■2020/04/11 放馬2回で枠入り3回、20分遅延の末に加害馬がワンツー
■2024/07/02 放馬時間が長くても地方競馬の方が遅延が少ない?逆転する理由
■2020/04/11 放馬2回で枠入り3回、20分遅延の末に加害馬がワンツー
2020年4月7日の大井競馬では、ブリリアントカップ(SIII)に応援しているマイネルバサラが出たので中継を見ていました(11番人気8着)。すると、発走時刻が10分くらいだったかな、かなり遅れていてなんでかな?と思っていたんですよね。
で、これが理由だったのか!?と思ったが、 この日の6Rのアクシデント。6Rは発走時間が20分以上遅れて行われたんだそうです。ちょっと聞かない大遅刻ですね。
まず10番ファニーフラッシュがゲート入りを嫌がり時間をロス。この遅延が影響したのか、次はすでに枠入りしていた6番アタックプランがゲートから飛び出して放馬。その後、同馬は捕まり馬体検査で出走可能に。ここで枠入りをやり直しています。
ただ、枠入りやり直しは一度では済まず。お次は1番人気の12番タカラシップがゲートから飛び出して、またしても放馬、競走除外に。このときにも枠入りをやり直したので、3度めの正直でやっと競馬ができたようです。
さらに、このやっと発走できたレースの結果が、 1着10番ファニーフラッシュ、2着6番アタックプラン。つまり、最初の加害馬2頭での決着でした。他の馬の関係者は、なんか納得行かない感じになりましたね。
これを紹介した記事は、宮本武蔵も脱帽!? 大井競馬で「大遅刻」が発生! JRAでは「逃避行」が……というタイトルでなんでか?と思ったのですけど、宮本武蔵が巌流島の決闘でわざと遅刻したことで佐々木小次郎に勝ったエピソードを思わせる…という話でした。
なお、この宮本武蔵のエピソードは作り話っぽいです。実際どういう話だったのかははっきりしないところがありますが、 比較的信頼の高い資料によると、普通にやって宮本武蔵が相手(佐々木小次郎という名前は後の創作)にすぐに勝っています。
それは良いのですけど、双方ひとりで来る約束だったのに、宮本武蔵側は弟子たちがこっそり来ていて、負けた相手をフルボッコ…というめちゃくちゃなことをしていました。 創作の「わざと遅刻」も卑怯な感じがするのですけど、真実に近そうなところの方がさらに卑怯っぽくて、すごいですね…。前半の競馬おもしろ決着を含めて、「事実は小説より奇なり」といった感じです。
■2024/07/02 放馬時間が長くても地方競馬の方が遅延が少ない?逆転する理由
他の放馬・遅延の話も…と検索。最近の話ではないですが、<オークスで史上最長15分の発走遅延 放馬除外マニュアル通りだが…より円滑にルール見直し必要>(日刊スポーツ 2022年6月7日9時25分)というのが、近年最も話題の放馬・遅延に関するニュースのようでした。
<「ケイバラプソディー ~楽しい競馬~」は、84年のグレード制導入後、史上最長15分の発走時刻遅延となった先日のオークスを取り上げる。ちょっと時間がかかりすぎでは? 地方競馬も大好きで、他場での速やかな対応例が記憶にあった舟元祐二記者が疑問をぶつけた。>
https://www.nikkansports.com/keiba/column/rapusodi/news/202206070000096.html
実をいうと、放馬した馬が保護されたのは、放馬からおよそ3分後ということで、それほど時間が経っていません。検量室前の記者たちはそろって「除外だろうな」とつぶやいたのですけど、これがすんなり除外とならず、えらく時間がかかることになりました。
一方、地方のレースでは以下のように、そもそも保護する前から除外を決定する素早い柔軟な判断があったそうな。この判断の違いにより、保護が遅いのに遅延時間は少ないという逆転現象が起きることがあるようです。
<地方競馬に前例があったからだ。09年盛岡クラスターC。馬場入りの際、ゼンノスカイブルーが放馬した。放馬から約4分。まだ保護されていない状況で「かなりの距離を走ったため競走能力に影響があるとみられ除外」とアナウンス。放馬から6分後に同馬は保護された。>
JRA裁決委員に取材したところ「JRAでは馬体検査を実施せずに競走除外にすることはない」との四角四面で官僚的な返答。確かに規則に従うとそうらしいのですけど、この規則がそもそもまずいんでしょうね。
「規則に従った対応だが、今後については見直しの検討も必要かもしれない」みたいな回答はできなかったのか?と思いますが、そういった回答ができないのが官僚的な組織の特徴。らしいと言えば、らしい回答でした。
<放馬した場合は「捕捉後速やかにJRA獣医師による馬体検査を実施して、その時点で異常が認められれば競走除外もある。しかし問題がなければ発走地点まで移動させ再度馬体検査を行い、最終的な判断をする」という規則がある。サウンドビバーチェは3角付近で捕捉時点の馬体検査(心拍数、外傷の有無、歩様など)で異常が認められなかった。そのため、ゲート裏まで移動後に再度馬体検査が行われて、その際に顔面右側に腫れや出血が認められ競走除外になった。結果的に時間は要したが、マニュアル通りの対応ではあった。>