2023年9月5日火曜日

公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント

■2021/12/11 公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント
■2022/05/01 和田竜二騎手から乗り替わりの国分優作騎手が好騎乗で激走
■2023/09/05 自分で「溜めて味があるタイプではない」とわかってて控える謎騎乗


■2021/12/11 公式では稀!西園正都調教師が和田竜二騎手に怒りのコメント

 私はウインレーシングクラブやラフィアンで、何頭かの馬の近況やレース後コメントを追っかけています。ここの調教師コメントを見ていて思うのは、調教師が意外に騎手の騎乗をほとんど批判をしないということ。裏でどう言っているかまではわかりませんけど、騎手を責めるようなコメントはゼロに近い状態です。
 応援馬のコメントを追っかけているので、私的には「クソ騎乗しやがって!」ということがしょっちゅうあるのですけど、そんなときでも調教師は批判しないどころか、むしろ擁護するようなコメント、レースがうまく運べなかったことに理解を示すようなコメントが多いです。これはすごく意外でした。

 ただ、タイトルにあるように、この前、西園正都調教師が和田竜二騎手に皮肉を交えた、怒りを抑えられない感じのコメントをウインレーシングクラブの公式コメントに寄せていてびっくり。これは2歳馬のウインバグース(父モーリス、母コスモネモシン、母父ゼンノロブロイ)の騎乗についてでした。
 西園正都調教師とってウインバグースは勝ち負けになって当然の期待馬だったのですが、2度続けて前行った馬にしてやられる騎乗で敗れています。進歩のない騎乗のため、頭に来たようです。繰り返すように、こういうコメントは極めて珍しいと思います。

2021年10月30日(土)  
西園調教師 <ドスローの上がりだけの展開となり、前に行った組にうまく乗られてしまいました。大ベテランのジョッキーなので初戦と同様にレース前の指示は特にしていなかったのですが、せっかくスタートが決まったのに消極的な騎乗で非常にもったいない競馬でした。この後もダメージがなければ続戦を考えています>
https://www.win-rc.co.jp/site/belonging/condition/belong_cond_back.php?mode=init&hcd=20190007&from=detail&org_from=

 ウインバグースはキレない馬。他のモーリス産駒もそういう馬が多いんですよね。展開が向けば差せないことはないのでしょうが、スローでキレ勝負といった展開は苦手。なので、スローペースで消極的に乗ると前をつかまえられません。
 ところが、和田竜二騎手は新馬戦も2戦目もスローの中で積極的には乗らず、前が残ってしまう展開になってしまいました。新馬戦¥未勝利戦はそうでなくてもスローになることが多いため、本当でしたら馬の特性を考えた工夫が必要でした。掲示板でも「モーリス産駒乗ったことないのか?」と揶揄されたような騎乗だったのです。

 ちなみ3戦目は横山和生騎手に乗り替わって勝ち上がっています。思ったほど強い勝ち方はできず、ちょっと西園正都調教師の期待値が高すぎたかな?とは思いました。その意味では、和田竜二騎手には酷だったかもしれません。ただ、横山和生騎手は乗り替わりで一発で結果を出しわけで、見事でした。
 横山和生騎手は和田竜二騎手という悪いお手本があったせいか、最初から積極的。ただ、積極的すぎて逃げになってしまいました。見ているときに「逃げるのはさすがにどうかな?」と一瞬焦ったものの、きついハイペースで逃げたわけではなく、悪くないと思い直しました。
 そして、直線は他の馬が抜く勢いで追ってきて抜かれそう…というところで抜かれなかったんですよ。抜かれそうでいて抜かれない…というのは、イメージ通りのズブさ。ウインバグースの特徴を活かしきって最後はなんとかしのぎ切りました。良い騎乗だったと思います。


■2022/05/01 和田竜二騎手から乗り替わりの国分優作騎手が好騎乗で激走

 和田竜二騎手に悪い話が続いて申し訳ないのですが、上記と同じウインレーシングクラブで応援している別馬ウインスピリタスの話を。ウインスピリタスはタニノギムレット産駒で、モーリス産駒である上記ウインバグースとは異なるものの、前に行くタイプでしかもキレる足を持っていません。そもそもウインやラフィアンって前に行く馬多いイメージですしね。
 ウインスピリタスの場合は他にも困った特徴があります。時計が早いと対応できないので、馬場が渋った状態の方が良いのですが、道悪になってしまうとこれまた苦手という注文が多い馬。
 さらに、前に行く馬なのにダッシュがそれほど早くないです。タイムがないので芝1200は長い感じ。芝1400の方が良いのですが、これはこれでやや長いかな、という、「帯に短し襷に長し」な感じです。
 大差で負けるわけではなく、弱い馬ではないのですが、このように注文がつきすぎてなかなか勝てません。典型的な善戦マンタイプでもなく、26戦2勝 [2-0-0-24]で、2着、3着はないのにも関わらず、4着は8回もあるという妙な善戦マン。一時期の福永騎手みたいですね。福永騎手の馬版、4着男などとでも言っておきましょうか。

 馬の特徴がわかったところで騎乗の話です。ウインスピリタスは前走2022/04/16の千種川特別(2勝クラス)で和田竜二騎手が乗って5番人気10着。ただ、個人的にはこのレースは内枠でかなり窮屈になって動きようがなく、仕方なかったかな?という感じ。良いメンバーも揃っていました。
 私が不満だったのは前前走2022/03/20摂津特別(2勝クラス)の方。こちらは4番人気4着で、着順だけ見るとこちらの方が良いです。ただ、スロウが予想される9頭立てなのに工夫なしだったんですよ。前述の通り、ウインスピリタスはキレる足がないため、最後にヨーイドンになると絶対負けます。なので、最初から積極的に乗ってほしかったのですが、そういったアクションもなく普通に乗っての敗退でした。個人的にはたいへん不満です。

 今回、22/05/01 阪神9R 山陽特別では、以前乗っていた国分優作騎手に乗り替わり。この馬に関して言えば、私は国分優作騎手の方が良いイメージなので歓迎でした。
 馬場の方は稍重であり、「吉と出るか凶と出るか」は微妙なところ。とりあえず、また少頭数なので思い切って乗ってほしいと思いました。馬場のせいで差し馬がキレない可能性もあり、なおさら前に行ってほしいところです。それで大敗すれば叩かれそうですが、私は玉砕覚悟で前へ行ってほしいとまで思っていました。
 すると、国分優作騎手は今回、最初から激しく先手を主張してハナをとり切りました。前に行く馬ではありますが逃げ馬ではなく、ここまで強烈に主張したレースは記憶にありませんね。忘れているだけかもしれませんけど…。
 とりあえず、前述の通り、今日の条件ならこの作戦は大歓迎。1番人気にマークされる嫌な形にはなったものの、前述の理由でやむなし。また、9頭立てで8番人気ですので、勝ち負けが期待されている馬でもないくチャレンジャーの立場。チャレンジしてこそです。
 足を残してそうな感じで直線は期待。今日は後続も伸びるのが遅れました。余裕シャクシャクだった感じの1番人気はさすがで交わされましたが、一瞬差し返すか?という気配すら感じる粘りを見せて燃えましたわ。遅れて伸びてきた後続勢もしっかり抑えて初めての2着。ブービー人気での価値ある2着です。個人的な好みとしては、今回の国分優作騎手騎乗はパーフェクトでした。

 後からウインレーシングクラブの競馬場速報を見てみると、これは調教師の指示だったみたいですね。長谷川浩調教師は、「いつもはハナ行く馬が何かしらいて好位からのレースになっていましたが、今回はメンバーを見渡してこれといった逃げ馬が見当たりません」とした上で、今回はジョッキーに「何が何でもハナに行ってほしい」と指示を伝えていたそうです。
 そういう意味では、国分優作騎手の判断ではなく、褒めるべきでは長谷川浩調教師。ただ、国分優作騎手もうまく乗ってくれました。
 前述の通り、テンが早いタイプではないため、毎度逃げるというのは無理そうなのですが、今後は逃げも、オプションの選択肢のとして常に頭の中に入れておいてほしいです。

2022/06/26追記:次走は再び和田竜二騎手で、長谷川浩調教師から「行けるようなら行ってほしい」との指示があったのに、先行すらできず中団からの競馬。5番人気7着と敗退して、逃げを期待して買った人が多い掲示板では非難轟々でした。
 ただし、和田竜二騎手は行く気があったのに馬が動かなかったパターン。スタートですでに遅れていて、ここは騎手が原因と多少が疑われるものの、もともとスタートが早い馬ではありません。また、前述の通り、テンも早くありません。終盤まで含めて基本的にスピードがなくて、今日のような早い時計のレースは向かないタイプ。和田竜二騎手のせいではなかったと思われます。前回の最後で「テンが早いタイプではないため、毎度逃げるというのは無理そう」と書いたとおりの競馬になってしまいました。
 強い馬ではなく、条件がいろいろ揃わないと好走できない難しい馬。ここらへんは仕方ないですね。ただ、これだけ向かない今日のレースでも7着に残っており、やはり弱くはない馬。内で身動きできないのが幸いして、コーナーでスルスル順位を上げると、最後の直線では掲示板あたりの順位まで来て、なおかつ最後ある程度の脚を見せてくれて、5着に残れるかもと期待しちゃう競馬。差せるスピードを持っている馬ではないので、最後はいつも通り抜かれましたが、向かない展開すぎて惨敗も覚悟していたので、むしろ予想以上の大健闘でした。


■2023/09/05 自分で「溜めて味があるタイプではない」とわかってて控える謎騎乗

 ウインバグースは前回勝った初勝利の後、苦戦した時期もありましたが、2勝目を上げ、2勝クラスでも2着を3度しており、このクラスでも通用。西園正都調教師が期待したほど大物ではなかった感じである一方、ある程度やれる馬であることは確認できました。
 成績にはムラがあります。これは当初指摘された特徴がそのまま続いているためですね。自分の形になれば勝負できるものの、そうではないとダメとはっきりしているため。当初言われていたように、キレる足がないため、逃げや先行してなおかつラストでキレ勝負とならないときだけ好成績を残しています。

 ところで、和田竜二騎手ですが、西園正都調教師が怒った未勝利戦の後も2度騎乗。ただ、2022/03/19以降は騎乗がしばらくなく、他の騎手ばかり乗っていました。
 しかし、2023/09/03に久々の騎乗。そして、相変わらず、前述の特徴を理解しない乗り方をやらかして惨敗していました。以下のようにウインレーシングクラブでの公式コメント見ると、どうも本人もウインバグースの足がキレないことはわかっていたみたいなんですが…。不思議なベテラン騎手ですね。

和田竜二騎手<行きたい馬を行かせて好位からレースを選択しましたが、途中からずっと10番の馬(インプロバイザー)に絡まれたことで馬がだいぶリキんでいました。息が入るところがずっとありませんでしたし、隊列の並びが良くなかったです。結果論ですが、ポンといいスタートが切れましたし、溜めて味があるタイプではないので、主張してハナに行き切る形でもよかったかもしれません。失敗しました、申し訳ありません。>

 序盤2,3番手で先行できそうだったのに、一旦手綱引いて下がる場面あって、アホ!と思って見ていました。ただ、このときは私がわからなかっただけで、狭くなった…といったやむを得ない事情もあったのかな?と思っていたんですよね。
 しかし、上記のコメントで「行きたい馬を行かせて好位からレースを選択しました」とあったので、意図して下げた模様。これがもうウインバグースの特徴を理解していない乗り方で完全にダメです。特に和田竜二騎手が乗らなくなってからのウインバグースは、先行よりも逃げというより前に行く脚質が板についてきていました。アホすぎます。
 今回の惨敗は他の馬に絡まれて引っかかったというやむを得ない事情はあります。ただ、その前の選択の時点でダメ。また、馬をコントロールできなかったとも言えなくもないものです。

 実を言うと、この1つ前のレースは6番手でも大崩れしない5着でした。このため、前に行かなくてもやれるのでは?と見た人もいるでしょう。
 ただ、私は飽くまでウインバグースは最後キレないのは確実との考え。なので、玉砕を覚悟してでも前に行くしかないですね。それでハイペースになって最後バテても仕方ないと割り切ることができます。まず、前に行かないと話にならない馬だと思います。