2024年11月14日木曜日

アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード


■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

 種牡馬御三家(サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービン)だとさらに熱かったのですけど、サンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリードが入った熱い馬を発見。しかも、サンデーサイレンス・トニービンは結構濃く入っています。サンデーサイレンスが「18.75%     3 x 4」で、トニービンが「 12.50%     4 x 4」でした。

アロヒアリイ
父ドゥラメンテ 母エスポワール 母父オルフェーヴル
サンデーサイレンス     18.75%     3 x 4
トニービン     12.50%     4 x 4
ノーザンテースト     6.25%     5 x 5

 新馬戦出走馬の血統を見ていておもしろいなと思った馬で、その新馬戦(2024/11/02 東京・芝2000)は1番人気1着で勝っています。今後も注目したいですね。 netkeibaの掲示板でも盛り上がっていました。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022104682


 [200] swingbibopさん IoIQQGU
来年のクラシックを席巻して、将来は貴重な父親の血を繋ぐ種牡馬にも
なってほしい。それくらいの大きな器を持つ馬と信じています。

 [197] hi69nさん GVJmRwU
「2000以上欲しい。距離が伸びて良さが出る」と調教師が言ってるから、ゆりかもめ→青葉→ダービーかな
アドミラブルのリベンジ期待します

 [189] テテさん GSQGA2k
また新しく楽しみな母父オルフェのドゥラメンテ産駒きたな

 [186] ぼんばへさん QjSQZjQ
「道中手応えが怪しかった」と言いつつノーステッキ。
派手さは無いけど良い勝ち方でした。
オルフェの血から道悪も問題無さそうですね。

 [185] グランデシャーロックさん MWYJhyA
まさかノーステッキで勝つとは思わなかった。この仔はまだまだ奥がありそう。
ドゥラメンテ産駒は脚元の弱い仔が多いから、このまま怪我無く順調に行ってほしい。

[184] swingbibopさん IoIQQGU
レースVを何度か見返してみると、やはりノーステッキなんだね
良馬場ではよくあるも、重馬場でのノーステッキはあまり見た事ない
戸崎Jは直線よほど手応えに自信があったんだろう。
素晴らしいクラシック候補が登場してくれて嬉しい


2024年11月13日水曜日

未勝利馬初の重賞勝利?未勝利のオープン馬クラスペディア

■2024/11/09 未勝利馬初の重賞勝利?未勝利のオープン馬クラスペディア


■2024/11/09 未勝利馬初の重賞勝利?未勝利のオープン馬クラスペディア

 京王杯2歳S(GII)の馬柱を見ていて、あれ?と思ったのが、クラスペディアという馬。未勝利なのに、前走小倉S2着なのです。
 未勝利の馬が格上挑戦でオープンに参戦することそのものは全く珍しくありません。少頭数で5着あたりの賞金を狙ったり、出走手当を狙ったりというところでしょう。ただ、クラスペディアの場合、2着になったことを考えると、ガチで勝負した感じです。これは珍しいですね。

 また、重賞で2着になっているので、クラスが上がっていたのでは?と検索してみると、<“未勝利のオープン馬”がJRA史上初の快挙へ 京王杯2歳Sで初重賞V狙う>(24/10/30(水) 18:00配信 netkeiba)という記事がヒット。未勝利でも重賞2着になったので、やはりオープンクラスに昇格していたようです。

<ここまで2戦0勝。8月中京の新馬(芝1200m)はスローペースの逃げから上がりをまとめたが、エイシンワンドに差されて2着。続く小倉2歳Sでは先団から伸びたものの、やはりエイシンワンドに3/4馬身届かずの2着だった。今回は初の1400mとなるが、レースセンスがあるので問題なさそう。2戦連続で先着を許しているエイシンワンドにリベンジを果たせるかどうかが最大の注目となる。
 まだ未勝利だが、重賞で2着になったので収得賞金600万円のオープン馬。これは非常に珍しいパターンといえる。未勝利の身で重賞を勝てば、84年のグレード制導入後の中央所属馬では初めて。再度の重賞チャレンジで、日本競馬史に残る1ページを刻んでみせる。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/6beefb31cb6d108a892437527721754ec9e31202

 「最強の未勝利馬」とも言われており、注目を集めました。結果、京王杯2歳S(GII)は6番人気5着まで。私が見たときは3,4番人気くらいかな、もっと人気していたので目についた6番人気まで落ちています。また、小倉2歳Sのときは13頭中8番人気であり、そこまで人気ではなかった模様。それでも、1勝馬より人気してますから、すごかったですけどね。
 小倉2歳Sの戦前の記事を…と検索してみると、<【小倉2歳S】未勝利馬初の重賞Vを狙うクラスペディア 河嶋調教師「厩舎の期待馬ですからね」>(スポーツ報知    2024年08月31日(土) 10時44分)という記事がヒット。やはりガチでの参戦だったようです。

<前走(引用者注:新馬戦)は9番人気だったが、持ち前のスピードを武器に2着に粘った。「勝ちにいくレースでしたし、悔いはありません。今回はポジションよりも、リズムを重視したいです」と自在に立ち回る考えだ。
 これが厩舎にとっても重賞初挑戦となる。「厩舎の期待馬ですからね。決して記念出走ではありませんよ」とトレーナーは力を込めた。前走で0秒2差だった勝ち馬、エイシンワンドが今回も人気になっていることを考えれば、侮れない存在だ。 >
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=273627


2024年11月12日火曜日

スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統
■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!


■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統

 勝ちきれなかったものの、末脚が印象に残り好きだったローズバド。しかし、産駒や孫は走っていない…と思ったら、息子のローズキングダムがいたのを忘れていました。G1勝っています。ただ、なぜかこの子は好きじゃなかったんですよね。

 今週デビューするスタニングローズはローズバドの長女ローザブランカの子で父キングカメハメハ。ローザブランカの長女バンゴール以来のキングカメハメハです。この姉は5勝、唯一大成功したローズキングダムもキングカメハメハで相性の良さを感じさせます。
 ローズキングダム以外は重賞で好走しておらず、正直確実性の高い血統ではなさげ。過剰人気の感があります。ただ、思い入れのある血統なのでPOGで選びたいところ。近親ではローゼンクロイツはPOGで指名したはずです。また、もっと遠くまで見ると、結構印象的だったヤマニンエルブが近親にいます。

 同じ新馬戦でスタニングローズのライバルとなりそうなところとしては、ゴドルフィンの○外エクセトラ。父Exceed And Excelはデインヒルの子で、日本と合いそうな感じ。また、ドレフォン産駒のレッドバロッサは重賞勝利のあるフライングアップルやナイスミーチューが近親にいます。


■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

 その後、スタニングローズが活躍したので書こう書こう…と思っていたのにすっかり遅くなってもう5歳の牝馬で秋。来年には引退しそうな時期になってきました。

 好きだったローズバドの孫娘ということもあり、私はPOGで指名。フラワーC(GIII)に勝利し、オークスでも2着になるなど、かなりの活躍を見せました。私の指名馬としては上々です。
 ただ、私のPOG馬あるあるで、POG期間終了後に爆発。紫苑S(GIII)を勝つと、そのまま秋華賞(GI)を勝利。G1馬まで出世しました。

 ところが、続くエリザベス女王杯(GI) を2番人気で14着と惨敗してからは不振。6戦して5着になったのが一度で後は掲示板に載らないほどでした。このままダメになるっぽい感じだったのですけど、3歳のときに惨敗してスランプのスタート地点となったのと同じエリザベス女王杯(GI) で、突如復活で優勝。謎です。
 とはいえ、3番人気で人気だったのは不思議。近走は7番人気、6番人気、5番人気、9番人気と、人気にもなっていなかったのに、今回は人気でした。クリスチャン・デムーロ騎手が乗っており、騎手人気ですかね? それにしても、不思議です。
 
 …と書き終わってから気づきました。2年前に惨敗したエリザベス女王杯は阪神開催で、今回は京都開催ということで、コースが全然違いましたね。スタニングローズは勝利した秋華賞がそもそも阪神競馬場であったように、阪神でも勝っており、特に阪神が苦手ということではないんでしょうけど…。

・エリザベス女王杯、スタニングローズが制す C・デムーロ「全ての人に感謝」 24/11/10(日) 16:18配信 中日スポーツ
<3番人気でC・デムーロ騎乗のスタニングローズが好位追走から直線、外から力強く抜け出して2分11秒1でG12勝目。2年前の秋華賞馬が、見事に女王の座に返り咲いた。C・デムーロは「今年、日本に来たのはG1に勝つため。勝てて本当にうれしい。ゲートを出てからどう乗ろうかと思っていたが、先行グループの後ろで手応え良く走れた。勝つことができてサポートしてくれた全ての人に感謝したい」と喜んだ。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0b07ce504fa04e10aa724f260416c187a5c9e66

<Cデムーロはホント上手い!
スタート、位置取り、仕掛けのタイミング、どこにもケチをつけることできないくらい、完璧な騎乗だったと思う。
馬のデキも上がってたし、最終コーナー下りの加速で勝負あったなと。>

<Cデムーロは本当に上手いよ、しかし3番人気って復活を期待していたファンやCデムだから買っておこうという競馬ファンが多く居たんだなって思う。薔薇一族の底力を見ました。>

<今まで坂井西村が乗ってたスタニングローズとは別馬
銀と金みたいな馬摩り替えじゃなければ坂井西村がすさまじい漬物石だった>

<やっぱ外人騎手は凄い!4コーナー手前から追いまくって直線先頭で進路を外に取り圧勝!動かし方が半端ない。>



2024年11月11日月曜日

マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%

■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%


■2024/11/10 マッドマックスはガリレオの3x3で、ノーザンダンサーも12.5%

 インブリードがやや濃い目で気になったのがマッドマックスです。そこまで珍しいわけじゃないのですけどね。日本の浦河町・三嶋牧場の生まれですが、海外で受胎済みの繁殖牝馬を輸入したんじゃないでしょうか。海外だと濃いインブリードでもわりと平気でつけてきます。

マッドマックス
父Night of Thunder 母サラーバ(Saraaba(愛) )  母父New Approach
Galileo     25.00%     3 x 3
Northern Dancer     12.50%     5 x 5 x 5 x 5
Allegretta     9.38%     5 x 5 x 5

 いとこに ドバイターフ(G1)勝利馬の Facteur Cheval、愛ダービー(G1)の Santiagoなど、重賞馬がゴロゴロといる良血馬。期待していたのですけど、初戦は2番人気5着。良血かつおもしろい配合ですし、今後に期待したいところ。なんか「マッドマックス」という名前も走りそうな感じあるんですよ。
 …と書いてから、やはりガリレオの3x3というのは日本に合わないのかな?とも思っちゃいました。ヨーロッパでこそ!という感じの血統ではありますね。


 [112] オールバックさん cTZCNDA
直線置いてかれてるのでキレ勝負はあんま向かんか

 [111] サンレンプクスキーさん MoKTYTA
腐ることはないね
次回に期待する
能力地力は充分あるからね

 [107] じゃさん NlgRCEc
また今度パワー勝負になれば
好発決めてたから今後位置取りには困らないだろう

[92] オウショウさん JVYzgBY
詰まってフラフラしたけど開いてからも伸びてないからなぁ…よそ見しながら走ってたりするしまだ馬が若いかもしれない。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022103215


2024年11月10日日曜日

調教師バッジ偽造使用で上村洋行調教師に制裁金 説明が謎

■2024/11/09 調教師バッジ偽造使用で上村洋行調教師に制裁金 説明が謎


■2024/11/09 調教師バッジ偽造使用で上村洋行調教師に制裁金 説明が謎

 前代未聞かもしれません。聞いたことない!と思ったのが、<上村洋行調教師が調教師バッジ偽造&使用で過怠金50万円の制裁 落とし物の届け出から判明>(24/11/9(土) 16:55配信 東スポ競馬)というニュースです。

<JRAは9日、上村洋行調教師(51=栗東)に過怠金50万円の制裁を科したことを発表した。
 10月26日に東京競馬場で調教師記章(バッジ)の拾得物が届け出られたことからJRAが確認したところ、刻印されていた管理番号から上村師のものと判明。しかし、本人が別の記章を着用していたことから事情を確認した結果、紛失防止のため業者に依頼して記章の偽造品を作製し、使用していたことを認めた。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/0db043281327d7d756e7d0d54d08047961c55e67

 レプリカが市販されてそうでしたが、わざわざ依頼して作っていたんですね。ただ、「紛失防止のため業者に依頼して記章の偽造品を作製」という説明が謎で、納得しづらいもの。「紛失したために業者に依頼して記章の偽造品を作製」という順番だとわかりやすかったんですけどね。

 この記事のYahooニュースの専門家コメントでは、ライターで競馬評論家の花岡貴子さんが、制裁は真っ当な判断であるとした上で、バッジは時代遅れなのではないか?といった指摘をしていました。
 
<競馬場等での身分の判断を記章で行うという昭和時代から変わらないアナログ的手法ではなく、IDカードや生体認証といったデジタル的手法を取り入れてはどうかと考える。これなら、警備担当者の目視に頼らずにより精度の高い身分照会が可能だし、紛失防止のために自ら模造品をつくる、といった発想には至らないのではないか。>

 そういえば、こうしたバッジでは、政治家さんの議員バッジが有名。これこそ自民党の政治家がゴリ推しているマイナンバーカードにまとめちゃった方が良いかもしれません。

 Yahooニュースのコメント欄でも花岡貴子さんと同様のコメントがありました。同じコメントは、「携帯電話の使用よりもはるかに悪質」とも書いています。その他のいくつかのコメントとともに引用しておきます。

<関係者以外の立入を管理するための身分証が簡単に偽造できてしまっては意味がないかと。管理体制そのものが前時代的すぎると思います。もし一般企業でセキュリティーカードを偽造・使用すれば厳罰を受けます。最近話題になった女性騎手の携帯電話使用もそうですが、公平性を守るために厳しい処分が儲けられています。携帯電話の使用よりもはるかに悪質ですし大問題だと思うのですが。>

<「紛失防止の為に偽造」したのに本物が拾得物で届けられるという矛盾……
 それなら本物は自宅とかに保管していなければおかしい訳で、「見あたらなくて、再発行申請(たぶんペナルティ有り)を怠って偽造したのだろう。受注する業者も業者だと思うし、他にやっている調教師もいるのでは。>

<一般の企業にも紀章バッジはあるが、これがセキュリティと紐付けされてる事はない。全てが時代に乗り遅れている。紛失のペナルティーは明らかではないが、何故こんな手間のかかる事をしたのか?意味不明。
 仲間内では当たり前になっていて、紛失しなくても忘れた時の為に他の調教師もレプリカ作ってるのではないか?ただ通し番号がある紀章は始めて聞いた。議員バッジもそうなんだろうか?>

<まあ、一般企業でも社章なくしたら売店で気軽に新しいの買えるとか気軽なもんじゃなく始末書提出だからな
調教師バッヂの場合、単なる有資格者のためのお飾りじゃなくパスみたいなものだし、紛失に関するルールがかなり厳しいのとこれまで複数回やらかしてるのとかがあって、素直に言い出せなかったのかなぁと
ただ、仮にそうだとしても誤魔化そうとするのはよろしくないね>

 一般企業の社章も管理にうるさいですよね。私のいたところでは、会社を辞めたときに返却するようにうるさく言われました。社章だけでなく、制服類も返却。社員へのなりすましや転売などを防ぐためだと思われます。


2024年11月9日土曜日

危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統

■2013/3/14 危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統
■2018/03/18 54戦54勝のキンチェム、祖母は繁殖牝馬にならない予定だった
■2018/03/18 キンチェム、実は間違えた配合で偶然生まれた馬だった
■2018/03/18 見栄えの悪かったキンチェム、購入者にも見捨てられる
■2017/06/08 11万円で5.7億円稼いだテイクオーバーターゲットなど、お買い得だった馬



■2013/3/14 危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統

 知らんかったのか、忘れていたのか、どっちだかわかりませんけど、とにかくおもしろかった話。

-----引用 ここから-----
貴公子テンポイントの死から35年     文 有吉正徳    2013年3月8日

 5日は名馬テンポイントの命日だった。1978年のこの朝、治療を受けていた滋賀・栗東トレーニングセンターで息を引き取った。
 関係者の執念が生んだサラブレッドだった。
 祖母のクモワカが「伝貧(でんぴん)」(馬伝染性貧血)と診断されたのは52年。法令で安楽死処分が義務づけられている伝染病である。
 ところがクモワカは伝貧の症状を見せなかった。関係者は処分命令を無視してかくまい、繁殖牝馬(ひんば)として育てた。しかし「死んでいるはず」の繁殖牝馬は軽種馬登録協会からその存在を否定された。
http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201303080080.html?ref=com_fbox_u
-----引用 ここまで-----

 サラブレッドはきちんと登録されているか否かが、たいへん重要です。
 サラブレッドは血統が命ですし、そもそも語源がそういう意味です。

-----引用 ここから-----
語源は Thorough [ 完璧な、徹底的な ] + bred [ 育てられた、躾けられた ] で血統背景だけではなく、育つ環境も含めて完璧であることを指す。

純血を意味するアラビア語の直訳という説もある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89
-----引用 ここまで-----

 さて、テンポイントの祖母クモワカはどうなかったか?と言うと……。

-----引用 ここから-----
  「クモワカ事件」は裁判になり、クモワカとその子どもがサラブレッドとして認められたのは63年になってからだった。娘のワカクモはこの年に誕生した。桜花賞を制するなどの活躍を見せ、母になってテンポイントを産んだ。
-----引用 ここまで-----

 ドラマですね。


■2018/03/18 54戦54勝のキンチェム、祖母は繁殖牝馬にならない予定だった

 ハンガリーの歴史的競走馬キンチェムも生まれなかった可能性があったという話。他でも書いたのですけど、先に戦績から。

 Wikipediaによると、デビューから引退までの無敗記録としては世界記録となる54戦54勝の記録を持ちます。デビューからの連勝記録としてもプエルトリコのカマレロに破られたものの、いまだそれに次ぐ2位の記録。
 キンチェムは牝馬でしたが、2歳時に全て違う競馬場で10戦10勝という快進撃。前半はドイツ、後半はオーストリア・ハンガリー帝国で走っています。
 3歳時には、 ブダペストのネムゼティ賞(ハンガリー2000ギニー)、ハザフィ賞(ハンガリー1000ギニー)といったハンガリーのクラシックに相当するレースを連勝。さらに、中央ヨーロッパの強豪馬たちが出走するレースだったジョッケクルブ賞(オーストリアダービー)を大差で圧勝。古馬とのレースでも負けず、17戦17勝の成績を残しています。
  4歳は途中から西ヨーロッパ遠征を敢行。イギリスでもキンチェムは有名で、「ハンガリーの奇跡」と呼ばれていました。グッドウッドカップは、イギリスの有力馬たちはハンガリー馬に負けるのを恐れ回避してしまっていたため、わずか3頭でレースが行なわれたという逸話を持ちます。
 続いてフランスに行き、ドーヴィル大賞典で1番人気は譲るものの、きっちり勝利。バーデン大賞では、酒に酔ったまま騎乗したマイクル・マデン騎手が極端に後ろからの位置取りをしてしまいましたが、それでも同着。
 このとき、同着の馬と決勝戦が行われたみたいですね。これもトラブル。突然馬場に野良犬が出てきて終始キンチェムに絡み、大きく離されてしまいました。しかしキンチェムは犬を蹴飛ばして追い払い、プリンスジルスとの差を縮めて追いつくとあっという間に交わして6馬身差で楽勝したとのこと。すごすぎです。
 5歳でも、12戦で全て完勝したのですけど、引退の理由がまた個性的。同厩舎の馬との喧嘩により脚を怪我したため、だそうです。

 さて、血統の話。キンチェムの母ウォーターニンフ (Water Nymph) はオークス5着のザマーメイド (The Mermaid) の子で、現役時代にハンガリーの1000ギニーに優勝した名牝でした。
 にも関わらず、キンチェムを生産したエルンスト・フォン・ブラスコヴィッチさんは、自分の乗馬用の馬としてこの馬を購入していました。しかし、周囲に説得されて繁殖牝馬となったおかげで、血が繋がったのです。
  ウォーターニンフは繁殖に入って1年目からハンガリーオークス馬のハマト (Harmat) を輩出。2年目にキンチェムが誕生しました。




 ■2018/03/18 キンチェム、実は間違えた配合で偶然生まれた馬だった

 ただ、この後もキンチェムはおもしろいのです。
  実を言うと、2年目にはバッカニア (Buccaneer) という人気馬が配合されるはずだったのだが、牧場のミスでウォーターニンフはカンバスカン (Cambuscan) に配合されてしまい、そしてキンチェムが生まれました。
 カンバスカンは種牡馬として活躍したニューミンスターを父に持ち、2000ギニー2着、セントレジャーステークス3着に入った後にイギリスで種牡馬となり、2000ギニーを勝ったカムバッロ (Camballo) を出している。
 ただ、その後ハンガリーのジョッキークラブに購入されたが、受胎率が低くバッカニアに比べれば人気はなかったそうです。

 なお、種牡馬の場合、歴史的名馬でも子孫は繁栄せずといったことも多いのですけど、キンチェムは繁殖としても成功しました。
  5頭の産駒は、競走馬または繁殖で活躍。キンチェムの直系の牝系子孫も繁栄。オーストリアやハンガリーのクラシックに何度も勝ち、ドイツ、イタリア、ポーランド、ルーマニアのダービーにも勝っています。
 1974年にはキンチェムから数えて13代目の子孫ポリガミー (Polygamy) が英オークスで勝利。また、このポリガミーの全妹ワンオーバーパー (One Over Parr) の玄孫で、キンチェムから数えて17代目の子孫キャメロット (Camelot) は2012年に2000ギニーとダービーステークスを制して英国クラシック2冠馬となるなど、21世紀となった現在でも、世界各地にキンチェムの子孫が残り活躍を見せているそうです。


 ■2018/03/18 見栄えの悪かったキンチェム、購入者にも見捨てられる

 キンチェムは、デビュー前の逸話もすごいです。
 ブラスコヴィッチの生産馬は1歳時に1人のオーナーに対して一括で売却されることになっており、1875年の1歳馬はアレックス・オークシーという人物に7頭まとめて700ポンド程度の価格で売却されることになりました。
 しかし、購入したにもかかわらずオークシーはキンチェムともう1頭の馬を引き取らなかったといいます。キンチェムはひょろっとした暗い毛色の栗毛馬で外見が悪かったため、オークシーは走らないと判断した模様です。
  結果、キンチェムは生産者であるブラスコヴィッチの所有馬として走ることとなったのですけど、意外な人物にその素質を評価されていた。キンチェムは仔馬の頃ロマに誘拐された事があり、犯人逮捕後に警察が「あの牧場にはもっといい体の馬が沢山いたのに何でこんな馬を狙ったんだ?」と尋ねています。
 すると犯人は、「確かにあの馬は外見は他の馬に見劣りする。でもそれを補って余りある勇気を持っていたんだ」と答えたとのこと。泥棒だけが彼女を評価していました。




■2017/06/08 11万円で5.7億円稼いだテイクオーバーターゲットなど、お買い得だった馬

 クラブ馬主になって夢と賞金を同時に狙う! 安くて強い馬列伝【後編】 週プレNEWS / 2017年4月22日 15時0分は、「クラブ馬主で夢と賞金を同時に狙って、人生も下克上だ!」という記事。
 しかし、これは良いケースだけ見て誤解されているだけですので、非常に悪い話。
 例えば、"ダート戦線で10億円以上を稼いだエスポワールシチーは、500口の共同馬主で1口当たり2万4000円。維持費などは別としても還元額は約204万円で100倍近いリターンだ"だと書いているものの、シチーの馬は大量募集でハズレだらけという印象でした。うまい話でないどころか、駄目な方だと思われます。

 ただ、こういう安馬が大活躍という話自体はおもしろいです。この記事ではそういった例がたくさん載っていました。

モーリス
   2015年の年度代表馬で、10億円を優に超える賞金を稼いだ。1歳時にセリでつけられた価格は150万円。育成牧場に購買され、トレーニングを積んだ後、2歳になって再度、セリに出された値段も1050万円。

ジャスタウェイ 
 セレクトセールでの落札額が1260万円。2013年の天皇賞・秋で勝利。さらに、G1ドバイデューティフリー(現ドバイターフ)で圧勝劇を見せ、2014年の世界ランキング1位にも輝いた。

テイエムオペラオー 
 セリでの落札額はわずか1050万円で獲得賞金総額約18億3000万円。

メイショウドトウ
 生涯9億円以上を稼いだが、海外のセリでの落札額はたったの500万円。

トレヴ
 1歳時のセリでは、2万2000ユーロ(約270万円)で売りに出されるも声がかからず、やむなく牧場の名義で現役生活をスタート。しかし、無敗のままG1フランスオークスを勝利して、800万ユーロ(約10億円)でトレード。その後、凱旋門賞連覇という快挙を達成。

テイクオーバーターゲット
 3歳になっても体質が弱く、まともにレースに使えないことから投げ売り同然の1250豪ドル(約11万円)。タクシー運転手として生活費を稼いでいた馬主兼調教師のジャニアックさんが購入。イギリス、日本(スプリンターズS)、シンガポールなどでG1レースに勝利し、10億円以上を稼ぐ。
(とあったものの、他では600万豪 ドル(約5億7,000万円)くらいになっていました。10億円というのは、海外の賞金額がすでに足された数字にさらにもう一度足してしまったのか、コピペミスではないかと)

 売れなかったトレヴが計算できませんが、他で倍率を計算すると以下のような順位に。

<お買い得馬ランキング>
順位    馬名    獲得賞金(万円)    獲得費用(万円)    回収率  
1位    テイクオーバーターゲット    57,000    11    5,182    倍
2位    メイショウドトウ    92,133    500    184    倍
3位    テイエムオペラオー    183,519    1050    175    倍
4位    エスポワールシチー    102,320    1200    85    倍
5位    モーリス    53,625    1050    51    倍
6位    ジャスタウェイ    59,569    1260    47    倍

 記事とはだいぶ数字が違っていたものの、 オーストラリアのテイクオーバーターゲットは破格でした。


2024年11月8日金曜日

一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い 今はクラブが馬主の入り口に

■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に
■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も
■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!
■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい


■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い

 Enjoy Ruffian 2011年5月号の個人馬主のいななき(西山茂行)からの話。オーナーブリーダーの西山茂行さんの記事は好きだったんですが、このときが最終回でした。この回は、一口馬主・クラブ法人の存在に関する話題です。
 馬券を毎週熱心に買っていても、競馬全体に詳しいというわけではないのか、「クラブ法人が個人馬主を潰した」と勘違いして攻撃している方がいたと聞いて、驚いたことがあります。今回はそういう方に是非知ってほしい話でした。

 個人馬主が減ったのは、クラブ法人に迫害されたからではありません。馬主が儲からなくなったためだと説明されています。

-----引用 ここから-----
 長い競馬の歴史からすると、わずかな期間だけれど、この7年で馬主地図が様変わりした。(略)
 長引く不況などいろいろあるけれど、最大の要因は馬券の売り上げ減少による大幅な賞金の削減。それに反比例するようにジワジワと値上がりする預託料。馬が好きで、競馬が好きで、夢の馬主になったけど、あまりにも赤字で、やっていられないからやめた、という馬主が急増しているのが現実なのです。
 (略)近年激減しているのが2 代目馬主、3代目馬主。筆者の時代は父が馬主なら息子も馬主をやるのが当然だったが、今は…
「親父はあんなもんに金をつぎ込んだけど俺は絶対にやらないから」
という人を何人も知っている。
-----引用 ここまで-----

 競馬予想のうんちくや血統は知っていても、そもそも馬券の売上によって毎年細かく馬主の賞金が変わっているという話を知らない人は多いかもしれません。
 また、日本の馬主はこれでも恵まれており、競走馬を持って利益を出せる可能性の高い稀有な国だとも言われています。

 クラブ法人がこれほど力を持ったのは、個人馬主の力が弱まったためでもあります。競走馬を多く抱える馬主が優先されるのは当然です。
 ただ、本質的にクラブ法人の方が購買力が高いというのは、否定できないでしょうね。
 一口馬主は正式には馬主ではなく、権利や優遇などはなく、短所があります。しかし、長所は多いです。西山茂行さんは以下の点も指摘していました。これも前述の優先する理由と同じです。

-----引用 ここから-----
 厩舎との連絡とかは、正直に言ってクラブ法人の事務局に任せた方がずっと上手くいく。一、二頭しかいない馬主と大手とでは厩舎関係者の対応がそれはそれは違いますよ。
 どんな商売でもそれは同じで、いつもお金をたくさん使ってくれるお得意さんにはいい笑顔を見せるのは当然です。
(これを読んだ調教師さんの中には、「俺は一頭の馬主でも大切に何でも言うことを聞くよ」という人がいるかも知れませんが、同じ扱いをされたら今度は大口馬主が嫌な顔をするでしょう。それが資本主義です。)
-----引用 ここまで-----


 
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に

 また、個人馬主の購買力が下がったという点で、クラブ法人が馬主の入り口としての役割が重要になっています。西山茂行さんは以下のように指摘していました。

<個人馬主はクラブ法人にはどうやっても勝てません。しかし、クラブ法人は将来の個人馬主を育てる重要な役目を果たしています。
 以前にも書いたけど、最近は馬主登録を取得する方々のほとんどが、「○○クラブ法人の会員でした」>

 流行のPOGについて、馬券を買わないでも楽しめるから悪いものだと批判している方がいましたが、これもまた同じような視野の狭い批判です。POGは競馬ファンの裾野を広める役割を果たしています。
 ソーシャルゲームでの無料ユーザーですとか、ゲームの体験版、化粧品の試供品など、「一部分だけ見ると儲かっていないように見えて全体としては稼いでいる」というやり方は、ビジネスの世界では当たり前にあるものなのです。


■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も

 「今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に」の関係での追記。あの障害の名馬オジュウチョウサンの馬主・長山尚義さんも一口馬主出身だったそうな。まだ一口馬主があまり一般的ではなかった頃に始めてハマったようです。
 ただ、この話があったのは、<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事なので、タイトルの話を先に軽く。「オジュウ」は息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」ではなく「オジュウ」と言っていたことが由来だそうです。

 では、一口馬主の話。長山尚義さんが一口馬主の存在を知ったのは、テレビの「イレブンPM」という番組で大橋巨泉さんがしていた話から。大橋巨泉さんは確か競馬好きで知られるタレントですよね。番組で「馬主もどきができる」と話していたのを偶然見たんだそうです。

<当時は30代でサラリーマンでしたが、すぐに社台サラブレッドクラブの会員に申し込んだんです。最初に当たったのがサッカーボーイ。一口65万円はそのときの自分には大きなお金だよ。「お願いだから6万5000円の10回払いにしてもらえないか」って頼んだなあ・・・>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 いきなり名馬サッカーボーイ。そりゃハマりますわ。しかも、この後も名馬をどんどん引き当てたようです。<周囲から「そんなに走る馬はもう出会えないぞ」って言われたけど、バブルガムフェロー、ダンスインザダーク、お母さん(ゴールデンサッシュ)がサッカーボーイの全妹だったステイゴールド・・>と書いていました。
 というか、馬主になった後も一口の方を引き続きやっているんですね。たぶん上記もすでにそうだと思うのですが、以下のところまで読んでやっと気づきました。

<11年のクラシックはオルフェーヴル、12年はジェンティルドンナ。3冠馬2頭に出会い、ダービーの口取りも経験できた。今年の3歳馬はソウルスターリングに出資。日曜はオークスの口取りに参加できました>

 確かたいぶ前から馬主のはず…と思ったら、下にプロフィールがあってそれで判明。「個人の馬主資格取得は85年」だとのこと。私が思った以上に昔です。
 これまでに出資&所有した馬は118頭。出資馬で272勝、所有馬で29勝だとのこと。記事執筆時点での現役の出資馬は9頭、所有馬は7頭。一口馬主の方が多くなっています。
 あと、仕事の方が私は気になったのですが、事務機器の販売やオフィスの総合管理を手掛ける株式会社エース事務機で代表取締役会長を務めているということでした。

■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!

 上記の方と同じで、やはり西山茂行さんの話。今回は、Enjoy Ruffian 2010年3月号(個人馬主のいななき〈65〉西山茂行 馬主最大の楽しみ「口取り」)からです。

 西山さんによると、馬主最大の楽しみは「口取り」だといいます。もしこれがなくて、単純に賞金のやりとりだけだったら、たぶん馬主は半減するだろうとしていました。
 地方競馬が盛り上がらないのも、ウイナーズサークルがきちんと整備されていないせいではないかと。馬主席が汚いし、レストランの味も美観も良くないといった話もしていました。

 ただ、私は別にそういうのはうらやましいとは思わないタイプ。出資馬の口取りに参加したいと思ったこともありません。
 西山さんは確か以前、馬主は人付き合いが好きな人じゃないとやってられないみたいなことを言っていた気がしますし、タイプが違うんでしょう。
 私はそもそも出資馬を見に、競馬場へ行くこともありませんしね。

 とりあえず、西山さんとしては、ここからクラブ会員に口取りの楽しみを覚えてもらって、馬主の増加を期待しているようです。


■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい

 全然有名でなく、1勝で終わったシルクレーシングのカルナヴァレスコ(父ステイゴールド、母シーズライクリオ)という馬。姉に5勝のサダムグランジュテがいますが、重賞勝利はありません。カルナヴァレスコ自身には期待のコメントがあったようですが、超有名な馬とは言えないでしょう。
 ところが、何気なく見たこのカルナヴァレスコのnetkeibaの掲示板で、同馬の引退に寄せたコメントが熱いコメントの名文ばかりで驚きました。まるでG1常連の名馬の引退のような思い入れの深さを感じる良い文章だらけです。
 当初書いていた「一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い」という話とは全然関係ないのですが、一口馬主の人たちの出資馬に対する熱い想いや競馬愛が伝われば…と思います。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2012104662

 [523] T.K.O倶楽部さん
必死の思いで電話をし、かかったときに出資することができたのでシルクに入会しました。
馬名募集のときに母名のイメージからブラジルだと思い、ワールドカップ・オリンピックとあるので、人々を楽しませて欲しいという願いでカルナヴァレスコと馬名を応募しました。
まさか採用されるとは思わず、採用されたというメールを見たときは物凄く興奮したことを今でも鮮明に覚えています。
非常に短い競走馬生活でしたが、新馬戦で勝利をし口取りができたことは一生忘れません。また無事に乗馬になるということなので、機会があれば会いに行きたいと思います。
お疲れ様、カルナヴァレスコ!そして今まで楽しませてくれてありがとうございました。

 [522] Mikoさん
この馬を初めて見た時の衝撃はこの先もずっと自分の中に残って、10年、20年後でも新馬戦の時期がやってくる度にカルナヴァレスコのことを思い出すんだと思います。
自然と大きな期待をかけてしまうような、魅力的で良い馬でした。
何にしても、お疲れ様でした。
まずは病気(引用者注:腫瘍が原因で引退)を治して、そして、無事に第二の馬生を全う出来ることを願っています。

 [521] クリアアサヒさん
当時ルシルクとシーズライクリオ(引用者注:カルナヴァレスコの母)のどちらに出資するか悩んでタバコを一晩で2箱吸ったのは昨日のことのように思い出せます
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした
で、こちらを選んだ決めては誕生日。
10数年前、喧嘩別れした幼馴染と同じでした
誕生日が。それを覚えてる僕もどうかしてますがね
でも詳細は省きますがソレきっかけで今ソイツとは仲直りしました
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした。
そんな微塵ではありますが幸せをカルナヴァレスコ号は僕に届けてくれた
僕にとってはそんな競走馬でした。
もちろんスケールの大きい使い方をしてくださったスタッフの皆様には感謝の気持ちしかありません
なにしろ競馬はいいですね

2024年11月7日木曜日

ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ

■2013/3/1 上下関係作る馬の群れにはボスがいる!トレッキングでもリーダー馬
■2013/3/1 ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ
■2022/05/11 第一次競馬ブームの立役者ハイセイコーもリーダー馬だった?


■2013/3/1 上下関係作る馬の群れにはボスがいる!トレッキングでもリーダー馬

 リンク切れしているのですが、「インストラクターのひとりごと」というページの「#128 リーダー馬の存在」(2009/02/07 フロッグマン)では、トレッキングにおけるリーダー馬の存在の必要性について説明されていました。
 まず、野生動物であるシマウマの例が登場。リーダーが常に周囲を警戒し、肉食動物の気配をいち早く察し、危険を仲間に知らせるといったことがあるとのこと。そして、馬の場合は以下のような感じになっているそうです。

<馬の群れにもリーダーとなる存在がいます。馬と関わった事のある人なら分かると思いますが、馬もはっきりとした上下関係の社会を持っています。よく観察すればどの馬がリーダー馬でどの馬が弱いか分かると思います。お互いじゃれあったり、喧嘩したり、まるで子供のように遊びます。そうして遊んでいる内に互いの強さを知り、リーダーとなる馬が決まっていきます。(略)
 私達はボス馬の存在を利用してトレッキングを行います。普段から強いリーダー馬に先導役のスタッフが乗ることで他の馬は決してボス馬を追い越そうとしないし、リーダー馬も他の馬を追い越させないように蹴ったり威嚇したりします。(略)快適なトレッキングのためにはリーダー馬の存在が必要不可欠なのです>
http://www.jtng.com/thrc/p30/~199/p30-128.html

 また、別のサイト乗馬特訓記の<「馬語」について:基本はボス馬の立場になってボス馬の合図をまねる>では、る馬のボディランゲージのことが詳しく書いてある一冊の大型本 「馬と踊ろう~クラウス・フェルディナンドの触れ合い 調教法」(クラウス・フェルディナンド・ヘンプフリンク著:「Dancing with Horses」の日本語版)に以下のような話があったことが書かれていました。

<基本的な考え方は、馬は順位制の群れ社会の生き物でどんな相手に対しても 自分より順位が上か下かを見てくることと、自分より順位の高い相手には頼ろうとし てきたり言うことをよく聞こうとする性質があることを利用して、まず人のほうが馬 より絶対的に順位が上、人が馬のリーダー、という主従関係をはっきりつけて馬 が人間に頼ってくるようにさせて馬と信頼関係を築き、それからボス馬が他の馬 たちに対して次々と合図(指示)を出していくのをまねするように人が馬に合図 を出していくことで、馬が群れのボスの言うことをよく聞くように馬を自由自在 に動かしていくということです。
 この、ボス馬が他の馬に対して出す合図や、馬同士が使っている合図が「馬の ボディランゲージ、馬語」と呼ばれているものです>
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/6952/time_2004_12xx.html


■2013/3/1 ボス馬・リーダー馬は競馬で強い?シンボリルドルフやゼンノロブロイ

 ここまでは馬全般に関する話だったのですけど、このような考え方を競馬に当てはめて、馬券の当て方に応用しようとしている方もいらっしゃるようです。ズバリ「ボス馬を探せ!」というページがありました。「ボス馬」がそのまま「一番強い馬」で、勝てる馬がわかるという理論です。

<また、ボス馬を探す以外に、馬同士のコンプレックスを理解できるようになると、そのレースで走らない馬を見つけることができます。
(略)もちろん馬券を買う上で能力(略)は大きな要因なのですが、それに負けないくらいこの馬の持つコンプレックス、つまり精神面が大きな要因となるのです>
http://keibahissyo.web.fc2.com/category1/entry5.html

 別サイトの<November 22, 2005 穴馬発見☆別館>でも、2005年のジャパンカップをボス馬で競馬予想。「競馬は、突き詰めると、ボス馬が勝つゲームだ」としていました。「そういうことを言い出したのは、僕が知ってる限りでは「中島理論」の創始者中島御大なんですが、そのエッセンスをものすごく簡単に要約しますと」として、以下のような説明をしていました。

1.サラブレッドは、自然界の生き物である。彼らが究極的に従うのは自然界の掟(つまり「本能」)であって、調教ではどうにも超えられない壁が絶対にある。
2.基本的に、次世代へと自分の遺伝子を残していけるのは、群れの中でも体力・知力ともに優れた「ボス」だけである。(なぜなら、体力・知力に劣った馬の遺伝子ばかりが次世代へと伝えられていくと、それは種の絶滅につながるからです。これは種の保存という観点から、実に理にかなったことです。)
3.競馬というのは、馬のそうした自然の本能をうまく利用したゲームである。
4.優秀な馬が揃った頂点の争い(つまりG1)で勝利を収めるのは、ボス馬である。
http://blog.livedoor.jp/blandford/archives/50209101.html

 この年のジャパンカップの場合、藤沢調教師の発言がヒントに。藤沢厩舎は独特の「一列縦隊」の調教とウォーキングを行うものの、このときには必ずゼンノロブロイが一番先頭。藤沢調教師は、「(ゼンノロブロイを真ん中にすると)すごく暴れますね。ロブロイは自分が『ボスだ』って分かってますから」という趣旨の説明をしていたそうです。これを踏まえて以下のような解説がされていました。

<ゼンノロブロイは、昨年秋の天皇賞以来、牡馬に先着されたことはたったの2回しかないんですよね。
1回がイギリスでエレクトロキューショニスト。もう1回が、今年の宝塚記念のハーツクライ。
どちらのレースも、「出し抜けを食わされた」という形で、びっしりと競り合ってのものではありません。
これはまさにボス馬にふさわしいレースぶりで、今回も当然、よほどのことがない限り、ボス馬らしいレースをしてくれるはずだと思います>

 この方は「ボス馬と言えば、シンボリルドルフ」とも指摘。暴れん坊で有名だったひとつ年下のダービー馬シリウスシンボリが、ルドルフの前に出るとビビリまくってしゅんとしていた、絶対に近寄ってこなかった…と言っていました。
 私はシンボリルドルフを見に行ったときに、かじられたことがあります。もう当時はおじいちゃんだったはずなんですが、やんちゃな子でしたね。

 話がちょっと逸れました。ボス馬の話ですけど、メスは例外のようで、負けても大丈夫(?)みたいです。レディーファーストなんですかね。不思議。
 で、このときのジャパンカップはどうだったか?と言うと、牡馬であるアルカセットとハーツクライに敗れる3着になっちゃいました。負けちゃってます。びっしりではないですけど、アルカセットとはある程度競ってもいますね。

<iframe width="420" height="315" src="http://www.youtube.com/embed/AcgDhTCAXv0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

 ジャパンカップの次のラストラン有馬記念でゼンノロブロイは8着となり、初めて掲示板を外しました。これはアクシデントがあったそうですけど、ジャパンカップでボス馬としては言い訳しづらい負け方をして、ボス馬としてのプライドがずたずたになっちゃったのかもしれません。


■2022/05/11 第一次競馬ブームの立役者ハイセイコーもリーダー馬だった?

 1970年代の日本で社会現象と呼ばれるほどの人気を集めた国民的アイドルホースで、第一次競馬ブームの立役者となったハイセイコーのWikipediaを読んでいました。

<1972年(昭和47年)7月、大井競馬場でデビュー。同年11月にかけて重賞の青雲賞優勝を含む6連勝を達成。翌1973年(昭和48年)1月に中央競馬へ移籍し、「地方競馬の怪物」として大きな話題を集めた[1]。
 移籍後も連勝を続け、4月に中央競馬クラシック三冠第1戦の皐月賞を勝つとその人気は競馬の枠を超え[2][3]、競馬雑誌やスポーツ新聞以外のメディアでも盛んに取り扱われるようになり[4]、競馬に興味のない人々にまで人気が浸透していった[5]。
 5月27日に東京優駿(日本ダービー)で敗れたことで不敗神話は崩壊したが人気は衰えることはなく[6][7][8]、むしろ高まり[9][10][11][12]、第一次競馬ブームと呼ばれる競馬ブームの立役者となった[13]。
 このブームは、後年1990年前後に起こった武豊とオグリキャップの活躍を中心にした第二次ブームと並んで、日本競馬史における2大競馬ブームのうちの一つとされている[14]。ハイセイコーが巻き起こしたブームは日本の競馬がギャンブルからレジャーに転じ[15][16]、健全な娯楽として認知されるきっかけのひとつになったと評価されている[17]。1984年、「競馬の大衆人気化への大きな貢献」が評価され、顕彰馬に選出された[18][19]。
 競走馬引退後に種牡馬となった後も人気は衰えず[12][20][21]、種牡馬として繋養された明和牧場には観光バスの行列ができるほど多くのファンが同牧場を訪れるようになり[22]、それまで馬産地を訪れることが少なかった競馬ファンと馬産地を結び付けた>

 ハイセイコーは人気すぎて途中から過剰人気に。とはいえ、競走成績が良くなかったということではありません。皐月賞の他、宝塚記念、高松宮杯に勝利。中山記念、NHK杯(当時はややグレード落ち) 、スプリングS 、弥生賞も勝っています。
 で、ここに追記したことでわかるように、ハイセイコーにはリーダー馬・ボス馬的なエピソードもあったのです。おもしろいですね。

<1970年(昭和45年)、北海道日高支庁新冠町の武田牧場に生まれる。馬体が大きく脚や蹄が逞しかったことから、牧場関係者は赤飯を炊いて誕生を祝った[25]。武田牧場場長の武田隆雄によると、生まれた時から馬体が大きく一際目立った馬で、他の馬と集団で走る際は常に先頭を切った[26]>

 なお、地方でデビューしたハイセイコーですが、上記だけ読んでも期待されてなかったわけではなく、むしろ期待された馬だったことがわかります。以下のように他にも期待されたエピソードがある他、地方デビューは母馬絡みの特殊事情だった感じです。

<武田は当歳時から中央競馬にいっても十分通用するレベルの馬だと感じ[28]、夏になると、「ダービーに勝つとはいいません。でもダービーに出られるぐらいの素質があると思います」と周囲に喧伝するようになった[29][30]。また1957年の天皇賞(春)を優勝したキタノオー以来の「武田牧場の傑作」として期待を集めて新冠町の評判を呼び[31]、2歳時には「新冠の一番馬」という評判を得るようになった[28]。
 ハイセイコーは中央競馬の調教師からも中央でのデビューの誘いを受けたが[31]、母ハイユウの馬主であった青野保が代表を務める(株)王優に所有され[3][31]、ハイユウを管理していた大井競馬場の調教師の伊藤正美によって管理されることになった[30]。1971年(昭和46年)9月に伊藤厩舎に入厩し、馴致が行われた後、調教が開始された。騎手として調教と馴致に携わった高橋三郎によると、ハイセイコーはこの時点ですでに、他の幼い馬とは「大人と子供」ほどに異なる馬体の大きさと風格を備えていた[32]。また、この時期にはすでにマスコミが盛んにハイセイコーについて取材をし、中央競馬の調教師から移籍が持ちかけられるようになっていたといわれている[32]>
<1973年1月12日、ハイセイコーはホースマンクラブに5000万円([注 5]この金額は、当時の東京優駿の優勝賞金(3600万円)を上回っていた)で売却された[42]。武田牧場場長の武田隆雄は、(株)王優がはじめからハイセイコーを中央競馬へ移籍させる意向であったようだと述べており[26]、江面弘也によると武田牧場側は売却に際し、大井でデビューさせた後中央競馬へ移籍させるという条件を付けていた[3][40]。作家の赤木駿介によると、ホースマンクラブが新たな馬主となったのは、同クラブの代表者である玉島忠雄が大井競馬を訪れた際、条件次第ではハイセイコーを購買できるという噂を聞きつけたのがきっかけであった[43]。大川慶次郎によると、当時の日本競馬界では「中央は中央、地方は地方」という風潮が強く、地方から中央への移籍は4歳の秋以降に行われるのが一般的で、4歳になったばかりの時点で行われるのは珍しいことであった[44]>

2024年11月6日水曜日

レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…


■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

 もっと早いうちから書こうと思っていて忘れていたのですけど、レイデオロ産駒の戦績がボロクソ。特に繁殖牝馬の質を考えるとひどいですね。めちゃくちゃ豪華な繁殖牝馬が揃っているにも関わらず、そこまでのレベルにない種牡馬の産駒より悪い…といういいところなしな感じになっています。POGで選んで好きな馬だったので、たいへん残念です。

 これは感覚ではなく、データからも明らか。調べた日付がバラバラで申し訳ないんですけど、手元のメモにある2023年デビューの新種牡馬のAEI、CPI、API/CPIは以下の通りです。
 平均収得賞金額AEIを繁殖牝馬の質(CPI)で割った数字で並べると、レイデオロはブービーの悪さ。データが少ないため、産駒の少ない種牡馬はこの後大きく変わるはずですけど、レイデオロ産駒はむしろ多い方ですからね…。

API/CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI    API/CPI
1位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13    9.54
2位    ロジャーバローズ    1.54    0.43    3.58
3位    モーニン    1.2    0.54    2.22
4位    シュヴァルグラン    1.21    0.65    1.86
5位    ミッキーグローリー    0.71    0.51    1.39
6位    ホークビル    0.58    0.47    1.23
7位    アポロケンタッキー    0.62    0.54    1.15
8位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64    1.02
9位    アルアイン    0.65    0.71    0.92
10位    エピカリス    0.54    0.63    0.86
11位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95    0.70
12位    スワーヴリチャード    2.08    3.19    0.65
13位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76    0.59
14位    アニマルキングダム    0.29    0.74    0.39
15位    ディオスコリダー    0.29    0.77    0.38
16位    サンダースノー    0.51    1.36    0.38
17位    アドミラブル    0.15    0.47    0.32
18位    レイデオロ    0.69    2.79    0.25
19位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86    0.12

 なお、これは繁殖牝馬の質を考慮した場合の数字。繁殖牝馬の質が高さ以上に活躍させるというのは、サンデーサイレンスやディープインパクトみたいな一部の化け物の例外を除き至難の業。「API/CPI」が低くても「大成功」と言われる種牡馬は多数います。平均値が悪くても大物を出しやすいタイプもいますしね。

 で、単純なAEIだけで見た順位は以下の通りでレイデオロは10位と冴えませんね。そもそも1.0が平均ですので、0.69はあまり良くない数字です。

1位    スワーヴリチャード    2.08
2位    ヘンリーバローズ    1.67
3位    ロジャーバローズ    1.54
4位    ブリックスアンドモルタル    1.37
5位    キタサンミカヅキ    1.24
6位    シュヴァルグラン    1.21
7位    モーニン    1.2
8位    ニューイヤーズデイ    1.03
9位    ミッキーグローリー    0.71
10位    レイデオロ    0.69
11位    アルアイン    0.65
12位    アポロケンタッキー    0.62
13位    ホークビル    0.58
14位    エピカリス    0.54
15位    サンダースノー    0.51
16位    アニマルキングダム    0.29
17位    ディオスコリダー    0.29
18位    カリフォルニアクローム    0.22
19位    アドミラブル    0.15

 ただ、圧倒的に繁殖牝馬の質が高いため、今後活躍馬は出るでしょう。また、早熟ではない…ということで、今後大きく数値が回復する可能性もあります。

 ところで、レイデオロの血統的な特徴ですけど、「サンデーサイレンスの血が入っていない」ということ。最近どこかにサンデーサイレンスが入っていないと日本ではなかなか好成績を残せないだけに、これは非常に注目でした。
 しかも、ディープインパクト専用コース的な東京2400mのダービーを、サンデーサイレンスの血なしで勝ってしまいましたからね。生産者からも注目された馬でした。

 このサンデーサイレンスの血が入っていないことは、繁殖牝馬を集める際に有利になった可能性もあるかもしれません。以下のようにCPI順だと2位です。ただ、それ以上に質が高くてなおかつ結果も出しているスワーヴリチャード(これもPOG馬でしたがレイデオロの方が好きでした)との差がでかいですね。
(あと、一部でサンデーサイレンスの再来を期待するブリックスアンドモルタルも結構良い感じですね)

CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI
1位    スワーヴリチャード    2.08    3.19
2位    レイデオロ    0.69    2.79
3位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95
4位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86
5位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76
6位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64
7位    サンダースノー    0.51    1.36
8位    ディオスコリダー    0.29    0.77
9位    アニマルキングダム    0.29    0.74
10位    アルアイン    0.65    0.71
11位    シュヴァルグラン    1.21    0.65
12位    エピカリス    0.54    0.63
13位    モーニン    1.20    0.54
14位    アポロケンタッキー    0.62    0.54
15位    ミッキーグローリー    0.71    0.51
16位    アドミラブル    0.15    0.47
17位    ホークビル    0.58    0.47
18位    ロジャーバローズ    1.54    0.43
19位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13

 逆に言うと、レイデオロが種牡馬として失敗した理由も先程の「サンデーサイレンスの血が入っていない」が第一候補かもしれませんね。繁殖牝馬側でサンデーサイレンスが入っている配合が多いだろうと思うものの、素直に父側にもあった方が良いのかもしれません。


2024年11月5日火曜日

他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?
■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?


■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

 「トウカイチョウサン」という名前の馬がいて驚きました。「トウカイ」「チョウサン」という2つの冠名を使用しています。
 他人の冠名を使ってはならないというルールは確かなく、一応反則ではないでしょう。ただ、マナー違反で行儀は悪いとは言えそう。どちらかが勝手に使用したのではないか?と思いました。
 で、馬主を見てみると、「チョウサン」でした。オジュウチョウサンで有名な長山尚義さんの冠名であり、会社名義で持っているみたいですね。

 批判が出ているのでは?と掲示板を見てみると、不人気馬ということもあり、デビュー前の書き込みはゼロでした。ただ、 その後、以下のような書き込みが。なるほど、一応そういう可能性はありますね。

[1] 大原櫻子応援団NEOさん
共同馬主?
トウカイチョウサンの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.com

 また、普通に許可を取っているという可能性もあります。それから、すでにトウカイという冠名が使われていないという可能性もあり、この場合も個人的には許容範囲内です。
 検索してみると、2018年の2歳馬でも「トウカイ」の冠名で内村正則さんが所有していました。ただ、他の馬主名でも結構「トウカイ」があってびっくり!

(有)二風谷ファーム    トウカイクルーク    牝    2014
古味裕章    トウカイリオナ    牝    2014
江原明    トウカイジュリア    牝    2014
佐藤良二    トウカイアルバ    牝    2014
松本桂昌    トウカイエポナ    牝    2015
松本桂昌    トウカイハッピー    牡    2013
大黒富美子    トウカイアゼリア    牝    2015
大黒富美子    トウカイフォーゲル    牝    2014
谷謙介    トウカイメジャー    牝    2013
浜田修一    トウカイヴィオラ    牝    2014
武村學    トウカイボヌール    牝    2015
邑田昌平    トウカイソンジュ    牝    2013
爲永良弘    トウカイエンプレス    牝    2012

 これだけ多いとなると、ちゃんとした理由があるんでしょうね。…と書いてから気づきましたが、そうだ、もともと普通にトウカイの人が持っていた馬を他の人が買っただけかも!…で、調べてみると、案の定すべて地方の馬なので単に買っただけの可能性が濃厚。うっかりしていましたわ!
 ということで、やはり中央デビューのトウカイチョウサンは特殊ケースのようです。

2022/05/21追記:全然別の由来という可能性もあるでしょうから、登録時の「馬名の由来」も見てみました。すると、「母名の一部+冠名」という説明。母は内村 正則さんの持ち馬で「冠名+世界」のトウカイユニバースであり、やはり冠名由来だと考えられます。


■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?

 「チョウサン」の冠名で知られる長山尚義オーナーの話でなにか?と検索。<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事が出てきました。

 これはオジュウチョウサンの名前に関する話でしょうか。私はPOGでオジュウチョウサンを指名しており(見る目の無さを発揮してPOG期間はイマイチ走らず)、そのときには正直「変な名前だな」と思ってしまいました。ただ、馬名の意味までは考えたことがありませんでした。
 今想像してみると、「お重」って意味じゃないかと想像。この「お重」というのは「重箱」のこと。おせちの入っているあの黒い重なった箱ですね。「お重」だとすれば、響きはともかく意味としては、めでたくてなかなか良い名前。急にいい名前な気がしてきました。

 ただし、これは私がタイトルから想像しただけで、本当に馬名の話かどうかは不明。で、やっとこ実際に読んでみると、やはり馬名の話でした。ただ、意味は「お重」ではなく、全く想像できないものでしたわ…。

<競馬は1頭の馬を応援していると、みんなの和ができる。それがいいですよ>
<所有馬には家族の名前を付けます(引用者注:前述のトウカイチョウサンは違っており、たぶん全部ではないでしょう)。オジュウチョウサンのオジュウって? ファンの方も気になっているかな。答えは、息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」って言えずに「オジュウ(俺)オジュウ(俺)」って発音していて。そこからです。オジュウの全兄ケイアイチョウサン(13年ラジオNIKKEI賞を勝利)は妻の紀美代の頭文字を。コウキチョウサンのコウキは孫の名前です>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 冠名のチョウサンは簡単で、名前の「長山」を音読に変えたもの。<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です>としており、あだ名だったみたいですね。プロ野球の長嶋茂雄さんのあだ名もほぼ同じ「チョーさん」であり、以下のようなエピソードも披露されていました。

<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です。07年の毎日王冠をレコードで勝ったチョウサンの単勝配当は“444”0円。長嶋茂雄さんの通算本塁打(444本)と同じだって、テレビで井崎脩五郎さん(評論家)が大興奮だったそうですね>



2024年11月4日月曜日

父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?
■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!



■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

 珍名馬が好きでちょくちょく取り上げていますけど、珍名というよりはセンスに感心した馬名がありました。ただ、昔の馬。 タップダンスシチーとダンスヴィオレの2007年生まれの馬です。
 父タップダンスシチーと母ダンスヴィオレなので、父母あわせてダンスが2つで「ダンスダンス」でもおもしろいと思うのですけど、ちょっとひねって「ツーステップ」。これに冠名(おそらく)をつけてハマノツーステップでした。馬主は、浜井弘至さんという方です。
 なお、15戦0勝 [0-0-1-14]448万円 (中央) ということで、全然活躍はしていません。

 ところで、ダンス関係の名前と言うと、ノーザンダンサーが思い浮かびます。その産駒もダンス関係がいて、ニジンスキーは、ロシアの伝説的なバレエダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーから。
 また、昔だと 別の系統でネイティヴダンサーという大種牡馬も。ネイティヴダンサー産駒でダンス関係だと、オグリキャップの父であるダンシングキャップがいます。

  ハマノツーステップの父タップダンスシチーはこれら2系統とは無関係。タップダンスシチーは、リボー、ヒズマジェスティの系統であり、父のプレザントタップが由来でしょう。プレザントタップは「愉快なタップ」といった意味でしょうかね。
 一方、ハマノツーステップの母のダンスヴィオレは、その父のダンスインザダークから。ご存知の通り、ダンスインザダークはサンデーサイレンス産駒ですので、サンデーサイレンスという名前はダンスに関係ありません。ダンスインザダークは母のダンシングキイの方から。そして、このダンシングキイは前述した父のニジンスキーからであり、私が思い浮かんだ片方との関係はありました。馬名はこういう祖先からの繋がりもおもしろいですね。



■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!

 久しぶりに競馬ゲームをやろうかと思ったのですが、私は競馬ゲームをやると、馬名を名付けるところで悩んで全然ゲームが進みません。そこで、先に馬名をたくさん考えておこうと思って、最近、日課の散歩のときなど、暇なときに考えています。
 ただ、なかなか良い名前が思い浮かびません。ボツ馬名ばかり出てくるので、ここではちょっとそこらへんを紹介して「供養」しておこうかな…と。

 あと、今度やるときは、好きな馬をモデルホースを決めて、その血統を延々とつなげて行きたいな…と思っています。私はPOGでも近親や父が好きな馬…といった感じで選んでおり、そこらへんの思い入れが競馬の魅力だと思います。
 ただ、これでやると、かなり馬選びが限定されちゃうんですよね。なので、血統的にちょっと似てればモデルホースと近いと思い込む…ということで、これからはどんどん甘く、どんどん広くしていきたいと思ってもいます。それもどうなのか?という話ではあるんですけど…。

 で、馬名も基本的に好きな馬にちなんだ名前…ということになります。「~系」となっているのは、そのモデルホースということです。

・ヨジゲングルービー (サイレンススズカ系)
 これがなんでサイレンススズカにちなむ名前なのか?と言うと、サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」から。その異次元からさらに四次元に広げちゃってるんですけどね。正直「異次元の逃亡者」ってのは、私は聞いたことない二つ名だったのですが、これまたなるべく広く広くしていかないと、すぐにネタ切れになるということで採用しています。
 ただ、「イジゲン」と言うと真っ先に思い浮かぶのは、POG馬だったメイショウイジゲンですね。中央では勝利できなかったものの、未勝利で長く好走を続けて結構楽しめました。このメイショウイジゲンは同じくPOG馬だったメイショウテッサイの近親ということで指名。メイショウテッサイはメモを確認すると、兄のメイショウクオリア(この馬は特に好きではなかった馬)が重賞を勝っていたという理由での指名でした。メイショウテッサイも未勝利を勝てなかったものの、地方からのカムバックで中央でも1勝、全部で66戦するという息の長い活躍をしてくれて好きでした。主に追込が主体で、いつも「いつか来るんじゃないか!」と期待させてくれた馬です。馬券もずいぶん買いました。
 「ヨジゲングルービー」という馬名の話を全然していませんでしたが、これはなんとなく響きがコミカルでいいかな?と思ったもの。ただ、その程度なので、もうひと押し足りなかったんですよね。
 あと、名前の響きは昔あった「サムライトルーパー」というアニメに似ているな…と後から思いました。と書いて、見直すと、言うほど似てないですね。ちなみに「サムライトルーパー」は名前を知っているだけで、見たことはないアニメなので、全然内容はわかりません。


2024年11月3日日曜日

どうしても欲しい馬!など…ウイン・ラフィアンの超期待馬は走らない?

■2017/04/04 ラフィアンの募集、人気馬は走らない?満口馬の戦績と獲得賞金の相関を調べる
■2017/10/22 「どうしても欲しい馬」など…ウイン・ラフィアンの超期待馬は走らない?



■2017/10/22 「どうしても欲しい馬」など…ウイン・ラフィアンの超期待馬は走らない?」

 ラフィアンじゃないのですが、ビッグレッドグループということで、ウインレーシングクラブの話を。クラブ側が期待しているという馬の話があったのでメモしておこうと。
 ただ、ラフィアンもそうなんですが、こういう期待馬が期待通り走るってことは滅多にないんですよね。前述の人気馬でも不人気でもあまり関係ないという話に通じます。予測が難しいのです。

  Our Pleasure 2016年11月号  ウイン事務局より(片山駿介)では、サマーセールの話が載っていました。その期待馬というのが、「フミノアザレアの15」でした。

<カタログのコメントにも「どうしても欲しい馬だった」と記載してある通り、35番フミノアザレアの15 は、落札後に社長の岡田義広と思わずガッチリ握手を交わした馬で、それほど大きな馬格ではないものの、均整の取れた体つきで、ひと言で「いい馬」という印象でした>

 乗せるのが遅くなったので、もうデビューしているかもしれません。 「フミノアザレアの15」は父アグネスデジタル、馬名はウインベルズトールで登録されています。まだデビューしていませんでした。

 ついでにもう1頭出ていた馬も確認。これくらいのコメントなら普通にあるもので、超期待!って感じじゃないですね。

<こちらはサマーセール出身馬ではありませんが、32 番ガッツマンテンの15も気になる存在。大和田調教師も「この時期としてはかなりたくましい体をした馬。走ってきそう」と楽しみにされていました>

  こちらはウインフルマークスという馬名で決定。父はスクリーンヒーローです。こちらも未デビュー。どうも順調に稽古できていないようで、かなりデビューは遅れそうな感じでした。

2022/04/16追記:えらく間が空きましたが、期待馬の答え合わせ。今見ると、聞き覚えがある馬かどうかで大体成否がわかりますね。

 そこまで抜けたコメントではなかったウインフルマークスは聞いたことあるし走ったはず!と調べてみると勘違いで全く走っていませんでした。中央デビューせず地方でデビューして2勝したものの、賞金は60万円のみ。募集価格1900万円から考えると壊滅的でした。
「聞き覚えがある馬かどうかで大体成否がわかる」と書いた途端に、ど派手に間違ってしまいました。すみません。

 一方の超期待馬だったウインベルズトール。こちらは全く聞き覚えがなくダメだろうと思ったらやはりダメでした。中央では3戦して未勝利。地方では39戦も走ってやっと90万円。名義が変わっていますので、たぶん中央引退の時点で売却じゃないかと。やはり大赤字です。

 ということで、最初に書いていた通り、なぜかウインが「期待!」とする馬はあまり走らないことが多いです。今回はウインの例ですが、ラフィアンでも何度か確認していますが、大体似たような感じですね…。


■2017/04/04 ラフィアンの募集、人気馬は走らない?満口馬の戦績と獲得賞金の相関を調べる

 2014年にメモしていたもの。

  7月10現在で満口だった馬。

12     スリースノーグラス    キャプテントゥーレ    満口
41     マイネエスポワール    ハーツクライ    満口

 7月10現在で残りわずかだった馬。

6    コスモジャイロ    ナカヤマフェスタ    満口
19     フライングメリッサ    ジャングルポケット    満口
24     マイネテレジア    ステイゴールド    満口
30     リヴァプール    ハービンジャー    満口

 以上6頭の現時点での戦績。マイネルラフレシア、フロムマイハートという活躍馬がいました!予想外です。

マイネルブリザード 1戦0勝 [0-0-0-1] 0.0万円
フロムマイハート 17戦3勝 [3-3-1-10] 4,817.1万円
マイネルロタシオン  11戦1勝 [1-1-0-9] 715.0万円
マイネルラフレシア 12戦3勝 [3-1-1-7] 6,089.8万円
マイネルクラフト 10戦2勝 [2-1-1-6] 1,730.0万円
マイネルアブリル      5戦0勝 [0-1-0-4]      200.0万円

募集馬情報一覧(募集馬情報)/ラフィアンターフマンクラブ
http://www.ruffian.co.jp/recruitment/recent/recent.php
 うーん、かなり走っていますね。本当、予想外。平均は、2258.65万円。立派なものです。

 一覧は以下。

No.    母名    父名    残口
1    ウエスタンアイル    ディープスカイ    残81口
2    エイシンバーリン    ダンスインザダーク    残86口
3    カネスヴィバーチェ    アグネスデジタル    残87口
4    グレイスサンセット    ケイムホーム    残81口
5    コスモクラッベ    ダノンシャンティ    残70口
6    コスモジャイロ    ナカヤマフェスタ    満口
7    コスモミール    マツリダゴッホ    残74口
8    コスモリリー    マツリダゴッホ    残88口
9    サザンレイスター    シニスターミニスター    残91口
10     シャドウキャスター    ハーツクライ    残83口
11     シルクサファイア    ディープスカイ    残89口
12     スリースノーグラス    キャプテントゥーレ    満口
13     タイノーブルレディ    ステイゴールド    残89口
14     ダイワパッション    ダイワメジャー    残87口
15     トーワフォーチュン    オレハマッテルゼ    残45口
16     パルブライト    ブラックタイド    満口
17     フェアリーベル    ロージズインメイ    残92口
18     フジクロカミ    スターリングローズ    残89口
19     フライングメリッサ    ジャングルポケット    満口
20     マイネカプリース    ストーミングホーム    満口
21     マイネカレッシュ    ロージズインメイ    残75口
22     マイネカンナ    コンデュイット    残62口
23     マイネジャーダ    コンデュイット    残84口
24     マイネテレジア    ステイゴールド    満口
25     マイネトゥインクル    ディープインパクト    残81口
26     マイネナデシコ    ロージズインメイ    残65口
27     マイネミモーゼ    ステイゴールド    満口
28     ミスジョーカー    ステイゴールド    残27口
29     ミラキュラス    ファルブラヴ    残78口
30     リヴァプール    ハービンジャー    満口
31     レッドピオニー    ハービンジャー    残82口
32     ローズオブダイヤ    ホワイトマズル    残93口
33     ゲイリーピクシー    ダノンシャンティ    残78口
34     コスモベル    ステイゴールド    残32口
35     スターストリート    アドマイヤムーン    残57口
36     チューベローズ    ロージズインメイ    残74口
37     ティーアイディップ    ゼンノロブロイ    残77口
38     バンブーユキヒメ    アドマイヤマックス    残89口
39     マイネアルデュール    ステイゴールド    残66口
40     マイネインティマ    ディープインパクト    残87口
41     マイネエスポワール    ハーツクライ    満口
42     マイネシャンゼリゼ    ロージズインメイ    残40口
43     マイネソーサリス    ステイゴールド    残59口
44     マイネヌーヴェル    ディープインパクト    残28口
45     マイネブリリアン    ダイワメジャー    残8口
46     マイネルーチェ    キングカメハメハ    残27口
48     グリントインハーアイ    ダイワメジャー    残37口
49     コスモスカイライン    ステイゴールド    残44口
50     コスモスプラッシュ    ステイゴールド    残39口
51     シーセモア    キングカメハメハ    残43口
52     レガシーパーパス    アグネスデジタル    残35口
53     イットウリョウダン    ディープインパクト    残34口
54     ケイティラブ    ステイゴールド    残48口
55     マンバラ    ダノンシャンティ    残45口
56     カワカミタキオン    プリサイスエンド    残93口
57     クイーンモモコ    メジロベイリー    残85口
58     グラニースミス    メイショウボーラー    残84口
59     コスモキララ    コンデュイット    残81口
60     サクラロマンス    バトルプラン    残63口
61     シークレットコサージュ    ゼンノロブロイ    残86口
62     スターオブサファイア    マンハッタンカフェ    残86口
63     ヒメチャン    マイネルラヴ    残90口
64     ビューティバランス    カネヒキリ    残93口
65     ヒロコゴールド    ホワイトマズル    残87口
66     ブライアンハニー    マツリダゴッホ    残73口
67     マリアンヌカフェ    プリサイスエンド    残95口
68     ミスチフ    サムライハート    残82口
69     リトルジュリエット    ビービーガルダン    残72口
70     レディナデシコ    ネオユニヴァース    残86口
71     クールベット    サムライハート    残52口
72     サンデーアイ    ファスリエフ    残82口
73     モンテチェリー    ナカヤマフェスタ    満口
74     リターンキャスト    ベーカバド    残80口
75     アリエルビコー    マイネルラヴ    残37口
76     プレイリースモーク    ダイワメジャー    残48口
77     メジャービクトリー    ブライアンズタイム    残46口
78     アドマイヤパンチ    バゴ    残49口
79     シャタードサイレンス    エンパイアメーカー    残47口

 せっかくなので、これを加工して、現在の賞金獲得数と対応させてみましょうか。

母名    残口数    獲得賞金
マリアンヌカフェ    95    0
ローズオブダイヤ    93    335
ビューティバランス    93    257.4
カワカミタキオン    93    136.4
フェアリーベル    92    70
サザンレイスター    91    5814.7
ヒメチャン    90    17
フジクロカミ    89    124.7
バンブーユキヒメ    89    1222.5
タイノーブルレディ    89    132.4
シルクサファイア    89    1178.1
コスモリリー    88    940
マイネインティマ    87    0
ヒロコゴールド    87    427.7
ダイワパッション    87    455
カネスヴィバーチェ    87    332.9
レディナデシコ    86    866.2
スターオブサファイア    86    50.6
シークレットコサージュ    86    271
エイシンバーリン    86    199.9
クイーンモモコ    85    263.1
マイネジャーダ    84    247.2
グラニースミス    84    0
シャドウキャスター    83    72
レッドピオニー    82    89.8
ミスチフ    82    116.6
サンデーアイ    82    218
マイネトゥインクル    81    196.1
コスモキララ    81    975
グレイスサンセット    81    304.9
ウエスタンアイル    81    999.6
リターンキャスト    80    56.4
ミラキュラス    78    106.8
ゲイリーピクシー    78    0
ティーアイディップ    77    1136.2
マイネカレッシュ    75    5341.5
チューベローズ    74    4916.4
コスモミール    74    1617.8
ブライアンハニー    73    10477.6
リトルジュリエット    72    389.8
コスモクラッベ    70    2138.8
マイネアルデュール    66    4158.9
マイネナデシコ    65    229
サクラロマンス    63    0
マイネカンナ    62    1.3
マイネソーサリス    59    1000
スターストリート    57    339
クールベット    52    280
アドマイヤパンチ    49    2867.6
プレイリースモーク    48    48
ケイティラブ    48    78
シャタードサイレンス    47    0
メジャービクトリー    46    2810.6
マンバラ    45    63.7
トーワフォーチュン    45    2770
コスモスカイライン    44    70.1
シーセモア    43    281.4
マイネシャンゼリゼ    40    364
コスモスプラッシュ    39    230
グリントインハーアイ    37    0
アリエルビコー    37    202.5
レガシーパーパス    35    2824.4
イットウリョウダン    34    955
コスモベル    32    464
マイネヌーヴェル    28    592
ミスジョーカー    27    1600
マイネルーチェ    27    1375.5
マイネブリリアン    8    31.8
リヴァプール    0    200
モンテチェリー    0    240
マイネミモーゼ    0    0
マイネテレジア    0    1730
マイネカプリース    0    65
マイネエスポワール    0    4817.1
フライングメリッサ    0    6089.8
パルブライト    0    25
スリースノーグラス    0    0
コスモジャイロ    0    715

 最初のは見逃しあったのか、残口数を見ると、満口がちょうど10頭ってことで良いですかね? 平均は1400万円で優秀です。

母名    残口数    獲得賞金
リヴァプール    0    200
モンテチェリー    0    240
マイネミモーゼ    0    0
マイネテレジア    0    1730
マイネカプリース    0    65
マイネエスポワール    0    4817.1
フライングメリッサ    0    6089.8
パルブライト    0    25
スリースノーグラス    0    0
コスモジャイロ    0    715
    平均    1,388

 一方、売れ残りが多かった10頭(タイがいたので11頭)はこちら。

母名    残口数    獲得賞金
マリアンヌカフェ    95    0
ローズオブダイヤ    93    335
ビューティバランス    93    257.4
カワカミタキオン    93    136.4
フェアリーベル    92    70
サザンレイスター    91    5814.7
ヒメチャン    90    17
フジクロカミ    89    124.7
シルクサファイア    89    1178.1
バンブーユキヒメ    89    1222.5
タイノーブルレディ    89    132.4
    平均    844

 平均800万円はそう悪くない?と思って、すべての平均を出してみると、1025万円。普通に人気の馬が走っている馬のように見えますね。
 念のために、残口数と獲得賞金で逆相関が見られるか計算。すると、相関係数は-0.07でした。
 一応逆相関にはなかったものの、-1に近いほど影響が大きいということを考えると、0に近いこの数値は「ほとんど無関係」って理解で良さそうな感じ。
 
 調べた意味がなかった気もしますが、結論としては、「残口数を気にせずに好きな馬を選べ」ってことですね!

 ちなみに私が選ぶ馬は、なぜかいつも売り切れを心配しなくて良いほど不人気の子ばかりです。 それでも走ってくれる子はいる印象でしたが、その通り、あまり残口は関係ないという結果になりました。


2024年11月2日土曜日

冠名カズマの雅苑興業は小林製薬・小林一雅会長の馬主名義らしい

■2021/07/13 冠名カズマの雅苑興業は小林製薬・小林一雅会長の馬主名義らしい


■2021/07/13 冠名カズマの雅苑興業は小林製薬・小林一雅会長の馬主名義らしい

 2021/07/10の函館8R・3歳以上1勝クラスを見ていたら、ジャンのつく馬が3頭出走。てっきり同じ馬主で冠名なのかな?と思ったら、バラバラでした。ジャンカルドはサンデーレーシング、ジャンドゥーヤはグリーンファーム、そして、好きだったモンローブロンドの子ジャンカズマの馬主は雅苑興業(がえんこうぎょう)という変わった名前の会社でした。
 「苑」は「新宿御苑」(しんじゅくぎょえん)などの「苑」。同じ読み方の「園」とほぼ同じ意味なのですが、常用漢字ではないために、あまり馴染みがないと思われます。

 この「ジャンカズマ」の雅苑興業ですが、所有馬を見ると「ジャン」は冠名ではなさげ。どちらかと言うと、「カズマ」の方が冠名に近い感じ。セデックカズマ、ルドンカズマ、カズマークセン、カズベナートルといった感じで、「カズマ」や「カズ」という名前がつく馬が多くなっています。
 検索してみると、なんと「雅苑興業」というのは、「小林製薬」という超有名企業の会長である小林一雅さんの法人馬主名義だとされていました。馬名からして「かずま」とお読みするんだと思ったら、「かずまさ」だとのことです。ちなみに小林一雅名義では、ルイカズマ1頭だけでした。
 小林製薬は小さいところから育てていくという、ビジネスのやり方が好みで好きな企業。ただ、雅苑興業は高額馬なのに走らないなどと言われており、正反対。現在はセデックカズマの獲得賞金3,604万円が最高です。ただ、そのうち当たりをひくんじゃないかと思われます。


2024年11月1日金曜日

岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!

■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?
■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少



■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?

 2013年に書いた話ですが、2022年に全体に書き直し。言われてみて「そうなのか、すごいな!」と思ったのですが、ヤフー知恵袋で<どうして岩手だけ、水沢と盛岡と地方競馬が二つもあるのですか?>という質問が出ていたんですよ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1079115485

 質問者は同時に<組合や経営は別物ですか。どちらがレベルが上ですか>などとも質問。なので、<水沢と盛岡は競馬場が二つあるだけで、どちらも『岩手競馬(岩手県競馬組合主催)』の括りになるんじゃないですかね?>といった回答をしています。2022年2月5日確認してみましたが、この理解で間違いなさそうですね。

岩手県競馬組合 盛岡競馬場と水沢競馬場の2場で地方競馬を主催する団体
盛岡競馬場 岩手県盛岡市にある地方競馬の競馬場
水沢競馬場 岩手県奥州市水沢にある地方競馬の競馬場

 同じ回答者はレベルなどの質問について、以下のような回答をしていました。

<競走馬のレベルとしては同じ組合なので変わらないと思いますが、競馬場施設そのもので言ったらORO盛岡のほうが断然上です。しかし、そんな施設を作ってしまったために経営がどうこういった話が出てきてしまったような気がします。水沢だけでやれば経営上はまだマシになるといった噂(あくまでウワサです)も聞いたことがあります>

 なお、この回答者は、同時に<そういった意味では『兵庫県競馬組合』は園田競馬場と姫路競馬場がありますね>としていました。じゃあ、「岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある」って嘘じゃなん!という話になってしまいますね…。

兵庫県競馬組合 園田競馬場と姫路競馬場の2ヶ所の地方競馬を主催する一部事務組合
園田競馬場 兵庫県尼崎市にある地方競馬のための競馬場
姫路競馬 兵庫県姫路市にある地方競馬の競馬場

 ただし、次の回答者が<同様に、兵庫県競馬組合では園田競馬と姫路競馬を主催しております。まぁ、姫路は廃止濃厚ですが>としていました。実際、2012年9月以後は非開催が続き、事実上休止競馬場扱いとなっています。ところが、2020年1月15日に8年ぶりに開催が再開されており、さらに状況が変わっています。
 私も北海道ではいっぱい競馬場があったのに!と思ったのですが、同じ方は北海道競馬などの話もしていました。

<かつては多数開催していたホッカイドウ競馬なんてのがありましたが、あそこは門別だけになっちゃいましたね。競馬場が減るのは経営の問題です。
 ちなみに、法律上北海道を除く=都府県には地方競馬場は2つ以下しか作れませんが、いまどき2つでも多いですね>

 さらに3人目の方が、<前に出ている北海道や兵庫の他、10年前は新潟(JRAのを借りていた)・三条、宇都宮・足利(主催者が開催によって県と市が入り組んでいましたが)とあったんですよね>といった過去の話をしていました。

<戦前までは全国各地に多くの競馬場があったそうで、かなりの数が消えましたが、戦後残った競馬場が近年の地方競馬場と考えてもらっていいかと思います。なので、同じ県に2つの競馬場があるというのも別に不思議ではない話です。
 水沢と盛岡についての関係の説明は既にあるので割愛しますが、岩手競馬はずっと水沢競馬場がメインで移転前の盛岡競馬場はサブの競馬場でした。さらに移転前の盛岡競馬場は盛岡市中心部にあったので厩舎の敷地が取れないなどの理由もあり、水沢の方が厩舎の数も在籍する馬の数も圧倒的に多く推移してきました 盛岡競馬場が移転しても、厩舎の数とか所属馬の率はあまり変わらないですね
 盛岡と水沢、どっちの所属馬が強いかというのはその時々もあるので 一概には言えませんね>

 新潟競馬の話が出てきたのですけど、この新潟は平日開催すりゃあいいのに、土日に開催をぶつけてきていたんですよね。当然こうなるとJRA開催とダブります。同時開催ならJRAの馬券を買いに来た人が地方競馬も買う…となるかというと、潰れたことでわかるように、そうはならなかったんじゃないかと思われます。
 同時開催の新潟競馬場ではJRAよりも地方競馬を優先する形でやっており、地方競馬がウインズを占有。JRAの馬券を買いたい人は遠くに追いやられますし、場所もないしってことでたいへん不便でした。これで反感を買って余計寿命を縮めてしまったのではないか?と、個人的には思っています。


■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少

 以前のブログのときの古い話。昔は「1万頭」と言われていたものの、減り続けて2012年の時点で7000頭割れというニュースでした。

 2012年の生産頭数は、サラブレッドが6,819頭、サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭で合計6,832頭。

 軽種馬の生産頭数が7,000頭を割り込むのは1968年以来44年ぶりだと言います。
 生産頭数のピーク年(1992年=12,874頭)と比べると53.1%で6,042頭の減少でした。

2012年の生産頭数がまとまりました - 軽種馬登録ニュース - 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (JAIRS) 2013年01月30日  


 サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭ですから、サラブレッド以外がやけに少ないですね。もうほとんど生まれていないという感じ。希少な感じすらあります。

 サラブレッドもグイグイ減っていて、なんとピークから見ると半分程度です。


 ただ、日本の競走馬のレベルが頭数に応じて下がっているかと言うと、そんなことはありません。

 一部に優秀な馬が集中……と言うと顔をしかめるかもしれませんが、健全な競争を続けているとやはり市場から撤退する牧場も現れます。
 私は北海道出身で地元にも競走馬の牧場があるのですけど、そういう損得勘定なしで冷静に見れば、減ってしまうのも仕方ないことだと言えます。

 記事によれば、産地別生産頭数は日高地区が5,394頭と最も多く、全国に占める割合は79.0%。胆振地区、十勝地区を加えた北海道の全国に占める割合は97.0%にもなります。

 日高地区の中では、新ひだか町産(静内・三石)が1,658頭と最も多く、日高地区に占める割合は30.7%。次に浦河町産(浦河・荻伏)が1,202頭(22.3%)が続きます。


 こちらは全体の頭数とは異なり、推移は書いていませんでした。零細牧場が多いの日高だと思うので、その減り方を見たいところでした。


2024年10月30日水曜日

珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー

■2023/08/25 珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー


■2023/08/25 珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー

 あんまり気になる名前の馬いないなーと思っていた今週の競馬。最初に目についたのは、モズトキキでした。公式の説明は「冠名+人名愛称」となっているんですけど、これたぶん「冠名+と+人名愛称」で「モズとキキ」ってことじゃないですかね。「キキとララ」「ぐりとぐら」みたいな名前。英語表記も「Mozu to Kiki」でしたので、やはりこの理解で良さそうです。珍しい命名の仕方、アイデアの感じる命名の仕方です。
 馬主さんはもちろんモズの冠名でおなじみキャピタル・システム。モズアスコット、 モズスーパーフレアなどが代表馬。モズトキキの母も所有馬のモズジャカランダでした。

 リーチユアドリームは結構好きだなと思った名前の馬。結構人気になりそうで、リーチザクラウンの期待馬か?とリーチザクラウンが好きだった私は期待しましたが、マインドユアビスケッツ産駒で残念。母父などとも関係なく、母名がナッシングバットドリームズだったのでそれが由来のような感じ。ちなみに母のナッシングバットドリームズもその母デインドリームからの連想でしょう。 デインドリームは凱旋門賞など、G1を勝ちまくった歴史的名牝であり、良血です。

 注目馬の方では、小倉2000mのメリオーレム。父シュヴァルグランは正直それほど期待されていないと思うのですけど、意外に走りそうな感じ。兄弟も1勝程度であり、これもやはり強調できないところ。ただ、これくらいの地味さが好みなんですよね。POG指名するかどうか迷っています。

 リアルスティール産駒のアズベリーは正直好きな感じではないものの、インブリードが濃いな~と思ったので注目。以下のように3 x 3、3 x 4という濃いところが入った4本の多重インブリードです。

Storm Cat     25.00%     3 x 3
Monevassia、Kingmambo     18.75%     3 x 4
Mr. Prospector     12.50%     4 x 5 x 5
Northern Dancer     9.38%     5 x 5 x 5

 今週はなぜか気になる名前の馬が少ないので、注目馬を多めにやりましょう。とは言っても、なぜか能力的に気になる馬も少ないので、おまけした感じですけど、アズベリーと同じレースではフルレゾンの方が好み。姉に函館2歳S(G3) 2着の カイカノキセキがいて、仕上がりは早そう。父がオルフェーヴルに変わったのもプラスでしょう。

 うーん、困った。まだ少ないですね。今週最も気になっているメリオーレムのレースでは、ドゥラメンテ産駒リンドバーグも気になるところ。もっと人気になりそうな馬がいますが、メリオーレムのライバルとしてはこの馬を一番警戒しています。


2024年10月29日火曜日

アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー

■2016/10/9 アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー
■2016/10/9 エイシンフラッシュの日本ダービー制覇をアイルランド人が喜んだ理由
■2016/10/9 同じ年にキングズベストの産駒が欧州でもダービー制覇
■2016/10/9 エイシンフラッシュの種牡馬として失敗?データを見ると…


■2016/10/9 アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー

 アイルランド児玉敬厩舎から欧州で種牡馬入り した馬がかなりいます。以下は、すべてWikipediaからの引用です。

 ポップロック
-----引用 ここから-----
馬主名義を変更したうえで、アイルランドの児玉敬厩舎に移籍して、現役を続行した[1][2]。同時期にコスモバルクのアイルランド移籍も発表されたことから、岡田繁幸が新しい馬主になるという憶測がされることがあったが、フリーライターの河村清明のブログによれば、新しい馬主は岡田ではなく、児玉を含めた複数名で共有することになるという[3]。そして7月30日にゴールウェイ競馬場で行われたギネスレース(一般戦)にフランシス・ベリー騎手鞍上で出走し、シーザーズソングに2馬身1/2差をつけ、移籍初戦を勝利で飾った。続いて9月11日のアイリッシュセントレジャーに出走したが、最後の直線でベリーが脚部の不安を感じて追うのを止め、最下位の8着で入線、レース後の検査で右前脚の浅屈腱炎を発症していることが分かり引退が決まった。引退後はチェコのNapajedla Studで種牡馬入りし、2011年から供用される。初年度の種付け料は25000チェコ・コルナまたは35000チェコ・コルナ[4]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF_(%E7%AB%B6%E8%B5%B0%E9%A6%AC)
-----引用 ここまで-----

 キングストレイル
-----引用 ここから-----
アイルランドからのオファーを受け、引退後の現地での種牡馬入りを前提として2011年2月に輸出され、現地で開業する児玉敬厩舎で競走馬として復帰することとなる[1]。12月17日の準重賞ケベックステークスで復帰し、復帰初戦は4馬身以上離された9着。2012年1月27日のオープン戦では1馬身差の2着。2月25日の準重賞ウィンターダービートライアルステークスでは逃げ切りを図るが約2馬身差の4着だった。3月31日の準重賞マグノリアステークスに出走し、1着から約8馬身差の4着に敗れた。約3か月ぶりの出走となった6月20日のロイヤルハントカップでは1着から70馬身以上離された29着に終わった。その後3走したが勝てず、2013年1月4日のレースで5着に敗れたのを最後に現役を引退し、アイルランドのロングフォードハウススタッドで種牡馬となった[2]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AB
-----引用 ここまで-----

ステキシンスケクン
-----引用 ここから-----
日本からアイルランドへ輸出され、児玉敬厩舎に預けられた[2]が、現地での出走は実現しなかった。8月18日付けでJRAの競走馬登録を抹消され[3]、その際にチリでの種牡馬入りが改めて報じられた[2][3]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%AF%E3%83%B3
-----引用 ここまで-----

 コスモバルクもじゃなかったっけ?と思ったものの、コスモバルクは勘違い。コスモバルクは右前脚に屈腱炎とみられる故障が発覚し引退して1レースも走れず。走れていれば、また未来は違ったかもしれませんえど…。

 あと、種牡馬じゃないですが、ピサノティファニーは厩舎経由で繁殖入り。たぶんアイルランドでしょうね。名馬シーザスターズなどをつけているようです。
 「予定」という情報の後、新しい情報がないのですが、セイウンヒーローも種牡馬入りのはずでした。
 海外は懐が広く、多様性がありますし、一流競馬国じゃなければさらに需要があります。こういったルートはもっと使われると良いですね。


■2016/10/9 エイシンフラッシュの日本ダービー制覇をアイルランド人が喜んだ理由

 エイシンフラッシュの母はアイルランドから来ています。
 Enjoy Ruffian2010年7月号「シャムロックの草原から」によると、エイシンフラッシュ号の母ムーンレディは、アイルランドの児玉 敬調教師の厩舎のすぐ近くにある友人の牧場にいた牝馬。キングズベストを受胎して日本に渡った馬でした。
 友人はエイシンフラッシュ号の日本ダービーの結果を聞きに、朝一番で児玉さんの厩舎にやってきました。ダービー制覇を伝えると、大喜びして日曜の朝からあちこちに電話をして大騒ぎしながらその興奮を仲間達に伝えていたとのこと。
 ムーンレディの担当獣医は児玉厩舎の担当獣医でもあり、彼に至っては「今年の日本ダービー馬に世界で最初に触れたのは直検をした俺だ、あの時の受胎確認エコーの画像コピーを取っておけば良かった…」などと真顔で言っていたといいます。

■2016/10/9 同じ年にキングズベストの産駒が欧州でもダービー制覇

 ドラマチックだったのが、同じ年に欧州でもキングズベストの産駒がダービー制覇を成し遂げたということ。英国のダービーを勝ったワークフォースです。

-----引用 ここから-----
 …数ヶ月前、2歳トレーニングセールの為、英国ニューマーケットに参りました際、親しくしているマイケル・スタウト厩舎のヘッドラッドの所に遊びに行った事がありました。(中略)「この馬が今年のダービー馬だ!」と彼が言うキングズベストの3歳牡馬に出会いました。「キングズベスト〜〜〜?ダービー〜〜?」と言う僕に「タカシ、もしかしたらこの馬がキングズベストの評価を覆すかもしれないぞ」と言っていた彼の言葉が、まさかその数ヵ月後にまさに現実になるとはその時は思いもしませんでした…
 絶対に破られる事がないと言われていた神の馬ラムタラの走破した英国ダービーレコードを1秒も更新し、昨年の歴史的名馬シーザスターズに勝るとも劣らない素晴らしいダービーウィナーとなったそのキングズベスト産駒・ワークフォースの出現は、日本ダービーを同じくキングズベスト産駒が勝利する事と共に本当に嬉しい驚きでした。
-----引用 ここまで-----

■2016/10/9 エイシンフラッシュの種牡馬として失敗?データを見ると…

 エイシンフラッシュは当然日本で種牡馬入りしています。ただ、まだデビュー前です。
 先にデビューしたのはワークフォースなのですが、何とこちらも日本で種牡馬入り。キングズベストの父はキングマンボで日本での戦績は悪くありません。そこらへんの影響でしょうか?
 とはいえ、活躍するとは思えない感じでしたし、実際現在の評判は芳しくありません。となると、エイシンフラッシュもキツイかもしれませんね。

2019/05/11追記:2018年の種牡馬リーディング、ワークフォースは40位とふるいませんでした。というか、2017年からアイルランドに行っていますね。やはり失敗だった模様。AEIは0.56という低さでした。
 一方、CPIを見ると、1.64というかなり良い数字。繁殖牝馬の質はかなり高かったために壊滅的に種牡馬成績が悪かったことがわかります。(2020/03/07:CPIの理解がおかしかったので修正しました。申し訳ありませんでした)
 さて、エイシンフラッシュの方の話。 エイシンフラッシュはなんとワークフォースとほぼ同じ38位。やはりこの数字は悪いです。
 AEIはワークフォースよりマシでしたが、0.75と悪いもの。ただ、CPIはやはり1.41と良い方の数字を出しています。ワークフォースほどではないものの、繁殖牝馬のわりに良い産駒を出していないということになり、やはりボロクソです。(2020/03/07:CPIの理解がおかしかったので修正しました。申し訳ありませんでした)
 そのせいか、エイシンフラッシュは新ひだか町静内目名にあるレックススタッドにすでに移動していました。


2024年10月28日月曜日

珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ

■2023/09/15 珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ


■2023/09/15 珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ

 最近珍名馬がいなかったので、久しぶりの更新。デビュー馬はむしろ増えている感じなのに、珍名馬が減っているというのは不思議。夏競馬の方が珍名馬が多い…みたいなのあるんですかね?

 とはいっても、今週も珍名馬は少なく、おもしろ系よりは変わっていて、普通の意味で珍しいなという馬がちらほら。その中で一番変わっていると思ったのは、わりと人気になりそうなツルマウカタチですね。
 私はこれ、最初、以前活躍馬を出した冠名の「ツルマル」と誤読。で、どこで切るの?と悩み、「ツル+マウ+カタチ」で「鶴舞う形」(鶴が舞う形)かな?と思います。これなら意味が通じしますね。
 しかし、私が知らないだけで「つるまう」という動詞があるのかも…と検索。すると、<群馬の由来と歴史~“つる舞う形”ができるまで~ - まっぷるトラベルガイド>というページがヒットしました。群馬県民には群馬県を示すワードとして定着しているんだそうです。

<上毛かるたで「つる舞う形の群馬県」と詠まれているように、群馬の形は鶴が羽ばたく形に見えます。群馬県の南東部がくちばしで、上下(南北)に翼を広げて羽ばたいているシルエットです。群馬県民ならみな「県の形は鶴の形」と答えるこの形になるまでには、さまざまな変遷がありました。>
https://www.mapple.net/articles/bk/9610/

 公式の馬名説明では「鶴舞う形。上毛かるたより」とのこと。上毛ってのがそもそも群馬県のことじゃなかったっけ?と思ったらそうですね。1947年(昭和22年)12月に群馬文化協会が初版を発行した [1] 郷土かるただそうです。
 馬主は星野 壽市(じゅいち)さん。鉄のスクラップ加工、産業廃棄物処理などを手がける三栄商事株式会社代表取締役会長。てっきり群馬県出身なんだと思ったら、金物で有名な新潟県三条市出身。しかし、やはり会社などは群馬県でした。そもそも所有馬に「上毛かるた」のフレーズを使用していることで知られている馬主さんなんだそうです。知りませんでしたわ。

「上毛かるた」由来の所有馬
「上毛かるた」由来の馬名は1世代につき1頭名付けている[4]。

アサマノイタズラ[5]
「浅間のいたずら 鬼の押し出し」より
エンギダルマ[6]
「縁起だるまの少林山」より
ココロノトウダイ
「心の灯台 内村鑑三」より
テンカノギジン[7]
「天下の義人 茂左衛門」より
ヘイワノツカイ
「平和の使徒 新島襄」より
ライトカラカゼ
「雷とからっ風 義理人情」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E9%87%8E%E5%A3%BD%E5%B8%82

 他に気になった馬名はカワ、タキといういずれもシンプルネームな馬名。珍名と言って良いかどうか迷うところですが、珍しいことは間違いないでしょう。てっきり同じ馬主さんだと思ったら、それぞれTNレーシング、(株)スリーエイチレーシングと異なります。ちなみにタキの方はPOG指名馬でもあります。
 馬名意味はそれぞれ「カワウソの女の子より」「人名より」となっていました。「カワウソの女の子より」というのは、検索してみると、多摩動物公園に以前カワちゃんというカワウソがいたとわかったのでそれが由来でしょうか。他の動物園でもありそうな名前ですけど…。

 3頭だけなので、好きな馬の話も。同じレースでぶつかるシャトーディフ、クルミナーレがともに近親がすきな馬です。
 シャトーディフはソングラインの姪っ子というべきなのですけど、私的にはルミナスウイング、モンローブロンド、Attractionなどの近親という血統。大好きな血統で、なおかつ成功して活躍馬の多い血統ですね。それなのによりによってソングラインなど、活躍している馬をことごとく指名できていないのは私らしいです。
 クルミナーレの方は勝ち上がり率の高いクロウキャニオンの子。キラウエア、ヨーホーレイクなどが活躍しています。が、これも私が指名したときの馬はあまり走らない…という見事な逆神状態に。今年は指名しましたので、また走らないかもしれません。


2024年10月27日日曜日

JRA開催失敗のJBCがそもそも間違っている理由とは?

■2018/11/12 JRA開催失敗のJBCがそもそも間違っている理由とは?



■2018/11/12 JRA開催失敗のJBCがそもそも間違っている理由とは?

 初めて中央で行われた地方競馬の祭典JBCについて、産経新聞社の『サンスポ』は「JRA開催効果は絶大!京都のJBC3競走、売り上げ大幅増」と報道。実際、売上レコードは記録しており、一見、大成功だったように思えます。
 
JBCスプリント(G1)が39億3487万4700円(前年比+264.7%)
JBCクラシック(G1)の75億2690万4700円(前年比+315.3%)
JBCレディスクラシック(G1)42億6908万9200円(前年比+458.9%)

 ただ、サンスポの報道はトンチンカンなものだとの指摘があったんですよ。JRA主催で行われることが決まった時点で売上レコードの更新はほぼ確実で、問題は他の中央開催のG1との比較です。これで見ると、3レース合わせてやっと超えるといった程度。成功とは言い難いのです。

JBCのG1・3レース合計 157億3086万8600円
チャンピオンズC 141億7375万2300円
フェブラリーS(G1) 128億8625万2900円
(JRA「期待ハズレ」に地方競馬もガックリ!? JBC開催「売上レコード連発」も手放しで喜べない事情...... | GJより)

 地方でのデータが不明なのですけど、JRA開催以外も含めて、JBCの開催の仕方がそもそも根本的に間違っている可能性があります。というのも、今回あまり売れなかった理由として、以下のようなものが挙げられているためです。

「1つの傾向として、G3やG2も含めた重賞レースを同日、同週にあまり多く固め過ぎると、全体的に各レースの売上が下がる傾向があるようです」
「『重賞だけ馬券を買う』というファンは非常に多く、今回のようにあまり対象レースが増えすぎると『予想し切れない』『馬券を買うのが面倒』といった問題が発生するのかも。お財布の中身も限りがありますしね」(ある記者)

 説得力があるのが、今週行われた他の重賞が全然売れていなかったこと。激減と言って良いほど減っており、重賞を多数同時開催すると共食いを起こして大きな効果が得られない可能性を示唆しています。根拠が皆無の推測ではないんです。

「実際にJBC開催こそ売上アップとなりましたが、同日に東京競馬場で行われたアルゼンチン共和国杯(G2)は前年比‐45%と大きく売上減。さらに土曜日に行われたファンタジーS(G3)も同様に-8.5%、京王杯2歳S(G2)に至っては-41.8%と前日の重賞にも影響を及ぼしていたと考えられます」(同じ記者)

 レース単体で見るのではなく、1場での1日の売上を見た場合、3場で2日開催するよりも、2場で3日開催した方が売上が大きいとも聞いたことがあります。 なるべくレースはバラバラにして実施した方が、売上としては良くなる傾向があるようでした。


2024年10月26日土曜日

公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント

■2021/12/11 公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント
■2022/05/01 和田竜二騎手から乗り替わりの国分優作騎手が好騎乗で激走
■2023/09/05 自分で「溜めて味があるタイプではない」とわかってて控える謎騎乗


■2021/12/11 公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント

 私はウインレーシングクラブやラフィアンで、何頭かの馬の近況やレース後コメントを追っかけています。ここの調教師コメントを見ていて思うのは、調教師が意外に騎手の騎乗をほとんど批判をしないということ。裏でどう言っているかまではわかりませんけど、騎手を責めるようなコメントはゼロに近い状態です。
 応援馬のコメントを追っかけているので、私的には「クソ騎乗しやがって!」ということがしょっちゅうあるのですけど、そんなときでも調教師は批判しないどころか、むしろ擁護するようなコメント、レースがうまく運べなかったことに理解を示すようなコメントが多いです。これはすごく意外でした。

 ただ、タイトルにあるように、この前、西園正都調教師が和田竜二騎手に皮肉を交えた、怒りを抑えられない感じのコメントをウインレーシングクラブの公式コメントに寄せていてびっくり。これは2歳馬のウインバグース(父モーリス、母コスモネモシン、母父ゼンノロブロイ)の騎乗についてでした。
 西園正都調教師とってウインバグースは勝ち負けになって当然の期待馬だったのですが、2度続けて前行った馬にしてやられる騎乗で敗れています。進歩のない騎乗のため、頭に来たようです。繰り返すように、こういうコメントは極めて珍しいと思います。

2021年10月30日(土)  
西園調教師 <ドスローの上がりだけの展開となり、前に行った組にうまく乗られてしまいました。大ベテランのジョッキーなので初戦と同様にレース前の指示は特にしていなかったのですが、せっかくスタートが決まったのに消極的な騎乗で非常にもったいない競馬でした。この後もダメージがなければ続戦を考えています>
https://www.win-rc.co.jp/site/belonging/condition/belong_cond_back.php?mode=init&hcd=20190007&from=detail&org_from=

 ウインバグースはキレない馬。他のモーリス産駒もそういう馬が多いんですよね。展開が向けば差せないことはないのでしょうが、スローでキレ勝負といった展開は苦手。なので、スローペースで消極的に乗ると前をつかまえられません。
 ところが、和田竜二騎手は新馬戦も2戦目もスローの中で積極的には乗らず、前が残ってしまう展開になってしまいました。新馬戦¥未勝利戦はそうでなくてもスローになることが多いため、本当でしたら馬の特性を考えた工夫が必要でした。掲示板でも「モーリス産駒乗ったことないのか?」と揶揄されたような騎乗だったのです。

 ちなみ3戦目は横山和生騎手に乗り替わって勝ち上がっています。思ったほど強い勝ち方はできず、ちょっと西園正都調教師の期待値が高すぎたかな?とは思いました。その意味では、和田竜二騎手には酷だったかもしれません。ただ、横山和生騎手は乗り替わりで一発で結果を出しわけで、見事でした。
 横山和生騎手は和田竜二騎手という悪いお手本があったせいか、最初から積極的。ただ、積極的すぎて逃げになってしまいました。見ているときに「逃げるのはさすがにどうかな?」と一瞬焦ったものの、きついハイペースで逃げたわけではなく、悪くないと思い直しました。
 そして、直線は他の馬が抜く勢いで追ってきて抜かれそう…というところで抜かれなかったんですよ。抜かれそうでいて抜かれない…というのは、イメージ通りのズブさ。ウインバグースの特徴を活かしきって最後はなんとかしのぎ切りました。良い騎乗だったと思います。


■2022/05/01 和田竜二騎手から乗り替わりの国分優作騎手が好騎乗で激走

 和田竜二騎手に悪い話が続いて申し訳ないのですが、上記と同じウインレーシングクラブで応援している別馬ウインスピリタスの話を。ウインスピリタスはタニノギムレット産駒で、モーリス産駒である上記ウインバグースとは異なるものの、前に行くタイプでしかもキレる足を持っていません。そもそもウインやラフィアンって前に行く馬多いイメージですしね。
 ウインスピリタスの場合は他にも困った特徴があります。時計が早いと対応できないので、馬場が渋った状態の方が良いのですが、道悪になってしまうとこれまた苦手という注文が多い馬。
 さらに、前に行く馬なのにダッシュがそれほど早くないです。タイムがないので芝1200は長い感じ。芝1400の方が良いのですが、これはこれでやや長いかな、という、「帯に短し襷に長し」な感じです。
 大差で負けるわけではなく、弱い馬ではないのですが、このように注文がつきすぎてなかなか勝てません。典型的な善戦マンタイプでもなく、26戦2勝 [2-0-0-24]で、2着、3着はないのにも関わらず、4着は8回もあるという妙な善戦マン。一時期の福永騎手みたいですね。福永騎手の馬版、4着男などとでも言っておきましょうか。

 馬の特徴がわかったところで騎乗の話です。ウインスピリタスは前走2022/04/16の千種川特別(2勝クラス)で和田竜二騎手が乗って5番人気10着。ただ、個人的にはこのレースは内枠でかなり窮屈になって動きようがなく、仕方なかったかな?という感じ。良いメンバーも揃っていました。
 私が不満だったのは前前走2022/03/20摂津特別(2勝クラス)の方。こちらは4番人気4着で、着順だけ見るとこちらの方が良いです。ただ、スロウが予想される9頭立てなのに工夫なしだったんですよ。前述の通り、ウインスピリタスはキレる足がないため、最後にヨーイドンになると絶対負けます。なので、最初から積極的に乗ってほしかったのですが、そういったアクションもなく普通に乗っての敗退でした。個人的にはたいへん不満です。

 今回、22/05/01 阪神9R 山陽特別では、以前乗っていた国分優作騎手に乗り替わり。この馬に関して言えば、私は国分優作騎手の方が良いイメージなので歓迎でした。
 馬場の方は稍重であり、「吉と出るか凶と出るか」は微妙なところ。とりあえず、また少頭数なので思い切って乗ってほしいと思いました。馬場のせいで差し馬がキレない可能性もあり、なおさら前に行ってほしいところです。それで大敗すれば叩かれそうですが、私は玉砕覚悟で前へ行ってほしいとまで思っていました。
 すると、国分優作騎手は今回、最初から激しく先手を主張してハナをとり切りました。前に行く馬ではありますが逃げ馬ではなく、ここまで強烈に主張したレースは記憶にありませんね。忘れているだけかもしれませんけど…。
 とりあえず、前述の通り、今日の条件ならこの作戦は大歓迎。1番人気にマークされる嫌な形にはなったものの、前述の理由でやむなし。また、9頭立てで8番人気ですので、勝ち負けが期待されている馬でもないくチャレンジャーの立場。チャレンジしてこそです。
 足を残してそうな感じで直線は期待。今日は後続も伸びるのが遅れました。余裕シャクシャクだった感じの1番人気はさすがで交わされましたが、一瞬差し返すか?という気配すら感じる粘りを見せて燃えましたわ。遅れて伸びてきた後続勢もしっかり抑えて初めての2着。ブービー人気での価値ある2着です。個人的な好みとしては、今回の国分優作騎手騎乗はパーフェクトでした。

 後からウインレーシングクラブの競馬場速報を見てみると、これは調教師の指示だったみたいですね。長谷川浩調教師は、「いつもはハナ行く馬が何かしらいて好位からのレースになっていましたが、今回はメンバーを見渡してこれといった逃げ馬が見当たりません」とした上で、今回はジョッキーに「何が何でもハナに行ってほしい」と指示を伝えていたそうです。
 そういう意味では、国分優作騎手の判断ではなく、褒めるべきでは長谷川浩調教師。ただ、国分優作騎手もうまく乗ってくれました。
 前述の通り、テンが早いタイプではないため、毎度逃げるというのは無理そうなのですが、今後は逃げも、オプションの選択肢のとして常に頭の中に入れておいてほしいです。

2022/06/26追記:次走は再び和田竜二騎手で、長谷川浩調教師から「行けるようなら行ってほしい」との指示があったのに、先行すらできず中団からの競馬。5番人気7着と敗退して、逃げを期待して買った人が多い掲示板では非難轟々でした。
 ただし、和田竜二騎手は行く気があったのに馬が動かなかったパターン。スタートですでに遅れていて、ここは騎手が原因と多少が疑われるものの、もともとスタートが早い馬ではありません。また、前述の通り、テンも早くありません。終盤まで含めて基本的にスピードがなくて、今日のような早い時計のレースは向かないタイプ。和田竜二騎手のせいではなかったと思われます。前回の最後で「テンが早いタイプではないため、毎度逃げるというのは無理そう」と書いたとおりの競馬になってしまいました。
 強い馬ではなく、条件がいろいろ揃わないと好走できない難しい馬。ここらへんは仕方ないですね。ただ、これだけ向かない今日のレースでも7着に残っており、やはり弱くはない馬。内で身動きできないのが幸いして、コーナーでスルスル順位を上げると、最後の直線では掲示板あたりの順位まで来て、なおかつ最後ある程度の脚を見せてくれて、5着に残れるかもと期待しちゃう競馬。差せるスピードを持っている馬ではないので、最後はいつも通り抜かれましたが、向かない展開すぎて惨敗も覚悟していたので、むしろ予想以上の大健闘でした。


■2023/09/05 自分で「溜めて味があるタイプではない」とわかってて控える謎騎乗

 ウインバグースは前回勝った初勝利の後、苦戦した時期もありましたが、2勝目を上げ、2勝クラスでも2着を3度しており、このクラスでも通用。西園正都調教師が期待したほど大物ではなかった感じである一方、ある程度やれる馬であることは確認できました。
 成績にはムラがあります。これは当初指摘された特徴がそのまま続いているためですね。自分の形になれば勝負できるものの、そうではないとダメとはっきりしているため。当初言われていたように、キレる足がないため、逃げや先行してなおかつラストでキレ勝負とならないときだけ好成績を残しています。

 ところで、和田竜二騎手ですが、西園正都調教師が怒った未勝利戦の後も2度騎乗。ただ、2022/03/19以降は騎乗がしばらくなく、他の騎手ばかり乗っていました。
 しかし、2023/09/03に久々の騎乗。そして、相変わらず、前述の特徴を理解しない乗り方をやらかして惨敗していました。以下のようにウインレーシングクラブでの公式コメント見ると、どうも本人もウインバグースの足がキレないことはわかっていたみたいなんですが…。不思議なベテラン騎手ですね。

和田竜二騎手<行きたい馬を行かせて好位からレースを選択しましたが、途中からずっと10番の馬(インプロバイザー)に絡まれたことで馬がだいぶリキんでいました。息が入るところがずっとありませんでしたし、隊列の並びが良くなかったです。結果論ですが、ポンといいスタートが切れましたし、溜めて味があるタイプではないので、主張してハナに行き切る形でもよかったかもしれません。失敗しました、申し訳ありません。>

 序盤2,3番手で先行できそうだったのに、一旦手綱引いて下がる場面あって、アホ!と思って見ていました。ただ、このときは私がわからなかっただけで、狭くなった…といったやむを得ない事情もあったのかな?と思っていたんですよね。
 しかし、上記のコメントで「行きたい馬を行かせて好位からレースを選択しました」とあったので、意図して下げた模様。これがもうウインバグースの特徴を理解していない乗り方で完全にダメです。特に和田竜二騎手が乗らなくなってからのウインバグースは、先行よりも逃げというより前に行く脚質が板についてきていました。アホすぎます。
 今回の惨敗は他の馬に絡まれて引っかかったというやむを得ない事情はあります。ただ、その前の選択の時点でダメ。また、馬をコントロールできなかったとも言えなくもないものです。

 実を言うと、この1つ前のレースは6番手でも大崩れしない5着でした。このため、前に行かなくてもやれるのでは?と見た人もいるでしょう。
 ただ、私は飽くまでウインバグースは最後キレないのは確実との考え。なので、玉砕を覚悟してでも前に行くしかないですね。それでハイペースになって最後バテても仕方ないと割り切ることができます。まず、前に行かないと話にならない馬だと思います。


2024年10月25日金曜日

遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど
■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?
■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール
■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利
■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

 Enjoy Ruffian 2012年3月号 マイネルデータ 牡・父スダタカオ〈24〉須田鷹雄は、遅いデビューでの活躍馬がテーマでした。

 まず、1992年以降の平地G1馬が最初のレース(新馬戦とは限らず、未出走戦・未勝利戦などでのデビューも含む)を走った時期別成績について、調べています。
 いちばんデビューが遅かったのはフラワーパークで3歳の10月29日。現在なら中央でデビューできないタイミングで、しかもそのデビュー戦で10着と敗れているというから驚きです。(2戦目で勝ち上がり)。
 以下、ジャガーメイルの9月8日、シンコウキングの7月9日と続く。遅れたデビューから3歳のうちにG1を勝った一番の例はオウケンブルースリで、4月26日のデビュー(2着)から菊花賞を制しています。

 これを重賞勝ちにまで広げると、私も大好きだったブロードアピールが一番になります。
 4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝利。1敗を挟んで4連勝すると、デビュー4か月後の京都牝馬特別で早くも重賞入着(3着)。重賞を勝つにはそこからさらに1年かかったが、6歳2月にシルクロードSを制しています。
 これに続く2位がタマモストロング。4歳の5月16日に新潟の500万条件平場でデビュー。その後しばらく停滞しましたが、4歳終わりから7連勝でマーチSを制しました。
 500万条件(400万条件)デビューから出世した例としてはダイユウサク(91年までの重賞しか勝っていないため今回対象外)が有名ですが、そのダイユウサクもデビューは3歳の10月30日。先述した2頭は4歳のデビューでしたからね。

 最近増えているマル地馬での最高記録は、3歳の10月31日にデビューしたダンスアジョ
イ。未勝利のまま1000万条件に出走するという奇策まで繰り出したが勝てず、道営での2戦2勝を挟んで中央に復帰。後に小倉記念を制しました。


■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?

 <遅いデビューと連勝街道|競馬最強の法則WEB>では、日本調教馬による海外GI初制覇が出た直後に2例目の海外GI制覇を果たした名馬タイキシャトルも遅いデビューの馬としてしていました。これを含めてG1を5勝。外国産馬として中央競馬史上初めて年度代表馬に選出された馬でもあり、超大物ですね。

<藤沢和雄厩舎にはいるタイキの馬は、総じて「デビューが遅い」という傾向にあるが、タイキシャトルも同様であった。ただしこの馬の場合、意図的に遅らせたわけではなく、やむを得ない事情があった。
 脚を負傷したため入厩の時期が年明けの2月にズレ込んだばかりか、入った後も脚元のモヤモヤに悩まされていたのである。特に厄介だったのはソエで、稽古で走らせるたびに悪化するので、かなり仕上げに手間取ったのだ。また、当時はゲートの出が悪く、3度目にしてようやくゲート試験に合格したという逸話も残っている。ようやくデビューできたのは、4歳(現表記で3歳)の4月。当然クラシックは間に合わない>
http://saikyo.k-ba.com/members/history/taiki_shuttle/chapter_02.html

 競馬最強の法則WEBでは、<昭和の時代、「最強マイラー」といえばニホンピロウイナーの代名詞のようなものだった>が、<現在、最強マイラーといえば、この馬のことを指すのが一般的>としていました。Wikipediaでも以下のような記述が見られます。遅いデビューの最強馬とも言えるかもしれません。

<1997年ユニコーンステークスから1998年マイルチャンピオンシップまで記録した重賞8連勝の記録はテイエムオペラオーと並ぶJRA所属馬の記録である。さらにマイル戦ではダートを含め7戦7勝という絶対的な強さを誇り、またその勝ちっぷりも圧倒的であった。日本競馬史上最強のマイラーはどの馬かという問いに対して、最も多く名前の挙がる一頭である>

 タイキシャトルの最強マイラー候補としてはモーリスが思い浮かびましたが、モーリスと競った「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」においても勝利。しかも、大差での勝利です。記憶に新しい馬が選ばれやすいことも考えるとさらにすごいですね。

<2019年春にnetkeiba.comによって行われた「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」では、総数27000票に及ぶ投票の中、7819票を獲得し、第1位に選出された。2位モーリス(5710票)、3位ウオッカ(2930票)に大差をつけた結果から、現役を引退して20年以上が経過しても「平成」という時代の中でタイキシャトルが超一流のマイラーとして競馬ファンの記憶に大きなインパクトを残しており、最強マイラーとして広く認められていることが示された結果となった>


■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール

 ブロードアピールの補足。前述の通り、4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝っているのですが、初戦は芝、2戦目はダートと異なっていました。
 その後の「1敗を挟んで4連勝」というのは芝。これについて、ブロードアピール - Wikipediaでは、以下のように書いていました。

"その後関西での500万下から900万下の芝のレースを4連勝し、その次走に選んだ京都牝馬特別でも負けはしたものの3着という成績を残し、芝の適性を証明することとなった。一方で、これらは後年ダート路線で活躍することとなる当馬の路線転向が遅れた要因の一つにもなっている"

 重賞初制覇となった「シルクロードS」も芝の1200。芝でもかなり強かったのです。この重賞勝利の前でも高松宮記念で6着となかなかでした。

 シルクロードSの後は、高松宮記念8着、マイラーズカップ12着と惨敗。そのせいか、次は2000年5月14日初勝利戦以来のダート戦となるオープン特別の栗東ステークス(ダート1200メートル)に出走。
 すると、牡馬を含めても最高斤量(57キログラム)でしかも6番人気という低評価でもあったにもかかわらず鋭い追い込みでエイシンサンルイス、サウスヴィグラスらを破ってレコード勝ち。
  しかし、それでも陣営はダート路線への転換をせず、芝で4連敗。とはいえ、スプリンターズステークスで4着、スワンSで4着と全然悪くない成績。ダートに転向しなかったというのはわかります。


■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利

 ただ、このスワンS4着の後の、3戦目のダート戦となった根岸ステークスがやっと転機となりました。レースは最後方からのスタートとなった上に、先頭が残り400メートルの標識を通過する直前まで最後方に位置していたが、そこから後に鬼脚と呼ばれる末脚を見せます。
 直線だけで7馬身以上離れ、更に残り200メートル標識通過時点で5馬身ほど離れた先頭を差し切り、逆に2着のエイシンサンルイスに1 1/4差をつけて重賞2勝目。私はこの動画を保存しています。もともと追い込みが難しいダートで、伝説的な勝ち方をしました。

ブロードアピール ものすごい追い込み 2000年 根岸ステークス.
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 久しぶりに見直してみると、本当すごいですね。ブロードアピール以外は、前残りという展開で、1頭だけ違っていました。結構斜行しちゃってますし、最後もまだ余裕ありそうな感じでした。
 これが6歳の11月。現在の数え方の6歳ですからね。遅いです。仕方なかったのですが、もったいなかったです。
 次が翌年であり、ダートでたくさん走ったのは7歳と8歳というかなりの高齢のとき。 G1には手が届かなかったものの、重賞を4勝。JBCスプリント2着、ドバイゴールデンシャヒーンでの5着の好成績。
 Wikipediaでは、 以下のように書いていました。

"日本国内でのダート戦では全て3着以内を確保しているが、その内訳も1着7回・2着2回・3着2回と勝率にして63%・連対率にして81%にもなる。直線での末脚に賭ける追い込み馬は、その末脚が不発だと大敗を喫するケースがあることを考慮に入れると、この数値は優秀である"

  余談ですが、好きな馬だったので近親をたびたびPOG指名。最近は孫のワグネリアン(父ディープインパクト)がなかなか良い感じで期待しています。(2022/04/10追記:その後、ワグネリアンは見事日本ダービーを勝利。しかし、金子真人さんがなかなか引退させてくれず、6歳のレース中に内臓疾患で亡くなって種牡馬入りできませんでした)


■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

 ダイユウサクの補足。

ダイユウサク - Wikipedia

 Wikipediaによれば、ダイユウサクは体質の弱さもあってかデビューが大幅に遅れたと言います。旧表記(数え年)で4歳、今で言う3歳になってからしばらく経った1988年10月30日・京都での400万下条件戦でデビューしました。
 しかし、このレースでは、勝ち馬から13秒も離された最下位(11着)に終わりました。さらに、次走の福島での未勝利戦でも7.3秒遅れて最下位(14着)に敗れ、この年は2戦して未勝利に終わっている。2戦ともタイムオーバーに相当する大敗だった。ダメダメでした。

 勝利するのは、1989年。当時の馬齢で5歳になったダイユウサクは4月16日、新潟での400万下条件戦で出口隆義の騎乗でデビューから5戦目にして待望の初勝利を挙げています。

 そんなダイユウサクが、有馬記念を勝ってしまいました。
 有馬記念では14番人気にもかかわらず、圧倒的1番人気のメジロマックイーンを差し切り、レコードタイムで優勝。しかし、このレース以降は1つも勝てずに引退したため、「史上最強の一発屋」などと称されることになります。 ただ、その前に金杯(西)を勝っていますので、一発屋というのもちょっとかわいそうですね。


2024年10月24日木曜日

長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?

■2016/3/5 長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?


■2016/3/5 長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?

 タイトルは、<長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?>としました。ただ、マイラーというよりは中距離馬といった方が良い感じ。とはいえ、サドラーズウェルズ系の馬は長距離イメージがありますので、中距離であったとしても意外でしょう。日本でのサドラーズウェルズ系もテイエムオペラオー、メイショウサムソンといった長距離馬が主体でした。

 この話を知ったのは、Enjoy Ruffian 2011年9月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く!〈3〉(T.I.S)という話。以下のように書いています。

<意外なことに自身の競走成績に12ハロン(2400m)以上の勝ち鞍はない。そればかりか2 歳時には8ハロンのG2ベアスフォードS を制し、これを含めた全6勝はG1エクリプスSやG1 愛チャンピオンS など10ハロンまでで挙げたもの。2400mのG1 仏ダービーはダルシャーンの2 着、12ハロンのG1キングジョージはティノーソの2 着と善戦どまりだった。キャリアだけを眺めるとマイラーのそれである>

 私がマイラーというよりは中距離馬と感じたのは、以下の戦績からです。良績は10ハロンが多いですよね。

主な成績
着順     日付     レース名     競馬場     芝ダ     距離     1着馬(2着馬)
1     1984     愛2000ギニー GI     IRE     芝     8.0F     
1     1984     エクリプスS GI     GB     芝     10.0F     
1     1984     フィーニクスチャンピオンS GI     IRE     芝     10.0F     
1     1984     愛ダービートライアルS GII     IRE     芝     10.0F     
1     1983     ベレスフォードS GII     IRE     芝     8.0F     
2     1984     仏ダービー GI     FR     芝     2400     
2     1984     Kジョージ六世&QエリザベスS GI     GB           12.0F     
2     1984     グラッドネスS L     IRE     芝     7.0F
(Sadler's Wells(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)より)
http://www.jbis.or.jp/horse/0000336572/

 海外の種牡馬でおもしろいのが、戦績が良くない中から名種牡馬が生まれることだと思います。サドラーズウェルズの場合は上記のように10ハロン、8ハロンのG1を3勝しており、G1未勝利といった成績ではなく、正直、意外性はありません。
 ただ、T.I.Sさんによると、現役時代はやや落ちる馬だと見られていたといいます。

<同厩舎にいたエルグランセニョール(父ノーザンダンサー)には直接対決(グラッドネスSで2着)でも敗れたように頭が上がらず、それ故に英ダービーへの参戦も叶わなかった。落ちこぼれとまでは呼べないものの、種牡馬としての比類なき成功は意外性の賜とも言えそうだ>

 なお、ここまで長距離というのを強調しましたが、系統からはマイルでの名馬も出しており、幅広くなってきました。
 日本では今ひとつなのですけど、世界的には本当に歴史に残るものすごい成績を残した種牡馬ですし、この系統はこれからも続いていきそうです。