■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…
■2023/09/23 レイデオロは種牡馬として失敗?データで見てみると…
もっと早いうちから書こうと思っていて忘れていたのですけど、レイデオロ産駒の戦績がボロクソ。特に繁殖牝馬の質を考えるとひどいですね。めちゃくちゃ豪華な繁殖牝馬が揃っているにも関わらず、そこまでのレベルにない種牡馬の産駒より悪い…といういいところなしな感じになっています。POGで選んで好きな馬だったので、たいへん残念です。
これは感覚ではなく、データからも明らか。調べた日付がバラバラで申し訳ないんですけど、手元のメモにある2023年デビューの新種牡馬のAEI、CPI、API/CPIは以下の通りです。
平均収得賞金額AEIを繁殖牝馬の質(CPI)で割った数字で並べると、レイデオロはブービーの悪さ。データが少ないため、産駒の少ない種牡馬はこの後大きく変わるはずですけど、レイデオロ産駒はむしろ多い方ですからね…。
API/CPI順 種牡馬の名前 AEI CPI API/CPI
1位 キタサンミカヅキ 1.24 0.13 9.54
2位 ロジャーバローズ 1.54 0.43 3.58
3位 モーニン 1.2 0.54 2.22
4位 シュヴァルグラン 1.21 0.65 1.86
5位 ミッキーグローリー 0.71 0.51 1.39
6位 ホークビル 0.58 0.47 1.23
7位 アポロケンタッキー 0.62 0.54 1.15
8位 ヘンリーバローズ 1.67 1.64 1.02
9位 アルアイン 0.65 0.71 0.92
10位 エピカリス 0.54 0.63 0.86
11位 ブリックスアンドモルタル 1.37 1.95 0.70
12位 スワーヴリチャード 2.08 3.19 0.65
13位 ニューイヤーズデイ 1.03 1.76 0.59
14位 アニマルキングダム 0.29 0.74 0.39
15位 ディオスコリダー 0.29 0.77 0.38
16位 サンダースノー 0.51 1.36 0.38
17位 アドミラブル 0.15 0.47 0.32
18位 レイデオロ 0.69 2.79 0.25
19位 カリフォルニアクローム 0.22 1.86 0.12
なお、これは繁殖牝馬の質を考慮した場合の数字。繁殖牝馬の質が高さ以上に活躍させるというのは、サンデーサイレンスやディープインパクトみたいな一部の化け物の例外を除き至難の業。「API/CPI」が低くても「大成功」と言われる種牡馬は多数います。平均値が悪くても大物を出しやすいタイプもいますしね。
で、単純なAEIだけで見た順位は以下の通りでレイデオロは10位と冴えませんね。そもそも1.0が平均ですので、0.69はあまり良くない数字です。
1位 スワーヴリチャード 2.08
2位 ヘンリーバローズ 1.67
3位 ロジャーバローズ 1.54
4位 ブリックスアンドモルタル 1.37
5位 キタサンミカヅキ 1.24
6位 シュヴァルグラン 1.21
7位 モーニン 1.2
8位 ニューイヤーズデイ 1.03
9位 ミッキーグローリー 0.71
10位 レイデオロ 0.69
11位 アルアイン 0.65
12位 アポロケンタッキー 0.62
13位 ホークビル 0.58
14位 エピカリス 0.54
15位 サンダースノー 0.51
16位 アニマルキングダム 0.29
17位 ディオスコリダー 0.29
18位 カリフォルニアクローム 0.22
19位 アドミラブル 0.15
ただ、圧倒的に繁殖牝馬の質が高いため、今後活躍馬は出るでしょう。また、早熟ではない…ということで、今後大きく数値が回復する可能性もあります。
ところで、レイデオロの血統的な特徴ですけど、「サンデーサイレンスの血が入っていない」ということ。最近どこかにサンデーサイレンスが入っていないと日本ではなかなか好成績を残せないだけに、これは非常に注目でした。
しかも、ディープインパクト専用コース的な東京2400mのダービーを、サンデーサイレンスの血なしで勝ってしまいましたからね。生産者からも注目された馬でした。
このサンデーサイレンスの血が入っていないことは、繁殖牝馬を集める際に有利になった可能性もあるかもしれません。以下のようにCPI順だと2位です。ただ、それ以上に質が高くてなおかつ結果も出しているスワーヴリチャード(これもPOG馬でしたがレイデオロの方が好きでした)との差がでかいですね。
(あと、一部でサンデーサイレンスの再来を期待するブリックスアンドモルタルも結構良い感じですね)
CPI順 種牡馬の名前 AEI CPI
1位 スワーヴリチャード 2.08 3.19
2位 レイデオロ 0.69 2.79
3位 ブリックスアンドモルタル 1.37 1.95
4位 カリフォルニアクローム 0.22 1.86
5位 ニューイヤーズデイ 1.03 1.76
6位 ヘンリーバローズ 1.67 1.64
7位 サンダースノー 0.51 1.36
8位 ディオスコリダー 0.29 0.77
9位 アニマルキングダム 0.29 0.74
10位 アルアイン 0.65 0.71
11位 シュヴァルグラン 1.21 0.65
12位 エピカリス 0.54 0.63
13位 モーニン 1.20 0.54
14位 アポロケンタッキー 0.62 0.54
15位 ミッキーグローリー 0.71 0.51
16位 アドミラブル 0.15 0.47
17位 ホークビル 0.58 0.47
18位 ロジャーバローズ 1.54 0.43
19位 キタサンミカヅキ 1.24 0.13
逆に言うと、レイデオロが種牡馬として失敗した理由も先程の「サンデーサイレンスの血が入っていない」が第一候補かもしれませんね。繁殖牝馬側でサンデーサイレンスが入っている配合が多いだろうと思うものの、素直に父側にもあった方が良いのかもしれません。