2024年6月29日土曜日

ノーザンファーム系で勝てない武豊が逆にすごい理由

■2020/04/22 ノーザンファーム系で勝てない武豊が逆にすごい理由とは?
■2020/04/22 ルメール→来日外国人→川田将雅→武豊などその他大勢の順番
■2022/02/14 良い騎乗が多いというよりは、すごい騎乗があるイメージ
■2023/04/01 突然先頭に!武豊騎手がキタサンブラックで見せた神騎乗


■2020/04/22 系で勝てない武豊が逆にすごい理由とは?

 古いんですけど、






 なお、その後の別記事によると、ノーザンファーム系クラブの騎手配分は、以下のような割り振り。武豊騎手はルメール騎手と同じエージェントでかなり良い馬が来るものの、ノーザンファーム系の最高クラスの馬には乗れないようになっているみたいです。


<ノーザンファーム系クラブは「ルメール・ファースト」という言葉が生まれるほど、ルメール騎手を中心に起用しており、その次が短期免許で来日する世界のトップジョッキー、そして日本人で最も優遇されているのがリーディング2位の川田将雅騎手だ。武豊騎手は残念ながら、その次のグループに該当する>
(JRA武豊「完全復活」は第二のルメール化!? 4年ぶり100勝超えも、重賞勝ち減少……浮かび上がる「2020年の課題」より)


  最近騎手の成功は「エージェント次第」とも言われており、武豊騎手の不調もエージェント問題によるところがあります。そして、2019年の武豊騎手の100勝達成の復活もまた、前述のルメール騎手と同じエージェントに変わったせい…とされており、エージェント次第的なところがある今の競馬に不満がある人も多いかもしれません






2024年6月28日金曜日

ルメール乗り替わりで戦後最大13着大敗からの逆転G1勝利

■2024/06/15 ルメール乗り替わりで戦後最大13着大敗からの逆転G1勝利
■2013-02-17 19:07:57 フランスのグレゴリー・ブノワ騎手ってどんな人?ルメールとは義理の兄弟
■2013-03-02  フランスの新星グレゴリー・ブノワ騎手 国では日本人小林智厩舎の主戦


■2024/06/15 ルメール乗り替わりで戦後最大13着大敗からの逆転G1勝利

 本当は2024/05/19のオークスのすぐ後に書こうと思っていたのに遅くなりました。オークスを2番人気で勝利したチェルヴィニアは、歴史的な大逆転裁判だったらしく、直前に以下のような記事が出ていたんですよ。

・【オークス】桜花賞13着のチェルヴィニア 「戦後最大」の巻き返しVにチャレンジ | 競馬ニュース - netkeiba      2024年05月14日(火) 16時30分

<戦後最大の巻き返しVなるか。桜花賞で13着に大敗したチェルヴィニア(牝3、美浦・木村哲也厩舎)が、オークス(3歳牝・GI・芝2400m)でGI初制覇を狙う。(中略)
 半年ぶりだった前走の桜花賞では13着に大敗したが、もちろん力負けではない。今回は休み明け2戦目となる上、鞍上は主戦のルメール騎手。当然、一変が期待できる。
 戦後に限ると、前走着順の最も大きかったオークス馬は、62年のオーハヤブサと67年のヤマピットで12着。前走13着のチェルヴィニアが勝てば、戦後最大の巻き返しVとなる>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=264440

 半年ぶりの前走が大敗だったためか、<半年も体調整わなかったし順調さは謎かも。>とのコメントがついていました。私もルメール騎手だし一応…と思って単複買ってはいたんですけど、正直、2番人気は過剰人気だと思っていましたわ。しかし、見事に大逆転裁判となりました。
 馬券も当たり。さすがルメール騎手。怪我から復帰していきなりこれですもの、すごいですわ…。

 ちなみにチェルヴィニアはPOGに指名していたと勘違いして指名し損ねてしまった馬で、「逃がした魚は大きい」な感じ。兄ノッキングポイントは指名していたのですけど、これは自信なくてB級のPOGで使用。チェルヴィニアは自信あったのに、痛恨の指名忘れ。悔しいです。
 なお、G1馬の下となっておもしろくないと思いつつも、2024年デビューの弟アルレッキーノは絶対強いだろうと指名したら初戦勝てず…。3兄弟ではベストだと思ったんですけどね。私が自信満々で指名したらハズレ…といういつものパターンになるかもしれません。

 ところで、先程のnetkeibaのニュースでは、チェルヴィニアにたいへんポジティブなコメントもついていたのですけど、これが珍コメント(?)でおもしろかったです。こちらも紹介しておきます。

ガット
<私も高一の修学旅行で体調不良からバスの中で吐いて、綺麗な形だったことからしばらく「滝」というニックネームで呼ばれてましたが、翌年の修学旅行では吐かなかったのでこの辛いニックネームはなくなりました
誰しもが巻き返しやリベンジの機会はあります
チェルヴィニアはここだと思います>


■2013-02-17 19:07:57 フランスのグレゴリー・ブノワ騎手ってどんな人?ルメールとは義理の兄弟

 いきなりレース後馬に蹴られて乗り替わりになっていたブノワ騎手。<【東京新聞杯】初来日ブノワはナイスガイ 騎乗は日本流で スポニチ>[ 2013年1月31日 06:00 ] という記事が出ていました。

<【東西ドキュメント・美浦=30日】もはやトレセンに外国人騎手の姿があっても何の違和感もないが、初顔となれば話は別。どんな人物かぜひ知っておきたい。この日は初来日となるグレゴリー・ブノワ(29)がトレセン初登場。岡本ら報道陣が話を聞こうと待っていると、笑顔でやって来て「ボンジュール」と1人ずつに握手を求めた。ナイスガイだ。
 昨年の仏リーディング5位。これまで冬場はドバイで騎乗していたが、「馬のレベルが高いし、競馬も素晴らしい」と今年は日本に挑戦。フランスの先輩であるペリエ、ルメールからも情報を入手している。「速く、かつ真っすぐ走らせるようにとアドバイスを受けたよ」。勝利優先の騎乗が目につく外国人騎手も一部にはいるが、ブノワは日本の“流儀”をしっかり理解しているようだ。今週は東京新聞杯のキングストリートなどに騎乗予定。まずはお手並み拝見だ>
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/01/31/kiji/K20130131005092810.html

 前の週にも情報ありました。<【根岸S】今週ラスト騎乗、ルメールはブノワと義理の兄弟>[ 2013年1月25日 06:00 ]という記事が出ています。奥さんがたも競馬界の人なんですかね?

<【東西ドキュメント・栗東=24日】ルメールが今週の騎乗を終えると仏国へと帰国する。新たにやってくるのが同じ仏国のグレゴリー・ブノワ(29)。さて、どんなジョッキーか?ルメールいわく「ストロングジョッキー」。直訳すれば腕っぷしの強い騎手。「(身長は)ミルコサイズ」と競馬サークル以外では分からない表現で、これはM・デムーロのように小柄だということ。さらに「ステッキ、大好き」と何度も振り下ろすポーズ。ルメールとブノワのそれぞれの夫人が姉妹ということまで判明した。
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/01/25/kiji/K20130125005053170.html


■2013-03-02  フランスの新星グレゴリー・ブノワ騎手 国では日本人小林智厩舎の主戦

 グレゴリー・ブノワ騎手についてもう少し検索。

-----引用 ここから-----
仏リーディング5位の新星 ブノワがJRA短期免許取得 スポニチ

 フランスからまた一人、売り出し中の騎手が初の短期免許で日本で騎乗することが17日、スポニチ本紙の調べで分かった。昨年100勝を挙げ、仏リーディング5位のグレゴリー・ブノワ(29)で、期間は2月2日~3月3日。受け入れ先は藤沢和厩舎。

 ブノワは仏を代表する大馬主、オーギュスタン・ノルマンと専属契約を結び、現地で開業する日本人、小林智厩舎の主戦騎手としても活躍中。近年、成長著しく、昨年の勝ち星はルメール(6位)、ペリエ(8位)を上回った。G1は未勝利も重賞は通算20勝。昨年はケザンプールで凱旋門賞初騎乗(13着)も果たした。

 ブノワは「世界的にも非常に高いレベルの日本で騎乗できることが、とても楽しみ。有馬記念の映像もユーチューブで見て感激した。初めての短期免許だがルメール、小林師からアドバイスをもらい、一つでも多く勝てるように頑張りたい。香港とは異なり生産も自国で行っている日本の競馬文化を感じるため、滞在中は北海道にも足を運んでみたい」と語った。

 ▼小林師 ここ3年で急成長を遂げた実力派騎手。いいポジションを確保するのがうまく、ミスも少ないので安心して見ていられる。追う技術も申し分ない。きっと活躍する。
[ 2013年1月18日 06:00 ]
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/01/18/kiji/K20130118005003650.html
-----引用 ここまで-----

 日本にもともと縁があったんですね。というか、フランスで開業している日本人厩舎があるってことにびっくり。フランスでは活躍中だったようですが、日本では苦戦していました。

-----引用 ここから-----
仏名手ブノワが日本デビュー 6鞍で4着が最高も「いい経験に」 スポニチ

 短期免許を取得したグレゴリー・ブノワ(29=フランス)が、2日の東京競馬で日本デビューを果たした。

 6レースに騎乗し2Rの4着が最高。「勝てなかったが、ここまで来ることができたことが、まず1つの勝利」と興奮しながら語った。「日本の騎手は互いを尊重しているし、きれいに乗っていた。1カ月間騎乗できるのは、いい経験になる」と意気込んでいた。

 3日は6鞍に騎乗する。

[ 2013年2月3日 06:00 ]
-----引用 ここまで-----

 そして、来たばかりなのに乗り替わるアクシデント。

-----引用 ここから-----
高嶋騎手、落馬で頭部負傷 ブノワ騎手は馬に蹴られ… スポニチ

(略)7Rでハヤブサソングに騎乗したグレゴリー・ブノワ騎手(30)は、レース後の脱鞍所で右足を蹴られ打撲。8、9R→石橋脩、10R→横山典、11R→三浦に乗り代わった。う10日の騎乗は、朝の患部の状態によって決定する。

[ 2013年2月10日 06:00 ]
-----引用 ここまで-----

 大したことなくて次は乗ったはずですが、勝ち星はなかなか挙げられず……。

-----引用 ここから-----

ブノワ騎手来日初勝利
[タレコミ] 2013年02月18日(月)00時21分

ネタ元のURL:http://www.jra.go.jp/news/201302/021704.html

2月2日よりフランス競馬界から短期免許で来日中のグレゴリー・ブノワ騎手が17日東京10RアメジストS(4歳以上1600万下)で2番人気のサトノエンペラー(牡7)に騎乗し、10番人気のアロマカフェに1馬身以上の差をつけ、JRA初勝利を飾った。
ブノワ騎手は昨年、仏リーディング5位という実力派であるが、JRAでは39戦目にしての初勝利となった。なお、免許期間は来月4日まで。
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=1239&type=2
-----引用 ここまで-----

 4日までってことは今週いっぱいですね。未勝利に終わらなくて良かったです。


2024年6月27日木曜日

青木孝文調教師のウインゼノビアすごい…はすごくない?特別競走すら未勝利だった…

■2018/05/24 ウインゼノビア、早くもクラシックを期待される厩舎コメント
■2018/05/24 マイネルフロスト・マイネルファルケの「背中」コメントは?
■2018/07/22 背中コメントは全然珍しくなく走らない馬が多かった!
■2018/09/13 ウインゼノビアの同期ウインパーチェ、騎手に背中の感触を褒められる
■2018/10/15 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師はまだ34歳という若さ
■2019/11/29 青木孝文厩舎の「すごい」はすごくない?特別競走すら未勝利だった…
■2019/11/29 レース当日朝にのんびり寝ていた…そのレースの結果は?



■2018/05/24 ウインゼノビア、早くもクラシックを期待される厩舎コメント

 まだデビューしていないのですけど、ウインゼノビア(父スクリーンヒーロー、母ゴシップクイーン、母父フレンチデピュティ)の厩舎コメントが入れ込んでいてすごいです。

青木調教師:「相手は500万でも稽古は動く馬だったので、どれだけやれるかという感じで見ていましたが、楽に先着でしたね。さらには追い切り後もバリバリとカイバを食べているんです。もうこの馬はひとつ勝つとかそういうレベルではなく、かなり上のところを目指さなくてはいけないのだと改めて感じました」

これを読んで掲示板でも盛り上がっていました。

"本日の厩舎コメントには、舞い上がってしまいます。
レースが楽しみで、久しぶりにワクワクしています"
 "今日のコメントはテンション上がりましたね♪
今までの出資馬でデビュー前にここまでのコメントを言われたことはなかったかも"
"年末と来年のクラシックが楽しみだな~♪
この気持ちを味あわせてくれるだけで、馬代金は回収出来た気分です(笑)
後は走っても走らなくても、気持ちはプラスです。
ありがとう♪"
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2016100926

 私は前のめりすぎて、逆に心配ですけどね。
 ただ、 松岡騎手も「この馬は求めるものがかなり大きい」と良い感触。ビッグレッドファーム関連では、大ボラみたいな発言が多く信頼できないものの、私がデビュー前からチェックしていた馬のコメントで騎手が好調だった馬は実際に走っています。確かマイネルフロストやマイネルファルケがそうでした。
 とはいえ、私がデビュー前から見ていた馬は少数。また、確かコメントの内容も異なるものだったと思います。マイネルフロストもマイネルファルケも乗ったときの背中の感触の良さ、乗り味の良さを指摘するもので、重賞馬みたいって言っていたような?
  ウインゼノビアではそこまでのコメントはないなと思ったのですけど、いろいろと記憶違いかもしれませんし、応援したい馬なので活躍してくれればと思います。


■2018/05/24 マイネルフロスト・マイネルファルケの「背中」コメントは?

 と書いたものの、軽く過去のコメントを見直してみました。やっぱり記憶違いありましたね。マイネルファルケは騎手ではなく、牧場の人の声でした。

2007/7/20    真歌トレーニングパークで調整中。昼夜放牧を切り上げ、坂路でキャンター1500m1本の運動を再開しています。ソエの良化に伴い、バランスの取れたフットワークに。久々とあって気分的にぼんやりしているものの、騎乗者は背中の感触をほめています。

 マイネルフロストも騎手コメントじゃありませんでしたわ。まだ名前決定前に牧場スタッフが背中の話をしていました。

坂路コースで調教を始めていますが、少し臆病で物見をしながら走っています。背中や動きからはかなりの素質が感じとれます。いつもスタッフの衣服などの匂いをかいでいる ので匂いフェチかもしれません。(2012年10月21日)

 あと、重賞馬みたいって話はなかったです。オープン馬かな?と探し直したものの見つからず。 だいぶ記憶が間違っていてひどいです、ごめんなさい。
  それから、ゼノビアはちょっと指摘が違う可能性も感じるものの、背に関するコメントがありましたわ。

2017/9/15 馴致では敏感な面を見せていましたが、その後は慣れたことで落ち着いて調教に臨めるようになっています。(中略)スタッフは「ここまで敏感なのは意外でしたが、やはり跨ると馬格があって、背中がいいですし、素質を感じます」と話していました。

 ああ、確実に全く同じ種類とわかるコメントもありました。逆にこれは全然記憶になしで、記憶力がやばい…。

2017/10/20    スタッフは「幅も出てきて乗っていて安定感があります。乗った者みんなが背中を褒めますし、能力は高いのだと思います」と話していました

 私がデビュー前からチェックしていた馬でもう1頭走ったマイネルバサラの場合、逆に「背中がさびしい」といったネガティブコメントでしたし、当てになるかどうかわかりませんけど、私の覚えていた成功馬2頭と似たパターンのようです。


■2018/07/22 背中コメントは全然珍しくなく走らない馬が多かった!

 ごめんなさい! 調べてみると、ビッグレッドファームグループの背中コメント全然珍しくありませんでした。私の記憶の中に残っていた馬だと100%で当たりだったのですけど、全体に見ると大外れでしたわ。
 手元にあったラフィアンのメモだけで、抜けがある可能性があるものの、まず2011年生まれの馬をざっと見ました。すると、 なんと9頭も背中が褒められている馬がいました。
 このときは賞金のデータがかなり若い頃に取っていて、非常に不正確。ただ、たぶんマイネルアウラートが走っただけで、後は全然だったと思われます。マイネルアウラートは1億円ホースで出資としては正解、POGとしては重賞出走程度であまり良くないとった感じ。
 しかし、9分の1の確率では使い物にならない目安です。また、背中コメントは調教が進んだ後なので、募集締め切り後のケースが多いのではないかと思われます。なので、出資する際には参考にできなくても、POGの方が可能性があったのですけど、この戦績からすると指名理由にするのは無理そうな気配です。

 この時点でもうだめだとほぼ諦めました。しかし、2011年生まれのデータでは賞金がかなり不正確でしたので、当時の調査時点でデータがほぼ出揃っているであろう2007年も一応見てみました。 こちらの背中コメントはさらに多い11頭! 多すぎるわ!
 で、こちらも賞金を確認してみると、その後増えていますね。最も稼いでいたのは、たぶんマイネジェシカで3480万円。しかし、地方に行ってから伸びた馬で、中央では未勝利。つまり、大外れです。結局、全然ダメでしたね。

 なお、余談になりますけど、地方に行って活躍というのは、ラフィアンが能力を見誤ったということ。飽くまでこれはレアケースであり、すべての地方転厩馬で合計すると出資価格プラス飼い葉代を回収するほど稼げていないことがわかっています。ただ、このレアケースが強調されて、「このクラブは能力ある馬を引退させた!」と絡む人が出てきます。
 実を言うと、私の出資していた数少ない地方売却馬もこのレアケースになって、売却後にガンガン活躍してしまったことがあるのですが、まあー、しゃーないですね。 諦めるしかありません。平均すると活躍していない馬が多いのですから、全体的な判断としてはクラブの引退選択は悪くない状態になっています。



■2018/09/13 ウインゼノビアの同期ウインパーチェ、騎手に背中の感触を褒められる

 背中コメントはあてにならないことが判明したものの、ウインゼノビアの同期ウインパーチェでも背中の感触を褒められていたので追加。牧場ではなく騎手に褒められているというケースです。
 ただし、騎手がまたがった9月12日の調教はむしろボロクソでした。 CWコースで初追い切り…だったのですけど、松山騎手騎乗の2歳新馬スーペルゴラッソとの併せ馬で、パーチェには荻野極騎手が騎乗し、馬体を内に並べて5Fからペースを上げていきましたが、直線の追い比べでは脱落してしまい、最後は7、8馬身遅れてのゴール。ダメダメです。
 荻野極騎手も「馬はまだまだ子供で、直線では馬場全体を使ってふらふらしながら走っていました(笑)」とのこと。
 ただ、「それでも、めちゃくちゃ背中の感触は良いですし、いいものは持っています」と背中を褒められていました。リップ・サービスだと思いますけど、「めちゃくちゃ」という形容詞までつけられているのはちょっと珍しいですね。


■2018/10/15 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師はまだ34歳という若さ

 ウインゼノビアを管理する青木孝文調教師は、まだ34歳という若い調教師です。彼のインタビュー記事(第17回 JRA青木孝文新規調教師にお話を伺いました | 2016年 | 南関フリーウェイ | JBISコラム)があったので、読んでみました。

 「親は大学に進学させたかった」ものの、「とにかく馬の世界に入りたかった」ということで、高校卒業後は浦河のBTCに。BTCを経て就職したのがビッグレッドファーム。なので、ウインレーシングクラブと同じビッグレッドファームグループの出身者でした。
  ビッグレッドファームでは、マイネルセレクトに関わった模様。JBCスプリントを制しているのですけど、関わっていたのは2着だったときの前年のJBCスプリントだったみたいですね。
 なぜ勝利時は関わっていなかったのかというと、厩務員になったため。アメリカジョッキークラブカップ(GII)を制覇、クイーンエリザベス2世カップ(G1)にも出走したネヴァブションを担当しています。
 師匠は小桧山悟調教師だそうですけど、ネヴァブションは伊藤正徳厩舎。あれ?と思って検索してみると、2014 年4月に青木さんが転籍していたためでした。ちなみにネヴァブションはその前に引退しています。
 経歴主体であまりおもしろい話はなかったものの、ネヴァブションから学んだことは"人間が諦めないこと"としていたことを紹介して、終わりにします。



■2019/11/29 青木孝文厩舎の「すごい」はすごくない?特別競走すら未勝利だった…

  「もうこの馬はひとつ勝つとかそういうレベルではなく、かなり上のところを目指さなくてはいけない」というコメントはクラシックを意識したコメントだと私は判断していました。ただ、青木孝文調教師は若い調教師で経験ないということで、そもそもその前のレベルも勝ってなくて、単に重賞レベルという意味かな?と思いました。
 で、 Our Pleasure2018年11月号を今頃読んでいたら、そのウインゼノビアのクローバー賞が厩舎初の特別勝ちだったとのこと。重賞どころか、特別競走すら未勝利でした。
 ただ、最後まで読んだら、ウインゼノビアの日本のG1だけじゃなくて、海外のG1まで勝ちたいとの抱負。G1を意識していたというのは、間違いではないようです。
 また、そのウインゼノビアは絶不調。重賞に勝てていないですし、そもそも二桁着順というひどいレースが多いです。しかも、ビッグレッドグループのスタイルである「多く使う」をやらずに、大事に大事に使った上での大敗ですね。まさかこんなことになるとは…。

■2019/11/29 レース当日朝にのんびり寝ていた…そのレースの結果は?

 ところで、同じOur Pleasure2018年11月号での、ウインゼノビアのクローバー賞のエピソードはおもしろかったです。
 スクリーンヒーロー産駒の牝馬は気が悪い馬が多いとのこと。スクリーンヒーローの牝馬は走らないと言われていたのも、そこらへんが理由でしょうか。
 ただ、ウインゼノビアは、ドシッとして落ち着きがあり、輸送もへっちゃら。さらに驚いたのがクローバー賞の当日朝の出来事。ウインゼノビアのいた馬房は、馬の行き交いが多いため、普通の牝馬ならテンションの上がってしまうような場所。それなのに、ウインゼノビアはいびきをかいて寝ていたとのこと。それを見て、今日は勝てるなと思ったそうです。


2024年6月24日月曜日

11歳馬ドンクール2年7ヶ月の休み明けで7年ぶり勝利 ディープインパクトと同世代

■2013/4/28 11歳馬ドンクール2年7ヶ月の休み明けで7年ぶり勝利 ディープインパクトと同世代


■2013/4/28 11歳馬ドンクール2年7ヶ月の休み明けで7年ぶり勝利 ディープインパクトと同世代

(2019/09/11:古いものの再投稿。ディープインパクトは今年亡くなり、今はすでに亡くなっている馬も多い世代かもしれません)

 遅くなりましたが、すごい話ですね。

-----引用 ここから-----
【地方競馬】ドンクール、06年名古屋大賞典以来7年ぶりの勝利!2年7ヶ月の休養明け ディープインパクトと同世代の11歳馬/園田11R[4/18]

4 : 名無しさん@恐縮です[sage] : 投稿日:2013/04/18 19:02:22 ID:bHl+Y8VCP [1/1回(p2.2ch.net)]
よくカネヒキリと一緒に走ってたな

6 : 名無しさん@恐縮です[] : 投稿日:2013/04/18 19:06:46 ID:exvBgmkz0 [1/1回(PC)]
ジェニュインの代表産駒

 13 : 名無しさん@恐縮です[] : 投稿日:2013/04/18 19:45:18 ID:koIZfR1B0 [1/1回(PC)]
まだいたのか

14 : 名無しさん@恐縮です[sage] : 投稿日:2013/04/18 19:45:28 ID:nzs8XdDoO [1/1回(携帯)]
まだ現役だったんか!
この世代は大当たり、ヴァーミリアンもいたし。
http://www.logsoku.com/r/mnewsplus/1366279138/
-----引用 ここまで-----

 カネヒキリとか懐かし過ぎます。

-----引用 ここから-----
22 : 名無しさん@恐縮です[sage] : 投稿日:2013/04/18 21:01:41 ID:0D/g4N+vO [1/1回(携帯)]
トウカイトリック世代はさすがだな

1 : 恥痢塵φ ★[] : 投稿日:2013/04/18 18:58:58 ID:???0
(略)

おまけ:JRA所属の高齢馬
トウカイトリック(牡11歳 昨年12月にステイヤーズS優勝)
http://db.netkeiba.com/horse/2002107238/
ソウタツ(牝13歳 約9年休養?)
http://db.netkeiba.com/horse/2000109357/
-----引用 ここまで-----

 すごさがよくわかるのがこちらのレス。素晴らしいレスです。

-----引用 ここから-----
 38 : 名無しさん@恐縮です[] : 投稿日:2013/04/18 22:39:20 ID:7OCyk9j40 [2/2回(PC)]
ドンクール(牡11)のこれまでの主な対戦相手

アグネスジェダイ   タガノゲルニカ
アジュディミツオー   トラストジュゲム
アップドラフト   パーソナルラッシュ
アドマイヤスバル   ピースプロテクター
アロンダイト   ヒシアトラス
ヴァーミリアン   フィフティーワナー
エスケーカントリー   マイネルアワグラス
エスポワールシチー   マイネルボウノット
カネヒキリ          マコトスパルビエロ
クレイアートビュン   マチカネニホンバレ
クワイエットデイ   ミナミノヒリュウ
コパノフウジン   メイショウシャフト
サイレンスボーイ   メイショウトウコン
サンライズバッカス   ロングプライド
シーキングザベスト   ワイルドワンダー
ジョイフルハート   ワンダーアキュート
ゼンノパルテノン   ワンダースピード

同期で現役はトウカイトリック(春の天皇賞に8年連続8回目の出走予定)、南関東で健在のフジノウェーブ、オープン特別の番人ガブリンなど。
先輩で現役はスプリングゲント(牡13)。中山大障害を目指す。
なお、対戦したことのある強豪がある程度トウホクビジンとかぶる。

39 : 名無しさん@恐縮です[sage] : 投稿日:2013/04/18 22:40:00 ID:w8+H436w0 [1/1回(PC)]
>>38
泣きたくなってきた
-----引用 ここまで-----



2024年6月23日日曜日

WIN5が1番人気・2番人気だけで決まる確率は?

■2019/09/17 WIN5が1番人気・2番人気だけで決まる確率は?


■2019/09/17 WIN5が1番人気・2番人気だけで決まる確率は?

 JRAでは平成23(2011)年、5つのレースの1着馬をすべて当てるというWIN5がスタート。当たる気がしないため、私は未だに一度も買ったことがありません。
  私は宝くじも買わないのですけど、宝くじ的な高額配当のものは、一般的には人気が高い傾向 があります。ただし、予想をしない…というのも売れる要素の一つであり、予想が必要なWIN5はむしろ一般人にはマイナスになると考えられます。
 実際、売上におけるWIN5の割合はそう高くはない模様。WIN5の2018年度の売上金におけるシェアはわずか1.3%だとのこと。ほとんど売上に寄与していません。
 ちなみに2018年の 最終日はキャリーオーバーがあり、いつもより多い35億円。同日のホープフルSの売上は123億円であり、その3~4倍程度といった関係でした。
 ライター・東田和美さんは、インターネットやキャッシュレス投票サービス(UMACA投票)でなければ買えないからというのもあるが、やはりなかなか当たらないから、なのだろう、と売上がイマイチな理由を推測していました。

 その東田和美さんによると、発売開始以来、5レースすべてで1番人気が勝ったのはただ1回のみ。2015年11月1日で、払戻額はわずかに1万260円。全く元をとれません。
  また、1、2番人気だけで決まったケースについては、大体の確率がわかりました。4%に満たないとのこと。人気サイドだけ買って稼ぐというのは、現実的ではなさそうでした。



2024年6月22日土曜日

意外な日本競馬の男女格差 女性初の場内実況・藤原菜々花アナウンサー

■2024/06/15 意外な日本競馬の男女格差 女性初の場内実況・藤原菜々花アナウンサー


■2024/06/15 意外な日本競馬の男女格差 女性初の場内実況・藤原菜々花アナウンサー

 2024/3/24にJRAのウェブサイトで競馬を見ていて、女性の実況でびっくり。そういえば、女性の実況は全く聞いたことなかったです。全然気づかなかったんですが、騎手以上に女性の少ない世界でしたね。実況の方が男女差別が強いのかな?と思いましたが、騎手よりも数が圧倒的に少ないという問題もあるかもしれません。
 とりあえず、全く覚えがなかったので、違和感ありあり。本当驚きました。完全に「競馬の実況は男性」とインプットされてしまっています。
 肝心の実況内容。正直、特にうまいとは思いませんでしたが、声は聞きやすいなと思いました。女性ゆえなのか、彼女特有の声質なのか。一瞬、発音が名誉うすぎるAI音声(たまに人間より聞きやすいAI音声があります)かとも思いましたわ。私は男性でも結構好きな実況の声があるので、別段女性の方が良いということはないですけどね…。

 男女格差解消へ…と思ったのですけど、私が聞いたのは、この週だけ。翌週以降全く耳にしません。話題作りで少しだけ実況させたんですかね?
 気になって検索。私が聞いた2024/3/24より前の2024年03月3にデビューした人が記事になっていたので、同じ人ではないかと。私があまり最近競馬を見ていなかったせいなのか、全然気づいていませんでした…。じゃあ、その後も実況しているのかな…?

・JRAで女性初の場内実況デビューした藤原菜々花アナ 痛感した難しさと目指す“当たり前”の実況とは 騎手、調教師に続き新風 デイリースポーツ    2024年03月12日(火) 11時00分
<3日の中山競馬場では、ラジオNIKKEIの藤原菜々花アナウンサー(26)が、JRA史上初めて女性による場内実況を担当した。>
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=258438

 「藤原菜々花」ってなんか騎手の「藤田菜七子」と妙に名前が似ていますね。一瞬空目しました。藤田菜七子騎手は女性初の騎手ではないですけど、久々のJRA女性騎手で、女性騎手ブームの牽引役に。そういう意味では、「藤原菜々花」も運命を感じる名前(?)でしょうか。

<3日の中山3R。競馬場内はいつもと違った雰囲気に包まれた。「外から上がってきた3番のメジャーレーベル、メジャーレーベルが一気にかわしてゴールイン」。場内実況がレースの様子を伝えたが、その声は聞き慣れたものではなかった。
 このレースの実況を担当したのは、ラジオNIKKEIの藤原菜々花アナウンサー。今年1月に同局内の番組『中央競馬実況中継』で経験はしていたのだが、競馬場内に流れる実況はこのレースが初めて。ちなみに、女性アナウンサーによる場内実況自体が、JRAの歴史の中でも初めてのことだった。>

 中山の1レースからじゃないということは、飛び飛びなんですかね。私はてっきり1~12レースまで同じ実況だと思っていたんですが、実は今までも違っていたんでしょうか…。う~ん、どうも今まで私はかなりいい加減に見てきた感じですね…。

<藤原アナは20年にラジオNIKKEIに入社。当時はコロナ禍で報道陣も競馬場への入場制限があり、これまでのアナウンサーとは違う環境でのキャリアスタートとなった。そんな状況下でも自らの腕を磨き、今回のデビューへとつなげた。
 担当を伝えられたのは、レース2日前の金曜日。「上司の中野アナウンサーから『自信はあるか』と聞かれて、たどたどしく『自信はあります』と答えました(中略)」と振り返る。>

 このレースの実況は聞いていなかったんですが、「直線でモタつくところがあり、満足のいくものではありませんでした」というほろ苦いデビュー戦に。
 あと、<現段階で次の“登板”は未定となっている>とされており、どうも試し試しな感じみたいですね。
 また、実況の男女格差に関しては、<競馬実況も、かつては井口保子氏がラジオで実況していたり、地方競馬では女性が場内実況を担当することもあるが、その数は少ない>と説明されていました。良い記事でしたね。

2024年6月21日金曜日

アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当?

■2020/01/04 アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当?
■2023/03/10 禅僧が書いた『ないがままで生きる』という書籍があった!

■2020/01/04 アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当?

 アルママ・ナイママって変な名前だなと思っていたら、由来がOur Pleasure 2018年10月号 馬恋慕(河村清明)に載っていました。
 岡田繁幸さんによると、「お釈迦様の言葉が由来」だとして、以下のように説明していたそうです。

「お釈迦様の教えを弟子たちが経典にまとめようとした時に『そんなことはしなくていい。すべてはあるがままに受け入れるしかない』と言われたそうなんです。馬名を決める頃、自分は体調を崩していて、あるがまま、ないがままを素直に受け入れなければ体が保たんぞって思ったんです。そういう生き方に近づかなければダメだって、自分を戒いましめる意味合いを込めて、アルママ、ナイママって名前を選びました」

 「あるがまま」ならわかったんですけど、「アルママ」ってやっぱちょっと妙な感じ。さらに、ナイママの場合は、上記のエピソードにある話「そのまま」ではなく、ここから派生してつけた名前のようでした。

  ところで、このインタビューの時点では、岡田さんはアルママに期待していた感じで、デビュー前の扱いもそうでしたね。G1ヴィクトリアマイルの勝ち馬ホエールキャプチャの子ということで、ビッグレッドでは珍しい良血。父も普通にオルフェーヴルという良い種牡馬。こりゃ1億円以上だろう…と思ったら、 1億8,360万円 (2016年 セレクトセール)でした。ただ、現時点では1勝で鳴かず飛ばずとなっています。
 一方、このときはおまけ程度の扱いだったナイママは結構頑張っています。地方所属時代にコスモス賞1着、札幌2歳Sを2着。この時点では期待できそうな感じでした。ただ、その後、札幌開催が終わり、五十嵐冬樹騎手から柴田大知騎手に乗り代わってからはいまいち。中央入りしても復活していません。アルママよりは活躍しているんですけどね。
 あっ、値段を見るのを忘れていました。648万円 (2017年 北海道サマーセール)とやすかったにも関わらず、すでに獲得賞金4000万円の活躍です。近親に活躍馬はおらず、父もダノンバラードという地味馬。良血よりこっちの馬の方が岡田繁幸さんらしくて好きですね。

■2023/03/10 禅僧が書いた『ないがままで生きる』という書籍があった!

 「ナイママ」の方は元の仏教の話から派生した感じとしていたら、普通にお坊さんも言っているのか、ズバリ『ないがままで生きる』というお坊さんが書いた書籍があることを知りました。書籍の発売は2016/1/7。ナイママのデビューの2018年より2年くらい前ですね。

ないがままで生きる』(玄侑 宗久)



<この本では、「無分別」「無常」「無我」「無心」という仏教の智慧、また「無為自然」に象徴される老荘思想、そして「無限」では、秩序や必然が、いかに人間の自由に関わるのかを考察してみた。いずれも人間そのものの、最も平和な在り方についての話である。日本で成熟した仏教や禅、老荘の考え方に、今だから触れてほしい>

<玄侑宗久(げんゆう そうきゅう)
昭和31年(1956)、福島県三春町生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業後、さまざまな仕事を経験。その後、京都天龍寺専門道場に掛搭。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。僧職のかたわら執筆活動を行ない、平成13年『中陰の花』で芥川賞を受賞。また、平成26年には東日本大震災を被災者の視点で描いた『光の山』(新潮社)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞>
 
 レビューを見ると、<禅僧であり小説家でもある著書が、「あるがまま」の先を行く「ないがまま」を提唱し、それをエッセイとして展開して行きます>といった話がありました。
 「ないがまま」は老子の思想を思わせるところも個人的にはあったのですが、上記の書籍紹介で出ているように、この書籍内でもそういった話はあるようで、同じレビューアーが以下のように書いている部分があります。

<老荘思想に見る、「あくまで受け身、それも強靭なまでの受け身の姿勢」や、仏教の観音思想にある、「状況の変化に応じて自らを無限に変化させ、それを楽しもうという態度」といった辺りに、対処力に特化した極意を感じました>

 別のレビューアーは「あるがまま、には無理があるから」という興味をそそらせるタイトルで、以下のように書いていました。よく用いられる「あるがまま」という言葉よりも、あまり聞かない違和感を覚える「ないがまま」の方が無理がないのかもしれません。

<玄侑氏は「あるがまま」という言葉に戸惑うという。人間にはいろいろな面があり、「自分」の幅も広い。仏教は人間を六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天道) の幅で、「どの状態になってもその人」と見る。
 状況によって人は悪魔にも天使にも変わるのに「あるがままでいいんだよ」と言われても、どのあたりの自分でいいのか。
 最近は子どものときから「個性を伸ばす」などと言われるけれども、「私という個性はこう」と自分を統一することには無理がある。
 そもそも、自分の考えも喜怒哀楽も、青空にポッカリ浮かんだ雲のようなもので、「ない」のがもともとの状態。
 そう考えて、「ないがまま」という言葉を造ったという>

 したがって、「自分がどういう人間か」という「個性」の「あり方」を探すのは無理があるということに。一方で、確定した個性がなくとも、「私は誰でもない」というのも事実。この予測できない自分の「ないがまま」を楽しみ、無心に生きようというメッセージだと受け取ったそうです。


2024年6月20日木曜日

ジョセフ・オブライエン騎手活躍は、父エイダン・オブライエンの七光りのおかげだった?

■2016/3/4 名調教師エイダン・オブライエンの子ジョセフ・オブライエン騎手が騎乗を減らす理由
■2016/3/4 ジョセフ・オブライエンの騎手としての問題、以前から言われていた
■2016/10/22 ジョセフ・オブライエンの騎手としての活躍は、父エイダン・オブライエンの七光りのおかげ?



■2016/3/4 名調教師エイダン・オブライエンの子ジョセフ・オブライエン騎手が騎乗を減らす理由

 何気なくジョセフ・オブライエン騎手(ジョゼフとも)今どうしているだろう?と検索すると、騎乗を減らすというニュースが出てきてびっくりです。
 父のエイダン・オブライエン調教師は世界最高クラスの調教師で所属馬が豪華。確か騎乗技術も評価されていたと思ったのですが、結局、親の七光りだったの?と思ったら理由は成績不振ではありませんでした。

-----引用 ここから-----
ジョセフ・オブライエン騎手、障害調教師を目指し騎乗数制限(アイルランド)[その他] - 海外競馬ニュース(2015/10/22)【その他】 | 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2015年10月22日

オブライエン騎手(22歳)は、2012年と2013年にアイルランドのリーディングジョッキーとなったが、今シーズンはずっと減量に苦しんできた。そして10月13日に、ポイント・トゥ・ポイント競走(アマチュアジョッキーによる障害競馬)の調教師免許を取得したことを明らかにした。これをステップに、将来は正式な調教師となるかもしれない。
http://www.jairs.jp/contents/newsprot/2015/42/3.html
-----引用 ここまで-----

 すぐ引退ではないものの、「来年はあまりレースで騎乗するつもりはありません」とツイートしていたとのこと。
 あと、騎乗成績に関しては、"2011年にセントニコラスアビー(St Nicholas Abbey)でBCターフ(G1)を制し、ブリーダーズカップ競走を最年少で制した騎手となっ"ていたことが書かれていました。


■2016/3/4 ジョセフ・オブライエンの騎手としての問題、以前から言われていた

 検索すると、体重の厳しさについては、以前からニュースになっていたようです。

-----引用 ここから-----
世界的厩舎の主戦騎手が体重超過でピンチか [タレコミ] 2015年03月29日(日)08時51分
ネタ元のURL:http://www.racingpost.com/news/horse-racing/a-p-obrien-ryan-moore-joseph-obrien-moore-to-take-greater-role-at-ballydoyle/1845319/
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=4788&type=2

ライアン・ムーア騎手は、エイダン・オブライエン厩舎の主戦で調教師の息子であるジョセフ・オブライエン(以下 ジョセフ)騎手がアイルランドの平地競走シーズンを前にして適切な体重に戻せなかったため、同厩舎の所属馬への騎乗を大幅に増やすことになった。(中略)

驚きの配置転換にオブライエン師の息子は、「少し体重を超過している」と語り、リムリック競馬場の障害競走に騎乗機会を切り替えた。
-----引用 ここまで-----

 また、体重の問題は彼の努力不足とも言えないでしょう。以下のような補足がありました。

-----引用 ここから-----
【補足】
ジョセフ騎手はヨーロッパ競馬をリードするエイダン・オブライエン調教師の息子で、厩舎の主戦ジョッキーでもあります。記事を見る限り、60kgでも乗れないみたいですね。

彼は高身長で体重調整は常々苦労していて、斤量が軽くなるレースは他の騎手に乗り替わるケースがこれまでも多々ありました。
-----引用 ここまで-----

 ライアン・ムーア騎手がエイダン・オブライエン厩舎の主戦になったという話は聞いていて、そのときもジョセフ・オブライエン騎手はどうしたのだろう?とは思ったのですが、こういう経緯だったとは知りませんでした。

 ところで、身長は?と検索したら、180cm以上で184cmなどと言われていました。マジで? 騎手としては考えられません。
 騎手は170cmでも既に長身で、海外でも自分より高い騎手にあったことがないと言っていた武幸四郎騎手ですら177cmです。
 184cmってのはめちゃくちゃですわ。ただでさえ地獄のような減量がなお地獄です。ここまで騎手を続けてきたという方がむしろ驚き。それこそ親の七光りでどうにでもなるのに、わざわざこんな厳しいことやってきたってのはすごいですね。




■2016/10/22 ジョセフ・オブライエンの騎手としての活躍は、父エイダン・オブライエンの七光りのおかげ?

 180cmを越えるという前代未聞の長身騎手ジョセフ・オブライエンは、やはりその長身ゆえに減量に苦しみ、22 歳の若さで騎手を引退することになりました。
 彼の戦績は半端無く素晴らしいです。

-----引用 ここから-----
 ジョセフがプロの騎手として初勝利を挙げたのはまだ16 歳だった2009 年5月28 日のこと。父が管理するヨハンゾファニーを駆って、デビュー2 戦目で挙げたものだった。ジョセフはその後も順調に勝ち星を積み重ね、デビュー2 年目の2010 年にはアイルランドの見習い騎手チャンピオンのタイトルを獲得した。
 2011 年は飛躍の年になった。
 5 月にロデリックオコナーでG1 愛2000 ギニーを制してクラシック初制覇を果たすと、11 月にはアメリカでも見事な騎乗を見せて、セントニコラスアビーをG1 BC ターフ制覇へと導いたのだ。18 歳5カ月での優勝はブリーダーズカップ史上最年少記録だった。(中略)
 2012 年はキャメロットとのコンビが注目された。G1 英2000 ギニー、G1 英ダービー、そしてG1 愛ダービーに優勝。G1セントレジャーで2 着に敗れてしまったため、ニジンスキー以来42 年ぶりの英三冠制覇こそならなかったが、競馬界を大いに盛り上げた。なお、ジョセフはこの年G1・10 勝。アイルランドではシーズン87 勝を挙げて初めてチャンピオンの座にも就いている。
 翌年も快進撃は続く。アイルランドでシーズン126 勝を挙げ、M. キネーン騎手の持っていた平地のシーズン最多勝記録を塗り替えたほか、セントニコラスアビーでG1ドバイシーマクラシック、デクラレーションオブウォーでG1 英インターナショナルS を制すなどG1・7 勝をマークしたのだ。
( Our Pleasure2016年8月号 Racing 360 秋山 響より)
-----引用 ここまで-----

 一方、父が世界最高水準の名調教師エイダン・オブライエンということもあり、馬が良いだけ?と言う人もいそうです。しかし、これを否定できそうな逸話は、いくつもあります。
 まず一つ根本的なものとして、いくら馬が恵まれていたとはいえ、取りこぼしというのは珍しくありません。実際、圧倒的な1番人気が負けるなんてことですら珍しくないのですから、人気馬で勝てないこととなるとさらによくある話です。
 2011 年の騎乗について、筆者の秋山 響さんは「騎乗馬の質が高いことは否定しないが、与えられたチャンスをほぼ確実に仕留めてきたのは立派」と評しています。

 また、父の厩舎に来る前のポニーの時点で頭角を現していました。

-----引用 ここから-----
 ジョセフは幼い頃から乗馬に慣れ親しみ、少年時代にはヨーロッパでは盛んに行われているポニー競馬でも大活躍。その馬乗りの才能はサラブレッド競馬に転向する以前から非常に高く評価されていた。
-----引用 ここまで-----

 それから、日本のジェンティルドンナを破ったレースなんかは、ジョセフの騎乗のうまさが光っていたといいます。

-----引用 ここから-----
特にスローペースを見越して、それまで後方から競馬をさせていたセントニコラスアビーを先行させて、ジェンティルドンナの末脚を封じたG1ドバイシーマクラシックの騎乗ぶりは実に見事。個人的にはこれがジョセフのベストレースだと思っている。
-----引用 ここまで-----

 騎手としての才能が素晴らしかったことは、否定できないでしょう。



2024年6月19日水曜日

ハナの馬がくるくると交代 いったい何回変わったかと言うと…?

■2009/6/1 ハナの馬がくるくると交代 いったい何回変わったかと言うと…?
■2009/6/1 アタマ、ハナ、クビ、アタマ、ハナ、ハナ、クビ…0.1秒差の大接戦


■2009/6/1 ハナの馬がくるくると交代 いったい何回変わったかと言うと…?

 2009年05月24日中京の東海ステークスD2300がおもしろかったんですよ。大げさではなく、本当に先頭がめまぐるしく変わっていて、ちょっと珍しかったレース。見ていて思わず笑っちゃいました。

 まず、6枠12番の赤木騎手のネイキッドが行きかけますが、7枠13番藤岡佑騎手のアドマイヤスワットがこれを制してハナを奪います。
 しかし、1周目のゴール前で1番人気5枠10番川田騎手のウォータクティクスが交わして前へ。5枠9番木村健騎手(誰?覚えがないです)のロールオブザダイスも並ぶ形で、さらに他の馬も上がってきて最初前だった前述の2頭は中団まで下がります。
 ところが、向こう上面で8枠2頭が外から一気に浮上。和田騎手の16番アロンダイトが先頭、安部騎手の15番マコトスパルビエロが2番手に変わります。またまた変わりました。

 さすがにこれ以上は変わりませんでしたが、このときの前3頭はそのまま上位に残ります(3番手ワンダースピードが優勝、アロンダイト2着、マコトスパルビエロ4着)。
 しかし、2組目の前3頭はいずれも二桁着順(1番人気のウォータクティクスに至っては最下位の16着)、最初の前2頭も9着、14着と大きく負けました。
 おもしろかったと言うか、おかしかったと言うか…、変わったレースでした。

 動画見つけたので、載せておきます。実況も途中からテンション上がっちゃっていますね!




■2009/6/1 アタマ、ハナ、クビ、アタマ、ハナ、ハナ、クビ…0.1秒差の大接戦

2009年05月24日 新潟10 R  胎内川特別 芝2200

 もう1つ競馬の感想行きます。こちらは、ゴール前で接戦というレース。こちらの方はそれ程珍しくもないかもしれませんが、たまたま見ていておもしろかったので。

 1着のアサティスボーイは3/4馬身差だったのものの、芝2200mの定量戦なのに2着以降が横一線だったんですよ。
 2着から4着までのタイムが同じ2:14.3で、5着から8着までのタイムが0.1秒差の2:14.4です。前述の通り、これくらいのレースならそこまで珍しくはないものの、2着から9着までの着差を並べると、アタマ、ハナ、クビ、アタマ、ハナ、ハナ、クビとなっていてなかなか壮観でした。

着順    馬名    タイム    着差
1    アサティスボーイ    02:14.2 -    
2    ナムラチェンジ    02:14.3    3/4
3    タツクール    02:14.3    アタマ
4    メイショウマゼラン    02:14.3    ハナ
5    エーシングレーソロ    02:14.4    クビ
6    インテンスブルー    02:14.4    アタマ
7    ブルーアンビシャス    02:14.4    ハナ
8    メイショウリバー    02:14.4    ハナ
9    ゼットスピール    02:14.5    クビ
10    コスモハクウ    02:14.7    1.1/2
(以下略)

2024年6月17日月曜日

競馬で出てくる「レポジトリー」とはレントゲン写真…ではない

■2019/09/07 競馬で出てくる「レポジトリー」とはレントゲン写真…ではない
■2019/09/07 悪い情報は隠したい!馬の販売者にメリットはあるのか? 
■2023/03/16 レポジトリーの今後の課題とされたノド鳴りは未だに謎だらけ… 


■2019/09/07 競馬で出てくる「レポジトリー」とはレントゲン写真…ではない

 競馬関係で「レポジトリー」という言葉が出てきてなんじゃこりゃ?と思ったので検索。JRAブログの馬の資料室(日高育成牧場): レポジトリーの普及と今後の課題によると、レポジトリーとは、販売申込者から提出されたセリ上場馬の「四肢レントゲン像」や「咽喉頭部内視鏡像」などの医療情報を、予め購買者に公開するシステム…という意味だとのこと。
 私は初読のときに誤解したのですけど、 「四肢レントゲン像」や「咽喉頭部内視鏡像」などをレポジトリーというのではなく、それらを集めているシステムそのものを言うようですね。

  レポジトリーで検索をかけると、デジタル大辞泉では、 通常は「リポジトリー」と表記し、意味は、「貯蔵庫。倉庫」もしくは「データやプログラムなどの情報資源を保管する場所。または、それらの情報資源を必要に応じて利用できるよう管理するシステムのこと」との説明があります。
 Wikipediaでは後者の方の説明があり、IT分野 ではこちらが一般的な模様。最初私は勘違いしたものの、競馬出てくるレポジトリーもやはりこちらとだいたい同じ意味だと考えて良さそうでした。


■2019/09/07 悪い情報は隠したい!馬の販売者にメリットはあるのか?

 JRAブログによると、日本でのレポジトリーは、2006年のセレクトセール1歳市場が初めてで、その後、徐々に普及してきました。セリの場合のレポジトリーというのは、上場者から提出された四肢レントゲン像、咽喉頭部内視鏡動画の閲覧ができるシステムを意味するようです。

 このレポジトリーは、購買者・販売申込者・主催者の3者にメリットがあるとのこと。購買者は当然購買判断に加えることができます。中古車市場ではキズを隠して売られることが問題になりがちですし、一番わかりやすいメリットですね。
  主催者のメリットもわかりやすいでしょう。売買に関するトラブルの防止、市場の信頼性を高めるメリットがあります。

 一方、わかりづらいのが、本来なら騙して売りたいであろう販売申込者のメリットです。実を言うと、先程挙げた中古車市場というのは情報を隠すことで販売者自身も実は不利益を被っていました。どの車がキズを隠しているかわからないために全体に値下がりしていて、実際にはほとんどの人が得していなかったのです。
 ということで、一見メリットが無いように見える販売申込者にもメリットがあります。品質を保証することで、上場馬の価値を高めることができる、つまり、高く売れるわけです。また、疾病のリスクを知らせるなどすることで、売買に関するトラブルの発生を未然に防止することもメリットだとされていました。

 なお、元記事のタイトルにあった「今後の課題」というのは、「ノド鳴り」「喘鳴症」との関連が予想される咽喉頭部の内視鏡動画では、競争能力への影響の判断基準が未だ明確ではない上に、検査の信頼性も低い場合があるといった感じでした…。まだまだ発展途上のようです。 


■2023/03/16 レポジトリーの今後の課題とされたノド鳴りは未だに謎だらけ…

 上記の「レポジトリー」の説明のところで、「ノド鳴り」「喘鳴症」との関連が予想される咽喉頭部の内視鏡動画では、競争能力への影響の判断基準が未だ明確ではない上に、検査の信頼性も低い場合があることが今後の課題とされていました。
 このノド鳴りについてはメインでひとつ書いているので、こちらにもほぼそのまま転載しておきます。<実は多いノド鳴りの馬、競争能力とは無関係?喘鳴症・喉頭片麻痺の説明>というタイトルで書いていた話でした。

2020/03/26:私が読んだ記事では、ノド鳴りと喘鳴症を同じものとして扱っていました。そして、運動中にヒューヒューという高い異常呼吸音を発する喘鳴症の代表的なものとしては、喉頭片麻痺というものがあるそうです。
  下村優樹獣医師によると、喉は軟口蓋と喉頭蓋、そして披裂軟骨の3つの部位で成り立ちます。軟口蓋の上に喉頭蓋がペロッと乗っかっていて、さらにその上に披裂軟骨があります。この一番上の披裂軟骨の開閉する動きが悪くなることが、主なヒューヒューの原因だそうです。
 このノド鳴りの代表格「喉頭片麻痺」には、進行度によってG1(グレード1)からG4 まであります。ただ、G1が「正常」で、問題なく開いたり閉じたりができる状態だとのことですから、たぶん残りがノド鳴りなんでしょうね。重賞の格付けのG~と異なり、数字が大きいほど重症であり、G4が最も程度が進行した状態だそうです。

 さて、ここからが驚くべき話。 ダイワメジャーやハーツクライがノド鳴りになって、ヒューヒューと音がしたというコメントを読んだことがあるとインタビューアーが聞いたところからです。これらの名馬もノド鳴りが進行した状態だと下村優樹獣医師は判断していました。
 ところが、ノド鳴りだからといって、能力を出せていない…とは限らないようなのです。なんと若馬の14%以上がG2以上の所見を有しているとの報告があるということ。喉頭片麻痺は正常に戻るということはなく、むしろ悪化するケースが見られるため、高齢馬ではさらに悪いかもしれません。
 ただ、一方でG3までは競走能力には影響がないと調査研究では報告されているのだそうです。ノド鳴りの馬は多い上に、多くのケースでは競争能力には問題がないという結論でした。
  さらに過去には、牧場の方が売らずに自分で走らせたG4の馬で、症状がまったく出なかったというケースもあるとのこと。最も悪い状態であるG4ですらこれですから、実際の競走能力に影響が出るかどうかは、かなりの差があり、一概には言えないんだそうです。
(【馬体の見かた講座】43.下村獣医師に聞く3[ノドの病気] :: 一口馬主DBより)

 ということで、ノド鳴りと競争能力は全くの無関係とは言えないものの、関係がないケースも多いんですね。もっと致命的なものだと思っていたので、驚きました。
 これはたぶん私だけの思い違いではないと思われます。というのも、上記を調べたきっかけは、応援している馬の掲示板で「ノド鳴りだから今回は負けても仕方ないよね。参考外」といったものを読んだため。皆さん誤解されているのだと思われます。




2024年6月16日日曜日

競馬場のおっさんたちの名言集「4連複なら当たってた」 など

■2009/7/25 競馬場のおっさんたちの名言集「4連複なら当たってた」 など


■2009/7/25 競馬場のおっさんたちの名言集「4連複なら当たってた」 など

 競馬場のオッサン達から聞いた名言集というページを発見。その中から個人的におもしろいなぁと思ったものだけをピックアップして、感想を書いていきます。


>「4連複なら当たってた」

 パッと読んでおもしろかったのですが、よく考えるとどういう状態なのか悩みました。3連複が一切当たらず、4連複の状態だけ当たるって結構難しいと思うんですよ。例えば、3連複で軸が4着、ヒモが1~3着だったようなパターンですかね。


>「これだけ百万馬券が続出するとJRAも大損だ」

 申し訳ないですが、吹きました。しくみがわかっていない人はこれを読んでも不思議に思わないでしょうが、JRAは万馬券だと損する…というしくみではなく、鉄板配当でも大穴でも利益を出せるしくみになっています。
 競馬場のおじさんってみんななんかすっごい競馬詳しそうに見えてしまいますが、実はそんなによくわかっていないという人も多いみたいですね。

2023/03/29:後に知って驚いたのですが、厳密に言えば、確か万馬券の方がJRAの取り分はむしろ大きくなるしくみだったはずです。私は配当によらず常に一定だと理解していたので驚きでした。これは実際に計算式を見て計算してみるとわかります。
 ただ、この計算式がめちゃくちゃややこしいんですよ。意外にあっさりしていません。この計算式に興味を持った私は以前単勝だけ、新たな馬券購入があった場合どのように全馬の配当オッズが変化するか計算できるエクセルを作ったことがあるのですが、一番単純な単勝ですら複雑怪奇。それ以外の再現は私には無理だな…と諦めました。


>開門してすぐにニヤニヤしながら小走りで競馬場の出入り口へ向かっているオッサン
>「賭ける金がネェ~」

>どゆこと…

 本当どういうことなんでしょう?


>よし2こいっ、2こいっ、こいっ、よしこいっ、こいっ、よっしゃー。
>(馬券を見て)あれっ、2あらへん。

 アホだなーと笑ったんですけど、よく考えてみると、私もたまにあります。人のこと言えないじゃん!


>ラジオたんぱ杯でコスモバルクが勝ったとき、
>「この馬は前走勝った時から強いと思って目付けてたんだよ。・・・2万負けた。」

 後から思うと・・・ということはよくあります。


>競馬場で確実に金稼ぎたかったら売店で働くことや

 でも、馬券を買ってしまうのが競馬好きの性(さが)なのです。


>WSJSにて
>「行け!外人!!」

 WSJS=ワールドスーパージョッキーズシリーズですので、外人だらけです・・・。


>3歳未勝利戦パドック中。

>「この『未勝利』って俺達の事じゃね?」

 まあ、人のこと言えませんが、笑いました。


>ビリーヴがOP入りたての京王杯ん時にパドックにいたオヤジ2人組み
>A「おい、あの福永の馬はなんだ?」
>B「1600万勝ったばっかじゃねぇか、こんなん来るか!」
>A「違う、成績じゃなく、あの福永の馬アレ何て読むんだ?」
>B「ビリー・・・・。 ウに点々が付いてるぞ。」
>A「あんなん学校だ習わなかったな。」
>B「外国の馬か?」
>A「いや、福永が乗ってるんだから日本の馬だろ。」
>B「なんて読むんだ?」
>A「知らん。」
>B「兄ちゃん、あの福永の馬なんて言う馬だ?」

>パドック最前で笑いが止まらなかったよwww

 トゥザヴィクトリーってのもいたんですが、そのときは大丈夫だったんでしょうか。


>直線で外から突っ込んできた馬に向かって
>「縮め~」と叫んでいたのを見た

 「伸びろ」の反対で「縮め」。しかし、日本語として適切か?と言うと、変な感じ。とはいえ、気持ちはすごく伝わってきます。


>先週の川崎競馬、おっさん二人が7レースはずし、
>「よし、今日はやめよう。帰ろう。」と席をたっていった。

>15分後おれがパドックみにいったら、そのおっさん二人組はしっかり先頭にいた。

 微笑ましいような気もしますが、重症なんでしょうね。


>昨年?今年?のビリーヴの引退式にて・・・。
>「今?昼休みだけど、ブリーフの引退式やってる」

 ビリーヴ大人気。


>新聞の発走時間が違くて1Rの買えなくて激怒したおやじが俺に兄ちゃんの新聞は何時になっとると聞いてきて俺がそのおやじの新聞みたら昨日のもってきてた

 可哀想なんですけど、笑っちゃいました。私もそういうのやるんですが・・・。
 つーか、なんか自分に当てはまるの多いんですが・・・やばい?


>ワシの買った馬なんか実況で1回も呼ばれんかったけど本当に走っとったか?  

 本当に違うレース見ていたという可能性も。とういか、私は違うレースを見るというのをよくやります。見ていてあれ?と大体途中で気づくのですが、ひどいときは最後まで見てしまうことも…。


>オペ、ドトウが沈んだ有馬直後
>「よし、有馬もっかいやろう!リハーサルは終わりや」

 マンハッタンカフェが勝ったのときの有馬記念ですね。アグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネと3歳が強かった世代です。


>長めの距離のレース1周目、

>おっさん「3もあかん。7なんかベッタクソやないか。なーにをしてんkhdgせrgty。」

>     おっさん帰ろうとするが周りに気付く。

>おっさん「なんや、もう一周あんのか。」

 うん、さすがの私もこれはないですわ。でも、地方の小さい競馬場でのダート長距離は戸惑いますね。あれ?となってしまいます。


>「チアキは女だから消しでいいだろ」・・・坂井千明はおっさんです。

 女性と区別つかない名前の人もけっこういますよね。


>今日中山で聞いた
>「勝馬投票券販売機っていうから安心して買ってたのによぉ、負け馬しか出てこねーんだ」

 まあ、確かにそうですね。うまいかも。


>おっさんが2人で「小泉がどーの。自衛隊がこーの。拉致が云々。」と政治談義してた。
>そして「だいたい景気回復してきてるとか言ってるが、全く実感できん!!」とお怒り。
>A「給料は減るし、ボーナスも期待できないし」
>B「だいたい景気回復してるなら、なんで馬券当たらないんだ!!」

>それは景気と関係ないんじゃ・・・

 馬券買うから余計給料減っちゃうんですよ。まあ、仕方ないですけど。


>今日、府中のパドックで聞いた会話。

>おっさんA「あの馬なんかイレこんでるな」
>おっさんB「ああ」
>おっさんA「イレコンドルパサー、なんてな」
>おっさんB「…」
>おっさんA「…」
>おっさんB「飛んでゆくってか」
>おっさんA「ええ?」

>つっこんでほしかったであろうA。
>わかってほしかったであろうB。
>わだかまった空気をなんとかしたかった俺。

 たぶんもう手遅れ。フォローは届かなかったでしょう。

2023/03/29:最後のこれ、わかりづらいと思ったので補足。ギャグを説明するのは無粋ですが、わからない人は全然わからない話でしたので説明が必要そう。おっさんBが「飛んでゆく」というのは、エルコンドルパサーという馬名を踏まえた教養を感じさせるギャグだったのえdす。
 エルコンドルパサーというのは曲名であり、この曲は日本だと『コンドルは飛んでいく』と呼ばれています。この曲名の「飛んでいく」と競馬用語でいう「飛ぶ」をひっかけて、エルコンドルパサーはイレこんでるが「飛んでいく」と言ったわけ。ただ、おっさんAはここらへんがわからなかったので、ギャグが滑ってしまい悲しい雰囲気に…。悲劇です。


2024年6月15日土曜日

武豊オジュウチョウサン勝利、八百長以外の説明は可能なのか?

■2018/11/29 武豊オジュウチョウサン勝利、八百長以外の説明は可能なのか?

■2018/11/29 武豊オジュウチョウサン勝利、八百長以外の説明は可能なのか?

 3日に東京競馬場で行われた南武特別(1000万下)に、障害最強馬オジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田正一厩舎)が出走。武豊騎手を鞍上にして、開成山特別(500万下)に続く優勝。
 ただ、開成山特別(500万下)は3馬身差の圧勝なのに対し、今回は辛勝。わずか半馬身差。最後は完全に2着馬の脚色が勝っており、着差以上に薄氷の勝利とされていました。
 それもあって、「疑惑の勝利」と訝しがる声も大きくなったようです。

 このレースのゴール前、粘り込みを図るオジュウチョウサンを一歩一歩追い詰めたのは、M.デムーロ騎手のブラックプラチナムでした。
 実を言うと、戦前はむしろ「外人騎手は空気を読まないぞ」と言われていました。かつて朝日杯フューチュリティS(G1)でJRA・G1完全制覇が懸かった武豊騎手をゴール寸前で差し切り、大記録を逃した本人から「空気の読めないイタリア人」とジョークを言われたのが、他ならぬデムーロ騎手。相手も武豊騎手で、奇しくも今回と同じです。

 そのデムーロ騎手が、郷に入れば郷に従えで、今回は空気を読んだってことでしょうか?
 ネット上では即座に「デムーロ最後、なんで追わなかった?」「(大人気オジュウチョウサンが勝ちそうだったので)空気を読んだのか?」「これって忖度じゃないの?」といった声がSNSなどを通じて氾濫していたといいます。
 ただし、ブラックプラチナムの過去のレースを見ている人なら、特に不思議な結果ではないようです。八百長以外で、簡単に説明できそうでした。ある競馬記者は以下のようにコメントしています。

「ブラックプラチナムは重賞級の才能がありながら、苦しくなるとヨレてしまう癖があり、それが出世の妨げになっています。今回も最後は内側にヨレてしまい3着トラストケンシンの進路を塞ぐような格好でゴール。幸いトラストケンシンの脚色が鈍っていたので審議等にはなりませんでしたが、デムーロもそれを気にして後方を振り返っており、馬を満足に追えない状況でした。
実はデムーロ騎手が初騎乗だった2走前の三田特別(1000万下)でも、ブラックプラチナムはゴール前に苦しくなってヨレており、本人も他馬への影響を気にして後方を振り返りながらゴールしています」(ある競馬記者)
(武豊オジュウチョウサン「疑惑の勝利」にファン騒然......"勝利寸前"で手を緩めたM.デムーロ騎手に「忖度」疑惑 | GJ り)


2024年6月14日金曜日

伝説の新馬戦勝ち馬エピファネイア、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサなど

■2013/3/13  伝説の新馬戦勝ち馬エピファネイア、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサなど
■2017/06/15 菊花賞の伝説の新馬戦、近年の戦績は?
■2017/06/15 2015年の1番人気はドレッドノータス
■2017/06/15 2014年の1番人気はオールマンリバー
■2017/12/03 グレイルは久しぶりの大物?伝説の新馬戦の負け馬、そこそこ活躍中


■2013/3/13(2018/01/04再投稿)  伝説の新馬戦勝ち馬エピファネイア、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサなど

 10月自体がいい馬出るイメージでしたが、日付まで決まっているとは思いませんでした。これは<「伝説の新馬戦」制した大物息子    文 有吉正徳    2013年3月1日 朝日新聞>という記事で知った話です。

-----引用 ここから-----
  菊花賞当日に京都競馬場で行われる2歳馬のデビュー戦は、後の名馬が出走することが多く、関係者やファンの間で「伝説の新馬戦」と呼ばれている。
 後の皐月賞馬アンライバルド、桜花賞などを制したブエナビスタ、JC優勝馬ローズキングダムやドバイ・ワールドカップ快勝のヴィクトワールピサなどが、この一戦を足がかりに飛躍していった。
 昨年10月21日、伝説の新馬戦を制したのはエピファネイアだった。父シンボリクリスエス、母シーザリオという血統の期待馬は1番人気に応えて鮮やかに勝利をつかんだ。
http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201303010233.html
-----引用 ここまで-----

 ブエナビスタとアンライバルドは同じレースだろう!と確認すると、ブエナビスタが3着、アンライバルドが1着でした。
 ああ、勝利という条件ではないんですね。これの2着のリーチザクラウンと3頭ともG1勝つと思っていたんですが、残念なことに……。
 で、覚えていなかったけど、同じレースの4着が<b>菊花賞馬スリーロールス</b>。言われてみればそうだったような気もしてきましたが、本当すごいレースだったなぁ……。

-----引用 ここから-----
 母のシーザリオは2005年にオークスを制した後、米国に遠征し、GIレースのアメリカンオークスにも勝った名馬だ。エピファネイアの兄や姉は体質が弱く、結果を残すことはできなかったが、ようやく母の実力を受け継ぐ大物感ある息子が現れた。
-----引用 ここまで-----

 エピファネイア、弥生賞は全然でしたけどね。それでも重賞勝ち馬ではあります。おもしろいレースだなぁ!
(2018/01/04追記:この投稿の後、菊花賞を勝ち、エピファネイアもG1勝利しました。あと、ブエナビスタの新馬戦からは、確か地方のG1馬も後に生まれたと思います。)


■2017/06/15 菊花賞の伝説の新馬戦、近年の戦績は?

  「伝説の新馬戦」は後から見てレベルの高かったレースをそう呼ぶのですが、ブエナビスタなどを排出した菊花賞の日に京都で行われる新馬戦を近年は指すことが多いです。
 ただ、その後はイマイチなんじゃないの?と思って、ここ3年ほどを見てみることに。

  ひどかった印象が強いのは、2016年のせいでしょうか。POGで人気した1番人気トゥザクラウンが大ゴケ。
 私も兄のトゥザワールドも指名していたこともあり、指名して爆死しました。

2016/10/23 新馬戦
着順    馬名    人気
1    ベストアプローチ    3
2    アドマイヤローザ    7
3    アオイテソーロ    6
4    トップゴーイング    2
5    ライオネルカズマ    5
6    ラントシャフト    10
7    メイショウテンシャ    4
8    エイシンユニコーン    8
9    トゥザクラウン    1
10    タガノフューチャー    9
11    ウエスタンアッレ    11

  トゥザクラウンはまだ抹消されていないものの、その後未だに復帰できていません。 トゥザクラウン以外では、アオイテソーロに期待したものの、やっと未勝利を脱出したところ。
 ただ、ここで勝ち上がったベストアプローチは、名前覚えていますし、まずまずですかね? 青葉賞を2着して、ダービーにも出走。こちらは9着でしたが、将来に望みを繋げそうです。現在までの獲得賞金は4,860.4万円。
 とはいえ、伝説の新馬戦の伝統からすると、あまりにも物足りない感じです。


■2017/06/15 2015年の1番人気はドレッドノータス

 2015年は誰だっけ?と見ると、ドレッドノータスでした。こちらは1番人気で1着と人気に応えました。私はこの馬も指名していて、活躍を期待した馬。
 確か鞍上の武豊騎手も「伝説の新馬戦ですよね」とコメントしていたと思います。
 ドレッドノータスは、この次の京都2歳Sを勝利。活躍はしたものの、G1は皐月賞のみのチャレンジで15着惨敗。現在の獲得賞金は6,434.2万円。
 ベストアプローチ同様に可能性は残すものの、やはり伝説には程遠くなっています。

2015/10/25 新馬戦
着順    馬名    人気
1    ドレッドノータス    1
2    ナムラシングン    7
3    ファスナハト    2
4    トライブキング    4
5    クロークス    5
6    グレイスディオーネ    3
7    タガノアーバニティ    11
8    カエサル    8
9    テイエムパフューム    12
10    ダークフォース    6
11    エンプレスボード    10
12    ホーリーアーマー    9

 ドレッドノータス以外では、7番人気ながら2着のナムラシングンが一応可能性を残している感じ。POG期間では皐月賞に出走、現在は条件戦ですが、勝ち上がりは期待できそうです。獲得賞金5,744.6万円。



■2017/06/15 2014年の1番人気はオールマンリバー

 最後は2014年。この年は確か事前報道で小粒と言われていたような?
 1番人気は、オールマンリバーで、これまた私が指名していた馬。毎年指名していますね。
  オールマンリバーは当時2着。その後勝ち上がり、獲得賞金は1億円超えの10,506.4万円。十分活躍していますが、まだ条件馬であり、伝説とは言えません。

2014/10/26 新馬戦

着順    馬名    人気
1    タイセイアプローズ    12
2    オールマンリバー    1
3    ウインガニオン    8
4    ドラゴンマジック    7
5    ノースストーム    14
6    ラディカル    4
7    レーゲンヴァルト    3
8    ハギノパトリオット    6
9    レレオーネ    5
10    ワールドレジェンド    9
11    タマモエトワール    11
12    ヒルノデンハーグ    13
13    ミスズダンディー    15
14    ジェルヴェーズ    10
15    トーセンゲイル    2

 この新馬戦で勝ったのは、なんと12番人気だったというタイセイアプローズ。その後もまずまずで、獲得賞金6,904.8万円ですけど、やはり伝説ではありません。
 ここは聞いたことがある馬が多いですね。以下、獲得賞金が多い馬を並べます。

ウインガニオン 8,607.9万円
ラディカル 4,980.1万円
ヒルノデンハーグ 3,415.7万円

 私はオールマンリバー以外にレーゲンヴァルトにも期待していたのですが、未勝利を勝ち上がり、1,180.0万円稼いだところで引退となっています。

 ということで、近年は不発というイメージ通りの惨状。もう「伝説の新馬戦」とは呼ぶべきではないかもしれません。



■2017/12/03 グレイルは久しぶりの大物?伝説の新馬戦の負け馬、そこそこ活躍中

2017/12/03:ネガティブなことを書いた途端に、久しぶりに期待できる馬が登場しました。グレイルです。

着順    馬名    人気
1    グレイル    1
2    ストーミーバローズ    3
3    レイエスプランドル    6
4    ロイヤルバローズ    2
5    ダノンパンサー    7
6    ウォーターエルピス    9
7    コマビショウ    8
8    インスピレーション    5
9    トキノオー    10
10    トーセンアルタイル    4
11    ウエスタンマリーヤ    12
12    トーホウトリニティ    11 

 今年も小粒臭いなと思いつつ、グレイルをPOG指名したら、不良馬場で勝利。2戦目で重賞京都2歳Sをタイムフライヤーに次ぐ2番人気で出走して勝利し、2連勝。ネット競馬の掲示板は私以上に盛り上がっていました。

「藤岡佑君が言うにはまだまだユルユルらしいね。ホンマ来年が楽しみやで」
「ジャンダルムは2000m以上は無理そうだし、そこまで強くは感じない。グラスワンダーが出てきたときのような○外のスケール感があるわけでもなく。タイムフライヤーも大したことないと思う。
 グレイルの方がポテンシャル・強さは2倍・3倍以上あると思う。何だろう、この馬にはクラシックホースの資質のようなものを感じる。不良馬場でも走れる、良馬場なら飛んでいる。
 タニノギムレットっぽいなと思う」
「師の「びっくりするぐらいまだ馬が出来上がっていない。本当に良くなるのは4歳」って中々凄いコメントですね。それで重賞勝つんやからこっちがびっくりするわ。笑」
「文句なしのクラシック候補ですね!!」
 「ここの11月1日のコラムで、グレイルが不良馬場の厳しい新馬戦を走った後に、診察した獣医が「レースを使った後の心臓じゃない」と驚いていたよと野中先生が言ってたのを書いてたので、心肺機能が素晴らしくて強い馬なんだろうなと思ってたのが、本当になった!」
「この荒削りな競馬で差すとは 伸びしろですねー以外ないね」
 「無事に行ければダービー候補になりそうな一頭です」

 ちょっと盛り上がりすぎな気もしますけどね。

2018/03/31;グレイルが2戦目で負かしたタイムフライヤーがG1のホープフルステークスを勝って期待していたのですけど、グレイル自身は復帰初戦の共同通信杯、1番人気でまさかの7着。ついでにいうと、タイムフライヤーも若葉Sを圧倒的1番人気で5着となってしまいました。
 一方、伝説の新馬戦で8番人気7着と目立たなかったエンパイアメーカー産駒のコマビショウ は、ダート替わりで一変。7番人気と冴えなかったものの勝利し、さらにその次の次で2勝目を挙げています。
 また、6番人気3着だった レイエスプランドルも芝で2勝するなど、レベルが低かったわけではなさげ。グレイルには期待しているんですけど…。

2024年6月13日木曜日

無冠ローエングリン、G1馬ロゴタイプを輩出 種牡馬で成功した理由

■2013/5/2  ローエングリン産駒ロゴタイプ、まるでサンデーサイレンス(吉田照哉社台ファーム代表)
■2013/5/10 無冠ローエングリン、G1馬ロゴタイプを輩出 種牡馬で成功した理由
■2013/5/22 ロゴタイプの朝日杯&皐月賞制覇は、ナリタブライアン以来だった
■2013/5/23  ロゴタイプ、ローエングリン産駒なのに長距離でも問題ない



■2013/5/2  ローエングリン産駒ロゴタイプ、まるでサンデーサイレンス(吉田照哉社台ファーム代表)

 皐月賞を勝って……の話です。

-----引用 ここから-----
吉田照哉オーナー「まるでSS」/皐月賞 [2013年4月15日9時5分 紙面から]

 吉田照哉オーナー(65=社台ファーム代表)は早くも2つ目のG1タイトルを獲得した愛馬を心からたたえた。「すごいね。想像以上。並外れている。自在に動けて何回も脚を使える。レースぶりはまるでサンデーサイレンスだね」と、種牡馬として日本競馬のレベルアップに貢献した米2冠馬を引き合いに出した。【高木一成】
http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20130415-1112640.html
-----引用 ここまで-----

 ロゴタイプは珍しいローエングリンが父です。父はシングスピール、その父父はサドラーズウェルズという日本合わなかったなぁという血統。
 母系も素晴らしく期待されていて私も好きでしたが、種牡馬になっていてびっくり。しかも、GI2勝馬を出すとは…。
 ということでサンデーサイレンス系じゃないんですが、母父はサンデーサイレンスです。こちらが出たということ?

 サンデーサイレンスって競走馬としてより種牡馬としてすごかった馬なので、何か微妙な褒め方とちょっと思ってしまいました…が、よく見るとケンタッキーダービー、プリークネスステークスの他にブリーダーズカップ・クラシックなども勝って、G1を5勝、エクリプス賞年度代表馬。
 文句なく素晴らしい競走成績でしたね、失礼しました。

-----引用 ここから-----
 母ステレオタイプのおなかの中には現在、ロゴタイプの全きょうだいに当たるローエングリン産駒が宿っている。すでにお産用の馬房に移動しており、間もなく生まれる予定。「ロゴタイプがすごく良い馬だったんで、同じ父を付けていたんだ。俺の先を見る目もすごいだろ」と目を細める。
-----引用 ここまで-----

 茶目っ気でしょうが、これは確かに見事。たぶんデビュー前じゃないと間に合わないですよね。
 2011チチカステナンゴ、2012シンボリクリスエスとつけていましたが、2歳になったロゴタイプを見て再びローエングリンとなったのでしょう。

-----引用 ここから-----
 父であるローエングリン自体は掛かる気性の馬だったが、その父シングスピールはジャパンCを制し、母カーリングも仏オークス(芝2100メートル)、ヴェルメイユ賞(芝2400メートル)と長めの距離のG1を勝っている。「ダービーでも距離は全然大丈夫だ。血統的にも心配ない。休むたびに強くなっている馬だし、今日も楽に勝っていた。将来はもちろん海外も視野に入れる。世界よ見ていろって、そう思える境地に達している」。ダービーすら世界への通過点か。数々の名馬を生産、所有してきた吉田照哉氏にさえ、そう思わせるだけの馬に成長した。
-----引用 ここまで-----

 GI2勝でしかも種牡馬価値のあるレースを勝っていますから、種牡馬入りは間違いありません。
 これが日本で走るの?というのは本当不思議(やはりサンデーサイレンス?)なんですけど、ローエングリンは好きでしたので続いてくれるといいなと思います。




■2013/5/10 無冠ローエングリン、G1馬ロゴタイプを輩出 種牡馬で成功した理由

 私は牝系を重視しますのでローエングリンは期待していましたが、まさか種牡馬でこんなすごい子を出すとは……。

-----引用 ここから-----
【競馬】息子ロゴタイプは皐月賞本命。 未冠のローエングリンが種牡馬で成功したワケ
2013.04.11    河合力●文

 4月14日に中山競馬場で行なわれる皐月賞。競馬の花形とされる3歳牡馬クラシックの第一弾とあって、良血馬たちがズラリとそろった。有力馬の父名を見ても、弥生賞を制したカミノタサハラの父ディープインパクトを筆頭に、コディーノの父キングカメハメハや、エピファネイアの父シンボリクリスエスなど、現役時代にいくつものGIを制した名馬たちの名が並ぶ。

 だがその中で、自身はGI未勝利ながら、大舞台に有力馬を送りこむ異色の種牡馬がいる。皐月賞の最有力候補と目される、ロゴタイプの父ローエングリンだ。

 種牡馬ローエングリンの注目度が一気に高まったのは、昨年12月の朝日杯フューチュリティS。今年のクラシックを目指す世代の最初のGIで、ローエングリンを父に持つ2頭が好走。ロゴタイプが勝利し、ゴットフリートが3着入線を果たした。ディープインパクトやキングカメハメハなどの一流種牡馬は、毎年100頭を超える産駒がいるのに対して、この世代(2010年生まれ)のローエングリン産駒は、わずか47頭しかいない。それでいて、この快挙を達成したのだ。

 まして、今やGIを勝った馬でも種牡馬入りできないケースがある時代。そうした状況にあって、GI未勝利馬の子どもがここまで活躍することは極めて珍しいことだ。
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/keiba_fight/2013/04/11/___split_24/
-----引用 ここまで-----

 日本は特に良血だから種牡馬というのは、あまりない気がします。
 馬産地が一極集中の格好になっており、多様性が生まれにくいのかもしれません。

 記事では繰り返し書いている良血の話。

-----引用 ここから-----
 ローエングリンの父シングスピールは、1996年のジャパンカップをはじめ、さまざまな国でGI(4勝)を制した。そして何より、母カーリングが、1995年のフランスオークスなどGIを2勝した名牝。その走りを見染めた社台ファーム代表の吉田照哉氏が、現役途中にもかかわらず、購入したほどの馬だった。

 加えて、ローエングリンの弟であるレゴラス(父サンデーサイレンス)も、条件馬止まりの身でありながら、その良血を評価されてフランスで種牡馬入りしている。つまり、世界でも認められるほどの血を引くことで、ローエングリンはGI実績がなくても種牡馬になれたのだ。
-----引用 ここまで-----

 本当種牡馬入りできてよかったなと思うローエングリンですが、やはり期待はされていませんでした。

-----引用 ここから-----
 初年度の種付け料は30万円。100万円を超える種牡馬がほとんどの社台スタリオンステーションでは、破格の安値といっても良かった。

 また、種牡馬3年目となる2010年には、社台スタリオンステーションを離れて、別の種牡馬の繋養施設(レックススタッド)に移動。種牡馬1年目の産駒からは目立った活躍馬が出ず、初年度は95頭に及んだ種付け頭数も、2012年には30頭に減少。種付け料も20万円に下がっていった。

 しかし、前述した今年3歳となる2年目産駒(2010年生まれ)のブレイクで状況は一変した。
-----引用 ここまで-----

 理由はこの後。

-----引用 ここから-----
 現在ローエングリンを繋養するレックススタッドの海老原雄二氏は、同馬が種牡馬として成功した理由をこう分析する。

「ローエングリンは種牡馬として成功するために大切な要素を数多く備えています。例えば、2歳から8歳までコンスタントに走り続けたタフさと成長力。あるいは、500kg弱の、大き過ぎず小さ過ぎない理想的な馬体。そして何より、高いスピード能力。これらを併せ持つローエングリンの子が走っても、何ら不思議はありません」

 さらに、ローエングリン産駒が活躍できた理由として、サンデーサイレンス系牝馬との相性の良さが挙げられる。ロゴタイプ、ゴッドフリートの母父はともにサンデーサイレンスであり、同じくローエングリン産駒で、昨年11月の新馬戦を快勝したトウショウプライドも、母父はサンデーサイレンス産駒のジェニュインである。

「スピード豊かなローエングリンですが、一方で瞬発力勝負が苦手で、現役時代はゴール前で他馬のキレに屈するケースがありました。GIで僅差負けが多かったのは、この要因が大きかったのではないでしょうか。しかし、サンデーサイレンス系牝馬との組み合わせで、足りない瞬発力をうまく補い、ゴール前での勝負強さを生み出していると思います」(海老原氏)
-----引用 ここまで-----

 良血ではありますが、ローエングリンの父シングスピールは日本での種牡馬成績は目立ちませんでしたので、何で種牡馬で成功?と不思議に思っていました。
 母父サンデーサイレンスというのは結局やはりよく走るのですけど、ローエングリンで特にという上記の説明は納得するものがあります。



■2013/5/22 ロゴタイプの朝日杯&皐月賞制覇は、ナリタブライアン以来だった

-----引用 ここから-----
“ナリタブライアン以来”はあるか!?ロゴタイプの野望と大混戦の皐月賞。
島田明宏 = 文 2013/04/13 08:00

 去年の12月16日、ロゴタイプ(父ローエングリン、美浦・田中剛厩舎)が朝日杯フューチュリティステークス(GI、中山芝1600メートル)を勝ち、2歳王者の座についた。(略)

 ロゴタイプの単勝34.5倍という数字が示しているように、この結果はいわゆるサプライズとして受けとめられた。父が、自身GI勝ちのないローエングリンで、さらに3着のゴットフリートも同じ父だったということもサプライズを増幅させた。

 朝日杯の勝ち馬、すなわち2歳王者は1994年に三冠馬となったナリタブライアン以来クラシックを勝っていないこともあり、この結果は2013年クラシックと分けて考えるべきだと私は結論づけたのだが――。

 3カ月ぶりの実戦となった皐月賞トライアルのスプリングステークス(GII、中山芝1800メートル)で、ロゴタイプが力強く抜け出すシーンを見て、考えを改めさせられた。(略)

 課題とされていた1ハロンの距離延長も問題にせず、これならさらに1ハロン延びる皐月賞でも大丈夫、というか、より力を発揮できそうに思われた。何より、4kg増えた馬体や余裕のある走りっぷりに、クラシックを戦ううえでももっとも重要な「成長」が見て取れたのが大きい。

 この馬なら、ナリタブライアン以来19年ぶりの「2歳王者によるクラシック制覇」を見せてくれるかもしれない。
http://number.bunshun.jp/articles/-/402381
-----引用 ここまで-----

 そのナリタブライアンの話。

-----引用 ここから-----
話は19年前にさかのぼるが、私がナリタブライアンを見て、

 ――「この馬がタイトルを総なめにするだろうな」

 と確信したのは、ダービーの本馬場入場のときだった。東京競馬場には18万7041人もの観客が詰めかけていた。出走馬が芝コースに現れ馬名をアナウンスされると、そのたびに耳をつんざくような大歓声が浴びせられ、若駒たちは驚いて落ちつきを失っていった。

 ナリタブライアンが現れたときには、それまで以上に大きな歓声がスタンドを揺らしたのだが、当のブライアンはピクリともせず、ゆっくり歩いて馬場入りした。そのあまりの落ちつきぶりに、一度「ワアアアア!」とヒートアップした歓声が、「ァァァ……」と萎み、やがてどよめきになった。

 もしロゴタイプが本当にブライアン級の逸材なら、19万近い人間たちを黙らせた、あのブライアンのような大物感や凄味をどこかで感じさせてくれるはずだ。レースだけではなく、パドックや馬場入りのさいの表情や動きにも注目したい。
-----引用 ここまで-----

 結局、ロゴタイプが勝ちましたけど、そういう特殊な記録とは知りませんでした。



■2013/5/23  ロゴタイプ、ローエングリン産駒なのに長距離でも問題ない

 ロゴタイプはもともと1800mのスプリングSの時点で距離不安を囁かれていたのですが、これを圧勝。
 続く本番の皐月賞はさらに1ハロン伸びたものの、強い競馬を見せて4連勝。
 そして、次のダービーはさらに伸びる2400m、長距離戦の域に入るのですが、それでも調教師は大丈夫と見ているようです。

-----引用 ここから-----
仕上がり良好、ロゴタイプの田中剛師「距離は問題ない」/ダービー
[中央競馬] 2013年05月21日(火)12時00分

 第80回のメモリアルダービーに名を刻む。皐月賞を1分58秒0のコースレコードV。朝日杯FSに続くGI2勝目を獲得したロゴタイプが、堂々主役として競馬の祭典に歩を進める。

 前走後は宮城県の山元トレセンで2週間ほどリフレッシュ。「さらに成長しましたね。トモがしっかりして、地面をつかみ取る理想的な走りになった。ストライドもいい」と田中剛師はさらなるパワーアップに目を細める。「運動が始まる前はいつも寝ているんですよ」と何事にも動じない精神力を含め、サラブレッドとして完成の域に達しつつあるのは間違いない。

 15日には美浦Wを併せ馬で1週前追い切り。6F81秒9-12秒4(馬なり)をマークし、1馬身先着を果たした。力強いフットワーク、光沢を放つしなやかな馬体。「予定通りに調教を消化できた。あと1本速いところをやれば十分です」とトレーナーは早々と太鼓判を押すほど、仕上がりは良好だ。

 「乗ってきたジョッキーが“距離は問題ない”と言っています。折り合いもつくタイプなので。あとは自分の競馬をすれば」。11年オルフェーヴル以来、史上23頭目となる春の2冠馬誕生の瞬間は目前に迫っている。

提供:デイリースポーツ
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=75616
-----引用 ここまで-----

 もう一つ、距離についても書かれた記事を。

-----引用 ここから-----
ロゴタイプ二冠へ、ダービー不動の主役
武豊キズナ、コディーノ逆転は可能か
gloops 2013年5月21日 11:03

死角らしい死角は見当たらない

 今週末に行われる競馬の祭典・日本ダービーは、2歳王者にして牡馬クラシック第一弾の皐月賞も完勝したロゴタイプが不動の主役を務める。目下、重賞3連勝を含む4連勝中のうえ、そのうち3戦でレコードをマーク。鞍上の意のままに走れるセンスの良さと競り合いに強い勝負根性も備え、死角らしい死角は見当たらない。

 ロゴタイプが半馬身差でエピファネイアを下した皐月賞は、着差以上の完勝劇だった。2000メートルの二分割ラップは前半58秒0、後半60秒0と前半が2秒も速いハイペースで、しかも後半1000メートルは1ハロンごとに12秒1−12秒0−11秒9−12秒0−12秒0が刻まれた、全くと言っていいほど隙のない流れ。中団追走の5頭が掲示板を占めた結果は、各馬の能力をきっちり反映したものと言える。


真っ向勝負でねじ伏せた能力は本物

 さらに、皐月賞は時計面だけでなく、上位馬の実績からもレベルの高さも推し量ることができる。

1着 ロゴタイプ(朝日杯フューチュリティS、スプリングS)
2着 エピファネイア(ラジオNIKKEI杯2歳S)
3着 コディーノ(札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳S)
4着 カミノタサハラ(弥生賞)
5着 タマモベストプレイ(きさらぎ賞)

 いずれの馬にも、近年のクラシック登竜門として重要な役割を担ってきた重賞レースの勝ち鞍がある。ちなみに、6着のテイエムイナズマもデイリー杯2歳Sの勝者。これだけの相手を真っ向勝負でねじ伏せたロゴタイプの能力は本物で、マイル戦線で活躍した父ローエングリンのイメージから常に距離面を不安視されるものの、皐月賞からダービーへ400メートル程度の延長であれば問題にならないだろう。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/horse/2013/columndtl/201305210001-spnavi
-----引用 ここまで-----

 もう一つ。

-----引用 ここから-----
ダービー】ロゴタイプ、2冠へ距離に不安なし

 記念すべき第80回の日本ダービー。2冠がかかる皐月賞馬ロゴタイプ(美浦・田中剛厩舎、牡)は、デビュー当初のひ弱さが抜け、昨秋から4連勝中。朝日杯フューチュリティS、皐月賞とも完勝といえる内容で、今回ももっとも死角の少ない馬といえるだろう。

 皐月賞ではゴール前でエピファネイアとの叩き合いを力でねじ伏せる強い競馬。懸念される2400メートルの距離も、折り合いに不安がないため陣営は問題視していない。中間の乗り込みも順調で、15日の1週前追い切りは美浦Wコースで6ハロン80秒9をマーク。今週は軽めの調整で挑む予定だが、これは皐月賞時と同じで問題ない。
http://race.sanspo.com/keiba/news/20130520/pog13052015280021-n1.html
-----引用 ここまで-----

 ここらへんは血統のおもしろさですね。




2024年6月12日水曜日

ラムタラが失敗したのは、母父サンデーサイレンスが少ないせいって本当?

■2014/7/8 ラムタラが失敗したのは、母父サンデーサイレンスが少ないせいって本当?
■2014/7/8 社台グループの馬はラムタラを拒否していたのか?データを見ていくと…
■2023/03/09 ニジンスキー系好き調教師すらもラムタラを評価してなかった事実


■2014/7/8 ラムタラが失敗したのは、母父サンデーサイレンスが少ないせいって本当?

 現役時代は非常に印象的でドラマチックな話の多かったラムタラが亡くったそうです。
 で、ラムタラの掲示板を見ていて気になったコメントがありました。

-----引用 ここから-----
かなり今更なことだけど。
ラムタラ自信の能力と種牡馬としての成績があまりに違うのが気になって、産駒の活躍馬の血統を見てたら、母父サンデーサイレンスが1頭もいなかった。

サンデーサイレンスの牝馬を付けてれば大抵何かしら成功するのが近年の種牡馬だと思ってたから、ラムタラとサンデーって相性悪かったのかって思って検索してみた。
父ラムタラ母父サンデーサイレンスの産駒を検索すると、ここのデータベース上たったの9頭。
ラムタラだって導入当初から数年間かなりの種付けをしたはずなのに。
結局、生産者同士の対立が成功を阻んだのかなと思いました。

まぁ、産駒を残せない名馬だっているんだから産駒を残せただけ良かったのかも。
ラムタラの競走馬としての魅力は色褪せないし。
でも、ちょこっとだけ母父ラムタラに期待したいです。

2013/2/8 17:26
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=000a0001d4
-----引用 ここまで-----

 単純に当初は母父サンデーサイレンスが珍しく、一般化してからはラムタラの種牡馬成績が芳しくなかったってだけじゃないですかね?
 母父サンデーサイレンス以外でも"日高の生産者を中心に、数々の実績馬・良血馬を含む112頭を初年度の交配相手に揃え"ていました。(繰り返すように当時は母父サンデーサイレンスが少なく、まだ母父実績も確定していません)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%BF%E3%83%A9


■2014/7/8 社台グループの馬はラムタラを拒否していたのか?データを見ていくと…

 ラムタラの母父サンデーサイレンスは少ないというのは確かです。9頭だけですからね。
 ラムタラと比較できそうな日高の馬としてはブライアンズタイムかな?(当時は新冠の早田牧場。2002年の破綻後にラムタラと同じアロースタッド)と思って、ブライアンズタイムを見てみました。こちらは61頭いました。
 ブライアンズタイムの母父サンデーサイレンスに対して、ラムタラの母父サンデーサイレンスは少なすぎじゃん!と思うかもしれません。ところが、1990年代に限れば、ラムタラ1頭、ブライアンズタイム2頭でそれほど変わりありませんでした。
 しかも、ラムタラの日本の初年度産駒は1998年産ですから、1998年と1999年に限れば1対1で引き分けです。

1997年 ラムタラ0頭 ブライアンズタイム1頭
1998年 ラムタラ1頭 ブライアンズタイム0頭
1999年 ラムタラ0頭 ブライアンズタイム1頭

 母父サンデーサイレンスが増えるころになってからは、さっき言った通りラムタラへの期待値が下がってしまっていたのでどうしようもなかったと思われます。
 あっ、でも、結果が出るまではもう少しかかるかな? 日本での初年度産駒のデビューは2000年ですからね。ネット競馬で見える産駒の数見ると激減するのは2003年生まれからです。

1998    87
1999    72
2000    68
2001    73
2002    79
2003    42

 2002年までラムタラが7頭、ブライアンズタイムが14頭。半分ですね。全体の産駒は以下のようにそこまで差はありませんので、ラムタラ少なすぎと言えそうなデータが出てきました。

生年 ラムタラ ブライアンズタイム
1998    87    86
1999    72    97
2000    68    104
2001    73    93
2002    79    114
2003    42    111

 ただし、社台グループのラムタラいじめが怪しいと言える情報がまだあります。2002年までにラムタラにつけた社台グループの母父サンデーサイレンスの馬は1頭なのに対して、ブライアンズタイムは0頭だったのです。
 「生産者同士の対立」を言うなら、ブライアンズタイムの方が当てはまる感じ。ただ、これを言うのなら母父サンデーサイレンス以外の繁殖牝馬も数えないといけませんかね。
 で、数えてみると、1998~2002年の社台グループはラムタラが17頭、ブライアンズタイムが36頭でした。やはりブライアンズタイムが多くなりましたが、社台グループで17頭もつけているのですからあまり対立はなさそうな感じ。

 Wikipediaによると、ラムタラを導入したジェイエスは社台グループへの対抗心アリアリだったのでは?と疑われたようではあります。

-----引用 ここから-----
俗にあった「サンデーサイレンス・社台に対抗するためではないか」との見方について、矢野(購入したジェイエス代表の矢野秀春)は「サンデーは、お金を出せば誰でも付けられますし、事実、静内の生産者の多くがお世話になっています。サンデー憎しという気持ちはありません」と、これを否定した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%BF%E3%83%A9
-----引用 ここまで-----

 前述のように社台グループへの種付けも許されているんだし、矢野秀春代表が言うように、実際、あんまり関係なかったんじゃないかと思います。


■2023/03/09 ニジンスキー系好き調教師すらもラムタラを評価してなかった事実

 ラムタラ失敗は社台の陰謀説に絡んで検索してみると、ラムタラ産駒がいた時代に現役の調教師であり、ニジンスキー系をこよなく愛したという白井寿昭・元JRA調教師による、<白井元調教師と学ぶ血統学【20】「種牡馬ラムタラ」に足りなかったもの>(競馬ニュース・特集なら東スポ競馬 2022/02/17)という記事を見つけました。

白井寿昭氏(元JRA調教師=以下、白井)奇跡の馬。神の馬。そんな呼ばれ方をしたくらいの派手なキャリアやったけどな。種牡馬としては残念な成績やった。
松浪 その現役時代の走りを実際に見て、種牡馬としての成績を先生は予見していた、とのことでしたが。
白井 そうやね。予見していたとまでは言わんけど、投資に見合う馬とは思ってなかったね。
https://tospo-keiba.jp/onkochishin/8406

 実は白井寿昭調教師、1戦1勝のキャリア、長い休み明けで勝利するという常識はずれでラムタラが勝利したエプソムダービーを間近で見ていたそうな。パドックを見てもすごい感じはなく、血統は良いと思ったものの、ピンと来なかったといいます。

白井 常識を覆す勝利であったことは否定しない。それでも、僕にはピンとこなかった(苦笑)。
白井 この栗毛の馬はどんな成績なんやろ? そう思って成績表を見たら、キャリアが1戦しかなくてさ。「え、こんなんでもダービーに出れんの? ずいぶんと楽な世界やなあ」と。そのように思ったから、ラムタラのことを覚えているんや(苦笑)。
白井 それだけ。申し訳ないが、インパクトはゼロに近かった。
白井 (引用者注:勝ったのには、)驚いた。本当に驚いたな。こんな馬でもダービーを勝てるんか…。そう思ったくらい。その後の活躍を考えたら、ちょっと失礼やったかもしれんけど(苦笑)。
白井 血統表を見て、ニジンスキーの直子なんや。母はブラッシンググルーム産駒のスノーブライド。あ、ノーザンダンサーのインブリードもある。素晴らしい血統の馬なんやなあ、と。そんな感じやったかな。

 白井寿昭調教師は「我の強さ」を重視。この点で言うと、ラムタラには我の強さが足りなかったといいます。

白井 種牡馬になって、日本に来たときにも感じたことやけど、ラムタラはおとなしいんだな。競走馬としては扱いやすいかもしれんけど、これでは特徴を産駒に伝えられんやろうな、と感じたな。
白井 競走馬としての性格と、種牡馬としての遺伝力は違う。優れた能力を持っていても、それを産駒に継承できなければ、何の意味もないんやな。これがあっさりと感じた一番の理由だったかもしれないね。

 「我の強さ」については、ちょうどサンデーサイレンスとも比較されていました。サンデーサイレンスにあって、ラムタラになかったのが、この「我の強さ」であるようです。
 この「我の強さ」は正直科学的根拠がなさそうに見えます。ただ、能力を出し切った好成績の馬よりも、能力を出し切っていなくても好成績だった馬の方が潜在能力が高く、種牡馬としての成功可能性も高い…といった感じに理由づけできるかもしれません。

白井 種牡馬として成功する馬のほとんどは、自己主張が強いタイプやからね。ラムタラはそれを満たした馬ではなかった。感染症を患ったため、キャリアを積めなかったことは後で知ったし、それが種牡馬になって影響した可能性はあるかもしれん。けど、そのような先入観を持たない状態で、僕はラムタラの返し馬を見た。そのときの印象が良くないんだから、どうしようもないよな(苦笑)。
松浪 サンデーサイレンスのような、強い自己主張をしないラムタラに、先生のアンテナが反応しなかった。
松浪 スピード不足に瞬発力不足。様々な要因があったでしょうが、一番は能力を伝えきれなかった遺伝力に原因があったのではないか──。なかなか面白い結論となりましたね。
白井 配合をいくら考えたところで、どうにもならん問題やからね。だからこそ、僕は血統表だけでなく、実際に馬を見ることの大切さを説いている。サンデーサイレンスとラムタラ。この2頭は、それを如実に表していると思うよ。

 あと、ニジンスキー系好きの白井寿昭調教師的には、ラムタラはニジンスキーの直子でも「父のニジンスキーと違う栗毛の馬」だったことで「ニジンスキーの血を求めた僕からすれば、それもラムタラを敬遠する材料になったかもしれん」としていました。
 なお、ここでも社台対抗説が出ていましたが、白井寿昭調教師はやはり否定的。バブル時代の日本に多かった金額がすごいだけで中身が伴わない「爆買い」の一例かもしれません。本当、日本人は買い物が下手くそですね…。

松浪 結果的に失敗となってしまったラムタラの導入。44億円という金額を含め、先生はどのように考えていますか?
白井 手の届かないはずの名馬に手が届いた。バブル経済の影響は大きかったと思うね。サンデーサイレンスに対抗するための導入…なんて声もあったけど、その意見に僕は否定的で、かつてのテスコボーイが与えてくれたような夢を、日高の生産者は見ていたんじゃないかな。もっとも、このような熱意は血統の更新に必要なもので、結果は伴わなかったとしても、それは日本の競馬発展につながっていくと思う。


2024年6月11日火曜日

野生の馬を毛刈りする世界の奇祭ラパ・ダス・ベスタス スペイン・ガリシア地方の祭り

■2014/7/7 野生の馬を毛刈りする世界の奇祭ラパ・ダス・ベスタス スペイン・ガリシア地方の祭り
■2014/7/7 野生の馬なのに村の人が管理費用を支払うの?
■2014/7/7 野生の馬なのに所有者という言葉が出てくるのはなぜ?
 

■2014/7/7 野生の馬を毛刈りする世界の奇祭ラパ・ダス・ベスタス スペイン・ガリシア地方の祭り

 こぼれ話的なニュースを。何のためにそんなことを?と不思議に思ったお祭りがありました。

-----引用 ここから-----
「野獣の毛刈り」祭り、野生の馬を追い込む男性たち スペイン
    2014年 07月07日 17時04分    提供元:AFPBB News

【AFP=時事】スペイン北西部サンティアゴデコンポステラ(Santiago de Compostela)から40キロほど離れたサブセド(Sabucedo)村で5日、約400年の歴史を持つ馬の祭り「ラパ・ダス・ベスタス(Rapa Das Bestas、野獣の毛刈りの意)」が行われた。近隣の山林に生息する野生馬数百頭が集められ、囲いに追い込まれると体毛を刈られ、毛づくろいがされた。
http://news.so-net.ne.jp/article/detail/980509/
-----引用 ここまで-----

 よくわからないお祭りです。スペインのガリシア地方でのお祭りのようですが、行う理由は不明。

-----引用 ここから-----
古屋雄一郎 スペイン知ったかぶり 09.05.12

■馬祭り
ガリシア地方に伝わるラパ・ダス・ベスタス La Rapa das Bestas(野獣の毛刈り)。荒馬の毛を刈る祭りで、老若男女が、囲い場に集めた馬と組んずほぐれつ取っ組み合いを繰り広げます。
http://www.jspanish.com/back_shittaka4.html
-----引用 ここまで-----

 一番詳しかったのは以下。

-----引用 ここから-----
ガリシアから野生の馬が消える? - スペインローカルニュース | NOVAJIKA, S.A | NOVAJIKA, S.A 2012/05/18社会

スペイン北西部、ガリシア州全土の山には野生の馬が生息している。そして、それらの馬の住む山がある村々では、頭数や衛生面を管理するために1年に一度、5月から8月にかけて馬を集めて伸びた毛を刈り、焼印を押して数を数える「ラパ・ダス・ベスタス」という400年以上も続く、人間と馬とが格闘を繰り広げる「闘馬」とでも言った習慣がある。
http://novajika.com/news/detail_spain.cgi?id=2878
-----引用 ここまで-----

 頭数を数えること自体が目的なんですかね。これはもう意味があるとかないとかではなく、「伝統」としか言いようがないのかもしれません。
 



■2014/7/7 野生の馬なのに村の人が管理費用を支払うの?

 あと、今年行われたので無事存続したのでしょうが、先のページのタイトルを見てわかるように、開催の危機に陥っていたことがあったようです。

-----引用 ここから-----
 今年、所有者(基本的に全ての馬には所有者がいる)に対し、州政府が「全ての野生の馬にマイクロチップを埋め込み、頭数を管理する」という新たな法令案を出した。(略)ア・バルガ村で、歴史上初めて野生馬を集めず、事実上のボイコットを敢行した。
 (略)情報によると、馬一頭に埋め込むマイクロチップにはおよそ35ユーロ(約3,500円)かかるとされ、ガリシア全土に生息する2万とも3万とも言われる野生の馬全てとなると、非常に莫大な金額になる。
-----引用 ここまで-----

 これ、野生の馬なのに村の人が支払うってことでしょうね。ただ、"馬の所有者たちオリジナルの焼き印"ともあるので、放し飼い(?)しているだけで持ち馬的なものなのかもしれません。
 新たな管理方法を取る理由は、"完全に把握しきれていない野生馬の頭数や、深刻化する同地方での山火事による事故、野生馬の闇売買、馬の自動車との接触事故などを防ぐことを目的"としているようです。
 ただ、"それ以外に、焼印や馬に飛び掛ったりまさしく罵倒したりという伝統的な管理方法に対して、動物保護団体からの反対意見があることも理由"もあるようです。
 ガリシアって独立心も強くなかったっけ?国からそんなことを言われたらアイデンティティの否定だと大問題じゃない?とWikipedia見たら、そうでもないみたいです。私の勘違い。

-----引用 ここから-----
ガリシアは伝統的に独立自営農民が多く、保守的な土地柄である。そのため独自の言語(ガリシア語)を持った地域だが、バスクやカタルーニャのように保守的な民族主義政党が育たず、もっぱら民族主義政党は左派が中心で、結果的に民族主義政党の力は両州に比べ強くなく、保守的な国民党の地盤となっている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E5%B7%9E
-----引用 ここまで-----

 じゃあ、政治的な反発はないのかな?と思いましたが、Wikipediaには「ガリシア人の帰属意識とナショナリズム」という項目だけありました(中身の記載なし)。さっと検索した感じ、カタルーニャなどよりやはり敵対心は薄そうな雰囲気です。


■2014/7/7 野生の馬なのに所有者という言葉が出てくるのはなぜ?

 話が逸れましたが、一つ前のサイトではラパ・ダス・ベスタスのもっと詳しい説明がありました。

-----引用 ここから-----
ガリシア地方の野生の馬 - スペインローカルニュース | NOVAJIKA, S.A | NOVAJIKA, S.A 2011/08/22

スペイン北西部のガリシア州の山々には約2~3万頭の野生の馬が生息している。正確には、ほぼ全ての馬に所有者がいて、伝統的に畜産家が自分の村にいる馬々を管理(家畜)してきた。
http://novajika.com/news/detail_spain.cgi?id=1145
-----引用 ここまで-----

 やっと解決。やはり持ち馬なんですね。これでだいぶすっきりしました。
 伝統的に“ガシャーダ”と呼ばれる木の棒に投げ縄が付いた道具を使う地方があることや、馬に荒々しく接することで人間への恐怖心を覚えさせ、野生に戻りたいと思わせているという話もありました。
 でも、そこまでして保持するメリットもあまりないんじゃないかな?という疑問はやっぱり消えません。やはり「伝統だから」としか言いようがないのかもしれませんね。

2024年6月10日月曜日

日本のミスタープロスペクター系はキングマンボ・キングカメハメハ系

■2023/03/27 日本のミスタープロスペクター系はキングマンボ・キングカメハメハ系
■2023/03/27 好きな馬のレースで、南井克巳騎手の息子・大志騎手を久しぶりに見る


■2023/03/27 日本のミスタープロスペクター系はキングマンボ・キングカメハメハ系

 ミスタープロスペクターは大種牡馬であったため、2000年代の時点でも様々な系統に発展していました。このため、2010年代になるとミスタープロスペクター系…と分けるのはふさわしくないほど、多数の種牡馬が登場。ですので、2020年代なんかは、「なおさら」という話です。
 ただ、敢えてミスタープロスペクター系…で見てみようと、JSEの[ミスタープロスペクターの父系統(通常モード)]を眺めていました。
https://jse.jpn.org/jrasrch.cgi?kind=father&type=line&key=@22884228&end=5&mn=466635

 これを見ていて思ったのは、日本のミスタープロスペクター系の活躍種牡馬はほぼキングマンボ系なんだな…ということ。特にキングカメハメハの系統が発展しています。この系統はまだまだ伸びそうな感じです。
 以下、JSEで大きな太文字になっている2023年時点での重要種牡馬と代表産駒だけ抜粋。これを見ると、「日本のミスタープロスペクター系の活躍種牡馬はほぼキングマンボ系」の意味がわかると思われます。

キングマンボ系
 エルコンドルパサー系
  ヴァーミリアン(2002) ---リュウノユキナ
 キングカメハメハ(2001) ---ユーキャンスマイル
  トゥザグローリー(2007) ---カラテ
  ドゥラメンテ(2012) ---タイトルホルダー
  ホッコータルマエ(2009) ---メイショウフンジン
  リオンディーズ(2013) ---テーオーロイヤル
  ルーラーシップ(2007) ---ソウルラッシュ
  ロードカナロア(2008) ---パンサラッサ
 キングズベスト/King's Best(1997) ---トーラスジェミニ
  エイシンフラッシュ(2007) ---ヴェラアズール
  ワークフォース/Workforce(2007) ---ディバインフォース
  レモンドロップキッド/Lemon Drop Kid(1996) ---レモンポップ

クラフティプロスペクター系
 アグネスデジタル(1997) ---ダイメイフジ

シーキングザゴールド系
 ドバイミレニアム/Dubai Millennium(1996)
  ドバウィ/Dubawi(2002)
   マクフィ/Makfi(2007) ---オールアットワンス
   モンテロッソ/Monterosso(2007) ---ビリーバー

 ファピアノ系
 アンブライドルド/Unbridled(1987)
  アンブライドルズソング/Unbridled's Song(1993)
    ダンカーク/Dunkirk(2006) ---メイショウテンスイ
    マイゴールデンソング/My Golden Song(2003)
   エンパイアメーカー/Empire Maker(2000) ---スマートダンディー
    バトルプラン/Battle Plan(2005) ---ライオンボス
    パイオニアオブザナイル/Pioneerof the Nile(2006)
     アメリカンファラオ/American Pharoah(2012) ---カフェファラオ

フォーティナイナー/Forty Niner(1985)
 エンドスウィープ/End Sweep(1991)
   サウスヴィグラス(1996) ---テイエムサウスダン
   スウェプトオーヴァーボード/Swept Overboard(1997) ---リッジマン
 ディストーテッドヒューマー/Distorted Humor(1993)
   フラワーアレイ/Flower Alley(2002)
    アイルハヴアナザー/I'll Have Another(2009) ---ウインマーベル


■2023/03/27 好きな馬のレースで、南井克巳騎手の息子・大志騎手を久しぶりに見る

2023/03/27:スキャターザゴールド産駒のスキャターザゴールドという好きだった馬の話をこちらにまとめ。父スキャターザゴールドがMr. Prospector産駒だった…という関係です。

2009/4/21:障害デビューの前走は離され通しで、とりあえず完走しただけだったセンターザゴールド。2戦目の障害となった阪神3R 障害未勝利はがんばりました。
 初めは先行集団、それから中団、後方とどんどん下がっていきますが、それほど離されていません。最後も余裕があって1.7秒差の7着。13番人気だったし上出来でしょう。障害初戦を見たときはとても無理だと思いましたが、まだ芽はあるかもしれません。

 今回の鞍上、南井大志騎手だったんですが、久々に名前を見ました。南井克巳の息子さんです。
 何してたんだろ?と思ってWikipediaを見たら、「デビュー初年度は競馬学校の管理から解放された反動から暴飲暴食に走り、2度にわたって斤量オーバーで騎乗が不可能になり、さらに急激な減量がたたりレース当日に脱水症状になり騎乗が不可能になるなど体重調整に関するミスを繰り返し、厳重注意処分や騎乗停止処分を受けた」とか。まあ、食べ物に関しては本当騎手は凄いと思います。私なら発狂しますわ。
 南井大志騎手は年度別成績でも最高が80位です。近走を見るとほとんど障害のみですし、それで名前も聞かなかったのでしょう。
 競馬は非常に狭い世界ですが、それでも乗れてない人には厳しいです。やっぱ、プロですね。


2024年6月9日日曜日

わずか3名…三浦皇成騎手の同期は下手な世代だった?

■2009/4/10 わずか3名…三浦皇成騎手の同期は下手な世代だった?


■2009/4/10 わずか3名…三浦皇成騎手の同期は下手な世代だった?

2009/4/10:前にちらっと書いた通り、日本中央競馬会競馬学校の同期を追っていくとおもしろいかな?と思ってひとつやってみることに…。
 まずは、昨年(2008年)のデビュー組。三浦皇成騎手の世代です。この世代の卒業生は3人のみ。少なっ!
 聞いたことのない少なさです。入学時は8人だったそうなんで、たまたま辞める人が多い世代だったのか、入学時に既に少ない世代で減り方はこんなものなのか? 低レベルな世代だったんですかね…。

 JRAの騎手卒業生名簿を見ると、2008年デビュー組以前で1番少なかったのは21期生(2005年卒)の6人なので、いきなり大幅に記録更新しました。その6人だった21期生を除けば必ず8人以上だったので、ぶっちぎり少ないです。どうしたことか?


2008
三浦皇成 9位
伊藤工真 138位
大江原圭 169位

(データは<a href="http://db.netkeiba.com/?pid=jockey_top" target="_blank">netkeiba</a>で、順位は勝利数(同数の場合同順位)。情報が不正確な場合もあるかもしれません。)

 2009年辞典ではまだ新人なんでまだ1年分。淋しい表です。
 三浦皇成騎手は近年珍しく初年度から大活躍した騎手。なんかこの前書いた「名騎手が出るときには、不思議と同じ年にすごいライバルが出る」がいきなり崩れた気がするんですけど…。

 一応ライバル候補としては、南関東の川島正太郎騎手。昨年のNAR優秀新人騎手賞および南関東公営競馬最優秀新人騎手、南関東公営競馬特別賞。デビュー3か月で交流重賞も勝っています。ただし、昨年の32勝は地方の100位以内に入っていません。
 地方騎手ですけど、過去の「同期にすごい騎手」というのにはこういう場合もありました。彼が大活躍すればこれまでのパターンに入るんですけど、どうでしょう?要注目です。

 反則ではありますが、中央としては皇成とウチパクは同期であり、こういうパターンもありですかね?

2023/03/24:私は好きな騎手なのですが、三浦皇成騎手は華々しいデビューだった割にはその後伸びず。このため、三浦皇成騎手がすごくなかったという理由で、「名騎手が出るときには、不思議と同じ年にすごいライバルが出る」の法則は依然として有効となっています。おもしろいジンクスですね、これ…。


2024年6月8日土曜日

エイダン・オブライエン調教師がコカインで騎乗停止のベギー騎手に救いの手

■2018/03/19 無名騎手が18頭立ての16番人気の人気薄で欧州3歳王者に
■2018/03/19 エイダン・オブライエン調教師がコカインで騎乗停止のベギー騎手に救いの手
■2018/11/04 エイダン・オブライエン、調教師デビューは妻の厩舎の引き継ぎだった



■2018/03/19 無名騎手が18頭立ての16番人気の人気薄で欧州3歳王者に

 アイルランドのエイダン・オブライエン調教師というと、冷徹で勝利にこだわる調教師というイメージ。人情的なタイプだとは思っていませんでした。
 が、意外すぎる話がありました。

 この話にはまず、2017年のG1英ダービーで、ウイングスオブイーグルスにまたがって勝利した、パドレイグ・ベギー(Padraig Beggy)という「無名騎手」の説明が必要です。
 この馬は、18頭立ての16 番人気での大番狂わせで勝利したのですけど、鞍上も全然期待されていませんでした。
 単なる人気薄のダービー制覇ということ以上に報道する側が慌てたのはウイングスオブイーグルスの鞍上が誰だかわからなかったこと。レース後はベギー騎手の情報を集めるため、各社てんやわんやの大騒ぎだったといいます。
(Our Pleasure2017年10月号 Racing 360 秋山 響より)


■2018/03/19 エイダン・オブライエン調教師がコカインで騎乗停止のベギー騎手に救いの手

 現在ベギー騎手は31歳。アイルランドの出身ですが、競馬に縁のない家庭のためか、初めて馬に乗ったのは15歳のとき。アイルランドの騎手としては、これだけ遅いのは珍しいんじゃないですかね。「学校に行きたくなかったから」という理由で、騎手を目指したんだそうな。
  2003 年7月には初勝利を挙げたものの、壁にぶち当たります。アイルランドには才能のある騎手が多くいるものの、大レースで華々しい活躍を見せるのは大手の馬主や厩舎と主戦契約を結ぶほんの一握りの騎手だけです。

 そこに入り込めなかった多くの騎手はアイルランドを去って、異国でチャンスを求
めることになるそうで、ベギー騎手もインドを経て、イギリスに拠点を移動。その後、さらにマレーシアに移り、さらにオーストラリアへと渡りました。
 このオーストラリアで、1年半ほどの間に31勝という、まずまずといえる成績を残しました。ところが、コカインに手を出し、さらにはそれに伴う聴聞の場で偽証。2014 年9月から翌年12月まで15カ月間に及ぶ免許停止処分を受けました。もうオーストラリアではやっていけなくなりました。

 で、意外だと思ったのが、傷心で帰国したベギー騎手に救いの手を差し伸べたのが、冷血そうなエイダン・オブライエン調教師だったということです。
 エイダン調教師から「とにかく一所懸命に働き続けることだよ。そうすれば我々はいつかその働きに報いるから」と声をかけられて調教の仕事をこなします。
 徐々に信頼を得て、大きなレースでも騎乗を任されるようになり、今年4月にはハイドラ
ンジアでG3愛1000ギニートライアルSを制してついに重賞初制覇を果たしました。
 ただ、それでも、英ダービーの開催日は本人もイギリスには行かず、地元アイルランドの競馬場で乗るものだと思っていたほど。6頭出しだったんですけど、乗せてもらえるとは考えていなかったようです。
 英ダービーはもちろん、エプソムでも騎乗経験がなく、しかもこれが今年イギリスでは2レース目(本拠地アイルランドを含めても9レース目)。
 そこで勝ってしまった…というのですから、ドラマチックなシンデレラストーリーです



■2018/11/04 エイダン・オブライエン、調教師デビューは妻の厩舎の引き継ぎだった


 エイダン・オブライエン調教師の話が、Our Pleasure2017年2月号 Racing 360(秋山 響)でもありました。
 オブライエン厩舎が強いのは、クールモアスタッドの馬を一手に引き受けているためではあります。ただ、クールモアスタッドに引き抜かれたのは、その前の活躍があったためで、実力があったのも間違いないのでしょう。 記事では、その以前の活躍の話があったのです。

 エイダンは、父が騎手、調教師だったこともあり、早くから馬とともに育ち、やがてアイルランドを代表するJ.ボルジャー調教師に師事していたそうです。
 ただ、調教師デビューはかなり意外な形。当初は、ボルジャー厩舎所属時代に知り合い91年に結婚した、妻であるアンマリー調教師のアシスタントトレーナーをしていました。
 この奥さんというのがまたすごくって、 92/93 年のアイルランドの障害チャンピオントレーナーでした。
 ところが、 ちょどそのころアンマリー調教師が第一子(ジョセフ・オブライエン調教師、元騎手)を身ごもったことで、エイダンが93 年に厩舎を引き継ぐことになったというわけ。ここで初めて調教師ライセンスを得ました。

 もともと妻も障害チャンピオントレーナーだったので良かったとはいえ、なんとその93/94 年から5期連続で障害チャンピオントレーナーに君臨。(なお、93/94 年はアマチュア騎手のチャンピオンにも)
  この大活躍に目をつけたクールモアが、ヘッドハンティング。クールモアの総帥であるジョン・マグナーさんは抜擢の理由について「なにせ勝ちまくっていたからね。一時のトレンドではなく、本物だと思った」とのちに語っているそうです。

 ヘッドハンティング後は、バリードイルというクールモアの私設調教場を任されるように。
 その後、97年には、アイルランド平地チャンピオントレーナーになるなど平地でもトップクラスの成績を出し始めました。そして記事の時点までに、アイルランドで19回(97年、99年~ 2016 年)、イギリスでも5回(2001、02、07、08、16 年)平地のチャンピオントレーナーに輝くというとんでもないことになっています。


2024年6月7日金曜日

サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」 聞いた覚えがない

■2022/03/15 サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」 聞いた覚えがない
■2009/4/19 ラスカルスズカ種牡馬入りするも産駒は永井さん関連ばかり…


■2022/03/15 サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」 聞いた覚えがない

2023/03/24:サイレンススズカ関連でひとつ投稿を作っておこうということで、他で書いていた話をこちらにも転載しました。

2022/03/15:久しぶりに競馬ゲームをやろうかと思ったのですが、私は競馬ゲームをやると、馬名を名付けるところで悩んで全然ゲームが進みません。そこで、先に馬名をたくさん考えておこうと思って、最近、日課の散歩のときなど、暇なときに考えています。
 ただ、なかなか良い名前が思い浮かびません。ボツ馬名ばかり出てくるので、ここではちょっとそこらへんを紹介して「供養」しておこうかな…と。

 あと、今度やるときは、好きな馬をモデルホースを決めて、その血統を延々とつなげて行きたいな…と思っています。私はPOGでも近親や父が好きな馬…といった感じで選んでおり、そこらへんの思い入れが競馬の魅力だと思います。
 ただ、これでやると、かなり馬選びが限定されちゃうんですよね。なので、血統的にちょっと似てればモデルホースと近いと思い込む…ということで、これからはどんどん甘く、どんどん広くしていきたいと思ってもいます。それもどうなのか?という話ではあるんですけど…。

 で、馬名も基本的に好きな馬にちなんだ名前…ということになります。「~系」となっているのは、そのモデルホースということです。

・ヨジゲングルービー (サイレンススズカ系)
 これがなんでサイレンススズカにちなむ名前なのか?と言うと、サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」から。その異次元からさらに四次元に広げちゃってるんですけどね。正直「異次元の逃亡者」ってのは、私は聞いたことない二つ名だったのですが、これまたなるべく広く広くしていかないと、すぐにネタ切れになるということで採用しています。
 ただ、「イジゲン」と言うと真っ先に思い浮かぶのは、POG馬だったメイショウイジゲンですね。中央では勝利できなかったものの、未勝利で長く好走を続けて結構楽しめました。このメイショウイジゲンは同じくPOG馬だったメイショウテッサイの近親ということで指名。メイショウテッサイはメモを確認すると、兄のメイショウクオリア(この馬は特に好きではなかった馬)が重賞を勝っていたという理由での指名でした。メイショウテッサイも未勝利を勝てなかったものの、地方からのカムバックで中央でも1勝、全部で66戦するという息の長い活躍をしてくれて好きでした。主に追込が主体で、いつも「いつか来るんじゃないか!」と期待させてくれた馬です。馬券もずいぶん買いました。
 「ヨジゲングルービー」という馬名の話を全然していませんでしたが、これはなんとなく響きがコミカルでいいかな?と思ったもの。ただ、その程度なので、もうひと押し足りなかったんですよね。
 あと、名前の響きは昔あった「サムライトルーパー」というアニメに似ているな…と後から思いました。と書いて、見直すと、言うほど似てないですね。ちなみに「サムライトルーパー」は名前を知っているだけで、見たことはないアニメなので、全然内容はわかりません。


■2009/4/19 ラスカルスズカ種牡馬入りするも産駒は永井さん関連ばかり…

 ラスカルスズカ産駒ってどうなの?と思って調べてみました。
 ラスカルスズカは、お兄さんのサイレンススズカが好きで弟も応援していた…という馬。結局G1は取れず仕舞いでしたが、種牡馬入り。初年度産駒が2005年生まれで2007年デビュー。2009/4/19時点で走っているのは2世代のみです。

 活躍しているか以前に、産駒を見てみるとなんかもう圧倒的に頭数が少ないです。nekeibaの検索で出てきたのは2世代32頭のみ。全然ですねー。近親に活躍馬がいるので種牡馬として悪く無さそうな気がしたんですけど、てんで期待されてないみたいでした。

 産駒の馬主もパッと見、スズカ冠名の馬主の永井さん関連ばっかり。この頭数ですから、やはりすごい馬…というのも出てきいませんね。どうしても難しいです。
 この低レベルの中の稼ぎ頭は牝馬のサワヤカラスカル。馬主は永井啓弍さんで母親も同じ名義のサワヤカスズカ、祖母もダンシングスズカで永井血統。母父はサクラバクシンオーです。
 賞金は5,515.6万円。まだ4歳なので増えるとは思います。3月に1600万下で勝って、先週の阪神牝馬Sで4着。連対は芝の1400か1200のみということで短いです。

 その次になるとぐっと下がって1,410万円。その他の馬は1000万円未満と辛い状況です。
 1,410万円の子は牡馬。名前はスリーラスカルでやっぱり永井さん関連の永井商事。母スリーキリコ、祖母スズカフェアリー、曾祖母スリーファイヤーということで、脈々と永井さん関連で続きます。こういうのいいですね。憧れます。
 母父はサンキリコで永井さん系の冠名のひとつ「サン」がつき、また永井さん関係?と思うかもしれませんけど、サンキリコは普通に海外馬。リファール系の種牡馬です。
 スリーラスカルは新馬戦でいい脚使って2着したのを覚えていて、ラスカルスズカの産駒では1番期待していました。3戦目で勝ちあがってくれたものの、昇級してからは全く通用せず掲示板に乗れません。残念です。
 今年に入ってからは、障害に転向していたみたいです。初戦を2着して「おっ!?」て感じですが、以降3、4、10着と段々と悪化。障害でもいいから、どこかで活躍して欲しいですね。

 できることなら、ラスカルスズカには後継種牡馬になるような産駒を輩出してほしいんですけど、現状のレベルを見ると無理そうな感じ。
 でも、頭数の少なさを考えると、戦績は悪くないのかもしれません。先週までのAEI(アーニングインデックス)は1.46。同年にデビューした他の種牡馬を見て確認してみましょう。
 シンボリクリスエスが1.33、ゴールドアリュールが1.46、エアエミネムが0.39、アグネスデジタルが0.90、ショウナンカンプが0.74、エイシンプレストンが0.31、ロサードが0.81、ファルブラヴが0.51、トワイニングが0.89、グランデラが0.47、ムーンバラッドが0.44、アラムシャーが0.68。

 …って、1位タイじゃないですか!?
 これはまあ冷静に考えると、まだ4月でデータが少なく途中経過状態であり、調査のタイミングがたまたま良かったということでしょうね。でも、シンボリクリスエスやゴールドアリュールに比べておそらく繁殖の質が低いであろうことを考えると、評価してもいいんじゃないでしょうか?
 あと、新種牡馬で期待していたファルブラヴとエアエミネムの数字が悪くて、ショックでした。エアエミネムはだからフランス行っちゃったんですかねー。確かに向こうでデインヒルの評価は高いですけど・・・。密かにめっちゃ期待していたのに…。

 とりあえず、ラスカルスズカは見直されるといいなーと思います。


2024年6月6日木曜日

背中の感触が良い馬・乗り味の良い馬は走る?戦績を確認してみた

■2018/05/24 背中がいい馬は走る?マイネルフロスト・マイネルファルケの例
■2018/07/22 背中の感触が良い馬・乗り味の良い馬は走る?戦績を確認してみた


■2018/05/24 背中がいい馬は走る?マイネルフロスト・マイネルファルケの例

2023/03/23:他で書いた話ですが、「背中」「乗り味」関係ということで独立してひとつ作成。一部を転載しています。

2018/05/24:ウインゼノビアがデビュー前からコメントが盛り上がっていました。私がデビュー前からチェックしていた馬のコメントで騎手が好調だった馬は実際に走っています。確かマイネルフロストやマイネルファルケがそうでした。
 とはいえ、私がデビュー前から見ていた馬は少数。また、確かコメントの内容も異なるものだったと思います。マイネルフロストもマイネルファルケも乗ったときの背中の感触の良さ、乗り味の良さを指摘するもので、重賞馬みたいって言っていたような?
  ウインゼノビアではそこまでのコメントはないなと思ったのですけど、いろいろと記憶違いかもしれませんし、応援したい馬なので活躍してくれればと思います。

 と書いたものの、軽く過去のコメントを見直してみました。やっぱり記憶違いありましたね。マイネルファルケは騎手ではなく、牧場の人の声でした。

2007/7/20    真歌トレーニングパークで調整中。昼夜放牧を切り上げ、坂路でキャンター1500m1本の運動を再開しています。ソエの良化に伴い、バランスの取れたフットワークに。久々とあって気分的にぼんやりしているものの、騎乗者は背中の感触をほめています。

 マイネルフロストも騎手コメントじゃありませんでしたわ。まだ名前決定前に牧場スタッフが背中の話をしていました。

坂路コースで調教を始めていますが、少し臆病で物見をしながら走っています。背中や動きからはかなりの素質が感じとれます。いつもスタッフの衣服などの匂いをかいでいる ので匂いフェチかもしれません。(2012年10月21日)

 あと、重賞馬みたいって話はなかったです。オープン馬かな?と探し直したものの見つからず。 だいぶ記憶が間違っていてひどいです、ごめんなさい。
  それから、ゼノビアはちょっと指摘が違う可能性も感じるものの、以下のように背に関するコメントがありましたわ。

2017/9/15 馴致では敏感な面を見せていましたが、その後は慣れたことで落ち着いて調教に臨めるようになっています。(中略)スタッフは「ここまで敏感なのは意外でしたが、やはり跨ると馬格があって、背中がいいですし、素質を感じます」と話していました。

 ああ、確実に全く同じ種類とわかるコメントもありました。逆にこれは全然記憶になしで、記憶力がやばい…。

2017/10/20    スタッフは「幅も出てきて乗っていて安定感があります。乗った者みんなが背中を褒めますし、能力は高いのだと思います」と話していました

 私がデビュー前からチェックしていた馬でもう1頭走ったマイネルバサラの場合、逆に「背中がさびしい」といったネガティブコメントでしたし、当てになるかどうかわかりませんけど、ウインゼノビアは私の覚えていた成功馬2頭と似たパターンのようです。


■2018/07/22 背中コメントは全然珍しくなく走らない馬が多かった!

 ごめんなさい! 調べてみると、ビッグレッドファームグループの背中コメント全然珍しくありませんでした。私の記憶の中に残っていた馬だと100%で当たりだったのですけど、全体に見ると大外れでしたわ。
 手元にあったラフィアンのメモだけで、抜けがある可能性があるものの、まず2011年生まれの馬をざっと見ました。すると、 なんと9頭も背中が褒められている馬がいました。
 このときは賞金のデータがかなり若い頃に取っていて、非常に不正確。ただ、たぶんマイネルアウラートが走っただけで、後は全然だったと思われます。マイネルアウラートは1億円ホースで出資としては正解、POGとしては重賞出走程度であまり良くないとった感じ。
 しかし、9分の1の確率では使い物にならない目安です。また、背中コメントは調教が進んだ後なので、募集締め切り後のケースが多いのではないかと思われます。なので、出資する際には参考にできなくても、POGの方が可能性があったのですけど、この戦績からすると指名理由にするのは無理そうな気配です。

 この時点でもうだめだとほぼ諦めました。しかし、2011年生まれのデータでは賞金がかなり不正確でしたので、当時の調査時点でデータがほぼ出揃っているであろう2007年も一応見てみました。 こちらの背中コメントはさらに多い11頭! 多すぎるわ!
 で、こちらも賞金を確認してみると、その後増えていますね。最も稼いでいたのは、たぶんマイネジェシカで3480万円。しかし、地方に行ってから伸びた馬で、中央では未勝利。つまり、大外れです。結局、全然ダメでしたね。

 なお、余談になりますけど、地方に行って活躍というのは、ラフィアンが能力を見誤ったということ。飽くまでこれはレアケースであり、すべての地方転厩馬で合計すると出資価格プラス飼い葉代を回収するほど稼げていないことがわかっています。ただ、このレアケースが強調されて、「このクラブは能力ある馬を引退させた!」と絡む人が出てきます。
 実を言うと、私の出資していた数少ない地方売却馬もこのレアケースになって、売却後にガンガン活躍してしまったことがあるのですが、まあー、しゃーないですね。 諦めるしかありません。平均すると活躍していない馬が多いのですから、全体的な判断としてはクラブの引退選択は悪くない状態になっています。