2024年2月21日水曜日

JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?

■2022/12/01 JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?
■2019/01/13 人気で初ダート大敗馬 次走芝復帰・ダート続行での買い・売りは?


■2022/12/01 JRAの馬場管理の改良で、芝だけでなくダートでも高速化してる?

 <【チャンピオンズC予想】ダートも高速化しているJRAの馬場>(2022年11月29日(火) 18時00分 馬場虎太郎)という記事は馬券予想なのですが、タイトルになっている「ダートも高速化しているJRAの馬場」というのがおもしろかった話です。

 これを書いている馬場虎太郎さんは、JRA発表の馬場状態ではなく独自の指標を用いて真の馬場適性を分析する人だそうです。「軽い」「稍軽い」「標準」「稍重い」「重い」の5段階で馬場状態を評価。今回の説明の中で「標準」としているのもおそらくそれですね。

 チャンピオンズカップについては、この分析をもとに馬場傾向、特に枠順の傾向はここ数年で変わった…としていました。
 創設された2014年から2017年までは3枠より内の8番人気以下が毎年3着内に好走。2015年には2枠より内が3着までを独占。波乱の決着になっていました。
 しかし、近2年は一転して外有利。不人気の馬が3着に粘るケースや勝ち馬が3番手以内で通過しているという共通点もあるそうです。

 で、一番おもしろいと思ったが、勝ち時計の話でした。

<創設当初と近2年では勝ち時計も変わっている。2018年までは勝ち時計が1分50秒以上はかかっていたが、近2年は1分49秒台。JRAの馬場管理は芝だけでなくダートも年々改良が進み、ダートも走りやすくなっている。
 同じ「標準」の馬場コンディションであっても、速い時計を出すのが容易な砂質になってきたことで枠順や位置取りの傾向も変わっているのだ。
 外枠。そのなかでも先行できるタイプを狙いたい。枠順が確定していない現時点では、前めのポジションにつけることがほぼ確実であろう馬を推奨する>
https://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=52167


■2019/01/13 人気で初ダート大敗馬 次走芝復帰・ダート続行での買い・売りは?

 紹介する記事は、フェブラリーSで1番人気を大きく裏切ったカレンブラックヒルの次走に関して書いていた初ダート大敗馬の次走芝戻り(2013年04月16日(火)12時00分)という記事。ただ、このレースにしか通用しないという話ではなく、普遍性のある話題です。

 2003年以降の500万条件以上。この条件で初ダートを1番人気6着以下となった馬は162頭。そのまま引退した馬もいるので145頭に次走があります。結果は以下の通りです。

種別 着度数 勝率 連対率 単回収率 複回収率
芝 12-13-2-47/74 16.2% 33.8% 76 79
ダート 10-11-2-48/71 14.1% 29.6% 138 83

 もう一度ダートを使っているケースが多いのですが、これは500万条件のサンプルがほとんどであることと、負けたレースに不利や出遅れがあってダート適性が敗因ではなかったという馬が多いためだろう、とされていました。
 ダートそのままの方がむしろ回収率はいいですね。意外性があって人気的においしいんでしょう。
 ただ、「これだとサンプルが少ない」とのこと。「初ダートを3番人気以内・6着以下」としてみると、次のように変化します。

種別 着度数 勝率 連対率 単回収率 複回収率
芝 43-41-30-249/363 11.8% 23.1% 95 91
ダート 32-40-35-300/407 7.9% 17.7% 71 72

 あら、回収率が逆になりました。芝戻りは回収率の方がむしろ悪くない数字に。
  記事では、先のケースも含め、勝率・連対率に「ダートで失敗したダメージ」はあまり感じられないが、あとは芝戻りでのオッズ次第というどうしようもないまとめに。
 ただし、初ダートで1番人気になっていたような馬は芝戻りでも人気になるので回収率が伸びないのだろう、ともしていました。正直、使いづらいデータでしたね。