■2021/09/13 ブロードアピールやワグネリアンは良血じゃなくてマイナー血統?
■2021/09/13 ヒムヤー系☓インテント系という絶滅寸前同士のマイナー血統
■2022/01/10 引退できず死亡…ワグネリアンはなぜ種牡馬になれなかったのか?
■2021/09/13 ブロードアピールやワグネリアンは良血じゃなくてマイナー血統?
ブロードアピールの子ブロードアリュールの掲示板を見ていて、違和感を覚えました。良血扱いされていたためです。
むしろブロードアピールはマイナー血統で活躍した馬じゃないですかね。ブロードアリュールの場合は父もゴールドアリュールであり、サンデーサイレンス系のトップクラスでもありませんでした。しかも、3勝しており、十分な活躍でしょう。さらに言えば、ゴールドアリュールの上の馬たちでも4勝が最高で、この馬は兄弟でトップクラスの活躍でした。
<この血統でこの馬体で、これだけ安い募集価格は、何かあるとは思い続けてましたが、こういうことか。さすが、プロの眼は違いますね>
<血統的にも非常に期待していたのでとても残念ではありますが、1戦毎に脚元が…と言われていただけにしょうがないのかな。とおもいます>
<この血統とこの素質で、この成績での引退、残念でしかないです>
私はブロードアピールが大好きだったので、POGでも指名した子どもたちが重賞を勝てなかったのは残念。ブロードアピールは重賞勝ちまくりだったので、もっと活躍しても不思議ありませんでした。なので、「活躍馬の子なのに走らない」ならまだわかりましたけどね。前述の通り、兄弟の中ではむしろ走った子なんですけど。
一方、成績からすると物足りなくても、不安視される血統背景を考えると十分に活躍したと言えそうな感じ。孫からはダービー制覇のワグネリアンも出て、こちらはPOGでも活躍してくれました。
■2021/09/13 ヒムヤー系☓インテント系という絶滅寸前同士のマイナー血統
ブロードアピールがマイナー血統であることに触れている例をいくつか掲載しておきましょう。
<父は(中略)27戦14勝とタフな走りをし、種牡馬としても1994年に北米リーディングサイヤーとなったBroad Brush、母は41戦3勝とまたタフな走りをしながらも重賞で結果を残せなかったValid Allure、母父は36戦8勝で主な勝ち鞍がドゥワイアH(GII)という二流馬のValid Appealという血統。
父や母父はマイナー感があるが、母系はアメリカの本流におり、日本馬ではサクセスブロッケン!!!!!!が近親に当たる>(ニコニコ大百科)
https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%AB
<ブロードアピールが亡くなったのか・・(中略)
ヒムヤー×インリアリティというなかなかマイナー系統で産駒自体はそこまで
走らなかったけど孫世代からワグネリアンが出た>
【訃報】競馬 ブロードアピール死去 27歳 2000年の根岸S等で勝利 -page2 | まとめまとめ
https://matomame.jp/user/yonepo665/f70a59e74f3215c04c02?page=2
父ブロードブラッシュのヒムヤー系は絶滅寸前のマイナー血統。その中ではブロードブラッシュが成功して頑張った感じですが、またすぐに絶滅危機になっています。その上のタッチストン系から絶滅状態に落っている筋金入りのマイナー血統です。
また、母父のインリアリティ・インテント系は、サラブレッド3代始祖であるゴドルフィンアラビアンの系統が全部絶滅危機種という、気合の入ったスケールのでかい絶滅寸前です。私はなぜかこのインテント系が入る馬で好きな馬が多く、もっと頑張って欲しいんですけど…。
ということで、ブロードアピール自身はマイナー血統という理解。ただ、ブロードアピールの子ミスアンコールのWikipediaでは「良血」と書いていました。ブロードアピールは良血じゃなくても、大活躍したので「その子は良血」という理解なんですかね。なお、ミスアンコールの場合は父が種牡馬リーディング上位のキングカメハメハであるため、ゴールドアリュール産駒のブロードアリュールよりは血統が良かったと言えそうです。
気になってもう少し検索してみると、母系の良血には、母親の競争成績が良い場合と、一族に活躍馬が多い場合があるとしているところがあり、どうも単純に「母の競走成績が良いから良血」って理解でも良いみたいですね。私が間違ってたんじゃん!…ただし、ここの定義では「父も大事」となっており、ブロードアリュールは依然として微妙なところがあります。
■2022/01/10 引退できず死亡…ワグネリアンはなぜ種牡馬になれなかったのか?
ワグネリアンが亡くなっていたと知って驚きました。ショックです。
<昨年11月28日のジャパンC18着後、体調を崩して栗東トレセン診療所に入院していた18年ダービー馬ワグネリアン(牡7=友道、父ディープインパクト)が5日、息を引き取った。(中略)治療を続けていたが年末に容態が急変。胆管に胆石が詰まっていたことから多臓器不全に陥ったとみられている>
https://news.yahoo.co.jp/articles/610a3df6778154f6aff47f2362d6a2b78b617df9
上記の内容を伝えた<18年ダービー馬ワグネリアン 多臓器不全で急死>(1/6(木) 10:27配信 スポニチアネックス)のヤフーニュースでは、「血統的背景からもいずれは種牡馬への道も開けていたであろう」などと指摘した、以下のような専門家コメントがついていました。
<父は日本競馬史上、有数の名馬であるディープインパクト。母のミスアンコールはその父がキングカメハメハ、母がブロードアピールで、いずれもワグネリアンとディープインパクトも所有する金子真人オーナーの愛馬であった。この血統的背景からもいずれは種牡馬への道も開けていたであろう>
ただ、私は逆に種牡馬への道がひらけていなかったからこそ6歳(明け7歳で死亡)まで走り続けなくてはいけなかったんだと思いますね。競馬ライター勝木淳さんの専門家コメントでは、「昨年のジャパンCでは史上初の日本ダービー馬4頭そろいぶみ」という話が出ていましたが、これは本来異常です。
<シャフリヤール、コントレイル、そしてワグネリアンとマカヒキ。競馬界の看板である日本ダービー馬は尊く、宝といってもいい。それだけに長く活躍できないことも多い。ダービー馬4頭の対決は、京都大賞典で復活したマカヒキとワグネリアンが長い間現役として走り続けたからこそ、実現できた>
本来なら種牡馬価値が最も高いはずのダービー馬なのにすぐに種牡馬にされなかったのは、私がもともと書いていたマイナー血統や、ダービー後の成績の悪さではないと考えます。前述した専門家コメントで評価された、父ディープインパクト・母父キングカメハメハという豪華な血統背景が逆に災いしたと考えられます。
どういうことか?と言うと、要するに似た血統の種牡馬がすでに多くいるため。ディープインパクトが長い間種牡馬リーディング1位だったということは、単純にディープインパクト産駒の種牡馬も多いということになります。そもそもその父サンデーサイレンスも長くリーディング1位で、サンデーサイレンス系があふれた状態です。
加えて、母父キングカメハメハはディープインパクトに次ぐ2位を長く続けて大成功した種牡馬。こちらも同様に後継種牡馬が多くなっています。
同様の理由で、母系にも彼らの血が多く入ってきます。父ディープインパクト・母父キングカメハメハの馬は、繁殖牝馬との配合に条件が付き、他の場合より選択肢が少なくなってしまうのです。つまり、種牡馬需要がやや落ちてしまう不利な血統なんですね。
逆の血統である父父キングカメハメハ(父ルーラーシップ)・母父ディープインパクトのキセキも、7歳で有馬記念まで走ってやっと引退。キセキの場合は種牡馬需要が近年高くない菊花賞勝ち馬という事情があるとはいえ、宝塚記念やジャパンカップを2着していたことからすると、競走成績的には種牡馬需要があっておかしくなかったと思われます。
ということで、種牡馬需要は微妙でしたが、個人的には是非種牡馬になってほしかったですね。POG馬だったというだけでなく、祖母のブロードアピールから好きだったという思い入れのあった馬です。
胆石が詰まっての多臓器不全であり、使いすぎ、酷使による死亡ではないと思われるものの、オーバーの金子真人さんにはもっと早く引退させてほしかったところでした。
なお、前述の日本ダービー馬4頭競演のジャパンカップで出ていたマカヒキの場合は、なんと8歳で出走。明け9歳で現役続行。同じ金子真人ホールディングスの馬です。
マカヒキの場合はキングカメハメハは入っていないものの、やはり父ディープインパクトのため、種牡馬需要が少ないとみなされているのかも。でも、金子真人さんの方針もあるんですかね。こちらもPOG指名した思い入れある馬なので、早く引退させてほしいんですけど…。
2023/06/17;ワグネリアンが2歳のときのメモが出てきたのでこちらに転載。何頭か書いた「今年の期待のPOG馬」的なもの。書いた時点では重賞挑戦前の2勝馬でした。
2017/10/09:ワグネリアン
好きだったブロードアピールの孫ということでPOG指名。 子供世代はさんざんだったが、孫世代ならと思う。姉のテンダリーヴォイス、ミンネザングも指名していた。
新馬戦、野路菊Sと2連勝で評価も高く、この世代期待の1頭。