■2020/04/25 思い浮かぶのは「乾杯」…競馬用語カンパイとは?
■2020/04/25 発走委員のミスによって全頭除外、レース中止に
■2023/03/12 ありそうでない「カンパイ」という名前の馬 遡って見てみると…
■2020/04/25 思い浮かぶのは「乾杯」…競馬用語カンパイとは?
2020年4月10日、名古屋競馬11R山桜特別で「ただいまの発走は真正な発走とは認められず、カンパイとなりました」という場内アナウンスが流れました。
正式には言わない競馬用語が多いですけど、カンパイは公式のアナウンスでも使う言葉なんですね。 カンパイ(競馬用語辞典) JRAによると、以下のような意味です。
<発走委員が真正な発走でないと認めた場合に発走をやり直すこと。ゲートの前方200メートルの地点に白旗を持った係員がいて、発走委員の合図を受け白旗を振り騎手に発走のやり直しを知らせる>
カンパイと聞くと、「乾杯」を思い出します。もう一度乾杯をし直す…みたいなのと関係するのか?と言うと、全然関係なし。JRAでは、語源は英語のカムバック(戻れ)、といわれていると説明していました。
■2020/04/25 発走委員のミスによって全頭除外、レース中止に
ところで、先程の名古屋競馬のカンパイですが、これは極めて珍しい種類のカンパイでした。前述の通り、カンパイは、発走委員が真正な発走でないと認めた場合に発走をやり直すことなのですけど、このレースの発走は全然問題なかったのです! つまり、何の問題なかったのに、レースを止めてしまうという極めて珍しい痛恨のミスをやらかしたわけです。
さらに、「ただいまの発走は真正な発走とは認められず、カンパイとなりました」という場内アナウンスがあったように、主催者としてはスタートのやり直しをしようとしましたが、これも実現せず。
明らかに問題ある発走でなかったためなのか、 向正面まで走ってしまうなど、出走馬全9頭がかなり長い距離を走ったために全馬が除外され結局、レース不成立となってしまったそうです。騎手たちもすぐには気づかなかったんでしょうね。
名古屋競馬の公式サイトでも「発走委員の助手が誤って白旗を振り、競走を制止させたため」とミスを認めた上で謝罪。馬券売上の5819万6100円は全額返還となり、金銭的にも主催者に打撃となる大きなミスとなりました。
■2023/03/12 ありそうでない「カンパイ」という名前の馬 遡って見てみると…
カンパイの話をもう少し…と思ったものの、おもしろい話が見つからず。なので、今回は「カンパイ」という名前が入った馬という変わった方向性での話。一番最近の馬は地方の「カンパイバニー」という牝馬。おそらくアルコールを提供するようなお店の「バニーガール」からの連想でしょう。
カンパイバニー 牝 青鹿毛
生年月日 2019年4月25日
調教師 石川栄 (岩手)
馬主 宮崎豊治
獲得賞金 19万円 (地方)
カンパイがつく馬は意外にほとんどいないようで、大昔を除けばあとは「カンパイグラス」がいる程度。これはそのまんまな名前であり、やはりわかりすい命名でしょう。
カンパイグラス 牡 栗毛
生年月日 1997年4月6日
調教師 林正夫 (地方)
馬主 長橋秀雄
獲得賞金 0万円
netkeibaのデータベースにない古い馬で言えば、そのまま「カンパイ」という馬が3頭いました。
カンバイ 1955 牡 0
カンバイ 1970 牡 1056.2
カンバイ 1982 牝 572
ここまでの5頭で最強の「カンパイ」は1970年生まれの「カンパイ」で、獲得賞金はおよそ1000万円。中央と地方で大体半々ずつ稼いだみたいですね。77戦5勝ということでえらくたくさん走りました。データが少なく、具体的な勝ちくらは不明です。
この1970年生まれの「カンパイ」の父はオンリーフォアライフ(オンリーフオアライフ)という聞いたことがない馬。父父などを見てもさっぱりわからず検索してみると、ベンドア系(エクリプス系)だそうです。さすがに古いですね。