■2022/09/26 サンケイがダート向き予想のマツリダゴッホ産駒、結果は?
■2022/09/26 サンケイがダート向き予想のマツリダゴッホ産駒、結果は?
2013年に書いていた「種牡馬マツリダゴッホの特徴 芝ダート兼用?ダート替わりで注目か?」を見直しながら紹介。元ネタはサンケイスポーツの<【新種牡馬連載(2)】マツリダゴッホ>(2013.4.2 14:46)です。
マツリダゴッホは、日本、香港で27戦10勝。重賞は6勝。4歳時に有馬記念を制していいます。種牡馬になるくらいですし、成績は立派なもの。ところが、マツリダゴッホでネックとなりそうなのが、得意不得意が極端であったこと。以下のように、とにかく偏った戦績で個性的な馬であり魅力なのですが、種牡馬としては敬遠されかねない要素でした。
<07~09年に産経賞オールカマーを3連覇したほか、重賞全6勝がすべて中山で、他の4勝も中山と札幌のみという特異な戦績だった。勝ち星は1800~2500メートル。早い時期から素質は示していたが、年齢を重ねてから決め手に磨きがかかっていた>
http://race.sanspo.com/keiba/news/20130402/pog13040214510003-n1.html
サンケイスポーツでは、「父は不世出の名種牡馬」というだけで名前すらなかったのですが、マツリダゴッホの父はあの名種牡馬サンデーサイレンスです。
この父は説明不要ですが、よりおもしろいのは母系。マツリダゴッホは母系も個性的です。「母の父Bel BolideはGIを勝っていない地味な種牡馬」でした。ところが、母の半弟に菊花賞馬ナリタトップロードがいるほか、従兄弟には富士Sを勝ち、マイルチャンピオンシップで2着に好走したダノンヨーヨーがいるなど、母系自体はむしろ優秀なんですよ。
このマツリダゴッホに初年度から128頭の繁殖牝馬が集まりました。人気です。実績の割にリーズナブルなSS系種牡馬として注目されたとのことです。「トップクラスの牧場が所有する繁殖牝馬とも種付けしており、成功する要素は十分」とされていました。
ただし、「この中には7勝を挙げたオープン馬コスモマーベラスの半弟や、母にイクスキューズ(クイーンC)を持つ牡馬などが含まれている」ということで、代表的な繁殖牝馬はラフィアン系です。正直、ラフィアンが買うような馬は、あんまりトップクラスってイメージないですね。安いけど走る馬を見つけてくる印象が強いですので、繁殖牝馬の質は言うほど高くなかったのではないかと思われます。
これ以上にサンケイスポーツの解説で個性的だったのは、「適性診断」でした。当時うちでも「芝ダート兼用?ダート替わりで注目か?」というタイトルにしていたように、なんとダート向きという予想が出ていたんですよ。これはかなり思い切った予想でした。
<サンデーサイレンス系だけに芝が向くのは確かだが、母方の血はむしろダート向きと言える配合の持ち主。スペシャルウィークやフジキセキのように、ダート巧者を出しても何ら不思議はない。母がナスルーラの4×4のクロスを持っており、繁殖牝馬によっては早い時期に活躍する馬も出るだろう>
すでに答えはほぼ出ていますので、賞金ベスト5を見てみましょう。以下のように、上位ではほとんどダートが得意だった馬がいません。マイネルプロンプトが唯一ダートで良かった時期がありますが、この馬もベストは障害でしょうね。他は芝馬ばかりです。
ロードクエスト 牡 28,004.40 芝短距離~中距離
マイネルハニー 牡 19,844.40 芝マイル~中距離
マイネルプロンプト セ 18,598.50 障害・ダート
エントリーチケット 牝 13,362.70 芝短距離
ディバインコード 牡 11,818.70 芝短距離
また、父と異なり、短めの方がやや強め…というのは、私も予想外でした。こういうのってわからないものですね…。