-----
海外競馬での日本人の話ってのも、もっと知りたいですね。
■2012/11/24 地方の月岡厩舎所属のマヒナズヒルは「月の丘」という意味の馬名
「マヒナズヒル」という馬の掲示板で以下のようなコメントがありました。
[6] route336さん
直訳すると、月の丘!?
月岡厩舎に預託される故のネーミングだったのでしょうね(笑)
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2010104332&thread=horse
調教師さんは大井競馬場の月岡健二さん。
マヒナはハワイ語で「月」を意味するそうな。
3戦2勝 [2-0-0-1]であり、結構期待されているような感じの子です。
-----引用 ここから-----
厩舎トクトク情報
11回門別3日目
2012/09/12(水) 20:55:42 | ホッカイドウ競馬
▽11Rイノセントカップ
(略)
⑬マヒナズヒル(服部騎手)この馬は怖い存在。乗り味がいいし新馬戦は追えばまだまだ伸びる手応え。キャリアがどうでるかだけどかなり能力があるよ。
http://nikkanokumura.blog56.fc2.com/blog-entry-439.html
-----引用 ここまで-----
-----引用 ここから-----
第12回 イノセントカップ(門別)
マヒナズヒル デビュー戦はスピードの違いで圧勝したが、今回は一気の相手強化。セレクトセール1歳で税込み2310万円の価格がついた馬だが、試金石とみるのが妥当だろう。
http://www.oddspark.com/keiba/dirtgrade/2012js/0913monbetsu.html
-----引用 ここまで-----
このときは3番人気で7着と破れているが、次で2勝目を上げています。
-----引用 ここから-----
勝ちはしたが最後はバタバタ。
相手が弱いから勝てたが少し強い相手がいたら差されてる。
2012年10月28日 19:49:08 虚構さん
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2010104332&thread=horse
-----引用 ここまで-----
以上のようなコメントでしたけど、勝つには勝ちました。キャリアはまだまだだし、これからでしょう。
2023/03/17追記:その後、55戦して9勝。1,914万円稼ぎましたのでかなりのものです。とはいえ、セリ取引価格2,310万円 (2011年 セレクトセール)だったため、そこまでは届かず。引退して繁殖入りしたようです。
2024年5月27日月曜日
指名数が少ないPOG馬の方がむしろめちゃくちゃ走る気がする…
■2024/05/27 指名数が少ないPOG馬の方がむしろめちゃくちゃ走る気がする…
私が参加している日刊競馬POGは、なぜか指名数が少ない馬を指名したときの方がやたらと走っているイメージでした。ただ、2015年から2023年の指名馬90頭のデータを全部エクセルに書き出して、相関係数を見てみると、-0.11程度の逆相関。指名数が少ないときの方が走っていますが、思ったほどではないですね。
ということで、単なる「思い込み」といった感じでしたが、指名数が少ないほど走っていた場合の予想としては、「日刊競馬POGは締切が早いため、優良な馬が過小評価で見逃されており、天邪鬼な私の指名と相性が良い」というもの。前述の通り、実際には、それほど関係なかったですね。
考えてみると、そもそもランキング上位の人は、ほとんどが指名数が多い馬をたくさん指名している人であり、私が参加している指名数が少ない人向けの部門の人は普通に上位に少ないです。どういうことか?というと、要するに「普通に指名数が多い馬の方が走りやすい」ってことですね。身も蓋もない結論となりました。
でも、もう少しデータを見て遊んでみます。
まず、1年の指名馬10頭の指名数順位と賞金が基準となる平均獲得ポイントの相関係数も見てみると、こちらは0.19と先ほどより強い相関を示しました。同じ年で見てみると、指名数が少ない馬の方がかなり稼いでいます。
前述の通り、「普通に指名数が多い馬の方が走りやすい」のに、私が選ぶ馬ははっきり逆。やっぱり私が選ぶとなぜか、指名数が少ない馬の方が走っちゃうみたいですね。不思議です。
それから、指名数の多さで分けて、賞金が基準となる平均獲得ポイントを見てみましょう。すると、これまたはっきりと指名数が少ない馬ほど走る…という妙なことになっていました。
指名数以上 指名数未満 サンプル 合計 平均ポイント
0 20 17 63,116 3,713
20 50 20 72,956 3,648
50 100 20 42,007 2,100
100 200 23 22,724 988
200 9999 10 11,200 1,120
本来なら走って良い指名数100以上・200以上の馬が獲得賞金1000万円前後で最低。全体の平均が2,356で、指名数50以上100未満がそれくらいですね。
一方、笑えるのが、指名数20未満、50未満という本来なら全然走らないグループが一番よく、ともに3500万円を超えてきていること。本当、変ですね。
ポイント獲得数ベスト5は以下の通り。最も走った名馬コントレイルは最も少ない指名数20未満のグループでした。さらにダービー馬マカヒキなどが50未満のグループ。同じくダービー馬のワグネリアンは100未満のグループで、これが一番指名数が多いですね。
馬名 指名数 ポイント
コントレイル 14 42000
マカヒキ 37 36055(データがなく、推定値)
ワグネリアン 82 27800
ハーツコンチェルト 36 11650
ルフトシュトローム 25 7780
じゃあ、このデータをもとに指名数が少ない馬ばかり狙うと活躍しまくるか?というと、そうでもなさげ。というのも、単純に指名数が少ない馬上位10頭…などのデータを見ても、そこまで良い数字にはならないためです。
さらに致命的なのは、これらの指名馬はかなり私が天邪鬼に見て、苦労してやっとなんとか集めた馬たちであること。普通に指名数が少ない馬は走らないと感じる馬が多く、なかなか良いと思える馬はいません。
なので、これ以上にさらにひねくれて、指名数の少ない馬ばかりたくさん選ぶ…というのは、難しいですね。せっかくいろいろ見たものの、今後活かせそうにありませんでした。
JRA厩務員らの労組がストライキ通告 競馬ファンは意外な反応
■2020/02/14 何日も連泊して夜は酒宴、東京競馬場に数千人が行列
■2020/02/14 競馬場徹夜行列ファンにペットボトルをサービスすべき?
■2023/03/18 JRA厩務員らの労組がストライキ通告 競馬ファンは意外な反応
<JRAが今週の競馬開催へ 交渉決裂でスト決行も非組合員らで業務分担 夜間・早朝発売は取りやめ>(デイリースポーツ 2023年03月17日(金) 16時42分 )などのニュースが出ていてびっくり。また、私がもう一つ驚いたのが、後で具体的なものを紹介するように、労組のストライキに対して競馬ファンが理解を示していたこと。むしろ労組の方を圧倒的に応援していたのです。
・JRAが今週の競馬開催へ 交渉決裂でスト決行も非組合員らで業務分担 夜間・早朝発売は取りやめ(デイリースポーツ 2023年03月17日(金) 16時42分 )
<JRAの厩務員、調教助手らが加盟する主要4労組(関東労・全馬労・関西労・美駒労)と日本調教師会は17日、都内で団体交渉を行い、労使間の話し合いは全馬労のみ妥結、その他3労組は決裂したものの、18、19日の競馬開催(中山・阪神・中京)は予定通り行われることが決まった。
労組側は人件費削減のため11年から施行されている賃金体系の廃止を求め、10日に日本調教師会とJRAに対して開催ストライキを通告。3労組と調教師会の主張は平行線のまま終わったが、調教師、組合非加入者、補充員らで今週の開催業務を行うという>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=225265
・中央競馬史上初“離れ業”で24年ぶり中止回避 交渉決裂で1342人スト決行も定年非組らで「開催調整」 | 競馬ニュース - netkeiba.com 2023年03月17日
<調教師を中心とした組合非加入者で競馬開催を行うことで、99年4月3日以来、24年ぶりのストライキによる開催中止は回避された。
(中略)ストによる中止が迫ったが、中央競馬史上初の“離れ業”で開催を実現させる。
両日の競馬開催は、交渉途中で妥結した全馬労を除く3労組1342人が開催業務をスト。競走馬の装鞍やパドックでの誘導などの当日業務を調教師、定年引退した組合非加入者、補充員らが行うことになる。
春闘の焦点は11年にスタートした厩舎制度改革における新賃金体系。当時、中央競馬の売り上げ減を背景に若手を中心とした人件費の削減が行われたが、近年の売り上げ増加などを受け、4労組はかねて現行の賃金体系を廃止し、従前の体系に戻すことを訴えていた>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=225298
私は子供の頃、ストライキは変で迷惑でわがままだと違和感がありました。ただ、これは歴史的経緯や力関係がわからなかったためで、ここらへんを見ていくとストライキの正当性がわかってきます。
先に簡単に言っておくと、「経営者・オーナー側の力があまりにも強すぎる」というのが理由ですね。弱すぎる労働者側にも強い対抗策を持たせないと、非人道的な行為が頻発してしまうのです。
私はストライキに違和感があったと書いたものの、現在でもブラック企業社会として死者を続出させているように、日本人には特に理解しづらいのか、日本では労働者保護がうまく浸透しきらなかった感じ。労組は海外とはかなり異なる特殊な形になってしまいましたし、労組=左翼という偏見や強い敵視で、右派を中心にストライキや労組への理解が進んでいない印象でした。
ただ、そもそもの順番でいうと、雇う側が強すぎて奴隷的に働かせるなど何でもできてしまっていたというのが最初。それを弱めようとして…ストライキなどの労働者保護の権利ができてきました。しかし、未だに労働者保護は十分ではないというのが現状。日本は特にブラックな環境です。
ここらへんは近年頻発した政府による圧力や政権権力強化の動きと似た感じ。三権分立というのも、以前は全部の権力が集中して強すぎた政府の力を弱めて、独裁化を減らそうというものであり、これも労働者保護同様にまだまだ不十分。なのに、近年の政権はむしろ独裁化を強める方向の動きを繰り返したために、懸念されたのです。
こうした政権の独裁化の動きは批判された一方で、支持者は擁護。右派は現在でネットで声が大きく、擁護の方が目立っていた印象でした。同様に政権は近年労働者保護に逆行する動きも行いましたが、これまた同様に支持者の擁護が目立っていました。
それだけに、今回、競馬開催へのストライキの件で、労組への応援が圧倒的だったのは驚いたんですよね。
ただ、今回の件は、JRA側の横暴さがわかりやすすぎたのかもしれません。すでに引用部にあったように、今回は、中央競馬の売り上げ減を理由に人件費を削減したのにそれを戻さないという話。しかも、現在は物価上昇で苦しく、賃金を上げるところが多い状況です。
さらに、最も決定的なのは、この不況の中でむしろJRAは例外的に儲かっている業界だということ。これで賃上げ…というか、賃金削減を元に戻さない…というのは鬼畜の所業。前述した「経営者側が強すぎる」の典型例でした。以下のように、今回、厩務員らに同情する声が多かったのは無理もないかもしれません。
<決裂したのに開催、厩務員の待遇は改善されず。最悪の結末>
<さまざまな企業が賃上げを発表している中、下げてた給与すら元に戻さない。政府が賃上げ賃上げ言ってるけど、
国が運営しているJRAの関係が上がらないのはおかしな話。民間に言う前に、自分達も見直すべき>
<開催されるのが嬉しいとか喜ばしいと書いてる人間は馬鹿か?(中略)JRAも調教師会も厩務員を馬鹿にしてるだろこれ>
<残念 中止にしてほしかった>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=225265
<なんで開催することが美談みたいに書かれてるんだ???真逆だろ 人を大事にしない組織に未来なんかないぞ>
<「離れ業」ってなに書いてるんだ?ただの人権侵害やんか>
<俺は厩務員側を応援したい 厩務員の皆様が寝る間を惜しんで競走馬の面倒を見ているんだ 当然馬がいないとレースは成り立たない 考え方を改めろ>
<売り上げ下がった時だけ頭さげてお願いして 売り上げ戻って元に戻して下さいと言われたら 拒否する訳ですか。。。 何も2倍3倍に賃金あげろと言ってる訳じゃないんだから戻してやってほしい>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=225298
<厩務員さんは生き物相手だから休みも少ないっていうしJRAの売上だって上がってるんだからどうにかしてあげてほしい。10年も若い子たちだけ給料少なくされてなのにG1の賞金は上がってるっておかしいと思うよ。ウマ娘とかネット馬券販売でせっかく競馬人気になってきてるけどこれじゃ新しく従業員は増えないし縁の下の力持ちを大事にできないんならそのうち崩壊すると思う>
<いずれにしても、売り上げの悪いときに若手世代をいじめたから元に戻すって話だし、売れている今、労働者側が権利を主張するのは無理からぬこと。>
<この流れで厩務員を目指す人が増えるかどうかは疑問だが…。
騎手の騎乗手当みたいなものが、厩務員や調教助手にあってもいいと思うんだけど。出所は利益が余って国に追加で献上しているJRAなら、馬主も調教師も懐は傷まないし>
<こういう形でスト権を潰しにかかられたら次は今回のストライキに含まれなかった普段の馬の世話みたいな業務も対象になってしまう。その場合に馬の事を考えろと厩務員が批判されてしまうのは可哀想だな。そういう風にするしかなくしたのは調教師やJRAサイドなのに……>
<以前、北海道に行ったときに、JRAの訓練施設の見学に行ったが、そこで馬の調教を見たが、そこで馬に乗っていた人の多くは南アジア系の人だった。日本人は本当に少なかった。きっと、日本人は見つからないのだと思った。
いま、JRAは売り上げもよく、金はあるはずであり、国庫に納付することも大事だが、競馬という貴重な産業を発展させるためにも、裏方への待遇をもう少し改善したほうが良い>
https://news.yahoo.co.jp/articles/284e71fd72fe9e6632aeec396dd8ce67f1ae03f7/comments
■2020/02/14 何日も連泊して夜は酒宴、東京競馬場に数千人が行列
ビッグレッドグループの広報誌Our Pleasureやその前身の雑誌から長く連載している河村清明さん。ただ、どうも私は考え方が合わないところがあり、いまいち内容が好きじゃないんですよね。2018年9月号での話は特になんだこれ?と思ったものでした。
このコラムではNHKの『ドキュメント72 時間』で“ 日本ダービー大行列”をテーマにした回を紹介。ダービー当日、開門時間は7 時20 分だったのにも関わらず、西門の連結通路に比べると野宿に近い状態とされ、条件の悪い正門前にも朝5時の時点で4500 人以上が並んでいたそうです。“ 開門ダッシュ” からいい席を確保するには、こちらが有利になる立地のためと説明されていました。
先頭の人について、コラムでは「強者」(つわもの)と紹介。なんと競馬場に何と8 泊、つまり、オークス週の土曜日から並んでいたとのこと。開催中にも関わらず、並んでいたってことでしょうね。この人は極端ですが、何日も宿泊する人は他にもいたようです。快適に過ごす工夫をいろいろしており、夜ごと、あちらこちらでささやかな酒宴も行われていたともいいます。
■2020/02/14 競馬場徹夜行列ファンにペットボトルをサービスすべき?
ここまでは事実であり、それを伝えるだけなら、一応問題はありません。また、「もう少し、効率的な来場者の整理方法はないものだろうか」というのにも同意。現状はたいへん問題があります。
ただ、意味がわからないと思ったのが、行列するような熱心なファンへのサービスで、 ペットボトルを配ったり、有馬記念ウイークの中山競馬場ではカイロを配ったりすべきではないかという主張。実際、以前競馬会の役職者に直接伝えたこともあったという話です。
しかし、競馬会側は難色。警備面の都合から、徹夜はもちろん、長時間並ぶのも避けて欲しい、が主催者の本音で、ペットボトルを配るなど、行列を助長するような行為は取れない、と彼らは考えていたとのこと。そりゃそうでしょう。JRAはどうもこの行列を黙認しているようなのですけど、私はそれすらどうかと思っているくらいです。
上記の説明では明記がなく、その視点は全くないのかもしれませんが、近隣住民への迷惑というのが問題。同人誌即売会のコミックマーケットや高校野球の甲子園では、徹夜組が近隣の住民に迷惑をかけるとして問題視されていますからね。
競馬場の場合、比較的人が少ないところに立地しているところもありますけど、それでも問題なしとは言えませんし、近隣住民が多い競馬場への影響を考えるとなおさら無理な話。競馬ファン以外の人に対する思いが全然感じられないものです。前述の提案は、悪質な迷惑ファンを厚遇するようなもので、私の感覚とは大きなズレがあると感じました。
2024年5月26日日曜日
娘に同行で救急車乗った天然小牧太騎手、 名前聞かれ「小牧太です!」
■2013/8/24 ネットを見ない小牧騎手「なんか噂になってたら教えてや」
■2013/8/24 娘に同行で救急車乗った天然小牧太騎手、 名前聞かれ「小牧太です!」
■2023/03/02 小牧太騎手、学校生以来38年ぶりの障害 ただバンケットの方が怖いと感想
■2013/8/24 岩手の菅原勲調教師が暴行容疑で逮捕、小牧太騎手もびっくり
元記事タイトルは、菅原勲調教師逮捕のニュースに、地方時代に交流があった太は!?(netkeiba.com競馬コラム 2013年08月13日(火)18時00分 ) という不祥事の話で笑い話じゃないんですけど…。このタイトルになっている話は、以下のようなやり取りでした。
──そういえば、岩手の菅原勲調教師が暴行容疑で逮捕されるというニュースがありましたね。
小牧 えっ!? うそやん!
──2~3日前のニュースだったと思いますが、ご存じなかったんですね。
小牧 全然知らんかった。そういうこと、する人じゃないですよ。あの人、ホンマにおとなしいから。まぁ、何があったのかわからんけど…。
私も知りませんでした。びっくり。と言うか、今調教師だったのか!というところから知りませんでした。
やり取りを見ると小牧太さんはのんびりとした人ですね。競馬も後ろからのんびりというイメージがあって、もっと前行ってほしいということがしばしばですが……。
■2013/8/24 ネットを見ない小牧騎手「なんか噂になってたら教えてや」
上記の話から、「小牧さんも、何か事を起こせばニュースになってしまうお立場だと思いますが、日頃から気をつけていることはありますか?」と話が広がります。
小牧さんは、「気をつけてること…ないねぇ」と、やはりのんびり。ただ、問題になっているのに気づかないだけかもといったことも言っていました。
小牧 でも僕ね、週刊誌はともかく、ネットっていうものを一切見ないから、たとえばネットでなにか噂になっていても、まったく気づかんと思うわ。“2ちゃんねる”だっけ? いろいろ書いてあるらしいですやん。
──小牧さんの応援スレッドもありますよ。
小牧 そういうのも一切見ないからね。なんか噂になってたら教えてや。
■2013/8/24 娘に同行で救急車乗った天然小牧太騎手、 名前聞かれ「小牧太です!」
ここからさらに「僕、いらんことしそうやからなぁ」「昨日も嫁さんに怒られた」という話になります。
小牧 いや、なにがきっかけで怒られたのかは覚えてないんやけど、途中から昔の話をしはじめてね。去年の話なんやけど、娘と一緒に外を走ってるときに、突然、娘に発疹が出て。急に目が腫れ出したから、これはアカンと思って救急車を呼んで、一緒に乗って行ったんやけど、「今日、何か食べました?」って聞かれたときに、ついつい「生レバー、食べたからかなぁ」って言うてしまって。
──ああ、レバーの生食が禁止になってからですね。
小牧 そうそう(笑)。で、そのあと救急隊員の人に「お名前は?」って聞かれて、「小牧太です」って元気よく答えたら、「それはお父さんでしょ!」って言われて(笑)。その話を昨夜、嫁さんが思い出したらしくて、「あんたはホンマにろくなこと言わん!」って、改めて怒られたんですわ。
──小牧さん、おもしろすぎます!
小牧 天然なんかな…(苦笑)。まぁなんにせよ、言動には気をつけますわ。
…こんなキャラだとは思いませんでしたわ。
■2023/03/02 小牧太騎手、学校生以来38年ぶりの障害 ただバンケットの方が怖いと感想
ベテラン小牧太騎手が学校生以来となる「障害」を飛んだといいます。さすがにレースではなく、スクーリング(初めての競馬場での予行練習)での騎乗。「さすがにレースは乗れん」とおっしゃっていました。とはいえ、驚きですね。飛んだのは、バンケットの前のグリーンウォール(緑の人口素材で作られた障害)だそうです。
小牧太騎手
<あのね、福島競馬場の障害を飛んだんですわ。土曜日の朝、ダンツキタイのスクーリングに乗ることになってね。初めてバンケットに行って、学校の授業以来、38年ぶりに障害を飛ばしたわ>
<バンケットだけ見せてくれたらいいっていう話だったので、障害を飛んだのは1回だけやけどね>
<飛びが上手とは聞いていたけど、飛ぶつもりはなかった。でも、草野太郎くんと併せ馬をしているうちに、「よし、飛ぼう!」という気持ちになって、一緒に飛んで。まさか飛ぶことになるとは思わんかったなぁ。自分でも、よう飛んだなと思うわ。なんで行く気になったんやろう…。自分でもわからん(笑)。草野くんと併せ馬をしていたというのが大きいと思うけど、彼もビックリしてたわ。まさか、この年になってこんな体験ができるとはね>
(38年ぶりのジャンプ!? 学校生以来の体験に周りも驚愕「よし、飛ぼう!」 - 小牧太 | 競馬コラム - netkeiba.com 2022年11月15日より)
https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=52095
息子で障害専門騎手である小牧加矢太騎手も笑っていたとのことでした。おもしろい話としての紹介ですが、予定外の行動であり、危ないといえば危ないんですけどね。
ところで、興味深かったのが、障害ではなくバンケットについて「怖い」と言っていたこと。バンケットは、登り下りの坂のことで、平地競走ではないもの。ぐっと下がっていって、そこからまた上がってきます。なんてことないように見えるかもしれませんが、「怖い」と言っていたのが興味深かった点です。
小牧太騎手
「バンケットも初めて行ったけど、上って下って……怖かったねぇ。あの、なんともいえないフワッとする感覚、やっぱり気持ち悪かった(苦笑)。障害ジョッキーの気持ちが初めてわかったわ」
2024年5月25日土曜日
ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
■2023/03/06 ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
別のところで使った話ですが、単独メインテーマでもひとつ。ソエの治療法として、科学的根拠がないのに行われていたという「焼烙治療」や「ブリスター」。これらが禁止されていたようです。
他の禁止された治療法とセットで、<4月から笹針、焼烙、ブリスターが禁止【獣医師記者コラム・競馬は科学だ】>(2022年4月22日 06時00分)という記事の中で出てきていました。
<あまり表だってアナウンスはされていないのだが、4月1日から中央競馬のルールが一部改正。JRA登録馬について、退厩時も含めて一部の“治療”が禁止された。具体的には笹針、焼烙、ブリスターなどである>
https://www.chunichi.co.jp/article/457469
作者の獣医師記者・若原さんは、<ソエが出るというのはそれだけ馬に推進力があるとの理解で、ソエが出たのをめでたがって厩舎で赤飯を炊くという習慣もあったようだ>ということで、やはりソエが良いこと説の話を出していました。しかし、これはもう「かなり昔の話」だといいます。
というのも、これらは科学的根拠なしのため。「焼烙治療」や「ブリスター」とセットになっていた「笹針」も似たような科学的根拠のない理論に基づいているらしく、以下のような書き方をしていました。
<焼烙は焼きごてを使い表面を熱で焼く。ブリスターは強力な発泡剤を使って、表面を化学的に焼く。どちらも、患部にあえて急性炎症を引き起こし、その治癒過程で患部にあった慢性炎症を道連れ的に治すという理論背景が言われていた。
と、ここまで書いて、お気づきの読者もいるかもしれない。これ、笹針の原稿で、現在では否定的にみられていると紹介した理論背景とまったく相同だ。笹針が科学的には効果が認められないのと同様、ソエに対する焼烙もブリスターも、その効果は、いまや否定的な見方が主流になった。>
ただし、ブリスターはかなり最近まで信じられていた模様。焼烙が下火になった後、ブリスターが幅を利かせるようになって、5~6年くらい前までは科学的な手法に積極的な某大手生産者もしばしば使っていたらしいといいます。ただ、そのブリスターも下火になっていたという流れでした。
それでも、完全に撲滅されてはおらず、一部ではどちらも継続して使われていた模様。今回の禁止措置で、今度こそはっきりと撲滅させようということでしょうね。
記事では、最後に<効果がなければ、馬の皮膚を焼いて痛い思いをさせるだけ。動物虐待との批判も避けられまい。これらの禁止は競走馬の福祉向上を一歩進めるルール改正と理解できる>と書いていました。
2024年5月24日金曜日
アイルランド大使特別賞・歴代受賞騎手、むしろ全然活躍してない?
■2023/03/19 アイルランド大使特別賞・歴代受賞騎手、むしろ全然活躍してない?
■2023/03/19 実は横山武史は受賞できず…アイルランド大使特別賞・歴代受賞騎手の一覧
アイルランド大使特別賞は競馬学校卒業時に、特に騎乗技術が優秀だった者に対してアイルランド大使より贈られる賞ですね。その世代で最も期待できる若手騎手のように感じます。
ところが、アイルランド大使特別賞の騎手って全然活躍してなくね?と思ったのが、最近の若手騎手ナンバーワンの横山武史騎手が受賞していなかったこと。この世代では、川又賢治騎手がアイルランド大使特別賞受賞者だったんですよね…。
ここらへんのアイルランド大使特別賞・歴代受賞騎手の活躍度について、今後少しずつ見ていきたいと思っています。
2023年度(第39期) 小林勝太[56]
2022年度(第38期) 角田大河[55]
2021年度(第37期) 松本大輝
2020年度(第36期) 泉谷楓真
2019年度(第35期) 斎藤新
2018年度(第34期) 西村淳也[54]
2017年度(第33期) 川又賢治[53]
2016年度(第32期) 木幡巧也[52]
2015年度(第31期) 鮫島克駿[51]
2014年度(第30期) 木幡初也[50]
2013年度(第29期) 伴啓太[49]
2012年度(第28期) 長岡禎仁[48]
2011年度(第27期) 嶋田純次[47]
2010年度(第26期) 高倉稜[46]
2009年度(第25期) 国分優作[45]
2008年度(第24期) 三浦皇成[44]
2007年度(第23期) 田中健[43]
2006年度(第22期) 田中克典[42]
2005年度(第21期) 塚田祥雄[41]
2004年度(第20期) 津村明秀[40]
2003年度(第19期) 長谷川浩大[39]
2002年度(第18期) 柴原央明[要出典]
2001年度(第17期) 難波剛健[38]
2000年度(第16期) 鈴来直人[37]
1999年度(第15期) 北村宏司[36]
1998年度(第14期) 池添謙一[35]
1997年度(第13期) 武幸四郎[34]
1996年度(第12期) 牧原由貴子[33]
1995年度(第11期) 野元昭嘉[要出典]
1994年度(第10期) 吉田豊[32]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B6%E9%A6%AC%E5%AD%A6%E6%A0%A1#%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%B3%9E
■2023/03/19 アイルランド大使特別賞・歴代受賞騎手、むしろ全然活躍してない?
次回、もう少し細かく見ていきますが、とりあえず、今日は2022年の騎手リーディング上位の騎手が、アイルランド大使特別賞を受賞しているかどうかだけ見ていきましょう。ただし、日本中央競馬会競馬学校卒業生以外が結構上位にいますので、そこらへんは除外して別枠で紹介しておきます。
「次回、もう少し細かく見ていきます」と書いたのですが、簡単に見た今の時点ですでに明らかなほど、リーディング上位に、アイルランド大使特別賞受賞がいません。アイルランド大使特別賞受賞者は、リーディング上位騎手10名ではなんと1人だけ。賞対象外の騎手を除いたリーディング上位騎手10名で見ても2人のみです。
むしろアイルランド大使特別賞受賞者は伸びないのでは?というほど、壊滅的な結果となりました。私の予想以上で驚きましたわ…。
・賞対象外の騎手を除いたリーディング上位騎手10名
1 川田 将雅
3 横山 武史
4 松山 弘平
6 岩田 望来
7 福永 祐一
8 坂井 瑠星
9 吉田 隼人
10 鮫島 克駿 受賞者
12 横山 和生
14 西村 淳也 受賞者
・賞対象外のリーディング上位騎手
2 戸崎 圭太 地方
5 C.ルメール 海外
11 武 豊 賞ができる以前
13 M.デムーロ 海外
2024年5月23日木曜日
怪物横山武史VS神童木幡育也 武藤雅・川又賢治・富田暁騎手の評判は?
■2017/06/16 10年ごとに現れるトップジョッキーとは?
■2017/06/16 武豊の歴史を塗り替えろ!で「武史」
■2017/06/16 本当に評判が良いのは、神童・木幡育也
■2017/06/16 実際の戦績での怪物・横山武史VS神童・木幡育也
■2017/06/16 武藤雅・川又賢治・富田暁騎手の中にも良績の騎手が
■2017/11/10 武藤雅騎手、同期最後の勝利から同期トップへ
■2017/11/10 武藤雅騎手「自分で言うのもなんですが真面目なんです」
■2017/11/10 前に行く印象の武藤雅騎手、当初はあまり先行していなかった
■2018/11/17 武藤雅騎手が関東の新人王になり、史上初の親子受賞
■2023/03/09 予想外!横山武史と木幡育也で大差、大穴・富田暁が大健闘など
■2017/06/16 怪物・横山武史VS神童・木幡育也 武藤雅・川又賢治・富田暁騎手の評判は?
2017年の新人騎手では、武藤雅騎手の騎乗が気に入っていて話題になっているか?と検索しました。
で、検索で見つけたものは、怪物・横山武史VS神童・木幡育也って感じで、武藤雅騎手や川又賢治騎手、富田暁騎手らは話題にもなっていませんでした。
ただ、デビュー前の話でしたけどね。
とりあえず、横山武史騎手の話。まだ競馬学校に在籍していたとき、お父さんの横山典弘騎手が「あいつはマジで“ヤバい”から覚えとけ。恐らく、相当なもんになる」と言っていたとのこと。
競馬学校騎手課程第33期の第4回模擬レースで勝利して、3連勝もしています。
ただ、優れている具体的な部分としては、「プロ向きな性格」という雑な回答。
そして、「俺が思うに、約10年なんだ。調べたら分かるけど、トップになれるような才能を持つジョッキーってのは、大体10年ごとに現れているんだよ。周期的に、ウチのやつもそれに当てはまる」というよくわからない話。
それなら、別に横山武史騎手じゃなくても良いような…という話です。
( 横山典が素質を認める三男坊 「あいつはマジで“ヤバい”」 [中央] 2016年11月08日(火)15時20分 提供:デイリースポーツ 長崎弘典より)
■2017/06/16 10年ごとに現れるトップジョッキーとは?
この「10年ごとに現れるトップジョッキー」について記事では、「横山典ら競馬学校2期生は1986年、武豊ら3期生は1987年にデビュー」として、横山典弘騎手自身と武豊騎手の名前しか上げていませんでした。
ただ、2ちゃんねるの人なのかな?まとめサイトでは、予想が載っていました。 こっちだとノリは外されてますね。
80年代後半デビュー 武豊
90年代後半デビュー 福永
00年代後半デビュー 浜中
10年代後半デビュー 横山武?
【競馬】横山典の三男、横山武史は怪物らしい「あいつはマジでヤバい」 : 競馬総合まとめ速報
■2017/06/16 武豊の歴史を塗り替えろ!で「武史」
まとめサイトによると、そのトップジョッキー武豊を意識した名前だとのこと。
"武豊の歴史を塗り替えろ、の意味でこの名前にしたらしいね
入学前に典がインタビュー記事で話してたよ
自分にはできなかったNo.1を目指してほしいと"
私は実を言うと、ノリの騎乗は嫌いです。ただ、ダメダメ言われる長男の横山和生騎手は結構好き。
まとめサイトでは、相変わらずダメエピソードでしたけど…。
"カズオの時は下手って言ってた"
また、次男は身長が高すぎてジョッキーの道は断念という情報もありました。
■2017/06/16 本当に評判が良いのは、神童・木幡育也
まとめサイトでは、木幡騎手の方がすごいという声もありました。
"実際のトレセンや学校の評判は藤沢にいる木幡の三男坊がダントツだよ
栗東に研修行った時もシビアな松国があの子なら取ってやってもいいって言ったくらいだからな
学校入る前から乗馬の世界では神童で有名だった"
これに"乗馬の世界なあ"という揶揄があったものの、"乗馬を馬鹿にすることなかれ あくまで乗馬が基礎なんだから"と反論されていました。
■2017/06/16 実際の戦績での怪物・横山武史VS神童・木幡育也
で、現在までの戦績的なところ。
横山武史騎手は、目立ったところが全くありません。
勝利数/騎乗数 1勝/94戦 121位/84位
収得賞金額本賞金+付加賞金 2,345万円 119位
勝率 1.1% 126位(平地104位)
連対率 2.1% 135位(平地114位)
3着内率 6.4% 131位(平地108位)
平均着順(人気) 10.5着(11.1人気) 142位(平地124位)
平均単勝オッズ 117.2 123位
単勝回収率(分散/ベタ) 32.6%/2.1% 121位/126位
複勝回収率 (ベタ) 51.3% 108位
(横山武史 | 騎手から楽しむ中央競馬より)
藤沢和雄厩舎という厩舎に恵まれた感じの木幡育也さんは、分散買いの単勝回収率が素晴らしい好成績!
この分散買いはよくわからないものの、「すべての騎乗機会において的中時の払戻が一定額になるように賭け金を調整して単勝を購入した場合の回収率」という説明。
おそらく 配当の低い人気馬での戦績が良いんじゃないかと思われます。
また、藤沢和雄厩舎のせいとは思うものの、勝率なども新人騎手としては良くなっていました。 重賞もすでに勝っています。
勝利数/騎乗数 2勝/62戦 99位/97位
収得賞金額本賞金+付加賞金 2,290万円 120位
勝率 3.2% 92位(平地75位)
連対率 8.1% 91位(平地71位)
3着内率 9.7% 114位(平地92位)
平均着順(人気) 10.6着(11.4人気) 145位(平地127位)
平均単勝オッズ 128.6 130位
単勝回収率(分散/ベタ) 155.8%/33.4% 8位/91位
複勝回収率 (ベタ) 41.9% 119位
(木幡育也 | 騎手から楽しむ中央競馬より)
■2017/06/16 武藤雅・川又賢治・富田暁騎手の中にも良績の騎手が
私が今のところ気に入っている武藤騎手ですが、複勝回収率が抜群でした。やっぱり好みのタイプです。
というか、他でも 木幡育也騎手より良いところありますね。最近、木幡育也騎手乗っていないし、そのせいでしょうか?検索したものの、理由はわかりませんでした。
勝利数/騎乗数 3勝/130戦 81位/72位
収得賞金額本賞金+付加賞金 5,525万円 89位
勝率 2.3% 112位(平地91位)
連対率 7.7% 94位(平地79位)
3着内率 13.1% 93位(平地74位)
平均着順(人気) 9.1着(11.1人気) 99位(平地80位)
平均単勝オッズ 131.5 133位
単勝回収率(分散/ベタ) 74.7%/33.5% 72位/90位
複勝回収率 (ベタ) 127.0% 8位
(武藤雅 | 騎手から楽しむ中央競馬より)
川又賢治騎手はさらに獲得賞金が上です。
勝利数/騎乗数 2勝/114戦 95位/78位
収得賞金額本賞金+付加賞金 6,697万円 84位
勝率 1.8% 119位(平地98位)
連対率 6.1% 110位(平地90位)
3着内率 13.2% 92位(平地73位)
平均着順(人気) 8.8着(10.1人気) 92位(平地73位)
平均単勝オッズ 105.5 112位
単勝回収率(分散/ベタ) 37.9%/17.0% 116位/108位
複勝回収率 (ベタ) 42.1% 118位
(川又賢治 | 騎手から楽しむ中央競馬より)
富田暁騎手は、勝率や単勝の分散回収率が高め。データを見る限り、前評判の高かった二人が抜けている感じはありませんでした。
勝利数/騎乗数 3勝/103戦 88位/81位
収得賞金額本賞金+付加賞金 3,032万円 110位
勝率 2.9% 100位(平地81位)
連対率 4.9% 123位(平地102位)
3着内率 5.8% 136位(平地112位)
平均着順(人気) 10.0着(10.8人気) 131位(平地112位)
平均単勝オッズ 113.6 120位
単勝回収率(分散/ベタ) 99.1%/54.8% 36位/69位
複勝回収率 (ベタ) 24.3% 134位
(富田暁 | 騎手から楽しむ中央競馬より)
また、この勝利数のペースだと、今年は特にレベルが高いということもなさそうです。
私は例年気にして見ているわけじゃないのでわからないのですけど、ひょっとしたらレベルはむしろ低いかもしれません。
■2017/11/10 武藤雅騎手、同期最後の勝利から同期トップへ
私がお気に入りの 武藤雅騎手。今年の新人騎手5名の中で、初勝利が最後ということでスロースタートだったようです。ただ、そこから4か月が経った今、形勢は逆転し、同期トップの7勝(JRAのみ)になったということです。
この話があったのは、【勝ち星同期トップ】武藤雅騎手(1)『同期で最後の初勝利から形勢逆転の快進撃!』 - ジョッキーズ | 競馬コラム - netkeiba.com(2017年08月09日(水) 18時01分)というインタビュー記事。
未勝利というのは意識していたようで、「焦りはなかったんですけど、(中略)『あ…、(未勝利は)一人になっちゃったな』と(苦笑)。やっぱり同期には負けたくないという気持ちが強かったので、ちょっと悔しい気持ちはありました」としていました。
■2017/11/10 武藤雅騎手「自分で言うのもなんですが真面目なんです」
私はサッカーでもそうなのですが、ベテラン・中堅より若手が好きです。 なぜかというと、積極的な騎乗をしてくれるから。
武藤騎手も前に積極的に行く騎乗や、勝てる可能性を考える騎乗をしてくれるから好きになりました。
インタビューでも勝利したレースについて、それぞれどういう考えで乗ったかを説明していたため、「当たり前なのかもしれませんが、1レース1レース、きちんとテーマを持って乗ってらっしゃるんですね」と言われています。
そして、これに「僕は、けっこう考えて乗るタイプかもしれません。自分で言うのもなんですが、そのあたり真面目なんです(苦笑)」と回答していました。私も真面目な騎乗だと感じていました。中堅以上だと、可能性がイマイチなときに結構手を抜く騎乗が出てきますからね。
■2017/11/10 前に行く印象の武藤雅騎手、当初はあまり先行していなかった
ただ、意外に思ったのが、当初はあまり積極的ではなかったとのこと。 以下のようにおっしゃっていました。
「冷静に乗れているつもりではいますが、デビュー当初は、逆にそれが積極性に欠けると…」
「最初はスタートもあまり上手くなかったので、どうしたら上手くスタートが切れるのか、自分なりに研究しました。最近はだいぶ改善されてきたことでいいポジションで競馬ができるようになって、徐々に周りを見ることもできるようになってきたかなぁと思います」
「デビューした当初は、構えて後ろからいく形が多かったんですが、スタートが良くなってきたこともあって、夏の福島からは積極的な競馬を意識しました。先生からもそういう助言をいただきましたし、僕自身も感じていたことなので」
前述の通り、年をとると楽を覚えちゃう騎手が多いので、このまま真面目な騎乗を続けてくれるとうれしいです。
■2018/11/17 武藤雅騎手が関東の新人王になり、史上初の親子受賞
今さらな話ですけど、 著な成績を残した関東の新人騎手に贈られる2017年度「民放競馬記者クラブ賞」は、24勝を挙げた武藤雅騎手が受賞。1986年に10勝をあげ受賞した武藤 善則騎手(現・調教師)の長男のため、史上初の親子受賞だそうです。
(2017年度「民放競馬記者クラブ賞」は武藤 雅騎手が受賞 JRAより)
ただ、24勝はやはり多くないですね。「今年は特にレベルが高いということもなさそうです」と以前書きましたが、JRA賞最多勝利新人騎手は30勝以上。2017年は久しぶりの該当者なしとなってしまいました。
■2023/03/09 予想外!横山武史と木幡育也で大差、大穴・富田暁が大健闘など
皆さん御存知の通り、この世代では横山武史騎手が出世頭に。そもそも全世代でもベスト3なので、世代トップどころではなく、若手ではぶっちぎりトップといった感じ。当初話が出ていた「10年ごとに現れるトップジョッキー」に見事に当てはまる活躍となっています。
初勝利が最も遅くて前評判も高くなった武藤雅騎手が初年度トップになったのは意外性がありましたが、初年度の成績とその後の活躍が結びつかない…というのも、おもしろいですね。
さらに、この世代2位も富田暁騎手という前評判が高くなく、初年度も目立たなかった騎手。そして、横山武史騎手とともに前評判の高かった神童木幡育也騎手が世代で最低の成績というのも予想外過ぎます。
ついでに、競馬学校卒業時に、特に騎乗技術が優秀だった者に対してアイルランド大使より贈られる「アイルランド大使特別賞」についても見てみました。すると、この世代では 川又賢治騎手が受賞しており、これまた初年度成績やその後の成績と結びつかない結果に…( 川又賢治騎手は2022年に怪我していますが、複勝率などは勝利数と同じ4位であり、怪我のブランクによる順位変動はなかったと思われます)。ちなみに初年度の初勝利は 川又賢治騎手だったそうで、ここだけは微妙に関連。とはいえ、その後は武藤雅騎手が逆転しましたからね。
本当、何が起こるかわからない…といった感じです。
2022年騎手リーディング
順位 名前 勝利数 勝率 連対 複勝率
3 横山武史 127 0.165 0.294 0.413
29 富田暁 38 0.063 0.132 0.201
60 武藤雅 14 0.045 0.091 0.142
120 川又賢治 2 0.013 0.074 0.121
147 木幡育也 0 0.000 0.018 0.055
https://db.netkeiba.com/?pid=jockey_leading&year=2022
2024年5月22日水曜日
トウカイテイオー産駒クワイトファインが種牡馬入り、シンボリルドルフの血を残す
■2015/3/14 トウカイテイオー産駒クワイトファインが種牡馬入り、シンボリルドルフの血を残す
未活躍馬の種牡馬入りの話をひとつ。この手の話好きなんですよね。
が種牡馬入り発表の時点ではまだ現役続行で、理論上としては今後活躍する可能性もあるものの、今のところ全く活躍していません。通常であれば種牡馬入りは考えられない…という戦績。最初から地方の馬で、地方でも1勝のみなんですよ。
□地クワイトファイン
生年月日 2010年4月19日
地方獲得賞金 163.7万円
通算成績 58戦1勝 [1-5-5-47]
http://db.netkeiba.com/horse/2010101069/
血統的には、近親に函館2歳S(G3) のニシノチャーミー、その母で新潟記念(G3) 3着の ブランドミッシェルがいます。もう少し離れたところだと、重賞で2,3着を何度かしたテイエムリキサンもいます。
ただ、このクワイトファインが種牡馬入りする理由はたぶん「シンボリルドルフの血を残したい」一点ではないか?と。父が二冠馬トウカイテイオーですので、父父は三冠馬シンボリルドルフなのです。
そして、この馬が熱いのが、母父も三冠馬ミスターシービーであるということです。さらにさらに、母母父も三冠馬のシンザン。日本の競馬の歴史を体現したような血統です。ドラマ性がありますね。
もう少し遡ると、母母母父タニノムーティエ。確かクラシック勝ったなと確認してみると、皐月賞とダービーの二冠馬。ダービーホースの揃い踏みです。
ちなみに父のトウカイテイオーも皐月賞とダービーの二冠。ダービー馬多すぎ!
夢がありますわ。
2024年5月21日火曜日
日本向きと思えない種牡馬ケープブランコ、なぜ輸入?
■2023/03/15 ケープブランコ、あっという間に種付け頭数が減って青森に回される
■2018/09/18 日本向きと思えない種牡馬ケープブランコ、なぜ輸入?
このタイミングだともうすでに後出しジャンケンっぽいのですけど、ケープブランコの父の名前を見て、なんでこんな馬を輸入したのか?と思いました。
父ガリレオ、父父サドラーズウェルズというのは、欧州では最高。ただ、同時に2代続けて日本向きではないといった馬たちでもあります。同じガリレオが父のフランケル産駒が私の予想に反して走っているとはいえ、懐疑的になってしまう血統です。
これで期待の種牡馬じゃなくお買い得だったので購入してみただけ…ってというならわかるのですけど、そうでもなさげ。以下のように書いている記事が見つかりました。
・日本軽種馬協会が導入し、昨年から静内種馬場で供用されている期待の種牡馬。
・日本初供用となった昨年は、JBBAスタリオンの中では最多となる132頭に種付け。
・ケープブランコに対する生産地の期待は計り知れず、産駒の出来を確認して再度配合申し込みをした生産者、2月15日の種牡馬展示会でケープブランコの状態を確認して配合申し込みをした生産者もいたという。
(ケープブランコの日本初産駒が誕生 | 馬産地ニュース | 競走馬のふるさと案内所 2016年02月17日より)
「ガリレオの日本初後継」ともあったんですけど、ガリレオの産駒が導入されていなかったのは、やはり日本と合わないと見られていたからじゃないかと…。
ちなみにケープブランコの現役時代の競走成績そのものは文句無しで良いです。3歳時は愛ダービー(G1)と愛チャンピオンS(G1)に優勝。4歳時は米国へ渡りマンノウォーS(G1)、アーリントンミリオンS(G1)、ジョーハーシュ・ターフクラシック招待S(G1)とG1 3連勝を飾り、2011年米芝牡馬チャンピオンに選出されたというものすごい成績。
ただ、そのものすごい成績の馬をなぜアメリカが手放したのか?という話でもあります。当初はアメリカで種牡馬入りしていました。
で、掲示板を見ると、実際、成績が悪かったようです。これまたなぜそんなに期待して輸入?という話になりますね。
[21] かふぇ~さん
初年度アメリカで200頭以上繁殖を集めて相当数の産駒がいるはずなのデスが初年度が3歳になった現時点で悲惨な状況
2世代目種牡馬では出走頭数は全体で2番めの71頭なのに勝ち馬頭数が8頭、ステークス勝ち馬0で順位が21位という完全な失敗デス
2年目以降巻き返せるかなんデスガ、あまりに産駒の出来が悪いので日本に輸出したとかだったら嫌デスネ
2016/5/9 23:36
[28] かふぇ~さん
さて21の書き込みから1年以上たちました その後産駒は目立った動きも見せず残念ながら海外では完全な失敗に終わりました(と思います、今後があるので念のため)
そもそもケープブランコ自身に種牡馬の才能がないとしか言えないほど悲惨な状況で
重賞勝ち馬は0、入着級がいるかどうかわかりません
ステークス勝ち馬は産駒の頭数が頭数なのでいるのでしょうが、そこまで労力を費やせないのでよくわかりません
判断がシビアなアメリカでの供用であり、初年度産駒が走り出す前に放り出されるというのは恐らく生まれた子馬たちの評判があまりにひどかったからなのかもしれません
そういった評価を下された種牡馬が日本で成功するとは考えるのは無理があると思います
2017/10/13 23:00
(ケープブランコの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.comより)
ケープブランコを管理する静内種馬場の中西信吾場長は「欧州のG1だけでなく米国でも芝のG1を勝っていますから、日本の芝でも合うと思い導入しました」と理由を説明。
さらに「すでにデビューしている海外での産駒は距離が伸びて良い成績を収めています」としており、後から良くなる可能性はあるものの、個人的にはほとんど期待できないと思いました。
■2023/03/15 ケープブランコ、あっという間に種付け頭数が減って青森に回される
種牡馬の導入失敗はよくあることとは言え、日本が海外から高値を出して買ってくる馬はバブル時代からを含めて、本当ど派手な失敗が多いというイメージがあります。身のあるお金の使い方ができない民族なんでしょうか。
その後のケープブランコですが、日本供用初年度にJBBAスタリオンの中では最多となる132頭に種付けという期待から見ると失敗どころか、普通に大失敗というレベル。再売却や種牡馬引退とはなっていないものの、日本軽種馬協会の花形である静内種馬場からはすでに移動済み。青森や九州に出されており、失敗を認めている形です。
<アメリカのほか、シャトル種牡馬としてニュージーランドでも繋養された。2014年10月、日本軽種馬協会によって購買され、2015年シーズンから同協会の静内種馬場で供用すると発表された[1]。2021年からは同協会の七戸種馬場で種牡馬生活を送ることになった。
2023年より同協会の九州種馬場で繋養されている>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B3
以下に引用した種付け頭数の減少も素直に失敗を物語っています。なお、2021年に少し復活しているように見えるのは、評価が見直されたのではなく、前述の青森移転の関係だと思われます。
種付年度 種付頭数
2015 132
2016 47
2017 26
2018 32
2019 17
2020 9
2021 31
2022 23
Wikipediaによると、意外なことに中央重賞勝ち馬がいました。ランスオブプラーナ(2019年毎日杯)です。ただ、北海道外に出されているように期待に応えられなかったのは明らか。CPI=1.04に対して、AEI=0.44という壊滅的な走らなさです。
1億円ホースは1頭だけいて、上記のランスオブプラーナ(2019年毎日杯)とは別の馬ですね。主な勝鞍が21'BSイレブン賞(3勝クラス)のドウドウキリシマ。現役ですので、まだまだ賞金を加算するチャンスはありそうです。現在のベスト5は以下の通りでした。
馬名 性別 成年 獲得賞金’(万円)
ドウドウキリシマ 牡 2016 10,033
ランスオブプラーナ 牡 2016 7,707
アイブランコ 牡 2017 6,715
オクラホマ 牡 2014 4,250
チビラーサン 牝 2016 3,353
2024年5月20日月曜日
アメリカでダート人気低下、芝レースが増加する異変
■2018/07/19 アメリカの血統が変わる!芝向きの種牡馬が続々と登場
■2023/03/06 アメリカのダートは土で日本の砂ダートはもはや別物!タイムは芝なみに早い
■2013/4/27 イタリア競馬、深刻な財政難 賞金削減どころか、開催自体危ない
■2018/03/06 イタリア競馬、賞金減額・賞金滞納でレベル低下
■2018/07/19 アメリカでダート人気低下、芝レースが増加する異変
アメリカといえばダート競馬であり、それは現在でも変わりありません。 しかし、そこに変化が見えるといいます。これは一時流行ったオールウェザーの増加って話じゃありませんよ。なんと芝レースが増え、芝向きの馬にも少なからず注目が集まっているというのです。
(Our Pleasure2018年1月号 Racing 360 秋山 響より)
まずデータ的に明らかなのが、芝レースの割合が増えているということ。北米の競馬場における芝レースの全レースに対する割合は10 年前の18%から大きくアップして、2017年の時点で25%を占めるまでに増加。かなりの増え方ですね。
そうは言っても大レースでは…と思うかもしれません。ただ、重賞レベルで見るとむしろ逆。2016 年に北米で行われた487の重賞の内、39%にあたる190レースは芝レースだったとのこと。前述の通り、全体での芝レースの比率は25%でしたから、重賞での芝レースの比率39%はそれよりはるかに高い数字。重賞限定で見ると、芝の割合の方が高まっているので、むしろ重賞で芝重視の傾向が強まる…と言えるかもしれません。
芝が増えているのは、芝レース開催が可能な競馬場が芝とダートどちらかでレースを組むかを決める際、芝レースを選ぶことが増えているのが大きな理由だといいます。名門のベルモント競馬場の春夏開催でも56%が芝レースだというので驚きです。
このベルモント競馬場などを持つNYRA(ニューヨーク州競馬協会)で競馬運営担当上席副理事を務めるマーティン・パンザさんは「現在の最も大きな問題はダート戦に出走馬を集めること」としていました。ダートがむしろ人気無いんですね。
芝コースを増やす競馬場が多いのは、出走馬が集まって頭数が増える→馬券売り上げが増える、という理由だとのこと。やはり驚かされる話です。
■2018/07/19 アメリカの血統が変わる!芝向きの種牡馬が続々と登場
こうしたアメリカにおける芝レース人気の高まりは、生産、そして、セールにも影響が出きています。
2013 年に産駒のG1勝ちは全て芝というキトゥンズジョイが、北米チャンピオンサイアーになるという珍しいことが起きていました。これに触発されたのか、芝向きの種牡馬のラインナップは拡大傾向だといいます。
芝系種牡馬を多く抱えるヒルンデイルファームを率いるジョン・シクラさんは「アメリカの馬産は世界から血統的には孤立していたがそれは良くない。(芝向きの種牡馬の導入は)市場を広げるための方法のひとつ」という変わった観点のコメントもしていました。
また、2017年9月には、芝向きの馬だけを集め、「ターフ・ショーケース」と銘打った1歳馬セールも登場。生産でもセールでも変化が出ているようです。
この 生産とセールではそういった話はなかったものの、前述の通り、芝レースが増えている、特に重賞での芝レースが増えているというのは、ストレートに需要があるということ。商売としても、ここを重視するのは当然の流れだと思われます。
■2023/03/06 アメリカのダートは土で日本の砂ダートはもはや別物!タイムは芝なみに早い
アメリカのダート絡みで、ダート - Wikipediaからアメリカのダートに関する特徴について。ただし、「この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分」とされており、出典不足。著者の私見によるものが強い、信頼性はそれほど高くないページであることは注意が必要です。
では、記載の内容について。まず、全般的な話ですが、ダート (dirt) とは、本来、泥や土といった意味。なので、一口に「ダートコース」と言っても、実際には個性がかなり違います。このため、「アメリカのダートと日本のダートはもはや別物」といった感じになります。さらに細かくいえば、アメリカ国内、日本国内でも個性が異なるところがあるとも言えるでしょう。
前述の通り、信頼性がそれほど高いページではありませんけど、Wikipediaでもアメリカのダートについて、「ダートは和訳すれば土であり、日本の競馬で使われている砂の意ではない」とした上で、以下のように説明していました。
<アメリカのダートコースは土を使っており、路盤は煉瓦を砕いた赤土のような路盤となっており、ダートレースは日本の芝レース並みの走破タイムが出る。小回りで平坦な直線の短い競馬場の形態とこの路面の特徴から、アメリカダートコースにおけるレースの特徴はハイペースで先行し、決勝線までそのスピードを維持した馬に有利となるものである>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%88
「JRA外国人騎手が誕生へ」ということに関して、ミルコ・デムーロ騎手は以下のように言っていました。
-----引用 ここから-----
JRA外国人騎手が誕生へ 日刊スポーツ
[2013年4月16日8時19分 紙面から]
母国イタリアの競馬が深刻な財政難に悩まされているミルコ・デムーロ騎手は、実際に受験するかについては明言していないが「日本で年間通して乗れればうれしい。英語で受験できればいいんだけど」と、日本を本拠地としたい考えもある。
http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20130416-1113067.html
-----引用 ここまで-----
イタリアはやっぱり気質なのかな、いい加減ですね。以下のような惨状。
-----引用 ここから-----
イタリアでは長年のずさんな経営が響き、12年からは全レースの賞金が40%削減され、今年も開催自体が危ぶまれている状況だ。
-----引用 ここまで-----
ひどいですね、本当。ということで、日本移籍が現実的になってきたようです。
-----引用 ここから-----
現在はフランスに拠点を移しているが、短期免許で日本に来ている時ほど有力馬が集まらないのも事実。賞金額が圧倒的に高く、有力馬主からの信頼も得ている日本での通年騎乗を望むのは自然といえる。
-----引用 ここまで-----
■2018/03/06 イタリア競馬、賞金減額・賞金滞納でレベル低下
古い話なので、ミルコ・デムーロ騎手はもう日本に移籍済み。完全に馴染んでいますね。
また、イタリア競馬はどうなったの?というのも気になって検索。 すると、開催は続いているようですが、ピンチにはピンチ。
賞金を大幅に下げた上に支払いが滞り、レースレベルが低下。ミラノ大賞、共和国大統領賞の格下げなどが起きているそうです。
(イタリア競馬の深刻な危機 : Nathanielの競馬ブログ 2016年01月22日より)
また、こうした事態に陥ったのは、リーマンショックが発端だとのこと。悲しい話です。
2024年5月19日日曜日
珍名馬メイショウゴルシ、『ウマ娘』関連との説明は誤解?
■2023/03/02 珍名馬メイショウゴルシ、『ウマ娘』関連との説明は誤解?
メイショウの冠名の松本好雄さんのネーミングセンスは結構好きですね。珍名はむしろ少ない馬主さんだと思っていたのですが、「メイショウゴルシ」という馬がいてびっくりしました。もちろんゴールドシップ産駒です。
父や母にちなむ名前をつけるというのは競馬界の伝統ではありますが、父の略称・愛称をつけるというのはありそうであまりないパターン。感じ方に個人差はあるでしょうが、「ゴルシ」という愛称はかっこいい系ではないために、個人的には珍名だと思いました。珍名的には「素晴らしい!」という、別の方向性でセンスを感じるネーミングです。
これまた個人差がある話で、「そんなことない!」と否定されそうな気がしますが、「ゴールドシップ」という名前自体が私的には「う~ん?」と思った名前。父ステイゴールドにちなんだ名前で、命名法としてはスタンダードではあります。ただ、かっこいいか?と言うと、個人的には微妙。イメージとしては、「スーパーカー」みたいな言葉の微妙さに近いイメージです。
ただ、最近気づいたのですけど、私のかっこいいと思う感覚はかなり一般人とズレがある模様。クラブ馬で馬名投票を見ると、まず、クラブ側の選考の時点で「なぜこんな名前を?」というのばかり。それでも、2割くらいは「いいじゃん!」と思う名前があるものの、投票でその私が気に入った名前が選ばれることはまずありません。根本的にセンスがズレているんでしょうね…。
したがって、ゴールドシップもむしろめちゃくちゃかっこいい名前なのかもしれません。
ところで、「メイショウゴルシ」について、<人気ゲーム『 ウマ娘 プリティーダービー 』 (Cygames)に登場するぶっとんだキャラクターでおなじみのゴールドシップ、通称ゴルシをイメージした名前なのは一目瞭然>と書いているサイトがあったのですが、この説明は微妙に間違っていませんかね?
「ゴルシ」は『 ウマ娘 プリティーダービー 』 どころか『 ウマ娘』 (確かプリティーダービーはかなり後発)誕生以前のゴールドシップが現役のときから使われていた愛称であったはず。そうなると、「ゴルシ」は『 ウマ娘 プリティーダービー 』 関連、『 ウマ娘』関連などと説明するのではなく、単にゴールドシップの愛称と説明すべきです。
オーナーさんが「ゴルシ」は『 ウマ娘 プリティーダービー 』 限定の愛称と誤解していた可能性もあるかもしれませんけど、とりあえず、時系列を確認しておきます。
まず、『ウマ娘 プリティーダービー』から。発表は予想外に早く、2016年3月26日。ただし、リリースはもっと後で当初は2018年冬リリース予定なのがめちゃくちゃ遅れて、2021年2月24日でした。
私が『 ウマ娘』と『 ウマ娘 プリティーダービー 』が別だと理解していたのも、どうもここらへんが理由による誤解。Wikipediaによると、ゲームのリリースが遅れてアニメなどと時期が異なってしまった模様。以前は人気がそこそこ程度だったのに、突然大人気になり私は驚いていたのですが、これもゲームが遅れてアニメなどだけだったときはそこまでヒットしなかった…というタイミングのズレの問題だったようです。
<2016年3月26日に開催された「AnimeJapan 2016」でプロジェクトの始動が発表された[6]。同年8月21日に開催された「Cygames NEXT 2016」でプロジェクトの詳細が発表され、この際、一部の声優交代も合わせて発表された[7]。
ゲームアプリは当初は2018年冬リリース予定[8]としていたが、2018年12月に配信の延期が発表され[9]、未定期間を経た後、2021年2月24日より配信を開始した[10]。またゲームの配信に先立つ形で、コミックやCD、テレビアニメなど多角メディア展開が行われており[11]、各種漫画がCygamesのWEBコミックサイト「サイコミ」で掲載。2018年4月から6月にかけてはテレビアニメが放送され、本作のスピンオフ4コマ漫画『うまよん』も2020年7月より放送されていた[12][13][14]>
こちらと比べて確認が難しそうなのは、「ゴルシ」という愛称の確認…と思いましたが、余裕で確認できました。たぶん初出はもっともっと前でしょうが、以下のように『 ウマ娘 プリティーダービー 』発表の2016年より前の現役時代から普通に使われています。『 ウマ娘 プリティーダービー 』関連という説明は誤解でしょうね。
ゴルシにはドバイ行って欲しいけどジェンティルとジャスタウェイが行くし、凱旋門目指してるのも本当だろうからそっちに期待かな〜香港も行って欲しい
— 泥猫 (@dorogaki) January 16, 2014
今年のジャパンカップにゴールドシップ出てたら何番人気だったかなー。意外と人気して3.4番くらい??走る走らないは別として、このメンツにゴルシがいたら更にゴージャス感増したよね。有馬まで長いのでゴルシ混入妄想して楽しみます。
— ファンファン軍曹 (@nyanmaida) November 27, 2014
ジャスタウェイ有馬で引退?
— じゅりあん (@popo9th) December 5, 2014
ずっとジャスタと仲良しだったのにゴルシだけ残されるなんて可哀想だよ。
ゴルシとジャスタの馬連がっつり買おうかなー。
2024年5月16日木曜日
マイナー種牡馬マイネルスマイル、クラブ会員の趣味で種付け
■2023/03/06 実はすごい種牡馬?実績馬より種牡馬成績良かったマイネルスマイル
■2013/3/6 マイネルラヴ ラフィアンとビッグレッドファームの功労馬
■2018/09/02 マイナー種牡馬マイネルスマイル、クラブ会員の趣味で種付け
マイネルスマイルは、正直言って、種牡馬になれる要素がまるでありません。通算成績は平地35戦3勝、障害7戦1勝で、今はなき900万特別2着がキャリアハイという内容。
その父サクラロータリーも種牡馬で成功したわけでなく、兄弟、おじ、おばなど近いところに大物がいるわけでもありません。 それどころか、重賞の3着まで来ている馬すらごく近いところにはいません。
なのに、マイネルスマイルは種牡馬になったのです。
こういった例は他にもあり、「趣味による種牡馬入り」であると勘の良い方なら気づくでしょう。
その可能性をより高めるのが、 マイネルスマイル産駒全8頭の繁殖牝馬がすべて同じであること。相手はすべてマイネポラリスなのです。
Enjoy Ruffian2011年4月号血統マニアック〈28〉(藤井正弘)によると、マイネルスマイル、マイネポラリス2頭の所有者はすべて鍵谷篤宏という方。もともとラフィアンTC会員としてマイネルスマイルとマイネポラリスに出資していたところ、愛馬心が高じて引退後の両馬を引き受け、1年1頭限定の実質的オーナーブリーダーになったというんだそうな。すごい趣味ですね。
なお、肌馬の マイネポラリスの方は2勝馬で、3,812万円稼いだ馬。繁殖牝馬としては、十二分なレベルでした。
マイネルスマイルをつける前に2頭の産駒がいたので、これは、前の生産者のときのものだろうと思い、調べてみました。すると、やはりそうですね。最初の生産者はオーエイチファームとなっていました。
1998 マイネルポレール 牡 ペンタイア 1戦0勝 0万円
ただ、2頭目は予想に反して、 コスモビューファームです。そして、馬主の方だけ、鍵谷篤宏さんとなっていました。中央で引退後に買い取ったのではないかと思われます。
1999 マイネルアグニ 牡 メジロライアン 185万円 (地方) 59戦2勝
オーエイチファームは1998年の生産が最後であり、コスモビューファームなど、各地に繁殖牝馬を売ったみたいですね。その後の所属は結構違います。
ただ、 コスモビューファームでも期待されていなかったのか引退…となって、鍵谷篤宏さんのもとに来たのか、最初の競走馬引退の時点で委託していたのかもしれません。生産はさすがに本人ではなく、委託しているようでした。
なお、このマイネルコンビの産駒の戦績は以下。地方馬ですけど、趣味で生産したとは思えないほど、まずまず走れています。
プニプニヨークン 2007 933.7 地方14勝
ウキウキヨークン 2003 770.6
スベスベヨークン 2008 517.5
ニコニコヨークン 2002 401.5
ワクワクヨークン 2004 243.2
ピーチヨークン 2000 203.7
フワフワヨークン 2009 145.6
ドキドキヨークン 2005 60.5
あと、全部牡馬ってのもすごいですね。マイネポラリスは、その後別の馬もつけていますけど、長男らも含めて12頭全部牡馬というすごい確率に。逆に言うと、後継の繁殖牝馬が出ないという残念なことになりました。
掲示板で情報ないかと探しましたが、 マイネルスマイルの方では謎扱い。ただ、マイネポラリスの方では、情報ありました。
[1] 鶴ヶ丘はやてさん
プニプニヨークンやスベスベヨークンの母。
(中略)マイネルスマイルは競走成績は大したことはないがトウショウボーイ直系の最後の種牡馬であり(すでに種牡馬としても引退)、マイネルスマイルはマイネポラリスにしか毎年種付を行っていなかった。
つまりこの母の息子たちだけがトウショウボーイ直系の種牡馬になれるというわけ。
逆に言えば種牡馬入りできなければ天馬トウショウボーイの血は絶えることに…
しかしヨークンの馬主の鍵谷氏は先述の2頭を種牡馬にさせると明言
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=1992101321
ただ、種牡馬入りの形跡はなし。サクラロータリー - Wikipediaでも、以下のようにありました。
"プニプニヨークンは種牡馬入りを明言されていたが、2016年にVigorous Stableに乗馬として入厩。スベスベヨークンについては2014年に引退しているが、鍵谷が明言した種牡馬入りを行えたかは2017年7月現在もなお不明である"
残念ですけど、お金が非常にかかることですし、仕方ないですね。十分楽しませてもらいました。
■2023/03/06 実はすごい種牡馬?実績馬より種牡馬成績良かったマイネルスマイル
父マイネルスマイル・母マイネポラリスの産駒を持っていた鍵谷篤宏さんのその後の持ち馬は?と検索してみました。マイネポラリスはその後マイネルスマイル以外の父で2頭生産。そこそこ走ってはいるのですが、マイネルスマイルの稼ぎ頭より走っていないという不思議なことになっています。競馬ではこういうことがあっておもしろいですね。実はすごい種牡馬だったのかもしれません。
あと、ラフィアン所有のペンタイア産駒が一番走っていないというのもおもしろいです。
順位 馬名 性別 生年 賞金 父
1位 プニプニヨークン 牡 2007 934 マイネルスマイル
2位 ウキウキヨークン 牡 2003 771 マイネルスマイル
3位 アイアイヨークン 牡 2013 530 アサクサデンエン
4位 スベスベヨークン 牡 2008 518 マイネルスマイル
5位 ニコニコヨークン 牡 2002 402 マイネルスマイル
6位 ネバネバヨークン 牡 2012 352 フサイチコンコルド
7位 ワクワクヨークン 牡 2004 243 マイネルスマイル
8位 ピーチヨークン 牡 2000 204 マイネルスマイル
9位 マイネルアグニ 牡 1999 186 メジロライアン (ラフィアンではなく鍵谷篤宏氏所有となっている)
10位 フワフワヨークン 牡 2009 146 マイネルスマイル
11位 ドキドキヨークン 牡 2005 61 マイネルスマイル
12位 マイネルポレール 牡 1998 0 ペンタイア (この馬だけラフィアン所有)
鍵谷篤宏さんのその後の持ち馬は?ですが、なんと上記のアイアイヨークンが最後。名義を変更している可能性はあるものの、馬主自体辞めちゃったのかもしれません。前回も書きましたが、お金がかかる趣味ですからね。仕方ありません。
■2013/3/6 マイネルラヴ ラフィアンとビッグレッドファームの功労馬
マイネルラヴは亡くなっていたんですね。ええ、もう…と思いましたが、一応17歳。
とはいえ、当時の馬が健在であることを考えると、やはり早い気がします。
-----引用 ここから-----
種牡馬マイネルラヴ号は今年6月9日の朝、ビッグレッドファーム明和の放牧地で倒れているところを発見され、そのまま立ち上がることなく関係者に見守られながら安らかな眠りにつきました。
アワープレジャー2012年8月号
http://www.ruffian.co.jp/site/ourpleasure/ourpleasure.php
-----引用 ここまで-----
今年とありますけど、2012年の記事のためです。
-----引用 ここから-----
マイネルラヴ号は、ラフィアンターフマンクラブの1996 年度第二次募集馬でした。
外国産馬の活躍が目立っていた時代で、黒光りする美しい馬体と激しい気性を持ったアメリカ産馬「ハートオブジョイの
95」は当初から大きな期待を集めました。
苦手な重馬場や、外国産馬に不利な当時のレース体系に苦労もしましたが、98年のスプリンターズSではタイキシャトル、
シーキングザパールを破り、見事G1馬の栄冠を手にしました。
種牡馬となってからは、日高を中心に生産者の人気を集め、中央・地方に毎年多くの子供たちを送り出しました。
-----引用 ここまで-----
父はシーキングザゴールド。日本で導入されたわけではありませんが、大活躍した馬が何頭かいます。
産駒はよく走っていた気がしますけど、重賞勝ち馬を見るとこんな感じ。
-----引用 ここから-----
◆主な産駒
マイネルハーティー(ニュージーランドT-G2)、ゲットフルマークス(京王杯2 歳S-G2)、コスモフォーチュン(北九州記
念-G3)、コスモヴァレンチ(小倉2 歳S-G3)、ダブルウェッジ(アーリントンC-G3)
-----引用 ここまで-----
私の印象ほどじゃありません。
考えてみると価格の割に堅実に走るということで、大物ということではなかったようです。後継種牡馬は今のところなしですかね?
一度は買ってみたいなと思っていたマイネルラヴですけど、人気なんですよね。結局、出資できませんでした。
なお、POGだと今3歳のカオスモスが指名馬です。かなりひねったつもりでしたけど、こんなに走るとは……。
岡田繁幸さんの談話も。
-----引用 ここから-----
購入したのはキーンランドのイヤリングセール(1歳セリ)でしたが、当時から垢抜けた好馬体で大物感があり、「これが本当に1歳か、アメリカの馬はこんなにすごいのか」とほれぼれしたことを覚えています。馬体にわずかな短所があるのもわかっていましたが、それでも名馬になると確信しました。
どんな時でも肝が据わっていて、おびえたところがありませんでしたね。人間よりも自分の方が偉いと思っていたようで、なにしろきかない。ラヴと名付けたものの、怖い馬でした。曳いている時は緊張したものです。肉体にも精神にも、王者の風格を備えていました。
種牡馬になってからは種付け頭数が140頭を超えたことが5度もありますし、重賞勝ち馬も送り出してくれました。本当によくやってくれた、クラブや牧場に貢献してくれた馬でした。こんな馬にはなかなか巡り会えるものではありません。
-----引用 ここまで-----
私は本当によく産駒が走ったなという印象でした。
2024年5月15日水曜日
珍名馬Potooooooooは、現在の多くのサラブレッドの先祖
■2023/03/06 日本の賞金ランキング1位アーモンドアイの祖先もポテイトーズなのか?
■2018/08/21 珍名馬Potooooooooは、現在の多くのサラブレッドの先祖
ビッグレッドファームグループの広報誌Our Pleasure5月号背表紙での説明では、以下のようなものでした。
・若い厩務員が初めて食べたポテトの名前をメモしようとしたが、つづりがわらかない。
・そこで、発音を頼りにPotooooooooと書いた。
・それを知った馬主がおもしろがって馬名にした
一方で、馬名のところには、なんの説明もなく「Pot-8-Os」となっていて、これが洒落ているなと私は感心。「ポト・エイト・オーズ」で、つなげて読むと「ポテイトーズ」となっているわけです。
ウィキペディアも見てみると、以下のような説明でした。
<ある夜、馬丁は何か美味しいものを食べたが、それが何であるか知らなかった。その名を尋ねたところ、「ポテト(ポテイトー)」であると教えられた。馬丁はその正しい綴りを知らなかったため、Pot の先の綴りが分からず、o を 8 個並べて「エイトオー」 (eight-o, ポテトの英語発音はポテイトウに近く、pot + oooooooo[eight-o] = potato となる) と読ませるようにして、これを厩舎に書きつけておいた。馬主のアビンドン伯爵がこの書きつけを見つけ、面白がって正式な馬名として採用、実際にこの名前で競走馬としてデビューさせた>
栗毛の毛色から馬丁らにそう呼ばれていたとする説があるなどで、はっきりしていないのかも。何しろ1773年生まれの馬です。
この馬、珍名馬なのですけど、なんと父は サラブレッドの基礎を作ったと言われるエクリプス。競走馬としても優秀で、当時の競走馬としては最強、エクリプス産駒としても最良となる34勝という成績を挙げます。さらにすごいのが、現代に残るエクリプス系競走馬の大半の祖となるほど種牡馬としても成功したということ。
現在の競走馬はほとんどエクリプス系(2014年の日本では99.85%)ですので、そのエクリプス系の中でポテイトーズが非常に多いとなると、ほとんどがポテイトーズの子孫だとも言えます。すごすぎる珍名馬でした。
■2023/03/06 日本の賞金ランキング1位アーモンドアイの祖先もポテイトーズなのか?
現在の多くのサラブレッドの先祖がポテイトーズ(Potoooooooo、Pot-8-Os)の子孫…ということを書いていましたので、1頭確かめておこうかな?と思います。
で、ここ10年くらいの日本の代表馬というと、アーモンドアイかな?と。日本馬の歴代獲得賞金ランキングでもアーモンドアイが19億円でトップですから、文句なしの代表馬です。
アーモンドアイの父系をたどっていくと、まず、ロードカナロア、キングカメハメハ、Kingmambo、Mr. Prospector、Raise a Native、Native Dancer、Polynesian…とおなじみの馬が続きます。
この父のUnbreakableは聞き覚えありませんでしたが、さらに2つ前はPhalaris(ファラリス)という超有名馬。ファラリスもほとんどの現在の馬の血統表に名前が入るということで有名な馬です。
<ファラリス(Phalaris、1913年 - 1931年)とは、イギリスの競走馬・種牡馬である。子孫にネアルコやネイティヴダンサーが出ており、現代サラブレッドの約8割がこの馬に辿り着くと言われ、主流父系の始祖となった>
<直系子孫はフェアウェイとその兄ファロス、シックル・ファラモンド兄弟が種牡馬として成功したことで、現在のサラブレッドの8割以上を占めるまでに繁栄した>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%B9_(%E7%AB%B6%E8%B5%B0%E9%A6%AC)
このファラリスの父Polymelusなど、また私の知らない名前が続きますが、ファラリスの4代父Bend Or(ベンドア)は有名。ファラリスも「ベンドア系」と分類されることが多いです。
ここからは少し「~系」で見ていきましょう。ベンドアはストックウェル系。ストックウェル系は、バードキャッチャー系となります。
このバードキャッチャーは、19世紀の馬。彼の4代父を見ると、今回の主役ポテイトーズ(Potoooooooo、Pot-8-Os)が登場。やはりアーモンドアイもポテイトーズの子孫でした!
2024年5月14日火曜日
クラージュゲリエに負けた馬にも注目 → ワールドプレミアがG1馬に
■2023/03/01 クラージュゲリエに負けた馬にも注目 → ワールドプレミアがG1馬に
2018/12/02:たくさん応援する馬がほしいということで、例年以上にバラけていろんな馬をPOG馬に指名。なので、全然すごくないのですけど、 今年も何頭か期待できそうな馬がいます。
その中でも一番良さげなのは、クラージュゲリエ。父キングカメハメハ、母ジュモー(母の父タニノギムレット)。半兄に活躍馬のプロフェット(父ハービンジャー)がいること、近親に好きだったサイレントディールがいるということで指名。世間的にはサイレントディールよりその姉のトゥザヴィクトリーの血統でしょうけど…。
クラージュゲリエは、2戦目の札幌2歳Sはイレ込んで、1番人気で差のない3着だったものの、3戦目のラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスで重賞勝利。
京都2歳Sは、内枠で8頭中7番目になってこの位置からどうするのかと思ったのですが、こういうところでロスなくコース見つけて乗ってくること多いモレイラ騎手がすっと出して、きっちり差し切り。他の馬にタックルしていたという書き込みもあったのですけど、私にはやや狭い程度で強引というほどではなく、ここぞというところで動いた素晴らしい騎乗に見えました。
ただし、好騎乗だったということは、2着以下の巻き返しがありそうだということ。レースコメントを見ると、むしろ2着以下の馬の方が今後に繋がりそうなコメントばかりでした。
2着 ブレイキングドーン(福永祐一騎手)
「休み明けの分、負けてしまったのかもしれません。叩かれて良くなるでしょうし、トップクラスでやれるメドも十分立ったと思います」
3着 ワールドプレミア(武豊騎手)
「レース前からテンションが高かったです。気性が若いですね」
4着 ミッキーブラック(C.デムーロ騎手)
「スタート前からテンションが高かったです」
5着 ショウリュウイクゾ(浜中俊騎手)
「まだ2戦目です。子供です。スタートで少しよろけるところを見せたり、道中何度も手前を替えたりしていました。ただ、素質はいいモノがあるので、経験を積めば良くなると思います」
6着 ペルソナデザイン(池添謙一騎手)
「体もこれからの所があるので、力がついてくればもっと走ると思います」
7着 スズカカナロア(松山弘平騎手)
「これからの馬なのでいろんな競馬を試して成長していければ良いと思います」
(【ラジオNIKKEI杯京都2歳S】(京都11R)~クラージュゲリエがブレイキングドーンとの競り合いを制し重賞初V | 競馬実況web | ラジオNIKKEIより)
リップ・サービス的なところ、負けた言い訳的なところがあるでしょうし、「良くなれば」と言いつつ良くならないまま引退といったこともよくあります。
とはいえ、まだまだ勝負付けは済んでいないのかなという感じ。クラージュゲリエも札幌2歳Sで悪かったところを改善しての勝利でしたからね。3着以降は着差があったのですけど、それでもまだ注意が必要だと思います。
2023/03/01:その後、クラージュゲリエは掲示板には載って賞金は稼ぎましたが、重賞を勝つまでには至らず引退しています。
一方、「負けた馬にも注目」としていた負けた馬の方では、すごい馬が出てきました。負けた馬がガンガン走る…ということではなかったものの、3着だったワールドプレミア(父ディープインパクト)だけは文句なしの大活躍。菊花賞(G1)と天皇賞(春)(G1)、2つもG1を勝って引退しています。
ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスでは、武豊騎手が「レース前からテンションが高かったです。気性が若いですね」とのコメントでした。気性に問題があると長いところは向かない気がしましたが、長距離で才能開花。気性が改善したのかもしれません。
2024/05/14:「クラージュゲリエは掲示板には載って賞金は稼ぎましたが、重賞を勝つまでには至らず引退」と書いていたのですけど、今頃になって放牧先で急死していたことを知りました。まだ走るつもりで調整していたところ、突然亡くなったそうです。
<18年の年京都2歳Sを制したクラージュゲリエ(牡5=池江、父キングカメハメハ)が2日、放牧先のノーザンファームしがらきで急死した。キャロットクラブがホームページで発表した。
トレッドミルで調教中に突然歩様を乱して転倒し、そのまま息を引き取った。現時点で死因は不明。
(中略)7月11日の七夕賞(13着)がラストランとなった。>
(18年京都2歳S覇者クラージュゲリエ急死 トレッドミルで転倒…死因は不明― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル[ 2021年10月2日 20:36 ]より)
https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2021/10/02/kiji/20211002s00004048598000c.html
2024年5月13日月曜日
身長伸びすぎて馬術に行って活躍した小牧加矢太騎手、JRA初の偉業達成
■2023/03/03 減点0日本一など…小牧加矢太騎手は馬術時代に大活躍
■2023/02/22 身長伸びすぎて馬術に行って活躍した小牧加矢太騎手、JRA初の偉業達成
藤井勘一郎騎手が東スポの2021年11月25日のコラムで、小牧太騎手の長男・加矢太さんの話を書いていました。小牧加矢太さんは、全日本障害飛越選手権優勝など、馬術競技で輝かしい実績を持っているということです。
コラムのこの時点では、障害専門騎手を目指して騎手免許試験を受験、第1次試験を合格し、2次試験の前というところ。「地方や海外での騎手経験がない人が一般から合格すれば、これまでに例のないこと」だとしていました。
これを読んで、小牧加矢太さんのことを全く聞いたことがなかった私は、てっきり不合格になっていたのだと勘違い。しかし、すでにデビュー済みでした。「障害専門騎手」とのことで、それで気づかなかっただけのようです。そもそも最初から「障害専門騎手」を目指すというのも変わっていますね。
Wikipediaによると、これは身長と体重の問題と関係があったようです。背が大きく体重が重いために、斤量の軽い通常の競馬には乗れません。そのため、斤量の重くて大きい人でも乗れる可能性がある障害競走…といった感じですね。そもそも馬術をやっていたのも背が伸びた(現在の身長体重は、173cm、54kgの登録)せいであり、中学生1年生の時点ではJRA騎手を目指していたといいます。
馬術の好成績を携えて再びJRA騎手を目指し、<1982年の競馬学校設立以降、競馬学校もしくは他の競馬機関に所属した経験がない者がJRA所属騎手となるのは初めて>という偉業を達成。日本は障害の人気が低く、あまり注目されていないでしょうが、歴史的な出来事でした。
以下、Wikipediaより
<幼少期は馬に関心がなくサッカー少年として過ごしていたが、2010年12月23日に名古屋競馬場で行われた名古屋グランプリを現地観戦、父・太がワンダースピードに騎乗して勝利する姿を見て競馬に興味を持った[2]。中学1年生から乗馬を始めてJRAの騎手を目指していたが、中学3年間で身長が30cm以上伸びたことで減量が難しくなり断念して馬術の道へと進んだ[2][6]>
<2021年3月には障害競走専門の騎手を目指してJRA騎手免許試験を受験することが報じられた[9]。平地競走の騎手免許試験では49kg以下の体重が求められるのに対して、障害競走の騎手免許試験では55kg以下であれば良く、もう一度騎手を目指したいと受験を決めた[9][注 2]>
[注 2]<2019年8月の騎手免許試験要領の改正で障害免許のみの申請の場合において、従来の53kg以下から55kg以下へと緩和された>
<2022年2月8日、JRA騎手免許試験に合格したことが発表された[4][10]。同年3月19日にデビュー[1]、4月24日に福島競馬場で行われた障害4歳以上未勝利をヴァーダイトとのコンビで優勝し、初勝利を挙げた[11]>
<競馬学校を受験した際、橋口弘次郎厩舎を手伝っていた父の計らいで、橋口と親交の深い音無秀孝の厩舎への所属が予定されていた。その後、障害騎手試験に合格した小牧は再会した音無秀孝に厩舎所属を願い出て師弟関係が実現した[1]>
■2023/03/03 減点0日本一など…小牧加矢太騎手は馬術時代に大活躍
Wikipediaから小牧加矢太騎手の馬術時代の話も。めちゃくちゃ活躍しています。
<2013年、滋賀県・光泉カトリック高等学校2年の時にジュニアライダー障害飛越選手権優勝[2]。
高校卒業後に上京して北総乗馬クラブに就職、所属すると、2000年シドニーオリンピック・2004年アテネオリンピック日本代表の林忠義に師事。2013年には全日本ジュニアライダー障害飛越選手権で、元競走馬のオレニツイテコイとのコンビで優勝し、翌年2014年には第69回国民体育大会 (長崎国体)で優勝した。
2016年8月にヤングライダー障害飛越選手権で優勝[2]、11月には全日本障害馬術大会 大障害飛越競技Bでも優勝した[7]>
<2020年11月に行われた全日本障害飛越選手権において減点ゼロでの初優勝を果たした[8]>
最後の全日本障害飛越選手権の優勝が特にすごそう。当時のインタビューでは、「(選手権優勝で)胸を張って日本一ということができます。馬の調子がとてもよく、馬術人生の中で最高の状態でした」としており、やはりすごい大会なのだと思われます。
(小牧太騎手の息子・加矢太が障害馬術日本一 | みんなの投稿競馬ニュース - netkeiba.com 2020年11月16日より)
https://news.netkeiba.com/?pid=tarekomi_view&no=11652
このときには「日本馬術連盟のアンバサダーライダーとしても役割を果たせました」とも言っていました。Wikipediaによると、2017年6月に日本馬術連盟から馬術アンバサダーライダーに任命されています。
以下の<JEF馬術アンバサダー&馬術応援団について 公益社団法人 日本馬術連盟>を見ると、馬術アンバサダーライダーというのは、たぶん「馬術の魅力を広く伝える広報大使騎手」といった意味じゃないかと思われます。騎手じゃない「アンバサダー」もいるみたいですね。
<馬術の魅力を広く伝える広報大使《馬術スペシャルアンバサダー》として2018年度も欅坂46キャプテンの菅井友香さんにつとめていただくことが決定しました! 《馬術アンバサダーライダー》として小牧加矢太選手・髙田茉莉亜選手・佐々紫苑選手にも引き続き活動していただきます>
https://www.equitation-japan.com/index.php?menuindex=posts&cat=20&pno=6783
2024年5月12日日曜日
女性騎手が活躍しないのは日本だけ?海外では大げさではなく普通に活躍
■2024/05/12 全員二桁勝利で蛯名正義・調教師「日本は女性騎手が海外より活躍」
■2024/05/13 史上初のJRA女性騎手6人が同一レース騎乗!1人だけ仲間外れは?
■2018/09/07 女性騎手が活躍しないのは日本だけ?海外では大げさではなく普通に活躍
Our Pleasure2017年1月号 Racing 360(秋山 響)は、世界の女性騎手の話。
日本では、16 年ぶり、7人目となるJRAの女性ジョッキーとして藤田菜七子騎手がデビュー。女性騎手が活躍しないどころか、「いなかった」という状態でした。
この 藤田菜七子騎手の14勝で、JRA女性騎手年間最多勝だというので、いかに日本で女性騎手が勝っていないかわかります。
一方で、海外では大げさではなく、普通に活躍している騎手が結構いるとのこと。
女性騎手最高と言えそうなのが、2004 年に引退したアメリカのジュリー・クローン
元騎手。
通算3704 勝、勝率は17.3%。1993 年のG1ベルモントSをコロニアルアッフェアーで勝利し、女性ジョッキーとして史上初となる米三冠レース制覇。
また、落馬事故の影響で1999年に一度は引退を余儀なくされたものの、2002年に再びレースに舞い戻ると、翌年にはハーフブライドルドでG1BCジュヴェナイルフィリーズに優勝。これまた女性ジョッキーとして初めてのブリーダーズカップ制覇となりました。
引退の翌年(2000 年)には、やはり女性初となる、アメリカ競馬の殿堂入りも果たしています。
これ以外にも多くの女性騎手の名前が出ていました。あとは簡単に。
アメリカのアナ・ローズ・ナプラヴニク元騎手
2012年に女性ジョッキーとして史上初めてG1ケンタッキーオークスを制す。同年にはBCジュヴェナイルも制覇。また、2014年にG1ケンタッキーオークスとG1 BCディスタフを勝利。
イギリスのヘイリー・ターナー元騎手
2008 年に女性ジョッキーでは初となるシーズン100 勝を達成。2011年にはG1ジュライCを制して、イギリス史上2人目となる女性騎手によるG1制覇を成し遂げた(史上初は1997年のG1ナンソープSをヤマラクに騎乗して同着ながら制したアレックス・グリーヴズ元騎手)。 日本のワールドオールスタージョッキーズにも参加。
オーストラリアのクレア・リンドップ騎手
2004/05年にが女性として初めて州のチャンピオンタイトル(サウスオーストラリア州)を獲得。2008年にはG1 VRCヴィクトリアダービーを勝利。
ニュージーランドのリサ・クロップ騎手
2004/05年(女性初)~ 06/07年の3シーズンチャンピオンに。
ニュージーランドのリサ・オールプレス騎手
2011/12年と15/16 年のチャンピオンに。
イタリアのジャクリーン・フレダ元騎手
北半球のパートⅠ国においてリーディングになった唯一の女性騎手。(1995 年)
オーストラリアのミシェル・ぺイン騎手
女性ジョッキーとして史上初めて、オーストラリア最大のレースであるG1メルボルンCの制覇。
イギリスのリジー・ケリー騎手
イギリスで初めてとなる女性ジョッキーによる障害G1制覇。
香港のチョン・カー・ケイ騎手
女性初の1日4 勝。
これは活躍している騎手がいるということで、男女で成績が変わらないという意味ではありません。ただ、日本と海外であまりに状況が異なるということは、わかるでしょう。
日本は世界的に見て、女性平等ランキングで低い男女格差の大きい国だと言われています。こうして見ると、納得せざるを得ませんね。
■2024/05/12 全員二桁勝利で蛯名正義・調教師「日本は女性騎手が海外より活躍」
日本でも女性騎手のデビューが当たり前になってきましたが、海外から見ると、質も量もまだまだだと思っていました。ただ、元一流騎手の蛯名正義・調教師は、全く逆の見方でびっくり。まず、2023年は日本の女性騎手が活躍したという話がコラムであります。
・蛯名正義・調教師「女性騎手の活躍は競馬の進化に絶対必要です」 2023年は6人全員が二桁勝利の活躍(2024.04.20 07:00 週刊ポスト)
<僕が競馬学校に入学したのが1984年。この頃はまだ女性がこの世界に入るという考え方自体がありませんでした。デビューしてからも男だけの世界で暮らしていたものです。
そんな時代から40年ほどが過ぎ、2023年は永島まなみ騎手が50勝したのを筆頭に、6人全員が二桁の勝ち星をあげました。現場の女性が頑張って少しずつ状況を変えていったのです。女性の厩務員さんは騎手誕生以前からいましたが、今年はJRA史上初めて女性の調教師も誕生しました。>
https://www.news-postseven.com/archives/20240420_1956311.html?DETAIL
「質」という面では、やはり海外が上でしょう。日本ではまだトップクラスの女性騎手がいない一方で、海外ではいます。この点については、蛯名正義・調教師も以下のように書いていました。
<女性ジョッキーで思い浮かべるのは、アメリカで1980年代から活躍していたジュリー・クローン騎手です。この時代は、アメリカでも女性騎手は少なく、着替えなんかも男性と同じ部屋だったそうです。アメリカの三冠の一つベルモントステークスを女性として初めて勝ち、落馬で一度引退しながら3年後に復帰して、ブリーダーズカップのジュベナイルFを勝った。通算で3704勝もあげています。
彼女はJRAのレースで初めて勝った女性ジョッキーでもあります。1990年にインターナショナルジョッキーズのために来日して2勝。ジャパンカップにも騎乗しましたし、僕も一度だけ同じレースに乗りました。追っている姿も、体つきも、腕っぷしの強さも半端じゃない。女性を感じさせないというか、「女性」を言い訳にさせない雰囲気がありました。
短期免許で来日してくる外国人の女性騎手も、みなガッチリしています。僕の厩舎の馬を勝たせてくれたレイチェル・キング騎手もそうでしたし、ホリー・ドイル騎手も同じです。みなメンタルが強いし、気も強い。>
ところが、以上のように書いていたにも関わらず、<ただ日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍しているかというと、まだそこまではいっていない。日本より100年以上も前から競馬が行なわれているわりには、女性騎手はまだ少数派です。>としていたんですよ。これには首を傾げました。
実際、「日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍していない」という主張は変だと思います。というのも、上記の引用部の時点で、すでに論理が破綻しているため。海外では「女性騎手はまだ少数派」としますが、日本だって6人にしかいないので余裕で「女性騎手は少数派」です。
「海外は競馬先進国なのに、その割には女性騎手が少ない」なら言えますが、「日本に比べて海外では女性騎手が当たり前のように活躍していない」は無理がありますね。
もう一つ「(海外では)GIを勝っている女性騎手は少ないですね」とも書いていましたが、これもむしろ日本の方が全然勝っていません。確かまだ未勝利ですよね。G1での女性騎手の騎乗自体がほとんどありません。
海外も女性騎手はそれほど多くないのかもしれませんが、活躍具合では雲泥の差があると思います。「日本の方が海外より女性騎手が活躍」というのは、ちょっと無理でしょう。
■2024/05/13 史上初のJRA女性騎手6人が同一レース騎乗!1人だけ仲間外れは?
<史上初のJRA女性騎手6人が同一レースそろい踏み! 4月13日の福島2R>(スポーツ報知 2024年04月12日(金) 19時45分)という話題がありました。藤田菜七子、永島まなみ、古川奈穂、大江原比呂、小林美駒、河原田菜々騎手の6人です。
<4月13日の福島2R・3歳未勝利戦(芝1200メートル=16頭立て)で、過去最多となるJRA女性ジョッキー6人が同時に騎乗することになった。>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=261441&rf=kslp
これが現在のJRA騎手の全員…ということではなく、<JRAの現役女性騎手全7人のうち、土日とも阪神で騎乗する今村聖奈騎手=栗東・寺島良厩舎=を除く6人が一つのレースにそろい踏みすることになった>という形です。
というか、この記事を見て、大江原比呂騎手が女性騎手だと初めて知りましたわ。男性でも行けそうな名前だと個人的には感じて、男性騎手だと思っていました。言われてみると、女性名ですかね。ただ、最近は以前より名前だけでは、男女区別つかない名前が増えた気もしています。
ちなみに女性騎手たちの結果はさんざん。人気馬乗ってなかったので仕方がないですけどね。
このレースで勝利したのは、女性騎手の多くと同じ若手で注目株の佐々木大輔騎手。怪我からの復帰後初ですから、嬉しい勝利となりました。
・福島2Rで史上最多JRA女性騎手6人同時騎乗…結果は佐々木大輔騎手が復帰後初勝利 - 競馬 : 日刊スポーツ[2024年4月13日11時4分]
<小林美駒騎手(19=鈴木伸)の乗った4番人気カウネウスが最先着の6着。藤田菜七子騎手(26=根本)が7番人気ツキノサクラで8着、古川奈穂騎手(23=矢作)が12番人気ランドエースで11着、永島まなみ騎手(21=高橋康)が6番人気モリエヌスで13着、大江原比呂騎手(19=武市)が16番人気ヴァスキアンで15着、河原田菜々騎手(19=渡辺)が11番人気ワキノルーチェで16着となった。(中略)
勝ったのは1番人気で佐々木大輔騎手騎乗のジョーメッドヴィン(牡3、清水久)。2着は吉田隼人騎手のヴィヴァクラウン、3着は石橋騎手のムチャスグラシアス。ジョーメッドヴィンの佐々木大輔騎手は2月の小倉で負傷し、今週から実戦復帰。うれしい復帰後の初勝利となった。>
https://www.nikkansports.com/keiba/news/202404130000245.html
2024年5月11日土曜日
無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち
■2014/8/24 無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち
ヤフー知恵袋は結構変な人が多いです。今日はそのヤフー知恵袋で気になったもの。
-----引用 ここから-----
「無事是名馬」
このような格言があり、この格言をよく使われる方がいますが、質問があります。
先に断っておきますが、個人的には使い方の定義があやふやで非常に嫌いなフレーズです。
先に「サイレンススズカについて」の質問をさせていただいているのですが、サイレンススズカはこの格言に当てはまらないから名馬ではないという意見がこの質問以外でもよく見かけます。
「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」がこの格言の内容ですが。
では、この格言にそのまま基づくと、
一度でも怪我をした馬は名馬ではない。
怪我で引退した馬は名馬ではない。
予後不良になった馬なんて話にならない。
ということになります。
これに該当する馬で、具体的に今簡単に名前が出るところを挙げれば・・・
サイレンススズカ 予後不良
テンポイント 予後不良
ライスシャワー 予後不良
ネオユニヴァース 怪我引退
アグネスタキオン 怪我引退
フジキセキ 怪我引退
トウカイテイオー 怪我引退
サニーブライアン 怪我引退
カネヒキリ 怪我引退
ダイワスカーレット 怪我引退
グラスワンダー 怪我引退
ウオッカ 怪我(鼻出血)引退
シンボリルドルフ 怪我引退
キングカメハメハ 怪我引退
ナリタブライアン 怪我引退
ミルリーフ 怪我引退
ヌレイエフ 病気引退
サンデーサイレンス 怪我引退
以上、個人的に名馬を挙げさせていただきましたが、これらの馬の中には年度代表馬なども多くいます。
それでも「無事是名馬」の格言を忠実に当てはめると、これらは名馬とは呼べなくなります。
長くなってしまい申し訳ありませんが、「無事是名馬」論を尊重される方は怪我で引退した馬もまた名馬ではないのでしょうか?
それとも少し甘い基準にして予後不良馬のみ名馬とは認めないのですか?
もしくは、タキオンのように3歳で怪我をして引退した馬は名馬とは認めないのでしょうか?
「無事是名馬」の基準をお教えいただければ、今後その基準を参考に皆さんの意見を聞けるようになると思いますし、私以外の「無事是名馬」論を尊重しない方にとっても参考になると思います。
よろしくお願いいたします。。。
補足
「怪我」≠「名馬ではない」とする意見が多いようですが、その考えに基づくとサイレンススズカやアグネスタキオン等に対して「無事是名馬」を理由に名馬ではないと主張する人の意見は根本から間違っていると見なしていいのでしょうか?
ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1171651651
-----引用 ここまで-----
この方、自分で「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」を引いているんですが、疑問に思わないのでしょうか?
これは単なるたとえですよ。本気で「名馬」の条件だと言っているわけではありません。「能力が劣った馬が名馬である」という時点で、そこらへんは理解してほしいものです。
Wikipediaでの説明は以下です。
-----引用 ここから-----
無事之名馬(ぶじこれめいば、無事是名馬とも)とは、競走馬を指して「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬は名馬である」とする考え方を表した格言である。馬主でもあった作家・菊池寛による造語として有名だが、実際は時事新報の岡田光一郎によるものである。岡田はまた菊池の『日本競馬読本』の代筆も行っている。菊池が競馬関係者から書を求められた際に、『臨済録』にある「無事是貴人(ぶじこれきにん)」に想を得て色紙に揮毫していたのが言葉の始まりとされた。「無事是貴人」とは、本来「自然体の内に悟りを啓く者が貴人」という意味の禅語で、茶道において一年の無病息災を寿ぐ言葉として転用された。
菊池は日本競馬会の雑誌『優駿』に寄せた随筆で、馬主としての経験から「樂しみを覺える割合ひに較べれば、心配や憂鬱を味はふ時の方が多い。馬を持つてゐることの樂しみが二、三割だとすれば、心配や憂鬱の率は、まづ七、八割にも及ぶであらう。それも、大部分は馬の故障から来るのだ」と語り、「馬主にとつては、少しぐらゐ素質の秀でてゐるといふことよりも、常に無事であつてくれることが望ましい。『無事之名馬』の所以である」としている。この考えは馬主のみならず多くの競馬関係者の共感を呼び、以後「無事之名馬」は頑健に走る馬を賞賛する言葉として使用されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E4%BA%8B%E4%B9%8B%E5%90%8D%E9%A6%AC
-----引用 ここまで-----
親が子どもに「特別優秀な子でなくても、病気をせずに無事育ってくれる方が孝行息子だわ」というようなものです。
そこにしゃかりきになって、「そんなものは孝行息子の条件ではない。病気になっても親に孝行した人はこんなにいる!」と頑張ってみても仕方ありません。
私はこれ、ヌレイエフの病気引退で検索していて見つけたんですが、競走馬の名前を挙げた中でヌレイエフまで網羅しているように競馬の知識は多いようです。
それでいてどうしてこんな当たり前のことを理解できないのか?となると、同じ競馬ファンとしては複雑な気分になります。
競馬ファンがこんな人ばかりだと思われないといいんですけど…。
2024年5月10日金曜日
ソエを発症した馬は成長する・才能があるは迷信で科学的根拠なし?
■2017/09/04 ソエを発症した馬は成長する・才能があるは迷信で科学的根拠なし?
■2023/03/06 ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
私の出資馬の1頭がソエを発症したときに、調べた話。
ソエというのは、管骨骨膜炎のこと。骨が完全に化骨していない状態に強い調教を行うと、管骨(第3中手骨)の前面で炎症を起こすことがあるため、若い馬に多く見られます。
初期であれば運動を軽くして、患部を冷却することにより治癒。しかし、重症になると腫れ、骨瘤状となり激しい疼痛、跛行を伴うことになります。さらに重度となると骨瘤部に亀裂骨折(皿状骨折)を発症することもあるそうです。
(ソエ(競馬用語辞典) JRAより)
ソエはむしろ良いことだと聞いたことがあります。検索してみると、能力が高い馬はソエになりやすいとか、ソエから回復した馬はスピード能力が高まるなどと言われ、昔は厩舎で赤飯を炊く習慣もあったそうです。
ただ、このことを書いていた“ソエ”について - とりあえず一口馬主の楽しいこと(2010-05-08 13:30:36)によると、「全くの迷信」だそうな。ショックを受けました。
気にして、科学的根拠などで検索したものの、ほとんど情報がありませんでした。
こちらによると、 原因がはっきりしていないため、即効性のある治療法が確立されておらず。なので、治療法も今のところ科学的根拠なしだそうです。
治療法には、 “焼烙治療”や、“ブリスター治療”といったものがあります、このうち、 “焼烙治療”は焼きゴテを当てて火傷をさせ、その火傷の回復過程がソエの良化を後押しすることを期待するという虐待っぽいもので、さすがに今はあまりないそうです。
ただ、“ブリスター治療”も似たような発想。薬品を使って皮膚を爛れさせるというものでした。
一方、現在主流になっている治療方法が“ショックウェーブ治療”で、こちらは一見科学的。ショックウェーブ(衝撃波)によって細胞を刺激し、新陳代謝に変化を起こさせるというものでした。
正直私はこれも疑似科学臭いと感じたのですが、2000年以前から人間に対する治療法として確立されており、臨床データも揃っているといいます。
「それほど重い病気ではなく回復後は競争能力にほとんど影響がない」のであまり気にすることはないのですが、ソエを発症している間は調教やレースなどを思い通りにできません。
発症しないにこしたことがなく、特にメリットのようなものはないようでした。
■2023/03/06 ついに笹針、焼烙、ブリスターが禁止!科学的根拠がなく虐待だった…
前回書いた中で出てきた、ソエの治療法として、科学的根拠がないのに行われていたという「焼烙治療」や「ブリスター」。これらは、後に禁止されていたようです。
他の禁止された治療法とセットで、<4月から笹針、焼烙、ブリスターが禁止【獣医師記者コラム・競馬は科学だ】>(2022年4月22日 06時00分)という記事の中で出てきていました。
<あまり表だってアナウンスはされていないのだが、4月1日から中央競馬のルールが一部改正。JRA登録馬について、退厩時も含めて一部の“治療”が禁止された。具体的には笹針、焼烙、ブリスターなどである>
https://www.chunichi.co.jp/article/457469
作者の獣医師記者・若原さんは、<ソエが出るというのはそれだけ馬に推進力があるとの理解で、ソエが出たのをめでたがって厩舎で赤飯を炊くという習慣もあったようだ>ということで、やはりソエが良いこと説の話を出していました。しかし、これはもう「かなり昔の話」だといいます。
前回書いたように、これらは科学的根拠なし。今回セットになっていた「笹針」も似たような科学的根拠のない理論に基づいているらしく、以下のような書き方をしていました。
<焼烙は焼きごてを使い表面を熱で焼く。ブリスターは強力な発泡剤を使って、表面を化学的に焼く。どちらも、患部にあえて急性炎症を引き起こし、その治癒過程で患部にあった慢性炎症を道連れ的に治すという理論背景が言われていた。
と、ここまで書いて、お気づきの読者もいるかもしれない。これ、笹針の原稿で、現在では否定的にみられていると紹介した理論背景とまったく相同だ。笹針が科学的には効果が認められないのと同様、ソエに対する焼烙もブリスターも、その効果は、いまや否定的な見方が主流になった。>
ただし、ブリスターはかなり最近まで信じられていた模様。焼烙が下火になった後、ブリスターが幅を利かせるようになって、5~6年くらい前までは科学的な手法に積極的な某大手生産者もしばしば使っていたらしいといいます。ただ、そのブリスターも下火になっていたという流れでした。
それでも、完全に撲滅されてはおらず、一部ではどちらも継続して使われていた模様。今回の禁止措置で、今度こそはっきりと撲滅させようということでしょうね。
記事では、最後に<効果がなければ、馬の皮膚を焼いて痛い思いをさせるだけ。動物虐待との批判も避けられまい。これらの禁止は競走馬の福祉向上を一歩進めるルール改正と理解できる>と書いていました。
2024年5月9日木曜日
吉田直弘調教師が馬をさん付けで呼ぶのはなぜ?
■2023/02/28 レース前と言ってること違いすぎない?和田雄二調教師ツッコまれる
■2021/10/14 吉田直弘調教師が馬をさん付けで呼ぶのはなぜ?
Our Pleasure2019年10月号に載っていた吉田直弘調教師の話がおもしろかったです。「グリットさん(マイネルグリット)」「プリサイスさん」などと馬名に敬称をつけるんだそうな。その理由を尋ねたところ「馬が走ってくれるので僕らの仕事が成り立ちます。馬に敬意を表さないと」と笑っていたそうです。
吉田直弘調教師の通算100 勝達成時のコメントも変わっています。「すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです」は普通ですが、その後に続く言葉が変わっています。「感謝の気持ちを忘れず競馬を通して社会に貢献していきます」というもの。「社会に貢献」というフレーズはこうしたインタビューでは珍しいと指摘されていました。競馬以外でもあまり聞かないですね。
ただ、私は仕事というのはどんな仕事でも社会貢献だと考えているし、むしろビジネスで社会貢献すべきだと考えているので共感するところ。ボランティアみたいなわかりやすい仕事などを念頭に「社会する仕事が貢献したい」なんて言う人が多いですが、「考えが足りない」と就活採用者も指摘していました。
このように「社会に貢献」という変わったフレーズが飛び出してきたのは、以下のようなユニークな経歴と関係するとされていました。
「大学時代、吉田青年が明け暮れたもの、それが「人形劇」だという。(中略)「自分が1年生だったとき、1年生だけで話を考えて児童の前で上演したんですね。全然ウケなくて。一方、4 年生の先輩たちの劇はすごく盛り上がって歓声があがる。その違いがわからなかったときに、先輩から言われたんです。『子どもの目線に立って物語を作らないと』って。それからは児童やお年寄りの方に喜んでもらえるよう、相手の立場に立って考えました」
その後は、海外青年協力隊に興味を持って、「将来、発展途上国の人々の力になりたい」と考えるように。海外青年協力隊が悪いと断定するわけではありませんが、これは前述のわかりやすい社会貢献パターンで、あれ?と思いました。しかし、ここで挫折しているのです。
相手のためにやろうとしたことがかえって逆の結果をもたらしてしまうケースもあり悩んだんだとのこと。海外青年協力隊の場合はちょっと違うでしょうが、私がパッと思い浮かべるのは、寄付などによって現地の人の職の奪うなどのパターン。なので、私はビジネスで社会貢献すべきという考え方なのです。
ということで、ここで挫折して、周囲から他の進路も考えてみては、と勧められ「自分にできること」を考えた結果、選択したのが協力隊の活動で培ってきた「農業」だったとのこと。ところが、大学の就職課で紹介されたのが、競走馬の生産牧場という全く畑違いのところでした。
以前、吉田直弘調教師は吉田姓なので、社台グループや吉田牧場などの吉田一族と関係あるのかな?と調べたものの、それらしい話がなかった…ということがあったんですよね。全く関係なかったんですね。「競馬をまともに見たのは、牧場に勤めてから」だといいます。難関の試験に合格し、厩務員としてトレセン入り…ということになっています。
なお、調教師になってからは「火曜日追い」という他の厩舎にない工夫もしていました。
「単純な話、なぜ土曜日出走する馬も日曜日に使う馬も、一律水曜に追うのか、という疑問があったのです」
「水曜追いで土曜競馬ですと追い切りからレースまで中2日。日曜なら中3日。その中1日の差は考えなくていいのか、と思ったのです。そこで一度、火曜日に追ってみたのですよ。結果、競馬へ向かう調整の良い選択肢が増えた、そう思えたのです」
…といった感じで好感を持てるインタビューでした。このまま終わるときれいで、オチなんかつけない方が良いんですが、好感を持てて共感できる一方で、肝心の成績は評判悪いんですよ。あのモーリスを走らせられなかった調教師(堀宣行厩舎に転厩後大活躍)として有名で、ネットでは評判が悪い調教師なんです。私は応援したいと思いましたけどね…。
■2023/02/28 レース前と言ってること違いすぎない?和田雄二調教師ツッコまれる
最近応援している馬の1頭であるウインレイアー。現時点ではまだ勝てていないのですが、仕上がっていないながらも新馬戦で好走して、壊滅的な同世代のウインレーシングクラブでは珍しく勝ち上がりが期待できそうな1頭となっています。
このウインレイアーの調教師は和田雄二さん。特にイメージが悪い調教師さんではなかったのですが、このウインレイアーに関するコメントに関してはツッコまざるをえないことになっていました。
ツッコまざるをえないコメントをしていたのは、2戦目の2023年1月29日(日)の未勝利戦。レース後、和田雄二調教師は以下のようにおっしゃっており、このコメントだけ見るとなんてことありません。極めて普通です。
和田雄二調教師 2023年1月29日(日)
「今日はメンバーもかなり揃っていましたし、そこでの掲示板ですから、いい内容だったと思います。この後は問題なければ中山で続戦の予定です」
https://www.win-rc.co.jp/site/belonging/list/belong_list_detail.php?hcd=20200013
強力メンバーが相手で掲示板なら「十分よくやった!」といった評価。ただ、3日前の2023年1月26日(木)には、「ここで勝ちたい」という勝ち負けレベルの期待だったんですよね。
和田雄二調教師 2023年1月26日(木)
「前走が1本追い切りが足りない状況でも見せ場十分でしたし、今度は上積みもありますから楽しみは大きいです。ここで勝ち上がりたいですね」
勝てるかどうかというラインだったのが、いつの間にか「掲示板なら上々」というところまで合格ラインが大きく下がっていました。これはツッコまざるをえませんわ!
このため、netkeibaの掲示板でも言及されていました。
[115] りんさん
戦前はここで勝ち上がりたいと言ってて、終わった後はこのメンバーで5着と頑張ってくれましたって言ってる
この調教師マジでよく分からん
[116] ミスターミスターさん
>>115
その気持ちは理解できる。
一戦一戦を、大事に使ってほしい。
ただ、この厩舎は、ウインにしては、いい騎手選択をしてくれている(引用者注:ちなみにデビュー戦は津村明秀騎手、この日は坂井瑠星騎手でした)。
そちらを評価したい。
[113] Kuro96さん
悪くないレースだった。前回がフロックでは無いのが良く分かった。
ただ、相手関係を確認せずこのレースを選択した陣営のミスでは?
メンバー次第ではチャンスは近いと思います。