2024年10月7日月曜日

実はすでに日本人所有馬は凱旋門賞を制覇している!直前に購入

■2024/08/07 実はすでに日本人所有馬は凱旋門賞を制覇している!直前に購入
■2024/10/07 血統には完璧な馬でも日本調教馬が惨敗するのはなぜか?


■2024/08/07 実はすでに日本人所有馬は凱旋門賞を制覇している!直前に購入

 <日本人所有馬(社台ファーム・吉田照哉氏が権利の半分を所有)として初めて凱旋門賞を制したドイツ馬デインドリーム>という話があって、あれ、そうだっけ?と思いました。直前に所有権を半分取得していたようです。また、意外にも吉田照哉さんの希望ではなく、もともとの馬主の意向によるレース選択だったようです。

Wikipedia
<9月29日に社台ファーム代表の吉田照哉がデインドリームの権利の半分を購買した。秋華賞にも登録していたが、凱旋門賞に10万ユーロの追加登録料を払い登録を行った。凱旋門賞では、道中先行したヒルノダムールのすぐ後ろを進み、残り200メートルで後続を突き放し5馬身差で勝利した。凱旋門賞勝利はドイツ産馬としては初、ドイツ調教馬としては1975年のシュターアピール以来36年ぶり2頭目の快挙だった>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0

デインドリーム(Danedream) | 競馬データベース | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
<社台ファームの吉田照哉氏がデインドリームの所有権を半分所持し、秋華賞にも登録されていたが、シールゲン調教師、フォルツ氏(半分の所有権保持者)の夢でもあった凱旋門賞へ出走する。2011年の凱旋門賞は日本からヒルノダムール、ナカヤマフェスタの2頭が参戦。また、前年優勝馬のワークフォース、前哨戦G2フォワ賞を勝利したサラフィナ、エリザベス女王杯を連覇して日本の競馬ファンにも馴染み深いスノーフェアリーなども名を連ね、デインドリームは伏兵扱いだった。
 中団から虎視眈々と先頭集団を窺ったデインドリームは、最後の直線で残り200mから一気にスパート。後続との差を瞬く間に広げていき、2着シャレータに5馬身差を付ける圧勝劇を演じた>
https://world.jra-van.jp/db/horse/H0996/

 凱旋門賞では、上記の通り、「伏兵扱い」でしたが、デビュー前はそれどころではありません。
 最初に引用した<日本人所有馬(社台ファーム・吉田照哉氏が権利の半分を所有)として初めて凱旋門賞を制したドイツ馬デインドリーム>という話があったのは、上記のJRA-VAN World。この記述の後、<デビュー前から期待されていたわけではなかった。セールで付いた値段はわずかに9000ユーロ(約100万円)で、その後に欧州を席巻する名牝になることなど、購入者ですら想像していなかっただろう>と続きます。これが競馬のおもしろさですね。
 Wikipediaでは、<馬主も「地元の小さな競馬場で息長く走ってくれればいい」としていた>という話もありました。

 また、デビューしたら快進撃でびっくり!ではなく、当初はそこまで強くなかったといいます。これもおもしろさですね。

JRA-VAN World
<2歳6月にデビューしたデインドリームは初戦こそ勝利したものの、その後はドイツとフランスのレースで善戦止まり。>

Wikipedia
2010年
<2歳時から積極的に遠征し、フランスでも出走した。フランスでは欧州牧畜基金クリテリウムで1位入線するも3着に降着となる憂き目にあった。G1マルセルブサック賞にも挑戦し、6着となっている。その後ドイツでもう1戦して休養に入った。ここまで5戦1勝と、目立つ馬ではなかった。>

JRA-VAN World
<3歳になると、欧州主要国と比べてややレベルが落ちるイタリアへと向かい、遠征3戦目のG2伊オークスでデビュー戦以来となる白星を挙げた。その後にフランスでG2(5着)を終えてドイツに戻ると、ここから馬が変わった様に才能が開花する。>

 G1ベルリン大賞で競合相手に圧勝。G1バーデン大賞も圧巻の走りで6馬身差の完勝。ここで吉田照哉さんが所有権を半分取得し、凱旋門賞を勝利しています。
 この年の凱旋門賞ウィークエンドは晴天が続き、レコードタイムが続出する馬場となったこともあり、1997年にパントレセレブルが記録した2.24.6を更新するレコードタイムでの決着だったそうで、日本でも走れそうでしたが、ジャパンカップは1番人気6着です。
 ただ、その後、明け4歳では、英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを制覇し、当時牝馬では初となる凱旋門賞とキングジョージのダブル制覇を達成。バーデン大賞も連覇しており、日本の適性はともかく欧州で強かったのは確実です。

 日本の適正に関してですけど、当初はイギリスで繁殖入り(2013年)。だいぶ経った2020年12月に日本に輸入され[5]、2021年より社台ファームで繁殖牝馬として供用されていたのですが、2023年8月31日に蹄葉炎の悪化で安楽死措置が取られたとのことでした。
 以前日本が輸入した凱旋門賞馬の牝馬は、期待ほど活躍馬を出せず。どうも日本が輸入する凱旋門賞馬はいまいちな感じがします。


■2024/10/07 血統には完璧な馬でも日本調教馬が惨敗するのはなぜか?

 2024年の凱旋門賞に挑戦した日本馬は1頭だけ。シンエンペラーです。G1未勝利ですが、私はいつもG1馬かとうかよりも凱旋門賞向きかどうかが問題と言っています。で、血統を見てびっくり。凱旋門賞を勝ったソットサスの全弟という血統には完璧な馬でした。古馬ではなく、3歳での挑戦も好感できます。

 ただし、競馬ではどこで調教したかというのが大事。日本調教馬で初めて海外G1を勝ったシーキングザパールやその次のタイキシャトルのとき、マル外であることから「外国の馬が勝っただけで日本馬ではない」といった陰口が出たものの、これは競馬に詳しくない人の誤解。日本調教馬が勝てたというのは、やはり画期的でした。
 逆に言うと、血統的には完璧に凱旋門賞向きであっても、日本で調教した馬だと凱旋門賞に向かないということは多々あるんですよね。シンエンペラーは凱旋門賞馬の全弟な上に、海外評価も高く普通に有力でしたが、日本調教馬なので、合わない可能性を考えました。血統を見て驚いたように、個人的に日本の競馬ぶりを見ても、欧州向きと思ったことはなかったんですよ。なので、今年もいつも通り海外の馬を買いました。

 このシンエンペラーは、私が買った時は2番人気で最終的には3番人気。最初前めで少し下がったところという位置取り。一団とはいえ、外で窮屈さは感じず、密閉空間になれない日本馬としては良いところ。トップジョッキーではない若手の坂井瑠星騎手でしたが、むしろ今までの日本人騎手から見ても上位の騎乗ぶりでしょう。トップジョッキーじゃない彼が日本馬初の凱旋門賞制覇ならおもしろいと思ったら、最後は全然。3番人気12着。やはり馬が合わなかった感じですね(奇跡的に日本馬にチャンスだったのに有力日本馬が参戦しなかった去年とは違い、2024年は例年と同じくの重馬場)。

 日本騎手としてはもう一人毎年参戦している武豊騎手が、いつも通り、エイダン・オブライエン厩舎の馬(アルリファー)で挑戦。中団より後ろですが、今年は一団であり、差はなく、しかも外を確保して追えるところ。しかも、地元ヨーロッパの馬ですからね。こちらも悪くない位置だと思いました。ただ、最後はこちらもさっぱり。シンエンペラーの1つ上の5番人気11着でした。

 一方、私が買ったのは地元フランスの一番人気ソジー。去年はひねったら一番人気が来たので、今年は一番人気を素直に。一応有力馬見ていつも通り迷ったのですが、ロンシャン競馬場で適正見せている3歳馬ということで、内容的にも文句はありません。血統見てもあり得ると感じました。
 最初前めでそのまま前。最後もロスなく追えて乗り方良かったと思うのですが、直線の脚色で勝てなかったです。とはいえ、4着ですから悪くはないですね。

 勝ったのは、シンエンペラーをかわして2番人気なっていたイギリスのブルーストッキング。凱旋門賞に強い牝馬(4歳)で、こちらもロンシャン競馬場での実績があり、レーティングも高かったので迷ったうちの一頭です。
 ソジーに決めたので、血統すら見ていませんでしたが、凱旋門賞馬モンジューの孫であり、血統的にも驚きのないところでした。ただ、ソジーの方がより好みだったので、買えなかったのは仕方ないですね。後悔はありません。