2025年9月30日火曜日

父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?
■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!



■2018/11/21 父も母も「ダンス」、名付けた子供の馬名は?

 珍名馬が好きでちょくちょく取り上げていますけど、珍名というよりはセンスに感心した馬名がありました。ただ、昔の馬。 タップダンスシチーとダンスヴィオレの2007年生まれの馬です。
 父タップダンスシチーと母ダンスヴィオレなので、父母あわせてダンスが2つで「ダンスダンス」でもおもしろいと思うのですけど、ちょっとひねって「ツーステップ」。これに冠名(おそらく)をつけてハマノツーステップでした。馬主は、浜井弘至さんという方です。
 なお、15戦0勝 [0-0-1-14]448万円 (中央) ということで、全然活躍はしていません。

 ところで、ダンス関係の名前と言うと、ノーザンダンサーが思い浮かびます。その産駒もダンス関係がいて、ニジンスキーは、ロシアの伝説的なバレエダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーから。
 また、昔だと 別の系統でネイティヴダンサーという大種牡馬も。ネイティヴダンサー産駒でダンス関係だと、オグリキャップの父であるダンシングキャップがいます。

  ハマノツーステップの父タップダンスシチーはこれら2系統とは無関係。タップダンスシチーは、リボー、ヒズマジェスティの系統であり、父のプレザントタップが由来でしょう。プレザントタップは「愉快なタップ」といった意味でしょうかね。
 一方、ハマノツーステップの母のダンスヴィオレは、その父のダンスインザダークから。ご存知の通り、ダンスインザダークはサンデーサイレンス産駒ですので、サンデーサイレンスという名前はダンスに関係ありません。ダンスインザダークは母のダンシングキイの方から。そして、このダンシングキイは前述した父のニジンスキーからであり、私が思い浮かんだ片方との関係はありました。馬名はこういう祖先からの繋がりもおもしろいですね。



■2022/03/15 競馬ゲームをやると馬名に悩んでゲームが進まない!

 久しぶりに競馬ゲームをやろうかと思ったのですが、私は競馬ゲームをやると、馬名を名付けるところで悩んで全然ゲームが進みません。そこで、先に馬名をたくさん考えておこうと思って、最近、日課の散歩のときなど、暇なときに考えています。
 ただ、なかなか良い名前が思い浮かびません。ボツ馬名ばかり出てくるので、ここではちょっとそこらへんを紹介して「供養」しておこうかな…と。

 あと、今度やるときは、好きな馬をモデルホースを決めて、その血統を延々とつなげて行きたいな…と思っています。私はPOGでも近親や父が好きな馬…といった感じで選んでおり、そこらへんの思い入れが競馬の魅力だと思います。
 ただ、これでやると、かなり馬選びが限定されちゃうんですよね。なので、血統的にちょっと似てればモデルホースと近いと思い込む…ということで、これからはどんどん甘く、どんどん広くしていきたいと思ってもいます。それもどうなのか?という話ではあるんですけど…。

 で、馬名も基本的に好きな馬にちなんだ名前…ということになります。「~系」となっているのは、そのモデルホースということです。

・ヨジゲングルービー (サイレンススズカ系)
 これがなんでサイレンススズカにちなむ名前なのか?と言うと、サイレンススズカの二つ名「異次元の逃亡者」から。その異次元からさらに四次元に広げちゃってるんですけどね。正直「異次元の逃亡者」ってのは、私は聞いたことない二つ名だったのですが、これまたなるべく広く広くしていかないと、すぐにネタ切れになるということで採用しています。
 ただ、「イジゲン」と言うと真っ先に思い浮かぶのは、POG馬だったメイショウイジゲンですね。中央では勝利できなかったものの、未勝利で長く好走を続けて結構楽しめました。このメイショウイジゲンは同じくPOG馬だったメイショウテッサイの近親ということで指名。メイショウテッサイはメモを確認すると、兄のメイショウクオリア(この馬は特に好きではなかった馬)が重賞を勝っていたという理由での指名でした。メイショウテッサイも未勝利を勝てなかったものの、地方からのカムバックで中央でも1勝、全部で66戦するという息の長い活躍をしてくれて好きでした。主に追込が主体で、いつも「いつか来るんじゃないか!」と期待させてくれた馬です。馬券もずいぶん買いました。
 「ヨジゲングルービー」という馬名の話を全然していませんでしたが、これはなんとなく響きがコミカルでいいかな?と思ったもの。ただ、その程度なので、もうひと押し足りなかったんですよね。
 あと、名前の響きは昔あった「サムライトルーパー」というアニメに似ているな…と後から思いました。と書いて、見直すと、言うほど似てないですね。ちなみに「サムライトルーパー」は名前を知っているだけで、見たことはないアニメなので、全然内容はわかりません。


2025年9月29日月曜日

女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト

■2022/07/04 女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト


■2022/07/04 女性と知らずに気に入った今村聖奈騎手、レコードで重賞初騎乗初制覇の強烈インパクト

 例年新人騎手の中にひとりくらい気に入った騎手がいますし、デビューした頃に注目騎手は誰なのか調べることも多いです。ところが、2022年は忙しく、新人のレースはほとんど見ていませんでした。なんか今年はデビュー騎手が多い気もしますし、名前もさっぱり覚えられません。
 ところが、最近になって2レース続けて、今村騎手で気に入った騎乗があり、今村騎手を中心に新人騎手を重点的に見るように。今村騎手はやはり私の好きな騎乗が多いことが確認できたのですが、もう少し確かめたいと累計視聴レース数を増やしているところでした。掲示板で目にする感じだと、角田大和騎手の評判が良かった感じですが、私は断然今村騎手ですね。
 このように繰り返し見ているうちに、「あれ、髪長くない?」と気づいてやっと下の名前まで見たところ、聖奈という名前で、女性騎手だと気づきました。フルネームで見ていませんしたし、レース中も後頭部なんかあまり見ませんから、全然気づきませんでしたわ…。

 今村聖奈騎手を注目しだしてから1ヶ月も経っていないのですが、その後すぐにブレイク。なんと重賞初騎乗初制覇、しかも、レコードでの勝利というど派手な勝ち方です。もっと早く気づいて、投稿していれば良かったのですが、完全に後出しジャンケンみたいな投稿になってしまいました…。
 この重賞初騎乗初制覇のレースは、夏競馬の小倉開催でのCBC賞です。騎乗したテイエムスパーダは2番人気。ただ、過去の重賞2戦では人気ではなく、人気以上の大敗で二桁着順。なぜか2番人気だったものの、正直過剰人気ではないかと思っていました。

 今村聖奈騎手はこのテイエムスパーダはテン乗り。この馬で逃げます。過去に一度逃げてはいるものの、そのときは2着。2勝はいずれも2番手からのスタートで、本質的には先行馬だと思っていたので、逃げるのはどうかと思いました。
 また、ペースも早すぎだろう…というもの。「よりによって注目される重賞でやらかしたかな? レース後叩かれそう…」と思います。ところが、手応えはむしろ残ってそうな感じでコーナーを回ってくると、ただでさえ離して単騎で逃げていたのに、直線さらに突き放してレコードタイムで圧勝。圧倒的すぎて笑えました。

 結果的には見事な騎乗だったとしか言いようがないんですけど、なんなんでしょうね? 前述の通り、戦績は全然でしたし、本当は逃げ馬なのに逃げていなかった…ということでもありませんでした。気持ちよく走らせることができれば強いってタイプなんですかね? 予想外の圧勝劇です。
 <今村聖奈騎手、JRAレコードでの重賞初騎乗勝利に競馬ファン驚き 「あのタイムで逃げ切るとは」「すごすぎてよくわからん」>(7/3(日) 16:23配信 中日スポーツ)という記事も出ていました。

<ルーキー今村聖奈(18)がテイエムスパーダに騎乗し、鮮やかに逃げ切り、JRAレコードで重賞初騎乗初勝利を飾った。SNSでは「今村聖奈」「今村騎手」が続々トレンド入り。「恐れ入りました…」「重賞初騎乗初勝利! 大日本レコード樹立おめでとう」「あのタイムで逃げ切るとは…」「すごすぎてよくわからん」「斤量の音型(引用者注:恩恵の誤字)もあるけど、それにしても上手い」など驚きの声が相次いだ。
 前半600メートル31秒7のハイペースで逃げた今村騎手はレース後「馬の力を信じて自信を持って乗れたのが良かった。冷静でした」などと話し笑顔を見せた。
 (中略)ツイッター上では、このほかにも「(負担重量)48キロとはいえ、たいした度胸とセンス! この思い切り忘れないで欲しいね」「競馬に対する考え方が素晴らしい。今村聖奈ちゃん凄いわ! 素晴らしいインタビューでした」などの称賛が止まらなかった>
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ed6c94db4a24155188647eaadd9baf554993b3c

 斤量が言われていましたが、CBC賞はハンデ戦で、テイエムスパーダは最も軽い48kg。これまでテイエムスパーダは最も軽いところでも52kgでした。52kgの前走は阪神で、一気に軽くなった今回は平坦の小倉ということで走りやすかったのかもしれません。
 また、1番人気も軽ハンデ49kgでしたので、軽ハンデでの人気だったのかも。あと、ヤフーのコメント欄を見ていると、この斤量で乗れる騎手を…ということで、テイエムスパーダ未騎乗の今村騎手にたまたま依頼が来た感じ。で、そのチャンスと低斤量を活かしきっての逃げ切り勝ちだったようです。逆に言うと、テイエムスパーダは斤量が増えるときついかもしれません。

 疲れて最終レースは見なかったのですが、ヤフーのコメント欄によると、そこでも勝っていたみたいですね。馬券買いたいな…と思う騎手なのですが、「この戦績の馬で馬券内持ってくるの?」というのがちょくちょくあり、私には買いどころがさっぱりわかりません。CBC賞も手を出せないオッズと思ったレースです。注目されると過剰人気になり、さらに買いづらくなりそうでした。

<この子ずっと見てるけど本当にすごいよ。
 どんな馬に乗ってもポジティブな騎乗をして、それが馬に伝わるのか馬も全力で走っているいる。それと競り合いの強さでゴール前で刺されそうな時でもぎりぎり持してくれるのは、馬券ファンとしてはありがたい。
 今日の最終でも前が塞がっていたので、どうするか見ていたら冷静に最内をついて伸びてくれた。下手なジョッキーなら焦って外へ出してしまうところだ>

<重賞制覇おめでとうございます。ハイペースで後ろの馬に足を使わせての見事な逃げ切り。レースの判断、インタビューの受け答え全て完璧でした。さらに最終は内を突いての連続勝利。ちょっと末恐ろしいまでの強さで女性ジョッキーでのG1制覇さえ夢でなくなったと思います>

<そりゃ前半31秒7でぶっ飛ばして逃げきりゃレコード出るよ。そんな事が凄いんじゃなくて強い意志を持って躊躇わず行ききるところよ。馬群に突っ込む度胸もあるし12Rのイン突きなんて他の女性騎手にできないでしょ。乗鞍の数と勝利数が表してるように技術もだがそれ以上に男性社会でも怯まないくらいじゃないと信頼は集められないだろうし今村さんは他の女性騎手どころか同期の騎手に対しても大きなアドバンテージを作る事に成功したと思うよ>

2022/07/24追記:「気に入った」という話を書いていた今村聖奈騎手ですが、この投稿を書いた後、私のメモしている評価ランキングがガタ落ちして、むしろ平均以下まで下がりました。観戦数が少ない新人騎手にはありがち。気に入った騎手というのは、撤回します。
 評価点数が低下したのは、出遅れや出負けが私の見たレースで続いたため。位置を挽回せずに大外ぶんまわしという工夫のない騎乗も目立ち、さらに評価を下げました。馬の脚質や展開によってはもちろん脚をためる作戦もアリなのですが、明らかにそうでないケースで後方ポツン追い込み…というのがが続いたため、評価が辛くなってしまいました。申し訳ありません。

2025年9月28日日曜日

他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?
■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?


■2018/10/15 他人の冠名使用の反則馬名?馬主は長山尚義氏のチョウサン 批判は?

 「トウカイチョウサン」という名前の馬がいて驚きました。「トウカイ」「チョウサン」という2つの冠名を使用しています。
 他人の冠名を使ってはならないというルールは確かなく、一応反則ではないでしょう。ただ、マナー違反で行儀は悪いとは言えそう。どちらかが勝手に使用したのではないか?と思いました。
 で、馬主を見てみると、「チョウサン」でした。オジュウチョウサンで有名な長山尚義さんの冠名であり、会社名義で持っているみたいですね。

 批判が出ているのでは?と掲示板を見てみると、不人気馬ということもあり、デビュー前の書き込みはゼロでした。ただ、 その後、以下のような書き込みが。なるほど、一応そういう可能性はありますね。

[1] 大原櫻子応援団NEOさん
共同馬主?
トウカイチョウサンの掲示板 | 競走馬データ - netkeiba.com

 また、普通に許可を取っているという可能性もあります。それから、すでにトウカイという冠名が使われていないという可能性もあり、この場合も個人的には許容範囲内です。
 検索してみると、2018年の2歳馬でも「トウカイ」の冠名で内村正則さんが所有していました。ただ、他の馬主名でも結構「トウカイ」があってびっくり!

(有)二風谷ファーム    トウカイクルーク    牝    2014
古味裕章    トウカイリオナ    牝    2014
江原明    トウカイジュリア    牝    2014
佐藤良二    トウカイアルバ    牝    2014
松本桂昌    トウカイエポナ    牝    2015
松本桂昌    トウカイハッピー    牡    2013
大黒富美子    トウカイアゼリア    牝    2015
大黒富美子    トウカイフォーゲル    牝    2014
谷謙介    トウカイメジャー    牝    2013
浜田修一    トウカイヴィオラ    牝    2014
武村學    トウカイボヌール    牝    2015
邑田昌平    トウカイソンジュ    牝    2013
爲永良弘    トウカイエンプレス    牝    2012

 これだけ多いとなると、ちゃんとした理由があるんでしょうね。…と書いてから気づきましたが、そうだ、もともと普通にトウカイの人が持っていた馬を他の人が買っただけかも!…で、調べてみると、案の定すべて地方の馬なので単に買っただけの可能性が濃厚。うっかりしていましたわ!
 ということで、やはり中央デビューのトウカイチョウサンは特殊ケースのようです。

2022/05/21追記:全然別の由来という可能性もあるでしょうから、登録時の「馬名の由来」も見てみました。すると、「母名の一部+冠名」という説明。母は内村 正則さんの持ち馬で「冠名+世界」のトウカイユニバースであり、やはり冠名由来だと考えられます。


■2022/05/21 オジュウチョウサンの馬名の意味は「お重」…それとも別の意味?

 「チョウサン」の冠名で知られる長山尚義オーナーの話でなにか?と検索。<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事が出てきました。

 これはオジュウチョウサンの名前に関する話でしょうか。私はPOGでオジュウチョウサンを指名しており(見る目の無さを発揮してPOG期間はイマイチ走らず)、そのときには正直「変な名前だな」と思ってしまいました。ただ、馬名の意味までは考えたことがありませんでした。
 今想像してみると、「お重」って意味じゃないかと想像。この「お重」というのは「重箱」のこと。おせちの入っているあの黒い重なった箱ですね。「お重」だとすれば、響きはともかく意味としては、めでたくてなかなか良い名前。急にいい名前な気がしてきました。

 ただし、これは私がタイトルから想像しただけで、本当に馬名の話かどうかは不明。で、やっとこ実際に読んでみると、やはり馬名の話でした。ただ、意味は「お重」ではなく、全く想像できないものでしたわ…。

<競馬は1頭の馬を応援していると、みんなの和ができる。それがいいですよ>
<所有馬には家族の名前を付けます(引用者注:前述のトウカイチョウサンは違っており、たぶん全部ではないでしょう)。オジュウチョウサンのオジュウって? ファンの方も気になっているかな。答えは、息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」って言えずに「オジュウ(俺)オジュウ(俺)」って発音していて。そこからです。オジュウの全兄ケイアイチョウサン(13年ラジオNIKKEI賞を勝利)は妻の紀美代の頭文字を。コウキチョウサンのコウキは孫の名前です>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 冠名のチョウサンは簡単で、名前の「長山」を音読に変えたもの。<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です>としており、あだ名だったみたいですね。プロ野球の長嶋茂雄さんのあだ名もほぼ同じ「チョーさん」であり、以下のようなエピソードも披露されていました。

<「チョウサン」というのはもちろん、私のあだ名です。07年の毎日王冠をレコードで勝ったチョウサンの単勝配当は“444”0円。長嶋茂雄さんの通算本塁打(444本)と同じだって、テレビで井崎脩五郎さん(評論家)が大興奮だったそうですね>



2025年9月27日土曜日

調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される

■2022/04/04 調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される


■2022/04/04 調教番長はなぜ生まれるのか?「2歳馬が古馬に楽勝」に騙される

 競馬では調教がすごいのに、本番ではそこまでではない馬を「調教番長」と呼ぶことがあります。調教がすごくてレースでも強い馬は「調教番長」とは言いません。飽くまで調教だけすごい馬、本番に弱い馬のことを言います。

 「本番で弱い」というのは人間のスポーツや、それ以外の分野でもよくある話。この場合はプレッシャーに弱い…といった精神的な問題が多いんじゃないでしょうか。逆に、練習では一生懸命にやらず本番じゃないとイマイチ気持ちが乗ってこない…といったタイプもいそうです。
 そういや、私は練習でも一生懸命やるタイプだった上に、本番では致命的なミスをするので、運動会やスポーツ大会の本番はボロクソでした。私は運動音痴なので、「調教番長」というわけでもなかったんですけど…。

 これ以外に盲点となりそうな理由としては、「たまたま」「偶然」というのが考えられそう。例えば、4年に一度しか行われないオリンピックやサッカーのワールドカップの場合、試合自体が少なくて、この数少ない機会にだけ偶然うまく行かない、たまたま調子悪い時期に重なる…といったことが起きることが結構あります。
 より広く考えると、「大事な試合の前にだけ怪我しちゃう」みたいな「本番に弱い」タイプもいますよね。これも偶然である他、本番近くになると気負いすぎて怪我をしたり、練習しすぎて体を痛めたり…といったことが考えられそうです。

 馬じゃない人間の話が長くなりましたが、馬でも「偶然」はありそう。また、人間だけでなく馬でも精神面が関係することはあり得ます。例えば、観客が多いと興奮してしまうタイプの馬は、本番で力を発揮しきれない…ということがあるでしょう。
 ただ、競馬の場合、一番考えられるのは、「本番と調教では走る条件が全く違う」という理由だと思います。また、人間同様に本気を出さずに抑える調教もあるため、調教タイムでの比較は信頼性が低い…というのもあるかもしれません。

 「本番と調教では走る条件が全く違う」の関係では、短距離馬と長距離馬の違いもありそうですね。調教タイムが良い馬は短距離馬が多く、長距離馬は少ないです。どちらかというと、調教の条件が短距離馬の本番と近いためだと思われます。飽くまで「どちらかというと近い」ですけどね。

 ところで、今回こんな話を書いたのは、古馬を簡単に負かす調教の良さを理由に指名した私のPOG馬がことごとくコケたため。奇しくも同じ新馬戦でデビューしたウィズグレイスとウインバグースです。
 彼らの新馬戦は前の馬を捉えるのが難しい極端な展開で偶然の要素が強かったとはいえ、それぞれ5着と2着で勝てず。ウィズグレイスはルメール騎手が反省を生かして2戦目で逃げてきっちり勝ったものの、その後はセントポーリア賞(1勝クラス)を2着と取りこぼした末に、アネモネS(L)は1番人気9着と惨敗しました。
 ウインバグースの方は和田竜二騎手が反省を生かせず2戦目も全く同じ感じで負けたものの、乗り替わりの横山和生騎手が逃げに切り替えてしっかり勝ち上がり。ところが、昇級後は10着、4着、13着と不甲斐ない成績が目立ち休養へ。ともに調教番長的な感じになってきました。

 考えてみると、だいぶ前に私が坂路時計をもとにPOG指名をしていたときにも、2歳なのに古馬含めてナンバーワンの一番時計を出した馬がイマイチ走らない…ということはよくありました。むしろ時計通りにすごい活躍をすることは極めて稀。このPOG指名の仕方は駄目だとわかっていたのに、反省を生かせずまたやってしまいました…。反省を生かしたルメール騎手になれず、反省を生かせない和田竜二騎手状態です。
 う~ん、でも、「調教で2歳のデビュー前なのに古馬に楽勝」って聞くと、ワクワクしちゃいません?しますよね?
 …また、忘れた頃に調教番長系を指名してしまいそうですわ…。


2025年9月26日金曜日

競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退

■2017/7/31 競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退


■2017/7/31 競馬陰謀論 ウオッカを破ったエイジアンウインズがJRAに強制引退

 昔ね、エイジアンウインズって馬がいたんですよ。名牝ウォッカを破ってヴィクトリアマイル(G1)を制覇したG1馬です。
 父はフジキセキで、母はサクラサクII。私は長兄のウインストライダー、次のパッシングマークと続けてPOG指名していたのに、指名しなかった3番仔エイジアンウインズが一番走ったという見る目の無さを発揮した、ある意味思い出の馬です。

 Wikipediaでは、<エイジアンウインズ (Asian Winds) とは、日本中央競馬会に登録されていた元競走馬である。2008年のヴィクトリアマイル、阪神牝馬ステークスに優勝した>の他、以下のような説明があります。

<かねて目標としたヴィクトリアマイルに出走。鞍上には本馬初騎乗となる藤田伸二を迎えた。当日は、前年の東京優駿(日本ダービー)優勝牝馬ウオッカに人気が集中し、本馬は5番人気の評価であった。しかし道中中団の位置から、直線半ばで馬群を割って抜け出し、ゴール前追い込んだウオッカ、ブルーメンブラットを振り切って優勝。管理調教師の藤原と共に、GI級(JpnI)競走初勝利を挙げた。馬主の太田にとっても、ウイニングチケット(1993年東京優駿)以来のGI級競走勝利となった>

 ところが、この初G1制覇のレースがそのまま引退レースに。Wikipediaによると、以下のようにトラブルが続いたためだそうです。

<次走にはアメリカのG2競走キャッシュコールマイル出走が予定されていたが、同じくアメリカ行きを予定していたトールポピーが遠征を中止したため、単独遠征はリスクが大きいとの判断から断念、休養に入った。秋の目標はマイルチャンピオンシップとされたが出走を果たせず、休養は長期に及んだ。2009年はヴィクトリアマイルを目指して一旦は帰厩したが体勢が整わず、結局現役続行を断念して6月12月付けで登録を抹消、競走生活から退いた>

 最近になって気づいたもので当時は知りませんでしたが、この引退を人気馬ウオッカを破ったからJRAに仕組まれて引退させられたみたいなスレを立てている変な人がいたのを発見。いわゆる「陰謀論」といったもんどえすね。

-----引用 ここから-----
エイジアンウイング JRAを怒らせて引退
1 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:08:42 ID:EHxJsVPy0
    ゥォッヵ=ぇー
http://unkar.org/r/keiba/1244797722
-----引用 ここまで-----

 でも、「エイジアンウインズ」なのに間違って「エイジアンウイング」って書いていますよ、この方。恥ずかしいですね。茶化されちゃっています。

-----引用 ここから-----
3 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:10:14 ID:DP1uYFBL0
    エイジアンウイング

6 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:14:11 ID:G0TI9pEw0
    私はアジアのウイング~ウンタカウンタカシャンハイニーハオ~

7 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 18:15:53 ID:7P83yMseO
    デビルウイ――――ンッグッ!!

9 : カワカムリプリンス@コケ座スタイル : 2009/06/12(金) 18:16:50 ID:un6bgkelO
    日曜日ウイング行こ

11 : のんちゃん ◆nononjiFW2 [sage] : 2009/06/12(金) 18:34:02 ID:NHlEMqaX0
    勇気の翼を広げたー!

12 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:02:55 ID:3ckCL/yZP
    アジアの翼

13 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:09:53 ID:1IC3+evdO
    にわかでスミマセンがエイジアンウイングってどんな馬なんですか?
-----引用 ここまで-----

 笑いました。むしろスレ立てした人が"にわか"だろうという皮肉ですかね?
 挙句、応援レスなのか、ネタなのかわからないですけど、こんなレスも。

-----引用 ここから-----
16 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:44:52 ID:bSpA0P51O
    ハーツも<b>JA</b>を怒らせて国外追放
    帰国後のど鳴りにも関わらずJC強制出走
    ディープにボロ負けにさせ印象操作

17 : 名無しさん@実況で競馬板アウト[sage] : 2009/06/12(金) 19:47:40 ID:T92iXrtLO
    農協を怒らせたのか

19 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 19:53:08 ID:SBEnfvloO
    >>16
    全農って怖いんだな

22 : 名無しさん@実況で競馬板アウト[sage] : 2009/06/12(金) 20:03:39 ID:OGbYaX+YO
    >>16
    腹筋返せwwwwてめえwwwwwwww

    お前のおかげで良スレに。ありがとう
-----引用 ここまで-----

 以降も茶化されています。

-----引用 ここから-----
24 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 20:10:30 ID:+Y4kYK7p0
    エイジアエンジニアがJRを怒らせたって?

26 : 名無しさん@実況で競馬板アウト : 2009/06/12(金) 20:19:56 ID:s97JSebiO
    エイジアンマイルドがJTをタスポさせた?
-----引用 ここまで-----

 勘違いは誰にもでもあり、私もよくやります。あんまりこれで叩くのもかわいそうです。
 ただ、こうしたミスとおかしな陰謀論の主張が重なってしまうのを見ると、「やっぱこういうこと言い出す人はちょっとあれな人なのかな?」と思ってしまいます。



2025年9月25日木曜日

珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ

■2023/10/06 珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ


■2023/10/06 珍名馬オオタニズスマイル、プシプシーナ、トントンプー、キミニメロメロ、イロイロ、ノビル、スタコラサッサ

 最近珍名馬の少ない週が続いていたのに、今週はなぜか大量。よりによって今週は時間ないんですよね。こういうときに限って多いです。なるべくサクサク行きましょう。

 今週は人気になりそうな馬でも何頭か珍名馬。オオタニズスマイルがそういった馬の1頭。たぶん大谷翔平選手由来でしょうね。大谷翔平さんの人気はすごいです。

 もう1頭、プシプシーナも人気になりそうな1頭。でも、なんかちゃんとした意味あるんだろうなと公式を見ると、「猫(ギリシャ語)」という可愛らしい意味。意味を知ると、途端に良い名前に見えてきますね。
 猫に関する珍名は、彼自体も珍名だと感じるストームキャットのせいでかなりいます。しかし、プシプシーナは全然関係なさげ。
 念のために…と母の名前パープルセイルを見ると「紫の帆」ということで全く関係なし。父エピファネイアはクリスマスから12日目にあたる1月6日「公現祭」(ギリシャ語)。母父はフジキセキです。エピファネイアからギリシャ語というところだけもらった感じですかね。

 響きがいかにもユニークなトントンプーは、よりスタンダードな珍名馬でしょう。しかし、これもクソ真面目な意味があるのかもと検索すると、「馬名意味    東東風(麻雀用語より)」とのこと。え、知らないんですけど…。ローカルな役なのかと検索したものの、不明でした。

 その他、キミニメロメロ、イロイロなんかも気になったところ。ノビルは良い名前とも言えそうなタイプですが、「伸びる」なのか植物の「野蒜」なのか迷いました。公式によると、「花名。花言葉はタフなあなたの事が好き」ということで、花の方でした。

 番外編としては自身は普通の名前であるホウオウドルーリーの母スタコラサッサも紹介。逃げてこそな名前ですが、6戦して4番手が最高、二桁追走の位置が多い上に、着順はほとんど二桁。こんな成績なのに子供のホウオウドルーリーは人気になりそう…というのが、競馬のおもしろさですね。



2025年9月24日水曜日

アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード


■2024/11/10 アロヒアリイはサンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリード

 種牡馬御三家(サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービン)だとさらに熱かったのですけど、サンデーサイレンス・トニービン・ノーザンテーストのインブリードが入った熱い馬を発見。しかも、サンデーサイレンス・トニービンは結構濃く入っています。サンデーサイレンスが「18.75%     3 x 4」で、トニービンが「 12.50%     4 x 4」でした。

アロヒアリイ
父ドゥラメンテ 母エスポワール 母父オルフェーヴル
サンデーサイレンス     18.75%     3 x 4
トニービン     12.50%     4 x 4
ノーザンテースト     6.25%     5 x 5

 新馬戦出走馬の血統を見ていておもしろいなと思った馬で、その新馬戦(2024/11/02 東京・芝2000)は1番人気1着で勝っています。今後も注目したいですね。 netkeibaの掲示板でも盛り上がっていました。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2022104682


 [200] swingbibopさん IoIQQGU
来年のクラシックを席巻して、将来は貴重な父親の血を繋ぐ種牡馬にも
なってほしい。それくらいの大きな器を持つ馬と信じています。

 [197] hi69nさん GVJmRwU
「2000以上欲しい。距離が伸びて良さが出る」と調教師が言ってるから、ゆりかもめ→青葉→ダービーかな
アドミラブルのリベンジ期待します

 [189] テテさん GSQGA2k
また新しく楽しみな母父オルフェのドゥラメンテ産駒きたな

 [186] ぼんばへさん QjSQZjQ
「道中手応えが怪しかった」と言いつつノーステッキ。
派手さは無いけど良い勝ち方でした。
オルフェの血から道悪も問題無さそうですね。

 [185] グランデシャーロックさん MWYJhyA
まさかノーステッキで勝つとは思わなかった。この仔はまだまだ奥がありそう。
ドゥラメンテ産駒は脚元の弱い仔が多いから、このまま怪我無く順調に行ってほしい。

[184] swingbibopさん IoIQQGU
レースVを何度か見返してみると、やはりノーステッキなんだね
良馬場ではよくあるも、重馬場でのノーステッキはあまり見た事ない
戸崎Jは直線よほど手応えに自信があったんだろう。
素晴らしいクラシック候補が登場してくれて嬉しい


2025年9月23日火曜日

一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い 今はクラブが馬主の入り口に

■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に
■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も
■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!
■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい


■2015/10/2 一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い

 Enjoy Ruffian 2011年5月号の個人馬主のいななき(西山茂行)からの話。オーナーブリーダーの西山茂行さんの記事は好きだったんですが、このときが最終回でした。この回は、一口馬主・クラブ法人の存在に関する話題です。
 馬券を毎週熱心に買っていても、競馬全体に詳しいというわけではないのか、「クラブ法人が個人馬主を潰した」と勘違いして攻撃している方がいたと聞いて、驚いたことがあります。今回はそういう方に是非知ってほしい話でした。

 個人馬主が減ったのは、クラブ法人に迫害されたからではありません。馬主が儲からなくなったためだと説明されています。

-----引用 ここから-----
 長い競馬の歴史からすると、わずかな期間だけれど、この7年で馬主地図が様変わりした。(略)
 長引く不況などいろいろあるけれど、最大の要因は馬券の売り上げ減少による大幅な賞金の削減。それに反比例するようにジワジワと値上がりする預託料。馬が好きで、競馬が好きで、夢の馬主になったけど、あまりにも赤字で、やっていられないからやめた、という馬主が急増しているのが現実なのです。
 (略)近年激減しているのが2 代目馬主、3代目馬主。筆者の時代は父が馬主なら息子も馬主をやるのが当然だったが、今は…
「親父はあんなもんに金をつぎ込んだけど俺は絶対にやらないから」
という人を何人も知っている。
-----引用 ここまで-----

 競馬予想のうんちくや血統は知っていても、そもそも馬券の売上によって毎年細かく馬主の賞金が変わっているという話を知らない人は多いかもしれません。
 また、日本の馬主はこれでも恵まれており、競走馬を持って利益を出せる可能性の高い稀有な国だとも言われています。

 クラブ法人がこれほど力を持ったのは、個人馬主の力が弱まったためでもあります。競走馬を多く抱える馬主が優先されるのは当然です。
 ただ、本質的にクラブ法人の方が購買力が高いというのは、否定できないでしょうね。
 一口馬主は正式には馬主ではなく、権利や優遇などはなく、短所があります。しかし、長所は多いです。西山茂行さんは以下の点も指摘していました。これも前述の優先する理由と同じです。

-----引用 ここから-----
 厩舎との連絡とかは、正直に言ってクラブ法人の事務局に任せた方がずっと上手くいく。一、二頭しかいない馬主と大手とでは厩舎関係者の対応がそれはそれは違いますよ。
 どんな商売でもそれは同じで、いつもお金をたくさん使ってくれるお得意さんにはいい笑顔を見せるのは当然です。
(これを読んだ調教師さんの中には、「俺は一頭の馬主でも大切に何でも言うことを聞くよ」という人がいるかも知れませんが、同じ扱いをされたら今度は大口馬主が嫌な顔をするでしょう。それが資本主義です。)
-----引用 ここまで-----


 
■2015/10/2 重要な役割…今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に

 また、個人馬主の購買力が下がったという点で、クラブ法人が馬主の入り口としての役割が重要になっています。西山茂行さんは以下のように指摘していました。

<個人馬主はクラブ法人にはどうやっても勝てません。しかし、クラブ法人は将来の個人馬主を育てる重要な役目を果たしています。
 以前にも書いたけど、最近は馬主登録を取得する方々のほとんどが、「○○クラブ法人の会員でした」>

 流行のPOGについて、馬券を買わないでも楽しめるから悪いものだと批判している方がいましたが、これもまた同じような視野の狭い批判です。POGは競馬ファンの裾野を広める役割を果たしています。
 ソーシャルゲームでの無料ユーザーですとか、ゲームの体験版、化粧品の試供品など、「一部分だけ見ると儲かっていないように見えて全体としては稼いでいる」というやり方は、ビジネスの世界では当たり前にあるものなのです。


■2022/05/27 一口馬主から馬主に…あのオジュウチョウサンの長山尚義氏も

 「今はクラブ・一口馬主経験者が馬主の入り口に」の関係での追記。あの障害の名馬オジュウチョウサンの馬主・長山尚義さんも一口馬主出身だったそうな。まだ一口馬主があまり一般的ではなかった頃に始めてハマったようです。
 ただ、この話があったのは、<「オジュウ」って気になってるかな/長山オーナー上|極ウマ・プレミアム>[2018年12月14日 10時44分]という記事なので、タイトルの話を先に軽く。「オジュウ」は息子(次男)が子どもの頃、自分のことを「俺」ではなく「オジュウ」と言っていたことが由来だそうです。

 では、一口馬主の話。長山尚義さんが一口馬主の存在を知ったのは、テレビの「イレブンPM」という番組で大橋巨泉さんがしていた話から。大橋巨泉さんは確か競馬好きで知られるタレントですよね。番組で「馬主もどきができる」と話していたのを偶然見たんだそうです。

<当時は30代でサラリーマンでしたが、すぐに社台サラブレッドクラブの会員に申し込んだんです。最初に当たったのがサッカーボーイ。一口65万円はそのときの自分には大きなお金だよ。「お願いだから6万5000円の10回払いにしてもらえないか」って頼んだなあ・・・>
https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=201812140000253&year=2018&month=12&day=14

 いきなり名馬サッカーボーイ。そりゃハマりますわ。しかも、この後も名馬をどんどん引き当てたようです。<周囲から「そんなに走る馬はもう出会えないぞ」って言われたけど、バブルガムフェロー、ダンスインザダーク、お母さん(ゴールデンサッシュ)がサッカーボーイの全妹だったステイゴールド・・>と書いていました。
 というか、馬主になった後も一口の方を引き続きやっているんですね。たぶん上記もすでにそうだと思うのですが、以下のところまで読んでやっと気づきました。

<11年のクラシックはオルフェーヴル、12年はジェンティルドンナ。3冠馬2頭に出会い、ダービーの口取りも経験できた。今年の3歳馬はソウルスターリングに出資。日曜はオークスの口取りに参加できました>

 確かたいぶ前から馬主のはず…と思ったら、下にプロフィールがあってそれで判明。「個人の馬主資格取得は85年」だとのこと。私が思った以上に昔です。
 これまでに出資&所有した馬は118頭。出資馬で272勝、所有馬で29勝だとのこと。記事執筆時点での現役の出資馬は9頭、所有馬は7頭。一口馬主の方が多くなっています。
 あと、仕事の方が私は気になったのですが、事務機器の販売やオフィスの総合管理を手掛ける株式会社エース事務機で代表取締役会長を務めているということでした。

■2017/10/26 馬主最大の楽しみは「口取り」、クラブ会員の人も味をしめて!

 上記の方と同じで、やはり西山茂行さんの話。今回は、Enjoy Ruffian 2010年3月号(個人馬主のいななき〈65〉西山茂行 馬主最大の楽しみ「口取り」)からです。

 西山さんによると、馬主最大の楽しみは「口取り」だといいます。もしこれがなくて、単純に賞金のやりとりだけだったら、たぶん馬主は半減するだろうとしていました。
 地方競馬が盛り上がらないのも、ウイナーズサークルがきちんと整備されていないせいではないかと。馬主席が汚いし、レストランの味も美観も良くないといった話もしていました。

 ただ、私は別にそういうのはうらやましいとは思わないタイプ。出資馬の口取りに参加したいと思ったこともありません。
 西山さんは確か以前、馬主は人付き合いが好きな人じゃないとやってられないみたいなことを言っていた気がしますし、タイプが違うんでしょう。
 私はそもそも出資馬を見に、競馬場へ行くこともありませんしね。

 とりあえず、西山さんとしては、ここからクラブ会員に口取りの楽しみを覚えてもらって、馬主の増加を期待しているようです。


■2021/07/19 無名馬の引退に寄せられた一口馬主たちの熱い想いがすごい

 全然有名でなく、1勝で終わったシルクレーシングのカルナヴァレスコ(父ステイゴールド、母シーズライクリオ)という馬。姉に5勝のサダムグランジュテがいますが、重賞勝利はありません。カルナヴァレスコ自身には期待のコメントがあったようですが、超有名な馬とは言えないでしょう。
 ところが、何気なく見たこのカルナヴァレスコのnetkeibaの掲示板で、同馬の引退に寄せたコメントが熱いコメントの名文ばかりで驚きました。まるでG1常連の名馬の引退のような思い入れの深さを感じる良い文章だらけです。
 当初書いていた「一口馬主・クラブ法人が個人馬主を迫害…は間違い」という話とは全然関係ないのですが、一口馬主の人たちの出資馬に対する熱い想いや競馬愛が伝われば…と思います。
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2012104662

 [523] T.K.O倶楽部さん
必死の思いで電話をし、かかったときに出資することができたのでシルクに入会しました。
馬名募集のときに母名のイメージからブラジルだと思い、ワールドカップ・オリンピックとあるので、人々を楽しませて欲しいという願いでカルナヴァレスコと馬名を応募しました。
まさか採用されるとは思わず、採用されたというメールを見たときは物凄く興奮したことを今でも鮮明に覚えています。
非常に短い競走馬生活でしたが、新馬戦で勝利をし口取りができたことは一生忘れません。また無事に乗馬になるということなので、機会があれば会いに行きたいと思います。
お疲れ様、カルナヴァレスコ!そして今まで楽しませてくれてありがとうございました。

 [522] Mikoさん
この馬を初めて見た時の衝撃はこの先もずっと自分の中に残って、10年、20年後でも新馬戦の時期がやってくる度にカルナヴァレスコのことを思い出すんだと思います。
自然と大きな期待をかけてしまうような、魅力的で良い馬でした。
何にしても、お疲れ様でした。
まずは病気(引用者注:腫瘍が原因で引退)を治して、そして、無事に第二の馬生を全う出来ることを願っています。

 [521] クリアアサヒさん
当時ルシルクとシーズライクリオ(引用者注:カルナヴァレスコの母)のどちらに出資するか悩んでタバコを一晩で2箱吸ったのは昨日のことのように思い出せます
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした
で、こちらを選んだ決めては誕生日。
10数年前、喧嘩別れした幼馴染と同じでした
誕生日が。それを覚えてる僕もどうかしてますがね
でも詳細は省きますがソレきっかけで今ソイツとは仲直りしました
ちっぽけなことかもしれませんが僕にとっては非常にデカいことでした。
そんな微塵ではありますが幸せをカルナヴァレスコ号は僕に届けてくれた
僕にとってはそんな競走馬でした。
もちろんスケールの大きい使い方をしてくださったスタッフの皆様には感謝の気持ちしかありません
なにしろ競馬はいいですね

2025年9月22日月曜日

スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統
■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!


■2021/06/04 ローズバドの孫娘スタニングローズ、キングカメハメハは好相性の血統

 勝ちきれなかったものの、末脚が印象に残り好きだったローズバド。しかし、産駒や孫は走っていない…と思ったら、息子のローズキングダムがいたのを忘れていました。G1勝っています。ただ、なぜかこの子は好きじゃなかったんですよね。

 今週デビューするスタニングローズはローズバドの長女ローザブランカの子で父キングカメハメハ。ローザブランカの長女バンゴール以来のキングカメハメハです。この姉は5勝、唯一大成功したローズキングダムもキングカメハメハで相性の良さを感じさせます。
 ローズキングダム以外は重賞で好走しておらず、正直確実性の高い血統ではなさげ。過剰人気の感があります。ただ、思い入れのある血統なのでPOGで選びたいところ。近親ではローゼンクロイツはPOGで指名したはずです。また、もっと遠くまで見ると、結構印象的だったヤマニンエルブが近親にいます。

 同じ新馬戦でスタニングローズのライバルとなりそうなところとしては、ゴドルフィンの○外エクセトラ。父Exceed And Excelはデインヒルの子で、日本と合いそうな感じ。また、ドレフォン産駒のレッドバロッサは重賞勝利のあるフライングアップルやナイスミーチューが近親にいます。


■2024/11/10 スタニングローズ、スランプのきっかけ惨敗エリザベス女王杯で謎の復活V!

 その後、スタニングローズが活躍したので書こう書こう…と思っていたのにすっかり遅くなってもう5歳の牝馬で秋。来年には引退しそうな時期になってきました。

 好きだったローズバドの孫娘ということもあり、私はPOGで指名。フラワーC(GIII)に勝利し、オークスでも2着になるなど、かなりの活躍を見せました。私の指名馬としては上々です。
 ただ、私のPOG馬あるあるで、POG期間終了後に爆発。紫苑S(GIII)を勝つと、そのまま秋華賞(GI)を勝利。G1馬まで出世しました。

 ところが、続くエリザベス女王杯(GI) を2番人気で14着と惨敗してからは不振。6戦して5着になったのが一度で後は掲示板に載らないほどでした。このままダメになるっぽい感じだったのですけど、3歳のときに惨敗してスランプのスタート地点となったのと同じエリザベス女王杯(GI) で、突如復活で優勝。謎です。
 とはいえ、3番人気で人気だったのは不思議。近走は7番人気、6番人気、5番人気、9番人気と、人気にもなっていなかったのに、今回は人気でした。クリスチャン・デムーロ騎手が乗っており、騎手人気ですかね? それにしても、不思議です。
 
 …と書き終わってから気づきました。2年前に惨敗したエリザベス女王杯は阪神開催で、今回は京都開催ということで、コースが全然違いましたね。スタニングローズは勝利した秋華賞がそもそも阪神競馬場であったように、阪神でも勝っており、特に阪神が苦手ということではないんでしょうけど…。

・エリザベス女王杯、スタニングローズが制す C・デムーロ「全ての人に感謝」 24/11/10(日) 16:18配信 中日スポーツ
<3番人気でC・デムーロ騎乗のスタニングローズが好位追走から直線、外から力強く抜け出して2分11秒1でG12勝目。2年前の秋華賞馬が、見事に女王の座に返り咲いた。C・デムーロは「今年、日本に来たのはG1に勝つため。勝てて本当にうれしい。ゲートを出てからどう乗ろうかと思っていたが、先行グループの後ろで手応え良く走れた。勝つことができてサポートしてくれた全ての人に感謝したい」と喜んだ。>
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0b07ce504fa04e10aa724f260416c187a5c9e66

<Cデムーロはホント上手い!
スタート、位置取り、仕掛けのタイミング、どこにもケチをつけることできないくらい、完璧な騎乗だったと思う。
馬のデキも上がってたし、最終コーナー下りの加速で勝負あったなと。>

<Cデムーロは本当に上手いよ、しかし3番人気って復活を期待していたファンやCデムだから買っておこうという競馬ファンが多く居たんだなって思う。薔薇一族の底力を見ました。>

<今まで坂井西村が乗ってたスタニングローズとは別馬
銀と金みたいな馬摩り替えじゃなければ坂井西村がすさまじい漬物石だった>

<やっぱ外人騎手は凄い!4コーナー手前から追いまくって直線先頭で進路を外に取り圧勝!動かし方が半端ない。>



2025年9月21日日曜日

レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…


■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…

 もっと早いうちから書こうと思っていて忘れていたのですけど、レイデオロ産駒の戦績がボロクソ。特に繁殖牝馬の質を考えるとひどいですね。めちゃくちゃ豪華な繁殖牝馬が揃っているにも関わらず、そこまでのレベルにない種牡馬の産駒より悪い…といういいところなしな感じになっています。POGで選んで好きな馬だったので、たいへん残念です。

 これは感覚ではなく、データからも明らか。調べた日付がバラバラで申し訳ないんですけど、手元のメモにある2023年デビューの新種牡馬のAEI、CPI、API/CPIは以下の通りです。
 平均収得賞金額AEIを繁殖牝馬の質(CPI)で割った数字で並べると、レイデオロはブービーの悪さ。データが少ないため、産駒の少ない種牡馬はこの後大きく変わるはずですけど、レイデオロ産駒はむしろ多い方ですからね…。

API/CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI    API/CPI
1位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13    9.54
2位    ロジャーバローズ    1.54    0.43    3.58
3位    モーニン    1.2    0.54    2.22
4位    シュヴァルグラン    1.21    0.65    1.86
5位    ミッキーグローリー    0.71    0.51    1.39
6位    ホークビル    0.58    0.47    1.23
7位    アポロケンタッキー    0.62    0.54    1.15
8位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64    1.02
9位    アルアイン    0.65    0.71    0.92
10位    エピカリス    0.54    0.63    0.86
11位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95    0.70
12位    スワーヴリチャード    2.08    3.19    0.65
13位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76    0.59
14位    アニマルキングダム    0.29    0.74    0.39
15位    ディオスコリダー    0.29    0.77    0.38
16位    サンダースノー    0.51    1.36    0.38
17位    アドミラブル    0.15    0.47    0.32
18位    レイデオロ    0.69    2.79    0.25
19位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86    0.12

 なお、これは繁殖牝馬の質を考慮した場合の数字。繁殖牝馬の質が高さ以上に活躍させるというのは、サンデーサイレンスやディープインパクトみたいな一部の化け物の例外を除き至難の業。「API/CPI」が低くても「大成功」と言われる種牡馬は多数います。平均値が悪くても大物を出しやすいタイプもいますしね。

 で、単純なAEIだけで見た順位は以下の通りでレイデオロは10位と冴えませんね。そもそも1.0が平均ですので、0.69はあまり良くない数字です。

1位    スワーヴリチャード    2.08
2位    ヘンリーバローズ    1.67
3位    ロジャーバローズ    1.54
4位    ブリックスアンドモルタル    1.37
5位    キタサンミカヅキ    1.24
6位    シュヴァルグラン    1.21
7位    モーニン    1.2
8位    ニューイヤーズデイ    1.03
9位    ミッキーグローリー    0.71
10位    レイデオロ    0.69
11位    アルアイン    0.65
12位    アポロケンタッキー    0.62
13位    ホークビル    0.58
14位    エピカリス    0.54
15位    サンダースノー    0.51
16位    アニマルキングダム    0.29
17位    ディオスコリダー    0.29
18位    カリフォルニアクローム    0.22
19位    アドミラブル    0.15

 ただ、圧倒的に繁殖牝馬の質が高いため、今後活躍馬は出るでしょう。また、早熟ではない…ということで、今後大きく数値が回復する可能性もあります。

 ところで、レイデオロの血統的な特徴ですけど、「サンデーサイレンスの血が入っていない」ということ。最近どこかにサンデーサイレンスが入っていないと日本ではなかなか好成績を残せないだけに、これは非常に注目でした。
 しかも、ディープインパクト専用コース的な東京2400mのダービーを、サンデーサイレンスの血なしで勝ってしまいましたからね。生産者からも注目された馬でした。

 このサンデーサイレンスの血が入っていないことは、繁殖牝馬を集める際に有利になった可能性もあるかもしれません。以下のようにCPI順だと2位です。ただ、それ以上に質が高くてなおかつ結果も出しているスワーヴリチャード(これもPOG馬でしたがレイデオロの方が好きでした)との差がでかいですね。
(あと、一部でサンデーサイレンスの再来を期待するブリックスアンドモルタルも結構良い感じですね)

CPI順    種牡馬の名前    AEI    CPI
1位    スワーヴリチャード    2.08    3.19
2位    レイデオロ    0.69    2.79
3位    ブリックスアンドモルタル    1.37    1.95
4位    カリフォルニアクローム    0.22    1.86
5位    ニューイヤーズデイ    1.03    1.76
6位    ヘンリーバローズ    1.67    1.64
7位    サンダースノー    0.51    1.36
8位    ディオスコリダー    0.29    0.77
9位    アニマルキングダム    0.29    0.74
10位    アルアイン    0.65    0.71
11位    シュヴァルグラン    1.21    0.65
12位    エピカリス    0.54    0.63
13位    モーニン    1.20    0.54
14位    アポロケンタッキー    0.62    0.54
15位    ミッキーグローリー    0.71    0.51
16位    アドミラブル    0.15    0.47
17位    ホークビル    0.58    0.47
18位    ロジャーバローズ    1.54    0.43
19位    キタサンミカヅキ    1.24    0.13

 逆に言うと、レイデオロが種牡馬として失敗した理由も先程の「サンデーサイレンスの血が入っていない」が第一候補かもしれませんね。繁殖牝馬側でサンデーサイレンスが入っている配合が多いだろうと思うものの、素直に父側にもあった方が良いのかもしれません。


2025年9月19日金曜日

岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!

■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?
■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少



■2013/2/27 岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある!って本当?

 2013年に書いた話ですが、2022年に全体に書き直し。言われてみて「そうなのか、すごいな!」と思ったのですが、ヤフー知恵袋で<どうして岩手だけ、水沢と盛岡と地方競馬が二つもあるのですか?>という質問が出ていたんですよ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1079115485

 質問者は同時に<組合や経営は別物ですか。どちらがレベルが上ですか>などとも質問。なので、<水沢と盛岡は競馬場が二つあるだけで、どちらも『岩手競馬(岩手県競馬組合主催)』の括りになるんじゃないですかね?>といった回答をしています。2022年2月5日確認してみましたが、この理解で間違いなさそうですね。

岩手県競馬組合 盛岡競馬場と水沢競馬場の2場で地方競馬を主催する団体
盛岡競馬場 岩手県盛岡市にある地方競馬の競馬場
水沢競馬場 岩手県奥州市水沢にある地方競馬の競馬場

 同じ回答者はレベルなどの質問について、以下のような回答をしていました。

<競走馬のレベルとしては同じ組合なので変わらないと思いますが、競馬場施設そのもので言ったらORO盛岡のほうが断然上です。しかし、そんな施設を作ってしまったために経営がどうこういった話が出てきてしまったような気がします。水沢だけでやれば経営上はまだマシになるといった噂(あくまでウワサです)も聞いたことがあります>

 なお、この回答者は、同時に<そういった意味では『兵庫県競馬組合』は園田競馬場と姫路競馬場がありますね>としていました。じゃあ、「岩手県だけ地方競馬が盛岡・水沢と二つもある」って嘘じゃなん!という話になってしまいますね…。

兵庫県競馬組合 園田競馬場と姫路競馬場の2ヶ所の地方競馬を主催する一部事務組合
園田競馬場 兵庫県尼崎市にある地方競馬のための競馬場
姫路競馬 兵庫県姫路市にある地方競馬の競馬場

 ただし、次の回答者が<同様に、兵庫県競馬組合では園田競馬と姫路競馬を主催しております。まぁ、姫路は廃止濃厚ですが>としていました。実際、2012年9月以後は非開催が続き、事実上休止競馬場扱いとなっています。ところが、2020年1月15日に8年ぶりに開催が再開されており、さらに状況が変わっています。
 私も北海道ではいっぱい競馬場があったのに!と思ったのですが、同じ方は北海道競馬などの話もしていました。

<かつては多数開催していたホッカイドウ競馬なんてのがありましたが、あそこは門別だけになっちゃいましたね。競馬場が減るのは経営の問題です。
 ちなみに、法律上北海道を除く=都府県には地方競馬場は2つ以下しか作れませんが、いまどき2つでも多いですね>

 さらに3人目の方が、<前に出ている北海道や兵庫の他、10年前は新潟(JRAのを借りていた)・三条、宇都宮・足利(主催者が開催によって県と市が入り組んでいましたが)とあったんですよね>といった過去の話をしていました。

<戦前までは全国各地に多くの競馬場があったそうで、かなりの数が消えましたが、戦後残った競馬場が近年の地方競馬場と考えてもらっていいかと思います。なので、同じ県に2つの競馬場があるというのも別に不思議ではない話です。
 水沢と盛岡についての関係の説明は既にあるので割愛しますが、岩手競馬はずっと水沢競馬場がメインで移転前の盛岡競馬場はサブの競馬場でした。さらに移転前の盛岡競馬場は盛岡市中心部にあったので厩舎の敷地が取れないなどの理由もあり、水沢の方が厩舎の数も在籍する馬の数も圧倒的に多く推移してきました 盛岡競馬場が移転しても、厩舎の数とか所属馬の率はあまり変わらないですね
 盛岡と水沢、どっちの所属馬が強いかというのはその時々もあるので 一概には言えませんね>

 新潟競馬の話が出てきたのですけど、この新潟は平日開催すりゃあいいのに、土日に開催をぶつけてきていたんですよね。当然こうなるとJRA開催とダブります。同時開催ならJRAの馬券を買いに来た人が地方競馬も買う…となるかというと、潰れたことでわかるように、そうはならなかったんじゃないかと思われます。
 同時開催の新潟競馬場ではJRAよりも地方競馬を優先する形でやっており、地方競馬がウインズを占有。JRAの馬券を買いたい人は遠くに追いやられますし、場所もないしってことでたいへん不便でした。これで反感を買って余計寿命を縮めてしまったのではないか?と、個人的には思っています。


■2013/2/2 サラブレッドなどの軽種馬44年ぶりに7000頭を切る ピークの半分ほどまで減少

 以前のブログのときの古い話。昔は「1万頭」と言われていたものの、減り続けて2012年の時点で7000頭割れというニュースでした。

 2012年の生産頭数は、サラブレッドが6,819頭、サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭で合計6,832頭。

 軽種馬の生産頭数が7,000頭を割り込むのは1968年以来44年ぶりだと言います。
 生産頭数のピーク年(1992年=12,874頭)と比べると53.1%で6,042頭の減少でした。

2012年の生産頭数がまとまりました - 軽種馬登録ニュース - 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (JAIRS) 2013年01月30日  


 サラブレッド系種が4頭、アラブが5頭、アングロアラブが4頭ですから、サラブレッド以外がやけに少ないですね。もうほとんど生まれていないという感じ。希少な感じすらあります。

 サラブレッドもグイグイ減っていて、なんとピークから見ると半分程度です。


 ただ、日本の競走馬のレベルが頭数に応じて下がっているかと言うと、そんなことはありません。

 一部に優秀な馬が集中……と言うと顔をしかめるかもしれませんが、健全な競争を続けているとやはり市場から撤退する牧場も現れます。
 私は北海道出身で地元にも競走馬の牧場があるのですけど、そういう損得勘定なしで冷静に見れば、減ってしまうのも仕方ないことだと言えます。

 記事によれば、産地別生産頭数は日高地区が5,394頭と最も多く、全国に占める割合は79.0%。胆振地区、十勝地区を加えた北海道の全国に占める割合は97.0%にもなります。

 日高地区の中では、新ひだか町産(静内・三石)が1,658頭と最も多く、日高地区に占める割合は30.7%。次に浦河町産(浦河・荻伏)が1,202頭(22.3%)が続きます。


 こちらは全体の頭数とは異なり、推移は書いていませんでした。零細牧場が多いの日高だと思うので、その減り方を見たいところでした。


2025年9月18日木曜日

絶滅寸前の三大始祖ゴドルフィンアラビアンとバイアリーターク

■2021/11/2 絶滅寸前の三大始祖ゴドルフィンアラビアンとバイアリーターク


■2021/11/2 絶滅寸前の三大始祖ゴドルフィンアラビアンとバイアリーターク

 Wikipediaによると、三大始祖とは、現在のサラブレッドの直系父系祖先を可能な限り遡った場合に辿り着く3頭の種牡馬のこと。具体的には、ダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンですね。
 UAE・ドバイのシェイク・モハメド殿下が率いる世界最高峰の競走馬管理団体ゴドルフィンは、このサラブレッドの三大始祖の一頭であるゴドルフィンアラビアンにちなみます。カッコいいですよね、ゴドルフィンって名前。このせいで、ゴドルフィンアラビアンが一番好きです。

 ところが、Wikipediaでは、「頭の中では、ダーレーアラビアンの直系子孫がほとんどを占める」と書いてあるんですよ。つまり、ゴドルフィンアラビアンとバイアリータークは消滅寸前なのです。三大始祖が一大始祖になる日も近そうです。

 ゴドルフィンアラビアンの方のWikipediaによると、現在のゴドルフィンアラビアンの父系に属する馬は全てマッチェム(Matchem)の直系子孫しかいません。そのため、マッチェム系とも呼ばれています。
 現時点では、ここからさらに大きく3系統に分かれ、フランスのヤングラトラー系、南アメリカに残存するハリーオン系、アメリカ合衆国のマンノウォー系の3系統があります。ただし、南アフリカは競馬国としてはややレベルが落ちるもの。さらに、フランスのヤングラトラー系はフランストロッター(繋駕速歩競走)でサラブレッドではありません。

 ということで、この中で最も力があるのは、マンノウォー系。アメリカ合衆国及びフランスという競馬最高峰の国で残っており、 最も希望が持てます。
 ただし、これは相対的に見て…という話であり、風前の灯であることは否定できそうにないのです。北米におけるマッチェム系(ゴドルフィンアラビアン系)の種付け頭数は2004年の2,307頭から、2020年には468頭まで激減。ヨーロッパでも2020年度で250頭程度だとのこと。残念ですね…。

 バイアリーターク系の方ですが、こちらも結局みんな同じ種牡馬のヘロドを経由しているので、ヘロド系とも呼ばれています。ヘロド系のWikipediaでは、以下のように書いており、さんざんな感じです。

<三大父系の一つに数えられるが、縮小が激しくほとんど見ることが無い父系となっている。2021年時点の日本では障害競走馬として細々と残っている程度で、後は中小牧場で開店休業状態となっている>

 最新の2018年の状況を見ると、一応上記の書き方よりは期待できそうな感じ。<アイルランドのダイヤモンドボーイが236頭の種付け数を集めたほかは全体的に低調で、2位のパールシークレット(イギリス)が48頭、3番目に多かったのがドゥーナデン16頭(イギリス)>ということで、一応一流国でも残っています。
 また、この2018年はやはりレベルが高いオーストラリアで2頭のG1馬が誕生。ここだけ見ると、おっ!と思えます。…ただし、2頭ともオーストラリアにありがちな「せん馬」であり、種牡馬にはなれないことは100%確定。バイアリーターク系も極めて厳しいですね…。


2025年9月17日水曜日

アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー

■2016/10/9 アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー
■2016/10/9 エイシンフラッシュの日本ダービー制覇をアイルランド人が喜んだ理由
■2016/10/9 同じ年にキングズベストの産駒が欧州でもダービー制覇
■2016/10/9 エイシンフラッシュの種牡馬として失敗?データを見ると…


■2016/10/9 アイルランド児玉敬厩舎から種牡馬入り ポップロック、キングストレイル、ステキシンスケクン、セイウンヒーロー

 アイルランド児玉敬厩舎から欧州で種牡馬入り した馬がかなりいます。以下は、すべてWikipediaからの引用です。

 ポップロック
-----引用 ここから-----
馬主名義を変更したうえで、アイルランドの児玉敬厩舎に移籍して、現役を続行した[1][2]。同時期にコスモバルクのアイルランド移籍も発表されたことから、岡田繁幸が新しい馬主になるという憶測がされることがあったが、フリーライターの河村清明のブログによれば、新しい馬主は岡田ではなく、児玉を含めた複数名で共有することになるという[3]。そして7月30日にゴールウェイ競馬場で行われたギネスレース(一般戦)にフランシス・ベリー騎手鞍上で出走し、シーザーズソングに2馬身1/2差をつけ、移籍初戦を勝利で飾った。続いて9月11日のアイリッシュセントレジャーに出走したが、最後の直線でベリーが脚部の不安を感じて追うのを止め、最下位の8着で入線、レース後の検査で右前脚の浅屈腱炎を発症していることが分かり引退が決まった。引退後はチェコのNapajedla Studで種牡馬入りし、2011年から供用される。初年度の種付け料は25000チェコ・コルナまたは35000チェコ・コルナ[4]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF_(%E7%AB%B6%E8%B5%B0%E9%A6%AC)
-----引用 ここまで-----

 キングストレイル
-----引用 ここから-----
アイルランドからのオファーを受け、引退後の現地での種牡馬入りを前提として2011年2月に輸出され、現地で開業する児玉敬厩舎で競走馬として復帰することとなる[1]。12月17日の準重賞ケベックステークスで復帰し、復帰初戦は4馬身以上離された9着。2012年1月27日のオープン戦では1馬身差の2着。2月25日の準重賞ウィンターダービートライアルステークスでは逃げ切りを図るが約2馬身差の4着だった。3月31日の準重賞マグノリアステークスに出走し、1着から約8馬身差の4着に敗れた。約3か月ぶりの出走となった6月20日のロイヤルハントカップでは1着から70馬身以上離された29着に終わった。その後3走したが勝てず、2013年1月4日のレースで5着に敗れたのを最後に現役を引退し、アイルランドのロングフォードハウススタッドで種牡馬となった[2]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AB
-----引用 ここまで-----

ステキシンスケクン
-----引用 ここから-----
日本からアイルランドへ輸出され、児玉敬厩舎に預けられた[2]が、現地での出走は実現しなかった。8月18日付けでJRAの競走馬登録を抹消され[3]、その際にチリでの種牡馬入りが改めて報じられた[2][3]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%AF%E3%83%B3
-----引用 ここまで-----

 コスモバルクもじゃなかったっけ?と思ったものの、コスモバルクは勘違い。コスモバルクは右前脚に屈腱炎とみられる故障が発覚し引退して1レースも走れず。走れていれば、また未来は違ったかもしれませんえど…。

 あと、種牡馬じゃないですが、ピサノティファニーは厩舎経由で繁殖入り。たぶんアイルランドでしょうね。名馬シーザスターズなどをつけているようです。
 「予定」という情報の後、新しい情報がないのですが、セイウンヒーローも種牡馬入りのはずでした。
 海外は懐が広く、多様性がありますし、一流競馬国じゃなければさらに需要があります。こういったルートはもっと使われると良いですね。


■2016/10/9 エイシンフラッシュの日本ダービー制覇をアイルランド人が喜んだ理由

 エイシンフラッシュの母はアイルランドから来ています。
 Enjoy Ruffian2010年7月号「シャムロックの草原から」によると、エイシンフラッシュ号の母ムーンレディは、アイルランドの児玉 敬調教師の厩舎のすぐ近くにある友人の牧場にいた牝馬。キングズベストを受胎して日本に渡った馬でした。
 友人はエイシンフラッシュ号の日本ダービーの結果を聞きに、朝一番で児玉さんの厩舎にやってきました。ダービー制覇を伝えると、大喜びして日曜の朝からあちこちに電話をして大騒ぎしながらその興奮を仲間達に伝えていたとのこと。
 ムーンレディの担当獣医は児玉厩舎の担当獣医でもあり、彼に至っては「今年の日本ダービー馬に世界で最初に触れたのは直検をした俺だ、あの時の受胎確認エコーの画像コピーを取っておけば良かった…」などと真顔で言っていたといいます。

■2016/10/9 同じ年にキングズベストの産駒が欧州でもダービー制覇

 ドラマチックだったのが、同じ年に欧州でもキングズベストの産駒がダービー制覇を成し遂げたということ。英国のダービーを勝ったワークフォースです。

-----引用 ここから-----
 …数ヶ月前、2歳トレーニングセールの為、英国ニューマーケットに参りました際、親しくしているマイケル・スタウト厩舎のヘッドラッドの所に遊びに行った事がありました。(中略)「この馬が今年のダービー馬だ!」と彼が言うキングズベストの3歳牡馬に出会いました。「キングズベスト〜〜〜?ダービー〜〜?」と言う僕に「タカシ、もしかしたらこの馬がキングズベストの評価を覆すかもしれないぞ」と言っていた彼の言葉が、まさかその数ヵ月後にまさに現実になるとはその時は思いもしませんでした…
 絶対に破られる事がないと言われていた神の馬ラムタラの走破した英国ダービーレコードを1秒も更新し、昨年の歴史的名馬シーザスターズに勝るとも劣らない素晴らしいダービーウィナーとなったそのキングズベスト産駒・ワークフォースの出現は、日本ダービーを同じくキングズベスト産駒が勝利する事と共に本当に嬉しい驚きでした。
-----引用 ここまで-----

■2016/10/9 エイシンフラッシュの種牡馬として失敗?データを見ると…

 エイシンフラッシュは当然日本で種牡馬入りしています。ただ、まだデビュー前です。
 先にデビューしたのはワークフォースなのですが、何とこちらも日本で種牡馬入り。キングズベストの父はキングマンボで日本での戦績は悪くありません。そこらへんの影響でしょうか?
 とはいえ、活躍するとは思えない感じでしたし、実際現在の評判は芳しくありません。となると、エイシンフラッシュもキツイかもしれませんね。

2019/05/11追記:2018年の種牡馬リーディング、ワークフォースは40位とふるいませんでした。というか、2017年からアイルランドに行っていますね。やはり失敗だった模様。AEIは0.56という低さでした。
 一方、CPIを見ると、1.64というかなり良い数字。繁殖牝馬の質はかなり高かったために壊滅的に種牡馬成績が悪かったことがわかります。(2020/03/07:CPIの理解がおかしかったので修正しました。申し訳ありませんでした)
 さて、エイシンフラッシュの方の話。 エイシンフラッシュはなんとワークフォースとほぼ同じ38位。やはりこの数字は悪いです。
 AEIはワークフォースよりマシでしたが、0.75と悪いもの。ただ、CPIはやはり1.41と良い方の数字を出しています。ワークフォースほどではないものの、繁殖牝馬のわりに良い産駒を出していないということになり、やはりボロクソです。(2020/03/07:CPIの理解がおかしかったので修正しました。申し訳ありませんでした)
 そのせいか、エイシンフラッシュは新ひだか町静内目名にあるレックススタッドにすでに移動していました。


2025年9月16日火曜日

珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー

■2023/08/25 珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー


■2023/08/25 珍名モズトキキ VS メリオーレム、リーチユアドリーム、フルレゾン、リンドバーグ、アズベリー

 あんまり気になる名前の馬いないなーと思っていた今週の競馬。最初に目についたのは、モズトキキでした。公式の説明は「冠名+人名愛称」となっているんですけど、これたぶん「冠名+と+人名愛称」で「モズとキキ」ってことじゃないですかね。「キキとララ」「ぐりとぐら」みたいな名前。英語表記も「Mozu to Kiki」でしたので、やはりこの理解で良さそうです。珍しい命名の仕方、アイデアの感じる命名の仕方です。
 馬主さんはもちろんモズの冠名でおなじみキャピタル・システム。モズアスコット、 モズスーパーフレアなどが代表馬。モズトキキの母も所有馬のモズジャカランダでした。

 リーチユアドリームは結構好きだなと思った名前の馬。結構人気になりそうで、リーチザクラウンの期待馬か?とリーチザクラウンが好きだった私は期待しましたが、マインドユアビスケッツ産駒で残念。母父などとも関係なく、母名がナッシングバットドリームズだったのでそれが由来のような感じ。ちなみに母のナッシングバットドリームズもその母デインドリームからの連想でしょう。 デインドリームは凱旋門賞など、G1を勝ちまくった歴史的名牝であり、良血です。

 注目馬の方では、小倉2000mのメリオーレム。父シュヴァルグランは正直それほど期待されていないと思うのですけど、意外に走りそうな感じ。兄弟も1勝程度であり、これもやはり強調できないところ。ただ、これくらいの地味さが好みなんですよね。POG指名するかどうか迷っています。

 リアルスティール産駒のアズベリーは正直好きな感じではないものの、インブリードが濃いな~と思ったので注目。以下のように3 x 3、3 x 4という濃いところが入った4本の多重インブリードです。

Storm Cat     25.00%     3 x 3
Monevassia、Kingmambo     18.75%     3 x 4
Mr. Prospector     12.50%     4 x 5 x 5
Northern Dancer     9.38%     5 x 5 x 5

 今週はなぜか気になる名前の馬が少ないので、注目馬を多めにやりましょう。とは言っても、なぜか能力的に気になる馬も少ないので、おまけした感じですけど、アズベリーと同じレースではフルレゾンの方が好み。姉に函館2歳S(G3) 2着の カイカノキセキがいて、仕上がりは早そう。父がオルフェーヴルに変わったのもプラスでしょう。

 うーん、困った。まだ少ないですね。今週最も気になっているメリオーレムのレースでは、ドゥラメンテ産駒リンドバーグも気になるところ。もっと人気になりそうな馬がいますが、メリオーレムのライバルとしてはこの馬を一番警戒しています。


2025年9月15日月曜日

危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統

■2013/3/14 危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統
■2018/03/18 54戦54勝のキンチェム、祖母は繁殖牝馬にならない予定だった
■2018/03/18 キンチェム、実は間違えた配合で偶然生まれた馬だった
■2018/03/18 見栄えの悪かったキンチェム、購入者にも見捨てられる
■2017/06/08 11万円で5.7億円稼いだテイクオーバーターゲットなど、お買い得だった馬



■2013/3/14 危うくサラブレッドになり損ねるところだったテンポイントの血統

 知らんかったのか、忘れていたのか、どっちだかわかりませんけど、とにかくおもしろかった話。

-----引用 ここから-----
貴公子テンポイントの死から35年     文 有吉正徳    2013年3月8日

 5日は名馬テンポイントの命日だった。1978年のこの朝、治療を受けていた滋賀・栗東トレーニングセンターで息を引き取った。
 関係者の執念が生んだサラブレッドだった。
 祖母のクモワカが「伝貧(でんぴん)」(馬伝染性貧血)と診断されたのは52年。法令で安楽死処分が義務づけられている伝染病である。
 ところがクモワカは伝貧の症状を見せなかった。関係者は処分命令を無視してかくまい、繁殖牝馬(ひんば)として育てた。しかし「死んでいるはず」の繁殖牝馬は軽種馬登録協会からその存在を否定された。
http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201303080080.html?ref=com_fbox_u
-----引用 ここまで-----

 サラブレッドはきちんと登録されているか否かが、たいへん重要です。
 サラブレッドは血統が命ですし、そもそも語源がそういう意味です。

-----引用 ここから-----
語源は Thorough [ 完璧な、徹底的な ] + bred [ 育てられた、躾けられた ] で血統背景だけではなく、育つ環境も含めて完璧であることを指す。

純血を意味するアラビア語の直訳という説もある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89
-----引用 ここまで-----

 さて、テンポイントの祖母クモワカはどうなかったか?と言うと……。

-----引用 ここから-----
  「クモワカ事件」は裁判になり、クモワカとその子どもがサラブレッドとして認められたのは63年になってからだった。娘のワカクモはこの年に誕生した。桜花賞を制するなどの活躍を見せ、母になってテンポイントを産んだ。
-----引用 ここまで-----

 ドラマですね。


■2018/03/18 54戦54勝のキンチェム、祖母は繁殖牝馬にならない予定だった

 ハンガリーの歴史的競走馬キンチェムも生まれなかった可能性があったという話。他でも書いたのですけど、先に戦績から。

 Wikipediaによると、デビューから引退までの無敗記録としては世界記録となる54戦54勝の記録を持ちます。デビューからの連勝記録としてもプエルトリコのカマレロに破られたものの、いまだそれに次ぐ2位の記録。
 キンチェムは牝馬でしたが、2歳時に全て違う競馬場で10戦10勝という快進撃。前半はドイツ、後半はオーストリア・ハンガリー帝国で走っています。
 3歳時には、 ブダペストのネムゼティ賞(ハンガリー2000ギニー)、ハザフィ賞(ハンガリー1000ギニー)といったハンガリーのクラシックに相当するレースを連勝。さらに、中央ヨーロッパの強豪馬たちが出走するレースだったジョッケクルブ賞(オーストリアダービー)を大差で圧勝。古馬とのレースでも負けず、17戦17勝の成績を残しています。
  4歳は途中から西ヨーロッパ遠征を敢行。イギリスでもキンチェムは有名で、「ハンガリーの奇跡」と呼ばれていました。グッドウッドカップは、イギリスの有力馬たちはハンガリー馬に負けるのを恐れ回避してしまっていたため、わずか3頭でレースが行なわれたという逸話を持ちます。
 続いてフランスに行き、ドーヴィル大賞典で1番人気は譲るものの、きっちり勝利。バーデン大賞では、酒に酔ったまま騎乗したマイクル・マデン騎手が極端に後ろからの位置取りをしてしまいましたが、それでも同着。
 このとき、同着の馬と決勝戦が行われたみたいですね。これもトラブル。突然馬場に野良犬が出てきて終始キンチェムに絡み、大きく離されてしまいました。しかしキンチェムは犬を蹴飛ばして追い払い、プリンスジルスとの差を縮めて追いつくとあっという間に交わして6馬身差で楽勝したとのこと。すごすぎです。
 5歳でも、12戦で全て完勝したのですけど、引退の理由がまた個性的。同厩舎の馬との喧嘩により脚を怪我したため、だそうです。

 さて、血統の話。キンチェムの母ウォーターニンフ (Water Nymph) はオークス5着のザマーメイド (The Mermaid) の子で、現役時代にハンガリーの1000ギニーに優勝した名牝でした。
 にも関わらず、キンチェムを生産したエルンスト・フォン・ブラスコヴィッチさんは、自分の乗馬用の馬としてこの馬を購入していました。しかし、周囲に説得されて繁殖牝馬となったおかげで、血が繋がったのです。
  ウォーターニンフは繁殖に入って1年目からハンガリーオークス馬のハマト (Harmat) を輩出。2年目にキンチェムが誕生しました。




 ■2018/03/18 キンチェム、実は間違えた配合で偶然生まれた馬だった

 ただ、この後もキンチェムはおもしろいのです。
  実を言うと、2年目にはバッカニア (Buccaneer) という人気馬が配合されるはずだったのだが、牧場のミスでウォーターニンフはカンバスカン (Cambuscan) に配合されてしまい、そしてキンチェムが生まれました。
 カンバスカンは種牡馬として活躍したニューミンスターを父に持ち、2000ギニー2着、セントレジャーステークス3着に入った後にイギリスで種牡馬となり、2000ギニーを勝ったカムバッロ (Camballo) を出している。
 ただ、その後ハンガリーのジョッキークラブに購入されたが、受胎率が低くバッカニアに比べれば人気はなかったそうです。

 なお、種牡馬の場合、歴史的名馬でも子孫は繁栄せずといったことも多いのですけど、キンチェムは繁殖としても成功しました。
  5頭の産駒は、競走馬または繁殖で活躍。キンチェムの直系の牝系子孫も繁栄。オーストリアやハンガリーのクラシックに何度も勝ち、ドイツ、イタリア、ポーランド、ルーマニアのダービーにも勝っています。
 1974年にはキンチェムから数えて13代目の子孫ポリガミー (Polygamy) が英オークスで勝利。また、このポリガミーの全妹ワンオーバーパー (One Over Parr) の玄孫で、キンチェムから数えて17代目の子孫キャメロット (Camelot) は2012年に2000ギニーとダービーステークスを制して英国クラシック2冠馬となるなど、21世紀となった現在でも、世界各地にキンチェムの子孫が残り活躍を見せているそうです。


 ■2018/03/18 見栄えの悪かったキンチェム、購入者にも見捨てられる

 キンチェムは、デビュー前の逸話もすごいです。
 ブラスコヴィッチの生産馬は1歳時に1人のオーナーに対して一括で売却されることになっており、1875年の1歳馬はアレックス・オークシーという人物に7頭まとめて700ポンド程度の価格で売却されることになりました。
 しかし、購入したにもかかわらずオークシーはキンチェムともう1頭の馬を引き取らなかったといいます。キンチェムはひょろっとした暗い毛色の栗毛馬で外見が悪かったため、オークシーは走らないと判断した模様です。
  結果、キンチェムは生産者であるブラスコヴィッチの所有馬として走ることとなったのですけど、意外な人物にその素質を評価されていた。キンチェムは仔馬の頃ロマに誘拐された事があり、犯人逮捕後に警察が「あの牧場にはもっといい体の馬が沢山いたのに何でこんな馬を狙ったんだ?」と尋ねています。
 すると犯人は、「確かにあの馬は外見は他の馬に見劣りする。でもそれを補って余りある勇気を持っていたんだ」と答えたとのこと。泥棒だけが彼女を評価していました。




■2017/06/08 11万円で5.7億円稼いだテイクオーバーターゲットなど、お買い得だった馬

 クラブ馬主になって夢と賞金を同時に狙う! 安くて強い馬列伝【後編】 週プレNEWS / 2017年4月22日 15時0分は、「クラブ馬主で夢と賞金を同時に狙って、人生も下克上だ!」という記事。
 しかし、これは良いケースだけ見て誤解されているだけですので、非常に悪い話。
 例えば、"ダート戦線で10億円以上を稼いだエスポワールシチーは、500口の共同馬主で1口当たり2万4000円。維持費などは別としても還元額は約204万円で100倍近いリターンだ"だと書いているものの、シチーの馬は大量募集でハズレだらけという印象でした。うまい話でないどころか、駄目な方だと思われます。

 ただ、こういう安馬が大活躍という話自体はおもしろいです。この記事ではそういった例がたくさん載っていました。

モーリス
   2015年の年度代表馬で、10億円を優に超える賞金を稼いだ。1歳時にセリでつけられた価格は150万円。育成牧場に購買され、トレーニングを積んだ後、2歳になって再度、セリに出された値段も1050万円。

ジャスタウェイ 
 セレクトセールでの落札額が1260万円。2013年の天皇賞・秋で勝利。さらに、G1ドバイデューティフリー(現ドバイターフ)で圧勝劇を見せ、2014年の世界ランキング1位にも輝いた。

テイエムオペラオー 
 セリでの落札額はわずか1050万円で獲得賞金総額約18億3000万円。

メイショウドトウ
 生涯9億円以上を稼いだが、海外のセリでの落札額はたったの500万円。

トレヴ
 1歳時のセリでは、2万2000ユーロ(約270万円)で売りに出されるも声がかからず、やむなく牧場の名義で現役生活をスタート。しかし、無敗のままG1フランスオークスを勝利して、800万ユーロ(約10億円)でトレード。その後、凱旋門賞連覇という快挙を達成。

テイクオーバーターゲット
 3歳になっても体質が弱く、まともにレースに使えないことから投げ売り同然の1250豪ドル(約11万円)。タクシー運転手として生活費を稼いでいた馬主兼調教師のジャニアックさんが購入。イギリス、日本(スプリンターズS)、シンガポールなどでG1レースに勝利し、10億円以上を稼ぐ。
(とあったものの、他では600万豪 ドル(約5億7,000万円)くらいになっていました。10億円というのは、海外の賞金額がすでに足された数字にさらにもう一度足してしまったのか、コピペミスではないかと)

 売れなかったトレヴが計算できませんが、他で倍率を計算すると以下のような順位に。

<お買い得馬ランキング>
順位    馬名    獲得賞金(万円)    獲得費用(万円)    回収率  
1位    テイクオーバーターゲット    57,000    11    5,182    倍
2位    メイショウドトウ    92,133    500    184    倍
3位    テイエムオペラオー    183,519    1050    175    倍
4位    エスポワールシチー    102,320    1200    85    倍
5位    モーリス    53,625    1050    51    倍
6位    ジャスタウェイ    59,569    1260    47    倍

 記事とはだいぶ数字が違っていたものの、 オーストラリアのテイクオーバーターゲットは破格でした。


2025年9月14日日曜日

頭の高い馬は悪い…は迷信?シャドーロールの効果、実はない?

■2020/01/25 根拠あると思ってた…シャドーロールの効果、実はない?
■2020/01/25 頭の高い馬は悪い…は迷信?最近では矯正しない調教師も
■2020/01/25  シャドーロールの効果がないときは…ある?
■2022/06/15 国枝栄調教師「シャドーロールは目印のためにつけている」

■2020/01/25 根拠あると思ってた…シャドーロールの効果、実はない?

 【競馬】あの三冠馬が使ったシャドーロールは本当に効果があるのか(web Sportiva 2013.10.25)という記事があり、ひょっとしてシャドーロール着用の効果について、信頼できるような根拠がないって 話かな?と気になりました。
 タイトルになっていた三冠馬というのは、ナリタブライアンのことですね。あだ名がそもそも「シャドーロールの怪物」です。
 記事そのものは、シャドーロールについて、元調教師の秋山雅一さんに解説してもらうという話でした。
 
 シャドーロールは、ふわふわしたロールを馬の目と鼻の間に設置するもの。こうすると、ふわふわロールが邪魔になって、自分の足元が見づらくなってしまいます。人間もぶかぶかのコートを着ると足元が見えづらいですよね。
 これには何も良いことないように見えますけど、一般的には足元を気にしてしまう馬に着用して、気にさせないようにする…という使い方をします。秋山雅一元調教師も「自分の足もとの影を見て驚いてしまう馬が稀(まれ)にいて、そういう馬たちに着用します」としていました。
 私はこれだけを想定していたのですけど、「他にも、特にダート戦で、前方から飛んでくる砂が目に当たるのを防ぐ、という効果が少しだけあります」ともおっしゃっていました。
 この時点では、シャドーロールの効果については特に否定されていない感じです。効果がある馬にはあるといった雰囲気ですね。


■2020/01/25 頭の高い馬は悪い…は迷信?最近では矯正しない調教師も

 ただ、他の用途もあるとされていて、こっちの方が問題っぽかったです。シャドーロールを着けて足もとが見えなくなると、逆に足もとを見てやろうとして、頭を下げる馬がたまにいるとのこと。
 これだと逆効果…って話かと思ったらそうではなく、頭を下げたがる馬の気持ちを逆に利用して、頭の高い馬に対して、頭を下げさせるために使うことがあるといいます。効果があるという話になります。ところが、これに否定的な意見があるんだそうです。

<というのも、頭を高くして走るのは、骨格や筋肉のつき方による、競走馬の構造的な問題だからです。要は、一般的に頭を低くしながら前方に伸ばして走るのがいいフォームとされていますが、頭が高い馬にとっては、頭を高くして走るフォームこそが最も走りやすいわけです。そのため、「無理やり頭を下げて走らせることが本当にいいことなのか?」と、疑問に思っている関係者は少なくありません>

 これはシャドーロールの効果の疑問というよりは、馬のフォームに関する迷信といった感じですね。
 インタビューアーが、調教師や騎手の方々が「あの馬は頭が高いから」というコメントをしているのをよく見ると指摘していたように、頭が高い走り方は良くないという認識が一般的。私も低いフォームの走りを好んでいました。
  しかし、人間も走るフォームが異なるように馬だって違うだろうと、秋山雅一元調教師は否定的。走り方を矯正しない調教師というのも、最近は増えているとされていました。


■2020/01/25  シャドーロールの効果がないときは…ある?

 上記で終わりだと思ったら、シャドーロールの効果についての話は、この後また出てきました。
 足もとの視界が遮(さえぎ)られることで、不快に感じる馬がいて、動かなくなったり、暴れたりした馬もいたといいます。ただ、これは効果を全部否定するわけではなく、馬によりけりということ。普通の話です。
 また、シャドーロール単体では効果がないけれども、別の部分の視界を遮るブリンカーやチークピーシズと組み合わせることで、馬の集中力が増したという経験があるそうです。

 さらに、効果という意味で言うと、 飾りの要素でシャドーロールをつけている場合もあるとのこと。メンコなんかだとよくありますが、シャドーロールまでそう使っちゃいますか…。「ブリンカーなどと組み合わせて、カラフルに装備している馬もいましたからね」とのことでした。
 一応全く意味がないわけではない使い方としては、レースや追い切りのときに、自分の馬が見つけやすいというメリットがあるのでは?との予想。どうなんでしょうね。

■2022/06/15 国枝栄調教師「シャドーロールは目印のためにつけている」

 掲示板情報なんで記憶違いなどがある可能性があって、信頼性が高いものでは全然ないのですが、シャドーロールの効果が話題になっていたので紹介。POGで大人気だったのに新馬戦で凡走したエルダーサインについて、このシャドーロールの話が出ていました。


 [350] akiraさん
シャドウロールつけてる馬がデビュー戦で馬群に揉まれたらそりゃやる気なくなるわな
直線向いてルメールが追い出してもイヤイヤしながら走ってるし度外視でいいだろう

 [357] スズカさん
>>350
某偉大な調教師の記事を過去に読みましたが、その方によればシャドーロールは劇的効果はなく、飾りの意味合いが強いとか。(中略)シャドーロール自体に深い意味はないと思料します。

[358] スタークさん
シャドーロールは目印、レース中どこ走ってるか見つけやすい

 [359] ゲストさん
え、あまり知られてないのかな
国枝師本人がシャドーロールは目印の為って言ってますよね
馬主に着けないでって言われた時だけ着けないそうです
https://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2020103371


 2番めの方の記憶が正しければ、某偉大な調教師というのもシャドーロールに効果は全くない…とは言っていない模様。「シャドーロールは劇的効果はなく、飾りの意味合いが強い」という言い方ですから、ある程度意味はあると考えているのだと思われます。
 


2025年9月13日土曜日

廃止寸前だった高知競馬が売上15倍!売上のほとんどは…

■2020/11/07 競馬は無観客開催でも売上に問題なし…の理由とは?
■2020/12/03 地方競馬は無観客開催で史上最高売上連発 競輪が苦戦する理由
■2021/01/09 極秘命令あり?中央競馬が無観客開催を好む予想外の理由
■2021/02/11 廃止寸前だった高知競馬が売上15倍!売上のほとんどは…
■2021/10/4 地方競馬はネットだけでなくリアルでも復活している?


■2020/11/07 競馬は無観客開催でも売上に問題なし…の理由とは?

 もっと早く紹介しようと思っていたのでえらい昔の話になるのですが、競馬は新型コロナウイルス問題による無観客開催でも意外にイケるのでは?という話について。もともと新型コロナウイルス前から、オンラインの販売比率が上がっていると聞いていたので、私はダメージが少ないんじゃないかと思っていたんですよね。

<(引用者注:新型コロナウイルス感染拡大防止のため、戦後初となる無観客競馬の開催となった2020年2月29日土曜日の開催は、)無観客競馬の影響で競馬場やウインズで購入するファンが、馬券を買えないことで売り上げ減が懸念されたが、この日の売り上げは前年比12・6%減の178億4354万5100円にとどまった>

 これは、JRA異例の無観客競馬も「ネット全盛時代」で売り上げは微減! 即PAT加入者は4倍増 - GJ(2020.03.01 06:00)からの情報。同じ記事では、前年度のネット販売比率も出ています。前年の同時期における総売り上げは、2日間合計で約532億円で、このうち、現金投票による割合が約29・7%にあたる約158億円と、ネット投票による売り上げは約70%の想定となっていました。ネットが7割と大きかったんですね。官民ともにデジタルが壊滅的に弱い日本にしては珍しく、JRAはたいへん優秀でした。そして、わずかに1割減というのは、この「ネット7割」の想定以上の大健闘になっています。

 また、JRAによると2月27日には1722件の新規加入があり、これは前年同日の448件の約4倍の数字だとのこと。記事では指摘がなかったものの、こうしたオンラインへの移行の増加は、以降も続いた可能性がありそう。その後の記事も探してみたいですね。


■2020/12/03 地方競馬は無観客開催で史上最高売上連発 競輪が苦戦する理由

 地方競馬ではむしろ新型コロナウイルス問題がなかったときより馬券が売れているときすらある…という話も紹介したかったのですが、遅くなりました。とりあえず、「無観客」競馬が健闘し、競輪が苦戦している理由 ついにGIレースでも無観客開催が決定 WEDGE Infinity(2020年3月28日)という記事が出ていますので、これを読んでみましょう。

 例えば、2020年3月10日、高知競馬では、1日の馬券発売額(10億8952万9400円)が高知競馬の1日の売り上げレコードを更新。黒船賞があったためですが、実を言うと、従来の売上レコードというのも前年の黒船賞当日。しかも、前年は祝日の開催という好条件で、今年は平日という悪条件。担当者は「無観客の上に平日でもあり売り上げ面は心配だったが、このような結果となり大変ありがたい」としています。同日、名古屋競馬場で開催された「名古屋大賞典」でも発売額でレコードを達成。高知・名古屋ともに、その前後の開催もおおむね前年並みの売り上げをキープしています。

 これらは当然ネット投票が好調だったため。高知競馬での馬券発売は、ネット投票が9割。全国から購入できることで、馬券の売り上げ構成はここ数年大きく変化し、全体の売り上げは10年で10倍も増加しています。上昇気流にそのまま乗って、無観客開催をも乗り切った感じです。

 逆に苦戦しているとタイトルで出ていた競輪ですが、こちらもそのままネット投票の問題でした。競輪は約4割減で、約2割減の中央競馬や競艇(日本モーターボート競走会)よりも減り方が激しいです。競輪とオートレースを統括するJKAの担当者は「現時点の数字からの推測だが、ネット投票へのシフトが他の公営競技より遅れたことが理由の1つであることは否めない」と語っていました。

 これはファン層の問題もあるとの説明。現金で購入するファン層が多いとされていました。比較的ファン層の広い競馬や、対象数が6艇と比較的的中しやすい競艇と異なり競輪は敷居が高く、新規ファンの獲得が難しいかも…と記者は予想。つまり、ファンの高齢化が進んでいて、現金購入以外できない人が多いという予測のようでした。


■2021/01/09 極秘命令あり?中央競馬が無観客開催を好む予想外の理由

 新型コロナウイルス感染拡大により、JRAはまた一部を無観客開催に戻しています。ただ、今回の記事いつまで続く無観客……JRAが「有観客開催」に踏み切れない理由とは? - GJ(2020.07.23 )は、タイトルでわかるように、まだ観客を入れだす前の全部無観客開催でやっていたときのものです。

 記事で挙げられていた無観客開催を続ける理由は中止リスク。有観客にして万が一クラスターが発生し、それこそ開催中止になる方が大問題で、それよりは無観客開催で続けた方が確実という説明でした。これは理解できるものです。前述の通り、競馬の場合は、無観客開催でも売上減少が少ないため、特にそういった判断になるでしょうね。0か100かのギャンブルをする必要性がありません。

 この理由はわかったのですが、それ以上の理由とされていたものは、あまり「そうだよね」とは思えないもの。<何よりJRAが開催を中止できないのは、馬券の売り上げの一部が国に納められていることもある>というものでした。馬券の売り上げは、その1割が国庫に納付されていることを踏まえて、コロナ禍で日本政府の財政が苦しい中で、競馬を中止にするわけにはいかない…とされていました。無観客開催を続けるのは、政府の意向かもしれないといったことも書いています。

 なお、この記事でも売上の話が出ていました。ある競馬記者は「今のコロナ禍の状況から、表立って世間に知らしめることはあまり得策ではないためか、大きく公表はされませんが、JRAの売り上げ自体は毎週下がっていないんです。競馬だけで言うなら、それこそ地方競馬なんかはネット投票の普及で、むしろ売り上げレコードを連発しているくらいバカ売れしていますからね」と言っています。この売上の方が、無観客開催を好む理由だと考えるのが素直だと思いますけどね。


■2021/02/11 廃止寸前だった高知競馬が売上15倍!売上のほとんどは…

 無観客開催の話ではないのですが、ネット販売の好調さに関する記事を紹介。2021年1月17日(日)の高知競馬の売上が10億円を超え、10億4800万円余りになり、これは2020年3月10日に記録した高知競馬1日の売上最高額10億8952万9400円に迫るものとなりました。
 これを紹介した記事は、地域に貢献できるまでになった高知競馬 - 斎藤修 | 競馬コラム - netkeiba.com(2021年01月19日)というタイトル。「地域に貢献」というのはは、高知競馬が1月31日までに行われる7日間の開催で、『新型コロナウイルス感染症対策支援競走』を実施することを発表しており、最終レースのひとつ前のレース(ただし、重賞・準重賞はもっと早い時間帯)で、売得金の1%相当額を高知県新型コロナウイルス感染症対策助け合い寄付金に寄付することを指しています。
 今の高知競馬の馬券の売上は、95%以上をネット・電話投票によって占められているとのこと。なので、おそらくその大部分は県外からのもので、結果的に『高知県新型コロナウイルス感染症対策』に集められた寄付金のほとんどが県外から集められた(と思われる)というのもスゴイと、作者の斎藤修さんは書いていました。
 まだ記憶に新しいでしょうが、以前の地方競馬は廃止の嵐でした。高知競馬でも、中津競馬が廃止されたときは、「次は高知競馬か」と噂されるほどの状況だったとのこと。ただ、しかしどん底だった2008年度の1日平均約4千万円の売上が、今はその15倍以上の1日平均6億円を超えるまでにV字回復。“寄付”という形でその地域に大きな財政貢献ができるまでになったというのは、感慨深いものがあります。


■2021/10/4 地方競馬はネットだけでなくリアルでも復活している?

 Our Pleasure2019年12月号の古谷コンシェルジュの競馬観(古谷剛彦)によると、2019年シーズンのホッカイドウ競馬の年間売得金額は、330 億8214万4890円。歴代最高ではありませんが、歴代6 番目の記録です。ただ、25年ぶりの300億円超えをマークしたとありましたので、上位記録はみなだいぶ昔。やはり他の地方競馬同様に大きく伸びていることがわかります。
 また、以前とは開催条件が異なっているという事情を考えると、もっとすごいかもしれません。300 億から400 億円を発売していた平成初期には、100日を超える開催日数でした。一方、現在は80日間で330 億円超えですから、素晴らしい数字。1日平均で約4億円を超えており、これも歴代最高ではないものの、これも歴代3番目の記録となっています。

 当然、やはりこれはネット投票の力。インターネット投票のシェアは85.6%で、前年より2.1%増と、徐々にその比率
を高めてきています。ただ、私が一番興味を持ったのは、こうしたネット投票の成功が、リアルにもプラスに働いているという話でした。
 札幌駅北口から事前予約制で運行されている無料バスは乗車率が高まり、門別競馬場への来場者数は確実に増加。それとともに、門別競馬場で見込んでいた年間売得金額は、計画比で約1億円を上回っているという好結果に。
 ホッカイドウ競馬のミニ場外であるAiba は、Aiba札幌駅前に前年秋に新たにオープンしたということで、勢いもありそう。様々なイベントを行った上に、今秋からJRA開催のメインレース発売を実施したこともあり、利用者数と売得金額もアップしたそうです。
 地方競馬がネット投票で復活!だけならよくある話ですが、リアルにもプラスになっているというのは珍しい指摘で、こうした流れが全国でできていれば最高ですね。

2025年9月12日金曜日

遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど
■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?
■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール
■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利
■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

■2017/02/17 遅いデビューでの活躍馬 ブロードアピール、ダイユウサク、タマモストロングなど

 Enjoy Ruffian 2012年3月号 マイネルデータ 牡・父スダタカオ〈24〉須田鷹雄は、遅いデビューでの活躍馬がテーマでした。

 まず、1992年以降の平地G1馬が最初のレース(新馬戦とは限らず、未出走戦・未勝利戦などでのデビューも含む)を走った時期別成績について、調べています。
 いちばんデビューが遅かったのはフラワーパークで3歳の10月29日。現在なら中央でデビューできないタイミングで、しかもそのデビュー戦で10着と敗れているというから驚きです。(2戦目で勝ち上がり)。
 以下、ジャガーメイルの9月8日、シンコウキングの7月9日と続く。遅れたデビューから3歳のうちにG1を勝った一番の例はオウケンブルースリで、4月26日のデビュー(2着)から菊花賞を制しています。

 これを重賞勝ちにまで広げると、私も大好きだったブロードアピールが一番になります。
 4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝利。1敗を挟んで4連勝すると、デビュー4か月後の京都牝馬特別で早くも重賞入着(3着)。重賞を勝つにはそこからさらに1年かかったが、6歳2月にシルクロードSを制しています。
 これに続く2位がタマモストロング。4歳の5月16日に新潟の500万条件平場でデビュー。その後しばらく停滞しましたが、4歳終わりから7連勝でマーチSを制しました。
 500万条件(400万条件)デビューから出世した例としてはダイユウサク(91年までの重賞しか勝っていないため今回対象外)が有名ですが、そのダイユウサクもデビューは3歳の10月30日。先述した2頭は4歳のデビューでしたからね。

 最近増えているマル地馬での最高記録は、3歳の10月31日にデビューしたダンスアジョ
イ。未勝利のまま1000万条件に出走するという奇策まで繰り出したが勝てず、道営での2戦2勝を挟んで中央に復帰。後に小倉記念を制しました。


■2022/04/10 G1勝ちまくり最強マイラー・タイキシャトルは遅いデビューでも最強馬?

 <遅いデビューと連勝街道|競馬最強の法則WEB>では、日本調教馬による海外GI初制覇が出た直後に2例目の海外GI制覇を果たした名馬タイキシャトルも遅いデビューの馬としてしていました。これを含めてG1を5勝。外国産馬として中央競馬史上初めて年度代表馬に選出された馬でもあり、超大物ですね。

<藤沢和雄厩舎にはいるタイキの馬は、総じて「デビューが遅い」という傾向にあるが、タイキシャトルも同様であった。ただしこの馬の場合、意図的に遅らせたわけではなく、やむを得ない事情があった。
 脚を負傷したため入厩の時期が年明けの2月にズレ込んだばかりか、入った後も脚元のモヤモヤに悩まされていたのである。特に厄介だったのはソエで、稽古で走らせるたびに悪化するので、かなり仕上げに手間取ったのだ。また、当時はゲートの出が悪く、3度目にしてようやくゲート試験に合格したという逸話も残っている。ようやくデビューできたのは、4歳(現表記で3歳)の4月。当然クラシックは間に合わない>
http://saikyo.k-ba.com/members/history/taiki_shuttle/chapter_02.html

 競馬最強の法則WEBでは、<昭和の時代、「最強マイラー」といえばニホンピロウイナーの代名詞のようなものだった>が、<現在、最強マイラーといえば、この馬のことを指すのが一般的>としていました。Wikipediaでも以下のような記述が見られます。遅いデビューの最強馬とも言えるかもしれません。

<1997年ユニコーンステークスから1998年マイルチャンピオンシップまで記録した重賞8連勝の記録はテイエムオペラオーと並ぶJRA所属馬の記録である。さらにマイル戦ではダートを含め7戦7勝という絶対的な強さを誇り、またその勝ちっぷりも圧倒的であった。日本競馬史上最強のマイラーはどの馬かという問いに対して、最も多く名前の挙がる一頭である>

 タイキシャトルの最強マイラー候補としてはモーリスが思い浮かびましたが、モーリスと競った「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」においても勝利。しかも、大差での勝利です。記憶に新しい馬が選ばれやすいことも考えるとさらにすごいですね。

<2019年春にnetkeiba.comによって行われた「競馬ファンが選ぶ『平成最強マイラー』ランキング」では、総数27000票に及ぶ投票の中、7819票を獲得し、第1位に選出された。2位モーリス(5710票)、3位ウオッカ(2930票)に大差をつけた結果から、現役を引退して20年以上が経過しても「平成」という時代の中でタイキシャトルが超一流のマイラーとして競馬ファンの記憶に大きなインパクトを残しており、最強マイラーとして広く認められていることが示された結果となった>


■2017/10/02  芝で悪くなくてダート変更が遅れたブロードアピール

 ブロードアピールの補足。前述の通り、4歳時の9月12日に札幌の500万条件平場でデビューし、2戦目で勝っているのですが、初戦は芝、2戦目はダートと異なっていました。
 その後の「1敗を挟んで4連勝」というのは芝。これについて、ブロードアピール - Wikipediaでは、以下のように書いていました。

"その後関西での500万下から900万下の芝のレースを4連勝し、その次走に選んだ京都牝馬特別でも負けはしたものの3着という成績を残し、芝の適性を証明することとなった。一方で、これらは後年ダート路線で活躍することとなる当馬の路線転向が遅れた要因の一つにもなっている"

 重賞初制覇となった「シルクロードS」も芝の1200。芝でもかなり強かったのです。この重賞勝利の前でも高松宮記念で6着となかなかでした。

 シルクロードSの後は、高松宮記念8着、マイラーズカップ12着と惨敗。そのせいか、次は2000年5月14日初勝利戦以来のダート戦となるオープン特別の栗東ステークス(ダート1200メートル)に出走。
 すると、牡馬を含めても最高斤量(57キログラム)でしかも6番人気という低評価でもあったにもかかわらず鋭い追い込みでエイシンサンルイス、サウスヴィグラスらを破ってレコード勝ち。
  しかし、それでも陣営はダート路線への転換をせず、芝で4連敗。とはいえ、スプリンターズステークスで4着、スワンSで4着と全然悪くない成績。ダートに転向しなかったというのはわかります。


■2017/10/02  ブロードアピールといえば根岸S!伝説的な追込による勝利

 ただ、このスワンS4着の後の、3戦目のダート戦となった根岸ステークスがやっと転機となりました。レースは最後方からのスタートとなった上に、先頭が残り400メートルの標識を通過する直前まで最後方に位置していたが、そこから後に鬼脚と呼ばれる末脚を見せます。
 直線だけで7馬身以上離れ、更に残り200メートル標識通過時点で5馬身ほど離れた先頭を差し切り、逆に2着のエイシンサンルイスに1 1/4差をつけて重賞2勝目。私はこの動画を保存しています。もともと追い込みが難しいダートで、伝説的な勝ち方をしました。

ブロードアピール ものすごい追い込み 2000年 根岸ステークス.
 <iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/QYGCMtCW8Lc?ecver=1" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

 久しぶりに見直してみると、本当すごいですね。ブロードアピール以外は、前残りという展開で、1頭だけ違っていました。結構斜行しちゃってますし、最後もまだ余裕ありそうな感じでした。
 これが6歳の11月。現在の数え方の6歳ですからね。遅いです。仕方なかったのですが、もったいなかったです。
 次が翌年であり、ダートでたくさん走ったのは7歳と8歳というかなりの高齢のとき。 G1には手が届かなかったものの、重賞を4勝。JBCスプリント2着、ドバイゴールデンシャヒーンでの5着の好成績。
 Wikipediaでは、 以下のように書いていました。

"日本国内でのダート戦では全て3着以内を確保しているが、その内訳も1着7回・2着2回・3着2回と勝率にして63%・連対率にして81%にもなる。直線での末脚に賭ける追い込み馬は、その末脚が不発だと大敗を喫するケースがあることを考慮に入れると、この数値は優秀である"

  余談ですが、好きな馬だったので近親をたびたびPOG指名。最近は孫のワグネリアン(父ディープインパクト)がなかなか良い感じで期待しています。(2022/04/10追記:その後、ワグネリアンは見事日本ダービーを勝利。しかし、金子真人さんがなかなか引退させてくれず、6歳のレース中に内臓疾患で亡くなって種牡馬入りできませんでした)


■2017/02/17 「史上最強の一発屋」個性派の名馬ダイユウサク

 ダイユウサクの補足。

ダイユウサク - Wikipedia

 Wikipediaによれば、ダイユウサクは体質の弱さもあってかデビューが大幅に遅れたと言います。旧表記(数え年)で4歳、今で言う3歳になってからしばらく経った1988年10月30日・京都での400万下条件戦でデビューしました。
 しかし、このレースでは、勝ち馬から13秒も離された最下位(11着)に終わりました。さらに、次走の福島での未勝利戦でも7.3秒遅れて最下位(14着)に敗れ、この年は2戦して未勝利に終わっている。2戦ともタイムオーバーに相当する大敗だった。ダメダメでした。

 勝利するのは、1989年。当時の馬齢で5歳になったダイユウサクは4月16日、新潟での400万下条件戦で出口隆義の騎乗でデビューから5戦目にして待望の初勝利を挙げています。

 そんなダイユウサクが、有馬記念を勝ってしまいました。
 有馬記念では14番人気にもかかわらず、圧倒的1番人気のメジロマックイーンを差し切り、レコードタイムで優勝。しかし、このレース以降は1つも勝てずに引退したため、「史上最強の一発屋」などと称されることになります。 ただ、その前に金杯(西)を勝っていますので、一発屋というのもちょっとかわいそうですね。


2025年9月11日木曜日

アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当?

■2020/01/04 アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当? 
■2023/03/10 禅僧が書いた『ないがままで生きる』という書籍があった! 
■2025/09/11 重賞5勝G1・1勝の名牝の子が全然走らず 兄弟で通算中央2勝!

■2020/01/04 アルママ・ナイママの名前の由来は仏教って本当?

 アルママ・ナイママって変な名前だなと思っていたら、由来がOur Pleasure 2018年10月号 馬恋慕(河村清明)に載っていました。
 岡田繁幸さんによると、「お釈迦様の言葉が由来」だとして、以下のように説明していたそうです。

「お釈迦様の教えを弟子たちが経典にまとめようとした時に『そんなことはしなくていい。すべてはあるがままに受け入れるしかない』と言われたそうなんです。馬名を決める頃、自分は体調を崩していて、あるがまま、ないがままを素直に受け入れなければ体が保たんぞって思ったんです。そういう生き方に近づかなければダメだって、自分を戒いましめる意味合いを込めて、アルママ、ナイママって名前を選びました」

 「あるがまま」ならわかったんですけど、「アルママ」ってやっぱちょっと妙な感じ。さらに、ナイママの場合は、上記のエピソードにある話「そのまま」ではなく、ここから派生してつけた名前のようでした。

  ところで、このインタビューの時点では、岡田さんはアルママに期待していた感じで、デビュー前の扱いもそうでしたね。G1ヴィクトリアマイルの勝ち馬ホエールキャプチャの子ということで、ビッグレッドでは珍しい良血。父も普通にオルフェーヴルという良い種牡馬。こりゃ1億円以上だろう…と思ったら、 1億8,360万円 (2016年 セレクトセール)でした。ただ、現時点では1勝で鳴かず飛ばずとなっています。
 一方、このときはおまけ程度の扱いだったナイママは結構頑張っています。地方所属時代にコスモス賞1着、札幌2歳Sを2着。この時点では期待できそうな感じでした。ただ、その後、札幌開催が終わり、五十嵐冬樹騎手から柴田大知騎手に乗り代わってからはいまいち。中央入りしても復活していません。アルママよりは活躍しているんですけどね。
 あっ、値段を見るのを忘れていました。648万円 (2017年 北海道サマーセール)とやすかったにも関わらず、すでに獲得賞金4000万円の活躍です。近親に活躍馬はおらず、父もダノンバラードという地味馬。良血よりこっちの馬の方が岡田繁幸さんらしくて好きですね。

■2023/03/10 禅僧が書いた『ないがままで生きる』という書籍があった!

 「ナイママ」の方は元の仏教の話から派生した感じとしていたら、普通にお坊さんも言っているのか、ズバリ『ないがままで生きる』というお坊さんが書いた書籍があることを知りました。書籍の発売は2016/1/7。ナイママのデビューの2018年より2年くらい前ですね。

ないがままで生きる』(玄侑 宗久)



<この本では、「無分別」「無常」「無我」「無心」という仏教の智慧、また「無為自然」に象徴される老荘思想、そして「無限」では、秩序や必然が、いかに人間の自由に関わるのかを考察してみた。いずれも人間そのものの、最も平和な在り方についての話である。日本で成熟した仏教や禅、老荘の考え方に、今だから触れてほしい>

<玄侑宗久(げんゆう そうきゅう)
昭和31年(1956)、福島県三春町生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業後、さまざまな仕事を経験。その後、京都天龍寺専門道場に掛搭。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。僧職のかたわら執筆活動を行ない、平成13年『中陰の花』で芥川賞を受賞。また、平成26年には東日本大震災を被災者の視点で描いた『光の山』(新潮社)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞>
 
 レビューを見ると、<禅僧であり小説家でもある著書が、「あるがまま」の先を行く「ないがまま」を提唱し、それをエッセイとして展開して行きます>といった話がありました。
 「ないがまま」は老子の思想を思わせるところも個人的にはあったのですが、上記の書籍紹介で出ているように、この書籍内でもそういった話はあるようで、同じレビューアーが以下のように書いている部分があります。

<老荘思想に見る、「あくまで受け身、それも強靭なまでの受け身の姿勢」や、仏教の観音思想にある、「状況の変化に応じて自らを無限に変化させ、それを楽しもうという態度」といった辺りに、対処力に特化した極意を感じました>

 別のレビューアーは「あるがまま、には無理があるから」という興味をそそらせるタイトルで、以下のように書いていました。よく用いられる「あるがまま」という言葉よりも、あまり聞かない違和感を覚える「ないがまま」の方が無理がないのかもしれません。

<玄侑氏は「あるがまま」という言葉に戸惑うという。人間にはいろいろな面があり、「自分」の幅も広い。仏教は人間を六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天道) の幅で、「どの状態になってもその人」と見る。
 状況によって人は悪魔にも天使にも変わるのに「あるがままでいいんだよ」と言われても、どのあたりの自分でいいのか。
 最近は子どものときから「個性を伸ばす」などと言われるけれども、「私という個性はこう」と自分を統一することには無理がある。
 そもそも、自分の考えも喜怒哀楽も、青空にポッカリ浮かんだ雲のようなもので、「ない」のがもともとの状態。
 そう考えて、「ないがまま」という言葉を造ったという>

 したがって、「自分がどういう人間か」という「個性」の「あり方」を探すのは無理があるということに。一方で、確定した個性がなくとも、「私は誰でもない」というのも事実。この予測できない自分の「ないがまま」を楽しみ、無心に生きようというメッセージだと受け取ったそうです。

 ■2025/09/11 重賞5勝G1・1勝の名牝の子が全然走らず 兄弟で通算中央2勝

 ヴィクトリアマイル(G1)を勝った他、関西TVローズS(G2)、府中牝馬S(G2)、デイリー杯クイーンC(G3)、東京新聞杯(G3) を勝った名牝ホエールキャプチャ。G1・2着も3回、G1・3着も2回ということで、まぐれ勝ちG1馬タイプではない、勝利数以上の強さを感じさせた馬でした。

 ただ、牝系図を見ていて驚いたのが、産駒が全然走っていないことです。中央未勝利ではないのですけど、私が見た時点で中央で勝てたのはただ一頭でした。
 その後、これを知ったきっかけの今年のデビュー馬サトノアイボリーが新馬戦で勝利。とはいえ、重賞5勝G1・1勝の名牝の子としてはやはりまだまだ物足りないですね。

 ちなみに、私が見た時点で唯一の中央勝利馬は、他の兄弟が未勝利なのに1人で2勝したアルママでした。中央時代はビッグレッドファーム、岡田繁幸さんの馬。アルママは長男だったために、良血馬なのに走らなくて失敗という印象だったと思われますが、その後の兄弟が壊滅的だとわかった後で見ると、「さすが岡田繁幸さん!この兄弟で2勝させたなんて!」となります。個人的にはもっともっと走ってほしい血統ですどね。

 |-- ホエールキャプチャ ( 牝 2008 芦毛 クロフネ ) 7勝
 |   |    1着 - ヴィクトリアマイル(G1)、関西TVローズS(G2)、府中牝馬S(G2)、デイリー杯クイーンC(G3)、東京新聞杯(G3)
 |   |    2着 - 阪神ジュベナイルF(G1)、桜花賞(G1)、ヴィクトリアマイル(G1)
 |   |    3着 - 優駿牝馬(G1)、秋華賞(G1)、札幌記念(G2)、府中牝馬S(G2)、KBSファンタジーS(G3)
 |   |-- アルママ ( 牡 2016 芦毛 オルフェーヴル ) 2勝、地方2勝
 |   |-- プレイズネイチャ ( 牝 2017 鹿毛 キングカメハメハ )
 |   |   `-- オーサムピクチャ ( 牝 2021 鹿毛 キズナ ) 地方2勝、中央現役
 |   |-- トーセンマッシモ ( セ 2018 芦毛 キングカメハメハ ) 地方14勝
 |   |-- ヘブンズドア ( 牡 2019 鹿毛 オルフェーヴル )
 |   |-- アオイテン ( 牡 2020 芦毛 ロードカナロア )
 |   |-- サトノリアン ( 牡 2021 鹿毛 キズナ ) 地方2勝、中央現役
 |   |-- マザーズウィル ( 牝 2022 鹿毛 キズナ ) 中央現役
 |   |-- サトノアイボリー ( 牡 2023 芦毛 エピファネイア ) 1勝、中央現役
 |   `-- ホエールキャプチャの2024 ( 牡 2024 鹿毛 エピファネイア ) 
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2023105380/


珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ

■2023/09/15 珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ


■2023/09/15 珍名馬・群馬県示すツルマウカタチ(つる舞う形)、カワ、タキ VS シャトーディフ、クルミナーレ

 最近珍名馬がいなかったので、久しぶりの更新。デビュー馬はむしろ増えている感じなのに、珍名馬が減っているというのは不思議。夏競馬の方が珍名馬が多い…みたいなのあるんですかね?

 とはいっても、今週も珍名馬は少なく、おもしろ系よりは変わっていて、普通の意味で珍しいなという馬がちらほら。その中で一番変わっていると思ったのは、わりと人気になりそうなツルマウカタチですね。
 私はこれ、最初、以前活躍馬を出した冠名の「ツルマル」と誤読。で、どこで切るの?と悩み、「ツル+マウ+カタチ」で「鶴舞う形」(鶴が舞う形)かな?と思います。これなら意味が通じしますね。
 しかし、私が知らないだけで「つるまう」という動詞があるのかも…と検索。すると、<群馬の由来と歴史~“つる舞う形”ができるまで~ - まっぷるトラベルガイド>というページがヒットしました。群馬県民には群馬県を示すワードとして定着しているんだそうです。

<上毛かるたで「つる舞う形の群馬県」と詠まれているように、群馬の形は鶴が羽ばたく形に見えます。群馬県の南東部がくちばしで、上下(南北)に翼を広げて羽ばたいているシルエットです。群馬県民ならみな「県の形は鶴の形」と答えるこの形になるまでには、さまざまな変遷がありました。>
https://www.mapple.net/articles/bk/9610/

 公式の馬名説明では「鶴舞う形。上毛かるたより」とのこと。上毛ってのがそもそも群馬県のことじゃなかったっけ?と思ったらそうですね。1947年(昭和22年)12月に群馬文化協会が初版を発行した [1] 郷土かるただそうです。
 馬主は星野 壽市(じゅいち)さん。鉄のスクラップ加工、産業廃棄物処理などを手がける三栄商事株式会社代表取締役会長。てっきり群馬県出身なんだと思ったら、金物で有名な新潟県三条市出身。しかし、やはり会社などは群馬県でした。そもそも所有馬に「上毛かるた」のフレーズを使用していることで知られている馬主さんなんだそうです。知りませんでしたわ。

「上毛かるた」由来の所有馬
「上毛かるた」由来の馬名は1世代につき1頭名付けている[4]。

アサマノイタズラ[5]
「浅間のいたずら 鬼の押し出し」より
エンギダルマ[6]
「縁起だるまの少林山」より
ココロノトウダイ
「心の灯台 内村鑑三」より
テンカノギジン[7]
「天下の義人 茂左衛門」より
ヘイワノツカイ
「平和の使徒 新島襄」より
ライトカラカゼ
「雷とからっ風 義理人情」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E9%87%8E%E5%A3%BD%E5%B8%82

 他に気になった馬名はカワ、タキといういずれもシンプルネームな馬名。珍名と言って良いかどうか迷うところですが、珍しいことは間違いないでしょう。てっきり同じ馬主さんだと思ったら、それぞれTNレーシング、(株)スリーエイチレーシングと異なります。ちなみにタキの方はPOG指名馬でもあります。
 馬名意味はそれぞれ「カワウソの女の子より」「人名より」となっていました。「カワウソの女の子より」というのは、検索してみると、多摩動物公園に以前カワちゃんというカワウソがいたとわかったのでそれが由来でしょうか。他の動物園でもありそうな名前ですけど…。

 3頭だけなので、好きな馬の話も。同じレースでぶつかるシャトーディフ、クルミナーレがともに近親がすきな馬です。
 シャトーディフはソングラインの姪っ子というべきなのですけど、私的にはルミナスウイング、モンローブロンド、Attractionなどの近親という血統。大好きな血統で、なおかつ成功して活躍馬の多い血統ですね。それなのによりによってソングラインなど、活躍している馬をことごとく指名できていないのは私らしいです。
 クルミナーレの方は勝ち上がり率の高いクロウキャニオンの子。キラウエア、ヨーホーレイクなどが活躍しています。が、これも私が指名したときの馬はあまり走らない…という見事な逆神状態に。今年は指名しましたので、また走らないかもしれません。


2025年9月10日水曜日

長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?

■2016/3/5 長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?


■2016/3/5 長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?

 タイトルは、<長距離向きの歴史的名種牡馬サドラーズウェルズ、現役時代はマイラーだった?>としました。ただ、マイラーというよりは中距離馬といった方が良い感じ。とはいえ、サドラーズウェルズ系の馬は長距離イメージがありますので、中距離であったとしても意外でしょう。日本でのサドラーズウェルズ系もテイエムオペラオー、メイショウサムソンといった長距離馬が主体でした。

 この話を知ったのは、Enjoy Ruffian 2011年9月号 ザ・ブラッド 血統表を紐解く!〈3〉(T.I.S)という話。以下のように書いています。

<意外なことに自身の競走成績に12ハロン(2400m)以上の勝ち鞍はない。そればかりか2 歳時には8ハロンのG2ベアスフォードS を制し、これを含めた全6勝はG1エクリプスSやG1 愛チャンピオンS など10ハロンまでで挙げたもの。2400mのG1 仏ダービーはダルシャーンの2 着、12ハロンのG1キングジョージはティノーソの2 着と善戦どまりだった。キャリアだけを眺めるとマイラーのそれである>

 私がマイラーというよりは中距離馬と感じたのは、以下の戦績からです。良績は10ハロンが多いですよね。

主な成績
着順     日付     レース名     競馬場     芝ダ     距離     1着馬(2着馬)
1     1984     愛2000ギニー GI     IRE     芝     8.0F     
1     1984     エクリプスS GI     GB     芝     10.0F     
1     1984     フィーニクスチャンピオンS GI     IRE     芝     10.0F     
1     1984     愛ダービートライアルS GII     IRE     芝     10.0F     
1     1983     ベレスフォードS GII     IRE     芝     8.0F     
2     1984     仏ダービー GI     FR     芝     2400     
2     1984     Kジョージ六世&QエリザベスS GI     GB           12.0F     
2     1984     グラッドネスS L     IRE     芝     7.0F
(Sadler's Wells(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)より)
http://www.jbis.or.jp/horse/0000336572/

 海外の種牡馬でおもしろいのが、戦績が良くない中から名種牡馬が生まれることだと思います。サドラーズウェルズの場合は上記のように10ハロン、8ハロンのG1を3勝しており、G1未勝利といった成績ではなく、正直、意外性はありません。
 ただ、T.I.Sさんによると、現役時代はやや落ちる馬だと見られていたといいます。

<同厩舎にいたエルグランセニョール(父ノーザンダンサー)には直接対決(グラッドネスSで2着)でも敗れたように頭が上がらず、それ故に英ダービーへの参戦も叶わなかった。落ちこぼれとまでは呼べないものの、種牡馬としての比類なき成功は意外性の賜とも言えそうだ>

 なお、ここまで長距離というのを強調しましたが、系統からはマイルでの名馬も出しており、幅広くなってきました。
 日本では今ひとつなのですけど、世界的には本当に歴史に残るものすごい成績を残した種牡馬ですし、この系統はこれからも続いていきそうです。
 


2025年9月9日火曜日

意外にもデビュー戦はすごい追込だったマイネルバサラ

■2018/12/18 意外にもデビュー戦はすごい追込だったマイネルバサラ
■2018/03/05 ムスコローソはエガオヲミセテの近親でG1にも出走
■2017/06/23 POG注目:エアデジャヴーの2015、近親にエアシャカール
■2017/06/23 エアシャカールの近親ではワールドビーターも気になる
■2012/10/22 好き馬:エアキリヤン、エアパグナスの兄弟も好きだったエアソミュール
■2013/3/16 エアグルーヴ最後の子ラストグルーヴ、ラストウィーク新馬戦で勝利
■2018/03/13 リノリオ、障害デビューするも4番人気で見せ場なく10着
■2017/06/23 POG注目:アエラス(シャトヤンシーの2015) 近親にオリービン、ハングリージャック
■2013/1/20 ハングリージャックに競走馬として決定的な弱点が発覚 「前の馬を抜きたくない」




■2018/12/18 意外にもデビュー戦はすごい追込だったマイネルバサラ

  デビュー前から注目していたマイネルバサラは初戦、ものすごい差し脚を見せて勝っています。そのとき書いていたのが、以下の投稿です。
 マイネルバサラはデビュー戦とは打って変わって、ときには逃げも見せる先行馬になりました。ただ、読み直してみると気性の難しさが言われており、そこらへんの関係なのかな?と思いました。

2015/6/21  豪脚を見せて差し切ったマイネルバサラ、過剰評価か?

  当初はかなり期待していたのですが、ゲートがあまりうまくない上に、調教がパッとしない感じ。正直ダメかな?と思いました。ほとんど情報もなく、ネット競馬の掲示板もいつまでたってもゼロ。なので、前売りで7番人気だったのを見て、意外に評価されてる!と思ったくらいです。(最終的には11番人気まで落ちたようです)
 で、「これなら掲示板書き込みあるかも」と見に行ったらまだなし。最終的にレース前には1件だったようです。

-----引用 ここから-----
[47] てんぐさん
この馬レース終わるまで書き込み一件だったのかw
http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2013101861
-----引用 ここまで-----

 前述の通り、注目していた馬でしたので、レース見て大興奮。嬉しかったですわ~。そして、掲示板がまた大盛り上がりしていて、また嬉しい。一気に55件まで増えました。お気に入りも増えたようです。

-----引用 ここから-----
[44] オムライサーⅡ世さん
お気に入り登録数激増ワラタ
-----引用 ここまで-----

 掲示板の盛り上がりをどうぞ。

-----引用 ここから-----
 [55] 紅はこべさん
凄いデビュー勝利になりましたね(* ̄∇ ̄)/゚・:*【祝】*:・
見えないところから来てビックリした(笑)

Newnameさん [54]
最内から大外持ち出してからのあの末脚だからなあ
スムーズに競馬したらかなり強いかもね

よーちゅけさん [53] よーちゅけさん
ブロードアピールやん笑

[39] グッチさん
完全に前にいた馬が脚が上がっていたとはいえ凄い脚でしたね^ ^
馬券は買ってなかったけど思わず声が出ちゃいました(^o^)

[36] てんさん
余計な事しやがってって思ったが、最後の脚はすごかった
-----引用 ここまで-----

 好きなブロードアピールの名前がちらほら出ていて嬉しいですね。ここじゃないですが、今年見たレースで一番すごかったとも書いている人もいて、鼻が高いです。

 ただ、「完全に前にいた馬が脚が上がっていた」という言及があります。他にも極稀にその指摘がありました。でも、上がり1番じゃん!と、私は強調したく思いました。が、よく見ると、1番じゃありませんでした。

着順    馬番    馬名    後3F
5    16    ナンヨーファミユ    37.1
1    2    マイネルバサラ    37.9
4    14    ジュンザワールド    38.4
11    5    リワードデュラン    38.7
10    10    エフディサンゼン    38.9
http://race.netkeiba.com/?pid=race&id=c201505030606&mode=top

 ちなみにラップタイムとコーナー通過順位はこちら。

12.7    10.9    11.6    12.0    12.4    12.9    14.1
4コーナー     (*1,6,9)-15-4(8,14)2,13=12(7,16)11,10-(3,5)

 うーむ、こりゃ過剰評価かもしれませんね。応援馬なので信じたいところですが、ハマって強く見えただけパターンな気がします。あと、コメント見ていたら、調教の話出ていましたね。

-----引用 ここから-----
 [29] オムライサーⅡ世さん
馬サブロー新馬調教Dで来た馬初めて見たわwしかも一番難しい方法で勝利wどういうことなの・・・
-----引用 ここまで-----

 調教では引っ掛かっていて、最後脚上がっていたらしいです。だから悪かっただけという話ですが、これは気性に難しさがあるということでもあります。
 今回は課題のゲートも折り合いも両方うまく行ったんですが、乗り難しいタイプと思われます。ここらへんも注意ですね。


■2018/03/05 ムスコローソはエガオヲミセテの近親でG1にも出走

 言うほど好きじゃないのですけど、同じページにエアグルーヴ関連の話(エアグルーヴ最後の子ラストグルーヴ、ラストウィーク新馬戦で勝利)を追加したかったので、ムスコローソの話を。
  本当に好きだったのは、「エガオヲミセテ」。すてきな名前でした。でも、事故で亡くなるという不幸なことになってしまうという悲しいことに。
 その近親を!ということで、ムスコローソをPOG指名。ただ、近親ではエガオヲミセテよりはエガオヲミセテの弟のオレハマッテルゼの方が有名。そして、何と言っても一族ではエアグルーヴ(エガオヲミセテから見るとおば?)が最も有名。ダイナカール一族ですね。
 ムスコローソは、エガオヲミセテの妹ルナレガーロ の長男。父は珍しいヘニーヒューズですけど、2勝して朝日杯フューチュリティステークスにも出ました。頑張ってます。


■2017/06/23 POG注目:エアデジャヴーの2015、近親にエアシャカール

 母も活躍したエアデジャヴーの2015年度産駒は牝馬になりました。父親は予想外の成功を収めているルーラーシップ。アイドリームドアドリーム一族では最も注目されている馬です。

 私にとっては、エアソミュールやエアキリヤンの近親なのですが、エアシャカール、エアメサイア、エアシェイディの近親といった方がいい馬。こう名前を挙げているのでわかるように、活躍馬が多く出ている血統です。
 他の近親では、エアスピネルがPOG指名でなおかつ活躍した馬でした。なおかつ一族としての勢いは近年も持続しています。

2018/03/05追記: 名前はエアシンフォニー。12月の新馬戦を2番人気で一発勝利。期待されて2戦目の500万下も2番人気でしたが、8着。ただ、まだ期待が持てそうな感じです。



■2017/06/23 エアシャカールの近親ではワールドビーターも気になる

 前述の通り、エアソミュールやエアキリヤンが好きなので、私が一番好きなのは彼らの下になる エアラグーン産駒のワールドビーター。
  父はこれも大好きだったジャングルポケットであり、エアソミュールの全弟になります。
  馬主が変わって、岡浩二さんという方になったのは気になるのですが、引き続き応援していきたいと思います。

2018/03/05追記:ワールドビーターは3戦して勝ち星なし。あと、「ぴーたー」だと思っていたら「びーたー」だったことに今気づきました。



■2012/10/22 好き馬:エアキリヤン、エアパグナスの兄弟も好きだったエアソミュール

 以前のブログで2012/10/22に投稿していたもの。

 エアキリヤン、エアパグナスと2頭続けてPOG指名したエアラグーンの子。
 エアラグーンは僅か1勝で別にすごくも何ともないんだけど、母がアイドリームドアドリーム。

 つまり、エアシャカールの兄弟(全妹)ということで、結構良血。近親にはエアシェイディ、エアメサイアいて、他のところは活性で、エアラグーンはイマイチという感じでした。


 1つ上のエアガガだけはPOG指名しなかったんだけど、続けて大好きなジャングルポケットで今度は牡馬。しかも、角居勝彦厩舎なのに何かあまり注目されていなかったようなので、天邪鬼な私は指名を決定しました。
 初仔のエアキリヤンは地味に走ってくれた(3勝)し、大好きでした。


 前評判が高くなかったこともあり、エアソミュールのデビューは、やはり特にすごく人気ということもなく、まずまずな感じ。
 しかし、2走目3着が評価されて3走目1番人気で勝ちあがりました。



 昇級してからはすっかり評価が高くなり、いきなり2番人気。
 ここは5着も次で勝ち上がり。



 その次は重賞の毎日杯だったんですが、5番人気でオッズも一桁。期待しちゃっいました。
 
 でも、ボロクソで、二桁着順。
 この岩田康誠騎手の騎乗が酷かったと言われて、馬のリズムを崩した、ダメにしたという評。
 どんな競馬か忘れちゃったけど、私も見ていてこりゃーないと思った気がします。



 その次にもまた2番人気するけど、やはり大敗。
 もう駄目になってしまった……と思いきや、



 休み明けの前走は良いところ見せました。





 ただ、これもよく覚えていないが、武豊騎手の騎乗には不満があった気がします。
 いつもは中団くらいにつけるのに後方からで、届かんわぁと思ったような?


 で、今回。再び武豊騎手。

 今回はあまりしていなかった先行……と言うか、折り合ってなくね?という。
 道中ずーっと口開けて走っていて、おい、こりゃダメだろう……と思っていたら、4角の時点でグイグイと前へ。

 ん、あれ、ひょっとして余裕ある?と思ったら、やはりそのまま直線は余裕で楽勝。

 本当はすごく強いのかもしんない…と思いました。


 掲示板でも大盛り上がり。

-----引用 ここから-----

http://db.netkeiba.com//?pid=horse_board&id=2009105742

[254] PonAsiaさん

~レース後のコメント~
 1着 エアソミュール(武豊騎手)
 「能力はあります。抜け出してからも遊んでいたくらいですし、あとは気性だけですね」
 http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-223152.html
--------
強い競馬で力のあるところが見れてよかったです。
後、前走すぐに結果出ませんでしたが、続けて騎乗依頼、角居先生ありがとうございます。このコンビ継続お願いします。



 [253] かじいさん


このクラスでは格が違った!母の兄エアシャカールの血を受け継いでるなぁ。あの気性の荒らさは、爆発すれば圧勝する。

年内に重賞戦線に躍り出るかも!
角居さん!豊載せ続けてや!


[251] お父さん・・・さん


前走は折り合ったけど後方すぎて届かず
今回は前できちんと折り合ったとは言えないけど上手く我慢させて上がり最速、完勝。
気性は相変わらずネックですがそこが改善されれば準OPでも楽しみですね。


 [250] フェンダーマスタングさん


さすがの豊さんでも今日の競馬は驚いたはず。本当に凄かった。


 [247] フェンダーマスタングさん


スタートからあんなにかかりまくって、毎日杯の様な大惨敗を覚悟しましたが、そこからあの4角の動きはなんでしょう笑怖

いぐらいの闘争心を感じました。(実際に顔は怖かったですけど)
あんな競馬で勝つなんてゲームの世界。信じて追いかけてきて良かったです。




 [244] スネークたれ蔵さん


毎日杯の騎手の騎乗が酷すぎたからねぇ。よく勝たせたね。おめでとう。


 [241] アーリューマーさん

強い。4コーナー手前で一気に先頭へ。そのまま押し切り勝ち。

武豊騎手も前のレース落馬の影響は全く無しで、見事な騎乗。


 [240] Thunderbirdsさん


強かったですね


 [239] WINSのおっちゃん観察さん


これ強いなぁ
4角までずっと折り合いを抑え付けてて快勝とは
気性を考えたら現状は距離はここらが限界ですかねぇ・・・


[238] キットベイリーさん

外回りでもコーナー4つ。なんとか御して、快勝。陣営の条件選択はズバリですね。コントロールはまだまだですが、ユタカJのしんどい釣りバミ、本当にお疲れさまでした^^さすがです。



Wilmotsさん [237] Wilmotsさん


これは力が違ったなぁ。
掛かりっぱなしなのが不安要素だが、力は十分あるな。


イシヤマさん [236] イシヤマさん


勝ってよかった
難しそうな馬だけどこれは上でも通用するね


ヤスジマさん [235] ヤスジマさん


かかり通しでしたが豊さん我慢してましたね
本格化すればすごい楽しみな馬になりますね
豊さんとのコンビで大きいところ勝ってほしいですね

-----引用 ここまで-----


 いや~ん、そんなに言われると期待しちゃいますわ。
 そういえば、お父さんのジャングルポケットも口割って走っていて気性悪くて、「でも、おい、強いな、これで勝っちゃうのかよ?」と思って好きになった馬。

 大好きだわ、こりゃ。





■2013/3/16 エアグルーヴ最後の子ラストグルーヴ、ラストウィーク新馬戦で勝利

  最終日とは最後の新馬戦とはなりませんでしたけど、十分出来すぎた話。

-----引用 ここから-----
【阪神新馬戦】3億6000万円の超良血 ラストグルーヴ間に合った

 <b>3歳新馬戦は今週で終了する</b>が、オーラスにこの世代の真打ちとでも呼ぶべき超良血が登場する。土曜阪神6R(芝1800メートル)に出走するラストグルーヴ(牝=藤原英)。父ディープインパクト、母エアグルーヴという年度代表馬同士の夢配合。11年セレクトセール1歳セリで、セール歴代3位となる3億6000万円(税抜き)の高値で取り引きされた。【土曜阪神6R】

[ 2013年3月15日 06:00 ] スポニチ
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/03/15/kiji/K20130315005395630.html
-----引用 ここまで-----

 驚きなのが稽古の相手。

-----引用 ここから-----
 13日の最終追いはCWコースの併せ馬。準オープンのダノンミルを従え、しぶとく伸びて最後まで抜かさせず首差先着した。騎乗した福永は「まだ走りに集中しきれていない」と辛口評価も「乗った感じはいい。まだ馬体も緩く晩成の印象だが、出走態勢は整ったと思う」と及第点の評価。藤原英師は「体質が弱くデビューがここまで延びた。長い目で見てほしい」とした上で「能力は間違いない。全てがいいから、これだけの値段になった」と胸を張る。初陣の走りに注目だ。
-----引用 ここまで-----

 ダノンミルは今は準オープンですけど、3歳のときには重賞でも人気した馬で能力は高いです。

-----引用 ここから-----
【新馬戦】ラストグルーヴいざ出陣
2013年3月13日 デイリースポーツ

 体質的な弱さからデビューは遅れたものの、藤原英厩舎らしくここまで入念に乗り込みを消化。「牧場でも緩めずに乗られていたし、じっくりとやってきた。キャンターでもバネがあり、ディープらしさを感じる。これからもっと良っていくと思いますよ」。つまずくことなく勝ち上がれば、オークス(5月19日・東京)には間に合いそう。初戦でどんなパフォーマンスを見せるか、注目だ。
http://www.daily.co.jp/horse/2013/03/13/0005809367.shtml
-----引用 ここまで-----

-----引用 ここから-----
【新馬戦】超良血馬ラストグルーヴ待望デビュー
待望のデビューとなる超良血馬のラストグルーヴ

 待望の超良血馬が、いよいよターフにお目見えだ。母は97年の年度代表馬のエアグルーヴ、父はディープインパクト。大きな期待を背負ったラストグルーヴが、16日の阪神6R(芝1800メートル)でデビューする。「(最終週の)新馬戦を目標に乗り込んでやってきた。順調にきている」藤原英調教師は力強く言った。

(略)「最後の新馬戦にようやく間に合った。能力があるのは確か。その能力を出し切れるように、今まで体の成長を待っていた」とトレーナー。ここから新たな伝説が始まるかもしれない。
(2013年3月15日06時01分  スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20130314-OHT1T00193.htm
-----引用 ここまで-----

 体が弱いので仕方なくでもありますが、どうせなら!と藤原調教師もラストウィークを狙ったんじゃないですかね?

 で、結果です。

-----引用 ここから-----
ラストグルーヴ鮮烈なデビューV/新馬戦

 超良血馬ラストグルーヴ(牝3、藤原英)が鮮烈なデビュー勝ちを決めた。

 中団外めから4角をまわると、スリーベラミと馬体を並べて直線へ。福永騎手が左ステッキを入れると、グンと加速。1馬身1/4差でゴールを切ると、場内からは拍手が起きた。父はディープインパクト、母は名牝エアグルーヴという最高の血統馬の乗り味を、鞍上も絶賛した。「レースがうまくいったこともあるけど、エンジンが違っていました。今の段階でこの勝ちっぷりですから、楽しみですね」と目を輝かせる。藤原英師も多くの関係者に祝福され、「みんなに喜ばれる馬を預かるのは光栄やな」と満面の笑みを見せた。

 [2013年3月16日19時26分]
http://www.nikkansports.com/race/news/f-rc-tp0-20130316-1098681.html
-----引用 ここまで-----

-----引用 ここから-----
着順    枠番    馬番    馬名    性齢    タイム    人気    単勝オッズ    後3F
1    8    15    ラストグルーヴ    牝3    01:49.9    1    2.2    34.5

3コーナー     (*9,10)12(3,2)15,7(16,14)(4,13)(6,8)5=1 11
4コーナー     (*9,10)12(3,2,15)(7,16,14)(4,13,6)8,5=1 11

http://race.netkeiba.com/?pid=race&id=c201309010706&mode=top
-----引用 ここまで-----

 当然勝利です。

 体質が弱いってことですからクラシックには乗らなそうですけど、この後も話題になるとおもしろいですね。

 ラストという名前からすると、尾張ステークスあたりがおもしろいんですけど、やっぱり有馬記念に出るような馬になってほしいです。




■2018/03/13 リノリオ、障害デビューするも4番人気で見せ場なく10着

 ガンダーラプソディという馬の産駒を何度かPOG指名しています。もともとは最初の子のディジュリドゥーを、未勝利かなにかで気に入ったのがきっかけ。その後、イコピコ、リノリオを指名しました。勝ち上がったので、そこそこ走っています。
 で、その3頭の中では一番下のリノリオが1000万下で戦績が振るわずについに障害デビュー。しかし、最初から後方。もともと差し追込の馬。障害初戦で仕方ないと思ったのですが、4番人気だったのに最後まで見せ場なく10着で終わってしまいました。
 でも、近親をまたPOG指名したいなぁと思っています。

■2017/06/23 POG注目:アエラス(シャトヤンシーの2015) 近親にオリービン、ハングリージャック

 ハングリージャックはPOGに指名した馬で、お気に入りでした。が、同じシャンクシーの子では、弟のオリービンが出世頭で 、 アーリントンC(G3)2着などの戦績を残しています。一族でも一番稼いだ馬でした。
 実を言うと、この一族でほとんど今年デビューの馬はいません。唯一と言って良いのが、シャトヤンシーの2015。オリービンの甥にあたります。

 注目度抜群というよりは穴馬的な感じなのですけど、父は注目のロードカナロア。ロードカナロア産駒の活躍次第ではおもしろいと思われます。
 また、母 シャトヤンシーは2勝馬でまずまず走った馬。私がこの血統を気に入ったのも、もともと地味に勝ち上がっており、そろそろ来るのでは?と思ったためです。
 結果、ハングリージャックが結構活躍してくました。まあ、本当の当たりはその下のオリービンだったというオチではあったのですけど…。

2017/09/06追記:馬名登録されたみたいですね。 アエラスになっていました。ギリシャ語で「空気」という意味とのこと。シンプルで走りそうな名前です。


■2013/1/20 ハングリージャックに競走馬として決定的な弱点が発覚 「前の馬を抜きたくない」

 以下、過去のブログで書いていた話。

 POGで指名したことある馬で、好きなハングリージャック。レースはデビューからずっと見ています。
 プロフィールはこんな感じ。

-----引用 ここから-----
生年月日     2007年03月31日
調教師     加藤征弘
馬主     吉田照哉
生産者     社台ファーム

フジキセキ  サンデーサイレンス
       ミルレーサー
シャンクシー  Zilzal
       Rich and Riotous

http://db.netkeiba.com/horse/2007102785/
-----引用 ここまで-----

 そんな彼に競走馬としては、決定的な弱点が先日発覚しました。

-----引用 ここから-----
[270] ゴンタさん

師のコメントでは前の馬を抜きたがらないとの難しい気性を抱えているようです。

2013年01月05日 17:25:52

http://db.netkeiba.com/?pid=horse_board&id=2007102785
-----引用 ここまで-----

 ちくしょー、かわいいなぁ。ダメな子かわいいわ。

 でも、競馬やるのに前の馬抜きたくないって、ダメダメですね。勝てません。
 もともと前へ行く馬ですけど、もう逃げるっきゃないんでしょうか?
 とは言っても、そこまでのスピードはないと思います。本当ダメな子。

 でもですね、このコメントの後のレースでは勝っちゃいました。
 長いことやっていた1000万条件でやっとこ勝利。

 しかし、彼はもう6歳。
 もっと高齢の馬も珍しくありませんけど、彼のこの困った性格からすると勝利はこれで最後かもしれません。

通算成績  18戦4勝 [4-3-3-8]