■2014/8/4 ボールドリーズニング、僅か61頭の産駒から名馬シアトルスルーを送り出す
■2023/02/11 シアトルスルーの父Bold Reasoning、無名すぎて情報が少ない!
■2024/04/25 意外に日本でまだ頑張っているシアトルスルー系の種牡馬
■2014/8/4 ボールドリーズニング、僅か61頭の産駒から名馬シアトルスルーを送り出す
残念ながら早世する種牡馬というのは後を立ちませんが、少ない世代から名馬を輩出した馬もいます。ボールドリーズニングがそうです。
-----引用 ここから-----
アワープレジャー2012年12月号 ザ・ブラッド Vol.18
http://www.ruffian.co.jp/site/ourpleasure/ourpleasure.php
米国を代表する名馬ボールドルーラーの孫でベルモントパークのダート6 ハロンのレコードを塗り替えたボールドリーズニング。(略)ボールドリーズニングはノド鳴りの持病があったために大成できず、ケンタッキーで種牡馬入り後も僅か3 世代、61 頭の産駒を残しただけで早逝してしまったが、その血脈は息子であるシアトルスルーや孫のエーピーインディを大動脈として今も発展を続けている。
-----引用 ここまで-----
シアトルスルーは今度詳しくやります(見栄えの悪かったシアトルスルー、アメリカで唯一不敗の三冠馬となるで書きました)が、アメリカ競馬史を代表する名馬です。Wikipediaでは「1977年に史上初の無敗でのアメリカ三冠を達成した(三冠馬としては10頭目)」と説明しています。
このシアトルスルーのところにお父さんであるボールドリーズニングの話もありますから、これも紹介。
<シアトルスルーは1974年2月15日、アメリカケンタッキー州の5、6頭の繁殖牝馬を繋養する小さな牧場で生まれた。父のボールドリーズニングは種付け料が14万円と安く、シアトルスルーはその初年度産駒にあたる。ボールドリーズニングは3年間供用されたあと種付け中に牝馬に蹴られ、そのときの怪我がもとで死亡した>
シアトルスルーは種牡馬としても成功し、今でもその血統を残しています。
ただ、以前は日本でも血を引く馬が多かったですけど、最近見ませんね。日本には合わないです。
じゃあ、アメリカでは今どの系統が活躍しているのか?というのも、私は知らないんですけど…。
■2023/02/11 シアトルスルーの父Bold Reasoning、無名すぎて情報が少ない!
Bold Reasoningについてはほとんど情報がありませんね。Wikipediaがないだけでなく、他のサイトでも情報不足です。そこで英語版のWikipediaを見てみようと思いつきます。この英語版のWikipediaなら単独項目がありました! ただし、こちらも極めて短く競走成績の表も見当たりません。とりあえず、機械翻訳とともに紹介しておくことにしました。
これを見ると、やっと競走成績のような情報もわかります。
・Bold Reasoning - Wikipedia(英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/Bold_Reasoning
Background(背景)
Bold Reasoning was foaled in Florida. He was out of the Hail To Reason mare Reason To Earn, by the Santa Anita Derby winner Boldnesian, a son of Bold Ruler.
Google 翻訳
<Bold Reasoning はフロリダで生まれました。 彼は、Bold Ruler の息子である Santa Anita Derby の勝者 Boldnesian によって、Hail To Reason 牝馬 Reason To Earn から外れました>
DeepL翻訳
<ボールドリーズニングはフロリダで産まれた。ヘイルトゥリーズンの牝馬、リーズントゥアーンの産駒で、サンタアニタダービーの勝ち馬ボールドネジアン(Bold Rulerの子)を産んだ>
Racing career(競走成績)
Bold Reasoning recorded his most important successes as a three-year-old in 1971, winning the Jersey Derby and the Withers Stakes. Bold Reasoning set a new track record at Belmont Park for six furlongs a four-year-old in 1972.
Google 翻訳
<Bold Reasoning は、1971 年に 3 歳で最も重要な成功を収め、ジャージー ダービーとウィザーズ S で優勝しました。 Bold Reasoning は、1972 年にベルモント パークで 4 歳児に 6 ハロンの新記録を打ち立てました。>
DeepL翻訳
<ボールドリーズニングは3歳時の1971年にジャージーダービーとウィザースステークスを制し、最も重要な成功を収めた。1972年にはベルモントパークで4歳馬の6ハロン新記録を樹立した。>
Stud record(種牡馬成績)
Upon retirement, Bold Reasoning only produced three crops of foals at Claiborne Farm before his death on April 24, 1975, due to a breeding shed accident in which he cracked his pelvis. He had to be euthanized after the injury caused severe colic.[1] He sired Seattle Slew in his first crop of foals and the top-rated French two-year-old Super Concorde in his second.
Google 翻訳
<退職後、大胆な推論は、彼が骨盤を割った繁殖小屋の事故のため、1975 年 4 月 24 日に亡くなる前にクレイボーン農場で子馬を 3 頭しか生産していませんでした。 彼は重度の疝痛を引き起こした後、安楽死させられなければなりませんでした。 彼は最初の仔馬でシアトル・スルーを産み、2 頭目で一流のフランス産 2 歳のスーパー・コンコルドを産みました。>
DeepL翻訳
<引退後、ボールドリーズニングはクレーボーンファームで3頭の仔馬を生産したが、1975年4月24日、飼育小屋の事故により骨盤にひびが入り死亡した。最初の産駒はシアトルスルー、2番産駒はフランスの2歳馬スーパーコンコルドを産んだ。>
最後、種牡馬成績のところはどちらもうまく訳せていませんね。3頭しか産駒はいないとしているものの、そんなわけがありません。これは「crops」の誤訳。ファーストクロップ、ラストクロップというように、競馬でのcropsは1頭の馬ではなく、1世代の馬全部を指します。
つまり、3世代の産駒を残し、1世代目(ファーストクロップ)からシアトルスルー、2世代目からSuper Concordeを生み出したという意味でしょう。
また、競争戦績については、Jersey DerbyとWithers Stakesを勝利、また、1972年にはベルモントパークで6ハロンのレコードを持っているらしいということがわかりました。
■2024/04/25 意外に日本でまだ頑張っているシアトルスルー系の種牡馬
日本で今シアトルスルー系っていなくない?とふと思ったのですけど、普通に結構いましたわ。特にシニスターミニスターは成功しています。
JSE シアトルスルーの父系統(通常モード)
シニスターミニスター/Sinister Minister(2003)
フロステッド/Frosted(2012)
パイロ/Pyro(2005)
カリフォルニアクローム/California Chrome(2011)
カジノドライヴ(2005)
マジェスティックウォリアー/Majestic Warrior(2005)
マリブムーン/Malibu Moon(1997)
https://jse.jpn.org/jrasrch.cgi?kind=father&type=line&key=@22698408&end=5&mn=476118
ただ、今後日本でシアトルスルー系が広がるか?と言うと、結局やっぱり厳しそうな感じ。最も最近導入されて注目だったカリフォルニアクロームは繁殖牝馬の質の高さを考えると大ゴケした感じがありますし、最も活躍馬を輩出したシニスターミニスターも、後継種牡馬という点で見ると、全くダメです。
とりあえず、最も可能性がありそうなこのシニスターミニスターの孫世代の成績を見てみましょうか。2024/04/25時点でのベスト5は以下のような感じ。まだ産駒が生まれ始めたばかり…ではあるものの、やはり今のところ目立った馬は出ていないようでした。
賞金順位 馬名 性 父 総賞金(万円)
1位 ルーンファクター 牡 インカンテーション 2,143
2位 シトラルテミニ 牝 インカンテーション 2,139
3位 リュヌダムール 牝 ダブルスター 1,740
4位 ルイジアンナ 牝 ダブルスター 1,583
5位 ユーアオンフリーク 牡 インカンテーション 1,538
https://db.netkeiba.com/
カリフォルニアクロームが大ゴケと書いたんですけど、繁殖牝馬の質の高さを考えるとまだ大物を出す可能性があり、期待ができるかも?と思い直してこちらも調査。やはり産駒を出し始めたばかりなのですけど、1位の賞金ではシニスターミニスターの孫世代には勝利。今後ここからどこまで伸びるか?ですね。
賞金順位 馬名 性 総賞金(万円)
1位 ワイドラトゥール 牝 2,739.60
2位 エルフストラック 牝 1,918.60
3位 スプリングノヴァ 牝 1,805.40
4位 ネグレスコ 牝 1,710.00
5位 カルフレグランス 牝 1,708.20