2024年4月29日月曜日

珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…

■2023/01/20 珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…
■2018/10/17 珍名馬、馬なのにギュウホ(牛歩) あのミルファームの競走馬
■2020/08/09 馬なのに子犬を意味する「パピードッグ」、なぜ犬なのか?


■2023/01/20 珍名馬イヌハワントナク マサコチャンの娘でアイコチャンという馬も…

 珍名馬らしい珍名馬なのに見逃していたイヌハワントナク。ここまで3戦して15、12、11と着順は冴えません。
 馬主さんは熊澤浩樹さん。検索で出てきた所有馬は6頭のみで現役は2頭。2015年生まれの牝馬ロンスのみが中央勝利馬で、この馬は3勝して3706万円稼ぎました。
 この稼ぎ頭ロンスにあやかってか、現役のもう1頭はロンスアンドロンスという名前の牡馬でした。2頭は同じ岡田スタッドですが、特に血の繋がりはなし。ちなみに6頭とも岡田スタッドですね。

 稼ぎ頭のロンスですが、この馬、母などの名前がおもしろいですね。4代母はミスオーハヤブサという普通の名前。3代母もチヨダマサコ、2代母はそこからとったマサコチャンで普通です。ところが、この普通の名前を普通じゃない名前にしてしまったのが、ロンスの母の名前アイコチャン。おそらく雅子皇后と愛子内親王の親子とひっかけた名前でしょう。右派の人に「不敬だ」と怒られそうです。
 ロンスの馬名の由来も見ておくと、「人名より」とのこと。一方、ロンスアンドロンスの方を見ると、私の予想と違って「兄ラブリロンリロンスより」とありました。
 ただ、よく見ると、ラブリロンリロンスも同じ熊澤浩樹さんの馬。こちらの馬名意味は、「魅力ある孤独なロンス(人名)」となっていました。
 この兄は中央で1勝。売却して名義が変わったのか、私の最初の検索では出てきませんでした。こういうことはよくありますね。

 ついでに「ロンス」という名前で有名な人を検索してみました。ジョルジュ・ロンスという人がヒットします。

<ジョルジュ・ロンスまたはジョルジュ・ロンセ(Georges Ronsse、1906年3月4日 - 1969年7月4日)は、ベルギー、アントウェルペン出身の自転車競技(ロードレース)選手。
1925年、個人契約選手としてプロへ転向し、同年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制覇。翌1926年、トレードチームである当時の名門・オートモト=ハッチンソンと契約を結んだ。以後、ラ・フランセーズ=ダンロップなど、名門チームに在籍した。
史上初となる、世界選手権・プロロードレース2連覇など、主にワンデイレースでの活躍が目立った。この他、シクロクロスやトラックレースでも実績を残している>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B9

 イヌハワントナクから離れてしまったので、こちらの馬名意味も検索。<犬は「ワン」と鳴く>というそのまんまの説明でした。どうでもいい話ですけど、私は、犬の鳴き声は「ワン」よりも「ウォン」派です。
 検索でヒットする熊澤浩樹さんの馬は、他の馬名も珍名馬揃い。例えば、チョコダイスキ、チョコタベチャウゾはともにチョコレート系の名前。お好きなんでしょうか。ちなみに犬にチョコは厳禁です。
 もう1頭はヒトツデモカチタイ。ひとつ勝つどころか、2戦連続で二桁着順、賞金ゼロで登録抹消。ロンス系だけ珍名馬じゃないといった感じでしたね。


■2018/10/17 珍名馬、馬なのにギュウホ(牛歩) あのミルファームの競走馬

 珍名馬は好きですけど、さすがにちょっとこれひどいんじゃないの?という名前のギュウホ(牛歩)という馬がいました。実際走っておらず、ここまで5戦して二桁が4回。二桁じゃない1戦も8頭立てのブービーでした。
 当然のごとく、掲示板での評判も芳しくありません。

[30] ルリうめさん
馬名の由来、馬体から連想って?
走らないと感じたのか?
[29] 京阪さん
サラブレッドがその名前でいいのか??
[20] 下手の横好きさん
馬なのに牛歩…名付け親は何考えてるんだ
[10] シゲさん
もう少しなんとかならんかったんかな…。牛歩よりかはあるだろうに。
ギュウホの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.com

 馬主は競走馬をやたら多く走らせたり、出走奨励金などを狙ったりすることで有名なミルファーム。先の8頭中7着のレースも未勝利で4戦二桁着順の後の格上挑戦であり、出走奨励金狙いだったと思われます。
 この出走奨励金狙いは、私は悪くないと思うのですけど、ミルファームの場合は虐待じゃないかというほど連続で使うときあるんですけどね。さすがに度が過ぎていて、看過できません。今回のネーミングにも、馬への愛のなさを感じてしまいました。

2019/08/03:ギュウホは中央で10戦しましたが、9戦が二桁着順というひどさ。一度だけ7着があるのですが、これも8頭中7着。この最高着順の7着ですが、500万下のアスター賞。もちろん勝利していないので格上挑戦。ミルファームらしく出走奨励金狙いなんじゃないかと思われます。
 その後地方に移籍。名義が異なっていますので売却した感じですね。地方では勝利もしており、現時点で44万円稼いでいます。


■2020/08/09 馬なのに子犬を意味する「パピードッグ」、なぜ犬なのか?

 ギュウホと同じで「馬なのに」という感じの馬名がありました。別の動物の名前がつくということだけなら珍しくないものの、「パピードッグ」という名前だったので、ちょっとおかしさが高いと思ったんですよね。「ドッグ」はご存知の通り「犬」ですが、「パピー」も子犬という意味なので、バリバリの犬っぽさ。
 別の意味の可能性もあったので確かめたのですが、提出されている馬名の由来でもモロに「子犬。幼犬」という説明でした。調べてみると、puppy単体だけでなく、puppy dogでも子犬などの意味があるみたいですね。

 馬主は、Him Rock Racingホールディングス。父はブラックタイドという良い種牡馬なんですけどね。母はマイビビアーヌ。母の方はどういう意味かと思ったのですが、「ビビアーヌ」は人名だとのこと。なので、父母の名前からの犬つながりで「パピードッグ」でもないようです。 謎ですね。ちなみに牝馬でした。

 一度書き終わってから思いついたのが、 Him Rock Racingホールディングスで走っている他の馬にちなんで名付けた…といった可能性。これに似たパターンは他の馬主さんでいくつかあります。
 調べてみると、Him Rock Racingホールディングスで最も走っているのは3億5000万円のブルドックボスであり、やっと犬関係が出てきました! これにあやかったのかもしれません。この推測が一番しっくり来ますね。
 なお、ブルドックボスも父ダイワメジャー、母リファールカンヌで犬とは特に関係なさそうでした。