2024年5月1日水曜日

きさらぎ賞・京成杯・シンザン記念はいらない?少頭数になる理由

■2023/02/04 きさらぎ賞・京成杯・シンザン記念はいらない?少頭数になる理由
■2013/8/31 6頭立ての新馬戦に2頭出しで掲示板確保という賢い作戦!
■2013/3/22 タイセイマテンロウ2年2ヶ月ぶりに復帰 1勝馬で特に戦績も優れず
■2018/03/06 2年間待って復帰のタイセイマテンロウ、次走で勝利していた!
 



■2023/02/04 きさらぎ賞・京成杯・シンザン記念はいらない?少頭数になる理由

 2頭出し・3頭出しで何か…と思いましたが、おもしろい話が見つからず。そこで、少頭数に関する話を何か…と探し直して、<3歳重賞がずっと少頭数なのは、2歳戦の番組の大きな変化が理由か>(23/2/2(木) 17:00配信 日刊ゲンダイDIGITAL)という記事を発見。もともと書いていた話と系統が違いますが、しゃーないですね。

<今週の東西で行われる重賞は東京新聞杯がフルゲート16頭を超える19頭の登録があったが、きさらぎ賞はわずか10頭。最終的には8頭立てとなった。
 特に最近は3歳の特別戦、重賞の頭数が少ない。
 先週、土曜東京のクロッカスSは10頭、土曜中京の白梅賞は7頭立てだったし、日曜東京のセントポーリア賞は8頭、日曜小倉のくすのき賞は14頭だったが、これもフルゲートに達していない。
 重賞でも、今年はシンザン記念が7頭、京成杯が9頭立て。今年、1勝クラス、重賞はすでに24鞍行われたが、フルゲートに達したのは中山の黒竹賞(勝ったのはミトノオー)、GⅢフェアリーS(同キタウイング)のみ。関西エリアはすべてフルゲート割れである>
https://news.yahoo.co.jp/articles/848d1bd188177e8643a403d9f5d173c576a02bf5

 若駒Sは12年から12年連続で、9頭以下で、最近少頭数になったわけではありません。ただし、<京成杯が1ケタ頭数だったのは8頭立てだった94年以来。シンザン記念も9頭立てだった06年以来>とのことで、ここらへんは近年変化した点のようです。
 この理由が、タイトルの<3歳重賞がずっと少頭数なのは、2歳戦の番組の大きな変化が理由か>なのですが、このタイトルだとわかりづらいですね。要するに「2歳戦の増加」と「早めに使って賞金を稼いでおく」という2つのトレンドが最も大きな理由ではないかという話でした。

<今から33年前の1990年、2歳戦の数は401。この年、初めて400を超えた。04年には507となり、初の500超え。さらに12年には607まで増加。昨年は650レースも行われた。
 つまり、以前よりも前倒しで使い、それらが厳寒期を避ければ、少頭数が多くなるのは必然>

 また、3歳戦もレース数が多くなっているようです。この週と翌週で、<3歳1勝クラス、もしくは重賞が14鞍>ということで、これでは分散して少頭数となるのは致し方ありません。
 2歳戦重視…というのは、JRAの最近一貫した方針。このため、「少頭数の2歳戦より出れなくて困る未勝利を増やしてよ!」という馬主の声も出ていました。ただ、「レベルが低い未勝利より、レベルが高い上のレースを増やしたい」というのもJRAの一貫した傾向。また、未勝利の終了が年々早くなってきているのも、同様の理由がありそうです。

 ヤフーニュースのコメント欄を見てみると、10個しかありませんでした。こういうときはコメントが洗練されていないものです。
 1番人気は以下のようなコメントで、上記の話を真っ向否定するもの。ただ、現実に2歳レースが増えていて、2歳新馬戦も昔よりスタートが早くなっていて、「早く使う傾向が増えている」というトレンドと全く違う理解で、ん?と思いました。2番人気のコメントは普通にこの傾向を指摘しており、逆になっています。

<理由は全く違う。
育成方法がかなり変わり、デビューが秋以降が当たり前になってきたからだ。
なんなら今の時期の新馬戦も多くなってきた。
一方で早生まれの馬も多くなってきているのだが、なかなかデビューまでこぎつけられなかったりする。
若い馬に無理に競馬を教えやらせても、今どきはなかなかうまくいかない。
馬体重平均も増える中で、身体の使い方がバラバラなままやらせたら、事故になるばかりか、他馬やレース自体の運営を著しく妨げる事態となる。
というわけで、当然の流れであるし、
個人的には未勝利開催期日をそれに合わせてもう少し延ばしても良いのではと思ってしまう>

<なぜ2歳戦が増えてきてるのか。
1番の理由が3歳未勝利戦がどんどん減っている事だと思ってます。
自分が競馬を始めた頃、3歳未勝利戦は、秋の福島開催まであった。
それが減って秋競馬最初の9月いっぱいになり、今は、夏競馬終了後までになった。
3歳未勝利戦が無くなった分を、2歳戦に切り替えていったからレースが増えていった理由>
 



■2013/8/31 6頭立ての新馬戦に2頭出しで掲示板確保という賢い作戦!

 2013年7月6日 2回函館1日目 サラ系2歳新馬
6 R    2歳新馬    ダ右1000m
http://db.netkeiba.com/race/201302020106/

 6頭立てなのに2頭が同じ畠山重則厩舎。しかも、馬主さんもおんなじでミルファームでした。
 で、人気していなかったのね、これが……。
プレッシャーリッジ 11.6倍 4番人気 ルックアラウンド 63.0倍 6番人気(最低人気)

 こうなると、勝てそうにないから頭数の少ない今のうちに……ってことかと思っちゃいますが、
プレッシャーリッジ 4番人気3着 ルックアラウンド 6番人気(最低人気)5着(ブービー)
 2頭とも見事に掲示板! しかも、プレッシャーリッジの方は2戦目で勝ち上がっています。こちらは無理して使ったわけではないようです。

 ただ、ルックアラウンドの方は初戦で1頭交わす5着だった後は、9頭立て9番人気9着、8頭立て8番人気8着ということで連続最下位。
 こちらは6頭立てでの出走が貴重な貴重な掲示板ということになるかもしれません。

2018/12/09追記: ルックアラウンドはその後1戦しただけで地方へ。地方でも十数戦して3着が一度のみ。賞金はなんと2万円です。新馬戦の5着は70万円でしたので、貴重でしたね。
  一方、勝ち上がったプレッシャーリッジはその後1走もせずに引退しています。しかも、引退したのは3年後だとの情報。トラブルがあり、長く復帰を模索していたのかもしれません。


■2013/3/22 タイセイマテンロウ2年2ヶ月ぶりに復帰 1勝馬で特に戦績も優れず

 特に目立って戦績が良かったわけではありません。

-----引用 ここから-----
日付    開催    R    レース名    頭    倍    番人気    着    騎手    距離    馬場    タイム    着差    馬体重
2010/8/1    2新潟6    6R    2歳新馬    17頭    7.7倍    4番人気    5着    石橋脩    芝1600    良    01:37.7    着差0.2    468(0)
2010/8/22    3新潟4    1R    2歳未勝利    18頭    9.5倍    4番人気    1着    柴田善臣    芝1600    良    01:35.2    着差-0.5    472(+4)
http://db.netkeiba.com/horse/2008100091/
-----引用 ここまで-----

 2戦目で勝ち上がって、500万条件もそこそこというところ。

-----引用 ここから-----
日付    開催    R    レース名    頭    倍    番人気    着    騎手    距離    馬場    タイム    着差    馬体重
2010/11/6    5東京1    9R    百日草特別(500万下)    10頭    18.8倍    6番人気    5着    北村宏司    芝1800    良    01:48.7    着差1.3    480(+8)
2010/11/28    5東京8    7R    ベゴニア賞(500万下)    14頭    17.5倍    6番人気    8着    後藤浩輝    芝1600    良    01:36.2    着差1.4    472(-8)
-----引用 ここまで-----

 この後出走が途絶えます。
 ところが、ここからまさかの復帰。

-----引用 ここから-----
日付    開催    R    レース名    頭    倍    番人気    着    騎手    距離    馬場    タイム    着差    馬体重
2013/1/21    1中山5    7R    4歳上500万下    16頭    63.9倍    11番人気    16着    柴田善臣    ダ1200    稍    01:19.2    着差7.4    494(+22)
2013/3/17    2中京4    9R    4歳上500万下    16頭    79倍    14番人気    7着    横山和生    ダ1200    良    01:13.3    着差1.9    482(-12)
-----引用 ここまで-----

 実に2年2ヶ月ぶり。
 期待馬であるならともかく、何の実績もない馬でこれだけ待つというのはなかなかできません。
 ゲームならそれでもいいでしょうけど、現実はお金がかかりますからね。実績馬であってもこれだけ長い期間のロスを取り返すのは難しく、さっさと引退してしまった方がお金の面では良いのです。
 近親を見ても兄弟くらいのところは全然。もうちょっと探すと、スマートギアなどがいますがその程度。

 馬主さんの名前を見ると、田中成奉さんという方。タイセイレジェンド、タイセイアトムなどタイセイの冠名の馬主さんですね。
 持ち馬は豊富なので、「折角持てた競走馬だし、損してでももう一度走るところを見たい」という感じでもありません。
 損益度外視して、気長に楽しんでいらっしゃるんですかね。


 ■2018/03/06 2年間待って復帰のタイセイマテンロウ、次走で勝利していた!

 今確認したら、これを書いた次のレース医王寺特別(500万下)を6番人気1着で勝利。マジか!? 関係者の方見る目ありましたね。
 その後、昇級後は翌年まで4戦して掲示板に載れず引退。ただ、1勝できたのですから大したものです。


 現実的な話すると、収支はどうだったんでしょうね? 牧場にいるときなら、1ヶ月30~40万円くらいが平均かな? 安く見積もって30万なら2年で720万円。500万条件が特別戦で、賞金925.5万円。見事にもとが取れました。ただ、40万だと960万円でトントンです。

 また、その後は賞金なしで引退まで。これを1ヶ月30万なら、41ヶ月で1230万円で赤字。40万でももちろん赤字ですし、移動あるときや厩舎に預けている間は倍くらいかかるでしょう。全体としてはだいぶマイナスに。
 しょんぼりしちゃう話になってしまいました。