2024年5月11日土曜日

無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち

■2014/8/24 無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち


■2014/8/24 無事是名馬はおかしい?故障・怪我・病気の多い名馬たち

 ヤフー知恵袋は結構変な人が多いです。今日はそのヤフー知恵袋で気になったもの。

-----引用 ここから-----
「無事是名馬」

このような格言があり、この格言をよく使われる方がいますが、質問があります。

先に断っておきますが、個人的には使い方の定義があやふやで非常に嫌いなフレーズです。

先に「サイレンススズカについて」の質問をさせていただいているのですが、サイレンススズカはこの格言に当てはまらないから名馬ではないという意見がこの質問以外でもよく見かけます。
「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」がこの格言の内容ですが。
では、この格言にそのまま基づくと、
一度でも怪我をした馬は名馬ではない。
怪我で引退した馬は名馬ではない。
予後不良になった馬なんて話にならない。
ということになります。

これに該当する馬で、具体的に今簡単に名前が出るところを挙げれば・・・
サイレンススズカ 予後不良
テンポイント 予後不良
ライスシャワー 予後不良
ネオユニヴァース 怪我引退
アグネスタキオン 怪我引退
フジキセキ 怪我引退
トウカイテイオー 怪我引退
サニーブライアン 怪我引退
カネヒキリ 怪我引退
ダイワスカーレット 怪我引退
グラスワンダー 怪我引退
ウオッカ 怪我(鼻出血)引退
シンボリルドルフ 怪我引退
キングカメハメハ 怪我引退
ナリタブライアン 怪我引退

ミルリーフ 怪我引退
ヌレイエフ 病気引退
サンデーサイレンス 怪我引退

以上、個人的に名馬を挙げさせていただきましたが、これらの馬の中には年度代表馬なども多くいます。
それでも「無事是名馬」の格言を忠実に当てはめると、これらは名馬とは呼べなくなります。

長くなってしまい申し訳ありませんが、「無事是名馬」論を尊重される方は怪我で引退した馬もまた名馬ではないのでしょうか?
それとも少し甘い基準にして予後不良馬のみ名馬とは認めないのですか?
もしくは、タキオンのように3歳で怪我をして引退した馬は名馬とは認めないのでしょうか?

「無事是名馬」の基準をお教えいただければ、今後その基準を参考に皆さんの意見を聞けるようになると思いますし、私以外の「無事是名馬」論を尊重しない方にとっても参考になると思います。

よろしくお願いいたします。。。

補足
    「怪我」≠「名馬ではない」とする意見が多いようですが、その考えに基づくとサイレンススズカやアグネスタキオン等に対して「無事是名馬」を理由に名馬ではないと主張する人の意見は根本から間違っていると見なしていいのでしょうか?

ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1171651651
-----引用 ここまで-----

 この方、自分で「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」を引いているんですが、疑問に思わないのでしょうか?
 これは単なるたとえですよ。本気で「名馬」の条件だと言っているわけではありません。「能力が劣った馬が名馬である」という時点で、そこらへんは理解してほしいものです。

 Wikipediaでの説明は以下です。

-----引用 ここから-----
無事之名馬(ぶじこれめいば、無事是名馬とも)とは、競走馬を指して「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬は名馬である」とする考え方を表した格言である。馬主でもあった作家・菊池寛による造語として有名だが、実際は時事新報の岡田光一郎によるものである。岡田はまた菊池の『日本競馬読本』の代筆も行っている。菊池が競馬関係者から書を求められた際に、『臨済録』にある「無事是貴人(ぶじこれきにん)」に想を得て色紙に揮毫していたのが言葉の始まりとされた。「無事是貴人」とは、本来「自然体の内に悟りを啓く者が貴人」という意味の禅語で、茶道において一年の無病息災を寿ぐ言葉として転用された。

菊池は日本競馬会の雑誌『優駿』に寄せた随筆で、馬主としての経験から「樂しみを覺える割合ひに較べれば、心配や憂鬱を味はふ時の方が多い。馬を持つてゐることの樂しみが二、三割だとすれば、心配や憂鬱の率は、まづ七、八割にも及ぶであらう。それも、大部分は馬の故障から来るのだ」と語り、「馬主にとつては、少しぐらゐ素質の秀でてゐるといふことよりも、常に無事であつてくれることが望ましい。『無事之名馬』の所以である」としている。この考えは馬主のみならず多くの競馬関係者の共感を呼び、以後「無事之名馬」は頑健に走る馬を賞賛する言葉として使用されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E4%BA%8B%E4%B9%8B%E5%90%8D%E9%A6%AC
-----引用 ここまで-----

 親が子どもに「特別優秀な子でなくても、病気をせずに無事育ってくれる方が孝行息子だわ」というようなものです。
 そこにしゃかりきになって、「そんなものは孝行息子の条件ではない。病気になっても親に孝行した人はこんなにいる!」と頑張ってみても仕方ありません。

 私はこれ、ヌレイエフの病気引退で検索していて見つけたんですが、競走馬の名前を挙げた中でヌレイエフまで網羅しているように競馬の知識は多いようです。
 それでいてどうしてこんな当たり前のことを理解できないのか?となると、同じ競馬ファンとしては複雑な気分になります。
 競馬ファンがこんな人ばかりだと思われないといいんですけど…。